MISERY◆DIAMOND

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1:<偽者>黒蝶† :2014/03/25(火) 17:42 ID:4kA

プロローグ◇†;;;



ロイヤルブルーの光を放つダイアモンド。

この世のものとは思えないほど綺麗で、美しい。

だが、その美しさを目にするには多くの代償が必要だった―ー……


人物紹介◆>>02
作者挨拶†>>03

2:黒蝶† :2014/03/25(火) 17:50 ID:4kA

キャラクター・データ

式川 華恋 SIKIGAWA KAREN
データ
生まれつき病弱で、両親が離婚し、母に引き取られたが、親が死亡。現在は施設に預けられている。

道重 玲人 MITISIGE REITO
データ
クラスの人気者。町から遠い施設に預けられているといウワサが。

3:黒蝶† :2014/03/25(火) 17:54 ID:4kA

こんにちは、黒蝶です。
1が偽者になっていますが、飾りで◆をつけたらなってしまったみたいですーー

さて、私は小説を何本か書いたことのある経験者ですが未熟です。
一応、愛乃れいさん、あの方とは知り合いで、よくコメント下さいましたー
私の正体は最終回頃に発表します、というかするかもしれません。
文とかで当てられたらすごいかもです。

私は一度、酷いこと喰らってますんでお手柔らかにお願いします!

4:黒蝶† :2014/03/25(火) 17:58 ID:4kA

あぁ、IDは変わっていますんで

5:黒蝶:2014/03/25(火) 23:22 ID:anc

【ストーリーT】 夏桜
 
 桜って普通、春に淡く優しい花を実らせる。
 なのにどうしてか、遅れて咲いてきたやつがいた。

 時は8月上旬。
 桜の形をした、真っ赤な花弁を散らす桜。
 原色の赤ではない……。
 少し黒の混じった、所謂血……みたいな……

 本当に桜なのか、というくらい。
 桜というより、薔薇といったほうがしっくりくるだろうか。

 さて、本題は桜ではない。
 私が今、どこにいるか……ということだ。

6:黒蝶:2014/03/25(火) 23:30 ID:anc

 真っ暗で、ドアも窓もなくて、あるのはひんやり冷たいコンクリートの壁。
 端の方に無造作に置いてある、型崩れしたダンボール。中身は発泡スチロールだけ。

 記憶はないし――
 そもそも、ドアも窓もないのに、どうやって入ってきたのか……

 誘拐でもされたのか。
 まぁ、いいや。
 仮に誘拐されたとしても、施設の事務員が捜索しにくるんだから。


 ‘例外‘でなければ――ね……――
 

7:黒蝶:2014/03/26(水) 10:21 ID:anc

 何故先程私は薔薇桜の話をしていたのか。
 コンクリートに薔薇桜らしき花弁が散っていたからだ。
 基本的に薔薇桜は暖かくて明るい場所に咲く。
 ここは暗くて冷たい。

 薔薇桜が散って頭に乗った。
 少しくすぐったくて、頭から血を流しているみたいになった。

 それはそうと、今私が‘あれ‘を持っていない。
 どうして、それを知って監禁したのだろう。

8:黒蝶:2014/03/26(水) 10:24 ID:anc

「……遅いな」
 腕時計をチラッと見据えた。
 針は12を少しすぎている。
 いつもより秒針が少し早くみえた。

 

9:黒蝶:2014/03/26(水) 10:44 ID:anc

 自分の記憶の糸口をたどってみた。


「ピアノのレッスンが終わったところで確かー……」
 家に直行せず、どこかに寄り道していた――
「新発売のスイーツ買いにコンビニへ行って……」
 その後喫茶店レストラン『花見亭』へ寄って小川可憐さんと話して……

 ん?妙なことがひとつあるなぁ。
 私の買った、花見亭特性フルーツタルトと新発売ケーキはどこに……!?

10:黒蝶:2014/03/26(水) 10:45 ID:anc

特性×
特製○

花見亭と小川可憐は前の作品で出したやつです。

11:黒蝶:2014/03/26(水) 21:24 ID:anc

 いつものことだが、いつも以上の睡魔に襲われた。
 あー、特製フルーツタルトと新発売スイーツが見当たらない……!

 監禁されたことに対しては別に怖くはない。
 死ぬことを前提にして生きてきたからな。
 あぁ、最後に死ぬ前にタルトとスイーツを食べてから死にたかった。

 そんなどうでもいいことをぼんやりと考えていた。

「でも……手元にちゃんとカバンがある!じゃあ、盗難目的ではない……?」
 仮に盗難目的だとしても、価値のあるものはない。
 コンビニで配られたティッシュとピアノの楽譜、財布の中身は使い切っている。
 ハンカチとメモ帳、筆記用具。

 まぁ、とりあえず眠いから発泡スチロールを枕にして寝るか。 
 

12:黒蝶:2014/03/26(水) 21:43 ID:anc

「痛い……何なのこれ……!」
 手の平に収まるくらいの四角い発泡スチロール。
 少し硬くて、頭にくる!

「中に何か入っているの……?」
 ぱきっ
「わわわ、どうしよう、割れた!」
 発泡スチロールが崩れて飛び散ったかと思うと――
「えっ……USBメモリー……?」
「ちっ、それに触るな!」
 華恋と同じくらいの年齢の中学生男子がいた。
 髪は黒色で、華恋と同じ学校の制服を着用している。
 かなり着崩しているが。

「ぎゃあぁっ!」
 声をかけられ、驚愕した反動によってメモリーを投げてしまった。

 USBメモリーは薔薇桜を散らすようにして落ちた。

「あぁっ!花見亭特製フルーツタルトとスイーツ!」
 男性はフォークでタルトを満足そうに頬張っている。
 空のスイーツの容器が華恋の元に転がってきた。

13:黒蝶:2014/03/26(水) 21:49 ID:anc

「さすが花見亭特製タルトだなぁ」
「ちょ……っ、それ……!」
 目が潤んで頬が厚い。
 
 男性は端の壁に寄りかかって涼しい顔でいた。
「スイーツは300円(税抜き)もしたし、タルトは花見亭常連パスとクーポン使っても250円(税抜き)するのよ!」
「まぁまあ、そう怒るなって。容器のゴミはお前が持ち帰れ。お前のだろ?」
 男性は苦笑しながら容器を華恋に投げ、口周りを舐めた。

 

14:黒蝶:2014/03/26(水) 21:58 ID:anc

(店長お勧め)花見亭特製フルーツタルトのレシピ♪

・用意するもの

市販のタルトカップ
アイスクリーム(お好みの味、お好みの量)
チョコソース、ホイップクリーム
フルーツ(お好みのフルーツお好みの量)
ビスケット、クッキー

作り方
タルトカップに適量のアイスクリームを入れます。
アイスクリームの上からクッキー、若しくはビスケットを乗せます。
(入らない場合は割って入れて下さい☆)

ここでホイップクリームを乗せるとさらにおいしく!

ビスケットやクリームの上にお好みのフルーツを!
チョコソースなどでトッピング。

−完成−

店長のお勧めフルーツは
イチゴ、パイン、キウイ、メロンなど!

料理は得意ではないですが好きです♪
もし作ったら画像載せますねー

15:黒蝶:2014/03/26(水) 21:59 ID:anc

ダイエット中……というお方はコチラを↓
http://cookpad.com/recipe/2050459

16:さんご:2014/03/27(木) 13:02 ID:anc

「私のタルトとプリンケーキ食べたんだから、名前くらい名乗りなさいよ!代金返して!手数料つき!ここから出して!」
「あぁ、分かったよ。その代わり条件があるんだよ」
 彼は困ったように笑ったが、わけありな感じで終わらせた。
「俺は道重怜人。君の学校の1年Cクラス」
 怜人は眉を吊り上げた顔で続けた。

「君が持つ、あの170カラットのダイアモンドを渡せ」
 私は勘繰ってしまい、戸惑う私を見て怜人はイラっとした様子を見せ、決断を促すようにした
 アレがほしいのか。
 
 私は眉を少し吊り上げ、怜人を見据えた。
「あれが……欲しいの?」
「さっきからそう言っているだろ」
「でもあれは、お母さんが唯一残してくれた形見だから……」

 あれが厄介なことには変わりないが、手放しがたい。
 

 例え、それが死を招くとしても――……

 

17:さんご:2014/03/27(木) 13:10 ID:anc

「無論、ただでとは言わない。契約を交わそう」
 怜人は華恋の心を悟ったかのようにして呟く。
「何……?契約?」
 眉を潜めて、疑う。

「信用できないのはこっちもだ。まぁお互い歩み寄らないと」
「歩み寄るって……私は退くわ。あなたが退くまでね!」
 キッと鋭い視線で怜人を睨むと、怜人に背を向けた。

「まるで磁石みたいだなぁ、こりゃ」
 呆れた様に怜人は少しうなずく。
「どちらかが変わらないと引き寄せあわないだろ?」
「…………」

 薔薇桜が殺風景なコンクリートを埋め尽くす。
「契約内容だけ……言って」
 呆れながら片手の鞄をコンクリートの床に落とした。
 
「そうこなくっちゃ!」
「まだ契約するとは言っていないわ」
 

18:さんご:2014/03/27(木) 13:38 ID:anc

ストーリーU 惨めなダイアモンド

「契約内容は、スイーツ代金+13億の小切手と、10万円の現金ぷらすー」
「ちょ……待って待って!そんな大金小切手を一度に支払われても困るわ!」
 中1の自分がそんな大金を持つなんて怪しまれるに決まってる。

「隠せばいい。第一、それに相応するものを持っているじゃないか」
 怜人は暢気に言い、ポケットから電卓を取り出した。

「大げさな、あのダイアモンドが本物かどうか分からないじゃない」
 呆れた様子で私は怜人に言ってやった。
「そういいきれないだろ?」
 あいつはそう言ってのけた。

19:さんご ◆yc:2014/03/27(木) 14:43 ID:anc

 怜人はコンクリートの壁に寄りかかるのをやめ、床に座った。
 薔薇桜を蹴散らして、桜は炎を上げるようにして私の元に降って来くる。

 怜人は笑った表情で私に言う。
「このダイアモンドを持っていてもいいのかよ。地獄の日々を味わうぞ。くくっ」
「別に、もう慣れてるし、怖いことなんてない。死ぬことを前提にして生きているんだから」
 冷たく、思いのこもらない声で、少しキレた表情で言葉を吐いた。
「夢のないやつ。地獄に立ち向かってけよ」
「○○に立ち向かう――!見たいな感じ、嫌いなのよね」
 何それ、ありきたりなフレーズ。

 いつもそうだ。
 歌の歌詞だってありきたりでそんなものばかり。
『君とずっといっしょ』『君のことをー……』
 私なんて病弱な上に両親もいないし虐められている。
 クラス団結とか絆とか、私みたいな人には迷惑なの。
 絆とか綺麗ごとなんて、私は大嫌い。

 愛情とか言ってる人は、悲しい愛情を注がれない人の気持ちも知らずに愛情は大事と言う。
 その絆が大切とかぎゃあぎゃあ言うより、もっと大事なものがあるでしょ。
 『絆を感じない人に絆を感じさせる』 ということを!

20:さんご ◆yc:2014/03/27(木) 14:50 ID:anc

「俺のクラスだって皆団結してるぜ」
 怜人は私が一言も口にしていない絆や愛情のことをすっかり悟っていた。
 まぁ、別に悟られても困ることではない。

「絆に飢えている人の気持ちをもっと深く傷つけるだけ。そんな言葉」
 私は泣きそうな声でかつ、芯の通った力強い声で言う。
 怜人は軽く頷いた。

「愛情と絆に恵まれている人は良いわよね」
 私は怜人に対して嫉妬っぽく、言ってみた。
「あぁ、お前が散々な目にあっていることはよく分かったよ」
 
 別にもう、手を差し伸べてくれなくてもいい。
 もう、私の心は手遅れだ。
 完全に溶けない。
 
 絶対にいない……
 私の心を溶かす人なんて――……

21:さんご ◆yc:2014/03/27(木) 14:55 ID:anc

駄作名言ファイル

 愛情とか言ってる人は、悲しい愛情を注がれない人の気持ちも知らずに愛情は大事と言う。
 その絆が大切とかぎゃあぎゃあ言うより、もっと大事なものがあるでしょ。
 『絆を感じない人に絆を感じさせる』 ということを!

 これは実際に作者が思ったことです。
 クラスで絆を大事に!ということを言われました。
 虐められている子が端のほうで泣きそうな顔を見て
「何が絆だ」と思ったんです。

22:さんご ◆yc:2014/03/27(木) 18:30 ID:anc

− 1コメ −

最近比喩と倒置法の使い方に慣れた(‘ω‘)V

23:さんご:2014/03/27(木) 19:52 ID:anc

 私はしばらく考えた後、怜人に質問を交わした。
「そうしてそこまで、アレがほしいわけ?」

 あれ とは――……

 遠い昔、女王だったマリーアントワネットや
 ナポレオン皇帝最初の妻ジョゼフィーヌ、ルイ14世など様々な
 王妃や貴族の手に渡っていったダイアモンド。
 170カラットの純粋なダイアモンド。
 ロイヤルブルーに輝き、プラチナの粉がかけられ、七色に反射する。

 そんなダイアモンドが何故、私に渡ったのか。
 それには深いわけがあった。

 話は長くなるので、手短にまとめよう。

24:さんご:2014/03/27(木) 20:03 ID:anc

 私の母はエイレン共和国という国の皇女だった。
 とても小さい島国で、地図にも載らなかった。

 だが地図に載ったのはある日の事件がきっかけだった――……


「おいっ!エイリアナ皇女とフィリュー王は居るか!?」
 反政府軍と政府軍に分かれて内戦が起きていた。
 政府軍は反政府軍に巻き返されていった。

「お前らに政治は任せられないっ!」
 王、皇女は国を追放され、日本に逃れた。

 反政府軍は何に反乱していたかというと、戦争がしたいという意見が
 拒否されたからだった。
 
 反政府軍は次々国を襲い、植民地に仕立て上げた。
 その時もらったのは賠償金とダイアモンド。
 しかし、ダイアモンドが何者かに盗まれ、皇女の元に贈られて来た。犯人から。

 私が虐められている理由は、このことだ。
 あんな国の子供だなんて!
 そういわれて、私は酷く怒った。

 悪いのは反政府軍。国民は悪いことをしていない。
 国民すら自分で非国民と名乗っているくらいだ。
 反政府軍のイメージが国のイメージになってたまるもんかっ!!

25:さんご:2014/03/27(木) 20:37 ID:anc

 話は戻って怜人があっさり答えた。
「そりゃあ、俺のとーさんの命令だからさ」
「め……命令?」
 驚くことはなく冷静だったが、話の意味が飲み込めない。

「父ちゃん、博物館の運営をしててさぁ、俺に13億円渡して買って来いって。めんどうな爺だぜ」
 お……おつかいにしてはスケール高すぎね。

 そういうことなら、まぁいいや。
 金子目当てのやつには絶対売りたくない。

「それを早く言いなさいよ。でも、1日に10万円ずつ私の口座に振り込んでくれないかしら?」
「そんなんじゃあ、13億円なんて……」
 怜人は不満そうにふてくされたが、私は続けた。

「一度に13億円入ってきたら不正に思われるでしょうっ!?」
「でもそしたら返せるのは何十年後だよ」
 怜人の声が荒くなってきた。

「大丈夫よ、私が施設を出る時に残りを全て振り込んで」
「……分かったよ」

 施設にいる間は10万円ずつ、親戚の援助金という名義で。
 施設を出たら後は自由だ。

「じゃあ現金とおやつ代金は今払う」
 怜人は13億円とは別に10万円を手渡した。
「はい、おやつの代金。こんなもんだろ、手数料込みで」
 ポケットからくしゃっとなった1万円札を握らされ、私はぼーっとあっけにとられた。
 

26:さんご:2014/03/27(木) 22:29 ID:anc

 腕時計をチラッと見やるともう夜中の2時をまわっていた。
 もう帰らなくちゃ……。

「もう、帰ってもいい?」
 少し焦った表情だった。
「あぁ、いいよ。一人で帰れるのか?」
 
 あいつに送っていってももらうのもなぁ。
 そもそもここどこ?
 というか、どうやって出るの?

 

 答えは――?

27:さんご:2014/03/27(木) 23:03 ID:anc

―1日の終わりに― ヒーリングナイトT

小説をだらだら書くのもつまらないのでこのコーナー。
1日の疲れを癒す時間です。
まぁ、豆知識などを載せます。

日常生活には関係無さそうな放射能ですが
厳密にいえばタバコや夜光塗料やメガネのレンズ(一部)
なども放射線を出しているそうです。

28:さんご:2014/03/27(木) 23:05 ID:anc

花見亭店長お勧めレシピもやっていこうと思います。
小説に登場したスイーツの簡単レシピを書いていきます。

実は花見亭店長は料理ド下手。
そんな店長でも作れるレシピです。

29:さんご:2014/03/28(金) 14:42 ID:anc

「ねぇ、どうやって……出るの?」
 怜人なら知っているだろう、そう思って小声で問う。
「俺知らねー俺知らねぇー」
 ふざけた感じで言ったが、本気で知らないようだ。

「はぁっ!?自分がどう入ってきたのかも分からないの?
「入り口はあるけど出口はどうだろ」
 自分もでられないというのに、平気な顔をしている。

「その前に。これ」
 花見亭特製フルーツタルトとコンビニ新発売スイーツと一緒に、水色のスマートフォンが投げられた。
「ゴミはお前が持ち帰れよ。あとGPS機能をオフにしたぜ」
 怜人は座って壁に寄りかかった。

「出口のヒントはこのUSBメモリーにあるらしい。そのスマホで読み込んでみろよ」
 さっき奪われた64GBのUSBメモリーを受け取って、スマートフォンに差し込んでみた。

 その間に怜人はフロッピーディスクやSDカードを数え始めた。

30:さんご:2014/03/28(金) 15:22 ID:anc

 USBメモリーからはメールの内容が保存されていた。

『怜人へ
 応接室の出口は床に置いてあるダンボールをどかせば見つかる
 鍵はこのUSBメモリーを嵌め込めばよい』

 そしてメールに添付されていたものは、今もっているUSBメモリーの画像だった。

「怜人、もう帰るわ」
 USBメモリーを力任せに抜くと、背を向けた。
「出口はどこだ?教えろよ」
 怜人はお願いと言う感じで笑った。

「ダンボールの下」
「サンキュー!」
 怜人はダンボールを弾んだ手振りでどかす。

「あぁ、USBメモリーがないとだめだけど」
 私は冷たい声で言うと、怜人はわざとコケた。
「それを早く言えっ!」

 ダンボールをどかすと、銀色で縁取られた小さい正方形の扉があった。
 小さい四角のくぼみがあって、多分そこにメモリーを嵌めるのだろう。

31:さんご:2014/03/28(金) 16:20 ID:anc

 ガッ……

「うあぁ、やっと開いた!」
 いつもの花見亭のある大通り。
 知らない場所じゃなくてよかったが、真っ暗で、コンビニ以外の店は殆ど閉店していた。
 まぁ、そりゃそうか。

「……ぁ!」
 そうだ、一つ忘れてはいけない。

『深夜営業中』

 花見亭はレストランでもあるし、喫茶店でもある。深夜は洋風居酒屋。
 24時間営業しているんだった。
 
 鞄からレシートだらけの財布の中に電子マネー‘メロン‘と常連パスがあった。
 あと11万円の束と使用済みクーポン。
 
 常連パスを取り出すと、ガラスの扉を静かにそっと開けた。

32:さんご:2014/03/28(金) 16:28 ID:anc

 店長にはたわいのないことで迷惑をかけたくないが……
 
 店の中は仕事帰りだろうか、若い女性客2人と、サラリーマンみたいな人が居座っていた。
 もう午前2時30。
 こんな夜中に子供、ましてや常連の女の子が来るとは店長はひっくり返るだろう。

 カラン……っ
 
「失礼しますー」
 おそるおそる隅に座った。
 
 まっすぐ帰るのはとても怖い。
 深夜一人で帰るなんて……ゴーストタウンみたいな町を――……

 幸い店長はいなかったようだが、客の視線が気になる。
 だが、いつも会うバイトの美鈴さんがこのシフトだったのか、少し安心した。

33:さんご:2014/03/28(金) 16:33 ID:anc

「あれっ、式川ちゃん?どうしたの、こんな時間に!施設は?」
 焦って心配そうな顔だ。冷静が顔から読み取れない。
「理由は言えませんが、帰りが遅くなりまして……」

 しつこく理由を聞かれると困るけど……
 美鈴さんは急いで車のキーを取り出す。
 理由はどうやら聞かれなかったみたいだ。

「いいわ、今すぐ送るから!」
 キッとした険しい顔で焦っている。

「あぁっ、いいです!自分で帰ります――!」
 迷惑をかけたらだめだ。
 巻き込んじゃだめだ。

 その心が甘える心を支配した。
 
 

34:さんご:2014/03/28(金) 16:39 ID:anc

 私は店内を駆けずり回って美鈴さんから逃げた。
 美鈴さんは慌てている。

 ……そして道路に……
「待って、式川ちゃん!危ないわ!」
 美鈴ちゃんの声が音量を下げるように聞こえた。

 美鈴ちゃんから……保護の手から逃げ切ったのだ。

 はぁ、はぁっ、ふぅー……
 私はとても息を切らして、苦痛を感じる程まで走った。
 
 ドサッ
 ついにへこたれたのだ……私は――

35:さんご:2014/03/28(金) 16:51 ID:anc

 11万手元にあるから、どこかのホテルに泊まりたい。
 だが、部屋があるのか。
 そもそも、自分は子供だ。こんな時間に子供がいるとは育児放棄を疑われかねない。

 帰りたいが、施設の門限が過ぎている。
 
 月はおぼろで星が点滅していた。
 満点というわけではないが、大きい星、小さい星と色々な星がつきの周りを囲んでいた。

 へこたれた――……
 今日はここで野宿なのか?
 
 1日くらい野宿をしても大丈夫か。
 そこら辺の公園のベンチに寝そべって。
 お腹はすいたけど、我慢できるし。
 あとは誰にも見つからない事を祈るのみだな。

36:さんご:2014/03/28(金) 20:43 ID:anc

 野宿でよかったと言っていいかもしれない。
 帰ったって薄暗く怖い食堂で一人冷めたスープを飲んでいる。
 そんなんだったら――……そんなんだったら――……

 こんな不幸な目にあうのは、あの呪いのダイアモンドだ。
 死のダイアと呼ばれるダイアモンドは、死を招くらしい。
 この世界のどこかにある希望のダイアモンドと対になっているらしい。

 死のダイアは、持ち主を不幸にさせるという、幻のダイアモンド。
 母は、お金に困るだろうと、唯一の財産を渡したつもりだが、苦労をかけさせるな。
 こんな迷信信じないと思ったが、本当に不幸続きだ。
 
 後日ダイアモンドは怜人の手に贈られる。
 博物館で飾られるんだったら誰も不幸にならないだろう。
 怪盗が盗んでも自業自得だ。

 このダイアモンドはとても特殊で綺麗なんだが、そういう残念な点がある。
 マリーアントワネット死刑や、ナポレオンの刑などもこれが招いたのだろう。

37:さんご:2014/03/28(金) 20:52 ID:anc

 このダイアモンドはとても不思議。
 クリアなロイヤルブルーでしずくの形。
 プラチナとゴールドの粉がかかっている。
 そして何より不思議なのが、ダイアモンドではないということ。

 主にダイアモンドが90%だが、残り10%の中に
 ルビー、サファイア、エメラルドといった宝石の結晶が含まれているらしい。

 混合性宝石は稀らしいから、それだけでも貴重だ。
 
 希望のダイアモンド……それを手にすれば、私も幸せになれるのかな……

38:さんご:2014/03/28(金) 20:58 ID:anc

ストーリーW 危険な放課後


「やっと……朝が来た……」
 眠い顔をこすって、ベンチから降りた。
 まだ早朝で、公園には誰もいなくて安心した。
 ブランコが風に揺れて、さっきまで人が乗っていたみたいだった。
 ビルの明かりもついていない。
 海の船が何隻か漂っていたが、ビーチに人はいなかった。

 空は水色と薄い黄色のグラデーション。
 カラスが泣き声をあげて朝を告げた。

「教科書……かぁ、置き勉してるし大丈夫かな」
 筆記用具はあるし、鞄もスクールバックに似たような鞄だからセーフか。
 
 公園の水道で顔を洗った後、ハンカチで軽く顔を拭いた。
 何かいつもの朝とは違った雰囲気を味わえる。

39:さんご:2014/03/29(土) 22:21 ID:K6s

 公園の柵の囲いを出たところで、偶然にも運悪くいじめっ子と鉢合わせになった。
 こんな早朝に何しているんだろう。
 幸いにも勘付かれていなかった。
 制服ではなく私服で、小さいウエストポーチみたいなのを肩にかけていた。
 
 店はまだあまり開いていない。開店しているのは本屋だけ。
 殆どの店はシャッターが閉まっていて、昨日の夜とほぼ変わりなかった。
 何か気になるから、少し後をつけてみることにした。

 彼女は足を速め、本屋に直行する。
 靴紐が解けたが、気にしないで走っていった。
「何する気……?」

 電柱に隠れ、ガラスから目を覗かせた。
 店番の人は1人しかいなくて、あいつから離れた場所で漫画を読んでいた。やれやれ、レジを放って。
 普通に雑誌を手に取り、少しチラッと読み始めた。

40:さんご:2014/03/29(土) 22:29 ID:K6s

 中高生が読むような人気ァッション雑誌で、クラスの女子の間で流行している。
 今日が発売日なので早速駆けつけてクラスの皆に自慢でもするのか。

 人通りが相変わらず少ないな。
 犬一匹も通らない。

 雑誌を簡単にぱらっとめくったところでレジに向かうと思ったら――
 
 おいおいっ!そこ出口じゃんっ、ちょっと!
 万引き、うそ!

 店番のじじいは相変わらず漫画に目を落として気づいていない。
 どうしよう、追いかけて注意するべきか、それとも放置するべきか……
 
 どうこう考えているうちに、いじめっ子はデカリボンを揺らしながら小さくなり
 やがて見えなくなった。

41:⌒☆〓さんご〓☆⌒:2014/03/29(土) 22:42 ID:K6s

ヒーリングナイト 一日の終わりに U

早めに切り上げます
最近IDころころかわる。。

今回の豆知識
世界一高い切手。
http://goodbyesaigon-vietnamese-childrenstory.com/files/2013/03/d58e89a402f8aa8fe1dbe85dad0a572a.jpg
1855年にスウェーデンで発行された切手です
これは、青緑色が正規の色でしたが誤って黄色にミスプリントされています
1枚6.8億円!
不幸のダイアモンドほどの価値ww

42:sango:2014/03/29(土) 23:14 ID:K6s

切手の画像が違った……

43:さんご:2014/03/30(日) 19:54 ID:K6s

 結局、学校の登校時間となったわけだったが――……

 いじめっ子の名前は月影璃音(つきかげ りおん)。
 クラスの大半を支配している。
 お嬢様でもなんでもないが、とんでもない校則違反をする。

 スカートにリボンやフリルとかレースとか自分で縫って、(有得ん)
 丈は太ももくらい、頭にぎらぎらのデカリボンをつけて金髪に染めている。
 髪の毛はカールでポニーテール。
 ブレザーのジャケットは全開でセーターの色はピンク。
 制服のリボンは、リボンとネクタイが混合したようなのに付け替えられていた。
 たまにツインテールとか、髪型は臨時更新なんだろう。
 
 月に一度早退をする。毎月1日に……。
 そう、今日、今日なのだ。

44:さんご:2014/03/30(日) 20:05 ID:K6s

 うわぁ、わけが分からない。
 いつもリ璃音さんとかの取り巻きはトイレに溜まっているけど
 何しているかと思ったらメイクだったのか!
 呆れた。

 トイレの丸い鏡のほうで5,6人がにぎわっていた。
「ねぇ、私今日予約した新しい新刊、今日届いたんだぁーっ!」
 璃音は自慢げにチークをパタパタさせている。
「えーっ、いいなぁ、後で見せてー!」
 そんな感じの会話をかれこれ3分程だらだらスマホで録音していた。
 ストーカーみたいで気持ち悪いのも分かるけど、手がかりになるかもしれない。

 フェルトペンに見えるが、あれはマスカラらしい。
 色ペンみたいなリップクリームとか、先生が気づかないのも分かる気がする。
 よく考えたコスメブランドだなぁー。
 
 そう関心していたらキラキラした ボサボサのつけまつげが飛んで来るではないか!
 うわぁ、危ないっ、こっち来る!

 出入り口でもたもたしていた私はあまりの衝動に駆られて教室へ戻ってしまった。

45:さんご:2014/03/30(日) 22:17 ID:K6s

ヒーリングナイトV

ここまで書いて読者がいない小説なんて新記録じゃない?


今日のプチしき
■氷と雪の違い
雪氷学という学問では、氷と雪の明確な区別を設けていて
通気性のあるものを雪、通気性のないものを氷としているらしいです

46:さんご:2014/03/31(月) 19:17 ID:sKQ

 危ない、危ない。
 彼女たちの前にいると、目をつけられてしまう……
「どけよクズ」「あんな国の女王の子供だなんて」「皇女だからっていい気になって」

 そんな言葉を言われて、自分の見える景色が割れたガラスのように破裂した、そんな錯覚に襲われた。
 心から赤黒い血が流れている。突き刺し、貫通された心。
 血を封じるようにして、私の心は氷で固まった。
 氷で心を封じなかったら血は止まらない。
 
 私は皇女でもなんでもない。
 皇女は反政府軍の娘なのに――

47:さんご:2014/04/01(火) 19:17 ID:sKQ


 勝手にぎゃあぎゃあ騒いでいればいい。
 王国は完全に昔のイギリスみたいな感じになっていて、植民地も増える一方。


 万引きのことは口止めされるに違いないから、本人に問い詰めるのはやめておこう。
 言ったら言ったで、あいつの弱みをあっさり握れるのだが、そう簡単にはいかない。
 リスクというものがあるんだから。
 まぁ、私も頭がいいとはいえないが、そこまで馬鹿ではないからある程度の事は分かる。

 口止めされるので、身の危険を感じるのが一点と、彼女が万引きしたことを認めないということ。
 絶対に認めるわけがない。

 
 そんなことを思っていた休み時間だが、ここから危険な放課後が幕を開けようとしていた――……

48:& ◆vs:2014/04/01(火) 19:23 ID:sKQ

 そんな一方、ダイアモンドの展開は強引なくらい早かった。

「ねぇ、1年Cクラスの道重さんっているじゃない?」
 クラスのウワサ好きの女子が固まって囁いているのが聞こえた。
 机の周りを囲んで、真顔で話している。

「前、どこかの帝国の秘宝のダイアモンドを売り飛ばすらしいわよ。60億円で」
「えt!?60億円っ!?マジっ!」
 
 えっ……っ!?うそ、あのダイアモンドは――
 博物館に展示するんじゃ……

 唖然としていたが、頭の回転が異常に早くて、すぐさまCクラスに駆け込んだ。

49:匿名さん:2014/04/01(火) 19:42 ID:sKQ

 さらに大変なことが起こった。

「式川さんっ、手紙が来ています」
 Cクラスに行こうと小走りしていた足がゆるくなって、止まった。
 先生に呼び止められたからだ。
 あの件については、いつでも問い詰める機会がある。
 今は手紙を優先しよう。

「あなたの預けられている施設……倒産したらしいわ」
 その言葉とともに、小さい茶封筒が手渡された。
 廊下のざわめきが一瞬止まった……?

「これからは、学園の寮の部屋があるから、そこに引き取ってもらうことになったんだけど……」
 先生は少し悲しい表情をしながら俯いた。
 そんな先生の気持ちを察しないわけにはいかなかったため、だんまりこくったが首を縦に振った。

 施設が破綻?
 ど……っ、どうして――!?

50:さんご:2014/04/01(火) 19:43 ID:sKQ

展開が強引過ぎる駄作者……! >ム<

51:さんご:2014/04/01(火) 19:51 ID:sKQ

 とにかく、これはあり得る話だとは思っていたが、いきなりは可笑しい。
 荷物は全て寮に送られたということなので、了知した。

 残念ながら、怜人はもう先に下校したらしく、問い詰める機会を逃した。
 このまま寮に帰宅するとしよう。

 茶封筒の中身は謝罪の手紙などと一緒に寮の地図が添えてあった。
 177ルームが私の部屋ということらしい。
 
 学園寮は広いので一人一部屋。
 食堂は席が自由でバイキング形式。
 野菜と肉、魚のメニューは必ず1色に1つは入れないといけないらしい。
 
 寮へ行く前にコンビニに寄ろうと思った。
 食べ損ねたケーキとお腹がすいたので惣菜でも買おうかなと思った。
 

52:さんご:2014/04/01(火) 20:23 ID:sKQ

 コンビニでホットドックとアメリカンドックを1つずつと、新発売のケーキを1つ買った。
 その帰り道が地獄だった。

 放置自転車の多い、暗い路地。
 周りに人がいなくて、道路の舗装も放置されている。
 なのに、悲鳴が辺りに共鳴した……。

「きゃっ!もう、やめ……て下さい……!」
 聞き覚えのある、女性の声。
 
「璃音さん?」
 おそるおそる、掠れた声で呟いてみた。
 返事はなく、泣き声だけが耳に入ってくる。

 甲高い声で。キンキンする。
 
 路地裏の自転車やゴミに隠れてそっと覗く。
 辺りは紅く染まってきた。

「やめて……下さいっ」
 泣き顔を隠すように土下座をしている。
 そして、違う制服の人が鋭利なナイフを無表情で突き刺そうとしている。

「例の件……バレたのね?」
 冷たく、温もりのない私みたいな声がしてきた。
「……はい」
 
 例の件……もしかしてそれって――!?

53:さんご:2014/04/01(火) 20:32 ID:sKQ

 突き刺そうとした女性は自転車の性であまり見えなかったが
 間違いなく、あの制服は清月学園の……

 そう思っているうちに、璃音さんを蹴って、どこかへ行ってしまった様だ。
 璃音さんもよろっとした足取りで路地から消えていった。

 怖い……怖いよ……
 私の推理が正しければ、私が殺される可能性も無いとは限らない。

 彼女が璃音さんに万引きを命じた。 
 雑誌を万引きするのをバレた。
 なんとなく感づいていた。
 そして、私を口封じのために殺す。

 足音がだんだんと近づく。
 ヒールの音で、速くなって……

 身の危険を感じて私はコンビニの袋を振り回しながら、寮へ戻った。

 怖い。何かある、私に!

54:さんご:2014/04/01(火) 22:19 ID:sKQ

読者来ないみたいだから捨てるかも←

55:さんご:2014/04/01(火) 22:32 ID:sKQ

 寮の門限はまだ余裕で、ギリギリまでみんな遊びたいのか、寮の中は疎ら。
 ほっとして、紅いじゅうたんが敷かれた上をゆっくり踏みしめながら歩く。
 寮は昔のフランスとかイギリスやイタリアの館の様な造りでとても珍しい。
 恐らく、理事長の趣味なんだろう、と気に留めないが。

 私立学園ということがあってかなくてか、極めて贅沢。
 一部屋は意外に広くて、荷物も趣味のフィギアなども十分置けるよう、配慮している。

 私は着替えなどをクローゼットに淡々とかけ、本棚に本を並べていく。
 施設に初めて預けられたころを思い出す……。
 真っ白い新品のシーツに小型エアコン、じゅうたんも敷かれている。
 何しろ元理事長の買ったマンションだとか。

 そんなこんなで、有得ないほど贅沢な寮で新生活を送るのだった。

56:rumia:2014/04/02(水) 00:13 ID:Vsw


 こんにちは、rumiaと申します。
小説版を適当に見ていたら、
さんご(黒蝶)さんの小説を見つけたのでコメントさせていただきました。
 いやぁ……面白い上にしっかりした文ですね。
(私の個人的な意見ですが)若干展開が強引だったり、
主人公? (華恋)の設定に謎が多すぎる気もしますが、
 文のテンポが素晴らしすぎて頭が下がります。
(私、神経質で文のテンポが悪いんです……)

読者……第一号、なのかな? 
分かりませんけど、
この作品を続けるにしても新作を作るにしても応援しています。
がんばって下さいっ!!

……では、長文失礼しました。
(……もしかして思いっきり作品の邪魔してましたかね私……(汗))

57:さんご:2014/04/02(水) 08:56 ID:sKQ

若干強引にしないと完結まで間に合わないかも……
第2部をつくるかなんかして強引さを防いで見ます!

華恋の謎については番外編かどこかで紹介しますねー

コメントありがとうございました!

58:さんご:2014/04/02(水) 09:30 ID:sKQ

 カッカッ……
 ゆっくり休もうと思っていたのに……誰だ?
「はい、何方ですか?」
 つい、面倒くさそうなだらだらした声で言ってしまった。

「理事長より177ルームへお届けものが……」
 少し若い女性の気弱で焦った声がドア越しに聞こえてくる。
 冷たいドアノブをゆっくり回して開けてみた。

「あっ、177ルームへお届けもので……支給品らしいです」
 少し大きめのダンボールを重そうに抱えていたのは、
 こげ茶色のストレートの髪の毛で可愛いフリルのエプロンをしていた。

「あっ、ありがとうございます!」
 先程面倒そうな態度をとっていたのを改めて悔やんだ。
「紹介遅れました、私ここのお手伝いをさせて貰っております、美並優雅と申します」
「えっ……高校生……ですか?」
「はい。高校一年生です。捨て子で施設を出なくてはならないので、ココで住み込みで働いています」

59:さんご:2014/04/02(水) 10:00 ID:sKQ

「で……では私はこれで失礼させて頂きますっ!」
 ガンッ
 勢い良くドアを閉め、どこかへ行ってしまったようだ。

 いやぁ、驚いたなあ。立派な寮というのは聞いていたけどお手伝いさんがいるとは……。
 
 支給品の中身は主に歯ブラシなどや、カレンダー、筆記用具、ノートと一緒に
 寮についての決まりが綴られた紙があった。
 ノートや筆記用具が無くなったらカウンター前の支給品要請紙を使って支給品要請紙専用ポストに入れるらしい。
 
 にしても優雅さんは皆がいない間に掃除するんだよね。
 高校生だから昼間の活動は無理だし……皆が集まる食堂の時間くらいしか……。
 その間にどうやってやるんだ?そんな短時間に。

 それはいいとして、そろそろ食事の時間て表記してあった。
 遅れるといけない、早く行こうっと。

60:さんご:2014/04/02(水) 18:03 ID:sKQ

 食堂は寮の南塔(男子寮、女子寮の丁度真ん中)にあり、共有スペース。
 とても広くて、真ん中にはギリシャ時計が音をリズミカルに刻んでいた。
 長四角のテーブルに真紅のテーブルかけがしわ一つ無くかかっている。
 どこか見覚えのあるテーブルクロスだけど……

 それはともかく、バイキングの列にひっそり加わった。
 プラスチックの白いトレーを持って、主食、副菜、飲み物やスープ、デザートなどを順に選んでいく。
 
 パンとコーンスープ、サラダとハンバーグを選んで席に着いた。
 周りに人がいなくてざわめきが遠く感じる。
 あえて周りに誰もいない席を選んだのだ。
 
 1人は嫌だけど、少しのざわめきがあったほうが安心感がする。
 そんなことを思いながらスープをすすっていた。

61:さんご:2014/04/02(水) 22:03 ID:sKQ

「こんにちわっ」
 明るく弾む声がしたかと思うと、向日葵みたいな笑顔の人が座ってきた。
「わっ、びっくりしたぁー……」
 返す言葉が見つからなくて、思わず声を荒らげてしまった。

「ごめん、席が空いていないのよー。私は宮高ひま。宜しく」
 あちらが名乗ったので此方も名乗らない訳には行かない。
「私は、式川華恋と言います、今日からココに……」
 気弱で消えそうな声で……なんて臆病なんだ、私は!

「ところで、話題変わるけど寮の地下室の秘密って知ってる?」
 小さい声ではっきりと耳元に囁いて来た。
「ち……地下室なんてあるの……?」
 この寮は基本、3階建てのはずだが、地下があるとは聞いていないしマップにもない。

「それがね、秘密のパスワードがあるらしいわ。私は前にも行った事があるわ」
 自慢げに誇らしく呟くと、彼女は更に小さい声で耳に言葉を吹き込む。
 周りに人がいなくて、誰一人耳にしていないようだ。

「エレベーター、あるでしょ?123全ての階のボタンを押したあと、地下の壁にある
 広告みたいなのを外すと、画鋲が突き刺さっているの。それを奥まで押すと行けるわ」

 

62:さんご:2014/04/02(水) 22:27 ID:sKQ

ヒーリングナイトW

私的に一番好きなキャラは華恋ではなく優雅ちゃん。
UTAUの桃音モモちゃんイメージしてたけどこれまた全然違う……

今回のプ知識は……

使い捨てカイロを始めて発売したのは、お菓子メーカーのロッテです。
これは、お菓子の中に入れる脱酸素剤の効果の大きいものを
開発していた時に偶然発見されたものです。

63:さんご:2014/04/07(月) 21:16 ID:Qy6

規制に巻き込まれたので
当分更新不可
これは友達のケータイより

64:さんご:2014/04/09(水) 18:17 ID:cVQ

iPhoneなので打つのが遅いため
更新出来ません(T ^ T)
たまにあげます。
もしかしたらやるかも

65:さんご:2014/04/10(木) 20:40 ID:3oQ

あげ

66:匿名さん:2014/04/12(土) 17:21 ID:xoE

規制解除されないなあ

67:ゆあ@:2014/04/12(土) 17:24 ID:xoE

解除されてたwww
はじめまして

68:匿名さん:2014/04/13(日) 15:16 ID:Uas

私の小説よりはへたwwwwwww

69:ゆあ:2014/04/13(日) 15:18 ID:Uas

書くのやめたらぁっww

70:匿名さん:2014/04/13(日) 18:36 ID:saI

>>68、69

もし小説書いてんなら書くのやめるべきは君だよね
言われた作者の気持ち考えられない馬鹿は掲示板から去ってね^^


作者さん更新大変だと思いますがこんなのに負けず頑張ってください!

71:匿名さん:2014/04/13(日) 19:49 ID:C1E

70
書くのやめたらって

72:匿名さん:2014/04/13(日) 19:50 ID:C1E

それは酷いと思います

73:匿名さん:2014/04/13(日) 19:51 ID:C1E

私は正論を述べましたけどなにか
前にもシンデレラの憂鬱で批判したのに
懲りないんだね

74:匿名さん:2014/04/13(日) 21:49 ID:tHo

もういいです

75:さんご:2014/04/13(日) 21:51 ID:tHo

悪口言いたければ勝手に仰って下さいな。

76:匿名さん:2014/04/14(月) 18:52 ID:saI

>>71、72

いやーだってw何か物足りないところとかあるならそこ指摘しろって話ですよねえw
ただ悪口言うだけならこういう掲示板からいらないのでいっただけですよ?酷くないです^^

77:匿名さん:2014/04/15(火) 17:00 ID:tW2

この話しは終わりで


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