スリーブレット 〜三つの弾丸〜

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1:まなと:2014/05/12(月) 19:59 ID:Nm.

登場人物紹介


神原誠(かんばら まこと)

スリーブレットのリーダー。 いつも明るく何が起きても決してくじけない。 二つに割れた世界を戻すために謎の集団と戦う。

暁日向(あかつき ひなた)

スリーブレット、二人目。 臆病な性格だが仲間のためになると決して逃げない。 ただ仲間のことじゃないとマジで臆病だから犬にも勝てない。

片桐彰(かんばら あきら)

スリーブレット最後の一人。 非常に頭の回転が速く作戦は基本彰が作る。


あらすじ


何者かによって世界は二人に割れた。 汚染され何もできなくなった世界と社会が急激に発展し悩みのない世界。 汚染された世界に住む人間と裕福な世界にいる人間。 二つの人間を巡り進んでいく物語。

2:匿名さん まなと:2014/05/13(火) 18:00 ID:Nm.

プロローグ 〜スリーブレット〜


……………………………………………

この世界は二つに割れた。 一つは光の世界…生活に困ることはなくそれぞれ有意義に生活している。 もう一つは影の世界…置いてかれた人間たちが残され、いつ助けが来るかもわからず…いつ死ぬかもわからない。 そんな影の世界に…俺たちはやって来た。 俺たち三人は、この影の世界に光を取り戻すためにやって来た。 影の世界には必ず何かある…そう思っている。 俺たちはふつうじゃないのに…光の世界で生きてきたのだ。


誠「っよし…ついた」

ホントにこんなに荒れてるんだな…しかも臭い。 異常な臭いが少年の嗅覚を崩壊まで追い込む…もちろん嗅覚が崩壊なんてないが。 この少年は神原誠…光の世界から来た…そして後ろの二人もそう、光の世界から来たのだ。


彰「まさかここまでとは…まあ考えればすぐわかることだったな」

いかにも勉強少年のような顔の少年は汚れた眼鏡を拭きながら影の世界の現状に呆れる。

日向「ねぇ……もう帰りましょうよ…こんなとこ居たらおかしくなります…」

そしてこの病弱そうな少年は震えながら地面にペタリと座る。 三人は初めて影の世界に来たものだから周りを見渡す。 …すると、光の世界では絶対に来ないほど力強い風が三人を襲った。

誠「っぐ!! なんじゃこりゃ!!」

彰「明らかに光とは逆…影と光と言われている意味がようやく理解できました」


風はしばらくすると収まり風に乗っかってきて黒髪についたゴミを三人ははらう。


誠「さて…」

周りを見渡すと誠は気合いをいれて影の世界に宣言する。

誠「さっさとこの世界救って帰ろうぜ、行くぞ、スリーブレット!」

告げられたミッションを達成するため、三人は動き出す。

3:&◆JE:2014/05/13(火) 19:30 ID:vPs

かんばらあきら
ではなく、かたぎりあきらなのでは?

4:匿名さん:2014/05/13(火) 20:20 ID:Nm.

すみません間違えました。 確かにあれは「かたぎり」です。 ご指摘ありがとうございます。

本編


三人は告げられたミッションを確認する。 まずは生きている住民は見つけ次第連絡すること。 ヘリコプターで迎えに来るらしい。 そしてもうひとつは世界を二つに割った黒幕を暴くこと。 二つ目は最初なのでどうにもならない。 まずは一つ目の住民救いからだ。

彰「といっても、草原が広がっているだけで人の姿もない、街があるはずですからそこを探しましょう」

誠「ああ…」

地図が欲しいところだが地図はない。 本音は光の住民は影の住民を助けようとはこれっぽっちも思ってない。 影は待っていても決して助けは来ない…だから光の世界は影の世界の地図を必要としない。

誠「…まあ、そのうち何か見えてくるだろうし…進むか」


三人は鞄を持ち進み始める。 進んでいくといろいろな光景が新たに見えた。 ボロボロになった看板、何が書いてあるかもわからない。 かたっぽしか落ちていない子供のサイズの靴、何が起きたかだいたい想像はできる。 …そして表現できないほど嗅覚を襲う臭い。


誠「……!」

日向「…誠?」

誠「…見ろ」


誠は目を半開きにして指差す。 …人の死体だ、こんなものが放置され続けているなんて…


彰「まったく…誰が世界をこんな状態にしたかはわかりませんが…生かしておけませんね」

声を重くして呟く。 こんな光景を見れば当然殺意も沸いてくる。 誰がやった…と。


誠「とりあえず…埋めておこう」

5:匿名さん:2014/05/13(火) 20:41 ID:Nm.

三人は埋めている途中一言も言葉を交わさずにただただ悔やみながら死人を埋めた。 ……そして再び歩き出して数時間。 ついに街らしき物が見えた。 …だがどこもかしこも汚れている。 信号はへし折られて倒れていて店には苔がはえている。 入るのを躊躇うがまずはここをすみなく探索しなければならない。 誠は勇気を振り絞り店のドアに軽く触れる。

ギギギ……

誠「…開いてるぞ」

彰「…入ってみましょう」

ギギギと音を鳴らしドアを開ける。 …すると人の影があった。 片手に何か持っている。

『にん……げん?』

誠「……!」

ナイフ!! 暗くて相手の顔まではわからないがあの持ち方、そしてうっすら見える形…手に持っている物はナイフだ。

『食べ物を……寄越せェェェエエエ!!!!!!!!』


彰「っおっと」

謎の男は空腹で頭もおかしくなっており彰を狙いナイフを左右に振る。 彰はそれを華麗に避けて男を軽く押し倒す。

『っぐ…!』

彰「悪いな、こんなとこに来てるもんだから…接近戦は念入りに鍛えられている」

ッドサ!!!

日向「さすが彰!! 見事だよ!!」

余裕の面構えで彰はクイッと眼鏡を持ち上げる。 倒れた男はしばらく動かなかったが少し様子を見ているとまた動き出した。

誠「安心しろ…俺たちは殴り合いを望んでるわけじゃねえし食べ物もやる…話を聞かせてくれ」

『……す…すまねえな』


彰と日向で動けない男を運んでこ外に移動した。 男は30歳前後の巨体の男性だった。 誠は男にパンを渡すとガツガツと食らいつく。

誠「おっさん、名前は?」

フィンド「フィンドだ…フィンド・ライズ」

フィンド「…光のクソ野郎どもに…置いてかれた」

悲しい表情で名を名乗り語る準備をする。

誠「ひとついいか? …影の世界には、何かあるな」

フィンド「……ああ」

フィンド「…影の世界には……謎の集団がいる」

フィンド「人間なのかはわからない……だが、超能力のような物を使う……化け物だ」


冷静な顔で語る。 誠たちは何かあると思ってはいたが見事予想は的中。 おそらくそいつらが世界の壊した黒幕だ。

6:匿名さん:2014/05/14(水) 18:11 ID:Nm.

誠「化け物…ね」

誠「それは俺たちも同じだよ」

フィンド「…何?」

何を言っているかわからない。 コイツらは人間のはずだ。 フィンドは心の中で疑問を持つ。

誠「っま、そのうちわかるさ」

誠「彰、大塚さんに伝えてくれ」

彰「ああ…」

彰は携帯を取り出し連絡をいれる。

誠「さて……フィンドのおっさん」

誠「おっさんもしばらくついてきてもらうぞ、安心しろ、必ず助ける」

誠「俺たちスリーブレットがな」


フィンド「スリー…フィンド」

戦いが始まる。 もう逃げられない。 誠は顔を変えてこの影の世界を見渡す。

誠「…」

彰「誠、大塚さんに伝えたぞ…また連絡するそうだ」

誠「オーケー。 よし!!」

誠「始めようか…!」


プロローグ 〜END〜


次回 第1章 〜荒れた大地〜

7:匿名さん:2014/05/14(水) 21:21 ID:Nm.

第1章 〜荒れた大地〜

……………………………………………

この世界は割れている。 光の世界と影の世界。 俺たちスリーブレットは影の世界の住民の救出、そして世界を崩壊させた黒幕を暴くミッションを任されて影の世界にやって来た。 俺たちは最初の街でフィンドと言う男と出会った。 その男はどうやら黒幕と思われる集団を知っているらしい。 …さっそく俺たちはその黒幕を更に詳しく調査するためフィンドをつれて街を探索する。

誠「フィンド、あれは?」

フィンド「ホテルだ、中には何もないから見る必要はない…問題は次の建物だ」

フィンドの指差すほうをはや歩きで進む。 するとフィンドの言っている建物を見つけた。 入り口のドアはあるが念入りに鍵が閉まっており開けられそうにない。

日向「あらら…ちょっとめんどくさいね、あと怖い」

誠「何が怖いんだよ」何でも怖がるなお前


誠「まあいい…彰、頼むぞ」

彰「…任せろ」

彰は片手を出して着けている手袋を外す。 そしてドアに触れる。

フィンド「おいおい…鍵はねえし…まさか押して開くとでも?」

誠「まあ見てろおっさん、アイツの能力を」


微笑みながら誠は言う。 彰はドアに触れたまましばらく動かない…しばらく目を閉じていると目を開けて力を入れた。

彰「っ!!!!!」


ッドゴオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!

激しい音を出し鍵は引きちぎれてドアが開いた。 フィンドは目を疑う。 …そう、彰の能力は化け物染みた力。 これは手に限らず足で蹴っていてもドアは壊れていただろう。 スリーブレットの三人は小さい頃から何か能力を持っている人が集められたチーム。 彰は三歳のころにこの能力が開花した。

彰「っち…相変わらずめんどくさい能力だな…反動が大きい」

彰の手を見ると確かに少し震えている。 彰の能力には反動がある。

フィンド「あんた……これは一体!?」

彰「言っただろ…化け物なのは俺たちも同じだ」

誠「さ…進もう」

8:匿名さん:2014/05/15(木) 16:48 ID:Nm.

中に入るとそこはまさに研究所。 謎のカプセルが棚の上にずらりと並んでおりカプセルの中には見たことのない虫が入っていた。

誠「なんだ…ここは」

彰「あからさまに研究所の雰囲気を出していますね…そして」

彰「あそこの扉、開いています」

誠「…!」

確かに開いている…そして、何か聞こえる。 そしてゆっくり近づく。

誠「…あの」

『ん?』

恐る恐る中にいる人に話しかける。 白衣を着ている男性だ。 そして手には入り口にあったカプセルと同じ物を持っている。 …やはり虫が入っている。

『このカプセルかい? 失敗作だから気にしないで』

誠「あの…俺、神原誠です。 あなたのお名前は?」

『俺?』

暗くてよく見えなかった顔を光がさしているところに移動し晒す。

三月「三月蠡衣(みつき らい)だ」

誠「三月さん、なんであんな厳重に鍵を?」

ようやく緊張がほとげて誠が質問する。 すると三月がニヤリと笑う。

三月「そんなことを聞きにきたのかい?」

彰「いいえ、影の世界にいる謎の集団についてです」

何の緊張もない彰がストレートに反論する。

三月「…君ら、光の住民か」

彰「なぜわかったのです?」

三月「…目から輝きを失っていないからね」

どうやら影の世界の住民と光の世界の住民の見分け方は目にあるらしい。 確かにフィンドを見て確認すると輝きがない。 そして三月からも。


三月「まあいい…教えてやるよ」

9:匿名さん:2014/05/15(木) 19:32 ID:Nm.

三月「この世界を割った黒幕…その集団の名前は¨ゲヘナ¨」

三月「全員手に十字架が刻まれている…この街にもそいつらの部下がいる」

しれっと三月は重要なことを呟いた。 まさかこの街にもそのゲヘナという集団の一員がいたと言うのか。


三月「っま…俺が教えるのはここまでだ、とりあえずこの街のゲヘナを殺すことができたらもっと情報をあげよう」

誠「そうか、ありがとう。 ……行くぞ、そいつを倒しに」


三月「…!」

こいつら…研究所に入ってきたことから疑問を持っていたが……何か恐ろしい能力を持っているのか? …そもそもあの鍵をどうやって壊して突入したんだ。 そんなことを三月が考えているうちにさっきまで目の前にいた四人はいなくなっていた。 本気で戦いに向かったらしい。 誠たちは研究所の入り口で一度止まった。


誠「…彰、日向…銃はあるな?」

彰「当然」

日向「…このとおり」


三人は鞄から銃を取り出して戦闘の準備をする。


誠「おっさん…情報が欲しい。 少しでも一定の時間に不可解な現象が起きてないか?」

まずは情報収集のためにフィンドに質問する。 するとフィンドはニヤリと笑って自信げに誠たちのほうを向く。

フィンド「いまは昼間13時でまだけっこう時間があるが…あのデカイホテルから夜の19時に必ず金属音が聞こえる」

フィンド「俺が住み着いてる場所の近くだから…毎日嫌な音が聞こえるぜ」

誠「……オーケー!」

フィンドが指差したホテルを見つめて誠が指示を出す。

誠「作戦開始は16時だ、それまでに彰が侵入作戦を考える」

誠「行くぞ、スリーブレット」

10:匿名さん:2014/05/16(金) 20:26 ID:Nm.

その後、フィンドが住み着いている店に戻り各自の準備をした、誠は銃の手入れ、日向は落ちていた本を暇そうに見ている。 そして彰は作戦を練っている。 そんなことをしているうちにあっという間に作戦実行の時間になった。

フィンド「本当に……大丈夫か!?」

彰「まあ見てなさい、やられはしませんよ」


誠「なんならお前もついてこいよ、俺の後ろに隠れながら」

三人はやけに自信のある表情だった。 確かにフィンドも自信のある理由はわかっていた。 彰のあの能力を見れば確かに負ける気はしない。 四人はホテルの入り口まで進んだ。


彰「…よし、作戦を言う」

彰「俺がバレないところから壁に掴まり最上階まで登る…そこから調べていくから三人はゆっくりでいいから一階から調べてくれ…」

誠「オーケー」

彰を置いて三人は入り口から受け付けのロビーに入る。 中は暗くて何があるかわからない…

日向「…よく見えないね」


フィンド「安心しろ…コイツを使え」

フィンドは服の中から懐中電灯を取り出す。 誠はそれを受け取りさっそくつけてみる。

誠「…階段がある」

誠「登るぞ…」


日向「……!!」

日向「誠伏せて!!!」

誠「!?」

とっさに日向の声に反応して体を縮めた。 すると階段から数発弾丸が飛んできた。

フィンド「…なんだ!?」


『あーあー……俺たち二人のアジト。 いよいよバレちゃったか…』

男は煙草を吸いながら誠たちを見つめる。 そしてもう片手には銃を持っている。


誠「悪いな…日向」

日向「油断しないでよ誠…危なかった」

日向は基本臆病だがこう言う時は逆。 むしろ自分から戦いを挑む性格だ。


誠「おっさん…ちょっと下がってろ」

フィンド「…ああ」

懐中電灯を男の手にかざすと手には十字架のマークが描いてあった。 男は煙草を吸い終わり誠たちのほうに落とす。

シンク「俺の名前はシンク・アギライマ…ゲヘナの一員としてこの街をいじってる」

誠「ッハン…悲しいことだな。 それも今日で終わるんだから」

誠「行くぜ、シンク」

11:匿名さん:2014/05/17(土) 20:16 ID:Nm.

シンク「ッハ…!」

ッシュン!!!

一瞬でシンクは誠の目の前に来て右ストレートの構えになる。 誠は焦らず右手を掴みシンクを回し投げした。 

シンク「っちぃ…!!」

誠(動きはなかなかだな…けどこの程度か。 能力は必要ないな)

だが相手は銃を持っている。 何かしてくるはずなのでかなり厄介だ。 そして案の定シンクは銃口を誠に向けて一発撃った。

誠「っ!!」

これも反応して避けたが避けたころにはシンクの拳が目の前にあった。


ドゴオオオオオオオオオオ!!!!!!!!


日向「誠!!」

誠のやつ、能力を使わないで勝つ気なのか!? 無理がある! 日向は止めに入るが誠は壁にめり込みながら手を出して余裕の表情で立ち上がる。


誠「っはん、痒いんだよ」

シンク「ほざけっ!!!!」

ッド!!!

シンクは銃をもう一度構えて撃とうとする。 だが誠は銃を手で弾いて裏拳で床に突き落とした。

誠「日向、お前「能力を使わないで勝つ気か!?」 とか思ってたろ」

日向「……なんでわかるの」

誠「さぁな。 …使わなかった理由は二つ」

誠「一つ、使わなくても一度様子見で攻撃をくらえば穴は見える…お前程度の相手ならな」

誠「二つ」

誠「……お前らが使ってきたホテルを壊すのはかわいそうだから。 俺は優しいからな」

まるで自分の攻撃はホテルを壊す破壊力と言いたげな言い方だ。 そしてニコニコ笑いながらシンクを見つめる。 シンクも少し抵抗するが時期に動くのを止め、意識を失った。


誠「さ、一人倒したぞ。 進もうか」

12:匿名さん:2014/05/17(土) 20:45 ID:Nm.

フィンド「誠……お前攻撃くらってたけど大丈夫なのか?」

誠「こんくらい大丈夫だ。 二階に行くぞ」

誠「どうやら…四階が一番上らしい」

誠たちの隣には受け付けの隣の案内板があった。 それを日向は軽くメモしてノートをしまう。


誠「よーし、行くぞ」


一方…彰は。


彰「屋上か……とくに何もなさそうだな」

特に目立った物はなかったので扉があるほうに向かい下へ降りようとする。 すると扉は鍵がかかっており開けられない。 彰はため息をついて扉を壊した。

彰「螺旋状の階段ですか……下に何があるか見やすそうですが…懐中電灯がないですしふつうに進みましょう」

階段を降りると部屋がたくさんあった。 数えてみると9つ。 一つ一つ確認するのは面倒だと思いながらも確認していく。 すると4つ目の部屋の扉が開いている。 電気もついている。 中をゆっくり除いてみるとベッドの上にぐったりしている少女がいた。

彰「……誰だ」

少女は声にビクリと反応し何か小さな声で呟き始める。 どうやら怯えているらしくまずは信用させるために食べ物を渡した。 少女の体は酷く痩せており元気もなかった。

彰「……それでも食べてなさい。 …さて」

彰「そこの男、この少女を何に利用してたのです?」

『ははっ…バレてたかい』

部屋の隅に隠れるようにいた男はバレたことに気づいてニヤニヤする。

リザト「俺はリザト・エキストス……ゲヘナだ」

片手の十字架を彰に見せてゲヘナの一員と告げる。

リザト「今なら見逃してやる。 それとも俺の鋼鉄の拳をくらうか?」

彰「それは嬉しい…俺も腕力には自信がある」

13:匿名さん:2014/05/18(日) 19:01 ID:Nm.

リザト「あの女と一緒にお前も実験台にしてやるよ…!」

ッド!!


彰「…」

リザト「くらえっ!」


ッドゴオオオオオオオオオ!!!!!!

彰はリザトの攻撃を避けて威力を確かめてみると確かに自信があるようだ。 地面は予想以上に崩れており次同じ場所を攻撃すれば大穴ができるはずだ。

彰(なるほど……くらったらマズそうだな)

彰「!」


銃を構えてリザトを狙う彰。 だが相手は素早く何回か撃ったがなかなか当たらない。 なんとかして彰は安定した倒し方を探す。

リザト「っはん……何か考えてるって顔だな」

リザト「一つ教えてやるよ…この街を支配してるゲヘナは四人…そして四人全員がこのホテルにいる」

リザト「入り口のフロントにも一人、シンクってやつがいるからお前は出られない。 残念だったな。 潔(いさぎよ)く死ね」

リザトは絶望をじわじわ味あわせるつもりらしいが彰は同様するどころか弾切れの銃に新しい弾丸をいれていた。


彰「馬鹿だなお前……今度は俺が二つ教えてあげます」

彰「フロントに誰かが待ち構えていたとしても俺は拳で穴を開けて下に降りればいい…俺がなんでここにすんなり入れたのか考えなかったのですか? 登って来たんですよ」

彰「そしてもう一つ」


彰「そのシンクってやつはおそらくもうやられた」

リザト「……何?」

衝撃の一言でリザトは顔を変える。

彰「ここに入ってきたのは俺だけじゃないですよ…ほかにもいます」

彰「ホントは言わないほうがいいですが……お前俺に負けるしもういいです」

リザト「……テメェ…」

リザト「あんま調子にのんなよ……!」

まんまと挑発に乗ってリザトが攻撃の構えに入る。 彰は銃口をリザトへ向けて警戒体制へ入った。


彰「さて……続きを始めましょう」

14:匿名さん:2014/05/19(月) 21:06 ID:Nm.

彰「っ!!!」

ッバキ!!!

少し力をいれて壁の瓦礫を壊す。 そしてその瓦礫をリザトに投げて目くらましをした。

リザト「っく!!」

彰「…!」

銃をリザトに向けて一発撃とうとするがすぐにリザトも対応して避ける。 瓦礫くらいじゃリザト相手に突破口は作れない。 彰は少し考えて銃を捨てた。

彰「ッハァ…」

彰「少しレベルをあげますよ」

リザト「何ィ…!?」

ッシュン!!!

そういうと彰はリザトの視界から消えて素早く動き回る。 もともとある程度広い部屋だったので移動しやすい。 そして前後左右に移動してリザトを撹乱した。

リザト「見……見えねえ!」

彰「銃でいけると思ったんですが……なかなかやりますね」

彰「でも逆に言えばその程度ですよ、リザト」

ッドゴオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!

爆音が部屋に響いてリザトは外に吹き飛ぶ。 彰はこれでも少し力を抜いたつもりだったらしい。

彰「さて…終わりましたよ」

彰「あなた…名前は?」

話は一変し、目の前の少女の名前を聞く。 しかし怯えているのは変わらずついに彰が壊した瓦礫を手に持ち投げた。 当然彰は避けて瓦礫はバラバラになる。

彰「…ダメですね」

彰(もう人間を信用していない。 殺したほうがいいかも知れません)

『…ねえ』

いつの間にか少女は立って彰の隣に立っていた。 そしてついに第一声を出す。

『……どこから来たの? 目が変』

彰「変なのはそちらですよ…でも安心してください」

彰「すぐに輝きますよ……俺たちみたいに」

そして少女は自分から彰にくっつく。 彰は少女をつれて進み出す。 守るために。

15:匿名さん:2014/05/20(火) 21:14 ID:Nm.

彰「…名前は?」

アリア「…アリア」

二人は三階への階段を探しながらコミュニケーションを取る。 おそらくもうこのアリアと言う少女は彰のことを恐れてはいないと思うが念のため関係を深くしておこう。

アリア「…多分ここ進んでたら階段ある」

アリア「連れてこられた時……少し見た」

確かにこのホテルの攻略はこの少女の記憶が唯一の頼りだ。 しかしリザトが言っていたようにまだ敵は二人いる。 どこから来るかわからないのだ。 …すると中から煙が出ている部屋を見つけた。 フィンドが言っていた嫌な音もここにあるかも知れない。 彰はもうこっそり入ろうとはせずドアを蹴り侵入した。 中には長い髭を生やした老けた男性がいた。 手には本を持っている。

彰「コイツがこのホテルのリーダーですかね…まあどうでもいいですが」

『っへへ……あんたその小娘どこへ連れていくつもりだい?』

息を荒くしながら目の前の男は聞く。

彰「コイツは俺が助けてやる……ただし」

彰「お前は地獄にでも案内しますかね」

銃を一瞬で取りだし男の座っている椅子の足を落とす。 男はとくに抵抗せず後ろに倒れた。


『……ってぇ』

彰「リーダー……ではないようですね…すぐ終わりそうです」


アロウ「俺はアロウ・クビア…」

アロウ「地獄に行くならお前も道ずれだ」

するとアロウは机に置いていた爆弾のような物を持つ。

彰(……爆弾!!)

彰「アリア!!!  俺の後ろにいてくだ


ッドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!

16:匿名さん:2014/05/21(水) 10:57 ID:Nm.

凄まじい爆音と共にその部屋はバラバラになった。 アロウは案の定倒れている。

彰「ッグハ!!」

もろに爆弾をくらい彰は吐血する。 アリアは彰が守っていたのでダメージはほとんどなかった。

アリア「彰……」

彰「…下へ行きなさい、そこに私の仲間がいます。 は…やく

ッドサ!

アリア「……!」

アリア「…このままじゃダメだ」


一方、誠たちは二階に行き怪しい場所を探していた。 爆音は聞こえたらしく誠たちも少し動揺するがここにいるやつを倒さないと先に進めない。

誠「彰……大丈夫か?」

日向「携帯繋がらないし……やっぱここのやつは後回しでもいいんじゃ?」

誠「それだとリスクが高い……ここにいるやつを倒さないといけない」

『ソイツは俺のことかい?』

いつの間にか後ろにはタキシードを着た男が立っていた。 今度は銃を持っているわけでもなく戦闘体制にも入っていない。

ヒィト「俺はヒィト……モニターで見てたよ。 シンクに勝ったようだね」

誠「モニターがあるのか。 上のやつはどうなった?」

するとヒィトはニヤリと笑い誠を指差した。

ヒィト「爆弾をくらったよ……今から君らも同じようになるがね」

ヒィト「まったく……実験台の女まで逃がしちまったよ」

誠「…日向、フィンド…上に行ってろ」

誠「すぐ終わらす」

17:匿名さん:2014/05/23(金) 14:18 ID:Nm.

フィンドと日向は少々誠の怒りに怯えながら頷き上の様子を見に行った。 誠はスリーブレットの制服を脱ぎヒィトを睨んで威嚇する。 ヒィトはまったく怯えず拳を誠へ向けて挨拶する。

ヒィト「腕には自信がある…シンクと同じだなんて間違っても思うなよ」

誠「なら俺も言わせてもらう。 あれが本気だなんて間違っても思うなよ」


……

『勝負』

二人は様子見も兼ねて飛び込む。 パンチのスピードは誠が上回り一撃入ると思いきや体を捻(ひね)り交わす。 スピードは確かにシンクとは比べ物にならない。

ヒィト「やるねぇ」

誠「あっそ」

ッシュン!!

ヒィト(また殴りに来たか……けど今度は真っ正面からは来ねえ。 ちったぁ楽しめそうだ、キヒィ…)

誠「……!」


ッドゴオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!

ハイレベルな戦いに誠は終わりを告げるようにヒィトの後ろを狙い今までで一番と言える打撃をくらわす。 だが砂煙が消えて目の前を見るとヒィトの姿はなかった。

誠「…逃げた(気配も消えている…まさか逃げたのか!?)」

周りを見渡してもさっきまでいたタキシードの男の姿はない。 まさかとは思うが銃を持っている可能性も捨てきれなかったので遠距離からの攻撃も警戒する。 …だが。

ヒィト「…遅いな」

誠「…!」

ッドゴオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!

まさかヒィトも誠と同じ攻撃をしてくるとは。 今の攻撃はさっき誠がした打撃と同じ。 背中を思いっきり叩かれて誠は壁にぶつかり吐血する。

誠「っぐ…!」

ヒィト「さて…どうやって殺そうか…キヒィ…」

誠(ックソ……思わずくらっちまった…)

誠(あれを…やるか)

18:匿名さん:2014/05/24(土) 09:38 ID:Nm.

ヒィト「…ぁん?」

気づくと誠は立ち上がっておりダメージもなくなっているように見える。

誠「俺、一応光の世界から来たんだよ」

衝撃の真実にヒィトは耳を疑う。 ヒィトはピョンピョン飛びながら叫ぶ。

ヒィト「すげええええ!!!!! 俺初めて見たぜ!! 光の世界のやつは強いんだな!!!!!」

誠「ちげぇよ、俺は特別だ」

誠たちスリーブレットは能力を持つ以外にも人間とはかけ離れている能力を持つ。 三人の得意な能力はみんな違う。 例えば彰だと異常な怪力を使えるが日向や誠はそうじゃない。 …しかし一つ共通の能力がある。 それは再生能力。 相手が攻撃したダメージが弱いほどすぐに回復する。 シンクの時もくらったが実は一瞬で治っていた。 …面倒だし後でフィンドにも説明しておくか。


誠「さて…試合再開だヒィト」

ヒィト「オッケィ…」


再びヒィトは構えるが誠は棒立ちのまま目を瞑る。

ヒィト「それで勝つつもりかぃ?」

誠「今から教えてやるよ。 お前が俺に出会ったこと自体間違いだったってな」

19:匿名さん:2014/05/24(土) 16:54 ID:Nm.

ヒィト「抜かせ」

ッド!!

誠(……)

神経を研ぎ澄まし深呼吸。 迫ってくるヒィトを見もしないで、己の勘で反応するようにフワりと避けた。

ヒィト「…!」

誠「……一式」

誠「電光石火!!!!!!」



ヒィト「何ィ!?」

獣のような目と気迫にヒィトは恐れて後ろに超スピードで引くが、誠はそれを容易く越えるスピードでヒィトに近づいた。 今までとは明らかに違う攻撃の構え。 右手でしっかりヒィトを狙い吹き飛ばした。 威力は察する前に味わった。 ホテルから追放されるように外に吹き飛んで行った。 そう、これは誠の必殺技と言える武器だろう。

誠「俺の能力は超次元(ルミナア)」

誠「七つの必殺技を使いこなす。 それもすべて別々の能力をな」

20:匿名さん:2014/05/24(土) 19:10 ID:Nm.

目の前には大きな穴が空いている。 ヒィトが飛ばされた穴だ。 念のため誠はそこから下を眺めて見るとヒィトは白目になり気絶していた。 半殺し程度の威力にしておいたのだ。 あとでしっかり情報を得るために。 だがこの電光石火の威力を下げたとしてもやはり反動は大きい。 しばらく誠は動けないことを日向に連絡しなければならない。 …そしてその日向は今。


日向「彰!!!!」

彰「ぅ…」

目の前には手負いの彰と幼女。 幼女は何かないか隅々を漁っていた。

日向「…フィンド、彰を見ていてくれ」

日向「君、名前は?」

アリア「アリア。 お願い彰を助けて」
アリア「いざとなったら…動けなくなっちゃって……せめて部屋の中に何かないか探さないといけないと思って」

確かに探し方はおかしかった。 足は震えており足を引きずるように探していた。


日向「…なるほど」

日向「とりあえず彰を手当てだね」

日向(でも治療系はみんな誠が持ってるし…一回下へ行かないと)

日向「フィンド、彰をおんぶして」

手負いの彰をフィンドはおんぶし日向はアリアを連れて下へ向かった。

21:匿名さん:2014/05/24(土) 21:21 ID:Nm.

日向が誠の元へ向かったころには既に回復しており急いで彰の手当てをした。 何もしなくても数週間で完治するが治療をすれば基本この程度なら数日で治る。

誠「さて…ヒィトにいろいろ追求しねぇといけないんだったな。 アリアちゃん…? 君も来てくれ」


ホテル 入り口。


ヒィト「……っぐは!!!」

ヒィト(畜生……あんな野郎に……!!)

地に這いつくばりながらホテルに戻ろうとする。 少しずつずるずるとホテルに戻ろうとすると何かにぶつかった。 これは人の足だ…そして顔を見ると誰だかは一瞬でわかった。

誠「よぉヒィト。 いろいろ聞かせてくれ」

ゆっくり誠は座るとメモ帳を取り出した。 だがヒィトは誠を睨み威嚇した。

ヒィト「ゲヘナについてか? 教えるわけねぇだろ……クソが!!!」


誠「…そうか」

こういうタイプは拷問でもしないと話さないだろうな。 めんどくさいから諦めて大塚さんに任せるか。

誠「日向、大塚さんにこう連絡してくれ」

誠「影の世界の住民三名を救出。 うち一名は人とは断言できないので注意。」

誠「そして世界を割ったと思われる集団。¨ゲヘナ¨を確認。 その人とは断言できないやつはゲヘナの一員だ」


日向「…最初にいたシンクとか言うやつは?」

誠「どうせもう何もしないだろうしほっとけ」

誠「それより今は…あの博士にいろいろ聞きたい」

22:匿名さん:2014/05/25(日) 12:47 ID:Nm.

その後、俺たちは救出のヘリが来るまでしばらく待機していた。 数時間後にヘリはやってきてフィンドとアリアに別れを告げた。 …そして次の日。 俺と日向は三月の元へ再びやって来た。

三月「まさか本当に倒すとはね…けど一人怪我人が出たのかい? あの彰とか言う奴は?」

誠「アイツは外で待ってる。 んなことよりゲヘナについて教えてくれ」

そんなこと言ってたなと三月はいいポケットから一枚の写真を取り出して見つめた。 誠と日向には見せないまま説明に入った。

三月「ゲヘナのチーム構成について教えてやる」

三月「ゲヘナには一人のリーダー…そしてそのリーダーを護衛する四人の四天王がいる」

三月「奴らは四英黒(しえいこく)と言われている」

誠「…その四人を先に倒さないと…リーダーには会えないってことか」

三月「…そんで」

そして三月は手に持っていた写真を誠と日向に見せた。 男はサングラスをつけており何かを見つめていた。 そして服についている血。

三月「こいつは四英黒の一人だ…絶対に戦うな」

誠「…なぜこいつだけを?」

確かにこいつの強さは写真だけでもなんとなく察することができた。 残酷な目付き。 人を簡単に殺せそうな目だ。 誠とは正反対の。

三月「……次の街に…こいつのアジトがある」

三月「もう一度言う。 絶対に戦うな」

23:匿名さん:2014/05/25(日) 18:16 ID:Nm.

誠「いずれ戦うことになるんだ。 手っ取り早く俺は倒すぞ」

三月の忠告を無視して誠は言う。 確かに誠はヒィトたちを倒したがこの写真の男はヒィトとは比べ物にならないようだ。 三月は苦い顔でもう一度忠告した。

誠「あなたが俺たちのことを心配するとは。 けど俺たちはこの世界を救うためにここに来た…逃げるわけにはいかない」

三月「……まあいいさ。 確かに君たちがどうなろうと俺の知ったことじゃない」

思わず熱くなってしまったが三月はすぐにその熱を冷へと変えた。 これだけ言って聞かないならいっそ戦ってわかってもらえばいい。 この世界の本当の状況を。

三月「…これを渡しておこう」

ポケットから今度は小さい紙を出して誠に渡した。 紙には誰かの携帯番号が書いてあった。 はじっこには小さく『見雲』と書いてある。

三月「俺の達(ダチ)だ。 もしもの時はそいつに電話しな…次の街にそいつの家がある」


誠「サンキュー。 いろいろありがとな」

紙を鞄にしまい出発の準備をする。 三月は目に焼き付けた。 それがいつになるかはわからないがこの男が世界を元に戻すかもしれない。 心のそこでそう思いながら誠を見つめた。 そしていつの間にか誠と日向は目の前から消えていた。

三月「……死ぬなよ」


…………


彰「終わりましたか?」

外に出ると待ちくたびれたように彰が座りながら誠たちが出るのを待っていた。

誠「ああ……いろいろ聞けたぜ」

誠「それより、そろそろ大塚さんから連絡来ると思うからここらで待ってようぜ」

24:匿名さん:2014/05/25(日) 21:41 ID:Nm.

数分待っていると案の定電話が来た。 しかも相手が大塚だったのはかなり都合がよかった。 誠がすぐに電話に出る。

『悪いな、連絡が遅れた』

誠「いいえ、問題ありません。 ゲヘナについては確認致しましたか?」

『ああ。 どうやらそのゲヘナとやらが黒幕らしいな』

『フィンドとアリアの二人は今私のとなりにいる。 代わるか?』

誠「いいや。 すべて終わったら直接」

少し喋りたいが余裕がない。 ここは我慢して誠は穏やかな表情で見過ごす。

『そうか……ヒィトについては調査中だ。 また連絡する』

誠「はい。 失礼します」

電話を終えて誠は気持ちを切り替えたように眉間にしわを寄せた。

誠「…日向。 さっきの話」

日向「サングラスの男でしょ? わかってる」

返事はすぐに返ってきた。 彰は何が何だと言う顔をしているがここで説明するより歩きながら話したほうがいい。

誠「目的は次の街の四英黒」

誠「すぐに出発するぞ」

再び全員は荷物を持ち道を歩く。 荒れた大地をずしりと踏みしめながら。


続く………


次回 第2章 「影を操り」

25:匿名さん:2014/05/26(月) 16:25 ID:Nm.

第2章 「影を操り」


……………………………………………

ここは影の世界。 光に見捨てられ闇に飲まれる世界。 そんな世界を救うために俺たちスリーブレットはここにいる。 最初に見つけたこの街とももうお別れだ。 三月に渡された写真の男…コイツを倒すために道を進む。 少し歩くとホテルの影が見えた。 昨日侵入したホテルよりも大きい……おそらくあれが写真の男のアジトだ。 

誠「あれか……とりあえずあのホテルから探索するぞ」

……………………………………………


『ああ……すぐ行く』

電話を切り壊れた店を出る。 サングラスを外し周りを見渡す男。

『謎の三人組か______なるほど』

手から古物の時計を取りだし時間を確認する。 すると背中から黒い羽を出し男は飛んだ。 言うまでもなく…彼もゲヘナの一員。

『くだらんことで呼び出しおって』

26:匿名さん:2014/05/28(水) 22:55 ID:Nm.

数分歩いているとすぐに街には着いた。 ここも荒れており人の気配などほとんどない。 むしろもう影の世界の住民は人ではないのか……そう考えてしまうこともある。 誠は街の景色を少し眺めると何かひらめいたような顔になり日向と彰のほうを向いた。

誠「あそこにおそらくもう使われていない家がある。 彰の怪我もあるしやっぱ少し時間を取ろう」

眺めると確かに家らしき物がある。 大きさは三人で使っても余るくらいのデカさだったのであそこを集合場所にするのもいいかも知れない。


___更に誠たちは進み目的地に到着した。 家の中に入ると人目でわかる汚さ。 掃除道具は玄関にあったのでそれを使って掃除の準備をする日向。 彰は窓からホテルを眺めていた。 気配はここからだと更にわかりづらく見ていても意味はほとんどなかった。 誠は二階を確認しに行く。 二階もほこりだらけだが広さは保証できる。 ____そして掃除を終えたころにはもう夕方になっていた。 影の世界でも夕日は綺麗だ。 ほとんど動けない彰は夕日を見つめて少し感動の様子を見せる。

彰「……誠」

彰「戻しますよ……すべて元に」


誠「____ああ!」


すると誠と日向も夕日を見はじめて誓った。 全て救う。 影の世界に光を浴びさせる____と。

27:匿名さん:2014/05/30(金) 21:04 ID:Nm.

翌日。 誠は朝早く起きて外に出た。 そして顔を苦くする。

誠「……気のせいだったのか」

誠(夜中の音……)

おそらく夜中の2時頃。 誠は外から聞こえた音に起こされた。 窓を見ると誰かが飛んでいたのだ。 寝ぼけていたのでよくは見えなかったが……あれは人型だ。 人間かはわからない。 ヒィト達のように人間の形をした化け物かも知れない。 やつらの中に夜行性がいる可能性だってあるのだから。 街に行って確認したいのは山々だが日向と彰はまだ起きていないので移動のしようがない。 何ができるか考えているとポケットから電話の音が聞こえた。 そっと取りだし相手を確認する。

誠「…はい」

『大塚だ、いい情報が入った』

『……そっちに光の世界の住民がいる。 おそらくお前らと同じ目的のやつらがな』

___耳を疑った。 と言うよりは何を言っているかが理解できなかった。 つまりは俺らと同じ目的のやつが近くにいると言うことか? 考えて見れば確かに光の世界の住民全員が影の世界を見捨てているわけではない。 何らかの目的で光の住民はこちらにいる可能性だって確かにある。 けど一体なぜそんなことがわかったのか?


『フィンドから聞いた……誠と会う少し前に光の住民と出会ったと___』

28:匿名さん:2014/05/31(土) 12:55 ID:Nm.

誠「フィンドがですか!? でもなんでその人が光から来たってわかったのですか!?」

『どうやら一度助けられたらしいね』


話を聞くと、フィンドは一度目の死んだ不良一味に追われたところを謎の男が助けてくれたらしい。 記憶が曖昧だから誠には伝えなかったが男は自ら自分を光の住民だと名乗ったらしい。 そして一瞬で目の前から消えた。 目的もわからずに。

誠「つまり。 会って共に行動してもいいと__?」

『まあそれもありだ。 とりあえず連絡しておくぞ。 それじゃ』

電話はそこで終わった。 悩みは尽きないなと心底誠は思いながらも時間を確認して日向と彰を起こした。


日向「あれ…まだ5時…」

誠「街に行くぞ。 嫌な予感がする」


……………………………………………

彰の体もすっかりよくなっていたのですぐに街へ向かった。 夜中の音のことは二人へ伝えたがやはりこれと言った情報は手に入らなかった。 そして街に着いた頃には昼間になっており____よく晴れていた。


誠「とくに変わった様子はない……か」

彰「……!」

彰「誠! 後ろ!」

ッバン!!!

29:匿名さん:2014/05/31(土) 16:14 ID:Nm.

呼んだ頃には銃声は響いていた。 もう少し早ければ……しかし。  それでもこの男はやはり上を行っていた。

誠「っち…危なかった」

弾丸が飛んできたほうを睨む誠。 すると今度はナイフを持った男がとびかかって来た。 銃を持っている気配はないし動きで判断するとすればこれは接近戦に慣れている。 おそらく敵は二人。 銃を撃った男と目の前の男だ。 誠はナイフを蹴りで飛ばし男に手刀をくらわす。 あまりに一瞬のことでナイフの男は動くことも出来ず倒れた。

日向「……狙われてるの俺じゃなくてよかった」

誠「相変わらずビビりだな。 狙われたのは俺が後ろに歩いてたからだろうな」

彰「…コイツはどうします?」

気づいたころには彰も銃を持った男を捕まえておりこちらに連れてくる。 彰が相手の手のひらを確認するがゲヘナらしき物はなかった。

彰「……これは」

『やっぱ君らか。 ヒィト達倒したの』

聞き慣れない声が聞こえた。 彰が捕まえていた男を落とし後ろを向くとどこにでもあるような服を来た少年が笑顔でこちらを見つめていた。

『三人組……そしてこの実力。 うん。 間違いないね』

彰「誰ですか? いいえ…聞くまでもないですね」

彰「ゲヘナ」

30:匿名さん:2014/05/31(土) 16:29 ID:Nm.

少年のほっぺたには黒の十字架。 言うまでもなくゲヘナだ。 少年は笑みを見せたまま動かない。

クロバ「私、クロバ・チャイラと言います。 今日はあなたたちを殺しに参りました」

ベタな台詞なので驚きはしなかったが三人は直感でわかった。 ヒィトとは比べ物にならないほど強い。 しかし引くわけには行かない。 三人は警戒の表情を見せてクロバを見つめる。

誠「彰……ここは俺が」


ッシュン!!!

凄まじく速い動きで彰の横に移動した。 そして蹴り一発で彰を吹き飛ばした。

誠「彰!!!」

彰「ッグァ!!!」

クロバ「……ちょっと期待外れ…かな」

クロバ「リーダー呼んだ意味ないや…これは」


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