CUBETEME

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1:ジャーデ:2014/05/31(土) 05:49 ID:pcY

言葉は芸術だと思うんです‥‥ドラマの脚本や劇の台本、これらは一つ一つの言葉を構成
して出来上がった芸術作品の一つです‥‥

2:ジャーデ:2014/05/31(土) 06:10 ID:pcY

―始終―



「おい、これ見てみろよ」

「ん?何だこの紙」

「わかんねぇ、なんか書いてあるな」

「読んでみるか?」

「ああ、えーっと‥‥『まっすぐ前へ進め』だってよ」

「何だそれ?ゲームか何かか?」

「とりあえず、前に進もう」

「あっさり従うんだな」

「あ、落ちてた落ちてた」

「何か書いてあるか?」

「ああ、これも『まっすぐ前に進め』って書いてある」

「同じか‥‥なんか不気味だな‥‥」

「あ、また落ちてる」

「何か書いてある?」

「ああ、えーっと‥‥『ふりだしに戻る』‥‥
おい、これみてみろよ」

「ん?何だこの紙」

「わかんねぇ、なんか書いてあるな」

3:ジャーデ:2014/05/31(土) 07:15 ID:pcY

―作曲家―



「うーん、どうしようかなー‥‥」

「どうしたんですか?佐々木さん」

「あ、木島、新しい曲を今考えているところなんだがな、これといっていいのが
思いつかなくてな‥‥何かいい考えあるか?」

「そうですねぇ‥‥僕はまだ全然素人の内ですが、子供向けの曲とかどうですか?」

「子供向けの曲?」

「はい、子供に受けそうなノリのある楽しい曲とかどうですかね?」

「それいいな!サンキュー木島!」

「いえいえ、あ、そうだ」

「ん?どうした?」

「佐々木さんに一つ聞きたいことがあるんですがいいですか?」

「おう、いいぞ!何でも聞いてくれ!」

「佐々木さんが作曲家になったキッカケって何ですか?」

「よくぞ聞いてくれました!そうだなー、保育園とか幼稚園とかで昔、なんかやったろ?
お寺の和尚さんとか落ちた落ちたとか」

「あー、やりましたねぇ」

「特に落ちた落ちたはお気に入りだったなぁ」

「そうそう!おーちたおちた、なーにがおちた、バナナ!とかよくやりました!」

「そういうダンスじゃないけど動きがある音楽系の遊びに凄く楽しさを感じてな、
作曲家になったキッカケはそれかな」

「なんかロマンチックですねぇ‥‥」

「あ、そうだ、屋上に行かないか?」

「どうしたんですか?急に」

「屋上からの景色は綺麗だし、どうせなら音楽のことについてお前と景色を見ながら
話したいと思ってな」

「行きます行きます!」

「じゃあ行くか、木島!」

「はい!って言っていう内にもう着いちゃいましたね」

「どうだ?ここの景色は?」

「綺麗ですねぇ‥‥」

「屋上からだといつも見ている町の風景がここまでちがうんだもんな」

「はい」

「あ、すげぇ!飛行機あんな近くに飛んでる!」

「身を乗り出しちゃ危ないですよ!佐々木さん!」

「大丈夫だって‥‥うわあああああっ!」

ゴシャッ

「‥‥‥」

「‥‥おーちたおちた、なーにがおちた、佐々木さん!」

4:ジャーデ:2014/06/01(日) 06:26 ID:ec.

―悪友―



「おいおい、今回だけだからさぁ!」

「駄目だって言ってんだろ!帰ってくれ!」

「何だよ、いいじゃねぇか別に‥‥」

「あのな、お前がいくら友達だからってそればかりは無理だ、諦めろ」

「チッ、何だよケチ‥‥」

「ケチで結構、なんと言われようが流石にそれは駄目ったら駄目だ」

「じゃあさ、金貸してくれよ金!」

「お前、働いたりとかしないの?バイトとかそういうのでも立派な仕事だぞ」

「‥‥だってさ、時間長いし」

「当たり前だろ、仕事なんてそんなもんだ、わかったら帰ってくれ」

「‥‥わかったよ、じゃあ金貸してくれ」

「だから駄目だって言ってんだろ!」

「ったく‥‥何でお前はこうも俺の考えた億万長者に一瞬でなれる方法を意図も簡単にぶち壊し、
挙句の果てには帰れと言うかねぇ‥‥」

「当たり前だろ!‥‥銀行強盗なんて‥‥駄目に決まってるだろ‥‥」

「じゃあいいぜ、諦める」

「本当か?」

「ああ、どうせやったって捕まるもんな‥‥」

「そうそう、犯罪だけはやめとけ、代わりに俺が仕事見つけてやっから」

「‥‥‥」

「お前今、内心すげえ面倒くせぇって思ってるだろ」

「何でわかった?」

「俺には何でもお見通し、だからだ」

「へぇ〜‥‥」

「つーかお前が最初に銀行襲おうぜって言ってきた時は本当に驚いたわ、ご丁寧に覆面とモデルガン
まで二人分揃えてきやがって」

「大変だったんだぜ、今月金欠だからさぁ‥‥」

「これに金使うか普通」

「いいじゃねーか別に」

ピンポーン

「あ、はーい今行きます」

「わりぃ、ちょっとトイレ借りるわ」

「ああ、わかった、はーい今行きますー」

ガチャッ

「こんにちは、ちょっとお話いいですか?」

「あの〜、どちら様で‥‥?」

「警察の者です、少しばかりお話を」

「えーっと、はい」

「昨日、ちかくの店でモデルガン二つと覆面二つが盗まれましてね、何か心当たりはありませんか?」

「いいえ、特に無いですね」

「そうですか、ありがとうございました」

「はい」

バタン

「さーて‥‥」

コンコン

「ちょっと待て、今入ってるから」

「お前既に物盗んでんじゃねぇか!」

「あちゃー、バレたか」

「バレたかじゃねぇよ!」

「わりぃわりぃ」

「っていうかお前よく尋ねてきた相手が警察だってわかったな、何でだ?」

「俺には何でもお見通し、だからだ」

5:ジャーデ:2014/06/02(月) 07:46 ID:nqk

―狼少年―



「本当だって言ってんだろー!」

「はいはい、忙しいからまた後でな」

「いいから聞けって、いいか?考えてもみろ、お宝だぞお宝!俺ら一気に億万長者だ!」

「あのさぁ‥‥その嘘、これで3回目だぞ‥‥」

「チッ、バレたか」

「そりゃ3回も同じ嘘ついていたら当たり前だろ」

「お前はどうもこうノリが悪いな、友達なくすぞ」

「お前の嘘に付き合ってるほど俺は馬鹿じゃない、俺は忙しいんだ、用が無いんならさっさと
帰ってくれ、仕事の邪魔だ」

「そこまで言うかねぇ」

「お前みたいな一日中嘘をついている奴にはこれぐらい言ったって別にいいと思うけど」

「まぁ確かに、俺は嘘つきだけどさ」

「だから狼少年なんてあだな付けられんだよ」

「なぁ、前から気になってたんだけど、その狼少年って一体何だ?」

「お前、知らないで今の今までずっと言われてきたのかよ!?」

「ああ、そうだけど?」

「恐れ入ったわ、お前には‥‥」

「いいから聞かせろよ、何だよ狼少年って」

「まぁよくあるおとぎ話みたいなもんだ、昔ある村に嘘ばっかついている少年がいてな、村の人達に
嘘をついては困らせるっていう、まぁ今で言う悪ガキだな、それである日、少年が狼が村を襲おうとしている
ことを知って村の人達に急いで言っていくんだけど、誰一人信じないで結局最後は狼に食われて終わり」

「なーんてな、俺が知らないとでも思ったか!」

「あぁー、てめぇハメやがったな!」

「でもやっと見つけたよ」

「え?」

「俺の相手をしてくれる友達」

「‥‥俺達、前々から友達だろ?何を今更‥‥」

「ところでお前は今、何の仕事をしているんだ?」

「ああ、これか?フフフ‥‥聞いて驚く無かれ、ジャーン!」

「何だこのきったねぇ紙」

「失礼な!これはあれだ、簡単に言うと宝の地図だ!」

「宝の地図?お前小学生かよ」

「いいから聞けって、この前山を歩いていたらな、なんか金色に光る物が土の中にあってな、
まぁ気にしないでそのまま帰ってきちゃったんだけど、もしあれが本物のお宝なら俺達は一気に
億万長者だ!」

「じゃあ俺が言ってたお宝の話は‥‥」

「ああ、あながち嘘ではない‥‥」

「おお!すげえすげえ!」

「覚えておこうと思ってな、地図を作ってたんだよ」

「本業そっちのけで?」

「うん、本業そっちのけで、でな、ちょっとこっちに来い」

「何だ?急に」

ガラガラガラ

「何でいきなり窓なんて開けるんだ?」

「夜だから暗くて見えにくいかもしれないけど、あそこに山があるだろ?あの山で見たんだよ」

「ウ・・・ウオ・・・ォ・・・」

「今夜は満月かぁ〜‥‥お前ちょっと毛深くなった?」

「ワオーーーーーン!」

6:ジャーデ:2014/06/07(土) 06:34 ID:Bok

―大きいこと―


「どうしようかなぁ」

「どうした?」

「やるかやらないか迷ってるんだよ、やらなかったらやらなかったで後悔するし、かと言って
やったらやったで自分の身が危ないし‥‥」

「お前、なんか変なこと考えてるんじゃないだろうな‥‥?」

「いやいや、そんなわけ無いだろ、でも本当にどうしようかなぁ‥‥」

「とりあえず、何をしようとしているんだ?」

「え?」

「お前が悩んでいることだよ、何で悩んでんだ?言ってみろ」

「そうだなぁ‥‥いろんなバージョンがあるかな、でも言えない」

「お前、何考えてんだ?」

「別に変なことじゃないさ、連日俺のことがテレビでやるほど大きなことだし、これやれば
俺は超有名人だし、やって損は無いと思うんだ」

「へぇ〜、そんなに凄いことなんだ〜‥‥」

「そうそう、ドカンと一発派手に決めてみたいんだよ、俺だって」

「確かにお前普段そういうの無いもんな、いいんじゃないか?」

「本当か!?本当にそう思う!?」

「ああ、いいんじゃねぇか?」

「サンキュー!早速準備に入るわ!」

「お前って張り切るときは張り切るよな」

「あ、そうだ、こっちの時計とこっちの時計、どっちがいいと思う?」

「何だよ急に」

「いいから答えて!」

「えーっと、そっちの青いのでいいんじゃね?」

「よーし、じゃあ赤にするわ!」

「お前俺に喧嘩売ってる?」

「じゃあ早速作ってくるわー!」

バタン

「帰りやがった‥‥何なんだ一体‥‥」

―数日後―

「おーい、いるかー?」

「いるからドアを何回もたたくな、近所迷惑だろ」

「お、いたいたー!テレビつけてみろ」

「わかったよ」

パチッ

『えー、続いてのニュースです、今日未明公園のトイレに時限爆弾が仕掛けられているのが見つかり、
赤と青のコードがあり酔っ払いの男性がふざけて赤のコードを切ってしまったところ、爆発した
とのことです』

「‥‥‥」

「な?ドカンと一発きめたろ?」

7:ジャーデ:2014/06/22(日) 07:24 ID:KRQ

―動物強さ議論―



「問題、ここに猫と犬がいるとします、二匹が喧嘩を始めました、どちらが勝つでしょう?」

「いきなり何だよ?」

「いいからいいから、お前はどっちが勝つと思う?」

「えーっとねー、犬だな!」

「ほうほう、どうして?」

「だって体は猫より大きいし、吠えた時の鳴き声は大きいから圧倒的だろ?」

「お前は小学生かよ、体が大きいから勝つとは限らないだろー」

「じゃあお前は猫が勝つと思うの?」

「ああ、勝つ!」

「どうしてそんなことが言い切れるんだ?」

「フフフ、どうしてだと思う?」

「見たから?」

「いいや、違う」

「じゃあ何でだよ?」

「それはな‥‥、威厳だよ威厳」

「お前なめてる?」

「舐めてねぇよ、犬じゃあるまいし」

「やっぱなめてんな」

「だから舐めてねえって」

「なめてる!」

「舐めてない!」

「なめてる!」

「舐めてない!」

「犬のほうが強い!犬は最終形態になると超巨大なモンスターになって高層ビルなんて
あっという間に破壊して骨みたいにくわえちゃうもんねー!」

「猫なんて最終形態になると指先から出る光線で1000kmは軽く消し飛ばす!」

「犬は無限に力を上げれる!」

「え?」

「しかも猫の指先から出る光線を日向ぼっこをしているかのように浴びれる!しかも無傷!」

「お、おいっ!?」

「しかもそれだけじゃなく、口からも炎を吐いて軽く地球の半分を焼け野原にするもんねー!」

「待て待て待て!」

「尻尾で高層ビルを軽く地平線のかなたまで飛ばせるし!」

「えーっと、えーっと‥‥」

「ハハハー!この負け犬がぁー!」

「え?もう一回」

「この負け犬がぁー!」

「‥‥お前、どっちの味方だっけ」

「あっ!」

「へへへ、さすが俺、ナンバーワン!ワンダフル!」

「ほほう」

「あっ!」

8:ジャーデ:2014/06/28(土) 07:32 ID:kB.

―噂話―



「クシュン!‥‥ヘックシュン!」

「おいどうした?風邪か?」

「いや、具合は悪くない‥‥もしかして誰かが俺の噂してるとか?」

「ないないない」

「なんだよ〜、少しぐらいは「そうかもな」とか「きっとそうだよ」とかなんか
言ってくれたってよくないか〜?」

「だってお前みたいな奴の噂なんて誰がするかよ、もしするとしても絶対に悪い方の
話題だと思うけどね」

「わからないだろー!もしかしたらめちゃくちゃ可愛い子が俺のことを運命の赤い糸で
結ばれた王子様的な噂話をしているかもしれないだろー!」

「お前が王子様!?ないないない!たとえにもならねぇよ!」

「そういえば話変わるけどさ、何で漫画やアニメって噂話しているとその噂の対象が
くしゃみするんだろうな?意味わからねぇよな」

「あぁ、まあ言われて見れば確かに‥‥」

「現実の世界でもあんのかな?」

「ないない、漫画やアニメだけだって」

「でももしかしたらこれから体験するかもしれないぜ?」

「いや流石にそれを体験することはないだろー」

「いやわからねぇよ?人生いつ何が起きるかわからないしさ」

「まぁそうだな‥‥もしもの話だけどあるかもな、ところでこの写真何?」

「ああそれ?俺のおじさんの写真だよ」

「へぇ〜、カッコイイな」

「おじさん海外に行くのが趣味でさ、しょっちゅう海外行ってるんだ、時々日本に
帰ってくるけどな」

「へぇ〜、あ、お前のケータイ鳴ってる」

「あ、ほんとだ、ハイもしもし〜、あ、おじさん?え?今からこっちに帰ってくる?
おおマジ?はいわかった〜、はーい」

「おじさんなんだって?」

「海外で風邪がうつったのかくしゃみが止まらないってよ」

「‥‥まあ偶然だろ」

「何が?」

「いや、なんでもない、にしてもいきなりおじさんが帰ってくるなんて人生いつ何が
起きるかわからないもんだな」

「そうだな、でもおじさん大丈夫かな」

「ん?何が?」

「最近ここらで強盗事件あったろ、しかも犯人まだ捕まってないし」

「ああ確かに、ちょっと危ないな」

「大丈夫かな、何事もなければいいんだけど‥‥」

「今頃その強盗半もくしゃみしてたりしてなー」

「ヘックシュン!」

9:ジャーデ:2014/06/29(日) 06:09 ID:hFQ

―一人遊び―



「おーい!元気してるかー?遊ぼうぜー!」

「‥‥‥」

「おいおいー!なんか言えよー!」

「‥‥‥」

「沈黙沈黙沈黙!お前は人形かなんかかよ!遊ぼうぜー!」

「‥‥‥」

「よしわかった!怖い話で震え上がらせてやる!むかーしむかしあるところに
古くなった屋敷がありまキャーーーー!こええよ!何だよ古くなった屋敷って!」

「‥‥‥」

「おま‥‥死体じゃないんだからそんなに黙らなくたっていいだろー!
よーしわかった!沈黙なら俺だって負けない!」

「‥‥‥」

「‥‥‥」

「‥‥‥」

「‥‥喋りたい!沈黙なんてしてられっかー!」

「‥‥‥」

「ん?なんかサイレンが聞こえるなー?まあいっか!遊ぼうぜー!」

「ちょっとー!この家臭いんですけどー!」

「うるさあああい!悪口言うなー!さーてお前と俺であそぼーぜー!」

「‥‥‥」

「おーいー、なんか言ってくれー!お前と俺の仲だろー!遊ぼう遊ぼう遊ぼう
遊ぼう遊ぼうあっそー‥‥ここまで無視されるとは思わなかったよ‥‥お前今日は虫の
居所が悪いんだな‥‥うまくね!?無視と虫をかけてこう‥‥ダジャレにしてんの!」

「‥‥‥」

「おい、お前まだそんなことしてたのか」

「でたなー!悪の帝王兄貴!」

「普通に兄さんって呼べよ、それよりお前どうするんだこの状況」

「この状況って?」

「お前が人形として遊んでいるその友達の死体、腐り始めてて隣の家からこの家が
臭いってさっき苦情が来たぞ、周りはパトカーのサイレンが鳴ってるし」

「違うねー!死体じゃなくて腐乱死体だもんねー!フランケンシュタインならぬ俺の
相棒フランシタシタインだもんねー!」

「何でもいいから早く自首しろよ、この犯罪者」

「いいもんねー!俺にはフランシタシタインがいるもんねー!」

「だからー、自首をしろ」

「ジ・シュウシロウ!それは漫画に出てくる正義のヒーローである!」

「自首しろー!」

10:匿名希望:2014/07/20(日) 07:54 ID:pJY

あげ


 もう書かないんですか?

11:ジャーデ:2014/07/21(月) 04:46 ID:KHk

―鳥愛―



「大丈夫ですか!?しっかりしてください!」

「‥‥‥」

「ど、どうしよう‥‥そうだ!家まで運ぼう!」

―数分後―

「‥‥‥」

「気持ち良さそうに眠っているな、よし!今の間に家事を‥‥」

「‥‥う‥うぅ‥」

「あ、起こし‥‥ちゃったかな?」

「‥‥ここは、どこですか?」

「心配しなくても大丈夫です、ここは僕の家です、あなた倒れていたんですよ、道端で」

「道端で?」

「にしても今の世の中本当にひどいもんだ、道に人が倒れてるのに誰一人助けようと
する人がいないなんて」

「あなたが助けてくれたんですか?」

「はい、どうぞごゆっくりしていってください、僕一人暮らしなんで」

「ペットとか、飼っていらっしゃらないんですか?」

「‥‥7年間、インコを飼っていたのですが‥‥先月、天国に旅立ちました」

「あっ、す、すみません!私ったら‥‥」

「いえ、いいんです‥‥生き物はいつか死ぬ運命ですから」

「は、はぁ‥‥」

「まぁ、どうぞごゆっくりとくつろいでください」

「‥‥鳥、好きなんですか?」

「えぇ、とても」

「私もなんですよー!いやぁ趣味が合う人でよかったぁ!」

「あなたはどんな鳥がお好きですか?」

「そうですねぇ〜、インコかな」

「僕もなんですよ!いやぁ趣味が合う!」

「鳥を好きになったキッカケって何ですか?」

「僕はですね〜、子供の頃読んだあるお話で好きになりました!」

「あるお話?」

「ええ、一人の少年が鳥と友達になるお話なんです、怪我をしていた鳥を助けて家で
看病しながら怪我が治るまでの間面倒を見るお話なんです」

「へぇ〜」

「その少年は鳥が治った時に嬉しさと悲しさが同時に来るんです、せっかく友達になったのに
自然に帰さなきゃいけないんだって」

「なんだか切ないですね」

「最後自分の部屋の窓から鳥を帰すんですが、飛んでいった後に窓のところには一枚の
綺麗な羽が落ちていてお話は終わるんです」

「なんだかロマンチックですね」

「えぇ、それ以来そういう物語の最後に鳥の羽が落ちている話が大好きになり、鳥も大好きに
なったのがきっかけですかねぇ」

「‥‥何にも変わっていませんね」

「え?」

「いえ、私が今ここにいるのも、あなたが私に気づいて運んでくれるのも全部、私の
計画通りだと思いましてね」

「‥何言ってんだアンタ?」

「本当に部屋の様子も鳥好きな性格も何も変わっていないようだ、でしょ?夕斗さん」

「何で俺の名前知ってんだ!?」

「そりゃ知ってますよ、ずっと一緒にいたんですから」

「アンタなんなんだよぉ!気持ちわりぃ、警察に通報してやるからな!」

「待ってください!‥‥今日は、あなたにお礼を言いに来たんです‥‥」

「礼?俺はアンタを助けたのは初めてだが?」

「あなたからすれば初対面でしょうね、でも私はあなたの事なんでも知ってますよ」

「警察に電話してやる!」

「待ってください!‥‥本当に、お礼を言いに来ただけなんです、お礼を言ったら
すぐにでも成仏するんで」

「‥‥は‥‥?アンタ、何言ってんだよ?」

「‥‥7年間」

「え?」

「7年間、ずっと一緒に住んでいたのに、お忘れですか?」

「!アンタまさか‥‥」

「今日は7年間お世話になったお礼を言いに来たんですよ、楽しかったです、7年間
お世話をしてくれてありがとうございました、それでは‥‥」

「!?アンタ何やってんだ!?ここはマンションの5階だぞ!窓から飛び降りたりしたら‥‥」

「さようなら」

バサッ

「‥‥おいっ!‥‥どこにも、いない?何か落ちてる‥‥ハッ!」

「‥‥‥」

「‥‥鳥の‥‥羽‥‥」

12:ジャーデ:2014/07/23(水) 05:40 ID:b/Y

―カウントタウン―



15

「はぁ〜‥‥」

「どうしたんだよ?」

「あそこ見てみろよ、この町で100年間続いてきたカウントがあと15日で
終わるんだ、それがなぁ‥‥」

「何だよ、寂しいのか?」

「違うよ、100年間もカウントされてきてあと15日で終わるってことは、何かが
起きるまであと15日しかないってことだろ?」

「まぁ言うなればそうだな」

「怖いじゃん、何が起きるかわからないってのはさ」

「そうだな、でもわかんねぇよ?もしかしたら何かいいことが起きるかもしれないし」

「たとえば?」

「イチゴ祭り」

「イチゴ祭り!?」

「ジューシーなイチゴを町中で配布したり、崇拝したり」

「その発想はどこから来る‥‥」

「町中酸味であふれるぜ」

「そんな自由にイチゴ祭りの妄想を広げてもいいのかねぇ」

「どういうことだよ?」

「だってあのカウントが終わった時に起こることと、お前の自由、一致しなかったら?」

「自由ってほどでもねえだろ」

「急に雰囲気が変わったな」

「蜂蜜祭りかもしれねぇし」

「蜂蜜祭り!?」

「蜂の巣を斜めにして蜂を怒らせて外に出した後、駆除して蜂蜜をいただくという
お祭りだよ、わかったか?」

「ろくなこと思いつかねぇな」

「ハハハ、ごめんごめん」

「家で本でも読んで大人しくしてろよ」

「散々考察した結果がこれか?」

「お前にいちいち言われる筋合いはねぇよ」



「あれ!?」

「ん?どうした?」

「カウントが0になってる!?」

「!?本当だ‥‥でも、何も起こらないじゃないか」

「確かに‥‥」

「これあれじゃないか?俺達の会話でカウントが減っていく仕組みだったんじゃね?」

「どういうことだよ?」

「たとえばイチゴ祭り、これで15」

「ほうほう」

「ジューシーで14」

「ほうほう」

「町中酸味で13」

「ほうほう」

「自由にで12」

「ほうほう」

「自由、一致で11」

「ほうほう」

「自由ってほどでもで10」

「ほうほう」

「急にで9」

「なるほど」

「蜂蜜祭りで8」

「ほうほう」

「蜂の巣を斜めで7」

「ほうほう」

「ろくなことで6」

「ほーほー」

「ごめんで5」

「ほうほう」

「本でも読んでで4」

「ほうほう」

「散々で3、お前にいちいちで2と1」

「無理がある」

「いちいちうるさいな兄さんは!家で本でも読んで大人しくしてろよ!ごめんは言わないからな!
いっつもろくなことを思いつかないで、斜めに蜂の巣をしたら殺されるし、急に変な発想するなよ!
そんな自由が通常のと自由一致するわけないじゃないか!自由になりたければ町中酸味であふれさせて
ジューシーなイチゴ祭りなんて考え捨てろ!」

15

13:ジャーデ:2014/07/23(水) 05:51 ID:b/Y

―悪魔―



「こんな話を知ってるか?」

「どんな?」

「悪魔の話だ」

「悪魔の話?」

「そう、とある村に昔から伝わる話なんだけどな」

「聞かせろよ」

「昔、二人の少年が怖い話をしていました、だんだん怖い話をしているうちに外は風が
強くなり、雨も降ってきました、するといきなり家に悪魔が入ってきてこういいました
「入れてくれてありがとよ」と」

「どういうこと?」

「家に入れてくれてってことだろ、そのあと少年達は死にました、終わり」

「後味悪いな」

「しかも言い伝えによると、その悪魔は変装が得意で声色も変えられる、恐怖の悪魔らしい」

「馬鹿馬鹿しい、そんなのいるかよ」

「わかんねぇよ?いるかもしれないじゃん」

「ところでゲームでもするか?新しいの買ったから」

「おお、サンキュー、あ、それとな」

「ん?」

「入れてくれてありがとよ‥‥」

14:ジャーデ:2014/07/24(木) 07:49 ID:PQ.

―エジソンvsアインシュタイン―



「エジソンは、世紀の大発明家だ」

「アインシュタインは、世界が認める偉大なる科学者だ」

「エジソンは子供の頃から手先が器用で、よく友達に自慢していた」

「アインシュタインは子供の頃から声帯が器用で、よく友達とのど自慢していた」

「‥‥エジソンだって歌唱力は負けていない、ついこの間も大晦日の紅白歌合戦で優勝し、
テレビの前の視聴者を釘付けにした」

「‥‥ア、アインシュタインだってー、全然負けてはいない、テレビ番組は16本のレギュラー
を抱えるほどの人気だし、アインシュタインが出演する番組は常に視聴率20%越え、その上
ハリウッドで映画の主人公役に抜擢された」

「エ、エジソンだって、負けてはいない、ついこの間だって月面着陸に成功したし、オリンピック
で金メダルを取ったし、出した本は累計8千万部を越す大ベストセラーになった」

「アインシュタインはエジソンより優れている、記者にインタビューされたときにトーストを
こんがり焼いたのを食べると、脳が活性化して天災になったと答えた、エジソンはこんなことして
いないあら私のほうが優れていると言った」

「それはよかった」

「そう、よかったよかった」

「本当によかった」

「そう、本当によかった」

「エジソンが作ったトースターを使ってもらえているなんて光栄です」

「はっ!?」

15:匿名希望:2014/07/24(木) 08:28 ID:pJY

>14ワロタwww


 応援してますよー。
 是非是非、今後も更新してって下さい。
(返信等は要りません。)

16:ジャーデ:2014/07/25(金) 04:25 ID:vbQ

―常にいる存在―



「なぁ、幽霊って信じるか?」

「何だよ急に」

「いやさ、たまにはこういう話もいーかなーって」

「そうだなぁ‥‥信じるね」

「信じちゃうの!?」

「何だよ、お前が言い出したんだろー」

「だってお前、普段から真面目そうだからさ、てっきりこういう話は根本からバッサリ
切り捨てるタイプかと思ってたんだよ」

「ハハハ、そうか」

「ところでお前が腕にしているの、何だ?」

「え?あっ、これは、えとそのあれだ、あれ、オシャレだよオシャレ」

「ふーん、随分と暗い色のオシャレだなー」

「ハハハ、まぁな」

「でも幽霊がさ、案外身近にいたらお前どう思う?」

「うーん‥‥でもさぁ、幽霊って気づかないから幽霊なんじゃない?」

「わかんないよ?お前はもう気づいている‥‥なんちゃって」

「でも案外身近にいたら、ちょっと怖いかもな」

「だろだろ?そういう反応が聞きたかったんだよ」

「いや、普通だろ」

「おーい」

「ん?どうした?」

「お前、霊感あるんだよな?ちょっと俺の家来てくれよ」

「いきなりだなぁオイ」

「今日、頼む!」

「わかったわかった」

「よかったー、お前ならその腕に付けている数珠でなんとかしてくれるよな」

「あ、あぁ‥‥」

「じゃあ今日頼むぜー、また後でなー」

「行っちゃった」

「何だよアイツ、俺にだって挨拶ぐらいしてくれてもいいんじゃねーの?」

「そうだな」

「ところでさぁ」

「ん?何だ?」

「お前、霊感あったんだな、でもそうだよな、じゃなかったら俺が見えるはずないもんな」

17:ジャーデ:2014/07/25(金) 04:48 ID:vbQ

―空き巣―



「あれ?窓が開いてる‥‥随分物騒な家だなー、ま、窓を割る手間が省けたからいいが」

「‥‥‥」

「うおっ!?」

「‥‥‥」

「何だ寝てんのかー、脅かしやがって」

「‥‥‥」

「うおっ!?随分と散らかってるなーオイ、空き巣が入る前から散らかっててどうすんだよ」

「‥‥‥」

「まぁいいか、その方が入ったことには気づかれない可能性が高いからな、さーてまずは
どれから拝借いたしましょうかねぇ〜‥‥」

「‥‥‥」

「お、タンスタンス♪」

「‥‥‥」

「貯金通帳、それからパンツ、ブラジャー‥‥」

「‥‥‥」

「うっひょー、選り取り緑だなーオイ♪まあほんとに緑色の下着しかないわけだが」

「‥‥‥」

モゾモゾ

(!やべ!一旦押入れに隠れよう!)

ピシャッ

「‥‥‥」

(音がしなくなった‥‥寝たか?)

「‥‥‥」

(寝たみたいだな、そろそろ出るか」

ガチャッ

「ただいまー」

「!やべ!住人帰ってきた!逃げねぇと!」

ガラガラガラ ピシャッ

(え?アイツ住人じゃなかったのか?てことは‥‥俺が今まで一緒にいたのは‥‥)

























誰なんだ?

18:ジャーデ:2014/07/26(土) 05:18 ID:bww

―音速vs光速―



「音速は、物凄く早い」

「光速は、もんのすんご〜く早い」

「音速は速さなら誰にも負けない」

「光速だって、速さなら誰にも負けない、ついこの間だってマラソン大会に出て1位を獲得、
その速さでマラソン大会の選手を吹き飛ばしたし、更にはマラソン大会に出れば必ず優勝、
光速最強、光速偉い」

「お、音速だって誰にも負けちゃいない、宇宙の果てまで1秒で行けるし、宇宙突き抜けるし、
光速にだって負けていない」

「光速だって負けていない、ついこの間もその早さが魅力的になりドラマの主役に抜擢、
テレビには連日出演、更には光速自身が監督を務めた映画は初日だけで観客動員数9千万人越え、
その上続編も決定したのでした」

「音速だって、もっとすごい事はしてる、ついこの間も大統領と世界各国を旅行したり、
大統領になったり、その偉大な権力でとうとう国を一つ作り上げたのでした」

「光速は優れている!」

「音速はもっと優れている!」

「光速はめちゃくちゃ早い!」

「音速はめちゃくちゃめちゃ早い!」

「音速はこの世の何よりも早い!」

「しかし、その速さが仇となりスピード違反で警察に拘束されてしまうのでした」

「はっ!?」

19:ジャーデ:2014/07/26(土) 05:27 ID:bww

―繋がる言葉―



「どうしようかな‥‥」

「何だどうした?」

「大金がほしい」

「いくらなんでもお前、無理だよ無理」

「リッチな生活がほしい」

「今の今までろくに働いたことも無いお前には、無理だって」

「天に祈る、ていうかお前さっきからうるさい、黙れ」

「連日休みなんだからいいだろうが」

「ガミガミ言われたくなかったら帰れよ」

「よし、なおさら帰らない」

「嫌なやつだな、お前」

「エロ本人から盗むようなやつに言われたくないね」

「寝るときに読むぐらいいいじゃん」

「あ、んがついた」

「あっ!」

「お前の負けー!」

20:ジャーデ:2014/07/28(月) 05:16 ID:DRg

―狂美―



「どうしたんだよ、いきなり呼んで」

「いやね、お前にちょっと絵のモデルになってもらおうかなーと思って」

「ふーん、いいけどうまく描いてくれよ?」

「わかってるって、まあそこに座れ」

「ん?オイ、なんかこの部屋臭いぞ?」

「あぁ、多分絵の具の匂いだ、最近絵の具大量に手に入れたから」

「何でもいいけど消臭しといた方がいいぞ」

「わかったから、動かないでくれ、傑作にしてやるから」

「でもまぁ確かにお前、絵うまいもんな」

「でも俺リアルなのは見ないと描けないから」

「へぇ〜、以外」

「あ!」

「ん?どうした?」

「絵の具がきれちった」

「じゃあとって来いよ、俺ここに座って待ってるから」

「あぁ、わりぃ、んじゃちっと行ってくるわ」

バタン

「‥‥にしても臭いなぁ〜、アイツ絵の具どんだけ手に入れたんだよ」

「‥‥‥」

「あぁ駄目だ、大人しくしていても退屈なだけだ!よーぅし、ちょっくらこの部屋を
散策してみるとしますか」

「お、何だアイツ、俺に隠してこんな絵描いてたのか、今俺一人だけだから見ーちゃおっと」

「!?気持ち悪っ!何だコレ!?‥‥女の裸の絵なのに、血を流している‥‥?」

「‥‥アイツ、凝ってんじゃん、ハハ、変な所リアルにしやがって」

「やべ、ちょっとトイレ行きたくなっちった、少しぐらい出るのは構わないよな」

ガチャン ガチャンがチャン

「あれ?開かない?アイツ、なーんで鍵なんて閉めてったんだ?まぁいっか」

「‥‥にしてもアイツ、こんな真昼間から部屋のカーテン全部閉めやがって、いくら
通行人が多いからってそんなに人目が気になるのか?まぁいいか、よくわかんねぇけど」

「‥‥にしてもゴミ袋多いなぁー、いつのだよ、なんかくせぇし、それに黒いゴミ袋って、
何か隠してるような感じじゃねえか」

「そういえば、アイツ絵の具大量に手に入れたっつっといて何で取りに行ったんだ?
部屋の中にこんなにあるのに、何でだ‥‥?」

「‥‥さっきの絵の他に、アイツどんな絵かいてるんだろ?」

「うおっ!?何だコレ‥‥死体や首吊り‥‥アイツ、こんなのばっかかいてるのか?」

《でも俺リアルなのは見ないと描けないから》

「‥‥まさかな‥‥考えすぎだ、そもそもこんな通行人が多い場所で‥‥カーテン‥‥
いや、でもそうだとしても遺体を隠す場所なんて‥‥ゴミ袋‥‥
いやいや、でも俺を一人にしたら逃げられて‥‥密室‥‥
いやいや、遺体がもしあるんだったら腐敗臭が‥‥悪臭‥‥」

「‥‥いやいや、ハハハまさかな、ハハハハハハ」

「ハハハハハハ」

「「ハハハハハハ」」

ザクッ

21:ジャーデ:2014/07/28(月) 05:39 ID:DRg

―矛盾探し―



「でよでよ、その廃墟ってのがめっちゃくちゃ暗いの!」

「ふーん」

「足元も全く見えなくて、あたり一面真っ暗闇!」

「ふーん」

「でもその時な、歩いていると奥の方に懐中電灯があるのを見つけたんだよー」

「へぇ〜」

「あそこで懐中電灯見つけていなければずっと真っ暗だったね」

「ふーん」

「この前なんて不気味な廃墟行ったら地下があってさ、地下に行ったわけよ、そしたら
地下に不気味な絵が沢山あってよ、もうその場で逃げようと思ってその地下室にあったドア
から出て来た道そのまま逆走して帰ったんだよ」

「ふーん」

「まだあるぞ、この前勉強してたら部屋から誰かの視線を感じるんだよ、でな、後ろを
パッとさりげなく振り向いたら鏡があってよ、あー、視線の正体こいつかーって」

「あのさ、ちょっといい?」

「ん?どうした?」

「その話、全部矛盾してるぜ」

「どうしてだ?普通の話じゃないか」

「だって真っ暗だったら懐中電灯は見つけられないし、地下室にあったドアからでたんだったら
来た道をまっすぐ帰れないし、鏡は振り向いた時だけ目が合うんだぜ?矛盾してるじゃないか」

「まぁそうだな、ところで‥‥」

「ん?」

「この真っ暗な部屋の中で、俺と話してるお前は誰だ?」

「いっつもお前を見てる奴だよ‥‥」

22:ジャーデ:2014/07/28(月) 05:51 ID:DRg

【コメントを下さる方へ、ありがとうございます】

23:匿名希望:2014/07/29(火) 19:29 ID:pJY

>22

 こちらこそ、いつも面白い投稿感謝してまーす
 台詞だけであのクオリティは凄いと思う



 これからも、更新頑張って下さい
(返信無用)

24:ジャーデ:2014/07/30(水) 04:51 ID:6y6

―組み替え童謡―



「とおりゃんせ、かごめかごめ‥‥」

「そう、とおりゃんせとかごめかごめ」

「この二つがどうかしたのかよ?」

「いやね、この二つの童謡って全然ちがくても、メロディーが似てると思ってな」

「メロディーが似てる?」

「例えばな、ただただ似てるだけじゃ面白くないから歌詞の所々を組み替えるんだ」

「どういうこと?」

「実際に歌ってやろうか?」

「おう、頼む」

「か〜ご〜め〜とおりゃんせ〜、か〜ごのな〜かの細道じゃ〜、いーつーいーつー
細道じゃ〜、ちょおっと通してばーんーに、つーるとかーめが帰りは怖い〜、怖いながらも
後ろの正面だあ〜れ‥‥?」

「最後驚くほどに不気味な部分が組み合わさって見事に一つの言葉になってるな」

「ただな、なんか物足りなくてな」

「そうかな?別にこれだけでも十分子供は泣くと思うけど」

「俺がいつ子供を泣かせるためだと言った、最後まで聞け」

「はぁい〜」

「この歌を少しロック風にしてみたいと思うんだ、しかも組み替えないで」

「どういうこと?」

「元の歌をロック風にしてみるってことだ」

「全然別の歌になりそうだな」

「歌ってやろうか?」

「おう、頼む」

「イァァァアアァァアアアアァァ!!!きゃーごぉめぇきゃーごおぉめえぇっ!
籠の中に鳥がいたなら飼ってやれえぇぇぇええぇぇええぇえぇえぇ!!!鶴も亀もオマケ
みてぇなもんだぁ!後ろに正面も糞もねぇ!後ろの正面は背後じゃああぁぁっ!」

「ごめん、お前うるさい」

「というかロックというよりヘビメタだな、これ歌じゃないな」

「しかもオマケってお前、一応この童謡の締めくくり役だぞ」

「そうだな、そんなハッピーセットみたいな感じじゃないよな〜」

「とおりゃんセット」

「‥‥‥」

「うん、今のは俺が悪かった」

「‥‥お前さぁ」

「何だ?」

「この前部屋で勉強していたら感じるって言ってた視線の正体、なんだったわけ?
しかも背後から感じるんだろ?後ろの正面だろまさに」

「うまいこといってんじゃねぇよ」

「言ってるか?今の」

「うん、にしてもさっきから感じるこの視線はなんだろうねぇ〜」

25:ジャーデ:2014/07/31(木) 05:08 ID:yig

―楽しい話―



「問題です、1+1は何回できるでしょう?」

「そんなの何回もできるに決まってんだろ、アホか」

「はい残念〜」

「は?何でだよ?1+1だろ?んなもん無限にできるわ」

「じゃあ聞くが、1+1の答えは何だ?」

「そんなの2に決まってるだろ」

「答えが2になって、次にまた1を足すのであればそれはもう1+1ではないよな」

「あ!てめえ騙したな、引っ掛けやがって」

「引っかかるほうが悪いんだよ」

「うっせぇ!じゃあ今度は俺から問題出すー!」

「いいぜ、やってみろよ」

「問題、ここにおにぎりがあります」

「ない」

「だからそーじゃなくて、例えだっつーの例え」

「わかってんよ、ほら早く続き」

「おにぎりを半分にしました、何個でしょう?」

「1個」

「何でわかった!?」

「元から1個の物を2個にできるわけないし、それにそれは2個になったんじゃなくて
ただ1個を半分にしただけだろ」

「畜生‥‥」

「じゃあ次は俺から問題」

「かかってこい!」

「それは引っかかってっていう意味ですかな?」

「うっせぇ!ニヤついてんじゃねぇよ、いいから続き!」

「黄色は英語で?」

「イエロー」

「女の裸」

「良いエロ」

「赤は英語で?」

「レッド」

「日本」

「列島」

「ソースはどこいった?」

「ソースねぇ」

「受け答え」

「そーっすねぇ」

「オレンジは日本語で?」

「みかん」

「終わっていない」

「未完」

「首に巻くものは?」

「マフラー」

「車についているもの」

「マフラー」

「曲の」

「歌詞」

「飴」

「菓子」

「掴んだときの音」

「ガシッ」

「動物」

「猿」

「その場から」

「去る」

「野生動物たちの王国」

「アフリカ」

「自分が負けていると自覚した時の反応」

「あ、不利か」

「豆」

「えんどう」

「THE?」

「END」

26:ジャーデ:2014/08/01(金) 05:14 ID:iVw

―色々な想像―



「青は、何を想像する?」

「う〜ん‥‥俺は水かな」

「じゃあ、赤は?」

「火だな」

「それじゃあ、青の反対を思わせる色は?」

「赤、だな」

「それじゃあ赤の反対を思わせる色は?」

「青、だな」

「これってさ、少し面白くない?」

「何がだ?別に普通だと思うが‥‥」

「水と火って、お互い属性的に反対を思わせるだろ?「火」のイメージが赤で「水」のイメージが
青ならば想像する色と想像させるもの、色は合ってると思うんだよねぇ、だってお互い
反対を思わせるだろ?」

「ああ、確かに」

「じゃあ、黒は何を想像させる?」

「俺だったら夜だなー」

「じゃあ、白は?」

「うーん‥‥光」

「そう、それ!」

「な、何だよいきなり!?」

「光ってさ、色々色があるじゃん、信号だって、あれは光っているから見えるし火だって赤と
青の両方がある、でもお前はさっき赤って聞かれた時だけ「火」と答え、青と聞かれた時に
「水」って答えた、光はこの両方もあるのに一番お前の中で光のイメージが定着している色は
白ってことになる」

「まぁな」

「つまりは、ハッキリとした色が無いものでも色がイメージとして定着してるっつー話だ」

「ほうほう、なるほど」

「例えば火は完全に赤いわけではないのに、赤は火を想像させる、火の色は実際少しオレンジ色に
白い光が混ざったような感じだし、水は青い色じゃないのに青は水を連想させる、こういうことだ」

「確かにな」

「それを一番理由付ける色が「水色」だと俺は思うんだよねー‥‥」

「ほうほう」

「だってあれ、水って名前に入っているのに水は実際透明だ、でもイメージは青か水色、この
二つしかない、水って言われて黄色や赤や緑を想像する人はいないだろうし、実際は透明なのに
透明と答える人もいないだろうし」

「まぁ確かにな」

「しかも透明っていうのはさ、本来見えないのに水は見える、ビニールだって透明なのに見える」

「透明にも見えるものと見えないものがあるって話か」

「そう、そして色って混ざると違う色になるけどこの時元の色のイメージするものって絶対に
でてこないじゃん」

「例えばどんな感じだ」

「例えば、赤と青を混ぜると紫になる、でも紫で火や水を想像する人はいない」

「当たり前だと思うが」

「雷だって絵に描かれると実際黄色が多いじゃん、あれ本当は黄色じゃないのに」

「でもさ、色がイメージさせるってことは見たこと無いものでも色だとなんとな〜く
想像がつくような感じが俺はするんだけど」

「ハハハ、この会話内容が選り取り緑だな」

「緑色の会話なんてねぇよ」

27:ジャーデ:2014/08/01(金) 05:43 ID:iVw

―バッハvsベートーベン―



「バッハは、誰もが認める天才作曲家だ」

「ベートーベンは、世界が認める大天才作曲家だ」

「バッハは子供の頃から音楽に興味を持ち、将来音楽の道へ進むことを決めていた」

「ベートーベンは子供の頃、ヘビメタに興味を持ち、将来ロックバンドの道へ
進むことを決めていた」

「‥‥バッハなんてもっとすごい、髪型は金髪で逆立っているし、音楽はヘビメタの100倍は
印象がつくような過激な歌と音楽で、しかもPV映像は動画サイトで投稿されるや否や一日に
100万回再生されるほどの人気だ」

「ベートーベンなんてもっとすごくてー、音符を魔法で生き物に変えて現実世界に引きずり
出してくるし、出した音楽集は一週で5000万冊を超える大ベストセラーだし、おまけに
とうとう自ら音楽会社を立ち上げた」

「バッハだって負けていない!音楽教室の先生になりとうとう世界中に音楽教室が
できるほどだし、世界中の人間がバッハの虜になった」

「ベートーベンだってもっともっともおおっとすごい、宇宙に音楽を広め、宇宙人とも
交流を深くしてとうとう音楽の神になった」

「俺の負けだ、このバッハの名前が書かれた紙に今の気持ちを一言書いてくれ」

「よーしかったー!WINと書いてやったぜー!ハハハハハ!」

「嬉しそうで何よりだ、その紙やるよ、せいぜい飾っとけ」

「言われなくてもそうするぜー!」

「よーく読んでみ」

「バッハ WIN‥‥あっ!」

28:ジャーデ:2014/08/01(金) 05:50 ID:iVw

ジャデペディア

【CUBETEME】

名前由来 スレッドという箱の中でこれを読む人が過ごす時間、という意味から

29:ジャーデ:2014/08/05(火) 05:19 ID:MPQ

―ステージ―



『あー、あー、マイクテストマイクテスト、聞こえますかー?』

「どこから見てやがる!出てきやがれ!」

『まぁまぁそう焦らずに、焦っていたら何も始まりません、これからあなたにはこの
ステージをクリアしていただきます』

「クリアだと?」

『そうです、このステージをクリアしていただきます、道具などは使わずに自力でステージを
クリアしてください、もし道具を使った場合は即その場でゲームオーバーとなりますので、
気をつけてくださいね、時間は無制限です』

「もしこのステージをクリアしたら、俺はこの部屋から出られるんだな?」

『勿論です、あなたがこのステージをクリアすればあなたはこの部屋からは出られます』

「望むところだ!やってやんよ!このボケカス!」

『健闘を祈ってますよ、スタート』

「よーっし、出てやる!」

「畜生、何なんだよここは、迷宮じゃねえかよまるでよぉ!」

「ああー!ムカつくぜぇ!」

「出口はどこなんだよ!うおぉおぉぉおおぉおぉおぉぉお!」

「ちくしょーーーーー!」

「ずいぶん困っているな」

「おやおや、ご主人様、モニターから観察ですか?」

「ええ、そうです、面白いですよ」

「!あった!出口!」

「ギィィィィィィィィィィィィィィ‥‥

バタン

「クリアしたぞー!」

『おめでとうございます』

「これで俺は帰れるんだな?」

『いいえ、第2ステージスタート』

30:ジャーデ:2014/08/05(火) 05:42 ID:MPQ

―肝試し―



「ここが噂の廃墟か?」

「らしいな、この写真とまったく同じだし」

「もう帰ろうよぉ‥‥」

「びびってんじゃねぇよ、行くぞ」

バタン

「綺麗だな、まだ人が住んでそうなくらい」

「ちょっとやめてよ‥‥」

「ハハハ、悪い悪い、冗談だよ冗談」

「でもよ、肝試しにはうってつけだよな、こういう廃墟」

「まあな、やっぱ肝試しはこういう不気味なオーラかもし出してる場所が一番だよな」

「お、なんか奥の方にテーブルがあるぞ」

「お、本当だ」

「やめなよ、何かあったらどうするの?」

「大丈夫だよ、行って見ようぜ」

「ちょ、ちょっとー‥‥」

「何だこれ?日記?」

「‥‥とペンだな」

「うわぁ‥‥インクベットベト、ティッシュ持ってない?」

「ほらよ」

「サンキュー」

「そういえばこの廃墟って、何年ぐらい前から噂になり始めたんだ?」

「聞いたところ13年ぐらい前らしいぞ、なんか家族全員を父親が惨殺したとかしないとか」

「マジかよ‥‥」

「でも、噂だけどな」

「噂でも充分怖いよ、もう帰ろうよ‥‥」

「お前ら‥‥人の家で勝手に何やってんだ?」

31:匿名希望:2014/08/05(火) 20:38 ID:pJY

>29 あああ゛。辛いw


>30 な、夏の暑さを吹っ飛ばすには、い、良いんじゃない? うん
べ、別に怖がってないから! 勘違いしないでよね!?



(返信不要)

32:ジャーデ:2014/08/07(木) 02:12 ID:Wyc

【ツンデレ可愛い】

33:ジャーデ:2014/08/07(木) 02:45 ID:Wyc

―芸術落語―



「えー、皆さんこんにちは、芸術亭楽助でございます、いやぁ、最近は道で描いた絵を
売りさばいてるなんて光景を見なくなりましたが、実はこの前夢でこんなのを見たんです」

「そこのお爺さん」

「お爺さん?アンタそりゃ私に向かって言ってんのかい?」

「ええ、そうです」

「こまるねぇ、まだ50代なんだが」

「失礼しました、ところで絵はいかがですか?今ならお安くしておきますよ」

「絵は絵画ですか?だと?そんなん当たり前だろ」

「絵画ですか?ではなくいかがですか?です、文字入れ替えしないでください」

「ところで、あんちゃん絵描いて儲かってんのかい?」

「まぁ、そこそこ」

「へぇ、ところであんちゃんは似顔絵なんて描けんのかい?儲かってんのかい?」

「ええ描けますよ、儲かってます」

「この流れからして俺は絵をもう買ってんのかい?」

「儲かってるですよ、もう買ってるじゃないです、文字入れ替えしないでください」

「ところで、あんちゃんはアートが好きなのかい?それとも絵を描くのが好きなのかい?」

「アートって言うと様々なジャンルに分けられますからねぇ、どちらかというと絵を描くのが
好きな方ですね、僕は」

「ちなみに俺はここまで話したらもうアートには引けねぇってか?」

「後には引けないです、ダジャレ言わないでください」

「誰じゃ?」

「ダジャレです、誰じゃ?じゃないです」

「まぁにしても、あんちゃん絵描きってことは似顔絵もアート言う間に描けんのかい?」

「あっという間です、何ですかアート言う間って」

「まぁまぁいいじゃねぇか、ちなみに芸術って言うのはダジャレとかと違って面白さよりも
奥深さがあるっていうのかねぇ、なんだか引き込まれるわ」

「そうですね、ダジャレだったら奈良は丁寧に言うと「お奈良県」とかいうのが有名ですが、
芸術には面白さで有名っていうのはなかなか無いですね」

「おアーット!」

「何ですか急に」

「いけねぇいけねぇ、仕事に行く途中だった」

「お仕事は何をなさっているんですか?」

「落語家だ落語家」

「落語かー‥‥」

「‥‥一枚買うわ」

「ありがとうございます、1000円になります」

「はいよ」

「ありがとうございます」

「ちなみにあんちゃん、さっき奈良は丁寧語でお奈良県何て言ってたが、芸術は丁寧語で
何て言うか、わかるかい?」

「えーっと‥‥お芸術?」

「違う違う」

「じゃあ何ですか?」

「おアート、がよろしいようで」

34:ジャーデ:2014/08/07(木) 04:57 ID:Wyc

―出会いの中の出会い―



ピンポーン

「はーい」

ガチャッ

「どうも、白神様ですね、ここにハンコお願いします」

「あ、はい」

ポン

「どうもありがとうございましたー」

バタン

「俺宛てに届け物なんて珍しいな、中身は何だろう?」

チリンチリン‥‥

「そういえば、この季節になると思い出すなぁ‥‥また、会えないかなぁ‥‥」

―――――――――――――――





「えぇ〜!お父さんまた仕事なのー?」

「ごめんな、今度の休みには必ず遊園地連れてってやるから」

「‥‥うん‥‥」

「それじゃあ、ちゃんと学校行くんだぞ、行って来ます」

バタン

「‥‥父さんは、嘘つきだ」

「‥‥今日は、雨か、母さんが買ってくれた傘、まだ使えるかなぁ‥‥」

―――――――――――――――




ガチャッ

「ただいまー」

バタン

「誰も居ない家にただいまなんて、寂しいよ‥‥」

「雨やまないなー、てるてる坊主でも作るか」

「‥‥よし、できた、ぶら下げちゃったら何だか物扱いだから窓において置いてあげよう」

「‥‥ただいま‥‥ハハ、何やってんだろ僕、雨が降っただけでこんなに悲しいなんて‥‥」

「そういえば、今日はお父さん仕事の都合で帰ってこれないんだっけ、寂しいな‥‥」

―――――――――――――――




「起きて、ねぇ起きて」

「‥‥?」

「やっと起きてくれた、ほらみてみて!雨やんだよ!」

「‥‥君、誰?」

「もう〜、忘れちゃったの?てるてる坊主だよー!」

「てるてる坊主?君が?」

「そう!」

「君、女の子だったんだ」

「自分で作っといてそのコメントですか、まあいいや、ねぇねぇどこか行こうよ!
こんなにお空がきれいだよ!海みたい!」

「そうだね、今日学校休みだし」

「どこ行くどこ行く?私海がいいなぁ〜」

「近いし、行く?」

「うん!しゅっぱつごー!」

「あ、待って!カメラ持ってくから」

「カメラ?」

「うん、いい思い出になると思ってさ」

〜数分後〜

「あ、海が見えてきたよ!」

「あ、本当だ」

「ねぇねぇ貝殻拾いしようよ!私貝殻大好き!」

「どっちがいっぱい取れるか競争だ!」

「わーい!」

―――――――――――――――




「いっぱい取れたねー!」

「そうだね、帰ってこれ首飾りとかにしようか」

「うん!」

〜数分後〜

ガチャッ

「ただいまー」

「ただいまー!」

バタン

「‥‥やっぱりいいね、こういうの」

「何が?」

「ただいまっていって誰もいないより、ただいまとおかえりが両方言える人が近くにいるのって
普通に当たり前のことでもさ、すごく幸せだなーって」

「だよね!私も言うね!おかえり!」

「ただいま、おかえり」

「ただいまー!」

「あ、そうだ、首飾り作ろう?」

「うん!」

―――――――――――――――




「できたー!」

「かけてみる?」

「うん!」

「‥‥似合ってる、可愛い」

「本当?ありがと!」

〜数日後〜

「お父さん、今日も帰ってこれないの?」

「うん」

「でも、元気出して!私がいるから!」

「ありがとう、行って来ます」

バタン

〜数日後〜

「おはようー!見て見て!お空が‥‥あ、雨だ」

「‥‥‥」

「よーし!私今日がんばる!きっと雨もやむ!だから明日また海行こう!」

35:ジャーデ:2014/08/07(木) 06:04 ID:Wyc

―出会いと思い出の形―



「雨かぁ‥‥」

「大丈夫!絶対にやむって!」

「明日、海行けるかなぁ‥‥」

「大丈夫!絶対にやむ!絶対に行ける!ほらほら、早くしないと学校遅れちゃうよ?」

「あ、やばい!もうこんな時間!」

「いってらっしゃーい!」

「行ってきまーす!」

バタン

―――――――――――――――




「雨かぁ‥‥」

「明日、海行けるかなぁ‥‥」

「あ、やばい!もうこんな時間!」

「行ってきまーす!」

バタン

―――――――――――――――





ガチャッ

「ただいまー」

「おかえりー!」

バタン

「学校楽しかった?」

「誰もいない家にただいまなんて、寂しいよ‥‥」

「え‥‥?私、ここにいるよ‥‥?雨やまなかったから怒ってるの?」

「雨やまないなー、てるてる坊主でも作るか」

「何で?私ならここにいるよ?意地悪しないで‥‥無視しないでよ‥‥」

「‥‥よし、できた、ぶら下げちゃったら何だか物扱いだから窓において置いてあげよう」

「ねぇ‥‥私もいるよ?一人じゃないよ‥‥?おかえり‥‥?」

「‥‥ただいま‥‥ハハ、何やってんだろ僕、雨が降っただけでこんなに悲しいなんて‥‥」

「そのてるてる坊主は私じゃないよ?何で私にただいまって言ってくれないの‥‥?
‥‥あ、そうか‥‥もう私が見えてないんだ‥‥雨が降っただけで悲しいって‥‥そういうこと
だったんだね‥‥ごめんね‥‥ありがと‥‥」

「そういえば、今日はお父さん仕事の都合で帰ってこれないんだっけ、寂しいな‥‥」

「私も寂しいよ‥‥もう君と遊べないなんて‥‥もう‥‥もぅ‥‥‥‥‥‥
‥‥首飾り‥‥ありがとね‥‥またね‥‥」

―――――――――――――――





「‥‥急にいなくなるなんて、悲しすぎるよ‥‥また会えないかなぁ‥‥」

チリンチリン‥‥

「そういえば、届け物の中身なんだろう‥‥?」

「‥‥!‥‥てるてる坊主と‥‥首飾り‥‥‥?」

「‥‥‥」

「‥‥ハハ、待ってたよ‥‥遅いじゃないか‥‥おかえり‥‥」

「‥‥‥」

「ただいまが、聞こえないや‥‥」

「‥‥‥」

‥ポツ‥‥ポツポツポツ‥‥

「あ‥‥雨だ‥‥」

「‥‥‥」

「明日、海行けるかなぁ‥‥」

36:ジャーデ:2014/08/07(木) 07:14 ID:Wyc

【読者様へ】

いきなりですが読者様が選ぶこの中の傑作はどれでしょうか?

どのお話でもかまいません

37:ジャーデ:2014/08/08(金) 02:22 ID:4Rw

―先読み―



「あらかじめ起きることを何でもわかっているってことほど恐ろしいことはこの
世の中そうなかなか無いんじゃないかな」

「どういうこと?」

「つまりはこういうことだ、例えばお前が朝早くゲーム機を買うためにゲーム屋の
行列に並んでいたとするな」

「うんうん」

「お前はその行列のかなり後ろの方に並んでいます、発売されるゲームは量はかなりありますが
惜しくもお前はゲームの量と同じ人数の一つ後ろに並んでいました、しかもそれに気づいたのは
並び始めてから2時間も経った後でした、これをもし先読みできていたならば他のゲーム屋に
行って買えてたかもしれないって話よ」

「なるほど、予知能力ってやつだな!」

「そうそう、たださ、これって物凄く怖いんだぜ」

「何で?何でも先にわかっていたら事故とかにあわずに済むじゃん」

「だってそれってさ、自分がいつ死ぬかもわかってるってことじゃん?」

「‥‥あ、そうか」

「あらかじめいつ自分が死ぬかを知っていたら毎日徐々に迫ってくる死の恐怖に怯えながら
日常生活を送る羽目になる、そんなの嫌だろ?」

「うーん‥‥でもさ、いつ死ぬかをわかっていたら逆に人間なんていつ死ぬかわからないんだから
それは逆に便利だと思うんだよなぁ‥‥やりたいことだって思う存分できるだろうし」

「賛否両論分かれるなー、やっぱり」

「まぁでもさ、はっきり言って予知能力なんてあるわけないんだからこの話はもうお終い」

「何でそんなこと言い切れるんだ?あるかもしれないじゃん、予知能力」

「だって実際に見たわけでもないのにあるかどうかを信じたってねぇ‥‥」

「じゃあお前は見たこと無いものは信じないのか?」

「別にそういうわけじゃないけど、信じろって言われてもなんかこう‥‥しっくりこないというか」

「じゃあ予知してやる、お前は俺が予知した後「そんなこと言うもんか」って言う」

「そんなこと言うもんか」

「ほら」

「あっ!すげぇ!え、何お前超能力でもあるんじゃねぇの!?」

「お前予知能力は信じないのに超能力は信じるのな」

「だって予知能力と超能力は違うじゃん」

「超能力ってじゃあなんだ?」

「そりゃお前決まってんだろ、マジックとかとは違って未来予知したり、人の心読んだり‥‥」

「じゃあ予知能力ってなんだ?」

「そりゃお前、未来予知したり‥‥」

「お目さっきそれ超能力は何かって話のときに言ったぞ」

「あ、ホントだ」

「つまり、超能力と予知能力は同じってことになるな?もしくは超能力の部類に入る」

「確かに‥‥」

「あ、そろそろ時間じゃね?」

「お、マジ?」

「いやー、朝早くから並んでたかいがあったなー」

「ホントホント、お前この前並んでたけど二時間並んで惜しくも目の前の人でゲームの数と
丁度の人数だったんだろ、やっぱ他のゲーム屋来て正解だったな」

「そうだな、今回こそは手に入る!」

「あ、そうそう、お前は今回も手に入らないぜ?」

「え?何で?」

「だってゲームの数は俺で丁度の人数だから」

(コイツ‥‥俺をハメやがった‥‥)

「はい、ハメました」

38:ジャーデ:2014/08/08(金) 02:53 ID:4Rw

―クレーム―



「はい、申し訳ございません、はい、では失礼致します」

ガチャン

「またクレームか?」

「そうそう、いつものお客様だ」

「で、今回はなんて?」

「ああ、どうも買った歯磨き粉の蓋にすこーしだけ傷がついてたんだと」

「なんか最近どんどんつけるクレームの規模が小さくなってきたな」

「まぁ、あのお客様ならこんぐらいのクレームは当たり前のことだと思って相対しなきゃ
仕事にならないしな」

「ハハハ、それもそうだ」

「ところでさぁ‥‥」

「ん?何?」

「お前はどんなクレームつけられたことあんの?」

「えっとねー、そうだなー‥‥買った傘に穴があいてたとか」

「あー、そりゃ駄目だな、クレームつけられて当たり前だ」

「傘の持つ部分のところに」

「持つ部分のところに!?」

「うん」

「あんな硬いところにどうやったら穴があくってんだよ!?」

「悪いが俺もわからん、何でだろうな?」

プルルルルルルルルルルルルルル‥‥

ガチャッ

「はい、もしもし」

『クレームの規模が小さくて悪かったな‥‥』

39:匿名希望:2014/08/08(金) 08:32 ID:pJY

>36

 うーむ、悩みますねえ......


 個人的に好きなのは【>6 -大きいこと-】が好きですねえ
他にも【>8 -噂話-】とか、【>14 -エジソンvsアインシュタイン】は笑ったなあ



 ……(´▽` )

 選べねえよ、馬鹿っっっっっ!!!!!!!

40:テイル:2014/08/08(金) 21:52 ID:fBg

わろた
個人的には、狼少年のお話しがとくに良い

41:猫又◆Pw:2014/08/09(土) 23:25 ID:8Zk

 こんにちはジャーデさん。エントリーがあったので来ました、猫又です。

さて劇を見ているつもりでの感想をご希望ということなのですが、
Rukaさんが書かれている『大好きな彼』でも言ったように、
私は一般的な小説の基本事項を知っているに過ぎませんので、
こういったセリフだけの作品はどう評価していいのか分からない。

 と、思っていました。読むまでは……。

 はい、前書きはここまでにして、単刀直入に言ってしまうと、
『めっ……ちゃくちゃ面白かったです!!』
 なんというか新境地でした! 
あえて地の文(セリフ以外)を書かないことでテンポよく、
なおかつここまで意味深に言葉を、そして物語の展開を操れるとは……!
 いやはや、御見逸れいたしました。 m(_ _)m

あ、そういえば傑作を募集しているようなので、私もいくつか……。
『カウントダウン』には度肝を抜かれました。
どんなオチが待ってるんだろうと思っていたら、既に最初から……だったとは。
『楽しい話』は完全に漫才じゃないかと突っ込んでしまいましたが、
『芸術落語』の言葉遊びには思わず舌を巻きました。

 一つ一つのシーンが読めば読むほど味が出てほんとに面白かったですし、
その全く違うシーン達が持ってる雰囲気が、
この『CUBETEME』という作品を作っているという何とも不思議な印象を受けました。

 これからどこまで書かれるのか分かりませんが、また更新されたら見に来たいと思います。では〜。

42:ジャーデ:2014/08/10(日) 05:11 ID:NdU

【評価ありがとうございます、これからも頑張ります】

43:ジャーデ:2014/08/10(日) 05:57 ID:NdU

―影の薄い男―



「うわっ‥‥何だよこれ、散らかってんなぁ‥‥」

「まぁ、噂には聞いていた通りですから予想外ではないでしょう」

「まぁそうだけどよぉ‥‥この牛乳パックだっていつのだよ?アイツ、本当に片付ける
ことができねぇのな、恐れ入ったわ」

「でも困りましたねぇ‥‥」

「ん?何がだよ?」

「だって江原の奴、自分で呼び出しといてどこにもいないじゃないですか」

「まぁ、そうだな」

「これってつまりアレですよ‥‥」

「あ、あれって?」

「押し付け‥‥じゃないですかねぇ‥‥」

「んだとおー!?アイツ俺達に押し付けやがって!今度会ったらただじゃおかん!」

「いや、それは違いますよ」

「ん?何が?」

「だって宮下さん、勝手についてきたんじゃないですか」

「まぁそれはそうだけどよ、お前が一人で江原の部屋の片付けなんて可哀想だと思ったから
この俺がわざわざ来たんだろうが」

「それってつまりただの自分勝手ですよね」

「うるさーい!とにかく俺はお前を手伝ってやるんだから有難く受け入れろ」

「わかりましたよ」

「そうそう、わかってくれたかー、よしよし」

「手伝いじゃなくて足手まといにならなければいいですけどねぇ‥‥」

「そうそう、わかってくれたかーっておーい!ざっけんなざっけんな!俺がそんなにお前の
足を引っ張る人間に見えるか?」

「はい」

「はあぁぁぁ!?」

「まず言っておくと宮下さんが俺についてきた時点でもう足引っ張ってます」

「んだとぉー!?」

「‥‥チッ」

「あ、ご、ごめんなさい‥‥」

「とにかく、江原が帰ってくる前に少しは片付けておかないと」

「よーしそうだよなー!始めるぞー!」

「‥‥‥」

「でも江原の奴、どこ行ったんだろうな?」

「まぁ玄関開きっぱでしたし、ちょっとそこらでも散歩してんじゃないですか」

「アイツ、呼び出しといて勝手だな、まったく‥‥」

「でも宮下さん、勝手についてきたんですよね?」

「さーて始めるかー」

「‥‥チッ」

「でもアイツホントどこ行ったんだろうな?ここまで来るまでの道なんて人気が少ない
んだからすれ違ってもおかしくないのに」

「知らないですよ、たまたますれ違わなかっただけじゃないですか」

「まぁでもよ、アイツ影薄いからもしすれ違ってたとしても気づかないよな」

「宮下さん、それ違いますよ」

「え?何が?」

「アイツ、影が薄いんじゃなくて気配を消しているんですよ」

「何で?そんなことしてなんかメリットあるか?」

「大有りですよ」

「何で?」

「アイツ前話してくれたんですよ、気配を消していると仕事場にいても結構サボれるって」

「え、何?アイツそんなこと言ってたの?」

「はい」

「アイツ常習犯のサボり魔だったのか」

「ま、便利っちゃ便利ですが」

「でも本当にどこ行ったんだ?アイツ出かけることなんて滅多にないだろ?」

「そうですねぇ、見た感じ人どころか虫の気配すらしませんし」

「まぁいいや、とにかく始めんぞ」

「宮下さん、押入れからまずやりましょう」

「よーしわかった」

ガラガラ

「何でマネキンなんてあんだ?」

44:ジャーデ:2014/08/10(日) 20:56 ID:wSE

―王様ゲーム―



「よし、じゃあ始めるぞ」

「何をだよ?」

「王様ゲームだよ」

「ふーん……」

「もっと関心を持てよ〜、面白いから〜」

「じゃあ俺が王様やるわ」

「じゃあ俺が家来やるーってちょっと待てーい!」

「何だ家来」

「家来じゃねぇよ、王様!俺は王様なのー!」

「あぁ、元?」

「違うっつーの!何その今は王様じゃありません展開」

「あぁ、わかったわかった、王様(仮)ってことか」

「だーかーらー、違うのー!王様は俺でお前が家来なのー!」

「よくもまぁそんな子供じみたゲームで遊ぼうと思ったな」

「うっせぇ!ちなみに家来になってもらうには何でも言うことを聞いてもらうからなー!」

「あぁ、わかったわかった、鏡置いておいてやるから一人でやっとけよ」

「うん、わかったわーいってなるわけねぇだろ!」

「あ、やっぱ気づいたか」

「当たり前だ、だって家来がいないだろうが」

「あ、そこか」

「何言ってんのお前?」

「いや、俺からしてみればお前が何言ってんの状態だからね」

「いーからー、やーるーのー!」

「はいはい、わかりましたよ王様」

「……」

「どうした」

「何だろう、このおちょくられてる感じ」

「気のせいだ、ほらさっさと始めろよ王様」

「だ、だよなーだよなー!気のせいだよなー!よーし始めんぞー!」

「はい、王様」

「それじゃあまず俺の言うことを何でも聞いてもらうか……ククク」

(コイツ頭にそれしかねぇな)

「よーしじゃあいくぞー!っと言っても何を命令すればいいかわからん……」

「俺にお前に命令するように命令したら?」

「おお!賢い!じゃあお前俺に何か命令しろ!」

「じゃあ家来になってください、俺が王様になります」

「うん、わかったー」

「では家来よ」

「はい、ってしまったー!」

「どうした家来」

「命令だ、今のなかったこと」

「無理だよ、今王様俺だから」

「わかったよ、何でも言え」

「あぁ?」

「何でもご命令ください」

「それじゃあ、この命令が聞けたら王様に戻してやるよ」

「本当か!?」

「あぁ」

「何でも言ってくれー!」

「それじゃあ命令だ、俺の命令を聞くな」

45:匿名希望:2014/08/10(日) 22:46 ID:NUE

>>44

 見つける→読む→完読→悩む→考える→意味に気付く→Σ(◎д◎)ってなる。


 ちょっと、浅瀬な自分の頭じゃ深く考えられなかった……、


 意味気付いた瞬間、マジでΣ(◎д◎)ってなりましたー……。

46:ジャーデ:2014/08/11(月) 07:06 ID:CSo

【コメントありがとうございます、これからも頑張ります】

47:まっぴー◆Rc:2014/08/11(月) 19:13 ID:7oY

じっくり読ませてもらうねー^^

48:ジャーデ:2014/08/12(火) 03:41 ID:uQw

【来てくれてありがとう、感謝感謝です】

49:ジャーデ:2014/08/12(火) 04:20 ID:uQw

―読書男―



「………」

「あの〜、読書中申し訳ないんですが……」

「はい、何でしょう?」

「あなた、馬鹿ですか?」

「……はい?」

「あなたは馬鹿ですかと聞いているんです、もしこの言葉の意味に気づいていないんでしたら
あなたは馬鹿ではなく大馬鹿ってことになりますけどね……」

「なんなんですあなた、いきなり現れるや否や初対面の人に向かって馬鹿だの大馬鹿だの
暴言を吐いて……私はただ本を読んでいるだけじゃないですか」

「それが馬鹿……いいえ、大馬鹿だと言っているんです」

「何でですか、ここは図書館なんだから本を読むのは当たり前でしょう?あなただって今この時
この瞬間、本を手に持っているじゃないですか」

「本を読む人が馬鹿と言っているのではなく、あなたが馬鹿だと言っているんです」

「私はただ普通に本を読んでいるだけじゃないですか、一体何なんですかあなた」

「私はただのこの図書館に訪れただけの客ですよ、文句ありますか?」

「文句大有りです、初対面の人に向かって馬鹿だの大馬鹿だの言って、しかも読書中に
言うなんて最低ですね」

「多分……」

「はい?」

「多分、私でなくてもあなたに対しては同じことを言うと思いますよ」

「あなたはとことん失礼な方ですね、何であなたは私に対してこんな酷いことを言うんですか?」

「……あなた、本当に気づいてらっしゃらないんですか?」

「気づくも何も、私はただフツーに読書をしているだけじゃないですか」

「本当に気づいてらっしゃらないんですね……」

「だーかーらー、何に気づけって言うんです?」

「……もしかして、わざとですか?」

「はい?」

「わざとですか、と聞いているんです」

「だから何がわざとだと言うんです?」

「もしかして、わざとじゃない……?これは相当の大馬鹿ですね」

「じゃあお聞きしますが、私のどこが大馬鹿だっていうんですか?」

「一番気づかなくてはならないあなたが……一番気づいていないとは……」

「何ですか?読んでいる本の問題ですか?いい加減にしてください、私はただ極々フツーに
小説を読んでいるだけじゃないですか、あなたにはこの光景がただの変な光景にしか
見えないんですか?だとしたら私はあなたの方が大馬鹿思いますけどね」

「……やはり、あなたは大馬鹿だ」

「そろそろ本気で怒りますよ?」

「やめてください、ここは図書館、この大勢の人が本を読む公共の場で本気の喧嘩なんて
始めたらここにいる本を読んでいる人も、そうじゃないひとも、全員に迷惑をかけることになります」

「でも実際にあなたは私に大馬鹿と言っているじゃないですか、この時点で私はすごくあなたに
迷惑しているんですよ、わかります?」

「あなたは一番気づかなくてはならないことに気づいていない、なのに自分は馬鹿でも大馬鹿でも
ないというのはものすごくおかしいと思います」

「いきなり初対面の人にむかって馬鹿とか大馬鹿とか言う人の方がおかしいと思います」

「じゃああなたが読んでいる本、よーく見てみなさい」

「普通に小説じゃないですか」

「そうです、普通の小説です、でもあなたは間違っている」

「何が間違っていると言うんですか?言ってみなさい」

「その本、逆さまですよ」

「あっ……」

50:ジャーデ:2014/08/13(水) 04:23 ID:Ymk

―3文字―



「お前に一つ、面白い遊びを教えてやるよ」

「また目隠しかごめかごめゲームじゃねぇのか?」

「江原から教えてもらった遊びだよ」

「おぉ〜、どんなどんな?」

「まずルールを教えると、会話の頭に「お」と「ま」と「え」を付ける」

「え?オノマトペ?」

「お前の耳はどうなっているんだ」

「まぁいいからよ、早く始めようぜ」

「江原が作ったゲームだからな、負けても俺に文句言うなよ?」

「おう、早く始めようぜー!」

「まった、ルールをもう一つ、負けても対戦相手に文句は言ってはいけないそうだ、
江原がそう言っていたからな」

「面白い、さぁ始めようか」

「負けても文句言うなよ?」

「江原に言うよ、文句は」

「お前、始める前からもう負けを認めているような発言じゃねぇか」

「負けを認めたわけじゃない、もし負けたらの話だ」

「江原も可哀想に……って感じなんだけど、どう?」

「まぁたしかに、今まで俺達会話の頭に「お」「ま」「え」って付けてきたけど、これ面白いか?」

「いいじゃん、ミニゲーム感覚で」

「はぁ……」

51:ジャーデ:2014/08/13(水) 04:52 ID:Ymk

―目隠しかごめかごめゲーム―



「もしさぁ、昔からある遊びや童謡を今風に言い換えたらどんな感じになるんだろ?」

「例えば?」

「例えばそうだなぁ……「だるまさんがころんだ」とか?」

「ほうほう、で?」

「ん?」

「ほら、今風に言い換えると?」

「あぁ、そうだったそうだった、今風に言い換えると……今風に言い換えると……」

「………」

「じゃあ……「だるまっちゲーム」とか」

「何そのたまごっちのパクリ商品みたいな」

「じゃあお前はなんかあるのかよ?」

「あるある、例えばかごめかごめ」

「今風に言い換えると?」

「フフフ、それ聞いちゃう?」

「いいからもったいぶってねぇで早く言えよー」

「かごめかごめは今風に言い換えると「目隠しかごめかごめゲーム」だ!」

「………」

「何だよその目は」

「いや、今風に感じるのが「ゲーム」ってとこだけだなぁと……」

「お前が言えって言ったんだろー」

「何だろう、この見事に裏切られた感」

「他にお前はあんのかよ?」

「そうだなぁ……「おちたおちた」とかかな?」

「その「おちたおちた」って言うのはおーちたおちた、何がおちたってやつ?」

「そうそう、おーちたおちた、何がおちた」

ドシャッ

「うわっ!人降ってきた!?」

「ここって音楽会社だよな?」

「あんな高い屋上から落ちたのか、うっわぁ……」

「今この状況の唯一の救いは、あの飛行機雲か」

「飛行機あんなに近くに飛んでるな」

「おーちたおちた、なーにがおちた、佐々木さん!」

「屋上から何か聞こえたな」

52:ジャーデ:2014/08/13(水) 05:27 ID:Ymk

―人間観察―



「………」

「何してんの?」

「昆虫観察」

「ふーん……」

「………」

「なぁなぁ」

「んー?」

「それ、面白い?」

「あぁ、少なくともお前と遊ぶよりは全然面白い」

「お前、結構言うな」

「あぁ、お前と遊ぶのと昆虫観察をするのでなら例えるならば月とすっぽんだな」

「好きなクーポン?」

「言ってねぇよ、何だよ好きなクーポンって」

「あなたが好きなのはこの銀のクーポンですか?それともこの金のクーポンですか?」

「知らん」

「お前さぁ、もう少し俺に興味を持ってくれてもよくね?」

「だってお前、趣味四葉のクローバー探しだろ、微妙なんだよなぁ……」

「楽しいぞ?四葉のクローバー探し」

「お前は女子か」

「いえ、男子です」

「わかってるっつーの、そんなことは」

「ふーん、そう……紛争?」

「勝手に言ってろ」

「なぁー、頼むよ俺に構ってくれよー」

「………」

「なぁ、構ってよー、昆虫観察なんていつでもできんじゃん、俺に構えよー」

「いつでもできるなら別に今したっていいだろ?」

「オーマイガーン!あーあー、見てみろよ、お前が構ってくれないから俺ガーンな
状況になっちゃったじゃないか」

「それは田舎から出てきた時に都会の田舎とは違う雰囲気にショックを受けたってことか?」

「それはガーンな上京だろー、もう何なんだよー」

「俺からしてみればお前が何なんだよーだけどな」

「………」

「っていうか、お前他に趣味ないの?」

「あ、構ってくれた!」

「よーし、昆虫観察続行」

「わかったよ言うよー!だから俺に構ってくれよー!」

「趣味、他には?」

「ヒューマンウォッチング!」

「普通に人間観察って言えよ」

「いいじゃん!かっこよくて」

「昆虫観察続行」

「人間観察です」

「例えば誰を?」

「ユー」

「へぇ〜、優って子かぁ〜」

「違うよお前」

「ユーってyou!?俺!?」

「それとお前、ちゃんと玄関の靴ぐらい揃えろよなー」

「何で知ってんの?」

「観察してるからな」

53:ジャーデ:2014/08/13(水) 07:54 ID:Ymk

―役者―



「えーっと、あなたが今日から入った新人の?」

「は、はいっ!宜しくお願いします!」

「そんな硬くならなくていいわ、とりあえず着いてきて」

「はい!」

「歩きながらの説明になっちゃうけど、我が校は役者を目指す生徒達が通っているって
話は当然ながら知ってるわよね」

「はい」

「いくつかの組に分かれて演習を行うから、ちょっと待っててね、今日はあなたはまだ
入ってきたばかりだから見学ね」

「は、はい」

「それじゃあ、この部屋で待っててね」

「はい!」

バタン

「……はぁ〜、緊張したぁ〜」

ガチャッ

「あ、それと」

「は、はいっ!」

「そこの椅子に腰掛けてていいから、リラックスしてて」

「は、はいっ!」

バタン

「……はぁ〜」

《にしても凄いなぁ、ごみどころかホコリ一つない、綺麗だなぁ……》

ガチャッ

「お待たせ〜、じゃあ見学行く前にちょっとお話いいかな?」

「?……はい」

「それでは改めまして、私はこの学校の演習担当講師の園畑といいます、よろしくね」

「ぼっ、僕は、海竹春都です!宜しくお願いします!」

「早速だけど、質問していいかな?」

「は、はいっ!」

「どう?やっぱり緊張する?」

「は、はい……物凄く……」

「まぁでもそうよね、私も初めてここに来た時いきなり先代の講師から「君が今日から講師ね」って
言われた時はびっくりしたもの、生徒でいられるはずだったのに……」

「え……?」

「そんな簡単に役者になれるうまい話なんてあるわけないでしょ?」

「え、え?あの……どういうことです?」

「この学校に……生徒なんて一人もいないわよ」

「……はい?」

「今はね、今日から合宿行ってるのよー」

「あ、なるほど、ハハハ、もう〜悪い冗談はやめてくださいよ〜」

「でも合宿に生徒達が行ってる間にあなたが来てくれて助かったわ、これで心置きなく
あなたと入れ替われるんですもの」

「え?」

「この学校は役者を目指すために生徒達が通ってる……そう言ったわよね?」

「はい」

「講師はね、この学校には一人しかいないの、それが私……今はね」

「ど、どういうことです?」

「一年前、役者を目指すためにこの学校に少女が入ってきました……でも、少女の役割は
最初から既に決まっていました……」

「……?」

「講師という、役が待っていたんです……」

「あ〜、また僕を脅かそうとしているんでしょ〜?その手にはもう引っかかりませんからね〜!」

「あ、バレた?でも、このお話、当然役者を目指しているなら気になるわよね?」

「勿論です!」

「少女は、先代の講師に言われたとおり、講師という役を演じ続けました……いつか必ず
生徒という役が必ず自分にもくるという自身を持って……」

「お!面白くなってきましたね〜!」

「ですが、いつまで経っても少女の代わりに講師を演じ続けてくれる人は現れませんでした……
今日までは……」

「え?」

「君のことだよ、春都君」

「何がですか?」

「まだ気づいていないの、じゃあお話の続き、その少女には今日、やっと生徒という役回りが
きたのです、そして、講師役も新しくなりました、めでたしめでたし」

「結局、実話なんですか?作り話なんですか?」

「実は実話ですー!なわけないでしょう!」

「もう〜、からかわないでくださいよ〜!」

「ハハハ、まあ今日から宜しくね!春都君!」

「はい!念願のこの学校の生徒になれて嬉しいです!」

「ハハハ、講師でしょう……」

54:ジャーデ:2014/08/13(水) 07:57 ID:Ymk

【読者様へ、オチが怖いと思うのはどれですか?】

55:匿名希望:2014/08/13(水) 19:33 ID:pJY

>54


 52のヒューマンウォッチングですかねえ
 自分の日常生活を除かれているなんて・・・、
そんな恐ろしい事があってたまりますか

黒歴史を見られるなんて、そんな
 考えただけで震えますよ

56:ジャーデ:2014/08/14(木) 07:43 ID:wp.

【お返事ありがとうございます、これからも宜しくお願い致します】

57:ジャーデ:2014/08/14(木) 08:06 ID:wp.

【読者様が、この数多くの話の中で驚いた瞬間は何ですか?】

58:ジャーデ:2014/08/14(木) 08:09 ID:wp.

【質問が多くてすみません】

59:ジャーデ:2014/08/15(金) 04:43 ID:wgM

―説教―



「いい加減にしろ!何で万引き何てしたんだ!」

「ケッ、いいじゃねーか別に、てめぇには関係ねぇだろうがよぉ……」

「先生はなぁ、お前のことを思ってるからこそこうやって説教してるんだ!」

「出た出た、またお前お得意の「お前のことを思って」攻撃かよ、毎回毎回1パターンなんだよ」

「お前が万引きなんてするからだろ!いい加減にしろ!」

「うっせぇなぁ、先公」

「先生に向かって先公とはなんだ!いいかよく聞け、お前が悪さをすることで、先生や
家族や万引き被害にあったお店の人がどれだけ悲しむと思っているんだ!」

「んなこと知るか、バーカ」

「先生に向かって馬鹿とはなんだ馬鹿とは!」

「チッ、っせーなぁ、ったく、わざわざ校長室まで呼び出しやがって……」

「とにかく、万引きなんて絶対にやっちゃ駄目だ!」

「うっせぇんだよ、校長室まで呼ぶんじゃねぇよバーカ、校長先生絶好調ってか?」

「お前、まったく反省していないようだから言っておくけどな、万引きは犯罪なんだ、警察に
捕まってもお前はいいのか?」

「別にいいんだよ、話かけんじゃねぇよ」

「お前のやった悪いこと全てが、お前の人生に傷として残っていくんだぞ、お前はそれでいいのか?」

「いいんだよ別に、てめぇには関係ねぇだろうが」

「ふざけんじゃねぇ!」

「……は?」

「先生や親がどれだけお前のことを心配してると思ってんだ!お前だって、万引きなんてしたくて
やったわけじゃないだろう……?」

「……イライラしてたんだよ」

「……何でも話してみろ、聞いてやるから」

「毎日毎日学校には行かなくちゃいけねぇし、行かなかったら行かなかったで親がうるせぇしよぉ、
そんな毎日に、イライラしてたんだよ……」

「だからと言って、万引きなんて絶対にしちゃいけないんだ」

「……はい」

「わかってくれるな?」

「……はい」

「じゃあもう万引きはしませんね?……校長先生」

「……はい」

「よし、行ってよし」

「ヤッホー!やっと説教が終わったぜー!」

「あ、こら!廊下を走るんじゃない!」

「うっせぇ!校長先生絶好調!いや、絶校長だぜー!」

「あーあ、行っちゃった……」

「おいクソ先公!早くしろよー!」

「あぁ、悪い悪い、じゃあ説教を始めるぞ」

「あぁ」

「何で万引きなんてしたんだ!副校長先生!」

60:ジャーデ:2014/08/15(金) 05:03 ID:wgM

―鬼ごっこ―



「いやー、天気がいいなぁ〜」

「ホントホント、こんな日はあれを思い出すなぁ……」

「あれって?」

「ほらあれだよあれ、鬼ごっこして遊んだろ?」

「ああ、やったやった!」

「俺と三村が鬼でー!」

「そうそう!お前達二人で鬼やるとすっげぇ面白かったんだよな!」

「しかもめちゃくちゃ早いっていうな!」

「そうそうそう!いやぁ〜懐かしいなぁ〜!今他の奴らどこにいるんだろうな?」

「卒業で皆離れ離れになっちゃったもんなー」

「ほんとほんと、はぁ……」

「でもさぁ……」

「ん?」

「皆でもう一回鬼ごっこできなくても、こうやって青空の下、昔の楽しい思い出を語り合うって
のもなかなかいいだろ?」

「……そうだな、なかなかだな、悪くない」

「だろだろ?別に二度と会えないってわけじゃないし」

「でもさぁ、やっぱりもう一回やりたいよな、鬼ごっこ」

「……やるか?」

「えぇ〜、お前と二人で〜?」

「なんだよ、お前がやりたいって言ったんだろー」

「だってお前めちゃくちゃ早いし、俺の中で鬼ごっこの鬼って言ったらお前と三村だから……」

「あ、でも三村の居場所なら俺知ってるよ!」

「マジ!?どこどこ!?」

「お前の後ろ」

「え?」

ガシッ

「……次、お前鬼な……」

61:ジャーデ:2014/08/15(金) 07:57 ID:wgM

―name―



「物の名前ってさ、誰が付けたんだろう?」

「どーゆーこと?」

「例えばさ、ボールってさ、誰が見てもボールってわかるじゃん?」

「あぁ、そうだな」

「名前がついていなかったら、これはこういう物だってことはわかっても、ボールっていう
物だってことはわからないじゃん?」

「確かに、そうだな」

「大きさが数多くあれど、姿や色が数多くあれど、名前がついていたらこれはボールだって
いうことがわかるだろ?」

「まぁな」

「次に、ドアと扉、この二つって言葉は違えど意味やその名前がついている物は同じだろ?」

「うん」

「誰が見ても扉は扉、ドアはドア、呼び方よりもその名前でどれがその名前の物に当てはまるか
っていう話なんだよ」

「そういうのだったら俺も一つとっておきがある」

「ほうほう、なになに?」

「空気だよ」

「空気?」

「例えばあれは目に見えない物だろ?」

「うん、それでそれで?」

「あれは目に見えない物なのに、確かに存在している、でも見えない物の存在を証明されてる
ってこと事体不思議なんだよ、だって幽霊がもしいるとするな?幽霊は見えるのと見えないのが
いるとして見えないほうの存在を証明するとしても見えるほうは幽霊ってわかっても見えないほうは
幽霊ってわかることはできないと俺は思う」

「俺達は見えない方だよな?」

「うん」

62:ジャーデ:2014/08/17(日) 02:41 ID:V2c

―作詞作曲・菓子職人―



「はぁ〜……」

「あの〜、すみません」

「はい?」

「この辺りに、不動産屋ってありますでしょうか?」

「あぁ、それなら奥の角を右に曲がって真っ直ぐ行くとそうですよ」

「ありがとうございます、それと……」

「まだ何か?」

「いえ、ため息をついてらっしゃったようなので……」

「あぁ、そのことですか」

「もしよろしければ、お話をお聞かせください、力になれることでしたらなりますので」

「いえね、最近仕事がうまくいってなくて……」

「お仕事は何を?」

「歌詞作りをしています……」

「菓子作りをしているんですか?」

「はい」

「奇遇ですね、僕もそうなんですよ」

「あなたも歌詞作りを?」

「はい、一つ一つ丁寧に作っています」

「あなたはすごい、どんどん歌詞のアイデアが浮かぶんですね」

「えぇ、材料がいっぱいあるんで」

「いくつぐらいの歌詞を考えたんです?」

「えーっと……大体今30ぐらいですかね」

「そんなに!?」

「そんなに驚くことでしょうか?」

「私なんてアイデアが全然思い浮かばなくて……書いているうちになんか違うと思ってしまって……」

「え?書く?」

「はい、だって私は作詞家ですから」

「あ、かしって音楽のほうの歌詞だったんですか?」

「何のかしだと思ったんです?」

「お菓子のかしかと……」

「ハハハ、同音異義語ってやつですね」

「ドウオンイギ語?」

「同音異義語です」

「あ、てっきりそういう言語があるのかと……」

「ハハハ、面白い方だ、ってことはあなたはお菓子職人さんなんですね」

「えぇ、まぁ……」

「ちなみにそちらのあなたは?」

「不動産屋です」

63:ジャーデ:2014/08/17(日) 03:04 ID:V2c

―男勝り―



「なぁ、時々さぁ、男勝りな女の子っているじゃん?」

「いるけど、それがどうしたの?」

「男勝りな女の子は力が強かったり言葉遣いが男の子っぽいってことなのか?」

「私はそういうのじゃないからよくわからないけど、そうなんじゃない?」

「男勝りってさぁ、漢字で書くと男に勝つだよな?」

「うん」

「あれは漢字で書くとああなるけど、実際に男の子と女の子が喧嘩をしたとして、本気でやったら
男勝りな女の子と喧嘩強い男の子ではどっちが勝つんだろう?」

「うーん……私にはわからないや」

「まぁでも、漢字に書いたら男に勝つってなるけど、何でそう書くようになったんだろ?
男の子に負けないくらい元気で活発な女の子ってことなのかな?」

「私が思う範囲内ではそれが一番だと思う」

「マジ?」

「うん」

「よかったよかった、お前がそう言ってくれるとなんか安心する」

「そう言ってくれると、私は嬉しいよ」

「そういえば、女勝りって言葉は聞いたこと無いな、今思えば」

「イットフォーエバー?」

「違う違う、今思えば」

「あぁ、今思えばね」

「そうそう」

「でもさ、あなたは可愛いんだから別に男装なんてしなくてもいいと思うよ?」

「いきなりなんだよ」

「だってあなた、男装女子じゃない」

「まぁな、でもそういうお前だって女装男子だろ?」

「まぁね〜」

64:匿名希望:2014/08/17(日) 11:03 ID:NUE

>>63

……(´ー` )


 ナンテイエバイイノカ、ワカラナイ……、

65:ジャーデ:2014/08/18(月) 04:11 ID:cxY

【読者様、その反応、最高です】

66:ジャーデ:2014/08/18(月) 04:57 ID:cxY

―劇作家―



「はぁ……」

「どうしたんですか、川島さん」

「あぁ、小沢か、まぁ聞いてくれよ、次の公演で新しい劇やるだろ?」

「そうですねぇ」

「俺、劇作家じゃん、脚本全部書かなきゃいけないし」

「はい、そうですが」

「これと言っていいのが思い浮かばないんだよなぁ……」

「例えば、こんなのどうですか」

「どんなの?」

「例えば、ステージは四角いですよね」

「あぁ、うん……」

「俺の見かたで言うと、ステージはBOX、又はCUBEだと思うんですよ」

「お前、独特な意見だな」

「お客さんはそのステージを見る時間が俺達にとってはこの仕事の売りじゃないですか」

「まぁな、それが劇団だからな」

「BOXじゃしくりこないから、CUBEにして、そのCUBEの中で起こる珍騒動を
お客さんが見る時間ということで、CUBETEMEなんてどうですかねぇ」

「CUBETEME……小説とかでありそうな名前だな、なんか」

「そうですかねぇ、ちなみに俺的にはその次の公演も考えてますよ」

「マジか、お前計画的だな」

「計画師と呼んでください」

「で、どんな?」

「はい?」

「ほら、次の公演まで考えてるってやつだよ、どんな?」

「ONE ROOMです」

「ONE ROOM?」

「はい、ちなみにこれには主人公がいません」

「何?どういうこと?」

「設定を言いますと、時代、国共に不明のとある場所、一人の犯人が刑務所から脱獄するんです……
犯人は変装の名人、そして脱獄に気づいた警官達は犯人の名前を叫びながら追うんです、ですが肝心の
犯人は既に遠くに逃げているんです、警官達は犯人が遠くに逃げていると知っていても犯人の名前を
叫びながら結構の人数で犯人が逃げた方向へ走り始めるんです、走る警官、雨の中走る男、そして
男は雨宿りする為にとある一軒の建物に入るんです、その建物はいかにも貴族が住んでいそうな大豪邸
なんですよ、男は中に入ると恐らくはお手伝いさんと思われるメイド服姿の女性が尾で迎えしてくれるん
です、メイドさんはかなりの人数ですからもしこのお屋敷の中に犯人が変装していてもおかしくはない
んです、その時、階段から一人の男が降りてきます、恐らくはこの豪邸の主と思われる長い髭を生やし
いかにも貴族な格好をしたご老人、そのご老人が男に「よく来てくれた、まあ来なさい」と言うんです、
男はご老人の言うとおりに着いて行き、着いた場所は静かな個室……ご老人は男に椅子に腰掛けるよう
言うんです、男が腰掛けるとご老人も椅子に腰掛けます、向かい合いながらご老人は面白い数々の話を
男に話し、男もご老人に面白い数々の話をしていくんです、話は交互に話していくわけですが、この男と
ご老人は主人公に位置する立場ではなく、語り部に位置する人物なんです、そしてこの二人がいる世界は
本編ではなく、二人が話していく話の世界で起こる物語が本編なんです、従ってこの男とご老人は共に
語り部でありながら、共に話を聞く者であり語り部に語る語り部という位置になります、そしてこの物語
はオムニバス形式の劇にしようかなと思っています、二人が話す物語が本編なので」

「すごいなお前……よし、さっそくそれでいこう!」

「駄目です」

「え?」

「アンタ、劇作家でしょう、アンタの仕事は現実世界で実現することはできなくても、アンタの
できる限りの力で現実に出してお客さんに見せるのが仕事でしょう」

「………」

67:ジャーデ:2014/08/19(火) 03:27 ID:VWA

―最良―



「劇作家ってのは、自分の作った世界を、自分のできる限りの力で、実現させてみる人を喜ばせる、
感動させる、笑顔にする……そういうもんじゃなかったんですか」

「でも……今の俺は見てのとおりその世界を作るに相応しくないほど発想力が抜けている……
もう俺の世界なんて、どこにもないんだよ……」

「残念ですよ、あなたからそんな言葉を聞くなんて」

「そうだろそうだろ?……残念な人間になっちまったんだよ、俺はさ……」

「アンタ、自分の最良の道を見失ってるよ」

「最良の道?」

「アンタ、自分の作った世界で大勢の人を喜ばせたい……そう思ってこの世界に入ったんだろ、
だったら意地でも自分がその世界を作り上げるってのが最良なんじゃないの」

「……でも俺は!」

「アンタはもう今じゃ言い訳しかできないただの臆病者だ、もういいですよ、俺、辞めます」

「今なんて言った?」

「辞めるっていったんですよ、こんな臆病者の作り上げた世界で人を喜ばせることなんてできっこない、
だったらいっそのこと俺はこの劇団を抜けます」

「………」

「じゃあ、今までお世話になりましたね、さようなら」

「おい、待て!」

「何ですか、臆病者」

「俺は確かに臆病者だ……でも、人を喜ばせたいって思う気持ちは誰にも負けないんだよ……
俺にとって世界を作り上げるっていうのはなぁ……沢山の人の笑顔を作ることなんだよ、それを
俺はこれからも続けていく、絶対にな……」

「その言葉が聞きたたったんですよ」

「あ、ほらまた噛んだ」

「あー、あっちゃった」

「ったく、もう一回一から稽古し直しだ」

「現実世界では劇団って辛いですね」

「ハハハ……」

68:ジャーデ:2014/08/19(火) 04:18 ID:VWA

―観測―



「お、望遠鏡買ったの?」

「うん、安いから買っちったー」

「ネットオークション?」

「うん」

「いいなぁ〜、どのぐらい遠くまで見えんの?」

「うーんとね、アフリカ」

「嘘だな」

「うん、そう」

「ほんとはどのくらいまで?」

「シベリア」

「嘘だな」

「うん」

「本当は?」

「あの山くらいかなぁ……」

「へぇ〜、すごいな、あんな遠くまで見えんの?」

「うん、見てみる?」

「おう、どれどれ……お!見える見える!」

「でもなぁ……」

「何だよ?こんな立派な望遠鏡が安かったってのに不満か?」

「いや、そうじゃないんだ」

「じゃあ何だよ?」

「ほら、何ていうかこう……スリル……とか?」

「スリル?」

「だってさ、遠くまで見えんのになんか事件とか発見することできないんだもん」

「どーゆーこと?」

「どっかの公園でなんかやばいこととか、ベランダで下着盗もうとしている空き巣とか、そういうの
見つけられたらなんかスリルがあんじゃん」

「でもそういうのって気づかれたらヤバくね?」

「いや、それはないよ、だってこんなに遠くから観察してるんだから」

「あ、そうか、じゃあ俺もそういうヤバい系のちょっと探してみようかな〜」

「ベランダに出てやったら?窓の内側より外側のベランダから見たほうがより見えるだろ」

「あ、そうか、よーし見つけるぞー!」

「はりきってんなオイ」

「あっ!」

「うぉっ!?いきなり大声出すなよ!?」

「………」

「どうした?」

「………」

「何かあったのか?」

「………」

「オイ、何か言えよ?」

「……あぁ」

「どうしたんだよ?何かあったのか?」

「……あぁ」

「言ってみろよ、何があったんだ?」

「……殺人の瞬間、見ちゃった……」

「マジ!?ちょっと警察に通報した方がよくね!?ヤベぇよ!」

「しかも、次のターゲットを見つけたみたいだ……」

「マジかよ!?ヤバいヤバい!通報しよ通報!」

「しかもターゲットは、二人組みの男……」

「オイオイ、ふざけんなよ、何でそんなことまでわかるんだ?」

「次は俺達だからだよ……」

「ふざけんな!っつーか何でわかんだよ!?」

「見てるんだよ……こっちを……」

「ん?待てよ?……あー、ハイハイハイ……そういうことか、お前俺をビビらそうと
してるだろー?だってあんな遠くからじゃこっちを向いたとしても俺達に気づくわけねぇもん、
はいこのお話はしゅーりょー!」

「いや、本当だ……」

「だーかーらー、何でわかんだよ?」

「見てるんだ、こっちを……」

「だから言ってるだろー、あんな遠くからじゃこっちを見ても俺達には気づかないって」

「いや、気づくよ……」

「何でだよ?」

「見てるんだ……こっちを……望遠鏡で……」

69:ジャーデ:2014/08/19(火) 04:27 ID:VWA

【読者様へ、劇作家の文字列がややこしいことになってしまいました、読み辛くてすみません】

70:匿名希望:2014/08/19(火) 08:53 ID:pJY

>68


 キヤアアアアア(◎□◎;)

 おい、やめてくれぇっ! 望遠鏡使えなくなるじゃないかぁ!(←双眼鏡しか持ってないだろ)

71:ジャーデ:2014/08/24(日) 23:07 ID:l3Y

【読者様、反応が可愛らしいです】

72:ジャーデ:2014/08/24(日) 23:37 ID:l3Y

―ファンからの手紙―



「郵便物はーっと……あ、手紙入ってる……」

「またファンレターかなー?まぁいいか、とりあえず家に入ったら読んでみよう」

ガチャッ

バタン

「ただいまー」

「………」

「やっぱり誰もいない家にただいまは悲しいなぁ……さてと、ファンレターファンレター」

「ん?待てよ……?家のポストに届くって事は、この手紙を書いたファンは俺の住所を知ってるって
事だよな……?案外近くに住んでいる人なのかな?まぁいいや、えーっとどれどれ?」

『へヴィメタバンドD・Sの山倉様へ

いつもライブやテレビであなた様の活躍を拝見させてもらっております、肌寒い時期に
なりましたがいかがお過ごしでしょうか?』

「あー、家コタツ壊れちゃったからなー、肌寒い時期は厳しいなぁ」

『私の家ではコタツが壊れてしまい、私の彼氏がよく文句を言っています』

「ハハハ、俺みたいだな」

『肌寒い時期には山倉様はどんな過ごし方をしていますでしょうか?』

「家もコタツ壊れてるよ、寂しい一人暮らしの過ごし方だよ」

『一人暮らしの場合でしたら、寂しい一人暮らしの過ごし方にならないように気をつけてください』

「もうなってるわ」

『D・Sの中では、山倉様は他のデーモンメイク野郎共からはどんな風に見られていますか?』

「こいつ口悪っ!やな奴だなー」

『私は友達から山倉と呼ばれています』

「ハハハ、俺の影響かな?」

『苗字が山倉だからです』

「そのまんまじゃねぇか!何だコイツ……」

『最後になりますが』

「あまり話題に触れられていない気がなんとなくする……」

『コタツを壊した場合はヤマダ電機へ行こう!』

「お前はヤマダ電機の店員か!」

『ちなみにですが、私には彼氏がいます、ですが私を無視します』

「いじめられてるのか、これは」

『無視というか、私の存在自体知らないようです、どうすればいいでしょうか?』

「俺には彼女なんていないからわからねぇなぁ……ってこれ怖っ!」

『最後になりますが』

「っていうかさっきもそれ言ったしさっきもそれ言って終わりじゃなかったし」

『風邪を引かないように気をつけてください、ファンより』

「なんだ、いいファンじゃないか」

『P,S 押入れの中のあなたの彼女より』

73:ジャーデ:2014/08/28(木) 05:50 ID:SHw

―ジャンケン―



「なぁ、ジャンケンしようぜ」

「いきなりジャンケン?子供じゃあるまいし……」

「いいからやるんだよ!いくぞっ!ジャーンケーン」

「ポイ」

「ポイ」

「あ、負けた……」

「ハハハー!見たかー俺の実力!」

「さっきも言ったけど、いきなりジャンケンって何がしたかったんだ?」

「まぁまぁいいから、あ、それより聞いたか?中学生の頃のクラスのアイドル結婚したってさ!」

「マジ!?」

「あぁ、しかも相手が……」

「待った、当ててやる……田島!」

「違う」

「西沢!」

「違う」

「森下!」

「違う」

「イケメン三人組全滅かー、誰だじゃあ……?いじめっ子の西畑とか大島辺りはないだろうし……」

「ヒントは、にがついてしがついてはがついてたがつく人と」

「西畑!?」

「と最初付き合って別れて次におがついておがついてしがついてまがつく人と結婚しました」

「大島と!?」

「うん」

「世の中わからねぇもんだなぁ……」

「ところで西畑」

「なんだ大島」

「俺達、あいつらと同じ苗字だからなんか切なくなるよな……」

「ホントホント、アイドルの趣味ってよくわからねぇな……」

「クラスのアイドルも何考えてるかわかったもんじゃねぇな」

「まぁ西畑も大島もイケメンだしな、俺達もそうだけど」

「まぁな、でも俺達ナンパして数時間いい夢心地気分が限度じゃね?」

「まぁな……」

「お、あそこにいい店あるな」

「お、寄ってく?グラサン買ってかっこつけるか」

「お前買ってくれ」

「何で?」

「さっきジャンケン負けたろ」

74:ジャーデ:2014/08/30(土) 04:58 ID:eKE

―風邪―



「ゲホッ!ゲホッゴホォッ!」

「おいおい、大丈夫か?」

「あぁ、病み上がりなんだ、頭痛とか熱はもうないんだけど咳がまだな」

「あぁ、じゃあちょっとした面白い話をしてやろうか?咳をすることなんて忘れるくらい
面白い話があるんだ」

「ほぉ、どんなどんな?」

「ある日、男の前に悪魔が現れてこう言いました「お前の命はあと僅かだ、願い事を一つ
叶えてやろう」そして男が悪魔に願いを言うと、男は死ななくなりました」

「それで終わり?」

「これで終わり」

「不老不死でも願ったってか?」

「いいや違う、男は悪魔に自分を殺すよう願ったんだ、そして死んだ、だから死ななくなった」

「でもさ、矛盾してるよな」

「ん?何が?」

「だってさ、死んでいる時点で死ななくなったとは言わないんじゃない?」

「細かいことは気にすんな」

「お前なぁ……」

「お前だったら何を願う?」

「そうだなぁ……俺も死なないことを願うかな」

「でも死ねないのって辛いぞ?死にたくても死ねないし、永遠にいき続けるなんて……」

「まぁそうだな……そろそろ一人で喋るのやめようかな……」

75:ジャーデ:2014/08/31(日) 02:46 ID:rRs

―あいうえお―



「あいうえおで遊んでみないか?」

「どういうこと?」

「例えば苗字のあいうえお」

「あ」

「浅木」

「い」

「井上」

「う」

「宇野」

「え」

「榎本」

「お」

「大島」

「なるほど〜!」

「次にかきくけこ、これは食べ物を拒否する時に使える」

「どういうこと?」

「柿、食う?」

「結構」

「な?」

「おぉ!すげぇ!」

「次に日本のどこかであいうえお」

「よしいくぞ!あ」

「秋田」

「い」

「伊豆」

「う」

「海」

「え」

「江ノ島」

「お」

「大阪」

「おぉ〜!」

「あ」

「あぁ〜、もうそろそろ時間か」

「い」

「いいよな?俺が最後で」

「う」

「うんって言ってくれよ」

「え」

「えーい!もうやけくそだ!」

「お」

「終わり」

76:ジャーデ:2014/08/31(日) 03:15 ID:rRs

―指眼鏡―



「OKサインを作ってみてくれ」

「作ったよ、これで?」

「これでできた穴の中を見てみろ」

「ん?……んん!?」

「な?」

「うん、何もない」

「そうだよ何もないんだよなぁ……」

「俺達何やってるんだろ、何の特にもならないのに」

「じゃあ俺がお前に何か面白い話を振ってやるよ」

「何?」

「つまりあなたの貯金の額は!?」

「一万円!」

「隠し場所は!?」

「ベッドの下!」

「よし、吐いたな」

「あっ!きったねーぞテメー!」

「吐かされる方が悪いのだ」

「まったく……この悪人が」

「俺は話を振って得する自由な男だからな、話を振って得をする……振り得……フリートーク」

「はいはい、わかったわかった」

「つーかお前、他に何か楽しい遊びねぇのかよ?」

「あるよ」

「教えろ」

「えっとねー………」

「今考えてるよな?」

「ち、違う!これは新しい遊びを考えるって言う遊びだ!」

「違うだろ」

「違う!あっ……」

「ったく、もう少しマシな嘘つけっての」

「悪いが俺、嘘とかそーゆーのに興味ねぇから」

「今ついてたのに?」

「……うん」

「嘘だろ?」

「嘘です」

「お前の嘘はわかりやすいんだよなー」

「じゃあ、お前は嘘得意なのかよ?」

「得意だけど?」

「じゃあ何か嘘ついてみろよ」

「バカだなお前、嘘をつくってわかってる時点で嘘を言われても、嘘だってわかるだろ」

「あぁ、そうか」

「罰としてお前、俺の言うことなんでも一つ聞け」

「OK!」

「じゃあ騙されろ、俺の嘘に」

「わかった」

「ちなみにお前、もう既に騙されてるからな」

「何!?」

「さっき指眼鏡で見たとき、見えたんだ」

「何が何が!?」

「地面」

「何だよ地面かよー」

「ちなみにお前、もう騙されてるぞ」

「何!?」

「俺が嘘得意っていうの、あれ嘘だから本当は得意じゃないんだ、どうだ、俺嘘つくのうまいだろ?」

77:匿名希望:2014/08/31(日) 10:50 ID:NUE

>>76

 上手いやんけッΣ(−´−〆)


 世の中、嘘が下手って言ってる人の方が上手いって事か。なるほど。

78:ジャーデ:2014/09/04(木) 21:44 ID:m3k

【ちなみに嘘つきが嘘つくのうまいと言うと・・・まぁ、矛盾します】

79:ジャーデ:2014/09/04(木) 22:28 ID:m3k

―初対面―




「あれ?君新人?」

「はい、憧れの先生の原稿を受け取ることができるなんて、光栄です」

「ハハハ、まぁどうぞ、そこら辺の椅子に座って待っててください」

「はい」

「にしても、新人ってことはかなり緊張するでしょう?」

「えぇ、まぁ……」

「自分も最初は出版社から先生の所へ行って原稿受け取るのが仕事でしたから、その気持ちは
よーくわかります」

「意外です、今では大ベストセラーばかりを出版している大先生が、昔は僕と同じ役割の仕事を
していたなんて……」

「まぁ、昔の話ですがねぇ……」

「でも実際にあえて本当に光栄です、昔と言っても先生がかなりお若くて驚きました」

「ハハハ、お若いとは、嬉しいことを言ってくれる」

「そういえば先生、今度はどのような小説を?」

「……気にー、なりますか?」

「はい、先生の小説はとても面白い作品ばかりなので」

「ハハハ、私も大好きですよ、面白いので」

「先生もやはり、ご自身で書かれた作品が大好きなんですね」

「いやぁ、そうじゃない」

「え?」

「だって、他人の書いた作品ってワクワクするものじゃないですか」

「……先生……ですよね……?」

「えぇ、そうですよ、現時点のね」

「……現時点の?」

「新人のあなたに言うのもなんですが、ここに僕がいるからと言って、今まで世に大ベストセラーを
送り出してきた先生とは限らないと言うことです、ましてや、新人のあなたなら尚更騙され、いや、
騙しやすい……」

「……先生ですよね……?」

「あなた、出版社でここ担当のあなたの前の社の人間の話を聞かされたでしょう?」

「はい、確か数日前に行方不明になったって……」

「そうです、当の先生はこの仕事に呆れ疲れ果てて、いなくなってしまったんでねぇ……」

「……あなたが先生ですよね……?」

「言ったでしょう、最初は出版社から先生の所へ行って原稿受け取るのが仕事だったって」

「……はい」

「あなたの前のここ担当、僕なんですよ」

「……え?」

「当の先生の代わりに、代役を務めていただけですよ、言ったでしょう?ここにいるからと言って
先生とは限らないって」

「ちょっと待ってください!それじゃあ当の先生は……」

「小説家が小説のために費やす過酷なスケジュールでの過労死なんてよく聞く話ではないですか、
それがここにもあった、ただそれだけの話ですよ」

「嘘でしょう?僕をからかっているだけですよね?」

「机の上の原稿をご覧になってください」

「……真っ白……こっちも……それにこっちも……」

「あの先生のように話を書くなんて、違う人間じゃ所詮不可能ってことです」

「でも……だとしたら先生はどこに……」

「さーて時間切れです、私はもうこの仕事に疲れました、再び出版社に戻りますので次は私の
代わりにあなたが私の代役を勤めていただかないとねぇ……」

「そんな!困ります!」

「僕だって困るんですよぉ!……こんな事のために、この業界に入ったわけじゃない」

「僕だってそうです!」

「じゃあわかるだろ!……アンタが次は演じる番だ、小説と同じですよ、締め切りです」

「そんな……」

「なーんてね、驚いたでしょう」

「はい、とても」

「いやぁ、新人の方にはよくやるんですよ、これ」

「ハハハ、僕がここにいるからって出版社の人間とは限らないじゃないですか」

80:ジャーデ:2014/09/07(日) 03:45 ID:dTE

―会話の相手―



プルルルルル……プルルルルル……

ピッ

「はい、もしもし」

『わっ……あぁっ……あれ?これさっきも……何方か存じませんが助けてください!お願いします!』

「何だアンタ?」

『不気味な男に追われているんです!助けてください!』

「はぁ?」

『助け……あぁああっ……やめっ……!』

「なんかヤバそうだな……よしわかった、行くからちょっと待ってろ、今どこだ?」

『………』

「おい!?」

ツー……ツー……

「切れた……ったく、どこにいるんだ?」

プルルルルル……プルルルルル……

ピッ

「はい、もしもし?」

『あ、よかったぁ……さっきの方ですね?』

「そうだけど?アンタ一体何なんだ?今どこにいる?」

『今、大蔵ってスーパーと隣の建物の間から見つからないようにかけてます……』

「大蔵?まったく逆方向かよ……」

『でもあなたが案外近くのお住まいの方でよかった……』

「まぁいいや、とにかくそこを動くな?いいな?」

『はい、ありがとうござ』

ツー……ツー……

「またかよ、ったく……」

―数分後―

「いねぇし、動くなっつったのに……」

「………」

「ん?どうかしたんですか?」

「………」

「何なんですか?」

「殺す……」

「はぁ?」

「………」

「きんもっちわり……何だあの黒服の男……」

プルルルルル……プルルルルル……

ピッ

「はい、もしもしぃ?」

『あ、よかった、出てくれた……今ようやくまいたところです……』

「まいたところですじゃねぇよ、つーか追ってくる男の特徴は?」

『えーっと……黒服でいきなり「殺す……」って言って』

ツー……ツー……

「またかよ、ったく……」

「殺す……」

ザクッ

「うわあぁっ!?」

「………」

「お、おいおい!冗談じゃねぇぞ!」

「………」

「と、とにかく早く助けを……!」

ピッ、ピッ、ピッ、ピッ、ピッ……

プルルルルル……プルルルルル……

『はい、もしもし』

「わっ……あぁっ……あれ?これさっきも……何方か存じませんが助けてください!お願いします!」

『何だアンタ?』

「不気味な男に追われているんです!助けてください!」

『はぁ?』

「……外には出るな!」

ツー……ツー……

81:ジャーデ:2014/09/07(日) 04:17 ID:dTE

―強盗二人組み―



「動くな!動くと撃つぞ!金を出せ!」

「や、やめてください!」

「金をよこせ!この銀行の有り金全部だ!」

「は、はい!わかりました!」

「早くしろ!グズグズすんじゃねぇ!」

「は、はい!」

「って感じでうまくいくと思うんだ」

「なるほど〜、でもさ、どっかで覆面を調達しなくちゃいけないんじゃね?」

「そうだな、とにかくどっかで覆面を調達するか」

「でもさ、俺達一度失敗してんじゃん」

「だーいじょうぶだって、平気平気、捕まらなければいいだけの話だ」

「まぁそうだけど……」

「そうだ、どこの銀行狙うかまだ決めてなかったな、どこにする?」

「そうだなー……駅前のあそことか?」

「候補には入れておくか」

「そういうお前はどこだよ?」

「俺はほら、あそおだよあそこ、えーっと……本屋の近くの……」

「あー、あそこかー」

「候補の一つにまた追加っと」

「あとこの辺りで銀行ってあったっけ?」

「うーん……」

「あ!あそこは?コンビニのすぐ近くの!」

「おぉ!あそこか!よし、候補に追加っと」

「よし、銀行も決めたし早速今夜脱獄するか!」

「今度は捕まらないようにしなきゃな!」

「そうだな!」

82:ジャーデ:2014/09/13(土) 06:06 ID:/z6

―エセ中国語講座―



「はい、皆さんようこそアル、ここでは皆さんにエセ中国語を教えますアル」

「……」

「ではまず一つ目、物が見つからない時の探し方アル」

「……」

「あっれ?っかしいな〜……お前俺のケータイどこにいったか知ってる?
知らないアル、ここには無いアルよ」

「先生質問です、あるのか無いのかどっちですか」

「無いアルよ〜」

「どっちですか」

「だから無いアル」

「だからどっち」

「うっせぇ小僧、ねぇっつってんのがわかんねぇのかゴルァ……」

「……わかりますアル」

「それでいいアル〜、次に二つ目、物語の出だしを読む時の言葉の出し方アル」

「……」

「は〜いよい子のみんな〜♪よく集まったアルねぇ〜♪小さい子供が大大大好きだから
とってもとっても嬉しいアルよ〜♪それでは紙芝居の春巻き春巻き〜♪」

「……」

「春巻き春巻き〜」

「先生、質問なんですが、それを言うなら「始まり始まり〜」ですよね?」

「うっせぇアル……エセなんだからこれでいいんだアル……」

「……はいアル」

「君もダジャレの一つくらい言ったらどうアルか?面白いアルよ〜」

「いいですアル」

「面白いアルよ〜」

「しつこいですアル」

「てめぇ……先生に向かって口の利き方がなってねぇアルなぁ……?」

「でも先生だってエセ先生じゃないですか」

「うるさいアル!個人の趣味でやってることに口出しするなアル!」

「うるさいアル中」

「アル中……エセ中国語辞典125ページ、アル中
【概要】語尾に「アル」と付けることが中国……じゃなくて、中毒になってしまっている人の
ことを指す単語でアル、決してアルコール中国……じゃなくて、アルコール中毒の略ではないアル、
したがって気をつけなければいけないアル
【例】「うるさいアル中」……」

「……」

「読んだアルね?」

「読んでないアル」

「まぁいいアル、では今日は最後に、授業を締めくくる時の挨拶の仕方アル」

「何ですか?今度は「これにて授業おシュウマイ〜」とかですか?」

「ダジャレ……言ったアルね?」

「あっ!」

83:ジャーデ:2014/09/13(土) 06:25 ID:/z6

―思い出話―



「なぁなぁ、あの時のこと覚えてる?」

「ん〜……あー、ハイハイハイ、あれね!」

「そうそう!お前がクラスのアイドルに告ったやつ!」

「え?そっちなの……?」

「え?違うの……?」

「いや、俺はてっきりお前がクラスのアイドルに告った時のことかと……」

「クラスのアイドルのことしか俺達の思い出話はないのか、なんかやだな」

「だよな〜、しかも即答でフラれたしな〜」

「な〜」

「……はぁ……」

「ん?どしたの?」

「だってさ、そんな失恋話しか思い出話として話さない俺達って一体何なの?」

「まぁ確かにそうだなぁ……」

「たまにはさ、何か別のこと話さない?」

「例えば?」

「う〜ん……事故った時の話とか」

「あー、あったあった、お前が運転してたんだよなぁ〜、あれ」

「そうそう、おかげで車ぺしゃんこで」

「あれ、レンタカーだったのになぁ……」

「まぁでもいいじゃん、今となっちゃ」

「いい思い出じゃないからな?」

「だって生きてるだけまだマシだろ?」

「お前はな」

84:匿名希望:2014/09/13(土) 08:54 ID:pJY

>83

 (^q^ )
 まさかの成仏出来ず……

 頑張れ! 頑張るんだ!
 思い出していけばきっと良い思い出あるはずだから!

85:ジャーデ:2014/09/14(日) 05:35 ID:gxM

【いつもコメントをくださりどうもありがとうございます】

86:ジャーデ:2014/09/14(日) 06:08 ID:gxM

―問題と回答―



「よーっし、じゃあいくぞ」

「うん」

「今から俺が言う問題に、とりあえず何でもいいから答えてね」

「OK!早速問題を!さぁ!」

「えー、それでは問題です、あなたは夜、コンビニに買い物をしに行きました、何を買いましたか?」

「ガムテープ!」

「正解、あなたは何故ガムテープを買ったのでしょう?」

「壁の穴を塞ぐため!」

「正解、そしてその帰り道、あなたは一人の男性に会いました、どんな人ですか?」

「お前!」

「正解、あなたはその男性に一晩泊めてくれるように頼まれました、何て言いましたか?」

「えっと……今夜ちょっと都合が悪いんだ、また今度にしてくれる?」

「正解、あなたはどうして都合が悪いのですか?」

「家に凶悪犯が入ってきたから!」

「正解、ところが、その男性はあなたが都合が悪いと言っているにも関わらず、平気と言ってきました、
一体何故でしょう?」

「仲間だから!」

「正解、あなたはそのまま取り押さえられて再び家に戻ってきました、感想をどうぞ」

「すごく怖いです!」

「正解、そしてガムテープは壁の修理に使われるはずですが、今この時何に使われそうに
なっていますか?」

「俺の口を塞いで、両手両足を縛る道具!」

「正解、何故壁に穴があいたのでしょう?」

「凶悪犯が暴れたから!」

「正解、あなたは何故この状況下に陥ってしまったのでしょう?」

「この前の銀行強盗でヘマしたから!」

「正解、あなたはこの後、どうなるでしょう?」

「ガムテープで口を塞がれて両手両足も縛られる!」

「正解、その後あなたはどうなるでしょう?」

「んんんーっ!んんんんー!」

「え?何て?」

「んんんーっ!!!」

「何言ってるかわからないよ?」

「んんんーっ!」

「はい時間切れー♪」

「おぉ〜!なんかすごいな!底知れぬ恐怖を感じる!」

「だろだろ?今度の劇は大体こんな感じでいいだろ?」

「きっとお客さん驚くよな!」

「あぁ、ところでこのガムテープ何?」

「あぁ、それ?」

「うん」

「お前の口と両手両足を縛るための道具」

「まったまた〜、冗談だろ〜?」

「おぉ〜!確かに底知れぬ恐怖を感じる!」

「じゃあとりあえず今日の稽古はこれくらいにするか?」

「あぁ、そうだな!でもあの壁の穴は何だよ?」

「問題、本当にこれは劇の練習でしょうか?」

87:ジャーデ:2014/09/15(月) 04:08 ID:Zfk

―ライバル―



「ライバルを……失いました……」

(ライバルを……置いてきてしまいました……)

「アイツは……ライバルが俺しかいなかったんです……」

(俺には……アイツしかライバルがいませんでした……)

「いつも会えば喧嘩ばかり、散々口喧嘩して、時には殴り合いの喧嘩だってしました……
どっちが上か下かを競い合うばかりに、ライバルという存在と過ごす時間のかけがえの無さを
気づくことも無く、今に至ってしまいました……」

(……)

「誰も、アイツが俺を置いていくなんて思わなかったでしょうね……どっちが上か下かを何回も何回も
競い合っている内に、とうとう永遠に勝負をつけることができなくなってしまいました……」

(……)

「アイツがいなくなって俺が勝ったということではありません……アイツがいなくなったことで……
永遠に勝つことも、負けることもできなくなってしまったんです……」

(勝負なんて……本当はどうでも良かったんだ……)

「何で勝つか負けるかで勝負を決めようだなんてことを思ってしまったのでしょうか……
勝負に勝ったところで、上にも下にもなれない自分の愚かさに嫌気が指します……」

(……)

「……だってさぁ……急に死ぬなんて誰も思わないじゃん!死ぬんじゃねぇよ!お前が上で俺が下
でもいい……!お前の勝ちで俺が負けでもいいから……!だから帰ってきてくれよぉ……!
うああああああああああああああああああああああぅぅっ……!」

(ごめんな……そこまで俺を思ってくれるお前には……負けたよ……)

「今気づいたよ……気づくのが遅かった……上も下も無いよな……最初から無かった……」

(もっと早く気づいていればよかった……)

「俺もお前のところへ行けば、また二人で喧嘩できるよな……」

(ふざけんじゃねぇよ……)

「………っ」

(何考えてんだよテメェ……)

グシャッ……

「………」

(自分に負けてんじゃねぇよ……)

88:ジャーデ:2014/09/15(月) 04:46 ID:Zfk

―有言実行―



「あーあ、車、欲しいなー」

「どうしたんだいきなり」

「だってさ、そろそろ俺だって車くらい所有してもいいと思うんだよねー」

「まだ免許も取ってないのに?」

「だって車だぜ車!どこにでも行けるし快適だしそれに……」

「それに?」

「飛べる!」

「飛べねぇよ!」

「変形する!」

「しねぇよ!」

「走る!」

「走ら……なくないな……」

「まぁとにかく、簡単に言うとかっこいいってことだ、憧れだよ憧れ」

「まぁとにかくまずは免許を取らないと駄目だろうな……確実に……」

「そうだな!よし!取る!」

「言ったな、男が言ったことに「やっぱ無し」は無しだぞ、有言実行だ」

「ユー・ゲンジーコ?誰それ?」

「お前わざとだろ?」

「何が?」

「まぁいいや、とにかくまずは教習所行って来い、じゃないと免許は取れないからな」

「ちょっと待って、お前もついてきて」

「はぁ?やだよ」

「お願い!」

「両手を合わせても無駄です」

「お願い!」

「土下座しても無駄です」

「おーねーがーい!おーねーがーい!」

「泣き喚いても駄目です」

「オネェ・ゲイ」

「オネェなのかゲイなのかハッキリしろよ」

「俺はどっちでもないよ?」

「………」

「どったの?」

「いや……なんかこう……言葉じゃ表せない何かが……」

「まぁいいや、行くぞ!ユー・ゲンジーコだ!」

「有言実行な」

―数分後―

「さーて、いよいよ教習カー」

「最後の「カー」を車みたいに言うなよ」

「あ、あの人俺の担当かな?」

「あのグラサンの人?」

「そうそうそう、こっちに歩いてきてるんじゃね?あれ」

「あのグラサンの人、妙にゲイっぽいな」

「そうかぁ?」

「おまたせぇ〜ん♪」

(違った……ゲイじゃない、オネェだ……)

(グラサンの人、まさかのオネェだったのか……)

「えーっとじゃあまずは、自己紹介するわねぇ〜ん♪教官のユー・ゲンジーコでぇ〜す♪」

「「本当にいたのかよ!」」

「あら?どうしたの〜ん?」

「あ、いえ、その……」

「なぁにぃ〜?」

「オネェ・ゲイします!」

89:匿名希望:2014/09/15(月) 11:01 ID:NUE

>>87

 最初、二段ベッドの上下競ってるのかと思った自分を分殴りたい。


>>88

 っちょwwww
 最後の「オネェ・ゲイします!」で、腹筋的な何かが崩壊しましたww

90:ジャーデ:2014/09/20(土) 06:18 ID:4kA

【面白く読んでいただいて、とても嬉しいです、これからも宜しくお願い致します】

91:ジャーデ:2014/09/20(土) 06:46 ID:4kA

―言の葉遊戯―




『数字と名前』


「えーっと……何だっけ?思い出せない……」

「どうしたんだ?」

「何だっけ?ほら、国か何かの名前であったじゃん、なんか数字っぽいの……」

「そんなのあるか?」

「あるんだよ、ほら、あれ……思い出せねぇ……」

「そういえばお前、35分から観たいのあるって言ってなかったっけ?もう始まるぞ?」

「あ!思い出した!サンディエゴだ!」




『便所』


「早く出てくれー!もれちまう!」

「ちょっと待て、俺だって今用を足してるんだからよ」

「早くしろよー!ボットン便所で早くボットンとしたいんだよー!」

「ボストン?」

「違う違う!早くボットンしたいんだよー!」

「お前汚い、天誅「ドアを思いっきり開けて相手にぶつけるの術」

「どあぁっ!?」




『花』


「お前に見せたいものがあるんだー」

「へぇ〜、なになに?」

「じゃじゃーん!」

「綺麗な花だなー、でもベランダに置いてちゃいちいちベランダに出ないと見れないな」

「でも綺麗だろ?」

「あぁ、なんて名前の花なのこれ」

「ラベンダー」




『漫画でアナグラム』


「面白いなぁ、ハハハハハ!」

「何読んでんの?」

「んー?ナルト」

「あぁ、ナルトね、なるほど」

「俺自分と同じくらいナルト好きなんだよ」

「このナルシスト」

「え?ナルト死す?」

「言ってねぇよそんなこと」

「あ、言うの忘れてたけどお前の金で勝手に昼出前とったから」

「おま……ふざけんなよ」

「いいじゃんいいじゃん」

「何とったの?」

「寿司」

「お前俺を壊滅させる気か?」

「寿司とるなって言いたげな顔だな」

「当たり前だろ……ん?ナルト死す……寿司とるな……ナルトシス……スシトルナ……」

92:ジャーデ:2014/09/21(日) 07:46 ID:2AE

―理論―



「次の方、どうぞ」

「は、はい……宜しくお願いします……」

「初めての方ですね、今回はどのような件で?」

「ちょっと……ご相談がありまして……」

「ご相談?」

「はい……宜しいでしょうか……?」

「えぇ、全然構いませんとも、で、そのご相談というのは?」

「はい……これから、どうすればいいのかがわからなくて……」

「ほう、それはまたどうして?」

「実は、会社の上司ともめてしまいまして……」

「それはまずいですねー……」

「いつもいつも「お前ほど駄目な社員はいない」と言われるので、ついカッとなってしまいまして、
そしたらどんどん本格的にヤバイ方向へ向いてしまいまして……」

「それは……お気の毒に……次の方どうぞー」

「ちょちょちょ、ちょっと待ってください?」

「はい、何でしょう?」

「いえ、あの、えーっと……」

「次の方ー」

「いやいやいや、待ってください?」

「はい?」

「いや、何かこう……アドバイスをくれるとかもっとこうした方がいいとか、ないんですか?」

「ないですねぇ……次の方ー」

「いやいやいや、少しくらいはあるでしょう?」

「一つ言いますと……」

「はい」

「少しのアドバイスでもあるかないかを決めるのはあなたではなく私だという事です、次の方ー」

「そんなぁ〜……」

「私だって忙しいんです、あなた一人にいつまでも構っているわけにはいかないんですよ」

「でも……せめて一つくらいは何かアドバイスを……」

「……じゃあ一つ言いましょうか?」

「はい、お願いします」

「赤ずきんていうお話を聞いたことがあるでしょう?」

「はい、有名な童話ですよね」

「赤ずきんはおばあさんにお見舞いに行く途中、狼に会ったりして、それでもなんとかおばあさんの
家に着きますが、着いた時にはおばあさんは狼に食べられているというお話ですが……まぁ、簡単に
言うとそういうことです」

「………」

「次の方どうぞー」

「どういうことだよ!?」

「わかりませんか?最後は結局神頼みということですよ」

「何でそうなるんですか……」

「わかりませんか?狼よ……おぉ、神よ……」

「ただのダジャレじゃないですか……」

「そうですかねぇ?」

「そうですよ、こんなの、アドバイスでも何でもありません」

「ですがそれは」

「僕が決めることじゃないんでしょう?わかってますよ、そんなことぐらい……」

「その通りです、でも、これは私独自の考え方ですが……」

「何ですか?」

「ボウリング、知ってますよね?」

「はい」

「あれはピンがセットされてから、ボールを投げてピンを倒しますが、ボールを投げてからピンを
倒すまでの数秒の間に、無駄な行動があるでしょうか?」

「……ありません」

「そう、無いんです」

「………」

「次の方どうぞー」

「だから何なんだよ!?」

「わかりませんか?」

「わかりません!これっぽっちも!」

「簡単に言うと、あなたのやってることには無駄なことなんて一つもないということです」

「え?」

「ピンはセットされてから倒されるまでがピンとしての人生だとしましょう、ボールが迫ってくる
ことはピンにしてみれば死が迫ってくるということです、ですが、ピンは無駄なことは何一つ
していません、つまりそれと同じで、あなたのやっていること全てに無駄なことなんて一つも
ありゃしないのですよ」

「……ありがとうございます、上司とも仲直りできそうです、なんか元気が出てきました」

「それはよかった、あぁ、でも一つこれだけは言っておかないと……」

「はい、何ですか?」

「お前ほど駄目な社員はいない」

93:ジャーデ:2014/09/27(土) 07:51 ID:OOA

―猫二匹―



「我輩は猫である」

「長靴を履いた猫」

「我輩は猫である、名前はまだ無い」

「昔々、あるところに長靴を履いた猫がおりました」

「だがしかし、後に名前をもらう偉い偉い猫である」

「後に、長靴で有名な大手の大企業の社長になる偉い偉い猫である」

「……えー、その名前は「アレキサンダー」と言い、後に世界を救出に導く勇者である」

「後にその大企業は、世界だけでなく宇宙にまで進出する大大大企業である、大黒字」

「後にアレキサンダーは、宇宙をも救う歴史に名を残す勇者になる」

「後に長靴メーカー「ナガグツハイター」は、歴史に名を残す大手メーカーになる、非大赤字」

「アレキサンダーは、宇宙から侵略しに来た宇宙人と戦い地球を救い、その後宇宙戦争に進出、
そして誰もが知る奇跡の勇者として永遠に語り継がれることになる」

「大手メーカー「ナガグツハイター」は、宇宙から侵略しに来た宇宙人と契約を結び、月や火星に
子会社を持つほどの大手メーカーになる、社長大喜び」

「アレキサンダーは強い!」

「長靴は長い!」

「アレキサンダーは賢い!」

「長靴は正義だ!」

「ところであなた、お名前は?」

「え?長靴を履いた猫だろ……?」

「我輩は猫である、『名前はまだ無い』……」

「あっ!」

94:ジャーデ:2014/09/28(日) 07:52 ID:4wo

―意味隠し―



「はぁ……どうすればいいんだ……」

「………」

「クビなんて冗談じゃない……でもなぁ……」

「………」

「はぁ……」

「あのぉ、すみません」

「はい?何でしょう?」

「いかがなされましたか?」

「え?」

「僕で宜しければ、相談相手になりますが……」

「ほ、本当ですか!?」

「はい、嘘は申し上げません」

「そ、それじゃあ……お言葉に甘えて……」

「で、いかがなされたんです?どうもあなたの先程までの言葉を思い出す限り、会社での問題を
抱えてらっしゃるように思えたのですが……」

「実はそうなんです、ちょっとワケありでして……」

「ほう、一体どんな?」

「実は、今度うちの会社で新しいデザインの長靴を発売することになりまして……」

「ほうほう」

「それで会議で決めることになったんですが、デザインのアイディアを任されてしまいまして……」

「凄いことじゃないですか、何か不満でも?」

「大有りですよ……全然アイディアが浮かばない上に、考えてこなかったらクビだって言われて
しまったんです……」

「あらら……」

「しかもそのアイディアの中からいくつか決めるのでかなりのデザインを考えなければいけない
んですよ……」

「大変ですねぇ……いつまでなんですか?」

「明日です」

「明日?それはヤバいですねぇ……」

「猫の手も借りたいくらいですよ、本当に……」

「私も、デザインのことでお手伝い致しましょうか……?」

「本当ですか!?」

「えぇ、私は『人の為にやくにたつ者』をモットーにしていますから」

「それは有難い!」

「いえいえ、早速デザインを考えましょう」

「はい!」

「それじゃあまず、どんなデザインにしたいですか?」

「そうですねぇ……子供が好き好むようなポップな感じですかねぇ……上の方から子供が履く
感じのデザインを考えてこいと言われているんで」

「あなたがまったくアイディアが浮かばない理由がわかりましたよ」

「え?」

「あなた、上司から言われたことだけを前提に、デザインを考えようとしていたでしょう?」

「はい、そうですが……」

「それがいけないんです、それだけでデザインを考えてしまったら全てそっちに傾いたデザイン
ばかりになってしまう、言われたことを取り入れながら自分でもオリジナル要素をいれないと、
本当に誰かが履く時に喜んでもらえる長靴を作るなんて無理な話なんですよ……」

「つまり、僕のは『偽者のアイディア』ってことですか?」

「そうです、あなたは自分の独自の世界をそのアイディアの中に取り入れていないんだ」

「でも、上司がうるさくて……」

「あなたは上司の怒りが怖いが為に、折角の自分の要素を全て無しにするんですか?」

「それは……」

「今からでも遅くは無い、せめて少しでも自分の独創性をそのアイディアに加えてみましょう?
そうすれば自然にアイディアは浮かんでくるはずですよ?」

「そうですね、そうしましょう……」

―数時間後―

「で……できた……」

「よく頑張りましたね」

「えぇ、あなたのおかげです」

「そう言って貰えると嬉しいです、それじゃあ僕はあなたの考えたアイディアを全て会社に
持ち込むことにします、本当にありがとうございました」

「え……?ちょっと待ってください、あなた何を言っているんですか?」

「そのまんまですよ……」

バン

「えっ……?」

バタン

「私は良い人は良い人でも、偽者の良い人なんです」

「………」

「さっき言ったでしょう?『人のためにやくにたつ者』だって……」

「………」

「漢字をくっつければわかりますよ、くっつくけて「偽者」になりますからねぇ……」

95:ジャーデ:2014/10/04(土) 06:25 ID:Eqk

―4/1―



「フフフフフ……」

「どうしたお前、とうとう本格的に頭のネジがお留守になったか?」

「違うっつーの!カレンダー見ろ!」

「何だよ、別に何も変わりないじゃないか」

「そうじゃなくて、日付のほうだよ!よく見ろ!」

「4月1日?だからなんだってんだ」

「エイプリルフールに決まってんだろー!」

「うん、知ってるよ?だから何?」

「お前は本当に鈍感だな、いいか?エイプリルフールってのは一日中嘘つき放題の日なんだぞ?
こんなチャンスは一年に一回しかない!」

「別にエイプリルフールじゃなくてもお前はいつも嘘ついてるけどな」

「細かいことはいいんだよ!あ、そうだ、お前ちょっと何人か呼べよ」

「呼んでどうすんの?」

「買い物でもふら〜っとしながら嘘つくっていうのは自然な方法だろ?」

「別に誘わなくてもいいんじゃない?」

「何で?」

「あれ」

「ん?ロッカーがどうかしたの?」

「あの中に今、俺達の会話を聞いている奴が誰かは知らないけどいる」

「マジで!?」

「マジで、だから嘘ついてもここにいる奴にはわかっちゃって面白くないだろ?」

「そっか〜、そうだなぁー」

「なんちゃって」

「はい?」

「嘘だよ嘘、お前馬鹿だなー、ロッカーの中には誰もいねぇよ」

「お前性格悪いなー」

「性格悪いなんてお前だけには言われたくないわ」

「まぁいいや、じゃあさ、誰かに電話で嘘つくか」

「もういい加減諦めろよ」

「やだね、えっと誰にしようかな〜」

「田村は?」

「あぁいいなそれ、よし、あ、そう言えばアイツ着メロ変えたらしいぞ」

「へぇ〜、嘘乙」

「バレたか」

「いいから早くかけたら?」

「わかったよ、ったく……」

〜〜〜♪

「何で田村の着メロがロッカーから聞こえんの?」

96:ジャーデ:2014/10/04(土) 07:36 ID:Eqk

―見破り―



「………」

「何読んでんの?」

「超能力の本」

「お前そういう変なの好きだよな」

「変じゃないよ、マロンだよマロン、マロンスティック」

「ロマンチックな」

「そうそれ!」

「マロンって栗じゃねぇか」

「まぁいいからさ、とにかくこの本すげぇの、超能力に関するあれこれがすごい詳しく書いてあって、
誰にでも超能力が身につくんだって!」

「お前、いくら今日がエイプリルフールだからってそんな見え見えな嘘ついてたのしいか?」

「嘘じゃないって!本当だっつーの!」

「でも超能力なんて、あるのかねぇ」

「じゃあお前は見たことないものは信じないのか?」

「そういう訳じゃないけど、非現実的なんだよなぁ……」

「非現実的だからこそマロ……ロマンがあるんじゃないか」

「今お前またマロンって言いかけたぞ」

「いいの!そんなことは別に!とにかくある!超能力はある!」

「はいはいわかったよ、じゃあ俺の犬の名前言ってみろよ」

「わ、わかった……えっと……ポチ!」

「まぁ本当は犬なんて飼ってないけどなー」

「ずる!それは流石にない!」

「ハハハハハ、だから言ったろー、非現実的だって」

「くそぅ……」

「まぁでも、ロマンを持つことはいいことなんじゃないか?」

「……そうだよな、マロ……ロマンくらいは誰だって」

「お前またマロンって言いかけたぞ」

「だからそんなことは別にいいの!超能力の話をしているんだろうが!」

「はいはい、わかったよ」

「にしても超能力の本は面白いなぁ……」

「表紙は超能力の本で、中身は料理の本か、しかもマロンスティックの作り方って……」

「何でわかったの!?」

「あ、やべ……」

97:ジャーデ:2014/10/05(日) 07:09 ID:w.M

―ドロケイ―



「なぁなぁ、いきなりの質問だけどさ、子供のころすっげぇ熱中していた遊びって何?」

「熱中していた遊び?」

「うん」

「うーん、そうだなぁ……かくれんぼかな、熱中というか楽しいからちょくちょく友達集めて
公園とかで遊んでた、懐かしいなぁ……」

「あれって、かくれるのはいいけど鬼がもう何回も鬼やってる奴だと見つけるの早いんだよな」

「そうそう、もうそこら辺の隠れスポットを把握しているようなもんだから、何回か鬼やってる奴が
じゃんけんで鬼決めの時鬼になると、もう一回じゃんけんし直したりしてな」

「あったあった、あれは他の奴だと探し出すのに30分かかったりするんだよな」

「そういえばお前は何かあるの?」

「え?何かって?」

「熱中していた遊びだよ遊び、人に聞いたんだからお前も聞かれたら答えろよなー」

「そうかぁ、ん〜……なんだっけほら、あの警察?だか泥棒だかを決めて泥棒が警察から逃げて
捕まったら牢屋に入れられるっていう鬼ごっこの改造版みたいなやつ」

「ドロケイ?」

「そうそう!ドロケイドロケイ!」

「まーた懐かしい遊びを引っ張り出してきたなぁ」

「あれってさ、鬼ごっこの場合鬼が一人っていうのが多いけど、ドロケイは最初から鬼?というか
警察が何人もいて、誰がいつどの泥棒に目をつけるかわからないんだよなぁ」

「どうどう、そういう点ではある意味鬼ごっこよりスリルあったよな」

「あったあった、で、最終的に一人残った奴は複数人の警察から追われる羽目になるんだよな、
あれって足が速い奴じゃないとすぐ捕まって、最終決戦っていう感じがしなくなるんだよなぁ……」

「懐かしいなぁ、他の奴ら今どうしてんだろ?」

「サラリーマンとかやってるんじゃねぇの?女子だったらOLとか?」

「俺達には無縁の世界だな、真面目君真面目ちゃんご苦労さんの世界だわ」

「うちのクラス真面目な奴多かったからなぁ……」

「先生以上に真面目だったかもな」

「違う違う、あれはただ単に先生がいつもちょっと不真面目さを取り入れながら授業を楽しい方向性に
向けてただけだから」

「……うん、だからそれを言ってるんだよ?」

「そうなの?」

「うん」

「そうかー、いやー懐かしいなぁ」

「でもさ、お前ドロケイとか出すなよ」

「え?何で?」

「だって俺達、本物の泥棒だろ?今せっかく遠くまで逃げてきたってのに、お前には緊張感っていう
ものが無いのか?というか無さそうだな」

「あー、そっかー」

98:ジャーデ:2014/10/05(日) 07:43 ID:w.M

―おとぎ話―



「赤ずきんとか白雪姫とかって、結構敵側のインパクトあるよな」

「どういうこと?」

「だってさ、子供向けの本なのに狼は人食ってその上、主人公のおばあちゃんに化けるわ、魔女は
りんごに毒もってしかもわざわざ白雪姫のいる場所までセールスマンのように押しかけてりんご
押しつけて食わせて殺すわ、どう考えても敵側のインパクト結構強いと思うんだよね」

「まぁなぁ……でも、昔の子供向けの話だから、それは仕方の無いことじゃないか?」

「俺だったらもっと違う感じで作るね」

「へぇ〜、読書感想文とかで先生に大目玉食らっていた文章力が0に等しいお前が?」

「お前俺をいじめてる?」

「いいや、事実言っただけだから」

「………」

「どうした?」

「いや、えっと……俺が作るんだったらもう少し違う話にするって言うことな」

「例えばどんな?」

「時代はそう遠くも無くも無くも無いかもしれなくも無くも無いかもしれない未来」

「ちょっと待て」

「何?」

「結局それは未来なの?それとも違うの?」

「未来って言ってるじゃん」

「いや、そーゆーことじゃなくてさ、お前はわかってんの?」

「だからそう遠くも無くも無くも無く……一つ質問していい?」

「何?」

「どっち?」

「俺が聞いてんの!」

「あ、そうだっけ?」

「お前馬鹿だろ?」

「は?ちげぇし」

「じゃあ何だよ?」

「それはー……それはぁ……それはぁ……」

「馬鹿だね?」

「はい馬鹿です」

「あなたは馬鹿です」

「はい、僕は馬鹿です」

「それでよし、よくできましたー」

「………」

「ん?どうしたー?褒めてやってるんだぞ?よくできましたーって」

「いや、そうじゃなくてさ……」

「それよりお前流のおとぎ話の件は?」

「そうだったそうだった、お前ちゃんと聞けよ?」

「はいはーい、わかったわかったー」

「……えっと、時はそう遠くも無い未来、人類は謎の宇宙生物ウールフ達と戦っていた、その人類の
中でもずば抜けて戦闘能力が高かったのがオーバー・サンとアンカー・ズーキンである」

「お前真面目に作る気無いだろ?」

「かっこいいと思わない?だってオーバー・サンとアンカー・ズーキンだぞ?」

「そういう問題じゃないんだよ、馬鹿が」

「ハイボクハバカデス」

「片言になるな」

「はい、すみません」

「ん?」

「どうした?」

「何か落ちてる……」

「何だこれ?」

「誰だー?こんな所に食いかけのりんご落としたのー」

「りんごか」

「っていうかお前、そんなに耳と目と口大きかったっけ?」

99:ジャーデ:2014/10/11(土) 05:40 ID:r2U

―早口言葉―



「赤巻紙青巻紙黄巻き巻き」

「はいアウトー」

「難しすぎるだろ、ぜってぇ無理だってこれ」

「じゃあ今度は俺な、見てろよ?」

「うん」

「あかまかかみ……」

「………」

「よーしこの遊び終わりー」

「いやいや待て待て、お前急に終わらすなよ」

「だってー、言えないじゃーん」

「言えないじゃーんじゃないんだよ、ったく……」

「早口言葉なんて誰が考えたんだろうな?」

「誰だっていいよ、つーかお前他に何か遊び無いの?」

「ある」

「何?」

「早口言葉を逆から同じスピードで三回言うゲーム」

「はい却下」

「何だよ〜、じゃあ何か他にいい遊びあるのかよ〜?」

「あるだろ」

「どんな?」

「早口言葉を妙に押してくる友人をフルボッコゲーム」

「面白そうだなそれ!で、誰にやんの?」

「お前だよ」

「はい?」

「お前」

「はい却下」

「だろうな」

「あーあ、なんか遊びないかなー……」

「何かいい遊びは無いか考えるゲーム」

「面白そうだなそれ!で、どうやるの?」

「お前馬鹿?」

「いや、大天才だ」

「じゃあ何でいい遊び思いつかないの?」

「それはだな……それは……そ」

「わからないんだろ?」

「はい、すみません」

「ったく、これだからお前と遊ぶのは嫌なんだ」

「………」

「どうしたー?プルプル震えて、怒ってんのかー?」

「い、いややいや、いや?おここお怒ってな、なな、ないよ?」

「怒ってるな」

「だってお前あまりにもストレートにものを言いすぎなんだもん」

「ストリートにものを言いすぎ?」

「ストレート!ストリートじゃないっつーの!」

「まぁまぁそう怒るな」

「怒るわ!だってお前偉そうに威張りやがって!」

「そうかー?」

「そうだよ!早口言葉だって言えないクセに!」

「お前だって言えてなかったじゃん」

「うるさいうるさい!とにかく俺は赤巻紙青巻紙黄巻紙も言えない奴に偉そうに言われたくないの!」

「お前言えてる!」

「あっ!」

100:ジャーデ:2014/10/11(土) 05:50 ID:r2U

―鏡―



「鏡ってさ、俺達と反対の動きをするじゃん?」

「当たり前だろ?」

「じゃあさじゃあさ、俺達からすれば鏡が逆だけど、鏡からすれば正しい俺達の方が逆ってこと?」

「鏡は生き物じゃないんだから、鏡からすればも何もないだろ」

「例えばの話だよ、どうなんだろ?」

「知るか」

「たまにはこういう話に付き合ってくれてもいいんじゃない?」

「俺はお前に構ってるのなんて嫌なんだよ」

「はい〜?」

「はい〜?じゃねぇよ、怒ってるのか?」

「そりゃ今の聞いたら怒るだろ?」

「勝手に怒ってろ」

「むっか〜、これは酷い!」

「お前のその謎のテンションの方が酷いけどな」

「えへへ、そうかな?」

「褒めてない」

「あ、そう」

「そう、っつーかお前馬鹿なの?」

「え?何で?」

「あ、本物だコイツ……」

「まぁとにかく、どうするか」

「そうだなー、出られないもんなー」

「鏡の中に入るんじゃなかったな」

「なー」

101:ジャーデ:2014/10/12(日) 06:05 ID:lIA

―創作と現実―



「なぁなぁ……」

「んー?」

「なんか面白い話ねーの?」

「面白い話〜?」

「そう、面白い話」

「そうだなぁ……まず紙とペンを用意してくだ」

「しました」

「早いなオイ、次に、その紙にペンでN、A、Iと書いてください」

「書きました」

「紙を見てください」

「NAI……ない?」

「というわけで面白い話はありません、以上」

「ちょっと待って」

「またNAI」

「いやいや、何かあるだろ?」

「面白い話のこと?」

「そう、何かあるだろうよ」

「うーん……じゃあ、こんなのはどうだ?」

「なになに?」

「タイトル『復讐』」

「怖そうだな」

「とある場所に、ある男性と女性が仲良く住んでいました、ですがとある日の晩、その家に
包丁を持った女が来ました、女は二人を殺害し、こう言いました……『復讐完了』」

「どういうこと?急展開過ぎるだろ?」

「まぁ要するには、ちょっとした仕掛けがあるんだよこの話には」

「何それ?どんな仕掛け?」

「まずお前はこの話に出てきた包丁を持った女が誰だと思う?」

「不法侵入的なあれか?というか包丁持って押しかけてきてる時点でもう殺しにいくこと前提で、
しかも住んでいる場所もわかっているってことだよな?」

「そこまで深く考えなくてもいーよ」

「わからん」

「正解は、最初に話に出てきた女は実は男の浮気相手で、後から来た包丁を持った女は男の
妻っていうことだよ、浮気していることを知った妻は二人を殺しにきたってこと」

「あぁ、なるほど!」

「ちなみにこれ、俺が作った話な」

「マジか」

「マジ」

「他の話は?」

「他の話?うーん……タイトル『イアン』」

「イアン?」

「イアンという、日本留学の男性がいました、イアンは好きな人ができてその人をすトーキング
し始めました、ですがターゲットになっている人はイアンの存在に気づいていました、何故でしょう?」

「何で?」

「正解は、イアンも観察されていた」

「うわぁ……っていうか、外国人である設定必要か?」

「あらかじめ前置きしておいただろ?」

「え?前置き?」

「そう、前置き」

「いつ?」

「NAIでだよ」

「何でNAIで前置きなの?」

「逆から読んでみ?」

102:ジャーデ:2014/10/13(月) 07:52 ID:V6Y

―呼び鈴―



コンコン……

「はーい、ちょい待ってー」

ガチャッ

「よっ!」

「ようこそ、さぁあがってくれ」

「にしてもお前の家は本当に片付いてるよな〜、ピッカピカだしよ」

「褒めても何もでないぞ?」

「お前から何かもらおうと思うほど落ちぶれてねぇよ」

「ハハハ、まぁいいや、あがってあがって」

「おっじゃまっしまーすっ、久しぶりだわお前んち来るの」

「そうか、じゃあ早速ゲームでも」

「お!いいねぇ〜!」

「だろだろ?」

「あ、そういえばさ」

「ん?何?」

「お前んちの呼び鈴壊れてる?なんかボタンのとこテープで固定されてるようになってたけど」

「この前友達呼んだ時に壊れた」

「あ、やっぱし?」

「やっぱしって?」

「壊れてたかって意味で」

「そうそう、壊れちゃいました〜」

「そんなに明るいノリでいいのか?」

「うん」

「不便だろ〜?」

「いや、あまり客来ないし」

「まぁいいや、ところで今日のゲーム何?」

「フフフ、今日のゲームはこれじゃあっ!」

「カーミッション&レーサーズ3!?買ったの!?」

「買った」

「大変だったろ〜、並んだりした?」

「あぁ、友達と並んでたけど目の前の友達で綺麗に調度でさ、他の店行って買った」

「調度とかやだわ〜」

「あ、でもこれはまだやらないぞ?もう一人来るからそれまでは」

「そっか、じゃあどうする?来るまで何するよ?」

「しりとりとか?」

「よし、じゃあ俺から、しりとり、り」

「りんご」

「ゴマ」

「マンゴー」

「ゴール」

「ルビー」

「びわ」

「わんこ」

「コピー」

「ピ……ピ……」

ピンポーン……

「お、来た来た」

「鳴るやないかーい!」

「ピンポーン!大正解!」

103:ジャーデ:2014/10/13(月) 07:55 ID:V6Y

【読者様へ、一番面白かったオチはどの話ですか?】

104:セット:2014/10/13(月) 12:42 ID:/ZU

こんにちは
いつも愛読させていただいております(^^)

本当に面白くて、友人等にも見せた結果、「鏡」とかが人気高かったです(^^)

私も「面白!」とか思ってました(^∇^)

これからも頑張って下さいね(*´∇`*)

105:ジャーデ:2014/10/14(火) 05:39 ID:V96

【コメントありがとうございます、読者様にもお友達の方々にもご覧になって頂き本当に嬉しい限りです、
 これからも頑張ります、宜しくお願い致します】

106:ジャーデ:2014/10/14(火) 05:51 ID:V96

―七夕―



「今日は七夕だけど、お前何か願い事書いたの?」

「んー?書かないよ、願い事なんて無いから」

「へぇ〜、ついこの間まで彼女欲しい彼女欲しいって言ってたクセに?」

「ふっふっふ〜、彼女できたからね」

「できたの!?お前が!?」

「驚くことか?」

「今日は雪でも降るんじゃないか?」

「まっさか〜、っつーかお前結構失礼だな」

「失礼で結構、何も困らない」

「まぁいいけどよ、いや〜にしても結構大変だったわ」

「何が?」

「ん?彼女のことだよ、実はな、元彼が結構暴力振るう奴だったらしくてな、それで別れて
今俺の彼女〜♪」

「でも結構根に持ちそうだな、大丈夫なのか?」

「あぁ、大丈夫大丈夫、いざとなれば俺が彼女の盾になる!」

「うっわきっもちわりぃお前……」

「ちょちょちょ、お前なぁ……」

「願い事、無事ゴールインできますようにとかにしたら?」

「お、いいなそれ!」

「まぁできたらの話だけどな……」

「お前なぁ……」

「っつーか商店街も考えるよな、大きな笹の葉なんて立てちゃってさ」

「ん?」

「どうした?」

「雪降ってきた……」

「………」

「そういえば、他の願い事は何て書いてあんだろ?」

「やめろよ、勝手に見るなんて……」

「へーきだって、えーっと『あの男と彼女がわかれますように』」

107:ジャーデ:2014/10/18(土) 04:48 ID:spE

―you&my―



(人とそうでない者の過ごす『時』というのは、互いの違いを見て常日頃互いを理解すること……
 先に逝くことが当たり前なのであれば、尚更当たり前な日々を過ごして生きたい、あなたとまた会えた
 時にまたあなたと未来を歩み、そして『時』を過ごす為に……)





ガチャッ

バタン

「どうだい?少しは気分よくなったかい?」

『うん、ありがとう……』

「何でそんなに悲しそうな顔するんだい?」

『……私は、機械……人間に一番近いアンドロイドだからって、結局はただの機械でしょ……?
人間っていうのは生まれるけれど私は生まれるんじゃなくて「作られる」だから……』

「……またこの本を読んだんだね?」

『人間を知りたかったの……』

「それじゃあ君にはおしおきだ、この本に書いてあることで人間を知るのはやめなさい、僕が代わりに
君の人間辞典になろう」

『随分おかしなおしおきだね』

「そうだね、でも僕と君が出会えなかったらこんなおかしなおしおきもなかったね」

『………』

「どうしたの?」

『博士はなんて言っているの?』

「もうすぐでどんなに強力な故障も一瞬で直る薬ができるってさ」

『本当?』

「嘘は言わないよ、絶対に……」

『直ったらどんなことしよう?』

「遊園地行ったり、デートしたりする?」

『ううん、やっぱり今まで通り当たり前に一日一日過ごしていきたい』

「どうしてだい?」

『当たり前に一日を過ごすだけでも、大切な人と過ごす一日とそうじゃない一日は違うでしょ?
だからだよ、機械はそう思うの』

「もういい加減さ、自分を機械機械言うのやめたら?」

『何で?』

「君の中では自分自身は機械でも、僕の中では君は機械じゃなくて生まれてきた命だから」

『人間と同じってこと?』

「そう、その通り」

『でも……いつしかあなたも私をおいて逝ってしまうんでしょ?』

「……そんなこと」

『私は機械、直せば寿命なんていくらでものびる……でも人間は違う、病気になっても、怪我をしても、
治せば元通り、寿命はそのまま……』

「じゃあ約束しよう、僕は君と同じ『時』を歩くから君も同じ『時』を歩くんだ、君がここに来る前の
子はそういう子だった……」

『その子、今どうしているの?』

「あの子は結局嘘つきだったよ、でも幸せそうな顔で仲間達のいる場所へ旅立った、会いたかったから
会えた、人間が話せることはこれぐらいだ」

『私は嘘つかない、私はあなたをおいて逝かない』

「約束だね、そうだ、そろそろ完成するんじゃないかな、例の薬……」

『そ……だね……』

「薬、持ってくるよ」

『う……ん……』

ガチャッ

バタン

『………』





(結局はあなたも私も、同じであり嘘つきだった、バッテリーや電池と命は違う、そこはやっぱり同じ
だった……でもいつかまた、あなたと会える日を私は私の『心』で待っています、なのでそれまでは
あなたも同じ「嘘つき」のまんまで待っていてください、そのままのあなたと過ごした『時』が一番
楽しい『時』だったから……)




ガチャッ

バタン

「待たせたね、じゃあ早速……」

『………』

「どうしたんだい、そんな幸せそうな顔して……」

『………』

「……ハハ、おいていかれちゃったかぁ……」

108:ジャーデ:2014/10/18(土) 05:12 ID:spE

―特技―



「お前ってさぁ、何かこう特技とかないの?」

「特技〜?」

「そう、特技」

「特技ねぇ〜……」

「特技ねぇ?ないの?」

「そういう意味じゃなくて、特技かぁ〜的な感じで考えていただけだからな?」

「ふーん」

「興味なさそうだな〜、お前」

「うん、ないよー」

「っつーかそういうお前は何か特技あるのかよ」

「ある」

「ほほう、どんな?」

「そこら辺にいる近所のおばちゃんを見て何歳かを当てれる」

「はい嘘ー」

「そう、嘘」

「嘘つくのが特技ってことでいいんじゃね?お前」

「喧嘩売ってるのか?」

「いいや、おちょくってるだけだ」

「同じだろ」

「そうそう、よくわかってんじゃん?」

「喧嘩売るなや」

「まぁそういうわけで、お前には特技がないっと」

「あるねー!お前がなんと言おうと俺には特技あるもんねー!」

「じゃあ例えば?」

「それはー……それはぁ……」

「ないんだな?」

「うん、ない」

「駄目だこりゃ」

「っつーかまだお前の特技を聞いてないんだけど俺」

「知りたいか?」

「聞かせろ」

「超能力だよ」

「超能力?」

「そう、超能力」

「ってあの誰かの心読んだりするやつ?」

「そう、その超能力」

「馬鹿かお前、あるわけないじゃん」

「そうかな?」

「そうだよ」

(夢がないなぁ……)

「夢がなくて悪かったな」

109:ジャーデ:2014/10/19(日) 06:26 ID:jgw

―玩具―



「ったく、あいつ呼び出しといていねぇのかよ」

「まぁいいじゃん、テレビでも見て待ってようぜ?」

「この時間ワイドショーぐらいしかやってないだろ?」

「言われて見ればそうだなぁ……うーん、どうするか……」

「とりあえず、何かおもしれぇ物ねぇかなぁ……」

「おま、勝手に漁るなよ、あいつ来たら怒るぞ?」

「いいんだよ、呼び出しといていねぇ奴の方が悪いんだから」

ガチャッ

「ん?」

「どうした?」

「何か今プラスチックか鉄のおもちゃみたいなのが床に当たったような音がした」

「あぁ〜、あいつよくリサイクルショップとかで昔のそういうおもちゃ買いあさってるからまぁまぁ
ありえるんじゃね?」

「だよな、っつーかテレビの周りもフィギュアだらけだもんな」

「そうそう、まぁあいつらしいってわけよ」

「っつーかこっれかぁ〜、さっき床に当たったの」

「へぇ〜、結構昔の物っぽいな」

「あれ?」

「どうした?」

「俺これ知ってる、確かネットで価格が20万くらいのレアなロボットだよ、電池で動く」

「そんなすんのか、これが?」

「多分もう今じゃ手に入るのが奇跡って言われるくらいなんじゃねぇの?俺はあいつと違って
こういうの詳しくないけど、あいつのことだからそんな感じだと思う」

「確かに言われて見ればレア物に見えなくもないような……」

「っつーかこれ、動くのか?」

『発射準備OK!』

「うおっ!?びっくりした〜!」

「何を発射するんだよ」

「ロケットパンチとかだろ」

『トルネードロケット!』

ヴィイイイン……

「………」

「まぁこういうおもちゃなららしいっちゃらしい音だわな」

「これ結構音大きいな、朝早くから鳴らしたら近所迷惑確定モンだぞこれ」

「っつーかあいつおっせぇなぁ〜、どこ行ってんだ?」

「コンビニでも行ってんじゃね?」

ガチャッ

バタン

「あ、帰ってきた!」

「おいー、お前呼び出しといておせぇよ、ったく」

「わりぃわりぃ、ちょっとコンビに行ってた」

「やっぱコンビニか」

「そうそう、新しく買ったロボットおもちゃの電池買いに行ってた」

110:ジャーデ:2014/10/20(月) 17:50 ID:MUk

乱華想文


私が死しても輪廻は廻る、その安らぎ無き時の中には世の憎悪、悲しみ、恐怖の対象が常にある、

黄泉であり闇である時は輪廻の世界よりも近く遠く、常にそこにあり常に闇にあり、

死というものは常に身近にあり、ローズ・マシュペツェラのように……

111:ジャーデ:2014/10/20(月) 18:19 ID:MUk

―モノクロ―



「はい、俺の勝ち」

「あぁ〜、またかよ〜」

「オセロで俺に勝てると思うなよ?」

「はい、すみませんでしたー」

「棒読みはやめろ」

「っつーかお前、ずるくね?いっつもいっつも俺ばっか負けてんじゃん」

「お前が弱いだけだろ」

「お前、俺を本気にさせたな?」

「なーにが本気だ、いっつも本気でかかってきていっつも本気で負けてるクセに」

「俺の今の本気はいつもの俺の本気とは違う……」

「ビビると思ってんのか?」

「いや、マジだからね?」

「はいはい、じゃあせーぜー頑張ってください」

「お前、とことん人に喧嘩売るタイプだろ?」

「あれ、今気づいたの?」

「うわ〜、マジムカつくわ〜」

「でもお前、ホントに弱いじゃん」

「……ま、まぁ……?そこは自覚してるけど……」

「お前とやっててもオセロやってるって感じがしねぇんだよ、どっちかって言うと……」

「どっちかって言うと、何だよ?」

「言わない」

「おまっ、そーゆーのずるいんじゃないかなー」

「だってどうせ言ったらお前泣くだろ」

「泣かないっつーの!」

「ホントに?」

「ホントに」

「ホントーに……?」

「……くどい」

「どっちかって言うと、幼稚園児のおままご」

「言うなあぁぁぁあぁああぁあぁっ!それ以上言うなあぁぁあぁぁあぁぁあっぁぁあぁぁ!俺の
プライドをこれ以上傷つけないでよおぉぉおおぉぉぉおぉぉぉ!まるで俺がカッコ悪いみたいじゃ
ないかよおぉおおぉぉおおぉぉ!」

「そうじゃないの?」

「うぎゃははああああぁあぁあぁっ!やめろよおおぉぉぉぉぉ……」

「ケッ、なっきむしだなぁ〜」

「おまっ……えがっ……泣かせ……てんだろおぉぉっ……」

「いちいち泣くなよ、ったく……」

「……つけてやる」

「は?」

「決着つけてやんからなー!絶対つけてやんからなー!」

「はいはい、わかったわかった、もう一回やってやるよ」

「マジで!?」

「マジで」

「マジで!?」

「お前大丈夫か?」

「よーしじゃあやるぞー!白黒つけてやる!」

「オセロだけに?」

「うっせぇ!いいかー、いつも通り苗字が黒木のお前が黒で白木の俺が白だかんなー!」

「わかってるよ、ったく……何百回やってると思ってんだ」

「578669659047回だよー!」

「嘘つくな!」

「あ、バレた?」

「ったく、いいからやるぞ」

「っつーか黒木ー」

「何だよ」

「お前の親父確か眼科の医者だったよなー?」

「だから何だってんだ」

「目医者だから黒木メイサならぬ黒木メイシャっていうのどう?」

「お前それが言いたかっただけだろ」

「あ、バレた?」

「くだらねぇ……」

「ハハハー!お前のようなクズでゴミで間抜けなアホの馬鹿な愚かな哀れな糞野郎、いや、黒野郎に
この俺のハイセンスなダジャレが通用するわけないかー!」

「……なぁ、白木ー」

「何だー?」

「お前、黒いなぁ……」

112:ジャーデ:2014/10/26(日) 07:18 ID:LMU

【作品についての読者様へのレター】

「ライバル」という作品についての説明です。
この作品は、競い合いのライバルとしては不成立で、どちらかと言うと友達でありライバルという
形を文章という箱の中で成立させたのです、何故ならば競い合いは一人では必ず成り立たず、常に
そこには誰かがいるというありがたみを感じてほしかったのです、そしてどちらもいつも決着がつかず
どちらかがいなくなれば残ったほうが勝つわけではなく、意味することは「いなくなればもう一生
競い合うことも、相手に勝つこともできない」ということなのです。
つまり、ライバルは競い合うだけで本当にライバルなのか?ということを知ってほしかったのです、
もしいつも競い合っている人がいるならば、競い合う時間を共に過ごしている時間として大事に、
大切にしていってもらいたいです。
競い合っているだけでは、それはただの喧嘩と変わりないのですから・・・
ライバルは大事にしてください

113:ジャーデ:2014/10/26(日) 07:25 ID:LMU

【箱時間】

114:ジャーデ:2014/11/01(土) 05:35 ID:h4s

―闇―



「………」

「なぁなぁ、黙ってないでなんか面白い話ねぇーの?」

「ないなぁ……」

「お前ってノリ悪いよな、そんなんだからモテないんだぞ?」

「大きなお世話だ」

「たまにはさ、なんかこう……パーッと楽しく話したりとかなんとか、しないの?」

「しないねぇ……」

「怖い話とか恋愛話とか、そういうのでもいいからなんか話そうぜ……」

「怖い話……一つ、俺のお気に入りがある」

「お気に入り?」

「そう、これは俺のおじさんから聞いた話なんだけどさ、おじさん海外旅行が趣味で、よく海外に
遊びに行くんだけど、国によって言い伝えだったり、昔からある怖い話とかあるだろ?日本で言う
皿屋敷みたいなもんよ」

「へぇ〜……それで?」

「でな、おじさんはよく海外行くしもうそんな話は慣れっこなわけだよ、ただ、一つだけ例外
になったのがあってな……」

「お、面白くなってまいりました」

「その国は、名前は出さないけど誰でも知っている国なんだ、でな、その国に昔から伝わるっていう
わけじゃないけど、わりと最近できた都市伝説みたいなのがあってさ」

「どんなの?」

「まず、部屋に二人でいる時に怖い話をする、その次に自然に電気が消える、そして電気がついた
時には二人の内一人はいなくなっていて、代わりに全然違う人が立っているって話だ」

「ふーん、よくあるもんだなぁ……」

「おじさん、実際に体験しちゃってさ、それ」

「マジで!?」

「うん、で、一人だけ本当に違う人だったらしい」

「うわぁ……それもうマジもんじゃん……」

「そうなんだよ、すげぇだろ?」

「あぁ、わりぃ、ちょっとトイレ行ってくる」

「おう、気をつけろよ?」

「マジでやめろ」

バタン

「……一人か、ちょっとテレビでも観るか」

バツン

「うぉっ!?停電!?」

「………」

「マジかよおぃ……」

パッ

「あ、つい」

「わっ!」

「うぉっ!?」

「ハハハ、驚いたかーってお前誰だよ!?」

「ヒッヒッヒ……」

115:ジャーデ:2014/11/01(土) 05:57 ID:h4s

―リセット―



「そうだ、次はこんな話をしてやろう」

「なになに?」

「まぁ話というか問題に近いかな、まぁいいや、えー、問題です、あなたは今後ろに誰がいますか?」

「え?誰もいねぇけど?」

「ほうほう、振り返りましたね、今あなたの後ろに人がいますよ?」

「だからいねぇ……あ、振り返った相手にあなたの後ろに人がってことはその人はお前か」

「そうそう、そういうこと」

「他になんかない?」

「そうだなぁ……オセロは?」

「おいおいやめろよ、どっかの二人みたいにオセロで時間つぶすような奴等じゃないだろ、俺達は」

「それもそうだな、じゃあどうする?」

「うーん……目隠しかごめかごめゲームとか?」

「それ単なるかごめかごめだろ」

「あ、バレた?」

「暴れた?」

「言ってねーよそんなこと……」

「冗談だよ冗談」

「まぁいいや、じゃあプラモでも作る?」

「お、いいねぇ、何のプラモ?ガンダム?それとも何か別の?」

「何言ってんだお前?プラモって言ったらプリンアラモードの略に決まってんだろ」

「お前こそ何言ってんだよ……」

「ガンダムのプリンアラモードなんて聞いたことも見たことも、箱からパーツ出して組み立てて
塗装して飾ったことなんて一度もねぇぞ?」

「お前、プラモのくだりわざと言ってんだろ?」

「よくわかったな、お前は天才か?」

「お前が馬鹿なんだ」

「俺は馬でも鹿でもねぇよ!」

「いや、そうじゃなくてさ……馬鹿っていう言葉の漢字を離すなよ」

「何言ってんだお前?」

「本物の馬鹿だな、まぁいいか」

116:ジャーデ:2014/11/02(日) 06:47 ID:9tw

―言の葉遊び・歴史編―



「歴史上の、人物、あなたは言えますか?」

「徳川イエス!」

「駄洒落での受け答えウザいですがありがとうございます、そしてイエスならどちらかというと
キリストですよ」

「キリシュタイン?」

「それは104期生です、全然違うジャン……」

「………」

「で、では始めましょう、歴史上の人物、ツタンカーメン」

「鶴と亀」

「違います、ツタンカーメン、はいご一緒に、せーのっ」

「「ツルトカーメン」」

「はい違います」

「ハイチにいます」

「違います、いい加減にしてください」

「そうですね、お風呂は適度な温かさで」

「……えー、では次の歴史、日本動揺、鶴と亀」

「ツタンカーメン」

「何でそこで言うんですか、違います、鶴と亀、かごめかごめです」

「かごめなのか鶴なのか亀なのかはっきりしてください」

「あなたがはっきりではなく、しっかりしてください」

「後ろのカーメンだぁ〜れ?」

「お前じゃあっ!」

「オーマイガー?」

「私の台詞ですよ、ったく……」

「先生、どうして遠藤君は痔になったんですか?」

「今それは関係ありません、次は絵画の歴史です、モナリザ」

「もうないさ」

「違います、モナリザは今でもあります、はい、せーの」

「もういいさ」

「私がよくないんです、次はゲルニカ」

「グノレンヤ」

「無理矢理読めばそう読めなくもないです、次は大統領です、リンカーン」

「林間」

「違います、別の言葉を出さないでください」

「ロカリの言葉を出さないでください」

「……ロカリって?」

「別という漢字を解体しました」

「お前を解体してやろうか」

「……えーっと」

「解体という漢字を解体しようとしなくていいです、次は苗字についての授業をし」

「あ、もっしー?遠藤じゃん、どしたー?」

「………」

「あ、新しいあだ名が決まった?へー、よかったじゃん、じゃなー」

「……新しいあだ名、言いましょうか?」

「いや、俺が言うッス」

「じゃないとこの授業のオチはつきませんよ」

「言わないと落ち着かないの間違いでしょう?」

「えーっと、痔でしたね、確か」

「つまりはあだ名は痔・遠藤ってことです」

117:ジャーデ:2014/11/02(日) 07:07 ID:9tw

―根に持つ―



「一年前だっけ、二年前だっけ」

「いや、三日前だけど」

「まぁいい、とにかく謝れよー」

「お前いつまで言ってんだよ」

「だってあの時……」

回想開始

「ゴメーン待った〜?」

「ううん、今来たとこ」

「嘘つけ、30分前から待ってたくせに」

「おまっ」

「嘘つき!」

「あっ、ちょっ、まっ」

「あーあー、行っちゃった〜」

回想終了

「まぁ確かにあれは俺が悪かった、でも根に持ちすぎだ」

「うっさい、俺は根に持つ方なんだよー!」

「根に持ちすぎだろう……」

「ねー」

「………」

「俺の駄洒落でうけなかったのはお前が今年で365人目だ」

「つまり一年ずっとうけなかったと」

「根に持ってやる……」

「いや、今のはお前が勝手に」

「うるさいうるさいうるさい!」

「お前がうるさい」

「いいか、これだけは言っておくぞ!俺は根に持つ方なんだ……」

「……いや、うん、だからえっと……知ってるけど?」

「何故じゃあっ!」

「お前さっき自分で言ってたじゃん!」

「あ、そうだった……」

「ったく、いちいち面倒くさい奴だなー」

「悪かったよ……」

「素直で宜しい」

「でもこれだけは言っておくぞ」

「お前が根に持つのはもう嫌なほど知ってるよ」

「いや違う、そうじゃない」

「じゃあ何だよ?」

「お前は俺が根に持つことを根に持つのをやめたら?」

118:ジャーデ:2014/11/03(月) 07:49 ID:ciU

―真赤嘘―



「今日は、エイプリルフールかー……」

「え?そうだっけ?」

「うっそー!」

「だよな、つーかお前はエイプリルフールじゃなくても年がら年中嘘つき放題だろ」

「うん、そだよー」

「今更お前の嘘に引っかかった自分が情けない、そして恥ずかしい……」

「まぁまぁそう言うな、今日はテレビで面白いのやるぞ?」

「どうせまた嘘だろ」

「本当なんだよー」

「お前、嘘つきが本当って言ったら嘘になるってわかってる?」

「……わ、わかってる……よー……?」

「その嘘は俺じゃなくても嘘だってわかる嘘だな」

「ええい、うるさい!お前は嘘つかねークセに!」

「いや、嘘つけるからって偉いわけじゃないからな?」

「キイィイイイィイイィイイィイッ!」

「お、おいおい……」

「よーし、こうなったら嘘対決だ!俺とお前、どっちが嘘つくの上手いか勝負だ勝負!」

「何でそうなるんだよ!?」

「じゃあ俺から嘘つくぞー、いく」

「ちょい待て、この時点で嘘つくってわかってるから意味ないし、俺はやらないからな?」

「たとえ今日が地球最後の日だとしても?」

「そう、地球最後の日だとしても、そしてお前嘘下手すぎ、この嘘つき」

「そうそう嘘嘘、俺は嘘つきだからなぁ……」

119:ジャーデ:2014/11/03(月) 07:51 ID:ciU

【読者様へ質問です、オチで驚いたお話はどれですか?】

120:匿名希望:2014/11/03(月) 17:38 ID:L6A

※119
アドバイスだけど
文章、情景を現した文、感情表現を入れた方がいいよ
このままだと痛すぎるssだから

121:匿名希望:2014/11/03(月) 17:39 ID:L6A

アドバイス

文章と感情表現と情景を入れて

122:ジャーデ:2014/11/16(日) 07:58 ID:.q.

【アドバイスありがとうございます、ですがすみません、これを特徴としているので・・・】

123:ジャーデ:2014/11/22(土) 07:37 ID:TUY

―真逆な言葉―



「こんばんは、久しぶりだな」

「お前は馬鹿か?今は朝、そしてお前とは昨日も会ってる」

「ばっかだなーお前」

「は?は?は?」

「やめろって、怖い……っつーかただの遊びだよ、真逆な言葉で遊ぶんだ」

「真逆な言葉?」

「そうだ、例えばな、今朝だけどさっき俺がお前に「こんばんは」って挨拶したろ、そういうことだ」

「なるほど、で、これで遊んでどうするの?」

「……え?」

「だーかーらー、これで遊んでどうするのかって聞いてるんだよ」

「……どうすんだろ」

「お前馬鹿だろ?」

「じゃあ勝負だ勝負!真逆の言葉でどっちが勝つか勝負だ!勝ったら100円だからなー!」

「安っ」

「俺さ、昨日友達から遊びに誘われなくてさ、家でテレビ観てなかったんだよ」

「へぇー、じゃあ退屈しのぎにならなかったんだな」

「そうじゃないそうじゃない、なったんだよ」

「へぇー、何かやってたの?」

「嫌いなバラエティ番組が別の特番じゃない番組じゃないやつで潰れなくってさ」

「へー、それは残念だったな」

「あ、お前今真逆じゃなかったな、負けー!」

「はいはい、俺の「負け」だよ」

「あっ!」

124:ジャーデ:2014/12/13(土) 07:49 ID:4q.

―言技―



「よし、俺がことわざの途中まで言うからお前は俺が言いかけたことわざを完成させて、
全問正解で面白いものが見れます」

「よーしやってやる!」

「猫に」

「キャットフード」

「二階から」

「飛び降り」

「早起きは」

「外が暗い」

「馬の耳に」

「触ってみたい」

「犬も歩けば」

「電信柱で小便をする」

「猿も木から」

「木へと飛び移る」

「壁に耳有り」

「盗み聞き」

「棚から」

「箪笥へ買い替え」

「はい全問不正解」

「何で何で何で!?」

「いや、普通に考えて」

「はぁ……ん?あの人何してんの?」

「洗濯物でも干してるんじゃね?」

「え……でもおかしくね?洗濯物なんて干してる感じじゃないぞ?」

「……!飛び降りたぞ!?」

「二階から飛び降り」

「正解」

125:ジャーデ:2015/01/04(日) 06:43 ID:/iM

―絵画―



「この間さ、美術館行ってきたんだよ」

「へぇ〜、よく行く金があったな」

「まぁな、でさ、もうとにかくすげぇの!」

「どんな感じ?やっぱ本物近くで見るのと本物は本物でもテレビで観たりするのとでは全然違う?」

「ぜんっぜん違うね、やっぱさ、あーいうのは近くで自分の目で見るからいいんだよね」

「俺も行ってみようかなぁ……」

「何お前、絵画に興味あんの?」

「なめんなよぉ?俺結構絵画好きだからな?」

「それは初耳だ」

「普段俺絵とかも結構描く方だからな?」

「見せてみろよ」

「おう、ちょっち待っててくれ、今見せる」

―数分後―

「……何これ」

「どうだすげぇーだろー?俺の力作、名付けて「ペイントの帝王・俺様!」」

「つまり、ペイントで描いたと」

「そうだ、名前でわかんだろ?」

「……えーっと」

「ん?どうした?」

「えっとーですね、まぁその、えっと……」

「何でいきなり敬語?」

「えっとさ、この唐傘お化けみたいなの何?」

「アメリカンショートヘアーの子猫だよ!かんわいいだろぉ?」

「!」

「どうした?そんな顔して」

「い、いや、じゃあさ、この子供達が蹴っているサッカーボールみたいなのは?」

「お前どこに目付けてんだ?これはクレープを食っている最中の女子高生!」

「!」

「ん?どったの?」

「えっと……それじゃあこのカラスがゴミ漁っている様なのは?」

「お前馬鹿か?これはどっからどうみてもさわやか〜で、ふわふわ〜な毛並みのゴールデンレトリーバー
だろうが!お前頭大丈夫か?」

「よし、お前ちょっと眼科行って来い」

「何で?」

「……参りました」

「何に?」

「お前にだよ!」

「でもいいなぁ〜」

「何が?」

「俺も今度美術館行こうかな〜」

「おう、行った方がいいぞ、まぁ金次第だけどな」

「っつーか俺最近お財布ちゃんがピンチなんだよね〜」

「じゃあ無理だな、金欠?」

「なんか勝手に消えてる感じ、スリにでもあってんのかなー」

「ま、俺は今度また行くけどね」

「よく金があるなー」

「ん?まぁな……」

126:クローバー:2015/01/07(水) 03:25 ID:n8g

―ベスト―



「これはこうか?」

「違うよ、ここはこう」

「お前頭いいなー」

「お前が馬鹿過ぎんだよ」

「何だよその言い方、ちょっとムカッときたわ」

「俺の方がムカッとくるわ!大体お前その問題10分前にも同じこと聞いてきたよな!?」

「そうだっけ?」

「………」

「何か漫画読んでいい?」

「あぁ、いいよ……もう、好きにしろ」

「ひゃっほいひゃっほい漫画じゃー!」

「お気楽でいいなぁ……」

「ん?何この本」

「あー、それか、読んでみろよ、ま、お前にわかるかどうか」

「何て読むのこれ……クベチメ?」

「タイトルはいいから中読んでみろよ」

「んー……?何これ、解決できてなくね?何だよ始終って」

「そこから読んでみろよ、伏線とかあるから」

「伏線?何だよそれ」

「まぁ簡単に言うと予め物語の最初辺りに何かしらのヒントを置いといて、物語の最後や途中辺りで
そのヒントの言葉と繋がったり、言葉の意味を回収したりって言うのかなぁ……まぁそんなもんだ」

「ふーん」

「俺も最後まで読んだことはないけどな」

「ん?何だこれ?」

「何が?」

「最終ページのこれ」

「……ようこそ?」















「おい、これ見てみろよ」

「ん?なんだこの紙」

「わかんねぇ、なんか書いてあるな」

「読んでみるか?」

「ああ、えーっと‥‥『まっすぐ前へ進め』だってよ」

127:ジャーデ:2015/01/07(水) 03:40 ID:n8g







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