逆転の裏技

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1:ゼリー:2014/06/04(水) 14:44 ID:4Fg

prologue


貴方ははもうだめだ、と思ったら諦めますか?
諦めたほうが効率がいいでしょう
それは正論です
綺麗事に惑わされないでください――……

2:ゼリー:2014/06/04(水) 14:51 ID:4Fg

character file

優風 七海   Yukaze Nanami ♀
いじめを受けている。
普通の中学1年生

永咲 伊吹   Nagasaki Ibuki ♂
かなりの人気者で、七海をいじめる。

柳川 穂見   Yanagawa Honomi ♀
伊吹と良く絡む人気(?)女子。自己中な一面もあり、裏では嫌われている。

3:ゼリー:2014/06/04(水) 14:59 ID:4Fg

storyT


「今年も団結して1位を目指すぞ!」
力強いというより、ただ怒鳴っている声が教室に共鳴した。
「っしゃ〜!ちゃんとやろうぜ!諦めるなぁ」

神使学園では毎年この時期に体育祭がある。
その度私は憂鬱になる――…

私はバトンリレーが不得意なのだ。
走ること自体苦手だったが、徒競走なら他人に影響はしない。
失敗しても別に自分の責任だからいいのだが、リレーは1人が失敗すれば他人に影響が及ぶ。
それが実に嫌だったことか……

ただの体育祭なのに、委員会会議がある人まで練習に巻き込むなんて御免だ。
フローリングのベージュの廊下を早足で歩く。

4:ゼリー:2014/06/04(水) 15:08 ID:4Fg

委員会会議が終わった頃、下校時刻に達していた。
「さようなら」
委員会の先輩に笑顔で挨拶をし、門を出て行く。

近くの海で、船が出航するのが見えた。
あぁ、この街を離れるんだな……
羨ましかったんだ。

「はー……今日もか……」
リレーで渡す人の靴を踏んでしまい、次々と私に向かって「最低」と言い出した。
団結、団結なんて綺麗事で、言う人はいても実行する人はいないのだ。

つい、私は「意味分かんない、わざと負けたい」
と弱々しい声だが、柳川には聞こえたらしい。

「は?少しは自分が悪いって認めなよ!」
柳川は怒り狂った目線で睨み、辛い声で私の心を突き刺しやがったんだ。

何度も踏んだ人に謝ったが、返ってくるのは舌打ち。
みんなにあなたは悪くない、って励まされ、私が責められても不満があるようだ。
あるなら正直に言えばいい。

そんな一日を振り返りながら人通りの少ない路地を歩いていた。
「……あれっ?」
なにか踏んだ……?

5:ゼリー:2014/06/04(水) 15:19 ID:4Fg

 舗装された綺麗な道には、時計が落ちていた。
 随分と古い物のようで、懐中時計だ。
 金色だったのが、煤けて汚れていた。鎖も契れていた。
 ローマ数字でT、Uと掘られていて、まだ動くようだ。それはそれですごい。

「なんだ、ゴミ……」
 溜息混じりで言い、時計を睨んだ。
 でも、柳川達の心よりは、ずっと、ずっと美しく綺麗だ……

 なんだかこの時計が自分と重ねて見えてきた。
 見た目は醜い。傷つけられた跡が深く残っているが、それでも正しい時間を刻む――……

 この時計を何故だが分からないが、鞄に入れてしまった……

6:ゼリー:2014/06/04(水) 15:30 ID:4Fg

 翌日、カバンに時計を入れたまま登校した。
 
 私の机は見事に豹変していたのだ……!

「気持ち悪い」
 机には絵の具やボールペン、コンパスでその文字がひたすら彫られていた。
 私の机だけ……何かすごい!

「うわー優風が来た〜」
 永咲が大声で言いながら私から遠ざかる。

 クスクス笑う人がいて、傍観者も目を反らしたまま何も言わない。
 私が泣いたり怒ったりするところが見たいのだろう。
 今までなら黙って雑巾で拭いていたが……

「すごいね、カラフルになってる……誰がやってくれたの?」
 私はあえて明るい声で言い、鞄を置いて、教科書を出した。
 拭かなければ、証拠は隠滅しないはずだ!

7:ゼリー:2014/06/04(水) 15:37 ID:4Fg

「おはようございます」
 伊藤先生がプリントの束を持ってドアを開けた。
 みんなが私の机に集まっているのを見ていた。

「何ですか……これは……」
 気持ち悪い という言葉を見るなり、私の腕を掴んできた。
「どういうことか、説明をして下さい」
 優しく、落ち着いた口調で私に問いかける。

 足音を立てず、柳川達は自分の机に戻る。

8:ゼリー:2014/06/05(木) 19:16 ID:4Fg

 「先生……これは……っ!」
 柳川達が、震えた声を絞り出し、先生に駆け寄ってきた。
 彼女たちは動揺しながら、私の方に目をやった。

「貴方たちは、関係者なの?」
 伊藤先生はまだ、柳川たちがやったとは感づいていないようだ。
 でも、今真実を隠しても誰かしらが告げ口することは避けられないのだ。
 私は柳達から目を反らし、机を悲しい眼差しで見た。

「優風さん、これは一体……?」
「私にも良く分かりません。朝教室に入ったらこうなっていました」
 柳川や、永崎がやったとは言わずに、そう伝えておこう。本当なのだから。

「仕方ありませんね……昨日購入した、新しい机があるので、それを使ってください」
「えぇ〜っ!?」

 永崎と柳川は声を上げた。

9:ゼリー:2014/06/17(火) 17:06 ID:4Fg

放置してました、作者生存しております(今のところ)

10:ゼリー:2014/06/17(火) 17:09 ID:4Fg

「あーぁ、やるんじゃなかった」
 柳川は女子トイレでマスカラをくるくるさせながら言った。
 トイレで話し込むなんて下品な奴。
 香水の匂いが混じって、臭くなっていった。

「新品の机、いいなぁ、羨ましい」
「じゃっ、次のいじめ方法を考えなくっちゃ!」
 柳川は何か隠し玉があるように、二やっとした。

11:くっき〜:2014/06/30(月) 17:39 ID:4Fg

名前変えました^^


「えっ?何を……?」
 柳川の周りの女子が集まって来た。
 トイレの鏡の前で笑いながら騒いでいる。

 やばい、ここから抜け出さないと……見つかる!
 でも計画が聞きたい……っ

 私は少し離れた、誰もいない水道場で手を洗っていた。
 ここなら、何とか声は聞こえる。


「でね、優風の下駄箱にラブレターみたいな感じの手紙入れるわけ。んで、中身にはウザイ、死ねって書くの」
 私はその話を聞き、直様ポケットからICレコーダーを出すと、録音ボタンを震える手で押した。

12:くっき〜:2014/07/01(火) 19:54 ID:4Fg

「でもさぁ〜先生に見つからない?」
「うん。ちょっと浅はかよね」
 周りの女子がウザイ口調で言っている。

 音楽担当の松村先生からICレコーダーを借りてきたのだ。


「あいつ、確かさぁ……アナフィラキシーショック持ちだったよね?」
「えぇっ!?まさか――殺す気!?」
 一人の女子が言い出すと、それに乗った柳川がニヤニヤしていた。

 しまった、アナフィラキシーショック!
 前に猛毒の蜂に刺されて、毒が体内に入り込み、特定の物を食べると意識障害を起こす……!
 

 長い廊下を先生に見つからないように走ると、今日の給食当番と献立表を確認した。

13:くっき〜:2014/07/01(火) 20:00 ID:4Fg

「うそっ!」
 柳川が給食当番を担当している。
 しかも今日の献立はトマト……アナフィラキシーショックの……

 先生がいつもトマト抜きにしてくれているのだが、出張でいない。
 柳川はこっそり置くだろう……
 私がそれを食べなければいいが……

「おい、クズ優風〜」
 えっ……誰?

 振り返ると、木坂と北村がニヤニヤして立っていた。
「お前、俺たちの分の当番、やってくれる?」
「どうして……?」
 面倒だから、というわけではないが、少し、いやかなり勘ぐった。
 
「だってさぁ、お前暇じゃん?俺らやりたくないんだよなぁ」
 冗談じゃない!こっちもそろそろ委員会があるというのに。
 もういい、口答えすると余計だ、片付けて行こう

14:くっき〜:2014/07/04(金) 17:25 ID:4Fg

 木坂達のおしつけも終わり、委員会へ間に合いそうだ。
 
「あっ、優風さん!」
「はい、なんでしょう?」
 木坂先輩だ!美術部の先輩で、木坂の姉。
 全く兄弟とは思えないくらい優しく、生徒会長で部長、成績は良く、素晴らしすぎる。

「今日の部活なんだけど、先生が緊急で出張になったんでoffになったから」
「あっ、そうですか!連絡ありがとうございます」
 
 先輩は他の部員達の連絡で忙しいのだろうか、食堂をすごい勢いで出て行った。


 誰もいない、机だけがある空の食堂でボーッとしていると
「あっ優風だ、うわぁー」
 嫌がられている声が、耳の奥に突き刺さってきた。
 見なくても分かるんだ、これは間違いなく北村の声……

 関わりたくないけど、今急ぎ足で行っても不自然がられるだろう。ましてや、逃げてるなんて思われたくない。

15:くっき〜:2014/07/04(金) 17:35 ID:4Fg

 北村……何の用だろうか。
 食堂前の廊下から聞こえる声。
 共鳴していて、それは暗いトンネルを連想させた。

「おい、お前俺のこと告げ口しただろ?」
 ……は?

 一瞬息を呑んだ。
 そんなこと、していない――……
「そんなこと、私、知らないわ」
「嘘つけ、柳川達が言ってたぞ、おい!」

16:sango:2014/07/05(土) 11:46 ID:4Fg

「知らない……私は、本当に……っ」
 ガッ

 腕を北村に強く掴まれ、壁に飛ばされた。
「やめて!」 

 腕なんて、どうでもよかった。
 腕以上に、痛いところがあった。

「ざけんなよ」
 怒鳴って喚き散らしながら、食管を蹴飛ばして出て行った。

 食管は、とても情けない音を立てながら、散らばる。
 真っ白な床に、食器が踊るように転がった。

 誰……誰が告げ口をしたの――?
  そして、誰が私のことを密告した――?

17:sango:2014/07/05(土) 11:51 ID:4Fg

 ICレコーダーから、柳川たちの声を再生してみる。

『アナフィラキシー持ちだったよね?』
『うん』
『んでさ、北村とかマジで調子乗ってるし……あいつのせいにしちゃお』

 怖くて逃げ出した際、録音を終了させなかったから、小さく音を拾っていた!
「これは……!」

 衝動に駆られて、私は急いで北村の方へ向かおうとする。
「ダメだ、このままじゃ……」

 柳川達……!告げ口したのはあいつら!
 北村を告げ口したのは善意の心でもなく、悪意でもない……

18:sango:2014/07/05(土) 11:56 ID:4Fg

storyU 『白鳥』を追って――……


「北村さん、どこにいるか知らない?」
「さぁ?体育館じゃ?」
「そっか。ありがとう!」

 息を切らした声で、南東に向かう途中、強制下校時刻になってしまった。
「あー……」
 強制下校時刻になると、部活をやめて、帰らなくてはいけないことになっている。
 吹奏楽部の音色が小さくなり、やがてピタッと止まってしまった。
 野球の心地よいホームラン音も、1分前のが最後となった。

 明日、このことを話しても支障はないはずだ。
 出直そう……

19:sango:2014/07/06(日) 15:30 ID:y1U

小説って難しい…

20:sango:2014/07/06(日) 17:12 ID:4Fg

 朝、私は覚悟を決めて登校することにした。
 もう、学校に行くのは自殺行為と言っても過言では無いのかもしれない。
 あいつら、私を本気で殺そうとしている――……!

 バサッ
 
 海沿いをとぼとぼ歩いていた私の元に、1羽の白鳥が寄ってきた。
 きっと、北国へでも行く途中、仲間の群れからはぐれたのかな――私みたいだ。
 
 しばらく、白鳥が飛んでゆく姿を見ている。
 海はビー玉みたいに太陽の反射を受けて、七色に光っていた。
 その上を、穢れのない、白い白鳥が飛ぶ――……

21:sango:2014/07/09(水) 17:44 ID:1dQ

ファンタジーな章にしたい

22:sango:2014/07/09(水) 17:50 ID:1dQ

死を宣告する白鳥……
とある書で読んだ風景に似ていた。

地獄の神使いと言われ、見ると死を宣告されるらしい

こ……これは……っ
な……何かの間違いだっ!

寿命が近いのか、宣告が来たとは……

白鳥はこちらを振り向き、飛んでいく

23:sango:2014/07/11(金) 09:02 ID:4Fg

「待って!」
 自分も訳が分からないまま、白鳥についていく。
 ただ飛んでいるだけ、死ぬわけじゃない!

 白鳥を追いかけていると、あの時計を落とした。
 「しまった……」

 少し錆びた時計を拾い上げた。
 7時30……

 えっ…………

24:sango:2014/07/11(金) 09:06 ID:4Fg

 私は……家を30分にでたはず、なのに……
 どうして――!?

 時計が……壊れているの?

 それとも――
 
 時が……止まって――?

 ふと、そんな考えが頭をよぎる。
 そんなはずない、私もバカじゃない。

 時計が壊れている……

25:sango:2014/07/11(金) 09:10 ID:4Fg

NEW character!

水戸 優希
そこそこ顔がいいことで知られる人気者

IQ→普通
スポーツ→万能

優風っちの場合
IQ→かなりよい
スポーツ→ダメ

26:sango:2014/07/14(月) 18:17 ID:4Fg

「おい……」
 背後から男子にしては少し高い声が聞こえる。
 透き通った、耳に届く声だ。

「な……何でしょう……?」
 海岸の脇から動かず、首だけを後ろに向かせた。

「お前、動けるのか?」
「え?」
 
 少し背が高くて、イケメン……?な感じの水戸さんがいた。
 クラスメートだ。

「水戸さん……どうしました?」
 かすれた声でおそるおそる答える。
「どうしたって……なんか時が止まっているんじゃないか……?」
「そんなまさか!」

 懐中時計を再び開け、針の長身が6を指していることをしっかり見た。

27:匿名希望:2014/07/16(水) 16:30 ID:4Fg

「そ……そんな……まさか」
 震える声で、絞り出すように言った。
「俺、こういうことを何度も経験しているんだ」
 少し上の方を向きながら、水戸さんが呟いた。

「じゃ……あ、どうしたらいいの……時を動かすには」
「さぁ?俺も知らない。不定期に動き出すからね」

 


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