〜君を想う〜

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1:スカイ:2014/06/09(月) 19:19 ID:AR.

*プロローグ*
隣にいるのに遠い気がして…

手を伸ばしても届かない

それでも君はいつも笑ってて

優しくて…

そんな君が大好きです…

2:スカイ:2014/06/09(月) 19:31 ID:AR.

【登場人物】
・鈴原 夏(すずはら なつ)<女>

・凉牙 陽(りょうが はる)<男>

・野谷 悠(のたに ゆう)<男>

・菊池 蓮(きくち れん)<男>

・有野 空(ありの そら)<男> 

・瀬南 桜(せな さくら)<女>

3:スカイ:2014/06/09(月) 19:58 ID:AR.

「あぢぃ〜」

と呟きながらパタパタと下敷きで扇ぐ私、鈴原夏。現在中2の学生です

「暑い暑い言うな。もっと暑くなるだろ〜」

こんな生意気なことを言うのは私の後ろの席であり彼氏でもある凉牙陽。

「んなこと言ったって暑いもんは暑いんだもん」
「俺だって暑いよ」
「陽と夏は暑がりだな」

と笑いながら言ってきたのは有野空。
イケメン爽やか系男子

「ふんっ!有野と桜のバカップルと比べたら涼しいくらいかもねー!!」

私は有野に嫌味ったらっしく言ってやった。
だって事実だし?
桜とは瀬南桜。私の親友でもあり、有野の彼女でもある。
できればこの二人を夏に見たくない。
余計に暑くなる

「私がなにー?」
「ひっ!」

思わず悲鳴声が出た。
桜は怒らすと怖い。多分元ヤンキーだったからだと思う。だから余計に迫力があってこの私でも怯えるくらいだ

「ひってなによー失礼ねぇ」
「あのねー夏がオレ達をバカップルだってー」
「まぁねー夏と陽に比べたらラブラブかもねー」

クソッ!負けた!
ってか…

「あんたたちよりバカップルとか見てみたいわ」

ホントに…
この暑い暑い夏の中でそんなにベッタリくっつける二人を見ると尊敬できる値にくると思う。

「おはよー!!!!」

うわっ来たよ…
一年中熱いヤツが。

4:スカイ:2014/06/09(月) 20:22 ID:AR.

「おっはー……ってもう昼だけど」

こいつは遅刻常習犯の野谷悠
もしかしたら桜&有野のバカップルより熱いかもしれない。

「マジかっ!!ガハハハ!!」

豪快な笑い方が余計に私を暑くする。
……ん?野谷の後ろにいるのは……もしかして…

「菊池っ!!??」

やっと来たー!!
私は菊池に向かって走って飛び付いた

「うぉわ!な、なに?」
「冷たぁーい」

菊池蓮はびっくりするほど冷え症で夏には重要人物だ。
今だって汗1つ流していない。
私は猫みたいに菊池の大きな体に頬をスリスリした。

「ちょっ夏っ止めろって」
「やだぁー」

特別冷たいってわけじゃないけどこの暑い中ではすごく気持ちよく感じる

「陽ーこれどうにかしてー」
「また俺か」

「しょうがねえなー」と呟きながらハルが私に近づいてきた。
私は「ヤダヤダ」と言いながらしっかりと菊池に抱き付く

「こら夏ーあんたの彼氏がヤキモチ妬くでしょー」
「だって菊池冷たくて気持ちいーんだも…」

言い終わらないうちに背の高いハルが私をひょいっと持ち上げた。
つまり私は今、ハルにお姫様抱っこされている状態だ。
これじゃあ抵抗することも出来ない私はハルの首にしがみついた。
落ちたくないしねっ

「……お前軽すぎ」

毎回ハルが私をお姫様したときのセリフだ。
確かに私は160センチの長身と比べて42キロと体重が凄く軽い。
ハルは中2にしては175センチと長身で軽々と私を持ち上げるくらいの力持ちだ。

5:スカイ:2014/06/09(月) 22:21 ID:AR.

皆の視線の中私はハルにお姫様抱っこをされている。
そんなことは気にせずハルは私をちょこんと椅子の上に座らせた。

「ナツは誰にでも抱きつきすぎ」
「だってぇ〜……うぅごめんなさぃー」

「よしっ」と言ってハルは自分の席についた。

「ハルは大変だな」

クスクスと隣で菊池が笑う
菊池だけでなく有野も笑っている
なにが面白いんだろうって顔をしているのは私だけだろうか…

「アハハ。まあな」

苦笑いでハルが言った。

〜♪

昼休み終了のチャイムが鳴った。
ガタガタと皆が自分の席につき始めた
次は〜……家庭科だ
家庭科って眠くなるんだよなー

「きりーつおねがいしまーす」
「「「おねがいしまーす」」」
「はい。それでは90ページを開いて下さい……」

あー……もう眠くなってきた…

「カサッ」

ん?四つに畳まれた紙が私の机に投げられた。
投げてきた方を見るとハルが開いてっていうジェスチャーをしていた。
私はカサカサと紙を開くと紙には何かが書かれていた。
その紙には…

【来月に祭りがあるけどその日ってお前どっか行く予定あんの?by陽】

と書いてあった。
……これってどういう意味?
あっまずは返事を書かなくちゃ
えーっとその日はまだ何も予定は入ってなかったと思うな。
私はハルが渡した紙の端っこに返事を書いた。

【今のところは特に何もないけどbyナツ】

そしてポイッとハルに向けて投げた。
ハルはその内容を読んでまた何やら書いてきた。
そしてまた私に投げてきた。

【じゃあ一緒に祭り行かね?by陽】

マジ……だよね。
ん?それって桜達も来るのかな…

【桜達も一緒?byナツ】

ポイッと投げると直ぐに返事が返ってきた。

【二人でのつもりだったんだけど瀬南達も一緒がいいなら聞いとくけど?…by陽】

あー…ならいいや
桜も有野と一緒の方がいいだろうし

【いや、二人がいいbyナツ】

【了解by陽】

てことで私の来月の予定表にハルとの祭りデートが加われた。

6:スカイ:2014/06/09(月) 22:46 ID:AR.

「くかー…」

誰かの寝息が聞こえるのは気のせいだろうか。
チラッと寝息の聞こえる方を見ると予想通り寝ていたのは野谷だった。
眠ってる姿豪快だなー
野谷は背もたれにだらんと体を任せ腕組みをして寝ていた。
私は野谷の前の席の菊池に合図を送った。
“鼻をつまめ”
……と
すると菊池は私のいった通りに野谷の鼻に手を伸ばす。
そして……

「くかー……ふがっっ!」

うしっナイス菊池!
私は心の中でそう叫んだ
野谷周りをキョロキョロと見回していた。
もちろん私と菊池は知らんぷりをした。

「野谷さーん」
「ふぁい?」

野谷は先生に呼ばれ自分から寝てましたと言っているような寝ぼけた声で返事をした。

「よく眠れましたかー?」
「ひぃぃ!」

先生の殺気の混じった声に野谷はビビっていた。

「クスクス」

とクラスの皆が笑い始めた。
私は「ざまあ」と呟いた。
それからはまた静かなながーいながーい授業が始まった。

__……

「あ、後5分」

耐えろっ私!
私は今かろうじて起きている状態だ。

〜♪

「おわっ…」
「「「おわったー!!」」」

私の声を遮って皆が次々と立って伸びをしたりと目覚めの行動をする。

「きりーつありがとうごさいましたぁぁぁ!!」
「「ありがとうございましたぁぁぁぁ!!」」

やっと終わった……
私はまず目を擦った。そして大きな欠伸をし伸びをして目を覚ます。

「なーつっ!」
「ふぁ〜…んー…なにー?」

私を呼ぶ桜に寝ぼけながら返事をした。

「授業中なにしてたの?」
「へ?」
「陽と」

あ〜…確か祭りだっけ?

「祭りに誘われた」
「へぇー良かったじゃん!!」
「桜ぁ〜そのニヤニヤ気持ち悪い」
「だってーま、私も空と一緒に行くけどね!」

流石バカップルとポロッと出そうになった言葉を必死に飲み込んだ。

7:スカイ:2014/06/09(月) 23:44 ID:AR.

現在放課後です。
教室に残っているのはもちろん私達イツメン

「今日の放課後皆でどこか遊びに行かね?」

そう提案したのは野谷だった。
随分と急だな。ま、私も遊びたい気分だし

「あ、私賛成」

と言った。
私の親は夜遅くまで仕事をしていて帰ってくるのは11時くらいだから別に遅くなっても何も言われない

「じゃナツが行くなら俺も」
「じゃあ私と空も」
「てことは俺もか」

ということで皆で遊ぶことになった。

「どこに行きますかー!!!」

仕切っているのはもちろん野谷
私の両側には左に菊池、右にハルとなっている。
すっごく暑い…

「私マ●クがいい」
「オレゲーセン」
「俺はどこでも」

と次々と提案する。
私は別にどこでも良かったから何も言わなかった。
そして野谷が皆の意見をまとめて

「じゃあ最初にゲーセン行ってその後マ●クにいこーぜ」

ってことになった。
ゲーセンに近づくにつれ人が多くなってきた。
私は二人のおかげでゆったりと歩くことができた。
あぁーだから二人は私の両側にいるんだ。
そんなことを考えながら。

“ギュ”

ん?何か右手に熱を感じる
なんだろう…と思い右手を見るとハルが手を握っていた

「ハル?」
「んー?」
「どうしたの?」
「ナツがはぐれるといけないから」
「はぐれないよーだっ」

と「アハハ」と二人で笑ってギュとハルが握ってる手を握り返した。

8:Ruka:2014/06/10(火) 00:10 ID:H1.

ヤバイ!すごいおもしろいです!続き頑張ってください!

9:スカイ:2014/06/10(火) 19:12 ID:AR.

Rukaさん
コメントありがとうございますっっ
はいっ頑張ります。

これからも読んで頂けると嬉しいです!

10:スカイ:2014/06/10(火) 19:25 ID:AR.

〜♪

ゲーセンの中は大きな雑音で響き渡っていた。
ダメだ…何回来てもこの騒音を私の耳は引き受けてくれない。
耐えられなくなった私は思わず耳を両手で塞いだ

「大丈夫か?」

かすかにハルの声が聞こえる
私は返事が出来なくてコツっと頭を傾けハルの肩にあてた。

「しょうがねえなーわりぃ!俺ら外行っとく!!」

とハルが叫んで私を本日二回目のお姫様抱っこをしてゲーセンの外に出た。
スーッと風が気持ちいい
外はすっかり暗くなっていて私を闇で包んでいる
私をベンチに座らせてハルは自販機のある方向に消えた。
ハルは自販機で何かを買ったらしくガコンという音がした。

「ナツ」

聞き慣れた優しいハルの声に私の耳はピクッと反応する

「ん」

と手渡しで渡されたのはココアだった。
私はいつも気分が悪くなったときは必ずココアを飲む。

「んー…ありがと」

11:スカイ:2014/06/10(火) 19:52 ID:AR.

渡されたココアを一気に喉に流した。

「大丈夫か?」

ハルは私を第一に考えてくれる。そんなところに私は惹かれたのかもしれない。
ハルは私の背中を擦ってくれている。

「大丈夫っ!なんかごめんね」
「いいよー気にすんな」

私とハルはボケーっと夜空を見上げた。
今日は満月だなー
…みたいなことを考えてるとウィーンとドアが開く音がした。

「夏ー!大丈夫ー?」

いきなり桜が私に抱きついてきた。

「おぉ!桜ぁごめんねー」
「私もごめんねー全然気づかなくて」
「よし!!次はマ●クだけど夏行けるかー!?」

と野谷が聞いてきた。
バカでかい声が耳に響く

「うんっへーきだよーん」

とニカッと笑ってピースサインを作った。
ホントはもう少し休憩していたいけど

「んじゃ、いこーぜ!」

と皆が振り向いて歩き出した。
私も一歩を踏み出そうとした瞬間ガシッとハルに腕を掴まれた。

「何?ハル?」

12:スカイ:2014/06/10(火) 22:55 ID:AR.

「わりいけど俺らもう帰るわ」
「へ?」

なんで?つて聞こうとしたらハルが私と手を握り顔を耳に近づけ耳元で「無理すんな」と囁いた。

「てことでじゃーな」

とハルは言い残し私はハルに無理矢理連れられて行く。たぶん皆呆然と立っているだろうな…想像するとクスッと笑ってしまう。
まー私も何が何だか分かんない状態なんだけどな

「ハル早いっっ」

ハルは早足で進んでいくのに対し私は一生懸命に小走りで付いていっている状態だ。

「あ、わる__ドン」
「フガッ」

いきなりハルが止まったせいで私は思いっきりハルのたくましい背中で鼻を打ってしまった。
じ…地味に痛いよ…
私は赤くなった鼻を擦った

「ナツはどんくさいな」
「うるさぃ〜」
「今日も送ってく」
「えぇっもう遅いしいいよぉ〜」

そう今携帯の画面には9時12分と表されていた。

「俺が一緒に居たいだけだから」

その言葉は反則だと思う
そんなこと言われたら断れないよ

「…じゃあお願いします」

もちろん断れなかった私は承諾した。

「ナツはさ〜」
「んー?」
「どの季節が好き?」

何を聞き出すんだ。いきなり。
私は意外と真剣に考えてた。
その答えは…

「…ハルかな」

だった。
私はわざと“ハル”の発音で言ってみた。
気付くかな…

「春かー…俺は断然夏だね」

ハルには“春”と聞こえたみたいだ。
違うのにな…
私は“夏”という言葉にピクンと反応した。意味が違うけど一瞬ドキッとした。

「あっ着いたよ」
「うん。ありが…」

『ありがとう』と言おうとした瞬間私の唇に何か柔らかい感触がした。
その後ハルは私の耳元で囁いた。

「じゃあな」

そして何事もなかったようにハルは帰っていった。
私はハルの後ろ姿を見ながらさっきの柔らかい感触と甘い囁きを思い出していた。

『俺もナツが好き』

ちゃんと“ハル”って聞こえてたんだ。
考えると自然と口元がニヤけてしまう。
私はフフーンと鼻歌を歌いながら家の中に入った。

13:スカイ:2014/06/10(火) 23:57 ID:AR.

更新は1日1回します

14:スカイ:2014/06/11(水) 19:39 ID:kEI

__ピピピピッピピピピッ

「ふぁ〜」

私は伸びをしてベッドから降りた
横目でチラッと時計を見ると

「はっ8時ぃぃぃぃ!?」

一瞬目を疑ったが何度見ても時計の針は8時を指していた。
私はドタバタと部屋の中で準備をして一階へ下りた。
急いで朝食を食べようとキッチンへ行くとラップで包まれたスープと目玉焼きがあった。
……ん?これは…
朝食と一緒に紙と1万円のお札があった。
私はお金を片手に紙の内容を読んだ

【今日は二人とも残業でいないから一人で頑張りなさい。夜ご飯は外食でどうにかしてね。お金は置いとくから。あっおつりはあげる。じゃあね。母より】

という内容だった。
二人が帰って来ないことはこれが初めてではないからあまり焦ったりはしなかった。
あれー?なんか忘れてる気がする……
……あっ!学校!!
私は置いてあるスープを流し込んで家をでた。
スープはすっかり冷えていてあまり美味しくなかった
私はダッシュで学校に向かった
_…

「ハァッ…ハァッ…」

と激しく息切れをしながら校舎の中に走り込んだ。

「……あだっっ!!」

勢いが強すぎて何か目の前の物体に激しくぶつかった。
ぶつかったところを擦りながらぶつかった相手を見ると…

「……ってえな」

なにやら怖そうな人だった。
先輩…かな?
背は…ハルより高いな…180くらいだろうか……顔もそれなりに整っている。
私はボケーッと先輩に見入っていた。
先輩は「チッ」と舌打ちを残しどこかへ行った。
私もハッとし、教室へ走った

「ガラガラガラッッッ!!!」

思いっきりドアを開けた

「お、はよー」

肩で息をしながら私は言った。
良かった…どうやら間に合ったみたいだ

「「「お、おはよー夏」」」

15:スカイ:2014/06/12(木) 19:50 ID:3hw

「どうしたのー?随分と遅い登校だね」

桜が有野の膝の上に座っている状態で言ってきた
うわぁ〜相変わらず熱いな…

「寝坊」

と言って私は自分の席に着いた。
そういえば…あの先輩誰なんだろ…
……ま!関係ないか!

「あれ?野谷と菊池は?」

私は二人がいないことに気づいた。
また遅刻かなと思ったけど二人の鞄は机の上に置いてあった。

「先生に呼ばれてたよ」

と有野が答えた
チッ今日もウザッたいくらい爽やかでニコニコ王子だ。
あ、有野はほっといて…えーと…先生に呼ばれたってことは何かやっちゃった系かな?
私には関係ないけど…まー…友達だし?気になるよ…ね?

「何かやっちゃったの?」
「アハハッ。んなわけないじゃん!夏は心配性だな〜。安心してたぶん美男コンテストに出ないか?っていうお誘いだと思うよ」
「美男コンテスト?」

なんだそれ?
聞いたことも見たこともないけど。
そんなのこの学校にあったっけ?

「えぇぇぇ!?知らないの!?」

うっ…桜の高い声が耳に響く
だから知らないし聞いたこともないっての!

「うん知らない」
「えぇ!?ここら辺じゃ有名だよね!ねっ空っ!?」
「うん。美男コンテストっていうのはね。年に一度校内の美女達と美男達がそれぞれペアになってコンテストに出場してどの美男美女のペアが一番かって競うんだよ」

へぇーなるほど。
じゃーハルと有野と桜も誘われたのかな。

「ちなみに私と有野も誘われたよっ!もちろん出場するって言ったけどね!!」

あ、やっぱりね
桜はたぶん…いや結構可愛いと思う。
肩までの短い髪に淡いピンク色の薄い唇、強気を感じさせる目に小さく高い鼻
元ヤンキーを抜けば完璧女子だ
有野はまぁわかる通りモテている。
ニコニコ王子様系だと思う。
この二人なら誘われるのは当然だよね
野谷ももう少し落ち着いて遅刻さえしなければ完璧だと思う。
菊池も優しいしちょっとクールだけど冷静さが逆に知的な感じを出している。
この二人も誘われたってことは……ハルも…だよね
ハルは顔はもちろん性格までいい。ハルのことを好きな女子は少なからずってか結構いると思う。
となると……私だけか…

「たっだいまーー!!!!」

野谷がデカイ声で教室に入ってきた。

「お帰りー!それで!?」

さっそく桜が帰ってきた野谷と菊池を質問攻めにする

「美男コンテストのことだったぜ☆」

最後の☆はなんだ!?
ていうかやっぱりか…
まあ分かってたことだしっ!

「で?参加するの?」
「あ、俺らはしない。な、野谷」
「おん!出る相手がいないからね!」
「えー可愛い子いっぱいいるじゃん」
「俺ッちと蓮たんは理想が高いのっ」

へー野谷らは出ないのか。
ってか蓮たんって……

「ぷっ…アハハハッ」

笑いが抑え切れなかった私は吹き出した。笑いが止まらなくなった私は腹を押さえた。

「どしたの?ナッツー」
「だ、だって蓮たんって…アハハハ」
「お前っ」

菊池が顔を真っ赤にして野谷を絞めた。
野谷は笑いながら「蓮たん」と連呼している

「あはっ…ギ、ギブ…アハハ!!」
「……っ」
「グエッ…あっ、そだナッツー」

私?
野谷が首を絞められている状態で私を呼んだ……と思う
だって聞き取りづらかったんだもん!

「なに?」
「蓮た…いっ一回離してっ!」

菊池は言われた通りに野谷を離した。

「プハッ…センセーが呼んでたぜ☆」
「おお〜!!」

野谷の言葉に反応したのは私じゃなく桜だった。
わ、私?

「あっあと!陽っちも☆」
「お、俺も!?」

ハルも呼ばれて私とハルは一緒に職員室へ向かった。

「なんだろ」
「う〜ん…分かんない」

美男コンテストかな……
いや、そんないいもんだったらいいけどな…ハルは分かるけど私は…

「ガラガラ…」

とハルがドアを開けた
私も続いて入る

「失礼します。先生なんですか?」
「おおっ来たか」

私達を呼んだのは担任のつっちーこと土浦圭先生だった。
先生は寝癖でボサボサの髪を手でワシャワシャと掻いた。

「あのな。お前らを呼んだのは__」

16:Ruka:2014/06/12(木) 23:08 ID:H1.

ナツ達を呼んだのは何で!?続きが気になります!やっぱすごいですねー、こんなにおもしろい小説が書けるなんて。尊敬します!!!

17:スカイ:2014/06/13(金) 19:16 ID:3hw

「お前らを呼んだのは…」
「はぁ」
「聞いてると思うが美男コンテストのことだ」
「「ええ!?」」
「そんなに驚くなよ」

いやいやいやいや!!
驚くでしょ!ハルはともかく私がなんで!?

「それでな。美男コンテストが三学期末にあるんだが」

ふむふむ……三学期か……ってまだまだ先の話じゃん!!

「まだまだ先のことじゃないですか」

私が言おうとしたことをハルが言った

「先生もそう思う」
「じゃあなぜ…」
「いや〜それが……職員会議で校長先生がこのコンテストを機に男女の仲を深めようと言い出したんだ」

はあ!?
“男女の仲を深めよう”とかキモいっ!
キモすぎるっ!!
あんっのエロガッパ校長めぇぇ!!!

「で?」
「で、クラス代表の美男美女を出してひとつ屋根の下で暮らしてもらおうというわけで…」
「ふーん…んで?」
「先週に誰が一番美男美女かアンケートをしたよな」

アンケー……ト?
ああ確かに変なアンケートが配られた記憶がある。
なんて書いたか忘れたけど

「しましたね」
「そのアンケートの結果なんだが…お前ら二人が断トツで一位だったんだ」

…………ん?
つっちー今なんて言った?
私とハルが一位?……いちい?…ITII?
一位ぃぃぃぃぃ!?

「そ、そそそそそれで?」

あまりにもびっくりしすぎて舌がうまく回らなかった。
つっちーもギョッという顔をしている。ハルは横でクスクスと笑っていた。
私の顔は茹でたタコみたいにカアアアアと赤くなった。

「だからお前らにひとつ屋根の下で暮らしてもらおうと……」
「……」

もはや言葉も出なかった。
クスクスと笑っていたハルもつっちーの言葉に呆然としている
私もハルと同じ状態だ。

「もちろん親にも許可を取ったぞ♪」

ノリノリのつっちー…
私まだ中学生なんですけど…

「つ…先生私達まだ中学生ですよね」

思わずつっちーと言いそうになり急いで飲み込んだ。

「おぅ!お前らはちゃんとした中学生だ!」
「なら…」
「だから親には許可を取ったって言ったろ?ちなみにお前の母親はすごく喜んでたぞ?」
「あのお母さんが!?なんて言ってました?」
「あー…う〜ん…確か…『私達の仕事が遅くなって家にあの子一人にさせることがあったんでこれからは安心ですっ』とかなんとか」

あのバカ親っ今頃なにいってんの!?

「てことでさっそく来週からだから準備頑張れよ!部屋はその日に先生から案内するから!じゃ!」

と先生はムリヤリ私達を追い出した。
私とハルは呆然としたまま廊下につったってた

これからどうなるのー!?

18:スカイ:2014/06/16(月) 23:21 ID:pZE

「……」
「……」

静かな廊下に私達だけぽつんと立っている。
よしっつっちーの話をまとめよう!
1、アンケートをとって私達が一位
2、来週から一緒に住む
とまあこういうことだよね。
………ん?つっちーさっき来週からって言った?

「…ねぇハル」
「……ん?」
「今日って何曜日だっけ…?」
「んー……金曜日…」

やっぱりか!!
つっちー言うの遅いよっっ!!
いろいろ準備しないといけないのにっ!

「ガラガラガラッッ!!」

びくぅぅぅっ!!
いきなり勢いよく扉が開かれた。

「あっいい忘れてたけどー__」

19:スカイ:2014/06/16(月) 23:26 ID:pZE

扉を開けたのはつっちーだった。
相変わらず豪快な開け方をするなー…
で?次は何を言いに?

「忘れてたけど今日はもう帰っていーよっ!そんだけっサヨナラ」

うわー……
流石と言った方がいいのか?
つっちーらしいいい加減な説明…

20:スカイ:2014/06/16(月) 23:43 ID:pZE

ってか帰っていいの!?

「帰っていいって!早くお母さ……ああぁぁぁ!!」
「シャラーップッッ!!」

職員室からでかい声が聞こえてきた。あまりにも大きな声だったので思わず耳を塞いだ。
この声は……英語の鬼ババか。
相変わらず高くてバカでかい声してるなー…
ってか!「シャラップ」って「だまれ」って意味じゃん!
ひどっ!やっぱ鬼ババ!!
「鬼ババ」って叫びたいくらいだよっ!
じゃなくてっ!今日誰もいないんだったっ!

「どうしよ〜」
「なにが?」

私の呟きをハルが聞き逃すことなく聞いてきた

「今日親がいないんだ…」

もちろん私は答えた。

「じゃあ俺ん家来る?」

ハルの家かー…
過去に何回か行ったことある。
理由はハルの親と私の親がすごく仲良しで時々遊びに行ってるから
そのことは置いといて…私が一番気になることは…

「ハルん家の親は?」

いなかったらどうしよ…

「いないよ。なんか旅行行った」

旅行かー…これまたタイミングの悪い…っていないのか!
う〜ん…どうしよ…

「3、2、1…」

うわっ!いつの間に数えてたっ!?

「…0ー!タイムオーバー。てことで今日は俺んちに泊まれよ。んで土日に買い物行こうぜ」

ハル…けっこうノリノリ?
まっハルがいいならいっか。

「分かった!」

21:スカイ:2014/06/17(火) 22:50 ID:g7Y

「おじゃましま〜す……」

私は今ハルの家の玄関にいる
あの後、桜達に散々からかわれて大変だった。

「あっナツ!早いな」
「そ、そうかな?」

ハルが階段から走って降りてきた。
早いのは…たぶん…内心とても楽しみだったから…とは言えない
ハルは「上がって」と私を部屋に入れてくれた。
……あれ?よく見るとハル…

「私服?」

久しぶりにハルの私服姿を見た気がする。
上はTシャツの上にチェック柄の夏っぽい服に下はGパンだった。

「あ、そう。ってかナツもじゃん」

私は太ももよりちょっと下までの花柄のワンピース着ていた

22:スカイ:2014/06/17(火) 23:22 ID:g7Y

「可愛い」

うっ…そんな面と向かって言われると照れるじゃん
それに…

「ハルもかっこいいよっ!」

夏っぽい服が一番ハルに似合っているのかも…
ハルの顔はほんのり赤くなっていた。

「あ、ありがと。じゃあ二階だから」

トン…トン…トンと階段を登る音が広い家に響く
ハルが私をハルの部屋に招き入れてくれた

「ここが俺の部屋だから何かあったらすぐ呼んで?」

ハルの部屋は意外とすっきりしていた。
一瞬私の部屋と比べちゃったよ

「んでここがナツの部屋」

私が2日間おせわになる部屋は洋式で一人じゃもったいないくらい広かった。

「広くない?…」
「嫌?嫌なら…」
「嫌じゃない全然っ…でも…」
「でも?」
「ハルがいるのに…近くにいれないんだていう気持ちがありまして…」

アハハと苦笑いをして言った。
………ん?私何いっちゃってんだろ…近くにいたいって変態っ変態じゃん!私!!
うわぁ〜…やっちゃったよ…
絶対引かれたっ!
私は両手で顔を隠してしゃがみこんだ。
うぅー…恥ずかしい…
今ハルどんな顔してるんだろ…

「アハハハハハハハッ!!」

ハルはいきなり爆笑した。
私は驚いて「へ!?」と抜けた声を出してしまった。
_…
それからハルはずっと笑っていた。
私?…私はというと立って呆然と爆笑しているハルを眺めていた。

「アハッ…なんだっ…アハハッ分かったっいいよ!一緒に寝よっ」

そしてハルは私の大きな荷物を片手でヒョイッと持ち上げた。もう片方の手でお腹を押さえながら…
私は状況把握ができず笑いながら私の荷物を持っていくハルの後ろ姿を見ていた

「ナツーっおいで!」

まるで犬を呼ぶように私を呼ぶハルの声にハッと気を取り戻して走ってハルの部屋に行った

23:スカイ:2014/06/19(木) 20:27 ID:WBo

「ナツー…」
「んー?」

私の視線はテレビに向けられたまま微妙な返事をした。

「この状態ってさー…もう同居してるよなー…」
「……」

確かに言われてみればそうだ。
…ってことはーっ!なーんだ同居ってそんなに大したことないじゃんっ!

「んだねー♪」

安心した私は満面の笑みで答えた。

「なー…あっそうだ。飯どうする?」

飯って…ハルが作るのかな…
チラッとハルを見ると不器用な手先でエプロンを身に付けていた。
結ばれた紐はぐちゃぐちゃで直ぐほどけそうだ。
私はその光景を見た瞬間確定した
ハルは…

「料理初心者?」

そう言うとハルは「アハッ?」と間抜けな声を出した。
やっぱりか……もぅ!しょうがないなぁ

「私が作るよ!エプロン貸して?」

「マジ!?作れんの?」

「当然だしっ!」

ハルからエプロンを受け取り下に降りた。後ろからトコトコとハルがついてきた。
その姿は犬みたいで可愛かった
台所に着いて私はまず冷蔵庫の中を覗いた。
冷蔵庫の中はすっきりしていた。私はとりあえず中を全部見回した。人参があるし…あっ肉もあるっ!
これなら……

「…よしっ決まった!!」

「なんスカ!?」

すかさずハルが聞いてきた。
私が決めた今日の献立は…誰もが愛する……

「カレーライスっ!!!」

「よっしっっ!!お願いしますっナツさん!!!」

「任せて!!!」

そして私は腕まくりのフリをして冷蔵庫から人参とじゃがいもとピーマンと肉やらカレーの材料と隠し味を取りだし、まな板の上に置いた。
ハルは目の前に椅子を持ってきてジッと見てた。
そして包丁で人参を切ろうとした瞬間

「ピンポーン」

とチャイムの音が聞こえた

「俺がいくからナツは作ってて!」

そう言い残してハルは玄関へ消えた
特に大した人ではないだろうと思い私人参を切り始めた。
__……

「トントントン」

誰もいない広い部屋に刻む音だけが聞こえる。
ハル…遅いな…

「__」

24:スカイ:2014/06/21(土) 22:51 ID:Hnw

「おじゃましまーっす」
「ちょっ!待てって!!」

この声って………お、んな?
必死に引き止めようとするハルの声にはなんだか懐かしいって感じがしたのは気のせいかな…

「いてっ!」

ボーッとしていた私はうっかり指を切ってしまった
私は急いで水で血を流す
どうして私はいつもこうなんだろう…
勝手に不安になって…相手に心配かけて…
ポタポタと洗い流されていく血に混じりたくさんの水滴が流れ落ちた

「ええやんっ!入れてえな!」
「だからダメッつってんじゃん!!」

だんだん声が大きくなってくる。私は流れてくる涙を急いで拭った。

「入るでー……あっ可愛え女の子やん!」
「だからダメだって!!」

女はハルのことをお構い無しにずんずんと私に寄ってきた

「うちな!『藤本三月』っちゅうねん!よろしくしてな!」
「だからっ!ああっ」

三月…さんはハルの元カノかな。
すっごく綺麗…
モデル体型のスタイルに肩までの少し茶髪の入ったストレートの黒髪
目がぱっちりしていて黒い伊達眼鏡をかけていた

「あの…ハルの元カノですか?」
「はぁ!?ナツ冗談はよせっ」

へ?冗談?
私結構本気なんだけど…

「アハハハハ!!ちゃうちゃう!うちな…」
「俺の姉貴だよ」
「ああっうちが言いたかったのに!」

姉…貴?
お姉ちゃん!?
でも…

「名字が違うし…大阪弁だし…」
「姉貴は2年前に大阪の人と結婚して今その人と大阪に住んでるんだ。だからもうすっかり大阪弁になっちゃってさ」
「しゃーないやん!2年もおれば嫌でもこうなるんやて!」

てことは…なーんだ私の考えすぎか!

「あ〜あせっかく帰ってきたんのに母さんと父さんいないやん!」

プゥと頬を膨らませながら三月さんは言った

「しかたねえだろ。旅行に行っちまったんだから。だいたいなんで連絡しなかったんだよ」
「それは哲哉の仕事が急に決まはったからドタバタして連絡とる暇がなかったんよ!」

哲哉?…ああ!ご主人さんか!
ん?でも三月さんっていくつなんだろ
見た目てきにかなり若い

「すいません…質問してもいいですか?」
「ええよっ!何でも聞いてえな!」
「失礼なことをうかがうようですが年は……いくつですか?」
「21やで!」

に!21!?
若いっ……
ん?さっき2年前に結婚って言ってたから……

「19歳で結婚!?」
「そうや!」

ニカッと笑って三月さんは答えた

25:スカイ:2014/06/23(月) 20:14 ID:Hnw

「あのっちなみに旦那さんは…」

三月さんがこんなに若いから旦那さんもかなり若いはず…

「哲哉?確か…23…歳だったなー」

やっぱりっ!すごく若いっ!!
でもー…なんで三月さんはそんなに曖昧にしか答えられないんだ?

「お前自分の旦那の年ぐらい知っとけよ」

ハルも同じだったらしく三月さんに問いた

「だってうち暗記だけは無理なんよ」

かっ可愛い……
三月さんはまるで幼児のように頬をプゥと膨らませた
__……
それから私たちはご飯を食べることを忘れソファに座って話し込んでいた。

「10時になりました」

とテレビが時刻を告げた。
三月さんとの話はあっという間だった。
三月さんは突然鞄を持って立ち上がって私とハルを見た

「ほなうち帰るわ!ここにいたらお邪魔やろうし」

そう言いながらニカっと笑って私たちの顔をマジマジと見た
全然邪魔じゃないんだけどな…
正直もっと話していたい
そんなことを考えながら物欲しげに三月さんを見ると三月さんはそれに気づいたらしく私に向かって手を伸ばしてきた。
その手をまた違う手が「パシッ」と目の前で捕まえた。
その手は……
__ハルだった

「おうっ邪魔だ」

とハルが言った。
三月さんは「プッ。じゃーね」と言いながら出ていった。
私の頭の中は「邪魔だ」というハルの言葉がグルグルとさ迷っていた

「っし!邪魔者は帰ったし…」
「へ?」

ハルの両手は私の頬に向かって伸びてきた

「__」


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