僕の365日間の出来事

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1:白猫◆9tk:2014/06/17(火) 23:20



「序章」

俺……いや「僕」は、とある小学校を見上げた。

あの子との思い出。そして、あの辛い日の事が詰まった学校。

「空!そろそろ新しい小学校に行くわよ」
「わかってるさ」

後ろから聞こえてきた母さんの声に返事をか返せば僕は、名残惜しそうに小学校をもう一度眺めれば僕は母さんの方へ駆け出した。

これは、僕の小学校最後の1年……365日間の出来事だ。

2:白猫◆9tk:2014/06/17(火) 23:26


「登場人物」


「高橋 空」(takahasi sora)
物語の主人公。海昇小学校へ転入してきた。
何処か暗い雰囲気を持った少年


「椎根 愛菜」(siina aine)
海昇小学校の小学6年生。
明るい性格で6−Aの人気者。


「井上 快人」(inoue kaito)
海昇小学校の小学6年生。
おちゃらけた性格でスポーツ大好きな少年。

3:白猫◆9tk:2014/06/17(火) 23:28


「作者から」

二次元創作の方でも書かせてもらっています。白猫です。
今回は小学校をもとにしたオリジナル小説です。

ネタバレになりますが……登場人物には3人しか書いてませんが、時期に増える予定ですw

更新は週に2〜3回になります。
誤字や、アドバイス、感想等受け付けております!

下手な文ですが、よろしくお願いします!

4:白猫◆9tk:2014/06/18(水) 18:43


1 「6−A」 (空side)

「私は、小島 碧。よろしくね空君」
「よろしくお願いします。小島先生」

母さんと、海昇小学校の職員室に行った僕たちを出迎えてくれたのは……僕が入るクラス、6−Aの担任の先生。小島 碧先生だった。

「では……宜しくお願いしますね。先生」
「はい、分かりました」
「空、頑張ってね」
「分かった」

先生の頼もしい返事を聞いた母さんは、今度は俺の方へ向けば意味深げの「頑張れ」を僕に言う。
……まあ、先生はわからないだろうけど僕にはわかる。だから、僕は返事をした。
そして、母さんは仕事があるから、と職員室から出て行った。

「それじゃあ、行こっか」
「はい」

母さんを見送った先生は、僕の方へくるっ、と向けば僕を教室に案内しようと声をかけ、僕はそれに答える。
そして、教室へと歩き出した先生の後ろを僕はついて行った。

「空君がこれから生活する6−Aはね?ちょっと騒がしいクラスなの」
「そうですか……」

そう言いながら話す先生は、どこか楽しげだった。
僕は興味がないので適当に返事を返した。

「初めて4月にあの30人の生徒たちと出会ったけど……やっぱり驚いちゃった、あんな明るいクラスは初めてだったから」
「……」
「最初は騒がしいクラスだなーって思ったんだけど、どんどん皆の良いところが見えてきて……いつの間にか好きになっちゃったんだ、その騒がしさが」

先生は、6−A組の生徒たちと出会った4月のあの人を思い出すように語る。そして最後には僕のほうを向いて微笑んでみせた。

「空君はどうだったの?」
「騒がしいクラスではありませんでした……むしろ、最低なクラスでしたよ」
「……そう」

先生に問いかけられれば、あの忌々しいクラスを思い出し俯きながら答える僕に……先生は申し訳なさそうに一言つぶやけば黙々と歩いて行った。
僕もそれを追いかけるように無言で歩いて行った。

5:白猫◆9tk:2014/06/21(土) 18:18


(/続きです。あと4月のあの人になっているところがありますが、正しくは4月のあの日です)

(愛菜side)

 朝、教室に入り始めて耳にした話題は、今日来る転校生のことだった。
この時期、まだ始業式から一週間過ぎた頃に転校生なのでみんな興味津々。
男なのか女なのか、やんちゃなのかクールなのか、成績優秀なのか運動神経抜群なのかみんな色々と知りたがっている。
勿論、あたし。椎根愛菜もそのひとりであるっ!

「なぁ、愛菜。今日の転校生、女子だと思うか?」
「あたしの予想では……男子!」

 あたしに話しかけたのは、幼なじみの井上快人。
おちゃらけた性格なんだよねー……。

「じゃ、賭けしようぜ!」
「お、いいね!あたしは鉛筆二本」
「じゃ、俺はシャーペン」
「シャーペン!?……そんなんでいいの〜?」
「いいんだよっ!ぜってぇ当たってるから」

 自信満々に言う快斗にあたしは、フラグ立ったな、とつくづく感じてしまった。
快人の自身はよく外れるのがオチだから。
 すると、教室のドアが開き、碧先生が入ってきた。
それぞれグループで話し合っていた他のクラスメイトたちは碧先生が入ってきたとわかれば急ぎ足で席へとついた。

「みんな、おはよう」
「「「「「「「おはようございます」」」」」」」」
「今日は転校生が来てるわよー」
「先生!男子ですか?女子ですか?」
「それは、秘密よ!」

 どこの誰かが言った質問に先生は、いたずらっぽく笑いながら答えた。
そして、先生は扉少し開けて外にいる(恐らく)転校生に声をかけた。

「さーて、どうぞ入って」

 先生の声の後に、歩いて教室の中に入ってきたのは……。
暗そうな雰囲気を抱えたような無表情の男子だった。

6:白猫◆9tk:2014/07/05(土) 23:14


(/続きですー。更新、遅くなりすみません)

(空side)

「……」

 教室の前に付けば先生はここで待っておくように僕に言ったあと……騒がしい教室へ入っていった。

(どんなクラスなんだろう……)

 先生は騒がしいクラス、なんて言ってたけど……。

(その騒がしさは……逆に問題を起こすかも知れない)

 僕は、前の学校のクラスのことを思い出しながら、先生に呼ばれるまで待っていた。
 3分ほど経った頃……

「さーて、どうぞ入って」

 ドアから顔をのぞかせる先生を見て僕は、やっとか、と思いながらも教室へ入ろうと足を一歩踏み出し、教室の中へと入っていった。

「じゃあ、自己紹介をお願いね」
「……僕は、高橋空。……よろしく」

 先生に自己紹介をするように、声をかけられて僕は出来るだけ素っ気無く返事をした。……できれば、注目されるやつにはなりたくないからね。
 僕が自己紹介をすればあたりからはこそこそと話し声か聴こえてくる。
「地味だねー」とか、「暗っ」とか。……予想はついてたけれども。

「じゃあ、空君の席は……愛菜さんの隣ね」

 そう言いながら指さしたのは……茶髪の髪が緩く包まっている女の子の隣だった。

「へっ!?あたし?」
「よかったなぁー、愛菜」
「な……うっさい!バ快人!」

 女の子は驚いた表情をし……そのことについて斜めの席の男のこと喧嘩をしていた。

「あー……まあ、賑やかだけど。あの2人のこと……よろしくね?」
「……はい」

 僕は、先生に言われた通り愛菜さん(?)のとなりの席に座り素っ気無く「よろしく」と言えば、正面を向いて先生の話を聞き始めた。

「……」

 隣の女の子がじーっと、こっちを見ていることも知らずに

7:白猫◆9tk:2014/07/06(日) 19:53


(/続きですー)

(空side)

「ねぇ、高橋君って何処に住んでるの?」
「お前、どこの小学校出身なんだよ?」
「好きな人とか……いるの?」

 休憩時間。お馴染みの、質問攻めになっている。……けれども、僕は黙ったまま答えない。
答えたって自分自身が得することなんてないし、逆に相手に自分のことについて知られてしまうことになってしまうからね。

「おいっ、なんで黙ってるんだよ!」

 僕の周りにいたひとりの男子がずっと、黙ったままでいる僕を睨みつけながら言う。

「……質問に答えたくないから、これが理由だよ」
「んなっ……」

 さっそく、雰囲気が重くなってきたな。僕には嫌われるのとして好都合だけどね。
と、そんな時。

「もうっ! そんなこと言わないよ!」
「し、椎根……」

 僕の隣である愛菜さんが声を上げる。

「ほらほら、もうすぐで授業だよ! 席について!」

 愛菜さんの声掛けで、皆は散り散りになっていき席へ付けば近くの人と話し始めた。

「大丈夫だった?」
「う、うん」
「よかったぁ」

 そう言いながら笑う愛菜さんは、今まで僕があまり見たことのないタイプの人だった。

「あ。あたしは椎根 愛菜。愛菜でいいよ! よろしくね、空君!」
「……よろしく、愛菜」

 愛菜さん……いや、愛菜が笑顔で「よろしく」っていうものだったから僕も釣られて言ってしまった。
なんていうか……、不思議な感じだ。
 そう思っている間にチャイムが鳴り、次の時間の授業が始まった。

8:白猫◆9tk:2014/07/18(金) 21:36


(/続きです)

(空side)

「なー!高橋、一緒にドッジやろうぜ!」
「……やめとく」
「なんだよ、連れねーの」
「放っておいて、さっさと行こうぜ!」

 昼休み。クラスの男子集団がボクに遊びの誘いをしてきた……が、僕はそれを断った。
運動は出来るけど……、今はそんな気分じゃないし。と、そんな時。

「快人、行こうぜ」
「俺は、やめとく。ほかの人とやってこいよ」
「……わかった」

 遠くの方から、こんな会話が聞こえてきた。
そして、一人の男子が僕に近寄ってきた。

「何か用?」
「俺は、井上 快人。なあ、一緒に喋ろうぜ!」

 そう言ってきた井上君は、僕に向けてにか、と笑いかける。

「今さっき、誘いを断ってたけど……」
「あー……あれ?いやーさ、ぼっちでいるお前がいたから、話し相手になってやろうかなーって」

 そう話す井上君に、僕は内心、驚いていた。
僕のためにわざわざ、誘いを断るだなんて……愛菜と同じタイプの人だな。

「で、何を話すんだい?井上君」
「井上君、じゃなくて快人って呼んでくれよ。俺も空って呼ぶから」
「……わかった」

 そんな風に掃除時間までにくだらない話をしているうちに、僕はいつの間にか快斗に打ち解けていた。
……変だな、この学校に来てから。
そう感じた僕は、ただただ不思議に感じていた。

9:白猫◆9tk:2014/08/09(土) 19:21


(/続きです)

(空side)

「それでは、さようなら!」
「「「「「さようなら」」」」」」

 その一言の後、教室はざわめき始める
「一緒に帰ろっ」「今日、どこに集合する?」など、いろいろな会話が飛び交っている。
そんな中、僕はさっさと荷物をまとめて、教室から出ようとした。
……その時、後ろから声がかかった。

「そーらー君っ」
「……愛菜?」

 僕が、振り返れば愛菜はニコニコと笑みを浮かべながら立っていた。

「何か、用?」
「一緒に帰ろって、誘いに来たんだ!」
「……友達と帰らなくてもいいの?」
「いいよ、空君の家の場所に知っておきたいし……」

と、またまた愛菜の後ろの方から声が聞こえてきた。

「よっ、2人して何してんだ?」
「……快斗」
「あ、快斗! そうだ、快斗も空君と、あたしと帰らない?」
「別にいいぜー」
「やったっ」

……僕の返事を聞かずに、話すを進めていく2人を僕はじっ、と見ていた。

「そもかく、帰ろうぜっ」
「わっ……」
「だねっ」

快斗は、いきなり僕の肩をがしっ、と掴み歩き出し、愛菜は僕の隣を歩く。

……今までじゃあ、想像しなかった下校の仕方だった。

10:白猫◆9tk:2014/08/11(月) 22:08


(/続きです。これで、一章は終了です)


(空side)

「ねぇ、聞きたいことがあるんだけど……」
「どうした、空」
「……2人は、どうしてこんな僕に関わってくるの?」


 帰り道、僕をはさんで話をしている2人にボクは、今まで疑問に思っていた問いを2人に聴く。
ボクは、冷たくて、無愛想で……僕がわざと演じているのだけれども。多分、世界では嫌われるような性格の人間だ。
なのに、この2人はいくら僕が素っ気なく、返事をしても変わらずに話しかけてくれる。そんな、2人にボクは疑問を感じたのだ。


「なんていうかなぁ……空君は放っておいちゃいけない気がするの」
「そうそう、なんかなぁ……いつか、消えちまう気がするんだ。誰にも見られず、話しかけられずに」


 2人の言葉に、ボクは驚いた表情を浮かべる。そんな僕を見て、2人は不思議そうに僕の顔を覗き込むが、僕はそれどころじゃなかった。
だって……その言葉は、あのコと僕が初めて会った時に……そうだ、その時も同じような質問をして、2人と全く同じ返事が返ってきたんだ。
 そして、僕が呆然としている間。2人は別の話題へと話を進めていた。


「そうだ。快斗、シャーペンちょうだいよ?」
「なんでだよ」
「惚けないで。賭けたでしょ? あたしと、快斗とで!」
「んな賭けした覚えなんかねーよ」
「なにそれ。……ふーん、あたしに負けたことを信じたくないんだ〜……」
「なんでそうなるんだよ!」
「じゃあ、さっさとシャーペン渡しなさいよ!」


 ギャーギャーと言い合う2人を見て、僕は思わず吹き出してしまった。


「空君?」
「ごっ、ごめん。だ、けど笑いが……」

 不思議そうに見てくる2人の視線を感じながらも、笑いを抑えることができず、あの日のように僕は笑っていた。
 そして、やっと笑いを抑えた僕は嬉しそうな表情を浮かべる2人を、ポカン、と見ていた。


「やっぱ、空も笑うときは笑うんだな」
「失礼でしょ!もーっ!」
「まあまあ、喧嘩せずに……。早く帰ろ?」
「……ま、今日はこのぐらいで勘弁してあげる」
「へいへい」
「返事は、はい、だよ!」


 騒がしくとも、他人を思いやる気持ちを持っている2人のこの学校で最初の友達を見て、僕は思った。


(このクラスでは、うまくやっていきそうだ)


 こうして、僕の最初の一日は終わりを告げた。


1 「6−A」 完


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