兄の誕生日まで

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1:ずーずつ:2014/07/02(水) 22:54 ID:O1.

   7月19日 晴れ
 すごい優しくていい人に会った。
 名前は確かサナだったような気がする。同じクラスなのに何で知らなかったんだろう
 そうあえば妹のアユが兄のカイの誕生日パーティしようとか言い出した。
 人数少ないから無理って言ったら集めろだと。一応保留にし

  ……………………
「よく考えたら、これってサナさんと仲良くできるチャンスじゃね!?」

 こうして、俺(と妹)の参加者集めの闘いが始まる………

2:ずーずつ:2014/07/02(水) 23:03 ID:O1.

 いやいや、たかが参加者集めじゃないか。どこに闘う要素が? つーか、何で()に妹が入ってるんだ?
 まぁ、この三ヶ月間、皆とどれだけ仲良くなれたかの確かめにはなるし、妹も集めるとか言っていたが、どこにも闘う要素は……。

「ああああ、くそっ! 考えてたらキリねぇだろ!」

 この思考に何分かける気だ、と心に付け足す。長考は俺の悪い癖だろう。
 とりあえず、保留にしておいたパーティーの件の事を伝えに書いていた日記をほったらかしにして部屋を出ていった。

3:ずーずつ:2014/07/07(月) 22:39 ID:O1.

………
……


「で、こうしてお前の部屋にいるわけだ」
「うん。分かってるよ、分かってる。でもさ、今時の乙女の部屋に無断で入る? 入らないわよね?」

 中1のくせにどこが乙女だ。その言葉を言いたいのだがぐっとこらえる。
 今のこの状況は、『サナさんと仲良くできるチャンス』と思い立ったのは皆ご存知の事。日記ほったらかしで出ていきアユの部屋に来たはいいが本人は風呂に入浴中。どっかで時間を潰すのも面倒だからアユの部屋の物を見ながら時間潰そう、と。そう思い立ったわけだ。

「はぁ……スルメ兄ちゃんって、デリカシーないよね……。そんなんで彼女できるの?」

 痛いところを突かれる。で、でりかしい? ってのはよく分からないが、彼女ができないというのは大変困る。

「ま、まぁ? 彼女ができなくても私は困んないし……」
「ん? なんか言ったか?」
「………何でもない」

 そう言ってアユはそっぽを向いた。そういえば、オザワはこういうのをつんでれと言っていたような………。

「で、スルメ兄ちゃんは何で私の部屋にいたの? 用があるなら待っててくれたらよかったのに」
「待つってのは俺が嫌いなものTOP3に入ってんだよ。それに、ここで話さなきゃいけねぇ内容だしな」
「そうなの? じゃあ用件をどうぞ」

 アユはそう言いながら、髪を結わえる。風呂から出て数分しか経ってないからか、赤黒い髪がしめっている。

「あのバースデーパーティの件。俺も参加者集めしてやる」

4:ずーずつ:2014/07/16(水) 21:21 ID:O1.

「………」
「………」

 しばらくの間、どっちも黙っている。何だ、声に出せないくらい喜んでるのか?

「え、ほんとに?」
「マジマジ。つーか、嘘ならお前絶対見抜いてこきつかおうとすんだろ」
「あー……うん、まあね」

 否定はしないらしい。反応見てみようと嘘をついたらどうなっていただろう。恐ろしい。

「じゃあ、最低でも10人は集めてね! 1人とか2人は絶対だめ!」
「じゅ、10人……多いな……ここそんなに広くねぇだろ」
「ふっふっふ、何も分かってないわね?」

 アユが甘い甘いと指をふる。「ちっちっちっ」とか今でも使っている人は……いるんだろうな。

「私の友達が会場用意してくれるって子がいてさー! ほんっと嬉しいかぎりよ!」
「ああ、あのフミなんとかってやつか。懐かしいな」

 フミなんとか。略してフミかか。多分女子だった気がする。フミかとは小さい頃よく遊んでた気がする。覚えてないけど。

「あ、そうだ! スルメ兄ちゃんの友達の、ハサ先輩! その人連れてきてよ!」
「えっ、あいつ連れてくんの? ……マジで言ってんのかよ……」

 俺の友達のハタ先輩ことハタト。そいつはまあ、腐れ縁的な? 旧友的な? そんな感じ。のはずだった。
 嫌いの人がいるからソフトに言おう。俺の友達のハタ先輩ことハタオは___ホモ達だ。やめろ、そんな目で見るな。ホモというところ以外はいいやつなんだ。男に好かれるというのもおかしな話だが。

5:ずーずつ:2014/07/16(水) 21:23 ID:O1.

×××××ハタトがハタオになってました。すみません。×××××

6:ずーずつ hoge:2014/07/22(火) 00:01 ID:O1.

「何、もしかして連れてきてくんないの? ……もしかして、ハタ先輩は……」
「あはははは、何言ってんだよ、あいつは特に変な趣味は無かったと思うぞ?」
「ふーん。つまりあるのね。小さい子が好きだったら私、勝ち目あるかもしんない……」

 こんな憎たらしい奴とは言え、俺の妹でもある。アユの初恋(多分)が、ハタオがホモのせいで失恋に終わるとか。トラウマ確定だろ。しかも、ハタオの好きな人は俺って……。
 そう思い、バレないように言うが、やはりアユ、感づいてしまわれたようだ。いい方向に。

「あ、そうだ。ハタ先輩に13歳はセーフですかって聞いといてー。さ、早く出てって」
「はぁ? 自分で聞けよ。って押すな!」
「もう十時半なの! 眠いの! おーやーすーみ!」

 アユに凄い力で部屋の外まで押され、バタンと扉をしめられた。怪力、恐るべし。そう思いながら部屋に戻るため廊下を歩き出したその時。

「……? あ、スルメかー。どうしたの? こんな時間まで」

 向こうからカイ兄が俺に話しかけてくる。

「あ、カイ兄じゃん。そっちこそこんな時間までどうしたの。ってか顔赤いな」
「お風呂に入ってたら、いつの間にか寝てたらしくてさー……はぁ」

 寝不足かなぁ。そう言い笑いながら頭をかくカイ兄。

「へぇ、災難だったなー。そんじゃ、俺はこれで。おやすみー」
「うん、おやすみ。よい夢を」

 カイ兄に手をふりながら、俺はこの場を後にした。つってもすぐそこだけどな。


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