どん底の下に突き進む

葉っぱ天国 > 小説 > スレ一覧 [書き込む] Twitter シェアする? ▼下へ
1:sango:2014/08/15(金) 21:40 ID:NFA

またやってしまった……駄作者の放置作品
これで何作目か分かっています……
一応こうふクレジットは遅くなっても10年かけても完結させまする。

多分これも長続きしないかもしれませんね
短編にしろよ!という話になりますが、短編には出来ないんですよねーこれ一筋で行きたいんで


今回はこうふクレジットとは別に現実的(?)な話です。
神とかいきなり登場したりしませんのでご安心を。

小説は慣れていないので、情景描写や心情描写が苦手です。
コメント宜しくお願いします!


character pad>>02

2:sango:2014/08/15(金) 21:53 ID:NFA

character pad ver01

*朝比奈 芽瑠 ▼Asahina Mel ♀
data
中学1年生。家が裕福でなく、苦労している。
ついに親は芽瑠を追い出してしまう。
そしてある事情から世界各国の政治家の子供が集う物凄い学園へ入学。

*椎良 奈色 ▼Sine Nairo ♀
data
芽瑠のクラスメートの女子。
椎根財閥の令嬢で裕福。芽瑠を見下している。

*矢賀澄 俊 ▼Yagasumi Suguru ♂
data
芽瑠のクラスメートの男子。
日本人ぽいけど実はどこかの国の王子候補だとか。
椎根の幼馴染。

夜十羽 莉音 ▼Yatoha Rinon ♀
芽瑠のクラスメートで委員長かつ生徒会の会計を務める女子。
芽瑠の初めての友達。

3:sango:2014/08/15(金) 21:58 ID:NFA

 金持ちが貧乏を見下すという因果関係はいつまでも変わらないものなんだね――……
 
 この先何十年、何百年経とうときっと変わることはないだろう……

 
storyT 〜ヘンゼルとグレーテル〜

「今月の学費も高いな……」
 父は重い声で電卓を見つめた。
 今日も父は会社の残業で帰るのが遅く、もう夜中の12時をまわっていた。

 20XX年、中学生も理由があればバイトが認められる時代。
 私も家計を支える為にバイトをしている。
 父と母は共働きだというのに、収入は不安定。

 両親共に大企業の平社員だが、この時代は平社員はまともな給料がもらえない。
 私の周りで私程醜い貧乏な家庭は見たことがなかった。

4:sango:2014/08/15(金) 22:19 ID:NFA

 友達の家に遊びに行った時は驚愕が隠せなかった。
 何てすごい大きい

「母さん『そろそろ』じゃないか?」
「えぇ、借金も増えてきたしねぇ……」
 夜は電気代を節約するため、小さなランタンを照らしただけの居間。
 ぼんやりと黄色い光が居間にいる2人を照らす。
家なんだろう……と。
 だがそれが今の『基準』であり、私の家が『基準』以下だという事を思い知らされた。
 その話が私は微かだが耳に入った。
「そろそろだ……私を追い出すんだわ……」
 覚悟はしていたが、やはり怖い。
 だが2人とも優しいなぁとしみじみ思う。

 これは私を借金取りに絡ませたくなくてした事だ。
 それに酷い親は奴隷として売り飛ばす親も居るからまだ恵まれた方だ。

「ありがとう……お母さんっ――お父さん」
 私は涙を流さなかったが、曇った声で呟いた。

5:sango:2014/08/15(金) 22:32 ID:NFA

 私は小さい普通の家で言う……玄関程の大きさの屋根裏部屋に居る。
 そこが私の部屋だからだ。

 小さいが整理整頓はきちんとしているので汚くはない。
 木製の古びだ机と椅子があるだけだ。

「寝よう、きっと明日は忙しくなるわ……」
 自分でも訳の分からない事を呟いていると、いつの間にかコトンと寝てしまっていた。


「ふぅ……今日はきっとこの家とお別れかな」
 私の勘はかなり鋭いから、今日辺りでこの家を出て行く。

「芽瑠、話いいかしら……?」
 エプロン姿の母が部屋に入るなり溜息をついた。
「申し訳ないんだけどね……今日出て行ってもらえないかしら……」
 母は涙目で俯いた。
「このままだと養っていけない。奴隷も嫌でしょう?」
「うん。覚悟は出来ている。バイト代でなんとかなりそう」
 勿論、何とかなるわけない。
 8ヶ月週5回働いて貯まったのは僅か5万円だ。

「いいわ、母さん。前から覚悟していたことだもの」
 私はため息もつかず、母を心配させないようにした。
「荷物をまとめるから……」
 私は鞄を引っ張り出すと、母は小さく頷いて部屋を出て行った。

6:sango:2014/08/15(金) 22:41 ID:NFA

4を訂正します

友達の家に遊びに行った時は驚愕が隠せなかった。
 何てすごい大きい家なんだろう……と。
 だがそれが今の『基準』であり、私の家が『基準』以下だという事を思い知らされた。

「母さん『そろそろ』じゃないか?」
「えぇ、借金も増えてきたしねぇ……」
 夜は電気代を節約するため、小さなランタンを照らしただけの居間。
 ぼんやりと黄色い光が居間にいる2人を照らす。
 その話が私は微かだが耳に入った。

「そろそろだ……私を追い出すんだわ……」
 覚悟はしていたが、やはり怖い。
 だが2人とも優しいなぁとしみじみ思う。

 これは私を借金取りに絡ませたくなくてした事だ。
 それに酷い親は奴隷として売り飛ばす親も居るからまだ恵まれた方だ。

「ありがとう……お母さんっ――お父さん」
 私は涙を流さなかったが、曇った声で呟いた。

7:にっきー:2014/08/15(金) 23:15 ID:ibc

見に来ましたw

新しい小説始めたんですねw

こちらの方も頑張ってください!
あと私の方も小説更新したのでよかったらまたお願いします。

あと一つw
フリートークに来ましたよね?
私のスレに

8:sango:2014/08/16(土) 10:54 ID:NFA

はい、行きました……すみませんーー

9:にっきー:2014/08/16(土) 11:04 ID:P1I

全然いいよー!
そこで話しましょう笑

せっかくここで知り合ったんですし

10:sango:2014/08/16(土) 11:41 ID:NFA

ありがとございます^^
―−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
 少ない荷物をまとめた。
 筆記用具と財布、服を数枚。
 
 お金はないけど、いつか役に立つと思って必死で得てきたものがあった。
 それは私の持つ、『知識』だ。
 塾へも行かなかったけど、中学校での成績は良かった。
 この知識が生活に役立つとは思えないけれど……


「ごめんなさいね……無責任で」
 母は表情を曇らせたまま私を見つめた。
 父は言葉を紡げないのか黙りこくったまま。
「大丈夫よ、じゃあ学校行ってくる」
 私はこの家を出て行った。

11:sango:2014/08/16(土) 11:49 ID:NFA

 学校も今日がお仕舞いなんだろうな……
 20XX年は中学は義務教育ではないため、教育費がかかってしまう。
 
 家を追い出される子供もよくいるからね。

「先生……今日から学校に通えなくなりました」
 担任の先生は私の家庭事情を知っていて、親身になってくれる。
「覚悟はしていたのね……そんな事もあろうかと!」
 先生は明るい声で1枚の封書を取り出す。
「エリウゲナ学園の招待状を貰ったのよ。試験に合格すれば学費は免除してもらえるわ」
「えぇっ、無理ですよ……そこの学校は試験を募集していないはずじゃあ……」
 エリウゲナ学園は各国の政治家の子供が集う学園。
 試験合格者はこれまでに1人もいなくて、皆お金で入っている。

「貴方なら合格出来るわ。寮もあるから」
 先生は封書を私に差し出すと、私は躊躇いながら受け取った。

12:sango:2014/08/16(土) 11:53 ID:NFA

「困りますって……」
「これで合格しなかったら貴方の未来はないと思いなさい」
 先生は他人事のようにあっさり言うと、職員室を去った。

「言っておくけど……試験は今日の2時からよ?会場は漣ビルの2階」
「えぇっ早く行って下さいよっ」
 
 仕方ない、ダメモトで受けよう。
 寮があるなら助かるしなぁ……
 でも私みたいな貧乏人が行ってもいいのかしら?

13:にっきー:2014/08/16(土) 12:06 ID:P1I

sangoさん>いえいえ!
フリートークで沢山話しましょうね!

こうふクレジットはもう書かないんですか?

こちらの小説も全部読みましたが面白いです!

14:sango:2014/08/16(土) 14:46 ID:NFA

続きます^^
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 漣ビルの噴水広場の前でボーッとしていた。
 受かるか分からないかといって野宿は嫌……
「どうしよう……っあー」
 これで受からなければ今日はきっと野宿だ。
 
 試験まであと40分。
 会場は沢山人がいて、自分は受かりそうになかった。
 だってこんなに人がいるんだもの、試験落とされる……

 皆塾や家庭教師等で勉強ができる人ばかりなんだわ。
 私ったら独学でやってきたのに――


「あっそろそろ時間だっ……」
 公園の時計の針は5を指していた……

15:sango:2014/08/16(土) 14:53 ID:NFA

 会場は長い机が沢山あって、前にスライド式の大きな黒板があった。
 招待状を受付の人に渡すと、席を案内された。
 
 試験の結果は高速採点で2時間後らしい。
 そう、今日受かるか受からないかで未来が決まる。
 人生のどん底から這い上がれるかは自分次第……

 試験開始の合図は、一気に緊張させた。
 冷や汗がじわじわして、鉛筆が湿ってしまう。
 全て習った問題……大丈夫、私には分かる――


「試験終了です。鉛筆を置きなさい。お疲れ様でした」
 何時間経っただろうか――……
 私は8時間くらい経ったと思う……
 マークシートは全て埋まった。
 ただそれが正解の答えと重なるかどうかは知らない――……

16:にっきー:2014/08/16(土) 15:07 ID:P1I

更新率高いですねw羨ましいです!

これからも応援してるのでがんばってください!
私の方の小説もよろしくお願いします。

sangoさんっていつから小説を書いてるんですか?
質問に答えてくださると嬉しいです。

時々で良いのでフリートークにも来てくださいね。

17:sango:2014/08/16(土) 15:08 ID:NFA

「ねぇ、今年も試験合格者が今のところいないらしいわよ」
「やっぱりかー、流石エリート校だよなぁ」
 そんな噂を試験の後で耳にすると、私はもう今日の野宿の場所を考え始めていた。
 公園がいいだろうか、コンビニで何か買っていこうか……
 

「黒服だ、もう結果が出たのかしら?」
「本当だ、うわぁドキドキする」
 ん?『黒服』……?

 黒いスーツを着た男性が何人かいて、茶封筒を配っていた。
 試験結果か、この時代は早いなぁ……
 ぼんやり考えていると、私はいつの間にか手元に封筒を持っていた。

「確か今年は合格者がいないんだってね……残念」
 テープで丁寧に閉ざされた封筒を破り捨てた。
 綺麗な折り目の紙が1枚と、書類が落ちる。

『厳重なる試験の結果、見事合格致しました
 
 国語 平均点60点 得点92点
 数学 平均点54点 得点96点
 英語 平均点45点 得点91点
 理科 平均点44点 得点96点
 社会 平均点49点 得点98点 』

「えぇ……っ!?採点ミスじゃないの、これ……合格っ!?」

18:sango:2014/08/16(土) 15:09 ID:NFA

小説は1年くらい前から始めています。
あまり書いてませんでしたがw
まだまだですねー

19:sango:2014/08/16(土) 15:12 ID:NFA

合格ってありがちパターンですよね……
まぁ合格しないと話進まないんでw

20:にっきー:2014/08/16(土) 15:22 ID:P1I

小説家目指してるんですか?!

応援してます!

21:匿名希望:2014/08/16(土) 15:33 ID:dbM

驚くほど内容が入ってこない

22:sango:2014/08/16(土) 17:31 ID:NFA

にっきーs
小説は暇つぶしに書いているだけで目指しているという訳では……
でも応援ありがとうございます^^

匿名希望s
指摘する部分があればお願いします^^

23:sango:2014/08/16(土) 17:43 ID:NFA

 にしても平均点低いなー
 私の学校の定期テストの方がまだ難しかったけれど。
 でも良かったぁ〜これで寮に住むことが出来るんだ!
 

 試験に合格した私は学校へ通うことが出来た。
 
「わぁ……すごい」
 自分が今、この学園の制服を纏っていると思うと、嬉しくなった。
 白いブレザーに金の糸で刺繍されたワッペン、銀色のボタン、黒いリボンとスカート。
 校庭は広くて、鉄棒もサッカーゴールもある。
 正門の前にはバラが生えていて、小さい小規模な噴水が設置されている。


 教室に入って軽く会釈する。
 至って普通の教室が少し綺麗になった感じだ。

「誰あれです、新入生?」
「試験に合格したらしいですよっ」
「天才ね!偉大な政治家になりたいのかしらね?」

 教室中で噂されるが、ただ宿を確保したいだけで入学したとはとてもじゃないけど言えない。
 
 

24:sango:2014/08/16(土) 17:43 ID:NFA

入学までの道のり長いんで省略させていただきました。

25:sango:2014/08/16(土) 17:54 ID:NFA

storyU 〜因果関係ループ〜


「こんにちは、僕、夜十羽 莉音。君の隣の席の者だよ」
 ショートヘアで一人称が僕、手を制服の袖に埋めている女子が話しかけてきた。
 彼女は40度でお辞儀をすると、手を差し伸べる。
「こんにちは……」
 戸惑いながら私は手を彼女の手に重ねた。

「僕はSクラスの委員長を務めているんだよ。宜しくね」
「こちらこそ宜しくお願いします」
 パサリとロングストレートの髪の毛を揺らしながらお辞儀をする。
「ここはお嬢様校といっても変人ばかりだから、硬くならなくていいよ」
 (貴方も変人の一部ではありませんか……?)

「これが君の教科書だよ、どうぞ」
 彼女は白い紙袋を抱えて渡す。
「ありがとうございますっ」

 国語、数学、理科社会……真新しい教科書は蛍光灯に照らされて反射していた。
「わぁ……教科書!」
 私の家は貧乏だったため、新しい教科書は買ってもらえず、知り合いのお古を使っていた。
「本当に……ありがとう!」

26:sango:2014/08/17(日) 10:31 ID:NFA

「所詮庶民が……」
「奈色、やめなって。別にお金だって君が稼いだわけじゃあないだろう?」
 褐色のツインテールの子が、私に向かって溜息をついた。
「その方は……?」
「彼女は椎良奈色。財閥の令嬢なんだ」

 また厄介な奴が来たなぁ。
「庶民は大嫌いなのよ。同じ地を歩いていると思うと身の毛がよだつ……」
 お前がこの世界で汚い息を吐いていると思うと身の毛がよだつわ!
「ごめんなさい……」
「奈色はいつもそうだよ、そうやって人を見下して……」
 莉音は少しヒステリックになっていた。

「いいんですよ……奈色さんが言うことはご最もですから」
 いつの時代になってもこの因果関係は変わらない。
 永遠にずっと、永遠にずっと――……

「何よ!奈色さん何て軽々しく口にしないで下さる?椎良様と呼んでっ」
 金持ちってこんな人ばかりなのかしら?
「わかりました……」

27:sango:2014/08/17(日) 10:38 ID:NFA

「ごめんね、いつもあいつは自分より優れた人を見るとこうなっちゃうの」
 莉音は去っていく奈色を見て溜息をついた。
「別に私は秀でる様な者ではないのですが……」
 私は席につきながら、教科書をまとめた。
 
 いるよね、自分が優位に立ちたいと思うやつ。
 まぁ、ここで優位になろうとも、この世界に自分より上は大勢居る。
 いくらここで蹴落としても、自分の上はまだまだいる。
 
 まぁ私は今人生のどん底から1cm這い上がったかな。

28:sango:2014/08/17(日) 22:00 ID:NFA

 学園のベルが鳴ったかと思うと、担任らしき女性がドアから出てきた。
「お早うございます、皆さん。それでは今日の日直は……その前に転入生が来ていましたね」
 先生はメッキの赤いスクエアフレームの眼鏡をずらしながら私に視線を向ける。

「確か……朝比奈さんだったかしら?」
「はい、そうです」
 先生は少し考え、続けた。
「転入生の朝比奈芽瑠さんです。慣れない生活をフォローしてあげて下さいね。それでは次に合唱コンクールの件ですが……」
 案外自己紹介はなく、軽く名前を言われただけだった。
 それはそれでいいんだけれど。

29:匿名希望:2014/08/19(火) 17:05 ID:NFA

あげ

30:sango:2014/08/19(火) 22:51 ID:NFA

 憂鬱なHRも終わり、休み時間となった。

 喋ったり、スマートフォンで遊んだりしている人が多い。
 次は移動教室だっけ……

「調理室、一緒に行きません?」
 莉音が卵を私に手渡す。
「あぁ、場所が分からないので……案内お願いします」
 卵を3つ受け取ると、教室を後にした。

「広いので覚えづらいと思います。私もまだ覚えきれていませんから」
 莉音は苦笑しながら進む。
「そうなんですか……」
 確かに理科室が3つ、調理室、裁縫室などいくつもあり、覚えにくい。

「ここが別棟にある調理室です。食堂の真横なので覚えやすいですね」
「あ、ありがとうございます」
 軽くお辞儀をすると、ドアを開ける……

 ビュッ
「ぎゃあああああぁっ!?」
「な……何が……っ」
 とっさに莉音が調理室に躊躇せずに入る。
 テーブルに3つ割れた卵がある。
 生々しい黄身が垂れ、ピチャッと不気味な音をたてる。

「私がドアを開けた瞬間、弓矢が目の前を……」
 私が指差すと、そこには折れた弓矢と椎良奈色が居た。

31:sango:2014/08/19(火) 23:03 ID:NFA

「またか、鬱陶しい……ボディーガードをもう1人増やそうかしら?」
 手を叩きながら奈色は溜息混じりに呟いた。
「今のは……」
 私が尋ねようと言いかけたが、彼女が遮った。

「私が後継になるのを嫌に思う人が殺し屋を雇ってるの。その度ボディーガードが犠牲になってくわ」
「そんな――っ周りの人も危険じゃない」
 私は弓矢を屈んで拾いながら吐き捨てるように言った。
「だから、皆を寄せ付けないために酷く当たってんの。ま、大抵は私が1人の時狙うけどね」
「そうだったの……でもそれなら警察に……」
 私は言いかけたが、途中で言うのをやめた。

「今年から……憲法が変わったのよ」
 奈色の言う通り、今年から憲法が変わり、殺し屋の扱いを警察はしないことになった。
「奈色、大丈夫なの?僕、びっくりしたよ」
 莉音は呑気に欠伸していた。

「にしても、この割れた卵どうしよう」
 私は矢が貫いたと思われる卵を汚物を見るような眼差しで見た。
「放って置けばいいでしょう。セバスチャンがいずれ回収に来るわ」
 セバスチャンとはこの学園の掃除を担当する役員のことだ。

32:sango:2014/08/19(火) 23:04 ID:NFA

30の莉音のセリフ!
「広いので覚えづらいと思います。私もまだ覚えきれていませんから」
を訂正し。。。
「広いので覚えづらいと思います。僕もまだ覚えきれていませんから」
です。

33:sango:2014/08/20(水) 18:18 ID:NFA

「あら、どうしました?」
 4,5人生徒が入ってくると、割れた卵を一斉に見た。
「これは……」
 私は彼女達に殺し屋から奈色が狙われている、と言えば彼女がいじめられかねない。
 言い訳を考えている内に、奈色の方が先に言葉を紡いだ。

「皆さんご存知でしょうが……殺し屋から私が狙われているのです」
 奈色は俯きながら溜息をついた。
「何それ……迷惑じゃないっ」
 その中の1人、ユーリアが奈色を睨み付けた。
 私は大体予想は出来ていたが、まさか心配もしないで迷惑と喚くのはどうかと。

「迷惑ですって?それは私に限った事じゃないわ。貴方だってもしかしたら殺し屋に……
「冗談じゃないわ!これを知ったら皆きっと貴方から遠ざかるわよ」
 彼女の取り巻きも頷く。

 それを私と莉音は黙って見ていたが、この瞬間を待っていたかのように莉音は口を開いた。
「迷惑と思うのなら彼女を追い出しても構いさ。その代わり、どこに追い出すかが貴方が責任持ってよ」
 莉音は冷静に述べたが、頬がかなり紅潮していた。

34:sango:2014/08/20(水) 22:04 ID:NFA

「適当に決めるのはよしてよ。どこの学校へ行っても誰かしら狙われるさ」
 莉音は溜息混じりに続けた。
「皆に迷惑だから彼女は1人で行動しているんだ。それをどうして分からない。鈍感め」
「ど……鈍感っ!?」
 ユーリアは涙ぐみながらその言葉を繰り返し呟く。

 ざまあみろ
 とか思っていたけど、本当のところ、私は何もしていなかった。
 だから、『ざまあみろ』と言う権利は奈色と莉音にしか無い。

「えっと……授業、始まりますね」
 私がおどおどしながら言うと、周りにはもう大勢の生徒が私達を囲んでいた。
「あぁ!僕は一体……!?」
 莉音は慌ててユーリアを立たせる。
 

35:sango:2014/08/20(水) 22:12 ID:NFA

 事情は一応先生に話したものの……
 莉音は廊下に立たされるわ、ユーリアは泣き出すわで忙しい。
「ぎゃあぎゃあ、私って鈍感なの!?うわああ!あーあーあーあー!」
 一向に泣き止む様子もなく、洗面器3杯分の涙は流したと思う……

 おまけに奈色はいきなり泣き出しながら卵を黒板に投げて大騒ぎ。
「だめだわ、奈色の精神状態が不安定なのかしら……」
 保健室に運ばれた奈色は、そのまま早退した。

「色々ありましたが、授業を再開します。今日はスクランブルエッグを作ります」
 先生は呆れたと言うより、もう放心状態に近かった。

36:sango:2014/08/21(木) 17:51 ID:NFA

今日葉っぱ天国見たらエヴァ祭りらしいですね^^

37:sango:2014/08/21(木) 22:53 ID:NFA

公式(?)Twitterアカウントです
小説に関係ないかもしれませんが閲覧&RT&フォローお願いします^^
https://twitter.com/komakomaho
Twitterのみのキャラクターパッドもあります(´・ω・`)

38:sango:2014/08/21(木) 23:12 ID:NFA

「スクランブルエッグ楽しみだねぇ」
 どこか不気味で嫌な声がしたかと思うと、背後に何かがいることに気付いた。

「ぎゃあっ!莉音さん!?廊下に立たされていたんじゃ……」
 卵を割っている途中、莉音が二ヤッと意地悪な笑みを浮かべ、覗き込んだ。

「先生は放心状態だから気づいてないし。僕が悪いわけじゃないし」
「それはそうだけれども……」
 私は言い返す余裕もなく、気づいたら彼女は勝手に作り始めていた。
「それで?あいつはついにバスタブ1分くらいの涙を流したかい?」
 
 莉音の言葉を耳にし、ハッと振り返ると、ユーリアはまだ泣いていた。
 先生から洗面器を貰い、壁に背を向けながら洗面器に涙を溜めている。
「あれで……確か5杯目だったかしら……?」
 しかし彼女の涙が貯まった洗面器は、台の上に、7つもあったのだ……

39:sango:2014/08/25(月) 17:33 ID:NFA

あげ

40:sango:2014/08/25(月) 21:56 ID:NFA

最近更新怠ってました、すみません!
久しぶりの更新です^^

41:sango:2014/08/25(月) 22:03 ID:NFA

 3時限目の授業がやっと終わり、今日は下校時間となっていた。
 そこで、今日私はある事を学んだ気がする。

『裕福だからといって、決して幸せだとは言えない』ということを――……
 いや、寧ろ裕福だから不幸せなんだ。
 この因果関係は金持ちが貧乏人を見下すのと同じように近い因果関係。
 私は何となく奈色が言いたいことを理解できたような気がした。


「さて……寮はどこだっけ」
 地図によると、バラ庭園の超えた方にあるとか。
「あら?君も寮生なの?奇遇だねぇ。僕も寮生なんだ」
「り……っ莉音!いつの間に……」
 不気味(?)な声がしたかと思うと、それは莉音だった。
 
「寮は1人1部屋。食事の時間は決まっているし消灯時間も厳しい」
「あの、寮の場所って分かる?」
「当然だよ、僕についてきなよ」
 莉音は校門を出ると、庭園に向かった。

42:sango:2014/08/26(火) 18:37 ID:NFA

「バラ園の角を曲って左が女子寮。さ、着いたよ」
 莉音は噴水を見上げる。

 寮の前には誰だかよく分からない銅像と、バラの花が浮かぶ噴水がある。
 バラは見たことが無い品種があって、赤いバラは勿論、白いバラ、青いバラ、黄色いバラ、ピンク。
 奥の方にはオレンジや紫の他にも多弁のバラや一重の種類もある。
 そして噴水の前にハート型にレインボーローズが生けてあった。

「わぁ、虹色のバラ何てあるのね。トゲが鋭いけれども」
「虹色のバラ何てないわよ」
 
 一瞬莉音がヒヤッと冷たい声で言った。
 
 えっ――?

「あんなバラなんて、所詮着色料を施しただけのモノ。僕はあまり好まないね」
 莉音はレインボーローズから視線を反らし、寮に入る。
「……へぇ」

 バラの花言葉は色によって違う。
 赤は情熱、青は神の祝福などある。
 その中でもレインボーローズは全ての花言葉を含む、縁起の良い花。
 それなのにどうして――?

43:sango:2014/08/28(木) 22:02 ID:NFA

あげ

44:sango:2014/08/28(木) 22:09 ID:NFA

 入口の両側にも石像があって、それぞれ初代理事長と初代校長らしい。
 玄関から廊下までまっすぐレッドカーペットが敷いてある。
 シャンデリアが真上にあり、太陽にも劣らない程の光を放っていた。


「僕は106号室だからあっちだ。じゃあね」
「あ、うん……」
 莉音は2階に上がっていく。
 私は277号室って聞いたんだけど、どこだろう?

 そんな事を疑問に思っていたら、女性が私の方へつかつかと歩み寄る。
「貴方、転入生の朝比奈さんかしら?」
 ロングストレートで青いフチの眼鏡の若い女性。
 何だか『デキる人』と言う風なキリッとした人だった。

「277号室へ案内しますので、ついてきて下さい」
 彼女は早口で言い、早足で2階へ上がる。
 顔に感情というものがないし、声もすごく冷たかった。
 

45:sango:2014/08/29(金) 17:08 ID:NFA

「貴方の部屋はこの3階の薔薇の階ですが……あら?」
 私と彼女は階段を上がったところで口と足を止めた。
「277号室の前で何か騒いでいるわね……」
 彼女は落ち着いた口調で言うと、私を置いて騒ぎの中に入る。

「貴方達、一体何を……?」
 女子生徒が9,10人くらいぎゃあぎゃあ騒いでいていた。
 どの生徒もヒステリックな状態になっていて、手のつけようがない。

「あの……どうかなさいました?」
 私は騒ぎの輪に入りながら事情を問うと、莉音が息切れしながら出てきた。
「はあっ、はぁ、ぶー……っ」
「あの、何があったの?この騒ぎ。このままじゃ私部屋に入れないんだけど……」
 私は莉音に文句をぶつけると、莉音は檄を飛ばす。

「男子生徒が106号室、私の部屋に侵入したのよっ!それを見つけたら女子生徒が男子を殴りかかって……もうだめ……」
 莉音はカーペットの上にうつ伏せに倒れると、気絶に近い状態になった。

「男子生徒が侵入?一体誰なの?」
 案内した女性は尋ねるが、その問いに答える者は誰もいなかった。
「男子生徒に……逃げられましたわ」
 一人の言葉を紡ぎ出すと、その他の生徒も一斉に頷きだした。

46:匿名希望:2014/08/30(土) 00:53 ID:NFA

あげ

47:sango:2014/09/04(木) 13:24 ID:g2o

しばらく更新休んでいました。。
今日から再開です!


書き込む 最新10 サイトマップ