猫かぶりの生徒会長

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1:龍:2014/08/29(金) 22:09 ID:InY

実話と嘘が混じってるよ♪ 
駄作になりますが見ていただけたら嬉しいな
コメントもお気軽にどうぞ(笑)
それでは始まり始まり♪

2:Ruka:2014/08/30(土) 18:34 ID:H1.

頑張ってください!

3:龍:2014/08/31(日) 15:18 ID:InY

ある日、一人の少女が生まれた

五人姉妹の四女として

両親は二人とも、とても元気

少女はすくすくと育ち、明るく元気な子になった





小学校では、周りにうまく馴染んでいた

じぶんの意見をはっきりと言い

得意な編み物で物を編み、皆を喜ばせたり、笑わせたり

そんな姿に惹かれた子供もいた

少女の周りは友達でいっぱいだった

こんな風に、少女の小学校生活はとても良いものとなった




中学校でも、上手くいく

そう、今まで通り

きっとーー






「引っ越しをする」



「え・・・・・・嘘・・・」




少女が中学校に上がる前

突如、伝えられた“真実”




嫌だーー

もっと皆と遊びたい

編み物で笑ってほしい

勉強したい

もっと、もっとーー





皆と一緒にいたいーー





少女のちいさな願いが叶えられる訳もなくーー




「皆さん、もうすぐ卒業ですね。そこで、一人だけ、県外に転校する子がいます」


「その、私、転校することになりました」


「えー」


「いやだー」




皆、悲しんでくれた

泣く子もいた




こんなにも別れを惜しんでくれるなんて・・・



“人は、優しい”



あっちの人も、きっとそう



ー私を受け入れてくれるはずーー





「編み物?なんかおばさんみたいでダサい」



“ださい”



そっか・・・



私のずっとやってきたもの

大切な人から教わったもの






「だ・・・よね、なんかダサいよね・・・」


「うんうん」





私は編み物をやめた





「あの番組なんか古い」



「だ、だよね。わたしもそう思ってた」




それからどんどん捨てていった


自分の考え方

喋り方

持ち物

趣味




あの頃の少女はーー





「ねー昨日の奴見たー?」


「・・・うん。お、面白かったね」



本当はみてないんだけど・・・


話、合わせなきゃ


自分の言いたいこと、ばんばん言っちゃいけない


空気読まなきゃ


皆に合わせなきゃ





もう、どこにもいない






「あなた、だれ?」

4:龍:2014/09/02(火) 19:58 ID:InY

rukasさん
ありがとう・・・
めっちゃうれしいわ・・・
これからもよろしくです

5:龍:2014/09/08(月) 19:00 ID:InY

「藤里さーん!プリント、職員室に持ってってくれないかしら!」






「はい!もちろんです!」




「あいつ...マジメだよな...」

「結構かわいいし...」


「ね〜ほら見て!藤里銀華!生徒会長さんだよ!」

「うわーっ美人ーっまさに才色兼備!」

「いつも勉強ばっかしてるんだろうね...芸能番組とか見なさそう「


男子たちの噂声

教師からも頼りにされる逸材

ギャルたちだって、この通り


そう、今目の前の廊下を歩く少女は全てを持っていた


美しい容姿

難問もさらさらと解いていく知能

運動部にも劣らぬ運動神経

何者にも嫌われない明るい性格


欠点などどこにもない

何もかもが完璧









......と思うだろう?


それでは、少女の内心をどうぞ


(何が美しい容姿だ生まれつきだっての)

(難問もさらさら解く?あんなの解けて当たり前でしょ)

(素晴らしい運動神経?ああうちの運動部レベル低いもん)



(何者にも嫌われぬ明るい性格?)



(笑わせてくれるじゃないか。猫にきまってる)


(ちなみにアニメは人生だと思ってるぜ☆)


そんな風に、何もかもができたように見えて、こんなひねくれた性格



「銀華〜今日遊びにいかない〜?」




「いいねー。どこ行く?」




今日も、少女は猫かぶる

6:龍:2014/09/13(土) 17:27 ID:InY

「転校生くるぞー」


・・・唐突

うん唐突。


「おら来いや」

「はい・・・」


入ってきたのはおそらく「可愛い」という要素を持っている女の子

高い位置のツインテール

つり目に白い肌


「はじめましてっ!葦谷りんかだよっ!」


明るい性格


「それじゃあ授業始めるぞ−」


いつも通りの授業


「ここの問題分かる人ー」


私ともう一つ、静かに上がる腕


「はいっ」


・・・葦谷


頭、いいな


「それじゃあグループで自習ー」


「えーっとじゃあ酸素の実験からやろうか!」


統率力もある


なかなかの強者だ


キーンコーンカーンコーン


「ほう・・・」


転校生が来てから数日


葦谷はすっかりクラスに馴染んでいた





「藤里さんっ!」


無駄に高い声

耳がキンキンとなる


「・・・なに?葦谷さん」


精一杯の笑顔をつくり、彼女の方を見る


「藤谷さん、学級委員長なんでしょ?」


「え、ええ」


「そっかあ・・・わたし、こういうリーダーみたいなのにあこがれてるんだ・・・」


「へえ・・・」


興味のない話

あくびをこらえ、「興味津々」という様子を見せる


「でさ・・・私たち、二年生じゃん?生徒会決定会いつだっけ?」


「え?生徒会決定会、もう終わったよ?」


唖然、とした様子の葦谷


「へ、へえ・・・それで、誰がなったの?」


「私だけど・・・」


・・・今度は愕然、か


「そ、そっか・・・藤里さんが会長なら、きっといい学校になるね」


そう言って笑うと、葦谷は去っていった


何なんだいったい・・・





私は知らない

葦谷の笑顔の裏側を


「なんで・・・藤谷さんが・・・私も・・・」




「運命・・・ですか」

7:龍:2014/09/14(日) 18:10 ID:InY

私は猫かぶりーー

そう言ったものの、猫無しで普通に話す人だっている


「はあ・・・疲れた・・・」


人気のない花壇

風に揺れるコスモス


「きれいだな・・・」


静かな、私だけの時間が始まる・・・と、思ったのに


「相変わらずですなあ・・・生徒会長サン」


やっぱりね


「うるさいよ



コウ」


刈沢広太

通称コウ


「そんなに睨むんじゃ美人顔が台無し」


「うざいぞ」

パキッ

まだ温もりの残る缶コーヒーを開け、一気に飲んでいく


「お前コーヒー好きだな」


「まあね・・・」


こいつと出会ったときも・・・確か、私はコーヒーを飲んでいた


『こんにちはー・・・始めまして、か』


1年の夏、こいつは転校してきた

よく整った顔

やんわりとした性格

女子達にとっては最高の瞬間だっただろう

私は父を失ってすぐだったため、あまり元気がなかった

あのときも、この花壇にいて・・・


『あ・・・刈沢君・・・』


『藤里か・・・お前、猫かぶってるだろ』


いきなり、だった

笑顔、わざとらしかったかな・・・

猫かぶってるの、そんなにバレバレだったかな・・・

でも・・・なんか違う

なんだか見透かされたような

私の本性を・・・私を前から知っているような感じだった

そして


『よく・・・分かったね』


なんとなく、こいつの前で猫はいらないような気がした


「ぷはっ!」


「ははは・・・豪快な飲みっぷりだな」


「・・・否定はしない・・・げふっ」


さらに腹を抱えるコウ


「む・・・」


その笑顔に、不覚にもドキッとしたのは多分事実





「あれ・・・刈沢君と・・・藤里さん?」


迫ってる

窓の向こうから


「なによ・・・」


あなたに、危険

8:龍:2014/09/15(月) 09:42 ID:InY

?side


ずっと、憧れていた


可愛くて

優しくて

リーダーシップもあって


私はいつも隅から見ているだけだった


だから・・・


『一緒に、遊ぼ?』


・・・嬉しかった


この子と一緒にいたら、もしかしたら・・・もしかしたら、人気者になれるかもしれない

私も、この子みたいに優しく

この子のように、可愛くなれるかも


そうなれるように努力もした

メイクもした

髪も整えた

勉強もした


『よく頑張ったな。学年一位だぞ!』

褒められた

『あの・・・す、好きです!』

好きになってもらえた


でも・・・


『あなた、ウザい』

『地味だったから仲間にしてあげようと思ってたけど・・・』


痛い

いたい

イタイ


『あははっいいザマ』

『調子乗ってるからよ』


やめて

悲しい

嫌だ

辛い



『転校します』



やっと、逃げられた

やっと、終わった


転校先では、ギャルを演じよう

キャピキャピしてても、頭いいギャル

リーダーになってたら、誰も文句言わないよね・・・


「始めましてっ!




葦谷りんかだよっ!」

9:龍:2014/09/15(月) 17:28 ID:InY

銀華side

『待ってよ!』


ーーああ、まただ


『ごめん...俺、行かなきゃなんだ...』


『やだよ...行かないでよ 私一人になっちゃう...』


ーーホント。行かないでよ


『本当にごめんな...』


『坊ちゃん!行きますよ!』


ー一人はさみしいの。ねえ...お願いだから


『待って...待ってよ...』





「待って!」


「!」


自分の声で目が覚めた

まさかこんな目覚めがあるとはな...


「ッ.....」


たまらなく胸が痛い


ポタッ


「あっ...」


なんでだろ...私、泣いてる


「やだな...忘れたと思ったんだけど」


しばらく、沈黙が続いた

滴は、数分でおさまった

でも...胸はまだ痛い


「あれ?」


やけに静かだ

まだ早いんだろうか

時計に目をやると...


「し、七時!?」


なるほど

だから静かだったのか


「だああああああ!」


慌てて着替えたりするも寝坊は寝坊

必死に走ってなんとか間に合ったくらいだ


「おはよう...銀華にしては遅いね」


「結愛...ハァ.ハァ...おはよう...」


落ち着け、と言うと結愛は私の背中を叩いた


東條結愛...私の...なんだろ?親友?

うーん...でもなんか違う

私は結愛の前でも猫をかぶっている

でも...


なんだか、結愛の前だとすごく安心できる

気楽に話ができる

今にも猫を外しそうになるけど...


やっぱり、嫌われるのが怖い


「弱虫ね...」


「へ?」


「ううん、なんでもない...」


やっぱり、朝の夢が応えてるみたい

今日の私、変だ


「銀華...なにかあったら...本当に、本当になんでも話していいから。遠慮なんてしないでいいからね。思ったことを素直に、ね」


「......」


ほら、これ

結愛は私が欲しい言葉をいつもくれる

でも......


「...銀華?」


「何?...あ、いや全然元気!ちょっと寝坊しちゃってさ。ぼーっとしてて...ゴメンね?」


「ううん!元気で良かった!」


ああ....

やっぱり、私、弱虫だ

10:龍:2014/09/20(土) 20:26 ID:InY

葦谷side

転校してきてからは


天才ギャルを演じてきた

可愛くて、優しくて、頭がいい

まるでーー


「あの子みたいね。」


でも...


『あんた、ウザいのよ』


あの子に言われた一言一言


忘れはしない


いつか、あの子を...いや、私を絶望の果てに追い込んだあいつを...


見返してやる

復讐してやる


あいつが

苦しんで地に這いつくばるまで


私は...



「藤里さーん!」


え?


「はい!」


そこにいたのは


「藤里さん!」「銀華!」


「なぁに?」


あいつの写し鏡のような子

太陽のように眩しい子


ーー嗚呼

また、まただ


また、私の邪魔をする


「畜生がッ」


なんでなんでなんで

私じゃないの?


あいつと同じ立ち位置になんなきゃ

強引でも

無理にでも


「奪ってやるわ...」


引き出しからハサミを取り出すと、奴の机に近づく


「ごめんね...」


なんで言ったのか分からないような言葉

それをかき消すように、ハサミを振り下ろした


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