余命わずかの少女は。

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1:伊東 蛍@◆nQ :2014/10/07(火) 18:06 ID:thc











「どうして、私なんだろう……」

2:伊東 蛍@◆nQ :2014/10/07(火) 18:09 ID:thc

どうも、伊東 蛍です(*´∀`)♪
今回は病系です!

コメントいただけると嬉しいです!
ちなみにカメ進行です!
頑張ります( ´∀`)

3:伊東 蛍@◆nQ :2014/10/07(火) 18:45 ID:thc

【七瀬 虹乃】

病院って好きになれない。
独特な消毒の臭いとか、泣き声とか。

そんな空間で私は生きている。
狭い白い空間の中で。

「こんな病気早く治したいのに」

見えない病気と闘うのは辛い。
よくわからない薬を飲んで、吐いて。

夜になって今日も生きられましたって目をつむる。

そんな毎日が続いている。



私もう、限界だよ……

4:日和:2014/10/07(火) 20:18 ID:2WU

病気と戦う少女...面白いですね

私もう限界だよというところは少女の絶望さがわかります!

5:伊東 蛍@◆nQ HAHAHAHA ( ^∀^) HAHAHAHA ( ^∀^) :2014/10/07(火) 20:46 ID:thc

日和様!
ありがとうございます!
引き続き読んで頂けると幸いです!
頑張ります( ´∀`)

6:伊東 蛍@◆nQ HAHAHAHA ( ^∀^) HAHAHAHA ( ^∀^) :2014/10/07(火) 20:52 ID:thc

「おはよう、虹乃ちゃん調子はどうかな?」

看護師さんは毎朝私の目を見てにこにこと話す。 

病院って笑顔とかダメな気もする。
まぁ、いいや。

「おはようございます。元気ですよ」
「そっか!良かったね!」

良かったってなんなんだろうか。

「それじゃあ、失礼します」

ダメだ、気分悪くなりそう。
小さい頃から深く考えるといつもこうなるんだ。
病気のせいなのか。

自分自身の問題なのか。
分からないや。

7:伊東 蛍@数学だ。◆nQ HAHAHAHA ( ^∀^) HAHAHAHA ( ^∀^) :2014/10/07(火) 23:23 ID:iEs

屋上へ行くといつもの君に出会う。

「あ、虹乃ちゃんだー、おはようー」
「おはよう、優人」

いつものように挨拶をかわす。
この子は年下だがどうも、苦手だ。
不自然に大人びている。

「今日も注射なんだよねー、もう痛いのにさー」

笑いながら話す優人は寂しそうにも見えたし、生きる希望があるようにも見える。

「私も注射は嫌いだなぁ……」

優人はにっこり笑ってから。

「おんなじだねー、そろそろ時間だから……」
「そっか、頑張ってね」

「うん。バイバイ」

手をヒラヒラと振って屋上の扉を開けた優人はその場に倒れた。

8:伊東 蛍@数学だ。◆nQ HAHAHAHA ( ^∀^) HAHAHAHA ( ^∀^) :2014/10/07(火) 23:32 ID:iEs

登場人物

七瀬 虹乃
中学生 14歳
持病ストレスに対するもの。
小さい頃から期待されつづけたため。

中村 優人
中学生 12歳
ガン
明るい性格

9:伊東 蛍@数学だ。◆nQ HAHAHAHA ( ^∀^) HAHAHAHA ( ^∀^) :2014/10/08(水) 20:13 ID:5PA

「嘘……優人?」

声が震える目の前の出来事は夢なのか。

優人に近寄り手を握る。

「ねぇ!優人!?」

声をかけても返事はない。
手は冷たくなっていく。

「やだ……やだ!!誰か!!」

神様は不公平だ。

10:伊東◆WI キチガイッコ。:2014/10/10(金) 20:28 ID:5PA

時間は過ぎていった。

優人が手術室に入ってからもう二時間だ。
私は自分の病室で願うことしか出来ない。
本当に無力で情けない。


あのとき、先生が来てくれたからなんとか優人は手術室に運ばれた。
私は何もできずに突っ立っていただけだ。


どうか、生きて……


冷たいしずくが頬をつたった。

ねぇ、優人……
まだ一緒にいたいよ……

11:伊東◆WI キチガイッコ。:2014/10/10(金) 20:35 ID:5PA

気がつけば私は寝ていた。
泣きつかれてしまったのかもしれない。

温かいものを感じて、起きあがると優人が眠っていた。


優人……

良かった。

生きていて。


すやすやと眠る優人に安心した。

まだ空へいくのには早すぎる。
もっと生きたいのだ。

12:伊東 蛍◆v2:2014/10/11(土) 08:59 ID:AnY



生きる意味ってなんだろう……




私に生きる意味なんてあるのかな……

13:伊東 蛍◆v2:2014/10/11(土) 09:06 ID:AnY


「七瀬さん、余命3ヵ月です……」
「え……」

沈黙。
そりゃ、余命宣告されて沈黙するのは仕方ない。

今日は家族が病院に呼び出されこうして余命宣告をうけている。

「先生……あと3ヶ月しか虹乃は生きることが出来ないんですか……?」

兄の声が震えていた。
10歳の時に両親は事故死している。
その時兄は15歳だった。
ずっと二人で生きてきた。


兄はまた家族を失う。

「可能性としてはそうです……」

私はいなくなってしまうのか。

14:伊東 蛍◆v2:2014/10/11(土) 09:09 ID:AnY

登場人物

七瀬 日向
19歳
虹乃の血の繋がらない兄

15:伊東 蛍◆v2:2014/10/11(土) 09:13 ID:AnY

「大丈夫?」

兄に声をかける。
これくらいしかかける声がない。

「なんで失わなきゃいけないんだよ……」

兄とは血が繋がっていない。
けどこうやって悲しんでくれる。

私は兄が大好きだった。

16:小桃:2014/10/13(月) 15:36 ID:hWo

感動します!今後の活躍が楽しみです

17:伊東 蛍◆26:2014/10/13(月) 19:02 ID:thc

小桃さん!
ありがとうございます!
頑張ります!(*´∀`)

18:伊東 蛍◆26:2014/10/13(月) 19:07 ID:thc

ただ、ボーッと座っていた。

死んじゃうってどんな感覚なんだろう。
そんなことも考えていた気がする。

手を握ったり、開いたりしてみる。
もちろんこんな簡単な動作もできなくなって……

「あ、優太……」

きっと、目だって見えなくなるだろう。

「どうしたの?こんなところでさ」

優太が隣に座る。
暖かい。

この温もりも感じることが出来ない。



「優太……、あのね……」

自分の口からそんな言葉がこぼれていた。

「もう、生きれないみたい」

19:天野 蛍◆5fs:2014/10/13(月) 19:41 ID:thc

作者のちょっとだけ(´・ω・`)

作者は毎回のようにトリップが変わります!
そして今回は名前が、伊東から天野になっております。


これからもよろしくお願いいたします!

以上、作者のちょっとだけ(´・ω・`)でした!

20:天野 蛍◆5fs:2014/10/13(月) 19:45 ID:thc

「え?なに言ってるの?虹乃ちゃん……」
「……死んじゃうかもしれない」

優太、これは嘘なんかじゃないの。
本当のことなんだよ。

「あのとき、本当に死ぬかと思ったんだ……」

優太は小さく微笑んだ。


そして屋上で倒れた時の話をしてくれた。


私の手を握りしめながら。

21:天野 蛍◆5fs:2014/10/13(月) 20:00 ID:thc

優太の手暖かい……

「急にクラッてしてそのまま倒れちゃって、最後に虹乃ちゃんの声が頭に残ったんだ」

あのとき、私は思いきり叫んだ。
本当にビックリして何がおこったか分かんなかったし。

「それからは記憶がないんだけどね、起きたときに虹乃ちゃんの顔が浮かんだんだ」
「……へ?わ、私?」

声がかすれる。
優太は何を話すのだろう。

「先生から話を聞いたらさ、虹乃ちゃん病室にいるっていうから」

急に照れた表情をする。

「行ってみたら、虹乃ちゃん寝てるし、そしたら僕も眠くなっちゃってそのまま寝たんだよね」
「だから、いたんだ……?」

22:ルイ:2014/10/13(月) 20:18 ID:M.Q

とっても面白いです!
続き期待してます!

23:天野 蛍◆5fs:2014/10/13(月) 21:43 ID:KbI

ルイさん!
ありがとうございます!
頑張ります!(*´∀`)

24:天野 蛍◆5fs:2014/10/13(月) 21:47 ID:KbI

優太はちょっと表情を暗くする。

「僕さ、変な夢見ちゃってさ、それが頭から離れないんだ」

ははっと笑う優太は私の手を握りしめた。

『大切なものをもらっていくよ、それは何かは君には分からないだろうけど』

そう優太は囁かれたそうだ。

25:天野 蛍◆5fs:2014/10/13(月) 21:52 ID:KbI

「虹乃ちゃん……いなくならないでね」



不覚にも告白みたいだなって。
思ってしまった。

26:天野 蛍◆5fs:2014/10/14(火) 08:04 ID:5e2






ノックの音が病室に鳴り響いた。
ドアが開くと兄の姿。

「お兄ちゃん」


自然と頬が緩む。

「あれ?どうしたの?」
「じゃじゃーんっ!」

兄は一枚の紙を私に差し出す。

「外出届……!」
「そう、しばらく外に出てなかったろ?虹乃」
「うんっ!お兄ちゃんありがとー!」


一人ではしゃいでいると、兄は急に微笑む。

「どうしたの?気持ち悪い」


「あのな……」








「虹乃に会ってもらいたい人がいるんだ」

27:天野 蛍◆5fs:2014/10/14(火) 08:38 ID:5e2



「はじめまして……七瀬虹乃です……」

兄は話があるからといい病院に近いカフェにいる。

こ、この女の人誰だろう……

「はじめまして!わぁっ、会ってみたかったんだぁ!」
「虹乃こちらは、俺の婚約者の」
「西宮美月です!よろしくね!」

兄の婚約者の美月さんはニコッと笑った。

全体的にふわふわしてる感じの人で優しそうだ。
そして沈黙。


なんか沈黙に耐えきれなくなって。


「その前に何か頼まない?喉乾いちゃった」

28:天野 蛍◆5fs:2014/10/14(火) 10:12 ID:5e2


「そ、そうだな。うん、何か頼もうか」

兄はぎこちなくメニューを取る。

「虹乃、美月何がいい?」


「「ミルクティー」」

え……?

「虹乃ちゃんもミルクティー?おんなじだね!」
「えっと、はい、そうですね」

「俺はコーヒーかなぁ……」

兄は店員さんを呼ぶとすぐに注文を済ませた。

「虹乃ちゃんミルクティー好きなんだ?」
「はい……」





だってお母さんがいつも飲んでた飲み物だったから。

29:蛍◆5fs なんでやねん(;・∀・):2014/10/14(火) 13:58 ID:5e2

しばらくカフェで談笑したあと、美月さんと別れて病院に向かった。

「お兄ちゃん、ありがとう」
「大丈夫か?顔が赤いけど」

兄は私の顔をのぞきこむ。

「そんなに心配しないで……」

一瞬めまいがした。
私は病気に侵されているんだ。
余命だってもう分かってる。

「大丈夫か?」
「カフェの暖房が暑すぎたんだよ」

適当な言い訳をつくって兄に手を振り、病室に向かった。

30:蛍◆5fs なんでやねん(;・∀・):2014/10/14(火) 16:12 ID:5e2

病気は私の体を蝕んでいく。



私が知らないうちに……




「お母さん……お父さん……」

31:蛍◆5fs なんでやねん(;・∀・):2014/10/14(火) 19:45 ID:5e2



「虹乃ちゃん?」

急に声をかけられる。
優人だ。

「今日は随分と優太に会うね」
「……そうだね」

「虹乃ちゃん、ちょっといいかな……?」

優太は私の手をぐいっと引っ張った。
小さい頃より力が強くなったみたい。

「……うん」




星が綺麗な夜だった。

32:蛍◆5fs なんでやねん(;・∀・):2014/10/14(火) 19:50 ID:5e2

夜の屋上に二人きり。

「虹乃ちゃんと会ったのもこんな時だったよね」

優太は、ははっと笑う。

「ロマンチックすぎるかもねぇ」
「優太……!」

私は思いきり叫んだ。

ねぇ、どうしたの……?
何がそんなに不安なの……?

「……泣かないでよ」



「虹乃ちゃん……」

泣き声が夜空に響いた。


「虹乃ちゃん、大好きです……」





「もっと一緒にいたいよ……!」


弱々しい優太をぎゅっと抱き締めた。

33:蛍◆5fs なんでやねん(;・∀・):2014/10/16(木) 06:54 ID:thc


ん……?

優太の肩に顔を埋めたまま、優太に問いかける。

「優太……そのさ大好きっていうのは?」

優太の体温が上がる。
さっきより強く抱き締められる。

「異性として……かな」

私の体温も上がる。

な、なにそれ……
こんなの初めてで何もかも追い付かないよ……

「優太……っ」
「虹乃ちゃんの答えは?」

優太と目が合う。
優太ってずるいんだよ……

「私はっ……」

34:蛍◆5fs なんでやねん(;・∀・):2014/10/16(木) 06:58 ID:thc

「何してるの!あなたたちは!もう就寝時間ですよ!」

看護婦さんの乱入により、私の答えは空へ消えていった。

「すいません……」

二人で謝って夜の……病院の階段をかけた。

「ねぇ、優太。答えは今度でいい……かな?」

優太はにこにこ笑いながら。

「うん、ちゃんと待ってるよ!」



お互いに手を振り、病室に戻った。


人に愛されること。
こんなに嬉しいことはない。

35:小桃:2014/10/16(木) 17:42 ID:s0k

あれ?『優太』じゃなくて、『優人』じゃなかったっけ?今更ゴメンm(_ _)m

36:蛍◆5fs なんでやねん(;・∀・):2014/10/16(木) 18:47 ID:AnY


小桃さん!
ご指摘ありがとうございます!(*´∀`)
そうでしたね(;・∀・)
次からは優人に直していきます!

37:蛍◆5fs なんでやねん(;・∀・):2014/10/16(木) 19:31 ID:AnY

朝の病気は何故か空気がすんでいる。
まぁ、消毒のにおいだろうけど……

「おはよう、虹乃ちゃん!ご飯食べたらお薬だからね」

満面の笑みで看護婦さんは病室に入り、カーテンを開ける。

「はーい……」
「あら……顔赤いわね」
「え?」

看護婦さんって本当に鋭いなって思う。
確かに起きた瞬間からぼーっとしてたような気もする。

「……熱はかってから点滴ね……」
「えぇ……そんな」

38:蛍◆5fs なんでやねん(;・∀・):2014/10/16(木) 19:37 ID:AnY

薬のほうがまだいい。
ちょっとしびれたりするけど……

点滴は体質上吐いてしまうことが多い。
それに、動けないのが辛い。

薬をやっと飲んだあと、点滴が病室に運ばれてくる。

私は基本的に痛いのが嫌い。
点滴なんて……

「じゃあ、いくよー……」

先生の声が悪魔の囁きに聞こえた。

まぁ、そのあとはブスッと刺されて半泣き状態だ。

中学生にもなってって思うかも知れないけど、嫌いなものは嫌いなのだ。

「はい、終わり!じゃあ安静にしてるんだよ?」

い、痛かったぁ……

看護婦さんはよく頑張りましたとでも言うように私の頭を撫でた。

39:蛍◆5fs なんでやねん(;・∀・):2014/10/16(木) 21:46 ID:AnY

「うっ……吐く…………」

さりげなく背中をさすりながら美月さんは「頑張れ、頑張れ」と励ましてくれている。

兄に内緒で来たという美月さんはこんな状態の私を看病してくれている。

「……っはぁ……ありがとう……ございます」
「ううん、大丈夫!大変な時にお邪魔しちゃったね……」

それから美月さんは窓を開ける。

「いえ、そんなことないです。むしろ助かってます……」
「んー、ならいいんだけどねぇ」

二人でクスクスと笑う。

美月さんはタオルを絞りながら鼻唄を歌っていた。

「それ……なんの歌ですか?」
「あー、これはねー……」

そんな話をして、私は少しずつ美月さんに心を開いた。

40:蛍◆5fs なんでやねん(;・∀・):2014/10/17(金) 19:55 ID:thc

優人side

あ……れ?
虹乃ちゃんの病室から明るい笑い声が聞こえた。

僕は虹乃ちゃんの病室にいく足を止めた。

「いかないほうがいいよね……」

くるっと引き返して自分の病室に戻る。


そういえば、今日あの子がくるんだった……
久し振りに会うあの子はもう変わってしまっただろうか。

別にいいかな。
僕が変わらないだけなんだから。

41:蛍◆5fs なんでやねん(;・∀・):2014/10/17(金) 20:09 ID:thc

「優人っ?」
「えっ?」
「え?じゃないよーっ、なんかボーッとしてたからっ……」

何を考えていたんだろう、僕は。

「それより、杏華みんなはどう?」

杏華は待ってましたよ!って感じで学校の事とか、友達の事とか……
いろいろ話してくれた。

この時間以上前は大好きだったけどさ……

なんか置いていかれているそんな気がするんだ。
僕さぁ……弱くなっちゃったのかな。

ううん、きっとさ。






僕は弱いんだ。

42:蛍◆5fs:2014/10/18(土) 11:16 ID:iEs

登場人物

西宮 美月
21歳
日向の婚約者

小野 杏華
13歳
優人の友人

43:蛍◆5fs:2014/10/18(土) 11:51 ID:iEs

杏華は話終わると、ちょっと悲しそうな顔をした。

「ねぇ、優人……はやく元気になってね?」
「うん、大丈夫だから……」

何が大丈夫なんだろう。
僕はここから抜け出せるのかな……

虹乃ちゃんと一緒に生きていきたい……
みんなとだってはやく勉強したり、普通に遊びたい。

けどさ、僕には非現実すぎるんだ。









僕の病気はいつ悪化するのか分からないから。

44:蛍◆5fs:2014/10/18(土) 15:04 ID:iEs

虹乃side

今日も一日が終わる。

自分のベットにうずくまる。

「あと、三ヶ月かぁ……」

今はそんなに問題ないけれど私はあと三ヶ月しか生きることができない。

なんで私……

45:伊東 蛍◆5fs:2014/10/18(土) 18:08 ID:iEs

日向side

「……分かってるんだよっ虹乃の辛さぐらい!」
「……うん、日向はずっと虹乃ちゃんのそばにいたもの」

居酒屋で愚痴をこぼす俺は情けない。
今日が誕生日で本当に良かったと思う。
でも、こんな状態の俺は美月に迷惑をかけているかもしれない。

虹乃は大切な妹だ。
その妹が死ぬかもしれない、そんなこと受け入れられない。

美月は俺の頭を撫でた。

「ねぇ、私の話聞いてくれる?」
「……あぁ」

美月は俺の手を優しく握った。
なんてあったかい手なんだろう。


「私ね、赤ちゃんがいるの……」

ほら、新しい命が生まれる。
虹乃はいなくなるのに……

46:伊東 蛍◆5fs:2014/10/18(土) 18:11 ID:iEs

俺は普通に嬉しかった。 
そして、今君にプロポーズしようか。


「美月……俺と結婚してください」



「……はいっ」



二人とも泣いていたんだ。
悲しいとかそういうのじゃなくて。

これから頑張ろうって……
そう約束したんだ。

47:伊東 蛍◆5fs:2014/10/20(月) 06:45 ID:thc

虹乃side

朝が来ていた。
何をしても朝は来るの。

今日は特別だけど。

「お薬飲まなきゃ……」

一週間に一度朝起きたら必ず飲まなきゃいけない薬。
主に頭痛とかそんなのが続く。

私は、この薬が嫌い。
もちろん薬なんて大嫌いだけどね。
これは別っていうか……

私は水と一緒に全部流し込んだ。

48:伊東 蛍◆5fs:2014/10/20(月) 22:39 ID:KbI


もう余命宣告から。





一ヶ月が経っていた。
まだ生きている。

死んでなんか。



いない……

49:伊東 蛍◆5fs:2014/10/21(火) 22:21 ID:Nio

虹乃side

優人はいつものように小さい子……小児科の子供と戯れている。

「ゆーとおにいちゃん、次これね!」

って感じで優人のまわりは子供だらけ。
まぁ、優人子供が好きみたいだから。

「えー、ちょっと待ってねー!」

なんて言ってニコニコと笑っている。

幸せって優人にとってこういうことなのかな……

私はそんな優人を見守っていた。

50:伊東 蛍◆5fs:2014/10/23(木) 19:49 ID:iEs

「大丈夫っ!?」

私の近くで子供が転んだ。
小児科の子供は普通の子供と違う。

どこかぶつけていたらどうしよう……

特にどうって事はないようだが、まぁ痛かったのだろう。

「うわぁぁぁぁん……」

泣き出してしまう。

こういうときってどうすればいいんだっけ……
えっと……

51:伊東 蛍◆5fs:2014/10/23(木) 19:53 ID:iEs

「痛い、痛いのとんでけーっ……」

よく分かんないけど、お母さん私が転んだときこんなことしてくれたような気がするんだ。


「痛くない……?」

おそるおそる聞いてみると。

「大丈夫っ!!おねーちゃんありがとっ!」

ちょっと堪えているようだったが、とりあえず。

「次は気を付けてね……」
「うんー!」

なんか懐かしいや……

52:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 01:03 ID:5e2

優人side

「あと、1ヶ月しかない……」




虹乃ちゃんはあと1ヶ月でこの世界から。






消えてしまう。






大好きな君が、僕の目の前から。


消える。

53:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 01:05 ID:5e2

僕は何ができる?

そばにいるだけで、都合の良い言葉をかける?
そして、虹乃ちゃんがとうとういなくなるときに逝かないでって泣くだけ?

そんな無責任な。



愛した人を僕は失うんだ。

そんな簡単な事じゃないだろう?

54:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 01:07 ID:5e2

君が消えてしまうなら……







 その前に僕が消えてしまおうか。

そしたら悲しいことなんて一つも……

55:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 01:09 ID:5e2


「ごめんなさい、虹乃ちゃん……」



これで最後にする、君に会いに行くよ。

偽りの言葉を並べて。
僕は病室をとびだした。


君なら大丈夫でしょう?

56:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 01:12 ID:5e2


元気よく、虹乃ちゃんの病室に入る。

「おはようー!大丈夫?」

虹乃ちゃんは歩くことが出来なくなってしまった。
顔色も悪いし、何より元気がない。


「うん、大丈夫ー」

ニコッと辛そうに笑う虹乃ちゃんを見ると心が痛む。

ごめんね、虹乃……

57:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 01:15 ID:5e2

「僕さ、話が会ってきたんだよね」

少し、声のトーンを落として、目線を下げる。

「ど、どうしたの?」
 
虹乃ちゃんは僕の顔をのぞきこもうとする。
僕は大きな声で叫んだ。

「そういうの!!」

ビクッと虹乃ちゃんの肩が動く。

58:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 01:17 ID:5e2

「子供扱いされんのムカつくんだよ!!」
「ゆ、優人……」
「僕だって耐えらんないよ!」
「え……?」


困惑したかおで虹乃ちゃんはかおを上げる。

僕は嘘つきだ。

59:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 01:19 ID:5e2

「あともう少しでいなくなる人と付き合ってらんないよ!!」




沈黙。
 
ごめんね、ごめんね……

息があがっていた。
口も震える。

「……それだけだから」


僕は病室をとびだした。
好きなんだ。
嫌いなんかじゃない。

60:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 01:22 ID:5e2

虹乃side

「ゆ、優人……」

君の名前を呟いた。
何が何だか分からなくなってくる。


「私がいけないんだよ……死にたくない……けど」



ポロポロと涙がこぼれていく。
私は弱い。


嫌われてしまった。
大好きな君に。

61:わしお:2014/10/26(日) 06:32 ID:WpM

放屁直後の肛門はあったかいまで読んだ。

62:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 10:25 ID:5PA

わしお様

今回は私の小説にコメントいただきありがとうございます。
しかし、そのコメントに不適切な表現が含まれていると感じました。
こちらも駄作ではありますが、精一杯小説を書かせていただいております。
他の小説スレでもそのような発言を見かけました。
小説を書いている方がどう思うか考えてからコメントしていただけるとこちらも嬉しいです。
しかし、私の小説を読んでいただきありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします。




どうぞ、最後までお楽しみください。

63:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 12:17 ID:5PA

先程のやり取りで不快に思ってしまった方にお詫び申し上げます。
 


ここで、作者のちょっとだけ!( ´∀`)
お気づきの方もいるかもしれませんが、あともう少しで完結致します!
読んでいただいたかた、コメントしていただいた方!
本当にありがとうございます!
完結宣言はしておりますが、温かい目で見守ってください!

以上作者のちょっとだけ!( ´∀`)でした!
最後までお楽しみください。

64:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 12:34 ID:5PA

優人どうしたのかな……


「結局私は……」

大好きな人に嫌われて、逝ってしまうのかな……


ぎゅっと目をつむる。

「大好きだよ……私は……!」

65:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 12:53 ID:5PA

優人side


虹乃ちゃんの病室前で僕はうずくまってた。

嫌いなんかじゃない。
けど。



 こうするしか方法ないんだ……


何度も何度も何度も謝った。
口になんか出せなかったけど。
心のなかでひたすら謝った。



もう僕は罪悪感しかない……

  

66:わしお:2014/10/26(日) 13:04 ID:nR.

ほたるさん、わかりました!

67:小桃:2014/10/26(日) 13:16 ID:s0k

(´〜`)感動する〜

68:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 13:36 ID:5PA

小桃さん!
ありがとうございます( ´∀`)
感動するなんて……
最後までお楽しみください!

69:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 13:39 ID:5PA

虹乃side


「虹乃ちゃん!きたよー!」

元気にドアが開いた。
そこには兄達がいた。


何故かため息が出た。

70:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 14:00 ID:5PA

「ん?不満かよー?」

兄はそういって笑った。

「ううん、そんなことないよ美月さんだっているもの」
「あははっ、そうね」

二人は結婚した。
そして、赤ちゃんがいるって教えてくれた。 

私がいなくなっても大丈夫。
その子が二人を笑わせてくれれば。

「ごめんね、休日まで来てもらっちゃって……」
「なに気使ってんの?」

え?顔を上げると二人は笑っていた。

「「何があっても家族なんだから」」

71:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 17:49 ID:IcI

その言葉に泣きそうになる。

家族……
なんてあったかいんだろう。

「……ありがとう」
「よし!じゃあ、ケーキ食べよっか!」

兄は私の頭を撫でた。
その感触が懐かしいお父さんの手の感触に似ていた。

それから、三人で甘いケーキを食べた。
甘いものって不思議。

ちょっと元気が出た気がする。
優人ともう少し話そう。
ケンかしたままでは気分悪いし。


好きとかそういうのは求めてない。
ただ仲直りしたいんだ。

72:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 17:53 ID:IcI


それから病気はよくなるどころか、悪化していった。

「いつ死んでもおかしくない」

そう宣告された。


私、もうダメなの……?

本当に弱いなぁ……

73:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 17:56 ID:IcI

それからはいつも以上の薬を飲まされる。
頭痛や手のしびれそんなことにまで悩ませられる。


辛くて、辛くて。

こんなの続けて治るのかな、逃げたい。


そんな考えさえ頭に浮かぶんだ。

もう限界まできてるなんて……


こんなの……
なんで……

74:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 17:59 ID:IcI

優人side

僕は虹乃ちゃんを見ている事しか出来なかった。
好きな、大好きな人があんな状態になっている。
僕は何も出来ない。


役立たず。

僕は最低だ。
好きな気持ちは変わるわけないのに。

あぁ、視界がボヤける。


僕は……

75:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 18:03 ID:IcI

そのまま倒れて、気がつけば自分の病室。

情けないよなぁ。

点滴を見ると、嫌でもここが病室だって分かる。

「虹乃ちゃんいなくなるのかな……」

そんなの嫌だ。
静かに眠る虹乃ちゃんを想像するだけで寒気がした。
嫌だ、嫌だ。







君のいない世界なんて。

76:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 18:07 ID:IcI

君がいなくなったら。



「どうして、虹乃ちゃんなの……」



どうして、神様は。



「僕じゃダメなの……」

77:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 18:11 ID:IcI

君がいなくなる前に僕が消えよう。
最初で最後のワガママ。




君なら許してくれるよね……?

「さようなら……」

さようなら、大好きな人。
さようなら、僕の生きてきた日々。

78:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 18:58 ID:IcI

僕は、ナイフをもった。

心なしか手が震えている。
よし……
怖いことなんて一つもない。

そのまま勢いよく、ナイフを腹に刺した。


「うっ……」


あぁ、痛い……なぁ……


血が、真っ赤な血が広がっていく。

79:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 19:04 ID:IcI



遠のく意識で僕はかすかに口を動かした。


「ごめんね、大好き」


何度も思っていた言葉。
君に伝えられなかった言葉。

僕は……

80:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 19:23 ID:IcI

虹乃side

優人の病室からものすごい音が聞こえた。
何が……

この体じゃ動くことは難しいけど……

君のためなら。
大丈夫……

今ちょうど頭痛が来ているけど、そんなことないって言い聞かせた。

待ってて……

81:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 19:29 ID:IcI

「……はぁっはぁっ……!」

あれ、おかしいなぁ……
こんなに近い距離なのに息があがっている。

いつもならこんなこと……
あぁ……


私……ダメで……


優人の病室前……

血のにおいがした。
一番嫌いな、消毒より嫌いな血のにおいが。

82:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 19:35 ID:IcI

最後の力を振り絞った。


「優人ぉっ……!」


目の前には真っ赤な血が広がっていた。
その先には優人。

声が出なかった。
口が震える。
何が起きているの?

優人に触れて、しゃがみこんでしまう。
冷たい……


私はその場にたおれこんだ。

83:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 19:40 ID:IcI

もう私も無理だ……


優人にごめんねも言えなかった。
何も伝わらなかった。

大好きな君のそばで……
一生を終えることが出来たんだ……


気持ちはすれ違ったけど……

84:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 19:41 ID:IcI





本当は分かってる。
優人のあの言葉は、嘘だってこと。


私は大丈夫……

85:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 19:45 ID:IcI



さようなら、大好きな君。
生まれ変わってもう一回同じように恋をしよう。
後悔しない恋を。

ありがとう、大好きな君……






余命わずかの少女は。

86:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 19:49 ID:IcI


どうも!伊東 蛍です!
『余命わずかの少女は。』は完結いたしました!
いままでありがとうございました!
短い間でしたが読んでくださった方!コメントしていただいた方!本当にありがとうございました!
感謝しきれません!
あ、小説の感想まだまだ大丈夫ですので!(笑)
次の小説でお会いできること楽しみです!
それではありがとうございました!
これからもよろしくお願いいたします!

87:伊東 蛍◆5fs:2014/10/26(日) 19:57 ID:IcI

番外編を!という方がいましたら、遠慮なくおっしゃって下さい!
多分内容は、『二人がいなくなってからのこと』になると思います!
虹乃の小さい頃とかもあるかもです!(笑)

88:凪咲◆2os:2014/10/27(月) 15:43 ID:2G.


ほたるん!感動したよ..。
番外編,ぜひぜひお願いします!

89:小桃:2014/10/27(月) 19:11 ID:s0k

番外編読みたいよぉ(泣)

90:伊東 蛍◆5fs:2014/10/27(月) 19:48 ID:5e2



なぎちゃん!小桃さん!
ありがとうございます( ´∀`)
とりあえず、番外編の内容を考えさせて頂きます!

91:小桃:2014/10/27(月) 21:31 ID:s0k

あとちょっとで100!番外編は、100から始めればいいですね!

92:伊東 蛍◆5fs:2014/10/27(月) 21:49 ID:OOA

そうですね( ´∀`)

93:伊東 蛍◆5fs:2014/10/27(月) 21:50 ID:OOA

番外編では、あの後どうなったのかっていうのを
書きたいと思います! 

94:伊東 蛍◆5fs:2014/10/27(月) 21:51 ID:OOA

その他にも、美月達の事や、生まれ変わったら、なんてことも……

95:伊東 蛍◆5fs:2014/10/27(月) 21:52 ID:OOA


コメントはまだまだ受け付けております!
次の作品でもよろしくお願いいたします!( ´∀`)

96:伊東 蛍◆5fs:2014/10/27(月) 21:54 ID:OOA

番外編*はやいですがstartします!
それではお楽しみください♪ヽ(´▽`)/

97:伊東 蛍◆5fs:2014/10/27(月) 21:58 ID:OOA

*番外編*


「よかった……!」

その言葉が頭に響いた。
 


私……生きてるんだ……





朦朧とする意識の中、私は君の名前を呼んでいた。

「優人……は……」

あの感触、冷たい君の手は本物だったの?

98:伊東 蛍◆5fs:2014/10/27(月) 22:03 ID:OOA

兄は気まずそうに目を反らした。


「……亡くなったそうだ」
「どうして?」

すぐに聞き返していた。

君にはまだ生きていて欲しかった。
それなのに、どうして?

「虹乃……これ……」

兄から渡された一枚の紙を受けとる。

そこには優人の文字が……
もう、この世界にはいない君の。

「優人……!」

99:伊東 蛍◆5fs:2014/10/27(月) 22:07 ID:OOA

虹乃ちゃんへ。


これを読んでくれてるってことは、僕はもうここにいないってことかな?
ごめんね、迷惑だよね。
だけど、虹乃ちゃんがいなくなる前に僕が消えたかった。
何言ってるの?そう思ってるでしょ。
僕もそう思うよ。
けどね。虹乃ちゃん、僕は弱虫でウソつきだけどね。
君のことが大好きだったよ。

さようなら、虹乃ちゃん。

               優人より。

100:伊東 蛍◆5fs:2014/10/27(月) 22:09 ID:OOA


さようなら、大好きな人。



生まれ変わったら、また会えますように。


素直にお互いの気持ちを伝えられますように。




大好きな君へ。




     *番外編1*

101:伊東 蛍◆5fs:2014/10/27(月) 22:39 ID:OOA


>>100
で、とりあえず終了です!
ありがとうございました!( ´∀`)


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