〜死刑囚の300日間プログラム〜

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1:フィオ:2014/10/11(土) 15:02 ID:CS2

死刑囚に助けられるなんてな……
警察として失格だ
でも、死刑囚がいなければ、事件は迷宮入だった


DATA

双海 桔梗. Futami Kikuou♀
落ちこぼれで失敗ばかりの新米刑事。
国際指名手配の桜樹奏多を見つけ、
奏多によって、様々な凶悪犯を逮捕する。


桜樹 奏多 Salkuragi Kanata♀
国際指名手配犯の殺し屋。
これまで99人殺して来た。
IQ250を誇る、超天才教授だったが……
危うく逮捕を免れた。

梅宮 青波 Umemiya Seiha♂
桔梗の上司のスパルタ刑事
顔立ちが良く、人気があるが、事件は解決出来ない



あらすじファイル

連続殺人が発生し、事件は二カ月を迎えた。
このままでは迷宮入りになってしまう……!
路地裏の捜査にあたった桔梗は偶然隠れていた
国際指名手配犯、桜樹奏多を見つけ、逮捕を試みる。
しかし、奏多は連続殺人の犯人が分かると言いだして……

2:とろぴかる:2014/10/11(土) 16:02 ID:CS2

ファイル1冊目 〜デコデコンビ誕生〜

 凸と凹なら、お互いは調和してスッポリハマる。
 しかし、双方がボコボコしていたり、デコデコしていると、厄介だ。
 

「うぉいっ、双海〜、この提出書類は何だ!幼稚園性の日記か!?」
 梅宮青波は声を荒らげ、捜査一課の部屋に共鳴した……
 捜査二課からも良く、苦情が来る。
「わぁ、すみません!すぐに書き直して提出しますっ」
「ったく……こんな奴が現場に行くとなると、足を引っ張られそうだぜ」
 彼は溜息をつき、吐き捨てるように怒鳴ったかと思うと、タバコを持って出た。
 数人の女性がその後に続いていく。

「ふぅ、あんな人のどこがいいんでしょうねぇ?」
 私は長いストレートの髪を揺らしながら首を傾げた。
 捜査一課室には書類をまとめる上條さんと、コンビニ弁当頬張る桐ケ丘さんのみ。
 無機質な光を照らす蛍光灯が、眩しかった。

 連続殺人から2ヶ月がたって、事件は未解決。
 時間が経てば経つ程、事件の捜査はしにくくなる。
「ききょー、悪いけど現場近くの路地裏に行ってくんね?」
「路地裏……ですか?そんな所に凶器があるとでも?」
 私は罵るような口調で上條さんに呆れた様子を見せた。
「確かではないが……調べる価値はありそうだな」

 という事で、商店街を曲がった路地裏の近くまで来た。
 案の定、『凶器』は無かったのだが――……

3:フィオ:2014/10/11(土) 16:09 ID:CS2

 薄暗く、野良猫の溜まり場だった、コケまみれの路地裏。
 暗くてあまり良く見えなかったため、警戒しながら歩み寄った。

 何かを漁る、袋が擦れる音……
 相手はまだ気づいていないのか、逃げようとはしていない。
「あの……ちょっと、いいですか?」
 軽く肩を叩き、小声で囁いた。
「……っ!?」
 フードを翻しながら、『彼女』は息を呑み、正面を向いた。

「警察……か!?」
 眉間に皺を寄せ、共学を隠せない女性は、声が震えていた。
「あ、貴方は国際指名手配者の……!?」
 はっきりと、写真と目の前の顔が1ミリのズレもなく一致した。
「「ぎゃあああああっ」」

4:フィオ:2014/10/11(土) 21:27 ID:CS2

「私とした事が……大ポカを!」
「てっ、手錠、手錠……っ」
俊敏さは誰にも負けない!
「桜樹奏多、逮捕!」
たくましく叫び、格好良く手錠を鳴らした。

「お許しくださいませ……っ双海桔梗様!」
「むっ?何故私の名前を?」
確かにハッキリ、双海桔梗と言っている。
私は歪んだ表情で彼女を焦点の定まらない瞳で見据えた。
「そっ、それはそれは、警察組織では優秀な事で有名ですから」
(警察組織を事前に調べるのは殺しの基本初歩ですわ)
「えへへぇ、そうかしらぁ?優秀ですって、そんなやだっておだてるなぁっ!」

5:フィオ:2014/10/13(月) 10:42 ID:CS2

「振り向くんじゃありませんでしたわ!変装の最中でしたのに……」
 悔しみを滲ませ、吐き捨てる様に怒鳴った。
「何故、ここに来ましたの?」
「それは……連続殺人の凶器がここにあるかもしれないって言うから……」
 私が呟くと、彼女は心当たりがあるのか、ムッとした表情になった。
「コレの事ですの?変装セットを隠すゴミ箱に紛れていましてよ」
 彼女は鈍い光を放つ、鋭利な包丁を漁って見つけた。
 青いゴミバケツの中からは、Tシャツやウィッグが入っていて、これで変装しているのだろう。

「な……っ!?あいつのプロファイリングは当たっていたと言うの?でもどうして――」
 私は彼が優秀なプロファイラーだとは知っていたが、凶器の場所まで当てるなんて……
 もしや、彼が犯人かと一瞬思った程だ。

「連続殺人の犯人を探していらしてるのかしら?」
 彼女は一瞬、悪巧みの笑みを浮かべた。
 口の端を釣り上げ、声を高らかにし、得意げな感じがした。
「えぇ……まぁ。指紋や目撃情報も無いので、手こずっていますけど」
 警察の恥だと知りつつ、殺し屋に打ち明けた。

「でしたら私、犯人を存じ上げておりますわよ?」
「えっ……!?でたらめでしょう?ニュース番組を少し見たくらいで犯人が分かると?」
 私は冗談だと思い、そのまま無機質なコンクリートの路地裏から連行しようとした。
「連続殺人の犯人を教えて差し上げても宜しくってよ。『手錠を外す』という条件がありましたら」
 彼女は自信満々で、手を私の前に差し出してみせた。
「手柄は勿論、貴方のモノですわよ?私が犯人を言ってから逮捕するのも遅くないでしょう?」

 手柄は自分のもの――……

 負けたよ……


 悪魔の――…… 誘惑に――……

6:匿名希望:2014/10/13(月) 22:39 ID:CS2

あげ

7:匿名希望:2014/10/14(火) 14:20 ID:CS2

あげ

8:フィオ:2014/10/19(日) 20:26 ID:CS2

「まぁ、いいわ。真実を話して頂戴」
 私は警戒しながら手錠を緩め、外してやると、彼女は逃げなかった。
「まず、私の予想する犯人像は、男性、小柄、若い、動機は恋愛がらみ、ですわ」
 相変わらずのお嬢様口調がイラっとするが、置いておいて……
「ふぅん?何で分かるのよ」
「ニュースを拝見させて頂きました所、犯人は毒殺ですわね?」
 彼女は優雅に推理を言っていく。

「えぇ、まぁ。犯人は青酸カリで殺害したけれど?」
「毒殺は大抵、自分より腕力が優っている時に駆使しますからね」
 私は彼女の言う意味が飲み込めずに頷いた。

9:炭酸れもん:2014/10/20(月) 18:51 ID:CS2

「青酸カリで毒殺した後、包丁で刺した……という事ですわね?」
「まあ、そういう事になるわ。しかし、腑に落ちないわね。何故青酸カリを服用させたにも関わらず包丁で?」
 普通は青酸カリで殺害すればいいものを、わざわざまた包丁で刺す。

「所で、動機は恋愛絡みって言ったけれど……何で?」
「ニュースを拝見しましたら、連続殺人の被害者は全員『キャバ嬢』と言うのが鍵かと存じますわ」
 彼女は丁寧な口調で言い、自分でも満足げな表情だ。
 しかし私は顔に疑問の表情と、疲労、劣等感が滲んでいた。

 最近疲労が溜まるが、ジムとかエステ、サロンとかに行く暇はない。
 いつもの通り、傷んだ髪を結い上げ、地味なスーツで出勤、という訳だ。
 
 快晴だった水色の空も、紅のようで、少しまだ青色が薄ら面影を残していた。
「キャバ嬢……の点については警察も目をつけているけれど……」
「それが問題ですわ。犯人はキャバ嬢に貢いだせいで、失ったのでしょう。金、信頼、恋人、人生……」
 彼女は感慨深げに、焦点の定まらない眼差しで夕日を見据えた――……
 まるで自分の事のように。

10:炭酸あめ:2014/10/22(水) 18:28 ID:CS2

「犯人は誰なのよ?分かるのでしょう?早く言いなさいよ、勿体ぶらないで」
 私は遂に痺れを切らして、苛立った声で問い詰めると、彼女は困った顔をした。
「分かる、と言いましても……名前は分かりませんのよ。それぞれのキャバ嬢の客を調べて頂けます?」
「男性客何て、沢山居すぎて分からないわよ。何を手掛かりに……」
 
 私は面倒そうに言うと、彼女は溜息混じりに言った。
「全て私に押し付けず、少しは御自分でお考えになりましたら如何でしょうか?」
 呆れた感じで、まるで私をバカにしているような……ムカッとする!
「な……っあんた、人のことバカに出来る立場じゃないでしょ!」
 私は彼女の手を掴んで手錠を構えると、彼女は取り乱した様子で焦った。
「こ……小柄な男性ですわ、被害者全員の客で共通する小柄な男性が犯人……ですわ!」

11:炭酸あめ:2014/10/22(水) 20:21 ID:CS2

 彼女は自信満々で得意げに……何かの探偵小説の決めゼリフ見たいにキメた。
「犯人は小柄な男性、キャバ嬢に恨みを持つ者。分かるかね、ワトソン君?」
 さっきまでの丁寧なお嬢様口調が崩れ、ホームズになりきった感じだ。
「えぇ……あぁ、はい、うん……」
 正直、乗り気じゃなかったが、被害者のキャバクラを訪ねる事にした。
 

 夜の国道は路地裏と違い、夜でも活気付いていた。
 特に帰宅するサラリーマンやOLが多い。
 まだ秋だというのに、青や赤のイルミネーションが輝く。
 そんな中、桔梗はキャバクラへためらいなく入った。

「小柄な男性の客?あぁ、この娘の指名客を調べてみるわね」
 着物を着て、漆黒の艶やかな髪、丁寧な物腰で、とてもキャバクラオーナーとは思えない。
 まるで旅館の女将の方が向いているかもしれない。
「指名客のリストです。どうぞご覧になって下さいな」
「ありがとうございます。それでは少々拝見させて頂きます」
 私は青いファイルをざっと見てはめくっていく作業を繰り返し……
 最後のページで手を止めた。

「この方……」
 桔梗は微かな声で呟くと、女将キャバクラオーナーは頷いた。
「あぁ、三浦さんですね。最近いらっしゃらないのですが……よく高額な物を頂きます」
「高額な物……と言いますと?」
「ブランドの時計でしたり、鞄と言った物です。高いお酒もお飲みになられていて」
 
 当たっているかもしれない……彼女の推理――!

12:炭酸あめ:2014/10/24(金) 21:15 ID:CS2

「すみません、もう少しお話をお伺いになっても宜しいでしょうか?」
 店内は酔っ払ったサラリーマン達で混み合っていて、聞き取りづらかった。
 まぁ、警察ってよく避けられるし、彼女も仕事があるだろうから、話は聞けないだろう……
「手短になら、協力致しましょう」
「ありがとうございます、お忙しいところ、申し訳ありません……」
「いえ、これで犯人が逮捕されるのであれば……」
 彼女は思いの他、あっさりと捜査に協力してくれた。


「さて……案外警察って簡単ですわね。これなら今宵の寝床も困らなさそうですわね」
 10月下旬の夜は息が白くなるくらいに寒くなっていた。
 ふと、窓枠の向こうを見上げれば、オリオン座が姿を現し、冬を連想させる。
 彼女は何と、桔梗の自宅のソファに気だるい感じで寝そべっているのである。
 
 桔梗の住む一軒家を自力で調べ当て、精密な針金で鍵を突破した、と。

 一人暮らしで結構散らかっていて、雑誌、リモコン、お菓子の袋……
 安物の古いカーペットには、穴があいていて、シミもある。
 まぁ、泊めてもらう(勝手に入った)からには文句は言えない。
 国際指名手配犯の殺し屋が宿に泊まれば、通報されて捕まるに決まっている。
 
 だが、国際指名手配犯の殺し屋が警察の家に泊まるなんて、宿に泊まるより遥かに直接的だ――……

13:炭酸あめ:2014/10/24(金) 21:20 ID:CS2

「あの……三浦さんは何かこのキャバクラでトラブル、とかは……?」
 私は少し、警戒しながら彼女に掠れた声で尋ねる。
 彼女は困った顔をして、考え込むと、要約言葉を紡ぎだした。
「確か……離婚をなさった、という話がありまして」
「離婚……キャバクラが原因で離婚する家庭もよくありますからね」

 というか、そもそも彼は中小企業の平社員だ。
 何故、キャバ嬢に高級品を貢げる程の金がある――?

14:炭酸あめ:2014/10/26(日) 10:04 ID:CS2

新キャラとか思いついたら書き込んで下さい!

15:炭酸あめ:2014/10/27(月) 21:35 ID:CS2

更新遅れてすみません
一章は明日には終わらせたい…です

16:炭酸あめ:2014/10/27(月) 21:44 ID:CS2

 まぁ、事件についてはあと一ピース、という感じまではめてきた。
 あと一歩なのだが、それは遠い一歩だった。
 このことは後日、改めて調べる必要がありそうだ……

「あぁー、やっと仕事終わった……」
 眠気が襲う中、頬を抓ったりして、どうにか眠気を耐えていた。
 銀色の鍵をガチャっと鍵穴に差し込みながら……じゃない、うそ、開いてる!
「えぇっ!?ちょ……っ開いてる!?」
 空き巣が入った感じはなく、逆にリビングは何故か綺麗に片付いていた。
 朝まであった、パンやお菓子の袋が無い。
 さらに、明らかにおかしい物体がソファーで寝そべっているではないか。

「あんた……桜樹奏多アアァ!?」
「あら、お帰りなさ…何で!?閉め忘れたのかしら」

 空き巣が入いませ〜」
 彼女はまるで自分の家のようにくつろぎ、私愛用のポテチの手でスナックをつまんでいた。
 

17:炭酸あめ:2014/10/27(月) 21:45 ID:CS2

文章崩壊した…

18:炭酸あめ:2014/10/27(月) 21:46 ID:CS2

訂正


「あんた……桜樹奏多アアァ!?」
「おかえりなさいませ〜」
 彼女はまるで自分の家のようにくつろぎ、私愛用のポテチの手でスナックをつまんでいた。
 

19:炭酸あめ:2014/10/27(月) 21:47 ID:CS2

ちょっと恋愛も入れてみようかな

壁ドン&顎クイは古い?

20:炭酸あめ:2014/10/29(水) 18:19 ID:CS2

「何で!?ちょっ、殺さないで!ポテトチップスは全部持って行って良いからああぁあ〜っ!」
「話を聞いて下さいまし?私は別に襲うつもりは微塵もありませんでしてよ」
 彼女は溜息混じりに宥め、髪をかき上げる仕草をした。
「じゃあ、一体何!?何で私の家が分かるの!?何しに来たの!?」
 私は質問攻めで、ヒステリックな感じになっていた。
 
 彼女はポテトチップスを頬張るのをやめ、ポテチの手を置いた。
「ここに住む。ここに住めば、いつでも私の推理が聞けるでしょう?かくまってよ」
「じょ……冗談じゃないわ!あなたの推理を完璧に信用しているわけじゃないし!」
 私は吐き捨てるように言い、彼女は淀んだ瞳で私を見据えた。

21:わしお:2014/10/29(水) 18:42 ID:/ps

嘘ばかりの膣内射精ドピュッドピュッまで読んだ

22:炭酸あめ:2014/10/31(金) 21:05 ID:CS2

>>21
ちょっと、なんのことかわかりません……

23:炭酸あめ:2014/10/31(金) 21:17 ID:CS2

 仕事帰りの直後だし、疲労が溜まっていた。
 帰ったら飲もうと思っていたシャンパンも飲めない。
 紅いソファーに上着を放り投げ、私はため息をついた。

「じゃあ、私の質問に答えられたら、考えてもいいけれど?」
 私は意地悪な笑みを浮かべると、彼女は余裕の笑みで頷いた。

「自分は会社員だ。キャバ嬢……若しくはホストに貢ぎたい、でも金がない。貴方はどうする?」
 彼女は少し考えると、得意げに言った。
「会社のお金を横領しますわ。そして精密でかつ、柔軟な口実を作ります」
「横領……!確か、そんなニュースあったわね……」
「横領をしてキャバ嬢に貢ぐケースは一般ですわ。これ程の事もご存知ないのですね」
 溜息混じりに呆れるように言うと、私を罵るような感じで笑った。

「あぁ、もう!じゃあ今日1日!1日だけならここに居て良いから!」
 もう、面倒でややこしいし厄介だ、どうせ刑務所にぶち込んでも脱獄されるに決まっている。
「本当ですの!?感謝致しますわ!」
 彼女は一礼をし、私の汗ばんだ手を握った。

24:炭酸あめ:2014/10/31(金) 21:24 ID:CS2

「夕飯はまだですの?ステーキでしょうか?フォアグラ、キャビアですの?」
「あなた、人の家に泊めて貰って催促だなんて、厚かましいわね!カップ麺にしなさいよ」
 私は綺麗に整頓された棚から、カップ麺を探すが、1つも姿を現さない。
 仕方ないし、夜食でも……材料がない。

「えぇー、困ったわね……スーパーも開いてないし、コンビニも遠いし……」
「桔梗様が飢え死にしてしまいますわ!どうしましょう」
 彼女は、自分が食べたいだけだと、私は察した。

「あっ、まだ夜癒亭なら開いているかも知れないわ」
「夜癒亭……?レストランでしょうか?」
「えぇ、いつも行くわ。コンビニよりも近いし……今ならディナーが間に合うはず」
 私は夜癒亭の常連パスポートと財布を持って出た。

25:炭酸あめ:2014/10/31(金) 23:47 ID:CS2

 捜査で昼食も食べずにいたから、空腹というより、苦痛になっていた。
 夜は街灯が10メートル間隔ぐらいにあるだけで、醤油みたいに暗かった。
 11月の夜は寒い。紺色のハーフコートを私は羽織る。
 
 もう、息が微かに白くなっていた。
「ここよ。夜の10時からしか開いていないの。だから夜癒亭。バーみたいなものよ」
 桔梗が足を止めたのは、コンクリート構造の一軒家のような建物だ。
 白い大理石のような板に、銀色の文字で『〜夜癒亭〜』と刻んである。

「オシャレなレストランですわね。昔を思い出しますわ……」
 国際指名手配犯はどう見ても二十歳位だった。
 彼女が『昔は……』と呟ける年齢なのだろうか?

「寒いし、早く入りましょう」
 桔梗は奏多を店に入るように促すと、彼女は『ちょっと待って』という仕草をした。
 ウィッグ、マスク、メイク道具を瞬く間に駆使し、別人の顔に仕立て上げた。
 自分でも本当の顔が分からなくなるくらい、変装してきたのだろう、慣れた手付きだ。
「変装しないと、ですわ」
 彼女は満面の笑みで店に入った。

26:匿名希望:2014/11/03(月) 19:10 ID:L6A

新キャラ思いつきました

佐々木五郎(15)
趣味:鷹狩
冷酷

27:炭酸あめ:2014/11/03(月) 19:46 ID:CS2

新キャラアイデアありがとうございます!
2章辺りで使わせて貰おうかと^^

2章キャラ

菊堂 芹華 Kikudou Serika♀
DATA
最近活躍しているという桔梗の噂を耳にした記者。
桔梗にまとわりついている。
記者としては有名で、エリート。

28:炭酸あめ:2014/11/03(月) 20:02 ID:CS2

『open』と書かれたプレートがかけてあるので安心した。
 冷たい取っ手を握って、中に入る。 
 カラン、と心地よい鈴の音がした。

「桔梗さん、いらっしゃいー」
 カウンターの奥に居る着物に身を包んだ女性は花瀬紅葉さん。ここのオーナーだ。
 洋食屋なのに何故着物なのかは未だに不明だ。

 店内は真紅のテーブルクロスがかけてあって、高級レストランっぽい。
 まぁ、メニューは普通で、お値段もリーズナブルなのだが。
 棚にはウィスキー、ワインなどが置いてあって、バーみたいな感じだ。
 サラリーマンだとかがいると思ったが、人影は疎らで、誰もいなかった。
 ハンバーグステーキのデミグラスソースの匂いが漂ってきた。

「あぁ、こちらはえっとー……友人の……水家楓さんです」
「桔梗の友人の水家でございます。宜しくお願い致します」
「楓と紅葉……共通点がありそうですね。こちらこそ宜しく」
 彼女は笑顔で迎えると、2つのカウンター席に水を置いた。

「んー、じゃあオムレツでお願いします」
「私はハンバーグステーキでお願い致しますわ」
 1分も経たない内に、明るい黄色のオムレツと、
 濃厚で琥珀色のソースがかかったハンバーグステーキが運ばれてきた。
「まぁ、これはお見事ですわ!では頂きますわ」
 彼女はカトラリーを戸惑うことなく使いこなしていた。
 こいつ、本当にお嬢様だ…………

29:炭酸あめ:2014/11/03(月) 20:09 ID:CS2

新キャラファイル

花瀬 紅葉 Hanase Momiji♀
DATA
洋食レストラン『夜癒亭』(やすよてい)のオーナー
いつも和服を着ている。
お酒が好きで、特にロマネ・コンティとボージョレ。
好きすぎて洋食レストランの片隅にバーを営む程で、レストランよりバーの方が売上が高いとか。

30:炭酸あめ:2014/11/03(月) 20:10 ID:CS2

Twitterです
良かったら見て下さい☆
http://twitter.com/komazoku

31:炭酸あめ:2014/11/06(木) 23:06 ID:CS2

「このハンバーグステーキ、とても濃厚で美味しいですわ!」
 彼女はオーバーリアクション、って言うくらいにまで大袈裟に喜んだ。
「あら、そう言って頂けると嬉しいわ」
「あと、このフルーツタルトも追加で宜しくお願いしますわ」
 彼女はデミグラスソース一滴も残さずに食べ終わっていた。

 フルーツタルトは季節によってトッピングが違う。
 春はさくらんぼやリンゴ、苺で、夏はレモンシャーベットやスイカがある。
 冬はミカンなど、旬の果物を使ったタルトだ。
 そして、秋は梨や甘栗など、秋らしいトッピングが施されていた。

32:炭酸あめ:2014/11/08(土) 22:46 ID:CS2

「合計で……3020円です」
「どうやったらそんな金額になるの……」
 私は彼女の皿の山を見つめ、ため息をついた。
 
「ねぇ、貴方、どうして人を殺すの?」
 店を出ると、もう人影は無く、シャッターが閉まっている店が多かった。
 私の素朴な質問に、彼女は少し考えて言った。

「楽しい……からですわ」
 無表情ポーカーフェースという感じで、私に背を向けた。


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