四葉探しの旅人 

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1:古都乃:2014/12/09(火) 17:19 ID:Y2k

四葉幸せを呼ぶと言われている
その言い伝えは本当だろうか
それとも,やはりだたの言い伝えにすぎないのだろうか…

━彼女は自分の故郷を知らない。
 彼女には記憶がない。自分の両親のことも,自分の幼児期の思い出も。
 しかし,それは仕方ないことだ。彼女は『人造人間』なんだから。
 人造人間に過去の記憶などないし,両親などいない。もちろん思い出もないだろう。
 
 人の手によって造られた,人造人間。必要なことだけをプログラム化された人間型
 ロボット。小さなメモリースティックのなかに数々の対応メニューを収納し,受け
 ている命令に従う。人造人間に感情なんてないし,必要ない。
 むしろ,人造人間は感情以外のものは全て持っているといっても過言ではないだろう。
 
 この物語は感情を持った人造人間の話
 でもその人造人間は、自分が人造人間だということを知らなかった
 そして故郷という幸せの地を求めて旅に出る
 自分は人造人間であることを知らないまま…
 

人物紹介 (重要人物)

jnn78002号 「Miriー」……通称ミリー。人造人間。感情を持ってしまったため不良品
              になってしまう。自分が人造人間だと知らない。故郷探し
              の旅に出る。物語の主人公。

シェリー        ……ミリーと共に旅をする4人の一人で詩人。物語の語り役。
              物語の途中でシェリーが書いた詩も登場する。優しい少女。

ソル          ……ミリーと共に旅をする2人目で魔法使い。北国なまりの明る
              い青年。

マラーシャ       ……同じくミリーと旅をする人目で弓使い。弓の腕は百発百中。
              無表情だが本当は優しい少女。

クレイシア       ……ミリーの仲間の4人目で踊り子。どこかの国の令嬢らしい。
              盗人に追われている。


       彼女は「四葉(幸せ)探しの旅人」だ。

2:古都乃:2014/12/26(金) 18:28 ID:DWw

 プロローグ

彼女は自分の故郷を知らない。彼女には、自分の幼児期のころの記憶もないし、両親の
こともなにも知らないし、覚えていない。どんなに頑張っても思い出すことはできない。
だが、それはしかたがないことだ。なぜなら彼女は『人造人間』だからだ。
人造人間に幼児期の記憶などあるはずがない。両親など居るはずがないのだ。
でも、彼女は自分が人造人間だということを知らない……。

人造人間。人間の手によって作られた、人間型ロボット。必要なことだけを記録された
メモリーカードに従い、主人の命令に答え続ける。
彼らは完璧だ。ある1つの欠けたことを除けば…。その欠けたものとは……??
それは『感情』である。彼らには感情がない。いや。必要がない。感情を持ってしまって
は主人の命令に従わなくなってしまう場合があるからだ。

   −感情を持った人造人間は、不良品だ−

3:古都乃:2014/12/26(金) 19:02 ID:DWw

1章   「昔語り 人造人間の始まり」

太古の昔、今はもう海に姿を消した国。ベオレ−ゼ王国という国から人造人間は生まれた。
ベオレ−ゼ王国は常に最新の技術を取り入れている豊かな国で、他国からもそれなりの人気
もあった。経済的にも非常に安定しており、さまざまな技術の発展にも期待を寄せられてい
た。そこでベオレ−ゼ王国は国の機械化、生活面での機械化に力を入れる。そこで計画され
たのが人造人間プロジェクトである。このプロジェクトは世界的にも大きく取り上げられ、
人々の注目をあつめたという。やがてこのプロジェクトは見事に成功し、ベオレ−ゼ王国は
より豊かな国になり、国民はまったりと毎日を過ごせるようになった。この影響をうけ、他
の国も人造人間による生活や仕事などの機械化を目指し始めた。

すっかり「人造人間が働けばいい」という認識が普通になってしまった世界は異例なものだ
った。人間は動かなくていいことからどんどん太ってゆき、人工も減った。
もはや人間の数より人造人間の数のほうが多いといっても過言ではでかった。人造人間を製造
する工場には人造人間が働く。人造人間が人造人間を造る。奇妙な光景だったに違いない。
毎日のように製造される人造人間はいよいよ9000万体以上になる。そんな中で、ある人造
人間が生まれた。それは感情を持った人造人間である。この様な人造人間は約100体ほど造
られた。人造人間のコンピューター内にウィルスが入り込んだのだろう。いわゆる不良品だ。
不良品と判断されたものは廃棄処分された。しかし彼らは生きていた。感情が逃げると言う判断
をしたからだだった。

そしてとうとうその時は来た。この世に生き物が消えた。人造人間の世界になった。
はるか昔。世界は人造人間の世界になった。でもそれも長くは続かない。主人を失った人造人間
は働く場所を無くし、やがて姿を消した。

残ったのは、感情を持った人造人間だけ……。


何世紀もたってそしてまた、人間の世界がやってきた。
そして私は出会った。あの感情を持った人造人間に。

4:古都乃:2014/12/26(金) 19:21 ID:DWw

      「感情を持った人造人間」

私はその日も、まだ半分寝ているような体をなんとか起こして窓から外を見た。
「今日は曇りかぁ」
雲の割れ目から少しだけ見える太陽の光をボーっと見つめながらつぶやいた。
今日は5月12日。6時36分。いまのところは曇り。
「曇りは詩にしずらいんだよねぇ・・・」
とりあえず顔をあらって、朝食を食べて仕事に出かけた。仕事といっても私にとっては
副業って感じで、本業は詩人をしている。副業というのは朝7時から昼までの牛乳配り
だ。1日400円ぐらいだけど、一人暮らしの私にとってはほとんどなんの不満もない。
平凡な日々。つまらないわけじゃないけど、楽しいかっていわれると分からない。

仕事を終えて今日もなんとなくいつもの丘え向かった。たぶん私意外は誰も知らない、秘
密の場所。丘の頂上に向かう途中、生ぬるい風が吹いた。なにかこれから不思議な出来事
が起こることを囁くように。

5:古都乃:2014/12/26(金) 22:27 ID:DWw

少し道草を食いすぎた・・・。普通なら30分ほどで登れるはずの丘を
今日は1時間もかけてしまった。まぁ、この後用事があるわけでもな
いから得に問題はないのだが。空を見上げると・・・うん。曇ってる
なんとか

6:古都乃:2014/12/26(金) 22:35 ID:DWw

晴れてほしい。と、いうわけでもないけど。
「やっぱり5月はいいねー」
なんとなく呟いた一言がなぜか無性に悲しく聞こえた。
「ん・・・・??」
私は遥か遠くまで続いている広野を見渡しながら言った。誰かがいる。
正しくは倒れている。私は何か考えるよりも先に走り始めた。その何かに誰かに向かって。

7:古都乃:2014/12/27(土) 15:01 ID:DWw

「人………??」
人…のようだ。
「あのー。大丈夫ですかぁー?」
声をかけてみても反応がないので、私は倒れている人物をゆさぶった。
「あ、あのー」
ピーーッ………。
なにやら機械的な音が聞えたが、気のせいかな。
ゴソゴソ………。
「えっ、あ……」
動いた。よかった。生きてる。
「あの、大丈夫ですか?」
「ここは……?」
「丘の上です。倒れてらっしゃったので私てっきり…」
「帰らなきゃ」
いきなり立ち上がり歩き出す。
「え、ちょ、待ってくださいよ。そんな、休んだ方がいいですよ。ほ
 ら、怪我なさってる。今日はうちにとまっていったらどうですか。
 さぁ……」
私は急いで彼女の手をとった。女性だと思う。思うっていうか絶対。
風になびく金髪の混じった栗色の髪。大きな緑色の瞳。透き通るよう
な真っ白い肌。整った美しい顔立ち。本当に‘作った’ように出来す
ぎた顔。恐ろしいほどに。握ったその手はとても柔らかかった。

「さぁ。どうぞ」
私は家のドアを開けて彼女を中に入れた。
「すません……」
彼女はさっきからこれしか言わない。
「気にしないでくださいよ。私の家、なにもないですけどゆっくり
 して行ってくださいね」
「ほんと、すみません…」
「それよりも、名前は?私はシェリーって言うんだけど」
「ミリー。」
本当に小さい声で彼女…ミリーは言った。


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