BOCHIは努力すればなおる!
はず。
瀬口由衣菜は今日から小学6年生。
由衣菜は1組、唯一の友達美香は5組。
最悪な気分で由衣菜は廊下を1人でとぼとぼ歩いていた。
6年1組の教室の前に着いた。
「はあ…」
ドアを開けようとしたその時、
ガラッ
安部勇治、1年の頃同じクラスだった憎たらしい男子だ。背が小さくてすぐに殴ってくるし…
……小さいのは関係ないか。
その安部が私より先にドアを開けたのだ。
先に開けるなよ!
「安部君、先開けないでよ」
「は?なんで?」
ムカつくなー…なにしてもムカつくなー安部君…
「はあ…」
再びため息をつき、私は教室に入った。
席に座るとすぐに先生が来てなにか話始めた。
嫌なことずくめでイライラしていた私は先生の話なんて聞いていなかった。
ぼーっとしていた私に、斜め前の席に座っていた高田詩音に話し掛けられた。
「由衣菜!またクラス一緒なんだね!」
「あ、高田さん」
高田さんとは小学5年生の頃同じクラスだった子だ。
「あ、瀬口さんじゃん」
うわっ大田直木だ。
えーと、小学3年生の頃クラス一緒だったっけ。なんで覚えてるんだ?
それにしてもイケメンだなあ…大田君。いやタイプじゃないけど。
えっと隣は…げっ末松渡かよっ!
1、4、5年でクラス一緒だったっけー?
こいつうるさいし少し苦手なんだよなー…。
キーンコーンカーンコーン
おっ先生の話終わったか。
するとクラス1の人気者(?)井上太一が
「あ、瀬口さん今年も一緒だー」
「えっあ、あぁ」
辞めてー話し掛けないでー。
すると井上君は少し考えてこう言った。
「瀬口さん!君は今日からせぐてぃだ!!」
「…は?」
「おぉいいね!」
そう言ったのは西川優。私は喋ったことが無い。
馴れ馴れしいなあ西川君て…
変なニックネームをつけられて約3時間が経ち…
今は給食時間の終わり頃。
「ごちそーさまー」
食事を終えた私は、趣味のお絵描きをし始める。
至福の一時である。
何を描くかって?
……初音ミクです。オタクです。すみませんね!!!!
するとたまたま私の席の前を通りかかった鎌倉綾が
「これ、はつおんミクでしょ!」
「…は?(笑)」
「……はつねミクだよ?」
「…えっ」
鎌倉さんと私は初めて同じクラスになる。喋ったことは…数回?ある?かな?
鎌倉さんはいつも食べるのが遅い。給食の食器を返しに行く途中、私に話し掛けたようだ。
「じゃっ」
鎌倉さんが給食室に向かおうとしたので私は、勇気を振り絞り、
「鎌倉さん!!!!」
…やった。やったぞ。
「えっと、その、昼休み一緒話さない?」
鎌倉さんはにっこりと笑い一言、
「いいよ」
私はあまりの嬉しさに鎌倉さんの服の裾を掴んでいる指が小刻みに震えていた。
(できればアドバイスとか下さると嬉しいです。)
(どうでもいいけど眉毛の上の所にでっかいニキビができた。)