崩壊。

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1: 十六夜。@深夜てんしょん ◆Neko Neko:2015/03/21(土) 23:41 ID:RPc

 こんばんは、十六夜(いざや)...です、

  睡魔を噛み殺して()小説スレ建てました、



 ルールというか注意
·荒らし、ナリは回れ右推奨
·基本擬似恋愛というかそんな感じです
·あくまで男性からした客観的な意見を交えた文章ですので、不快な場合ご指摘を


 じゃあ、かってにすたーと、

 

2: 十六夜。@深夜てんしょん ◆Neko Neko:2015/03/22(日) 00:13 ID:RPc

読みにくかったら言ってください


「じゃあ、今夜7時にここでね、『影』」
「了解、『光』」
『影』はそう呟くと、素っ気なく親指を私に立ててみせた。私はそれを確認するとつい薄い笑みを浮かべてしまう。すぐに表情を固めるが、私と『影』の関係が楽しいのだから仕方ない。
 私と『影』は並んで立つと見分けがつかないほどの瓜二つ。身長が2cmほど違ったり好きな曲のジャンルが違うことを除けばクローンのようなものだ。だからこそこの関係が築ける。
 週に3日、私と『影』はこうして入れ替わる。『影』が何故入れ替わりを行うのか、それは知らないが、私が何故行うのかと訊かれれば「理由はない」と答えるだろう。でも、それは気まぐれなんて感情でもない何か_____。私は、より多くの人を支配したいんだ、たぶん。
「私は____」
「何。」
ふと『影』が返事を返してくる。声が漏れちゃってたか、と内心呟き、「何も」と私は答えた「そう。」とでも言いたげに『影』は頷き、私に背を向け歩き始めた。『影』は私から10mほど離れると振り返り、「ほかに話は」と呟く。私は無言のまま首を横に振ってみせた。
 今思ってみれば「普段」は私と似てもつかない性格の『影』が正体を見破られないのに感嘆を感じた。私はよく知らないのだが、恐らく彼女の『二面性』が上手く正体を包み込んでいるのだろう。
 いつも彼女はもうひとつの面で振る舞うので私は繕う必要がない。所詮自分の力でないにせよ、私は少なからず『影』への優越感に浸っていた。
 さっき漏れた言葉のあとを、薄汚れた灰色の私にはまだ分からなかった。

 『影』の拠点に戻った私は、早速向かいの家のチャイムを鳴らした。ドタドタと騒がしい音がして、案の定寝癖のついた制服姿の彼が出てきた。
「おはよ、もう学校だよ」
わざと明るく振る舞う私に、彼はなにかを察したのかため息をついて頭を掻く。
「お前、『光』の方だな」
そう呟いた彼は、私の頭にポンと手をおいた。
 彼こと峰村悠は私と『影』の関係を知るごくわずかな人の内にいる。立場___というか存在的には『影』の幼馴染みだそうで、私と『影』をいつ見比べてもどちらがどちらか分かっていた。彼によると『影』がどっちkq分かるからだそうで、そう考えるとどうしても運命なんて思ってしまう。運命なんて信じちゃいないが、『影』と峰村結構お似合いだと思う。ただ、想像するとどうしても私と彼にしか思えないものしか浮かばないのでなるべく考えないようにしている。
 ふと、私は、「一緒に学校いこっか」と笑って見せる。彼は少し苦い顔をして、「まぁ、途中までなら」と答えた。
 何をそんなに恥ずかしがっているのか、私には分からない。『影』も私と瓜二つなくせして何故こんなやつが好きなのか。
「違うでしょ、彼を好きなのは貴女」
「なに言ってるの。こんなやつ、好きになりたくてもなれないでしょふつーはさ」
心の中で自問自答を繰り返す。
「___ほんとに?」
そんな問いに、何故か私は答えられなかった。
「手、つないでもいい?」
学校へ向かう最中、私は彼に寄り添ってそう言った。彼は横目で私を見ると、無言で頷いた。
 あぁ、きっと私はこいつが好きなんじゃない、こいつの何もかも支配したいんだ。そう言い聞かせるように、なんども心の中で復唱する自分がいた。

3: 十六夜。@深夜てんしょん ◆Neko Neko:2015/03/22(日) 00:14 ID:RPc

暇な時に書いた下書きを打つのって、楽ですね

最低でも一週間に一回は更新したいと思います

4: 十六夜。@深夜てんしょん ◆Neko Neko:2015/03/22(日) 15:52 ID:RPc

 通常『影』が通うこの高校では、無論私のせいだろうが彼と『影』とが付き合っていることになっている。『影』はそんな事実はないので一貫して否定しているが、それを知り日々アピールする私の行いの成果で完全に付き合っていることで定着していた。『影』には少しだけ申し訳なく感じたが、そこはご愛嬌、というか欲望、本能には抗えないということで割り切ってもらいたい。
 彼は所謂イケメンの類いに属す。クラス中の誰もが憧れるような存在で、反面妬みも大きかった。しかし、それを差し引いても彼の人気は絶大で、そんな彼を手に入れようとして傷ついた女の子は一体何人いることか。
 最初に彼に近づいたとき、ある欲望が私に芽生えていた。それは、誰も触れられなかった彼を支配し、地に這うものたちに格の違いを見せつけること。
「他人の絶望に歪んだ顔って最高だよね」
「まったく、人間のクズだね貴女は」
「どうかな」
そんなことを考えていると時間なんて感じなくなる。まさに楽しいことに熱中して時間を忘れるのと同じ感覚だ。
 気づけば辺りは夕闇に包まれようとしていた。「もう学校終わったんだ」と呟き、『影』の拠点の前に立つ私をじっと背後から眺めるのは彼だ。部活のある彼も帰ってきているとなると、時刻は6時くらいだろうか。『影』との約束までまだ時間がある。
 私は薄く笑みを浮かべると振り返り、彼の目を見つめた。彼は私に見つめられると照れ臭そうに顔を反らした。何とも愛らしい仕草だ。
 彼の側へと歩みより始める私を見て、彼から「なんだよ」とでも言いたげな視線が向けられた。私は彼の前まで来ると、その視線に応えるように彼を抱き締めた。「ちょ、いきなりなんだよ...」と焦り始める彼に、つい笑いそうになるも、集中して次の一手を進めた。
「外にいるの寒いから....ちょっとだけ、こうさせて」
彼は暫し困惑したように「え...と.....」と目を泳がせるが、自分からも私を抱き締めると「ちょっとだけだぞ」と躊躇いがちに言った。互いの顔が見えなくなり、私は少し舌を出して見せた。





解説...というか追記
『影』の拠点というのは『影』の家のことです

5: 十六夜。 ◆Neko Neko:2015/03/22(日) 16:49 ID:RPc

明日更新したくないから今更新


 私___僉神優琵は不機嫌だった。最近峰村の態度が無愛想に思えるからだ。
 峰村悠___私と同じ高校に通う幼馴染みで、どういう訳か高校では私の彼氏とされているらしい。事実ではないがz満更でもない私の心情を感じとり、軽蔑の意で無愛想なのかも知れない。
「まぁ、あいつがそんなに敏感なわけないか」
私の気持ちにも気付かないんだから___それを私は喉で圧し殺した。どうしても否定したい自分がいるからだ。
「嘘はダメだよ、嘘は」
「五月蝿いな」
「なにそれ自己嫌悪?笑っちゃうね」
「あんたみたいな性悪女、好きになれるわけないでしょ」
あんた_____私?
 そうだ、嫌われたくないから、独りになるのが怖いから、いつだって私は偽ってきた。気づけば誰にだって平気で嘘をついている。自分にだってそうだ。
 あぁ、一々五月蝿いな。
 自分自身を殺したい衝動に駈られ、カッターナイフを取り出したとき何とか理性を取り戻す。気づけば身体中に冷や汗が浮かんでいた。
『死への恐怖』
「...気分が悪い」
私はそう呟くと、カッターナイフを足元へ投げ捨て『光』の学校へと向かった。

6: 十六夜。 ◆Neko Neko:2015/03/23(月) 19:45 ID:RPc

そういえば、親が休みの日は更新できないのでよろしくお願いします((読んでくれてる人いんのかよ←

7: 十六夜。 ◆Neko Neko:2015/03/24(火) 23:53 ID:RPc

深夜更新


 私の目的は他人から愛されること、悪く言えば目立ちたいということ。
 本来私は引っ込み気質で、自分の意思すらまともに伝えられない存在感のないまさに『影』だった。一時期他人のストレス発散のためにいじめに逢っていたが、誰にも言えず、誰も助けてくれなかった。そのとき私は悟った。
「誰からでも愛されていれば誰も裏切らないし、助けてくれる」
今思い出してみれば、そのいじめを粛清したのが峰村だったかな、と薄れた記憶を掘り下げる。
 そのとき、ふと誰かが話しかけてくる。
「あの、敷野先輩、放課後時間ありますか...?」
突如不安げな声で告げられたベタな台詞に、思わず私は首を傾げる。そして、心のなかで「敷野って、誰...」と呟くも、答えはすぐに浮かんできた。『光』の名前だ。
 大体相手の言うことを予測し、行動を定める。この場合告白と見て、OKするのは流石に『光』に申し訳ないかなぁ、なんて考えながら台詞を決める。
「この子、私____いや、『光』に心酔してるね」
「じゃあ、言うことは何でも問題なさそう」
そんな考えを巡らせて言葉を発射する。
「ごめんなさい、私、好きな人がいるんだよね」
まったく、人の気持ちなんて容易い。露骨に落ち込み、「そうですか...」と項垂れる後輩に大きな罪悪感を感じた、なんてことは毛頭ない。代わりに感じるのは快感、人の感情を左右する快感に私の心は満たされていた。
「次の一手でこの子は私から抜け出せなくなる」
「なんだか楽しそうだね」
「そりゃあね、人の感情を翻弄して弄んで、楽しくないわけないでしょ」
項垂れ前に立ち尽くす後輩に「だから今は我慢してね」と告げて額にキスをする。顔を上げた後輩に映るのは希望、踵を返した私の顔には嘲笑が浮かんでいた。

8: 十六夜。 ◆Neko Neko:2015/03/24(火) 23:54 ID:RPc

下書きデータ消してしもた...orz

9: 十六夜。 ◆Neko Neko:2015/03/25(水) 11:59 ID:RPc

我が友人による番外編
基本設定に準えたエピソードです


「おはよう、御園」
「あ、おはよう御座います、峰村君」
私が挨拶を返すと、峰村君は満足そうに微笑んだ。私はあの笑顔が好きだった。飾り気のない無邪気な笑顔。あの笑顔が向けられている間は現実なんて忘れることができた。でも、それは好意で向けられた笑顔じゃない。峰村君の最低限の愛想でしかない。だからこそ、私は僉神が嫌いだった。
 普通なら僉神と峰村君は悔しいがお似合い、そう云わざるを得ない。しかし、私はそれを理解しながらも峰村君に愛されたいと祈っていた。
 ああ、そう言えば私が峰村君を好きなのはもう一つ理由があった。確か、中学生の頃だ。
 私は所謂思春期というものに陥っていたのだろう。周りから嫌われているような気がして、「お前なんか知らない」「友達とか思ったことないから」なんて言われる夢を見ては、日々心が病んでいた。そんな日々にピリオドを打ったのが峰村君だ。私はある日、勇気を出して隣の席だった峰村君に「峰村君にとって、私ってどんな存在なの」と尋ねた。峰村君が少し悩んでいる間、私は自分を傷つけてしまったと自己嫌悪に陥っていたのを覚えている。
 峰村君が私の質問に対して出した答えは___
「いきなりなんだ、友達以外ないだろ」
あの言葉に私の心は撃ち抜かれた。それ以来私は峰村君が好きになったのだろう。
 峰村君が男子生徒の輪に呑まれたところで、私は深呼吸をした。そして、「よし」と呟けば覚悟を決めたように手を固く握った。
「僉神なんかにとらせない」
今日、私の戦いが始まった。

10: 十六夜。 ◆Neko Neko:2015/03/25(水) 12:01 ID:RPc

分かりにくいかもなので訂正

峰村の台詞は「いきなり何だ」です

11: 十六夜。 ◆Neko Neko:2015/03/26(木) 11:04 ID:RPc

下書きデータ復旧まで書けないので3日ほど休みます


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