サンカラー

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1:愛來亜◆Y6:2015/05/17(日) 13:25 ID:60A



「水城 蓮華生徒会長、お願いします。」
「……はい。」
透き通った声。皆を魅了する透明感。
歩くたび揺れる黒髪は、腰までの綺麗なストレートで。
その顔立ちは、酷く美しく、酷く…
冷たかった。

「またお前か!宍戸 日向!」
「いっけないぜ〜♪ちょっと遅刻しちゃった感じ?ごっめんなさい〜」
跳ねる茶色のポニーテールは、彼女の宝物のオレンジのシュシュでくくられている。
元気が取り柄の彼女は、今日も笑っていた。まるで…
自分の闇を隠すように。

「……ねぇ?まだ、アタシはあのまま?」
「当たり前じゃないか。美月は、僕の
作り上げたレールの上で生きるんだ。」
少し歩けば、注目の的。ゆるくウェーブのかかった金髪はトレードマーク。
手足の先まで可憐な彼女は、一流のモデルであった。
「……いつになったら、自由になれるのかしら……」
ピンクの唇から発せられた、小さな言葉は、誰にも届かない。

2:愛來亜◆Y6:2015/05/17(日) 17:01 ID:60A

1話【頂上の華】

昔から、何をしても一番だった。
認めてほしくて誰よりも頑張って、賞状も、トロフィーも何もかも一番が刻まれていた。

初めてもらったとき、すごく嬉しかったのを覚えてる。
大好きな、お母さんとお父さんに見せに行かなくちゃ。そう思って、走って家に帰った。
「お父さんはお仕事だけど、お母さんが誉めてくれるよね!」
思いっきり走って、我が家に着いた。
「お母さーん!見てみて!私ね〜、あれ?お父さんもいるの!?」
だったら、二人に見せれるじゃん!
「だったら、なんだよ!!そもそもお前があんな育て方したからだろ!?」
「何よ!?蓮華が真鈴より
 ”何もできないから”って私のせいにしないでよ!」
………えっ?私、頑張ってるよね?
何もできないって……あ、そうか!賞状を見せたら良いのかな!
「あのね!私ね、今日一番とったよ!頑張ったんだ〜!」
…誉めてくれると思ってた。ずっと。
「そう。それがどうしたの?蓮華。真鈴は2歳年上だけど、もっとたくさんの一番をとっているわよ?」
もう、それからは覚えていない。
あぁ、そうか。一番はたくさんないとダメなのか。そう思った刹那、
自分じゃなくなった。
二人が離れたのは、それから二週間後。私にとって、どうでも良いことだった。
お姉ちゃんより、上に立ちたい。負けてばかりは嫌だ。
それからは、一番しかとっていなくて、……でも、一番になるたび、私は酷く冷たく、孤独になっていく。
仕方がないの。私が孤独から抜け出すには、これしかないんだから…


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