*幸せ*

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1:ななちょす:2015/07/14(火) 20:22 ID:y/2

ななちょすです*
頑張って書きますっ!
◇荒らしはやめて下さい。
◇コメントしてください!

ではスタートです*

2:ななちょす:2015/07/14(火) 20:29 ID:y/2

本当はもうずっと前から分かってた。

キミが、どんなにその人が好きなのかも私じゃダメだってことも。

でもね、気づいてほしかった。

私がキミのことが好きってこと。

最初からキミの幸せしか願ってなかったんだけど、やっぱり気づいてほしかった。

でも、キミの恋を邪魔したくないからそっとキミの背中を押すよ。

だから、絶対にその子のことを世界中の誰よりも、幸せにしてあげてね。

3:ななちょす:2015/07/14(火) 20:44 ID:y/2

*キミの隣*

林田日向、高校1年生。

「林田は眠くないの?」

私の隣で大あくびをするのは、三橋翔騎。

私の幼馴染みで好きな人。

「うん、眠くないよ?」

「うわ、俺超眠いんだけど。」

「まぁ、翔騎らしいよ。子供の頃から何も変わってないもん。」

「林田こそ変わってねーよ。」

うん、私は変わらない。

・・・でも翔騎は変わった。

「私は変わらないよ?」

「おう、林田はずっと子供だ!」

・・・そうだね。

翔騎はいつの間にか、私のことを『林田』って呼ぶようになってた。

でも私はいつまでも『翔騎』って呼んでる。

「・・・林田?」

翔騎が私の顔を覗き込む。

「えっ?」

「何ボーっとしてんの?」

「別に何もないよっ!」

「ふーん・・・」

翔騎は優しいから私が『翔騎』って呼んでも何も言わない。

でも、心の中では怒ってるのかな?

「あー、俺林田と同じクラスがいいなー!」

「へっ?」

いきなりの発言にビックリしたせいで気の抜けた返事をしてしまう。

「だってよ、同じ中学の奴いないし」

・・・あ、あー。

「そうだね、一緒になれるといいね」

翔騎は笑顔で

「おうっ!」

と言った。

4:ななちょす:2015/07/15(水) 19:23 ID:y/2

クラス表の前で落ち込む私とはしゃぐ翔騎。

「スゲェー!」

目を輝かせる翔騎。

「・・・何が?」

力なく聞くと

「1クラスの人数が多いっ!」

「・・・へ?」

そんなことにはしゃぐの?

すると翔騎は、思い出したように言った。

「あれ?林田とクラス違う??」

「 離れちゃったね。」

翔騎はそれでも笑顔で言った。

「まぁ、お互いに新しいダチつくろーぜ!」

「・・・そだね。」

嘘でもいいから離れちゃったねって落ち込んでほしかった。

「じゃあ俺先に行くっ!じゃな!」

「うん、またね」

翔騎は、私が『またね』に込めた想い分かる?

『じゃあな』と『またね』じゃ全然違うんだよ?

またねって言ったらまた会える期待が出来るのに。

・・・あぁ、翔騎はきっと私なんか眼中にないんだね。

5:ななちょす:2015/07/16(木) 18:24 ID:y/2

入学してから1ヵ月経った。

入学した日から翔騎の姿も見てない。

・・・1ヵ月会ってない。

そんなときだった。

あの噂が入ったのは

「ねぇねぇ、ひなちゃん!」

「んん?」

高校に入って仲良くなった黒川莉乃ちやん。

「E組の三橋翔騎くん!知ってる?」

・・・!!

「知ってるよ。」

幼馴染みだもん。

「イケメンじゃん?」

「そうだね。」

「じゃあ、D組の松本楓ちゃんは?」

「・・・知ってるよ。」

学校中で噂の美人。

「2人、付き合ってるんだって!」

「・・・え?」

嘘だ。

今まで翔騎に彼女ができたことはあるよ、翔騎は彼女をすごく大事にするから1年以上は続く。

だから、別れたときのショックも人一倍大きい。それから1年は彼女を作らない。

・・・卒業式の日に別れたばっかじゃんか。

心変わり早くない?

「・・・ひなちゃん?」

「ん?」

「どうした?ボーっとして。」

「あっ、何もないよっ!」

翔騎のこと考えてたらつい。

「三橋くんと松本さんお似合いなんだよねー!」

「・・・お似合いね」

「そうだっ!中庭によくいるから見に行こうよ!」

「え!今?!」

「当たり前じゃん!いくよっ!」

「はーっ?」

莉乃は私の腕を引っ張り走り出した。

6:ななちょす:2015/07/17(金) 13:31 ID:y/2

「いる?」

「分かんないー」

私達は翔騎と松本さんを草の影からそっと探していた。

「・・・もぉ、良くない?」

私が言うと莉乃が言った。

「・・・何が?」

「堂々とすればっ」

莉乃が驚きつつ言った。

「おっ、おんおん!」

そして私達は堂々と翔騎達を探した。

すると・・・

「翔騎くんこそ・・・」
「楓は・・・」

途切れた会話が聞こえた。

「あっちだ、行こ!」

「えー。」

そこまでして見たい???

「あっいた!」

仲良く歩く二人の姿が見えた。

「・・・本当なんだ。」

二人が付き合ってるの。

相当ショックで落ち込んでいると

「ねぇ、翔騎??」

「ん?」

「N組の林田日向ちゃん」

「おう、林田がどうした?」

「・・・好きだったの?」

???!!!

私は夢中で話に耳を傾けた。

「・・・バーカ、ありえねぇよ」

ありえない・・・か

「そうだよね、翔騎があんな子好きになるはずないもんねっ!」

・・・楓ちゃん

あの子の笑顔に凄い腹が立つ。

莉乃が言った。

「・・・ひなちゃん大丈夫?」

「うん、平気だよっ!」

莉乃はあえて何も聞かなかったんだと思う。

気を遣ってくれたんだ。

翔騎の隣に私がいて、私の隣に翔騎がいる。

そんな私の幸せはいつの間にか無くなった。

隣にいた私じゃダメだったんだね。

・・・分かってた。

私じゃ翔騎に釣り合わないことぐらい
当の昔から。

私は今日も翔騎の幸せを願う。


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