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1:匿名:2015/11/26(木) 01:27 ID:S.2

僕のすぐ隣、見て見ぬふりしていた。あの日までは。

2:鎖骨辺り:2015/11/26(木) 01:41 ID:S.2

僕のクラスにはいじめがあった。
教室の後ろの方にある小さなスペースでそれは毎日のように行われていた。
教師がいじめを認めようとしないのをいいことにクラスのほとんどの人が
いじめに参加している。まあ、大体は近くで見てたまに笑ったり、ほとんど仕事の無い見張り役をしたり...と
直接害を与える者は少数で。
たまたま一番後ろの窓際の席だった僕は毎日読書をしながらちらちらとそれを見ていた。

男子にしては髪は長めで、顔は特別整っている訳でもないが不細工でもなく、白く細い肢体。
地べたに座り、蹴られたりしながらもソイツはひきつった笑みを浮かべている。無理をしているようなそんな笑みを。
でもそんなのどうでもいい。
どうせ僕には関係ないんだから。

3:リョナ期待BBA:2015/12/29(火) 22:20 ID:a8Q

そう僕にはソイツのこともいじめのことも見て見ぬふりをする大人もすべて関係無いのだ。
なのにソイツのひきつった笑顔が頭から目に焼き付いて離れない。小さな呻き声が耳に残って消えない。
「ああもうなんなんだよ! 」
と自分の部屋で夜にもかかわらず大声を出してしまい、一階から聞こえる母親の怒った声。
考えることが面倒になってベットに倒れるように勢いよく寝転がる。
そしてそのままうとうと、とうたた寝をした。自分が疲れていたのだろうかとかそんなことすら考えるのが面倒だ。

4:リョナ期待BBA:2015/12/29(火) 22:37 ID:a8Q

今日もクラスではいじめが行われていた。
先生の居ぬ間に。まあ先生が居たところでいじめにはほとんど影響など無いのだけれど。
僕らのクラスではもうすでにいじめは日直が号令を言うように毎日行われるのが"当たり前"なのだ。

僕はまた読書をしながらちらちらといじめを見ていた。
ただ今日は不幸にもいじめの首謀者の安曇と目が合ってしまった。
まさかたかが目があっただけであんなことになるなど考えなかった自分を殴り殺したい。
いじめの様子をちら見しなければこんなことにもならなかったのに。

5:リョナ期待BBA:2015/12/29(火) 22:50 ID:a8Q

「なあ」
と安曇の声変わりしたての少し低めの声が周りの傍観者を黙らせる。
「読書してる君さあ、今見てただろ」
その言葉は僕を指差すようにこちらへと向けられていると僕は感じた。
僕は無表情のまま冷静なふりをしつつ安曇の方を見るが自分の額から一筋の汗が流れてくる。
そして僕が返答に困り黙りこんでいると安曇の金魚の糞である山瀬が安曇に耳打ちをした。
耳打ちが終わるとにやにやと下卑た笑いを浮かべ、安曇は言った。

「高見のこと踏めよ」
と。
いじめられているソイツを指差しながら。

6:リョナ期待BBA:2015/12/31(木) 04:21 ID:a8Q

「え...」
言われたことをうまく理解できず、数秒固まっていた。
「ほら、こうやって...! 」
と安曇はソイツのことを強く踏む。
僕の脳はそれをしなければならないのだとようやく理解して
立ち上がった。恐怖で手も脚も震えていた。
そしてゆっくりソイツの方へと一歩、二歩。

近くへ寄った僕は見下ろした。床に倒れているぼろぼろのソイツを。
震える片足を床から話していく。バランスを崩しそうになる。
そしてその足をソイツの身体へ乗せる。
人の肉の柔らかい感触。それは生きた命の妙なぬくもりがあって
僕が感じたくもない、人を踏んでいるという事実をじわじわと感じさせる。
それと同時に感じた罪悪感から強く踏むことなどできなかった。

「もっと力入れろよ! 」

なんていう安曇の非情な野次。
僕は覚悟を決めたように目を閉じたが、廊下から聞こえる
硬い、生徒とは違う足音に皆は先生が来たことを察し
山瀬のお開きの声に僕やソイツを含め皆、席に戻った。

7:リョナ期待BBA:2015/12/31(木) 04:22 ID:a8Q

誤字見つけました。
話していく→離していく

8:リョナ期待BBA:2015/12/31(木) 04:51 ID:a8Q

授業が始まって間も無く、汚く折られたメモが回されてきた。
差出人は安曇。嫌な予感しかしなかったが開けなければ
明日、踏まれるのは僕だろう。
僕は覚悟を決め、メモを開ける。中には走り書きのような
やや汚い文字で"放課後話がある"とだけ書かれていた。
怖かった。頭の中を不安や恐怖が侵食していくようだ。
もう授業など雑音の様に聞こえ、目の前に見えるものはピンぼけした
写真の様に見える。
ただ全身から汗が吹き出す気色悪い感覚だけははっきりと感じた。

9:リョナ期待BBA:2016/01/06(水) 04:21 ID:a8Q

今日はやけに時間の流れが早かった。いや、正しく言えば早く感じたのだ。
嫌な事が待ち受けてるときはなんとなく時間の流れを早く感じてしまう。
もう放課後になってしまったのだ。
安曇に何を言われるのか嫌な予感しかしなかった。
「おい、"遠山"!」
と教室のドアの方から安曇の声がする。
自分の名字を安曇が覚えていたことに驚く。
クラスに友達が居なかったから自分のことを固有名詞で呼ばれたのは
久しぶりだった。
そんな下らないことを考えながら
「い、今!行きます」
そう返事して安曇の方へ向かった。


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