一枚の紙で造られた紙飛行機。――それは、平穏を愛す僕を、主人公へと変えていく。
はじめまして。久々に小説板に来てみました、宇野という者です。
前までは違う名前でうろうろしていたのですが、ほんの気まぐれで名前を変えて戻ってきた次第です…;
更新は亀より遅いですが、ちらっと覗いてやってくれると嬉しいです。
一応恋愛モノにしたいとは思っています、一応。
可愛げのある、弾むような小鳥の囀り。
そして、部屋中に轟く目覚まし時計の機械音。
それは、朝から僕の機嫌を損ねさせるには、十分すぎるシチュエーションだ。
そんな最悪の状況の中、目を覚ました僕は、ひとつ欠伸をすると、また目を閉じた。だが、あまりにもアラームの音がうるさい。
布団を被り、アラームが聞こえないようにと必死の抵抗を試みる。しかし、現実はそれほど甘くなかった。
なかなか起きようとしない僕に苛立ったのか、目覚まし時計のアラームは更に激しく音を鳴らす。
止めに行きたい気持ちは山々だ。だが、生憎にも、目覚まし時計はベッドから離れた場所に設置してある。こんなに不便なことはそう無いだろう。
まあ、それもこれも全て仕方のないことだ。と、そう考えることにしよう。僕はよいしょ、と小さく呟くと、地面を這うようにベッドから出た。