思いつかん

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1:ハテナ:2016/04/04(月) 08:09 ID:icE

ファンタジー
たぶん暗い
よくある内容
そこらに転がってる話は、自画自賛するなら王道と呼ぶってことで

思いつくままなんで人物とか世界観とかはそのうちまとめる(つもり)

2:老婆:2016/04/04(月) 08:48 ID:icE

山裾の宿屋は周りに店らしい店もないため吹雪にも関わらず繁盛していた。
一階の酒場の客はいつもの村人や悪天候で足止めをくらった商人など多種多様。みな誰も自棄っぱちのように酒を呑み、うさを晴らし好き勝手に騒いでいた。

扉が開いても「寒い!」「早く閉めろ!」と口々に罵るが悪気はない。
一度、温かな具沢山スープやお茶や熱燗を飲んでしまえば体を凍らせる寒気を叩きつける訪問者に文句を言いたくなるだけだ。

またひとり。
来客が訪れたがコイツはひどかった。
普通なら開けて速攻で閉める扉を、バカみたいに開けたまんま閉めようともしない。

当然店内は雪地獄と化した。
「ザッケンナ!」「テメエさっさと閉めやがれ!」「殺されてぇのか?!」
等々など。すさまじい罵声が飛ぶ。
「おーい」
店主が、立ちつくす新客を押しのけて扉を閉めた。
「あ・・・」
戸惑ったようにボロボロのマントの下から、しわがれた声がした。
「寒いんだから困るよ」
「すまない。だがこの格好では・・・」
よく見ればマントと思ったのは露店商などが使うゴザだった。黒い汚れに見えたのは所々焼け焦げたような煤だ。火事場泥棒でもしてきたのだろうか?
「まあ確かにあんまり歓迎したくない格好だが、なんか食うだろ?宿はこの村に一軒だから相部屋になるが今夜はウチに泊まるようになるしよ」
「あ、や・・・」
「なんだよ。相部屋は嫌かい?贅沢言っちゃなんねえよ。一昨日からの猛吹雪で部屋はどこも満杯だ。今んとこベッドはあるが、あとちっとで床に藁敷いて寝なきゃなんねえ」
「この国の金を持っていない」
「は?」
「他に持ち物らしいのは剣ぐらいだが折れてるから価値はないだろう」
「・・・あんた、どっから来たんだ」
そういえば新客のしゃべり方のイントネーションがおかしい。外国人だったのだろうか。
「蒼生」
「そうせいだあ?!」


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