君が残したモノ。

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1:昂◆sME:2016/04/25(月) 20:25 ID:uds

初めて小説書きます。
初めてなので文章変になるかもしれないですけど頑張ります。

2:昂◆sME hoge:2016/04/26(火) 20:20 ID:uds



椅子を蹴った。椅子が揺れる。
少女の身体が落下し、途中でロープにより引っ張られる。
天井の軋む音がする。

首に、ロープが食い込む。
下顎から、耳の後ろへとロープの輪が締まる。
鼻が、口が、息を吸い込むために震えた。
喘ぎ声が出る。足が前後に動く。蹴られた椅子が倒れる。
足が揺れる。揺れは速い。ほどなくしてその揺れは遅くなる。

身体から力が抜ける。顔面は色を失い、みるみる白で染まっていく。


首を吊った少女の死体は、振り子のように揺れた。

3:昂◆sME hoge:2016/04/26(火) 22:30 ID:uds


その夏、親友が死んだ



「中村桜さんが、亡くなりました」

担任の教師の言葉を、俺は呆然と聞いていた。
教師は確かに桜が亡くなったと言った。
亡くなったということは、死んだということなのだろうか。
俺はいまだに信じられなかった。

桜とは中学の頃から一緒で、とても仲が良かった。
傍から見れば、付き合っているように見えるほどだ。
でも、俺たちは付き合っていない。
なぜなら、俺たちの間には「好き」という感情はなく、お互いただの親友だと思っていたからだ。
それに、今は俺には彼女がいる。
彼女の名前は佐々木玲奈。
玲奈とは、高校に入ってから知り合った。
お互い一目惚れで、それに気付いた桜が2人をサポートしてくれた。
そのおかげで俺と玲奈は徐々に距離を縮め、付き合うことができたのだ。
今思うと最高の親友だった。

だが、その親友はもうこの世にはいない。

桜の友人たちは、両手で顔を覆って咽び、嗚咽の声が漏れていた。

悲しい。最高の親友を失い、たぶん、誰よりも一番近くで桜とともに楽しい時間を過ごした。
心は悲しい気持ちでいっぱいなのに、俺の身体はそれには応じてはくれなかった。


俺の目からは、涙が一滴もでなかった。

4:昂◆sME hoge:2016/04/27(水) 18:41 ID:uds


桜が死んだのは、聖爛高校の夏休みが始まる二日前だった。
七月十九日。日曜日。


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