桜龍______
暴走族界では、この名を知らない者はいないだろう….。
”俺たちが絶対、冬華を守るから”
そう私に言ってくれた言葉は強く逞しいく感じるけど、
君の瞳は、弱々しかった…。
♪_♪_♪
勉強用の机に置いてあるスマホが鳴ると軽く震えた。
私は頭をタオルで拭きながら急いで机に置いてあるスマホを手に取った。
[メール一件]
「誰からだろう…?」
メールを開くと、[春斗]からだった。
春斗とは、昔からの馴染みで、世でいう不良だ。
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<春斗>
件名:俺なんだけど。
_____________________
今から、家行って良い?
まぁ、返事なくとも行くけどなww
*end*
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…だと思ったよ(汗)
いつも、夕方..春斗が家に来る。
春斗は正直、不良に向いていない。
あんな優しくて過保護な性格なのに。
不良になった理由は、“守るため”らしい。
何を守るかは知らないけど、世間からは良いように見られていない。
不良と言っても、本当に悪い奴等もいれば良い奴等もいる。
あくはで私の意見だけど。
___ガチャ
ドワを開ける音がした。
誰____?
春斗ならノックをして部屋に入ってくるはずなのに。
怖くて足が動かない。
もし、ドワの先にいるのが春斗じゃなかったらって…。
「誰…っ、ですか?!」
頑張って時々震えながらも言い切った。
春斗っ、春斗だよねっ?
心で叫んだ。
でも…もし、春斗じゃなかったら……。
なんて考えてしまう自分もいる。
部屋に入ってきたのは・ ・ ・ 、
期待外れの人だった________。
「あっ、ごめっ…驚かせた?」
入ってきたのは、春斗ではなく、春斗の友達だった。
私はその場に崩れ落ちた。
「だ、大丈夫?!」
そう言って荷物を投げ捨て、駆け寄ってくる友達。
「大丈夫…..です.」
「(やっぱ、俺…驚かせたよな)驚かないで聞いてね?」
何のことだか分からないけど頷いた。
春斗の友達は、真剣な顔になって、
「春斗が、流王の奴等に..やられた」
「え・ ・ ・どういうことですか?」
「春斗が入院しているんだ。」
「家に春斗が向かっている途中、流王の幹部に左腕をやられたんだ。あと数回殴られたらしい…」
「私のせいですよね…」
春斗の友達は目を見開いて、下を向いた。
だって、私が春斗の幼なじみだったから。
私のせいでっ、春斗はっ!
「違う。冬華ちゃんは悪くない」
「どうしてですか?」
冷静さを装って聞いてみた。
「自分の意思で喧嘩を買った。あと、春斗がこう言ってたよ。
『冬華のやつ、自分のせいって言うやろうからなー、俺は大丈夫や。って言っといてくれんか?』って言ってた。」
私の頬に滴が伝った。
春斗っ!。
「私っ、病院に行きたいっ..ヒック..ヒッ..ですっ……ヒック」
「うん、分かったよ。じゃあ、行こうか」
私は春斗の友達とバイクで病院に向かった。
[訂正]
>>2
ある部分を。
“俺らが、冬華を守ったるから”。
に変更。
in 病室
ガラッ__
春斗の入院している病室に入った。
「春斗っ…」
小さく呟いて。
私は、春斗のベッドにある椅子に座った。
「大丈夫?」
「冬華、来てくれたんか…」
私は大きく頷いた。
軽傷で済んでよかった。
もし、もっと酷かったらっ……。
「冬華…、」
こんな弱々しい声するんだ…
「来てくれてありがとうな^ ^」
けど、すぐもとに戻った。
(春斗の友達)
【慎太郎 side 】
慎太郎は病室に入らずドワによしかかって考え事をしていた。
流王の奴等、何を企んでる?
もし、総長狙ってるなら、こっちも策考えないとな…。
あいつらは今、溜まり場に要るだろうし総長のこと知ってるはずだよな……。
先に見舞いに来たのか..。
あ…、そう言えば..冬華ちゃんだったか?
あの子、春斗のこと好きなんだろうな…。
冬華ちゃんは気付いてねぇけどw。
普通にバレバレだぞww
さーてと、溜まり場に戻るか…
冬華ちゃんも連れていかねぇとな。
【慎太郎side (end)】