殺虫剤

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1:閖時雨◆YQ:2017/01/04(水) 23:27

__汚れた虫は、排除します。

2:閖時雨◆YQ:2017/01/04(水) 23:28

ゆっくり気ままにやっていきます。
亀更新なのでご注意を。(*´ω`)

3:閖時雨◆YQ:2017/01/04(水) 23:46

Character

◆渚田 泉  Nagisada Izumi
 殺人鬼集団『殺虫剤』団長。
 丁寧に敬語を使うが、冷酷無慈悲。
 銃の使い手であり、腕はピカイチ。

◆五十嵐 莉津  Igarashi Ritsu
 殺人鬼集団『殺虫剤』団員。
 気弱で人見知り。恥ずかしがり屋。
 ナイフを使い、ナイフ投げが得意。

◆尾崎 稲歩  Ozaki Inaho
 殺人鬼集団『殺虫剤』団員。
 常に冷静で莉津に頼られがち。
 竹刀を使う。剣道が得意。

◇日野 鈴奈  Hino Reina
 殺人鬼集団『殺虫剤』の依頼人。

◇桜井 芽衣  Sakurai Mei
 鈴奈の親友で、付き添い。

4:閖時雨◆YQ:2017/01/05(木) 10:34

Rule

*荒らし、なりすまし等は禁止。
*「つまらない」等スレ主罵倒禁止。
*感想、ご指摘、アドバイスは
 どうぞどうぞして下さい。
 泣いて喜びます。

5:閖時雨◆YQ:2017/01/05(木) 10:36

Finally

まぁほのぼのやっていく感じです。
ご支援の程、宜しくお願い致します。

6:閖時雨◆YQ:2017/01/05(木) 10:49

Prologue

__自殺。代表的なのが首吊り。

__他殺。代表的なのが刺殺や絞殺。

__寿命。一番楽。

死に方がなんであれ、生物である以上
『死』というものは避けられない。

___それなら。
『ここ』に依頼すれば、
誰でも殺されるんだけど……。どう?
例えば__嫌いな奴。
君はそいつを殺したい。
そんな時、『ここ』に依頼すれば。
そいつは綺麗さっぱりこの世から……

_____排除される。

7:閖時雨◆YQ:2017/01/05(木) 10:52

語り手は日野鈴奈でいきます。

8:閖時雨◆YQ:2017/01/05(木) 11:07

「……ねぇ、なにこのチラシ……」
「さぁ……。でも不気味だよね……」
私は日野鈴奈。なんてことない普通の高校2年生。今、親友の芽衣と帰ってるんだけど……。
……なんだか怪しげなチラシを見た。
「へぇ……殺人鬼集団『殺虫剤』だって」
「殺人鬼集団?……絶対危ないって!」
「大丈夫大丈夫!鈴奈ってホント心配性だよね」
いやいやいや。これは流石に危ないでしょ!?芽衣が大雑把過ぎるだけ……。
……って言おうとしても、芽衣はキラキラした目でチラシを見つめている。
……はぁ。
「………ねぇ、鈴奈」
「……なに?」
「ここ、依頼してみようよ」
「……………………は?」
「面白そうじゃん!」
「はァァァァァァァァァァァ!?」
ななななに言ってんのこいつは!?
殺人鬼集団に殺害を依頼する!?
どこのドラマ!?
頭イカれてんの!?
「あ、危ないって!」
「危なくなんかな……」
「絶対危ないからァァァ!!」
お願いだから早く思い直して……ッ!
……って。
「おいィィィィィ!!」
………こいつ、チラシ持って歩いてやがる。きっと……いや絶対にチラシに載っている地図通りにその集団のアジトに向かってるよ……。好奇心旺盛通り越してるよね?
あぁもう。こうなったらヤケだ。
ついていってやるよ!
「待ってよ芽衣!!」

あぁ、終わった……。
多分今日は私の命日かな……なんて。
あはははは……。

9:閖時雨◆YQ:2017/01/05(木) 11:59

New Character

◇矢口 楓  Yaguchi Kaede
 鈴奈と芽衣の友達。椛の双子の姉。

◇守口 椛  Yaguchi Momizi
 鈴奈と芽衣の友達。楓の双子の妹。

この2人はあまり出て来ません……。

10:閖時雨◆YQ:2017/01/05(木) 12:01

>>9
誤字訂正

◇守口 椛
     ではなく
◇矢口 椛
     でした。申し訳ないです。

11:閖時雨◆YQ:2017/01/05(木) 14:49

「へ〜ぇ、ここかぁ〜。『殺虫剤』のアジト」
「アハハ、ソウミタイダネー」
「うわ……鈴奈大丈夫?」
私はこれから死ぬことも一応視野に入れたままここまで来てしまったため、発言1つ1つが棒読みになってしまう程に絶望していた。
一刻も早く帰りたい……。
「……よ、よし…。入ろっ」
流石に芽衣も緊張しているのだろうか。冷や汗を垂らし、ドアノブに掛けた手がカタカタと震えている。
……芽衣でも怖がることがあるのか。
思えば芽衣が怖がっているところなんて見たことがなかった。いつも強気で明るかったから……。
「ッ…………。い、くよ」
「うん……」
ギィィィィィィィィィィ……。
古い木で造られたドアを開いた時に出るその独特な音が、『アジト』という場所の不気味さをより一層煽る。
芽衣も私も、ゴクリと唾を飲んだ。

___そしてドアは私達が余裕で入れる程の隙間を創り出した。

12:閖時雨◆YQ:2017/01/08(日) 12:40

「しっ……失礼しまーす………」
芽衣がビクビクしながら言った。
誰か居ると良いのだが……。
「……おや…お客様、でしょうか」
私と芽衣が同時に肩をビクリと揺らせた。中から出て来たのは、銀色っぽい水色のショートカットに真紅の瞳をした色白の美人な女性だった。
ニコニコと笑顔を見せながら私達に近付いて来る。
「ええと……あ、その……はい」
私が涙目でそう言うと、
「あっ、あの!私達このチラシに載ってた地図通りに来たんですけど!こ、ここって…殺人鬼集団の『殺虫剤』さん達のアジト…で、合ってますか!?」
芽衣がハキハキと言ってくれた。
「そうですが…ところで貴女達は?」
その女性は少し驚いた様子で問い掛けてきた。
「あ…えと……。私、日野鈴奈っていいますッ……!えと……それで……」
「私が鈴奈の親友で付き添い…?みたいな感じの芽衣です!桜井芽衣!」
グダグダになりながら告げた自己紹介は理解してくれただろうか。
……案の定、女性は鳩が豆鉄砲を喰らったような顔をして瞬きを繰り返していた。
「……そ、そうですか。日野鈴奈さんと桜井芽衣さん……良い名前ですね」
分かってくれていたようだ。
安心していると、今度は女性から話し掛けられた。
「……ま、まぁ…。まず座って下さい。話はそれからです」
と、女性は微笑みを浮かべながらそう言った。

13:閖時雨◆YQ:2017/01/08(日) 14:15

私達が椅子へ腰掛けると、女性は前のめりになって私達をじっと見つめた。
「な……なにか顔に付いてますか?」
「え?あ、あぁ。これは失礼」
どうやら違ったようで、女性は慌てて両手をブンブンと顔の前で振った。
「まぁそれはそれとして。とりあえずお茶でも飲んでて下さ____おっと、お茶がまだでしたね。莉津!客人にお茶を出して頂けます?」
リツと呼ばれた茶髪のツインテールに青い瞳をした可愛らしい小柄な女の子は、「は、はいッ!」と言いながら台所に消えていった。

___数分後。
「い、泉さん……?お、お茶ッ…淹れて来ました……」
「あぁ、ご苦労様。どうぞ、お茶はお嫌いでしょうか?ジュースもありますが……」
女性が不安そうな顔で、コトリとお茶をテーブルに置いた。
「あっいえ…!お気遣いなく……」
「そうですか、それは良かった」
私はビクビクしながらお茶をすすった。
「あぁ、そういえば自己紹介がまだでしたね。___申し遅れました、私は渚田泉という者です。こっちが……」
「ふぇッ……!?え、ええと……その……い、五十嵐莉津です……」
……ナギサダイズミさんとイガラシリツさん。
「あの……失礼ですが、お歳は…」
「年齢ですか…。私は19歳です」
「リ、リツさんは……」
「え……ッ!?わ、私は17歳です…」
「リツちゃんって私達と同年代!?」
私と芽衣が同時にガタンと椅子を揺らして立ち上がった。リツちゃんはそれに驚き、イズミさんの後ろに隠れてしまった。

14:閖時雨◆YQ:2017/01/08(日) 14:42

「あ、ご、ごめん……」
「い、いえ…」
リツちゃんはビクビクしながらではあったが、そろりと前に出てきた。
「あの…名前の漢字は……?」
「……そんなことが気になるんですか?……変わったお方ですね。私は渚に田、泉と書きます。普通ですよ?」
泉さんはケラケラ笑いながら言った。
「リツちゃんは?」
「み、苗字は…50に嵐って書いて五十嵐……。草冠に利用の利で莉…。津は普通に……」
莉津ちゃんは先程よりも緊張が解れたように話した。
「あぁ…そういえば、まだ居ました」
どうやらメンバーはあと1人居るみたいで、泉さんは捜しに行った。

「___こいつが最後の1人です」
「……………………どうも」
その1人は男の子で、泉さんが17歳だと紹介してくれた。
「……尾崎稲歩」
「へ?」
「俺の……名前……尾崎稲歩」
オザキ…イナホ君……。こげ茶色でホサボサの短髪にエメラルドグリーンの目。思わぬイケメン君に芽衣はロックオンしている。
「イ、イナホ君……。漢字は?」
「……普通」
「ふ、普通って言われても……」
「稲歩は尻尾に崎、稲に歩くと書きます」
代わりに答えてくれたのは泉さん。

……そういえば。
私達はなにをしに来たんだろうか。

15:閖時雨◆YQ:2017/01/08(日) 19:41

私はチラリと芽衣を見た。
……稲歩君ばかり見ていて、ちっともこっちに興味なんて持ってない。
「……あ、あのぅ…泉さん………」
「はい?」
「い、依頼しても宜しいでしょうか」
自分でもなにを言っているのか分からない。完全に私はパニック状態に陥っている。漸く芽衣も気付いたのか、目を大きく見開いていて動揺している感じがありありだ。
「良いですよ?どのようなご依頼で」
「さッ……」
「さ?」
「殺害対象は芝井将聡。……私達のクラスの担任です」
私は口が赴くままにそう口走った。
__そう、芝井将聡。こいつは……。

最低最悪教師なのだ。

16:閖時雨◆YQ:2017/01/08(日) 19:43

New Charactet

◇芝井 将聡  Shibai Masatoshi
 鈴奈達のクラスの担任。
 自己中で、授業放棄は日常茶飯事。

17:閖時雨◆YQ:2017/01/08(日) 20:23

「畏まりました……」
……今。泉さんが微かだが不気味に、妖しくなにかを嘲笑ったのは気のせいだろうか。
「稲歩、ターゲットの詳細を調べて下さ__」
「……芝井将聡。茜空高等学校2年E組担任。4月6日生まれ、鹿児島県出身」
「…………………!」
泉さんは一瞬ぽかんとしたが、すぐに
「流石稲歩……仕事が早いですね」
と言った。
「別に……慣れてっし、この展開」
「おや、そうでしたか?」
泉さんは苦笑しながら続けた。
……だが真剣な表情に戻ったため、ピリッとその場の空気が変わった。
__重苦しく張り詰めた空気の中、最初に口を開いたのは泉さんだった。
「殺し方は如何致しましょう?」
「へっ?」
「殺し方ですよ。色々あるでしょう?刺殺、絞殺、毒殺、銃殺……他にも車で轢き殺すとか」
私は悩んだ。そういえば殺害方法等沢山ある。元々私は優柔不断なため、このままだと日が暮れる。
「……じゃあお任せで…」
「…………ご依頼、承りました…。芝井将聡という名の汚れた虫は、排除します」

__泉さんが狂気じみた瞳で言った。

18:閖時雨◆YQ:2017/01/09(月) 11:19

翌日。
「あ、鈴奈!芽衣!おはよ……ってどうしたの!?目赤いよ!?」
ギクリ。そう、昨日私達は依頼してしまったのだ。要は直接ではないけれど、人殺し。そう考えると夜も眠れず、結局2人揃って一睡もしていない。
「なになに?お姉ちゃん……鈴奈、芽衣!?目真っ赤……!」
先程話し掛けて来た矢口楓の双子の妹、矢口椛が楓の後ろからひょっこりと現れた。椛は元気で活発な楓と違い、常におっとりと大人しく、少々トジ。
なにも無いところで転んだりするのが主な症状。
「いやぁ……ちょ、ちょっと昨日2人揃って……た、たまたま徹夜しちゃったみたいで……あはは……」
苦し紛れの言い訳。無理だな、流石に通用しない……。
「あ、そうなの?気を付けなよ?」
「あ、そうなの?気を付けなよ?」
2人揃ってあっさりと……チョロい。

19:閖時雨◆YQ:2017/01/09(月) 11:21

>>18
誤字訂正
14〜15行目
少々トジ。⇒少々ドジ。

20:日下 平匡 そし誰の日下さんと逃げ恥の平匡さんだよ :2017/01/09(月) 12:53

本当にこんな所があったら行っちゃうかも………『芝井将聡』……うっ!思い当たるふしが!更新頑張ってね!

21:閖時雨◆YQ:2017/01/09(月) 14:08

わぁぁ!ありがとう!


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