なんでも屋にご相談を

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1:助口祐:2017/02/12(日) 22:42

いらっしゃいませ、どうぞこちらへ。
・・・・そんな怖がらなくても、何も出ませんし、何もしません。
さあ、依頼をお伺いします。

2:助口祐:2017/02/12(日) 22:47

ここは、なんでも屋。
外の看板には「屋もでんな」と書いてありますが、れっきとしたなんでも屋です。
勿論、"なんでも"します。
あ、逆から書いていますが、ただのしゅみですよ。

髪は黒色、頭の下の方で縛って、おろすと腰くらまでありそう。
身体は小さく、弱そう。
これが、他人が自分を見たときに思っている事です。
「弱そう」は聞き捨てなりません。
ちなみに、年齢は十代後半です。

・・・・おっと、誰か来たようです。

3:助口祐:2017/02/12(日) 22:56

玄関の方に目を向けると、小学生四、五年位でしょうか、子供がいました。ともかく、子供が来るのは久々ですね。
呑気な事を考えていると、小さく、そしてかぼそい声が聞こえてきました。
「えっと・・・・ここは、なんでも屋だって聞いたんだ・・・・ですけど。」
「いらっしゃいませ、どうぞこちらへ。」
営業スマイルを張り付け、席にご案内しました。

4:助口祐:2017/02/12(日) 23:13

子供、いや少年はイスに座ると、周りを見始めました。
マンガだと「キョロキョロ」と効果音が付きそうです。
「そんなに怖がらなくても、何も出ませんし、何もしません、
さあ依頼をお伺
「ねえ、なんでうその笑顔なの?」
え?」
ビックリして敬語が抜けて、一瞬真顔になってしまいました。ですが、すぐに笑顔を張り付けます。
少年には敬語が難しかったのか、やめましたね。
「なぜ、そう思うのですか。」
「だって、心が嬉しくなさそう。」
子供とは実に不思議ですね。心を覗くことができるのでしょうか。

――ねえ、そのヘタクソな笑顔やめたら? 心も嬉しくなさそうよ。――


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