どれだけの事が、あったかな。
出会いのすべても、今なら、許せる。
時の流れは、残酷と思ったときも、
嫉妬したときも。
「…君、さよなら。」
私、美山千紗。
14歳、中学三年。
私は、アイツと関わりたくない。
男子が、爆笑してる声。
その声の中に、アイツの声がした。
「………何笑ってんの?」
つっけんどんに、聞く。
でも、再び笑い始めたから、私の声は、かき消えた。
良かった。
男子の中をみる。
アイツは……………?
あれ、いない。
そんなわけない。
さっき、声が聞こえたのに。
ああ…。
ワケが分かった。
イメチェンか…。
彼女の好みに変えたんだ。
いつも不思議な雰囲気があったけど、なんか…。
チャラくなってる。
一応、名札を確認する。
『大河』
やっぱり…!
胸の中に、ムラムラした怒りがこみ上げてくる。
何でアイツが…!
そっかぁ。
女子グループの話を聞くと。
アイツは、月瀬さんと付き合ってるらしい。
月瀬さんの好みが、チャラ男?らしい…。
月瀬さんは、大人しい子なのに。
あんなチャラ男?が好みとか、よくわからない。
まあ、人それぞれだし。
そう思って、観察をやめた。