planet・marionette

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1:リリカ@恋歌◆JA:2017/05/07(日) 20:20

ねぇ……

助けて……

言っても、聞こえない。

無駄な、儚い希望は捨てた。

___幼い少女の夢は、儚くも割れて、消えた。

2:リリカ@恋歌◆JA:2017/05/07(日) 20:26

*prologue*

男の膝の上に、女が頭を乗せている。

「貴方___忘れて。」

男は、驚いたように、女を凝視する。

女は、ちょっと笑いながら、

「貴方と私の子は、人間界にいます。何か、あってもあの子だけで、生きていけるように。
あら、____泣かないで。
必ず、此処にあの子は来るわ。多少時間がかかるけど、きっと来る…」

一息に告げた。

途端に、女は光に包まれる。

男が目を開けると、女の姿は無かった。

3:リリカ@恋歌◆JA:2017/05/07(日) 20:37

『イケの中』と、掛け持ちで書きます!
異世界系で、書き方を変えてみます!
つまらないものですが、読んでくださると嬉しいです。

4:リリカ@恋歌◆JA:2017/05/07(日) 20:46

新章 名前

黒色の、艶やかな髪の持ち主の少女は、その長いまつげを伏せた。

「ごめんなさい……」

「もうっ!役に立たないわね!」

声の主は、イライラと言った。

声の主は、茶髪を弄りながら、ネチネチと少女を苛める。

「そんなのだから、名前を与えられないのよ。」

この世界では、大きな働きをした者にだけ、名が与えられる。

少女は、この城の城主の娘の侍女だ。

「はぁ。もう、使えないんだから。せめて、私の髪をとかしなさい。」

「はい、お嬢様。」

少女は、娘のお気に入りのくしを取り出す。 

5:リリカ@恋歌◆JA:2017/05/10(水) 20:04

「お嬢様、今夜のパーティー楽しんできてくださいね?」

「ありがとう。アンタに名が、必要ね。イアノで良いかしら。」

娘__アイリスは、歌うように告げた。

少女_____イアノはパアッと顔を輝かせた。

「ありがとうございます!お嬢様!」

「止してよ、アイリスで良いわ。」

2人の間に、友情が芽生えた瞬間だった。

6:リリカ@恋歌◆JA:2017/05/14(日) 20:13

◆別れ◆

イアノは、ある日の午後、アイリスに呼ばれた。

「お嬢様、どうしたのですか?」

アイリスは、ニコッと笑った。

「私、イアノに手紙をしたためました、受け取ってください。」

イアノは、アイリスから手紙を受け取った。

アイリスが真面目な顔になって、

「今すぐ、この邸から逃げなさい。丘まで、走って、それから手紙を読んで。」

「お嬢様は…?」

アイリスはこう言った。

「私は、大丈夫ですから。」


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