○ 原作は自分作同人漫画
○他者執筆で他サイトにも小説あり
○くだらない
○更新はとんでもなく遅い。
それでも良ければお進み下さい
「居場所がないから作っただけよ」
集団の中で人目をひく容姿と、キツい態度で浮いていた少女が言った。
「こんなラノベみたいな事に、俺を巻き込むのも大概にしろよ…」
傍らの男子生徒が呆れた様な声で呟く。
ただしその顔は笑っている
本気ではないちょっとしたからかい。
「はいはいごめんなさいねー。
でも、あんたは…また、付き合ってくれるんでしょ?」
その言葉に、男子生徒は更に笑いを深め
「当たり前だろ。仰せのままに、里奈部長?」
居場所がないから作るだけ。
図書室に置いていたライトノベルに
触発され、思い付きで作った部活。
だけどそれは紛れもなく、学校での居場所。
彼女と、やがて仲間になる部員達の。
「…………で、こんな感じでいい?
ウザくて細かくてしつこい律」
「お前ほんと可愛くない」
南神山高校プレハブ校舎の一室で、
部を作った時の事を小説にしようと
言い出した、部長の吉田里奈。
それに逆らう訳でもなく、軽口を交わしながら進めていく副部長の佐藤律。
「やる気が…やる気が出ないわ。暑くて暑くてたまらないから」
下着がうっすら透ける白いシャツを、
はたはたと下からあおいで風をおくる。
「おまっ…え、が、やるって言い出したんだろうが…」
言い返そうとして里奈をちらりと見て、即座に目をそらす律。
エアコンのないプレハブ校舎はひたすら暑く、汗で張り付く制服がその不快感を増していく。
「アイス成分が足りないわ律、ちょっと買ってきなさい。」
「嫌だよ」
「ゴリラ顔の鼻息凄そうな少年の絵がプリントされてるソーダアイスね」
「カリコリ君に謝れよ…あと行くって言ってねぇし」
チッと舌打ちする里奈。と、諦めたように作戦を変えた。
「こんなわがまま律にしか言えないの…」
「ブフッ」
うわめづかい + うるんだひとみ!
りつは150のダメージをうけた!!▽
「お、俺はそんな事には屈し…」
「ねぇっ、お・ね・が・い…」
りつ は たおれた!▽
おねだりに負けコンビニに向かう律。
「クソッ、あれは反則だろ…」
先程の里奈の思いだし、暑くてほてっていた顔を更に赤くする。
横暴な態度に振り回される事を受け入れているのは、律が里奈に抱く淡い想いがあるが故。
甘えられれば揺らいでも仕方がない…
(あいつの書いてた小説のエピローグ、「やがて仲間になる部員達の」で終わってたよな)
ふと思い出す。
「このまま二人でいるのも、俺にとっては嬉しいんだけどなぁ……」
里奈と自分の二人でいられる時間。
容姿で浮いている事を、気にしている里奈に、こんな事を思うのもどうかと思うが……
「独り占めしたいんだよ」
諦めたような律のため息は、夏の夕暮れ空に吸い込まれて消える。
…………里奈が横にいたら、
『辛気くさいからあっち行ってなさいバカ律』
と、確実に言われている顔だった。
キャラクター紹介
http://ha10.net/up/data/img/20023.jpg
画像右→吉田里奈(よしだりな)
フランス人の父と日本人の母を持つ
ハーフ女子。
見事な金髪碧眼と可愛さで、異性人気が高く(本人自覚ナシ)幼少より同性からの嫌がらせやいじめが激しかった。
佐藤律とは幼馴染み。
「居場所が欲しい」という理由で部を設立。活動内容未定
画像左→佐藤律(さとうりつ)
里奈に惚れてる地味めな男子。
「地味」という里奈とは逆の理由でいじめられていたが、わりかし頭がいいので自分で対処していた。
部活を作るとゴネる幼馴染みを放っておけずに副部長を引き受ける。
イラストは原作の同人漫画作者の橘びすちゃんに描いてもらいました。
「10分後に取りに来る」って言ったら本当に10分で仕上げてくれたよ。
流石橘さん手抜き王(おい)
檸檬パイ様、一二三様、いろは様も
ご協力ありがとうございます。
○橘さんの漫画はすでに完結してるので、二人の設定もまだありますが
ややこしくなるのと、登場してない
他部員が絡む物も多いので後出し。