1 小学生の前に現れた『悪の軍団サイムマンズ』!
「へへっ! あの小学生の女から借りた1000円を踏み倒してやったぜ」
そう、喜び興奮しているのはサイムマンズのメンバーである。
サイムマンズは債権者(さいけんしゃ)を苦しませることが、彼らにとって三大欲求を超えるほどの快楽であるとし、日々、債権者を困らせているのだ。
「ねえ、返して。お金を返してよ」
小学生の少女は、サイムマンズのメンバーにそう説得した。
「黙れ闇金女めっ! 」
「私、闇金じゃないよ! 利息なんて請求していないじゃん。勝手に決めつけないでよ」
サイムマンズは元々は闇金に対抗することを目的とした、私的制裁団体であった。私的制裁はその具体的の行為によっては違法となりうるが、当時は闇金に対抗するということであって、一定の支持者は居たのである。
だが、現在はそのような目的など形骸化されている。こうやって、レッテルを貼るくらいしか初めの頃の名残は残っていない。
訂正
小学生の少女は、サイムマンズのメンバーにそう説得した。
↓
小学生の少女は、逃げるサイムマンズのメンバーを必死に追いかけてそう説得した。
2、債権戦隊サイケンジャー参上!
「おい、お前、お金を借りたのならきちんと返せよ」
少女が必死に催促をしていると、そこへやって来たのは変な格好をした5人組であった。
「き、貴様らは……サイケンジャー! くそっ、もうバレちまったか」
サイムマンズのメンバーはその5人組の正体を知っていたのだ。彼らサイムマンズからすれば仇敵だからである。
「さあ、お金を返せ。悪の軍団サイムマンズのメンバーよ」
「へへっ! だがな、俺には金がないのだ。わかるか? 」
サイムマンズのメンバーは開き直っていた。
そして、彼は必殺技を繰り出したのである。
「 喰らえ! 『必殺 借金踏み倒しぃ』 」
「「「「「くそ! 」」」」」
サイケンジャー5人は吹き飛ばされしまった。
ピンチだ。サイケンジャーどうなる?
「くそ、ここまで追い込まれるとなれば、あれしか……」
と、サイケンジャーの一人が言った。
彼らもまた、必殺技を繰り出そうと考えていたのである。
「まさか、『強制執行ぅぅぅ! 』を使うつもりか? しかし確かにここまで追い込まれた以上使うしかないか」
と、他のサイケンジャーの一人もやむなしと同意した。さらに残りの3名も続けて同意し、彼らは必殺技を繰り出すことになったのである。
「ほお? 『強制執行ぅぅぅ!』を繰り出すってか? だがな、こちらは既に計算済みなんだよ!」
一方のサイムマンズのメンバーはサイケンジャーが強制執行ぅぅぅ! を繰り出そうとしていたことを予測していたのであった。
もっと評価されるべき