私の花。

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1:百合水:2018/10/27(土) 16:44

ープロローグー

「ねぇ、知ってる?」

「何?」

「また、自殺だって。」

「また?」

「うん。」

「また、アレの仕業なの?」

「そうみたいだよ。」

「怖いね…」

「うん。」

「もし私達の前にアレが現れたら…」

「やめてよ。縁起でもないし」


「フフフフ…」


「え…?」


「貴方達の花はなんですか?」

2:百合水:2018/10/27(土) 17:03

説明T

初めまして!百合水です!
唐突に書き出したこの小説の説明をします。

この小説は、自分でもよくわかんないジャンルの小説です。
(作者はミステリーとかホラーに近いと思ってます。)

題名の通り、花がモチーフの小説です。
あ、あと登場人物が多いです。ごめんなさい。

初めて小説を書くので、アドバイスとかくれたら嬉しいです!
感想も待っています!

以上です、ありがとうございました!

3:百合水:2018/10/27(土) 17:24

第一話 花屋

ピピピピ…ピピピピ…
「う〜ん…」
目覚まし時計の音で目が覚めた。
でも、少しうるさすぎると思う。
「耳痛い…」
今度、新しい目覚まし時計を買おう、と思いながら私は制服に着替えた。


「おはようございまーす」
「あぁ、おはようございます花守さん」
食堂に行くと、寮の大家であるマコさんが朝食を準備していた。

「今日もあの時計、下まで響いていましたよ。」
「…すみません」
やっぱり今日中に買おうかな、時計。迷惑かけてるみたいだし…

「はい、できましたよ。」
「ありがとうございます」
今日の朝食は、クリームシチューとフランスパンだ。
マコさんの料理は見た目も味も一流だ。

「そういえば、アリサはまだ起きてないんですか?」
アリサは、私の寮に住む、もう一人の子の事だ。
「それが…昨日から寮に帰ってきていないみたいで…」
「ふーん…」
私は気に留めなかった。

けど、


このことがあの事件の幕開けだなんて思ってもいなかったんだ_____

4:百合水:2018/10/27(土) 17:31

登場人物紹介T

花守 ミズキ(主人公)
ごく普通の高校一年生。B組。
思ったことをすぐに口に出してしまう。
良くも悪くも素直な性格。

眞壁 マコ
ミズキの寮、如月荘の大家。
優しくて、頼りになる。
料理がとても上手い。


新キャラ登場次第、紹介していきます。

5:百合水:2018/10/28(日) 16:40

第二話 自殺

「おはよう、ミズキちゃん」
通学路を歩いていると、後ろから声がした。
「おはよーミヅキー」
ミヅキは私のクラスメイトで、親友だ。
優しくて、気遣いができる、私とは正反対な性格の子。
唯一似てるのは名前くらい。
そんなことを考えてると、
「なんかね、昨日も花屋が現れたんだって。」
とミヅキが呟いた。
「花屋?」
「うん。怖いねぇ…」

『花屋』
最近、この辺りを騒がせている不審者のことだ。
童話『赤ずきんちゃん』に出てくる、赤ずきんのような恰好をした
中学生くらいの少女で、後ろから近づいてきては、
「貴方の花は、なんですか?」
と、聞いてくるらしい。
会ったことないからよく分からないけど。

「ミ、ミズキちゃん?」
「えっ、あっごめん!ただの考え事!」
「う、うん」
ずっと黙ってたから、心配かけちゃたみたい。
本当、ミヅキは優しいなぁ…
羨ましいくらい。

教室に入ると、ある机に花瓶が置かれていた。
「これって…どういうこと?」
それは________

アリサの机だった。

「ミ、ミズキちゃん…これって…」
「…………。」
その時、
ピーンポーンパーンポーン
「全校生徒の皆さん、体育館に集まって下さい。」
と、放送があった。
「ま、まさか…アリサ…」
私達は、放送に従い、体育館へ向かった。

体育館に行く途中、
「よぉ、花守」
「…緑川」
緑川は、私のクラスメイト。
「ミヅキちゃんもおはよー!!」
「おはよう、ダイチくん」
「……はぁ。」
わかりやすいなぁ、緑川は。って言いそうになった。
危なかった…
そう、緑川はどうやらミヅキのことが好きみたい。
ミヅキは気づいていないみたいだけど。あの子鈍感だし。
「早くいこーぜー」
と言って、走って行ってしまった。
「ま、待って」
それに続いてミヅキも走って行った。
「…置いてかれた」
私は内心ちょっとイラつきながら、二人を追いかけた。

体育館はとても騒がしかった。
「はいはい、静かにーー!」
生徒指導の辻が皆の話し声を止めた。
そして、校長先生が舞台に上がり、

「1年B組の本山アリサさんが自殺されました。」

6:百合水:2018/10/28(日) 16:54

登場人物紹介U

霧森 ミヅキ
ミズキの親友。1-B。
優しくて、気遣いができる。
ミズキとは名前以外正反対。

花屋
最近、巷を騒がせている不審人物。
童話『赤ずきんちゃん』に出てくる赤ずきんのような恰好をしていて
出会った人に、「貴方の花は、なんですか」と聞いてくるらしい。

緑川 ダイチ
ミズキとミヅキのクラスメイト。
ミヅキの事が好き。
運動神経がとても良い。

辻 カオリ
ミズキ達の学校の生徒指導担当教師。
数学の教師。1-Aの副担任。
さばさばした性格。生徒に案外人気。

本山 アリサ(前回書くの忘れました)
1-B。ミズキと同じ寮に住んでいた。
原因不明の自殺をする。
ミヅキの中学からの同級生でもある。

7:百合水:2018/10/29(月) 19:46

第三話 事情聴取

「…えっ」
「ウ、ウソでしょ…?」
「まじかよ…」
体育館全体が騒がしくなる。
上級生たちが、
「それってうちら関係なくね?」
「早く帰りてぇー」
と、言っている。
どうして。アリサが?
何で?なんでそんなこと言えるの?
そんなことを考えていると、
「い、いじめなんてなかったよね?」
と、ミヅキが震える声で問いかけた。
「私が知る限りでは無かったよ…」
私は正直に答えた。
「というわけで、今日から警察の捜査が始まりますので、
今日より一週間休校となります。」
と、校長先生が大声で言った。
「まじかよ」
「自殺だけで一週間も休校になるもんなの?」
「こっわ」
とつぶやく人もいれば、
「イェーーイ!」
と言っている人もいた。
何ふざけたこと言ってるんだろう。
人が死んだのに。
「…ありえない」
と、つぶやいてしまった。

「これより1年B組の皆さんは、警察による
事情聴取を受けてもらいますので、体育館に残って下さい。」
と、校長先生が言った。
「じ、事情聴取!?」
「何で?」
クラスの皆が騒ぎ出す。
そして、私のクラス以外の人が体育館から出て行った。

「では、出席番号順に一人ずつ、事情聴取を行います。」
警察の風見さん、という人が言った。
「まじだりぃー」
ダイチがめんどくさそうに叫んだ。
「私、なんて言えばいいんだろう…」
ミヅキが小さな声でつぶやいた。
「正直に、本当の事を言えば良いでしょ」
私はそう答えた。

大体、一人2分くらいで終わったから、
1時間ちょっとで事情聴取は終わった。

帰り道。
「なぁ、何聞かれた?」
ダイチが突然聞いてきた。
「いじめはあったのか、とかかな…?」
と、ミヅキが答えた。
「花守は?」
「私?私は…土日何してた、とか」
「お前、疑われてんじゃん」
ダイチが馬鹿にしたように言う。
「は?」
私が怒ると、
「ふ、二人共、喧嘩はダメだよぉ…!」
と、ミヅキが止めた。

コツンッ。

後ろで足音がした…気がした。
「誰…?」
私は思わずつぶやいた。
後ろには誰もいない。
「な、何…!?」
「ま、まさかな、まさかな…」
ダイチが意味深なことを言った。
「どういうこと?」
私が聞くと、
「…花屋、じゃないよな?」
「ちょっとやめてよぉ…!!」
ミヅキが半泣きで叫ぶ。
「い、急ごっっ!!!」
私たちは、全力で走った。
とにかく、走った。

のに。


トン

誰かが、私の、肩を、叩いた。

8:百合水 次の更新は10/31:2018/10/29(月) 19:50

登場人物紹介V

風見 孝太郎
警察官。
アリサの自殺について調査している。
正義感が誰よりも強い。

※校長先生は重要人物じゃないので、紹介しません。

9:百合水:2018/10/31(水) 19:45

第四話 レイ

「…ヒッ」
私は思わず悲鳴を上げてしまった。
「…誰?」
私は恐る恐る後ろを振り返った____

___そこには、見慣れた顔があった。

スラっとした高い背、黒っぽい服を着た彼は、

私の幼馴染である、レイだ。

「……ちょ、ちょっとぉぉ!!!!」
私は怒りに身を任せ、叫んでいた。
「び、びびびっくりするじゃん!もーー!!!」
「…………」
レイは何も言わない。
「なんだよ、狼谷かよー」
「レ、レイくんかぁ…」
代わりに、緑川とミヅキが喋った。
「レイ、謝りなよ。」
「……悪い」
レイの小さな声が辺りに反響する。
幼稚園に入る前からの仲だから、こうやってレイを
言い負かすことができるのは、私だけだ、と思っている。

「で、何で狼谷は、俺らを追いかけてたんだ?」
「…………」
緑川が、レイに尋ねると、レイはやっぱり黙った。
「正直に言いなよ」
そう私が言うと、
「……花屋の被害者が出た。」
「……えっ?」
「…………」
「いやそこで黙んないでよ。」
私は思わずツッコミを入れた。
「……今回の被害者は…」

「…本山、アリサ」

「……は?」
私は、驚愕した。
アリサが花屋に殺された?
「……被害者は、手に夕顔を持っていた…らしい。」
レイがゆっくりと小さな声で言った。

「…夕顔の、花言葉は…罪。」
「……被害者は、自分の罪に耐え切れず自殺した…と思われる」

「…そんな」
最初につぶやいたのはミヅキだった。
「…花屋、か」
次に発言したのは緑川だった。
私は何も言えないままだった。

というか、レイが何で花屋の事について調べているか。
それは……

「あの、さ」
ミヅキが突然喋った。
「午後さ、皆で集まらない?いろいろ話したいし。」
「あーいいぜ俺は。」
「私もいいよ。切り株で良い?」
「了解ー!」
「うん!!」
「あ、緑川、レイも引きずってでも連れてきてよ」
「分かったぜ」
「…………」
レイは困惑していた。
それが、なんとなく笑えた。

10:百合水:2018/10/31(水) 19:50

登場人物紹介W

狼谷 レイ
ミズキの幼馴染。
無口で、ミズキが促さない限り発言しない。
花屋のことについて熱心に調べている。


訂正

第三話で緑川ダイチの事を、
緑川ではなく、ダイチと表記していました。
すみません!!!

11:百合水:2018/11/01(木) 19:16

第五話 花言葉

午後12時50分。
私はカフェ「森の切り株」通称切り株に着いた。
カランカラン…
ドアを開けると木製の風鈴が音を立てた。
「いらっしゃいませ」
店主の老人が挨拶をした。
「おじいちゃん、久しぶりー!」
「あぁ、ミズキちゃんか、久しぶり。」
店主である架塔さんは、私の幼い時からの知り合いだ。
それに、このカフェは、私が生まれる前からあったから、
私はここの常連でもある。

「まだ、誰も来てないかぁ」
私が呟くと、
「待ち合わせかい?」
と、おじいちゃんが聞いてきた。
「うん、ミヅキと、緑川と、レイと!」
私は、笑顔で答えた。
「レイ君か…私も久々に見るな…」
「えっ?おじいちゃん、最近レイと会ってないの?」
「あぁ…前はよく来てくれたんだよ。でも最近急に来なくなってな…」
「ふーん…」

カランカラン…
「こんにちはぁー…」
ミヅキが入ってきた。
「あ、ミヅキ!!」
「ミズキちゃん!もう来てたんだぁ」
「うん、緑川とレイは?」
「見てないよ?あ、架塔さん、ご無沙汰してます。」
「久しぶりだなぁ、ミヅキちゃん」
その時だった。

「かーみーや!!!!入るぞ!!!!」
緑川の大声が聞こえた。
「…レイだね」
「…レイくんだ」
きっとレイが入るのを拒否しているんだろう。
レイは、人が大勢いるところが嫌いだ。
数分後___

カランカラン…
「もう1時過ぎてんだよ!悪いな遅れちまって!!」
「…………」
「い、いいよ大丈夫だから!!」
ミヅキが慌てて答えた。
レイは黙ったままだ。
「レイ、おじいちゃんが困ってるよ。謝ったら?」
レイはとにかく喋ることが苦手だ。
だから、いつも私が喋る理由を作ってあげてる。
「……すみません」
小さな声でレイは謝った。
「いいんだよ、全然!
それより、最近店に来てくれなかったけど、何かあったのかい?」
おじいちゃんがそう尋ねた。
「……調べものが、あったので。」
さっきよりも小さな声で、レイは答えた。

「で、アリサの事なんだけど。」
私は話を切り出した。
「アリサが花屋に殺されたって本当なの?」
私はレイにそう尋ねた。
レイは、こくりと頷いた。
「気になったんだけど…アリサちゃんの罪って何?」
ミヅキがそう尋ねた。
そういや、レイがアリサは自分の罪に
耐え切れなくなって自殺した、と言っていた。
「…被害者は、自分の妹を…」
レイが小さな声で言った。

「…殺した罪を、花屋に押し付けられた…らしい。」

12:百合水:2018/11/01(木) 19:19

登場人物紹介X

架塔 哲司
カフェ「森の切り株」の店主。
ミズキとレイの幼い時からの知り合い。
コーヒーを作るのが得意。

13:百合水:2018/11/02(金) 19:16

第六話 第二の事件

「アリサの妹が…?」
私は驚愕した。
アリサが、アリサの妹を殺した…?
「…アリサちゃんはそんなことするような子じゃない!!!!」
ミヅキが叫んだ。
そうだ。アリサはそんな子じゃない。ミヅキの言うとおりだ。
そう考えてるとレイが呟いた。
「……被害者の、妹の遺体は、一週間前に見つかっている…らしい」
「えっ……?」
本当、なの?
アリサが?本当に?殺したの?
「…被害者の遺体から、凶器が、見つかった…らしい」
レイが、小さな声でつぶやいた。
「本当、みたいだなー」
緑川が言った。

その時だった。

「…福山君が?どういうことだい?」
おじいちゃんが、慌てた声で言った。
「どうしたの?おじいちゃん?」
私は、おじいちゃんに問いかけた。

「…福山君が、遺体で見つかったそうだ……」

14:百合水:2018/11/02(金) 19:21

登場人物紹介Y 

本山 マリア
アリサの妹。中学2年生。
アリサに殺されたらしい。

福山 チサト
カフェ「森の切り株」で働く大学生。
遺体で見つかった。

15:百合水:2018/11/04(日) 17:01

第七話 惨殺

「ふ、福山さんが…?」
福山さんとは、ここでバイトしている大学生の事だ。
そのとき、急に誰かに引っ張られた。
「ちょっ!何!?」
引っ張ったのはレイだった。
「…行くぞ」
レイはそう呟くと、私を引っ張りながら店を出た。
「行くって何処に!?てかお金払ってないよ!!!」
私はレイに訴えたが、レイは私を無視した。

しばらくして、私たちは山に入っていた。
「ここ、何処…?」
「……確か、この辺りだった」
「何が!?」
さっきからレイの様子がおかしい。
何を探してるんだろう…?
「………あった」
レイが小さくつぶやいた。
レイの視線の先にあったのは____

____バラバラに惨殺された福山さんの死体だった。

16:百合水:2018/11/04(日) 17:11

第七,五話 その頃のダイチとミヅキと架塔(ミヅキ視点)

「行っちゃったね…」
私たちは、ドアを見つめていた。
さっき、レイくんとミズキちゃんが出て行ってしまったからだ。
「あいつら、タダ飯食ってんじゃん、犯罪だぁ」
ダイチくんが言った。
「まぁまぁ、急いでるみたいだし許してやるか。」
架塔さんが言った。
そんなので済ませていいのだろうか__と思った。

「それにしても、あいつら本当に仲良いよなぁ」
ダイチくんが言った。
「うん…」
あの二人は、幼馴染らしい。
でも付き合ってるんじゃないか、と思うくらい仲がいい。
羨ましいくらい…
いつもレイくんはミズキちゃんを優先する。
きっとレイくんはミズキちゃんの事が好きなんだろうなぁと思う。
いいなぁ…ずるいや。いつもミズキちゃんだけ。


私は何も持ってないのに。

17:百合水 次の更新は、11/9と思われる:2018/11/04(日) 17:37

https://ha10.net/art/1541067977.html
上のURLのページに登場人物の絵をちょくちょく載せてます。
最近エラーするので分かんないですけど
ミズキを3、4回投稿してるという悲劇が起きてます。
よろしくお願いします。

18:百合水 お久しぶりです:2018/11/10(土) 16:07

第八話 他殺

こんなの、見たくなかった。
血生臭い。赤い。紅い。朱い。アカい。
「いやぁっ…」
私はその場でうずくまった。
「なんでこんなとこに連れてきたの!?」
私はレイを責めた。
「…悪い。ただ、あれが福山とやらか
確認してもらいたかっただけだ…」
「それでも、やっぱひどいよ!!!」
「…悪い」
そのときだった。

「誰だ」
後ろから声がした。
振り向くと、そこには
警察の風見さんがいた。
「何をしているんだ。ここは立ち入り禁止だ。」
「あ、あの…」
「…ん?君…何処かで見たような…?」
「花守です。アリサの自殺の件でさっき会いました。」
「…あぁ思い出した!学校のアレか!で、隣の彼は?」
「…………。」
レイは黙っていた。
「あっ彼は、今日休んでた人で…」
慌てて私が答えると、
「…狼谷、レイ……」
レイが、小さな声でいった。

「そういや、あの事件…」
「なんですか!?」


「自殺じゃなく、他殺だったらしい…」

19:  紅葉  ◆TV.:2018/11/11(日) 16:13



滅茶苦茶好きなジャンル!!
ホラーとミステリーが入り混じった感じで 、スラスラと読んでしまいました。

更新待ってます!

20:百合水:2018/11/17(土) 17:14

第九話 再び

え?どういうこと?自*じゃない?
私が混乱していると、
「自*じゃない証拠はあるのか?」
珍しく、レイが大声__と言ってもそんなに大きくはないが__で発言した。

「現場の屋上のフェンスが壊されていた。」
「えっ?それだけっ?」
私は驚いてつい声に出してしまった。
「…そうか」
レイは納得しているようだ。
「えっちょっと待って、どういうこと?」
私はレイに問いかけた。
「…自*するならフェンスを壊す必要は無いだろ?
ただ、突き落とすなら壊す必要がある。」
レイが、小さな声で答えた。
「あっそっか…」
やっと、納得した。
でも、突き落とした、ということは…

「…容疑者は?」
私が考えてたことをレイが言った。
「それは…」
風見さんが、一息ついた。

「アリバイのない君たち二人と、緑川くんと、霧森さんだ」

「…え?」
私と、レイと、緑川と、ミヅキ?
この中にアリサを屋上から突き落とした犯人がいる___


次の日
私達容疑者4人は、学校の校門の前に立っていた。
でも、いつまで経っても門は開かない。
そのとき、
「___何をしているんだ?」
辻先生が門の前に来た。
「え?俺たちここに来いって言われてきたんですけどー」
緑川が答えた。
「あぁ、あの件か…あれなら中止になった。」
辻先生がきっぱりと答えた。
「え?何でですか?」
私は聞いた。

「警察の風見さんが、自*したそうだ。」

21:百合水:2018/11/17(土) 17:18

お久しぶりです。
えっとお気づきの方は多いと思いますが、
サイトポリシー?に違反してるみたいなエラーが発生して、
じさつ、たさつなどの言葉が投稿できなくなりました。
これから、さつが*になります。
ごめんなさい

>>19
感想ありがとうございます!
これからも応援よろしくお願いします。

22:百合水 お久しぶりです:2018/12/08(土) 17:20

第十話 裏切り

また、人が死んだ。
今度は警察官。
もう何が何だか分からない。
人が死ぬことに慣れ始めている。
「嘘…」
ミヅキが呟いた。
「ま、また人がっ…!?」
私はその場にいるのが何だか嫌になって、
走った。とにかく走った。

ガッ
誰かに腕を掴まれた。
「…レイ」
振り返るとそこにはレイがいた。
「…急に飛び出すからつい……」
「えっあっごめん…」
心配してくれてたんだ…
なんか悪いことした気分だ。
「…辻が、明日仕切り直しの事情聴取するって…」
「えっうん…ありがとう」
「…………」
「??」
レイがこっちをじっと見つめた。
「…なんでもない」
そう言ってレイは立ち去ってしまった。
なんだったんだろう?
そう考えたその時だった。

「レイ君とミズキちゃん、本当に仲良しだね」
「!!!!????」
振り返るとそこには____

___ミヅキがいた。
「羨ましいなぁ…レイ君と仲良くできて」
「ミ、ミヅキ」
ミヅキは笑顔でこちらへ近づいてくる。
「私もミズキちゃんみたいに…いや_____

____ミズキちゃんになりたいなぁ」
ミヅキの手には、

血の付いたナイフが握られていた。

23:百合水:2018/12/09(日) 15:59

第十一話 真実

「やめてっ!こんなことしても何の意味もないよっ!!??」
私は思わず叫んだ。
とにかく怖い。怖い。
このままじゃ殺される…!
「何で?意味あったもん」
「え?」
意味が…あった?

「だってアリサちゃんを殺したの私だもん」

えっ?????
アリサを殺したのは、ミヅキなの?

「だってあの子、レイ君に近づいたもん。
あの子、レイ君の事が好きだって言ったもん。
ミズキちゃんも邪魔者が消えてよかったでしょ?」

それ、だけで?
アリサを殺したって言うの?

「それに、レイ君に変なこと唆す悪い奴も殺したんだぁ❤」
「…誰の事?」
「誰だっけ…?えっと…切り株で働いていた人!」
「福山さんか…?」
「そう!その人!レイ君に花屋の事を調べさせようとした人!
そんなの自分でしたらいいのにねぇ邪魔だったなぁ…」

あり、えない。
許せない。

「あっ、話しすぎちゃったなぁ…まぁ、いいか
今から邪魔なミズキちゃんは死ぬもんね」


「じゃあね、ミズキちゃん」
そういってミヅキはナイフを振り上げた。


気が付くと、

目の前でミヅキが倒れていた。

24:百合水 ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2019/03/27(水) 11:04

第十二話 嘘か誠か

「嘘…でしょ?」
ミヅキが、ミヅキが死んだ…?
それで目の前に居るのは…まさか…
「貴方の花が、夕顔でしょ?霧森ミヅキ…」
花屋…だ…
「本山アリサの花はシラー…そして本山マリアの花はアルメリア」
シラー?アルメリア?花の名前なのかな?
「そして貴方の花は…」
花屋はこっちを見た。
殺される!!!怖い怖い怖い怖い!!!!!

「オドントグロッサム」
そう言って花屋はどこかへ行ってしまった。
オドントグロッサム…って何?
初めて聞く単語だ…
その時だった。

「何…してるんだ?」
後ろから声をかけられた。
「……レイ」
そこに居たのはレイだった。
「霧森…か?それ」
「え?…あっうん…あ、でもこれ私がやったんじゃないよ!!_
「……分かってる。花屋だろ?」
「……うん。………あれ?何でだろ涙が……」
レイが来たことに安心したのか、私は泣いていた。
「…っごめん」
「…………何があったんだ?」

私は、さっきのことをレイに話した。

25:きくらげ ◆ek. ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2019/04/02(火) 07:41

第十三話 選択

「……そうか…やっぱり霧森が犯人だったんだな」
レイは私の話を聞くなりそう答えた。
「えッ!?分かってたの!?」
「まぁ、これで確証が着いたな。」
嘘………分かってたんだったら早く言ってよ………
すっごい怖かったんだから………

「……それよりオドントグロッサムだな」
「うん」
「花言葉は確か___________

____________特別な存在」

え?特別…?
「私、花屋にとって大切な存在なのかな……?」
「…………多分」
なんか怖いな……………でも私、さっき思った。
花屋を何処かで見たことがある気がする。
その時だった。

「……俺は、花屋を恨んでいる」
「ん?どうしたの?」
「もし、花屋がお前の知る奴だったとしても……」
レイがどこか遠くを見ながら話している。
どうしたんだろう?こんなに喋るの珍しいなぁ…

「俺は、花屋を*す」
「………え?」
嘘だ……どうして?いや、どうしてじゃないか。
だって私は知ってるもん。
レイが花屋を恨む理由。

「………いいよ」
「…………………………?」
「私、手伝う。」
「…え?」

「私、レイに協力する」

26:百合水◆X5U ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2019/04/02(火) 07:42

お知らせ

どうもこんにちは。私の花。作者の百合水です。

27:百合水◆X5U (ノ>_<)ノ ≡dice5:2019/04/02(火) 07:43

あっ間違えた。

今日から1日2話更新になりますよろしくお願いします(`・ω・´)

28:百合水 (ノ>_<)ノ ≡dice5:2019/04/02(火) 17:35

第十四話 協力

「……本気で言ってるのか」
「うん。本気だよ。」
私はレイに協力する。
だって私はレイの事を知ってるから。
「…別に構わないけど………危険かもしれない」
「いいよ。大丈夫!」
「……そうか」
レイはそう言って寮の方角に行ってしまった。
私も如月荘に帰った。

「ただいまー…」
「おかえりなさい。花守さん。遅かったですね。」
うっ……夕食の時間に遅れたからマコさん怒ってるよ………
「すみません……ちょっと食欲ないので今日は……」
そう言いながら、部屋に戻ろうとしたら、
「何言ってるんですか。ちゃんとご飯食べなきゃ。
明日も事情聴取でしょう?」
と言いながらマコさんは私の腕を掴んで食堂まで引きずった。
「はい、どうぞ。」
マコさんは笑顔で私にオムライスを渡してくれた。
「あ、ありがとうございます………」
私は何故か涙が出た。
「何かあってんでしょう?私に相談して下さいな。」
「ありがとうございます……!」
私はオムライスを食べながら今日あったことをマコさんに話した。

次の日。
「ミヅキちゃんが……犯人……?」
私は緑川に昨日のことを話した。
「うん。私も殺されかけた」
「どうやら俺に近づく奴を殺していたらしい」
「マジかよ………」
緑川は、数秒黙って、
「で、ミヅキちゃんは?」
「死んだよ。花屋に…殺されて。」
「…………………」
私達は黙ることしか出来なかった。
その時。
「あの、話してるとこ悪いが、花守」
「は、はいっ?!」
辻先生が急に話しかけてきた。
「新しい警察の方がお前との会話を望んでいるそうだ。」
「えっ?」
警察が?昨日のことかな?
「とにかく、花守は中に。それ以外は帰っていいぞ」
「えっ俺ら帰っていいんすか?」
「……………………」
緑川は帰れることに喜んでいた。
レイは、
「…………俺は、ミズキ待つから。緑川……先帰って」
と言った。
何で私を待つんだろ?そう思っていたら、緑川が、
「へー………お前らってそういう関係?」
と茶化してきた。
「ち、違うし!!」
私はそう言って緑川を無理矢理帰した。

「こっちだ。」
私は辻先生に誘導され、相談室(臨時事情聴取室)に入った。
そこには_______

「久しぶりだな。ミズキ。」
私のお父さんがいた。

29:百合水 ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2019/04/02(火) 17:48

キャラクター紹介Zと死亡者リスト

花守 タツジ
ミズキの父親。ミズキが幼い頃に離婚しているため、
現在は離れて暮らしている。

今の所の死亡者()内は死因 ※死んだ順です
本山マリア(花屋に殺される。花はアルメリア)
本山アリサ(ミヅキに殺される。花はシラー)
福山チサト(ミヅキに殺される。花は無し)
風見孝太郎(自殺?今後分かります)
霧森ミヅキ(花屋に殺される。花は夕顔)

花の花言葉は作中で出てきますが、
どうしても気になる方は自分で調べて下さい。

30:百合水◆X5U ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2019/04/03(水) 19:47

第十五話 再開

「お………父さん?」
「そんな話をしに来た訳では無い。昨日の事を聞かせろ。」
お父さんは静かに答えた。
私は、昨日のことを話した。
「つまり、嫉妬に狂った霧森は、お前を殺そうとした。が、
花屋に殺された。」
「うん。」
お父さんにまさか会うなんて…思ってもいなかった。
そんなことを考えていたら、
「すまないがこいつと2人にしてくれないか」
と、お父さんが他の警察の人に言った。
「な、何で………?」
私がそういううちに、他の人はいなくなり、お父さんと
ふたりきりになった。
「……母さんは元気か。」
「え?」
お母さんの事……?何で……?
「今はどうしてる?カヤとヒスイも一緒か?」
「………ううん。今は、一人暮らし。」
「そうか。で、他は?」
私は答えたくなかった。だって………

「………お母さんと、ヒスイは死んだよ。」
「…そうか」
「そうかって何よ!!??アンタは私達のこと見捨てたくせに!!!!!」
「…………すまない」
謝って許されることじゃない。
だって。私知ってるもん。

お母さんとヒスイは事故で死んだ。
私とカヤは助かった。
けど、私は知ってる。

「あの事故は、事故じゃない。」

31:百合水◆X5U ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2019/04/03(水) 19:50

キャラクター紹介[

花守 咲
ミズキの母。5年前に死亡。

花守 カヤ
ミズキの妹。中学2年生。

花守 ヒスイ
ミズキの弟。5年前に死亡。
生きていれば小学6年生。

32:百合水◆X5U (ノ ゜Д゜)ノdice4:2019/04/04(木) 17:07

第十六話 過去T

「ねぇ、そろそろ外に出ちゃダメ?おかーさん?」
「そうね…そろそろ日光にも浴びせないと……」
私は、今まで3年間1度も外に出たことがない。
何故なら、お父さんが外に出ることを禁止しているから。
「あなた…そろそろ外出許可出して下さらない?」
「いや、駄目だ。外は危険すぎる。」
「ですが…この前もまた児童相談所から電話があったんですよ?」
「何故だ?」
「何故って…虐待だと思った近所の方が通報したんでしょう。」
「………そうか」
「そうかって………」
お父さんは警察の人で、悪い事をする人が外には沢山いるからって、
外に出ることを禁止している。
「外……行ってみたいなぁ…」
「そうね……まぁ、来年からは年少さんだし?出れるわよ」
「やった!外!」
私は来年になるのを楽しみにしていた。

そして、次の年の4月。
「わあぁぁ………!」
初めての外。初めて見る空。虫。鳥。家族以外の人。
「すごい!すごい!」
私は外の世界に感動した。
「友達いっぱいできるかな?」
「出来るわよ。ミズキは優しい子だから。」
「うん!お母さん!」
そして、私は幼稚園に入園した。
友達沢山できるかなぁ?みんなどんな子なのかな?
沢山の期待で溢れていた。

数日後、私は1人で幼稚園の中で遊んでいた。
みんなは、外で遊んでいる。
外に出れたのはいいものの、外での遊び方を知らない私は、
いつも、外で遊ぶ時は置いてけぼりにされちゃうから。
絵を描いてたらふと、視界の隅に黒い人影が入った。
隣の席に、誰かが座ったみたいだ。
先生かな?と思って横を見ると、
そこには、真っ黒な服を着た知らない男の子がいた。
「誰?」
私はその男の子に話しかけた。
けど、返事が返ってくることはなかった。
本を読んでるみたいだ。
「何読んでるの?」
再度話しかけたが、やっぱり返事は返ってこない。
「ねーえー?」
私はその男の子の肩を揺すった。
すると、男の子はこっちを見た。
「何読んでるの?」
私が聞くと、
「…………の本」
「えっ?何て?もっかい!」
「……花の本」
「お花の本?見たい!見せて!」
「………………」
男の子は、少し戸惑いながら、私に本を見せてくれた。
「文字ちっちゃいねー?読めるの?」
「…………うん」
「すごーい!」
私は、その本を読もうとしたが、読めない文字が多いから読めなかった。
「ねぇ君、名前は?私はミズキって言うの!花守ミズキ!」
「……………狼谷…レイ」
「レイ君かぁ!よろしくねっ!」
私はレイ君の手を取って振り回した。
「い、痛い…………」
「あ、ごめん…」
レイ君は手を痛めたみたいだ。私のせいだけど………

「……はな、みずき?」
「え?」
レイ君が急に話しかけてきた。
「花水木って花があるんだけど……君にそっくりだよね」
そういって、レイ君は『ハナミズキ』と書かれたページを私に見せた。
「ほんとだー私の名前そっくり」
「確か……永続性と、返礼と……」
急にレイ君が何かを言い出した。
「何それ?」
「………花言葉…知らないの?」
花言葉。聞いたことはある気がする。
「あっ、思い出した……」
「まだあるの?」
えーぞくせーとへんれー以外にもあるんだ…
「私の想いを受けてください」
「へぇー……よくわかんないね」
「…………うん。よくわかんない」

こうして、私とレイ君は仲良く(?)なった。

33:百合水◆X5U ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2019/04/04(木) 18:37

第十七話 過去U

「ねぇーレイー?どこー?」
あれから、3年の月日が経った。
この3年間、色んなことがあった。
お父さんがいなくなったり、レイと益々仲良くなったり。
今はレイとかくれんぼをしている。
「くーっ!レイかくれんぼ上手いからなーっ見つからない」
ガサッ
「あっ!いた!」
「………遅い。」
レイは木の上に隠れていた。
「…待ちくたびれた。ミズキ……」
「ごめーん!次、私が隠れる番だ!」
そう言って私は隠れに行った。
「よし、ここなら見つからないぞー」
私は取っておきの場所に隠れた。
「……もーいいかーい?」
「もーいいよーっ!」
私はここなら見つからないと思ってた。のに、
「……いた」
「早い」
開始10秒で見つかった。

「レイ上手いねーかくれんぼ」
「……早く終わらせたいから」
「何で?」
「…ミズキと遊ぶと疲れる」
「えーっ…楽しいじゃん」
「……俺は勉強したいし………」
「じゃ、私んちで勉強しよ!」
「……だから何で俺と一緒前提なんだ?」
「レイと一緒じゃなきゃ、嫌だから」
「…答えになってない」
結局、レイは帰ってしまった。

ある日、事件は起きた。
「ねぇ、レイどこ行くの?」
「……………………」
私はレイと知らない場所に来ていた。
「早く帰ろうよ?もう夜だよ…」
「………帰りたくないんだよ」
「何で?」

「俺は、こんなとこで死ぬ訳にはいかないんだよ」

34:百合水◆X5U ホィ(ノ゚∀゚)ノ ⌒dice6:2019/04/27(土) 14:55

第十八話 過去V

「でも…何で私も一緒に行くの?」
「そ、それは…………」
レイはそれっきり一言も喋ってくれなかった。

気がつくと、私達は知らない山の奥まで来ていた。
「ね、ねぇ…帰ろうよ……暗いし…」
「今帰ったら…お前も……」
「えっ……何?」
「分かった。話すから…もう少し歩こう」
私はレイに連れられて山をひとつ越えた。

「俺は、狼谷家の跡取りだ……そこは分かるな?」
「うん」
レイの家は結構有名な病院の家で、
お父さんがテレビに出たりしてる。
レイは長男だから、お父さんの跡を継ぐんだって。
「俺は医者にはなりたいがあの病院を継ぐ気は無い。」
「うん…?何で?」

「あの病院は不正を働いてる」

「えっ…?」
「父さんはミスを隠蔽してるんだよ」
どういうこと……?いんぺいって何だろ?
とにかく悪いことっていうのはレイの表情で分かった。
「俺はそれを告発しようとした。」
「それで?」
「……失敗した」
「えっ………」
「それで俺は……今あいつにとって邪魔な存在だから…」
レイが言ってることの半分以上が理解できなかった。
分かったのは、レイは今お父さんの敵だという事、
レイが今家に帰れば殺されるかもしれないということ。
あれ……?そういえば……
「レイのお母さんはその事止めないの?」
「……………母さん、か…」
レイは暫く黙ってこう言った。

「母さんは今、入院している」
「えっ…レイのお母さん病気なの?」
「……いや、病室に閉じ込められてるの方が正解か…」
「………え?」


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