みっつめの飴玉

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1:相良たま:2016/04/09(土) 20:45

どーも、小説板で「桜と君と夢と明日」を書かせてもらってます、相良たまです。今回は、短編に挑もうと思います。長編になったら、ごめんちゃい。

一応、ジャンルは「恋愛」にしよーかと。まぁ、変わったら(ジャンルが)それでいいや。ではでは、どうぞよろしくお願いします。

2:相良たま:2016/04/11(月) 07:32

「うわぁーん!」
泣きながら、こっちに向かってくるのは幼馴染みの男の子。泣き虫で、意気地無しだから、ちゃんと私が守ってあげなきゃ。
「たくちゃん、どうしたの?」
「光くん達に…ひっく…まだいじめられだ…うぁー!」
「よぉし、私がやっつけにいくから、もう泣かないで!」
べそべそと泣いている彼に私が決まってそう言うと
「ありがどう…カナちゃん…」
と、彼は決まってにっこり笑った。

3:相良たま:2016/04/12(火) 13:41

パッと目を覚ますと、時計は7時前を指していた。
まただ、またあの夢を見た。最近になってからよく見るようになった。彼はとっくの昔に何処かへ引っ越して、そこできっと幸せな生活を送っているのだ。今更思い出したってどうしようもないのに。
はぁ、とため息をつき、要らぬ考えを振り払うように首を横にブルブルと振って、ハンガーに掛かってある制服を手に取った。

4:相良たま:2016/04/15(金) 22:42

桜の雨が降る坂道を歩いて学校へと向かう。今日は、私の高校の入学式だ。別に浮かれているわけではない。そこらのリア充やイケメソやギャルなんかと一緒にはしてほしくない。
家から10分の所に学校はある。ここらでは少し頭の良い方だと思う。別に私が頭脳明晰だと言うことを言いたい訳では決してない。
この学校の名を、珠川学園と言う。校門に立って、すうっと深呼吸を一つし、足を踏み入れる。少し、いやかなり人の多い学校だ。まぁ、友人も恋人もいない私には余り関係の無いことだ。

5:相良たま:2016/04/16(土) 22:38

自分のクラスと番号だけを確認して、素早く校舎へと入る。誰かと関わるなんて意味のないことはしたくない。もう、あんな思いをしないために。1年3組と書かれているのを確認してから、後ろのドアをがらりと開けた。当然のように、クラスでは男女共にグループとやらが出来ていた。それを横目に一番後ろの窓際に座る。イヤホンを耳に差し、文庫本を取り出す。

6:相良たま:2016/04/29(金) 14:03

一人こそ最高なものはない。誰にも気を遣わず、誰にも迷惑をかけない、つまり疲れることがなく、トラブルもない。本当に最高だ。そんな優越感に一人でひたひたになっていると、ちょんちょん、と肩をつつかれ、不機嫌に振り返った。
「…なんだ」
「もしかして、青木さん?俺、御坂。覚えてない?」
今時の高校生らしい、明るめの茶髪に人よりよい顔立ちに面の笑み。制服は少し着崩している。
…誰だ?「御坂」?聞いたことのない名前だ。と、言うか私には男の知り合いがいた覚えがない。
「すまないが、残念ながら知らないな。」


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