短編小説書きたかったから書いただけ。

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1:金色に染められし、黄金の球体 (´&:2016/05/19(木) 17:59

夢に見た故郷は。。

プロローグ
思えば、どこにでもいてよくある人間のつまらない一つの人生だった。私はソファに座り一人コーヒーを飲みながら思う。まぁ、別に余命宣告されたわけでも、寿命が近いわけでもない。21歳、大学でバンド活動をしていてしかも病気にはここ数年かかっていないほどだ。人生を思い直すような年頃でも現状でもないが、ただ、ぼーとしていると自分の人生は苦も無く楽も無く、楽しくもつまらなくもない、本当に平凡という言葉が似合う人生だなとしみじみ思うのだ。新聞紙をおもむろに開いてコーヒーをすする。新聞の一面を飾っているのは殺人事件やら政治家の問題、麻薬事件など。この事件を起こしている人は苦難の状況下にあるのだろうか。悪い意味だが刺激的な人生を送っているのだろう。すこし憧れてしまう。なんせ、本当に何もない人生を送っているのだから。あぁ、退屈だ。こう、何もないと眠くなる。仕事も今日は休み、友達も今日に限って用事があるし、彼女なんて作る気がない。「寝よう。」私の口からこぼれた言葉は、退屈でなんの面白味もない人間の言葉だった。

2:金色に染められし、黄金の球体 よろしくハァイ(T_T):2016/05/19(木) 18:00

〜夢の始まり〜
私は道を歩いていた。どこまでも暗い道で横には田舎じみた川沿いの坂と、並木。少し砂利で舗装された道には橙色の街灯がポツンポツンと並び、暗がりを少しだけ照らしている。それながらもどこか殺風景な道を私はただ無心で歩いた。なぜか雨が降っていて片手にはコンビニでよく見るビニール傘。向こうを見渡そうとすると邪魔するかのように並木の枝が前に出る。桜だろうか?この季節は咲かないらしい。桜の木が並ぶ川沿いの道。私はここに見覚えがあった。だがなかなか思い出せない。しばらく歩いただろうか、古風な住宅が並ぶ道に出た。街灯の明かりは橙から薄気味悪い青白い色に変わり、砂利で舗装されていた道はコンクリートになる。まだここがどこか分からないまま私はまた歩き出した。一軒一軒に見覚えがあり、懐かしい雰囲気が漂う。ふと、壁に白い石で書かれたようなぼんやりした文字を見つけた。「あっ」それは子供のころ私が友人の病気が早く治るようにとおまじないをした痕だった。こんな見えやすい所に、しかも他人の家に・・・。昔の私はバカだったんだな、と深く反省したのとよくここで遊んだ思い出が蘇った。「そうだ・・・。ここは・・・。」私はここの正体に気づいた。ここは私がまだ、小学6年生の頃に住んでいた小さい住宅街だ。鮮明に思い出す。友人とブランコから飛び降りてどこまで飛べるか競争したり、クラスの女の子に告白してる奴を見かけてそいつに笑いながらみんなでちょっかいだしたり・・・私が引っ越すことになって友人全員で思い出のために秘密基地づくりもしたっけか。懐かしいな。

3:金色に染められし、黄金の球体 よろしくハァイ(T_T):2016/05/19(木) 18:01

そんな思い出に浸っていると後ろから声をかけられた。「おう、久しぶりだな。」眼鏡をかけた細身の男性だった。初めこそ誰だかは分からなかったが、彼が名乗って分かった。彼は私の古い友人だった。「久々だな。元気してたか?」私は友人と会うのは本当に久々で引っ越した時以来だった。私たちは他愛もない、なんの面白味もない会話を続けた。「お前が引っ越してから俺もすぐ引っ越すことになったんだよ。」とか、「俺が引っ越してから、お前んちの猫は元気だったか?俺になついてたもんな」だとか。全くもってつまらない会話だったが、不思議ととても楽しかった。楽しい会話をしていると彼がいきなり変なこと言い出した。「懐かしいな、昔に戻ったみたいだ。お前も、昔に戻りたいだろ?」私はそうだなと言おうとした。確かにあの何も知らない少年のころはとても楽しかった。今とは比べ物にならないくらいにだ。でも、私の口からこぼれたのは、退屈でなんの面白味もない人間の言葉だった。「そうか、俺は今のままで十分だ。」

4:金色に染められし、黄金の球体 よろしくハァイ(T_T):2016/05/19(木) 18:01

友人は一瞬目を見開いた。だが、少しはにかみ「そうか。」と言って、私に背を向けた。彼の向かっている方は光に満ち溢れている。飲みにでも行くのかな、懐かしい顔もあった。けど、私は彼とは真反対の方向を向いて歩き出した。そっちは暗くてまるで宇宙のように広かった。ふと友人が低い声で私にもう一度聞いた。「本当に、本当にそれでいいのか?」私は彼の方を向かずに答えた。「いいよ、ありがとう。」私の体は軽くなり、宙に浮く。そして友人たちの方を見ていた。明るくて楽しそうなみんな。あの選択で、私が過去に戻りたいと言っていればあの温かくて優しい空間に行けたかもしれない。でも・・・。友人は少しばかり私と目を合わせている。私は彼に手を振って反対側を向いた。・・・・・。気づくと私は自宅のソファに居た。眠い目をこすりながら時計を見る。昼ごはんの時間だ。私は立ち上がってキッチンへ向かう。あぁ、懐かしい夢を見たな。と考えていた。が、一つ違和感があった。何もおかしいことはないはずなのに。私はとりあえず顔を洗った。

私は未だに夢の中であった、あの友人の名前を思い出すことができない。

5:金色に染められし、黄金の球体 よろしくハァイ(T_T):2016/05/19(木) 18:01

END

読みやすさとか配慮してなかった(´◉◞౪◟◉)

6:_(:3 」∠)_◆GY:2016/05/23(月) 00:39

才能あるんじゃね(^o^ ∋ )卍ドゥルルル

7:金色に染められし、黄金の球体 (´・ω・金):2016/05/24(火) 17:00

>>6
才能あったら苦労しねぇよww

8:_(:3 」∠)_◆GY:2016/05/27(金) 16:26

そうか…。素人の俺からしたら純粋にすごいと思ったけどなぁ。


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