短編綴り

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1:ぺっすん:2016/06/07(火) 00:14

メモ欄にでもタイトル書いておきます。
気が向いたら書きます。
色んな人の色んなお話

2:ぺっすん ふみでつながる彼:2016/06/07(火) 00:40

綴町(つづりまち)は変な町だ。人はそれなりに多い静かなベッドタウン。観光スポットはそれ程ないし、イオンも特別大きくはない。そんな普通の町なのに図書館だけが立派なのだ。
マンションやアパート、住宅地、間に緑が点在する。その緑にイヤミなく溶け込む建物が図書館だ。

女子高生の私は友達と勉強するためにしか来ない。本を借りるだけなら学校の図書室でいいし。
「みーかー、みかみかみかっ!お待たせっ!」
と後ろから走ってくる友達。みかと呼ばれているが正しくは ふみか。ふみ と呼ばれていたけれど、クラスに フミヤ って名前の男の子がいて紛らわしいから みか になった。
「ねーちゃん、待ってない待ってない。そして大声です呼ばなくても聞こえてるよ。」
頭一つ分低い友達、ねーちゃん こと ねね。中学のころからのあだ名らしい。そして実際に妹がいる呼び名通り姉ちゃんなのだ。
「みか、英語教えて!あと数学と生物!できれば古典も!」
身長の低さだろうか?子どもっぽくて可愛らしいねーちゃん。
「ほぼ全部じゃん!なんで授業しっかり聞かないかなー。」
「聞いてもわかんないもーん」
ムスッとしてもなお可愛らしい。
「教えるから図書館では静かにねー。」
膨らました頬の空気をプスーと抜き抜き言うと同時に図書館のドアを通りながら「子ども扱いするなー」と小声で猛抗議された。

入ってすぐのカウンターに見覚えのある少年が職員の女性と親しげに話している。あ、フミヤ君だ。
紛らわしいと言われる原因の人。それが原因で気になるようになった人。私の、好きな人。
「みかみか?どしたの?」
足が止まってたようで顔を覗き込まれる。
「何でもないよ?さ、いこ?」
ねーちゃんの手を引きながら最後にチラリと彼の方を見た。
一緒の顔して笑うフミヤ君と女性に胸がチクリとした。

わずか数メートルがもどかしい

3:l サイコロ:2016/08/30(火) 14:25

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