ぬらりひょんの孫夢小説〜鯉伴と夕麗〜

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1:NONO:2011/02/02(水) 18:54

ぬらりひょんの孫の夢小説です。上手く出来るか分かんないけど頑張りますので
どうぞ読んでください。

花開院 夕麗 (けいかいん ゆうら)

花開院家18代当主。女で唯一当主になった才あるもの。
本家の血筋で秀元の曾孫。


奴良 鯉伴 (ぬら りはん)

奴良組2代目総大将。人の血が2分の1流れている。


次回から小説を書きます。

2:NONO:2011/02/03(木) 17:42

第一話   月の夜

時は少しさかのぼる・・・

200年前 江戸時代 京都のはずれ

「ひゃっ百鬼夜行だっ!助けてくれ・・・」
闇にうごめくいくつもの影。
「花開院家の陰陽師どもめ・・・。京妖怪の真の畏れをみせてやる・・・」
「羽衣狐様が復活なさるころには必ずや京は魔都になるじゃろう。」
「そうなれば人間共は皆殺しじゃ・・・」
なにやら不吉なことを呟きながら、今宵も夜の闇を徘徊するのである。

*京都花開院本家近く

月の光を浴びながら群れをつくり歩く者がいた。
奴良組2代目総大将 奴良鯉伴 である。
「今宵は、月がよく見えるな・・・いい夜だ。」
月を見ながら微笑む鯉伴は威厳の中に色気もあり、実に父であるぬらりひょんにそっくりだった。
「しかし2代目。なぜ突然京都にいらしたのですか?」
後ろにいた首無がいきなり口を開いたのはちょうど花開院本家の前だった。
フッと薄く笑って鯉伴は答えた。
「親父が世話になった花開院にちょいと挨拶にね。俺も世話になったよーなもんだしな」
その答えを聞いて首無は唖然とする。
「そんなこと、本気で言ってるんですかっ?花開院家は・・・」
「やれやれ、首無。ほんとにお前はまじめだな」
そういうと鯉伴はひょいと塀を飛び越えた。
「おめえら、そこで待ってろよ!」
「・・・まったく、あの人は」

*「しっかし、広い屋敷だな・・・」
迷子になっちまうと呟きながら、鯉伴は廊下を歩いていく。
長い廊下をしばらく行くと大きな庭に出た。その縁側には一人の少女が座っていた。
「妖怪がここに何のよう?」
ふいに声をかけられた。妖気を消していたつもりなので少し驚く。
「なんでわかったんだ・・・?」
すると少女はくすっと笑って、
「すごくわずかだったけど、妖気を感じたの。でも、あなた京妖怪じゃないんでしょ?」
「じゃあ、どうする?俺を滅するかい?」
すると少女は首を振って、
「しないわ、そんなこと。あなたいい人そうだし・・・」
「お前、変わってるな。名前は?」
興味を持った鯉伴が聞くと
「花開院夕麗。あなたは?」
「奴良鯉伴だ。」
きれいな月が出ていた夜、二人はであった・・・


第一話どうだったでしょうか?感想お聞かせください。

3:NONO:2011/02/04(金) 20:26

第二話   陰陽師と妖怪

しばらく二人は夜空に浮かぶ丸く綺麗な月を眺めていた。
沈黙が続く。ふいに鯉伴が口を開いた。
「明日も来ていいか?」
すると夕麗は少し笑って、
「来ないほうがいいと思うけど?ここは陰陽師の屋敷よ。
 慶長の封印だってある。あなた達には都合が悪いんじゃない?」
二人の間に沈黙がはしる。
「そんなこと関係ねえよ。」
そういうと鯉伴は じゃましたな と言い残し堂々と門の方へ
歩いていった。後姿を見送りながら夕麗は
「変わった妖怪ね・・・」
と呟いたのだった。

*花開院本家の門をでた鯉伴はふと後ろを振り返った。
夕麗はまるで妖怪を敵と思ってなかったように感じた。
「変わった陰陽師だったな・・・」
しばらく門の前にたたずんでいたが
「2代目!ここにいらしたんですかっ?」
組の妖怪たちが鯉伴に近寄ってくる。
「ああ、おめえらか・・・」
気の抜けた返事に首無がため息をついた。
「もう少しは自覚してください。陰陽師にあったらどうするんですか?」
少し強めにいう首無に鯉伴はやれやれという顔をして、
「ほんとにお前は心配性だな。」
そして
「あっそれから、また明日ここにくるぜ」
自由奔放な鯉伴をみて首無は小さなため息をはいたのだった。

4:匿名さん:2011/02/05(土) 00:10

おもしれー!!

5:NONO:2011/02/06(日) 08:23

ありがとうございます。これからも頑張りますのでまたご意見
お願いします。>匿名さん

6:NONO:2011/02/06(日) 11:04

第三話  花開院家当主

日が出始めたころ、花開院家の陰陽師達は目覚め始めた。
多くの当主の中には夕麗の姿もあった。
「おはようございます。18代目」
そんな挨拶が次々に聞こえてくる。そのたびに夕麗は「おはよう」と返す。
その中で一人夕麗を鋭い視線で睨む者がいた。当主になるのは間違いないといわれていた花開院吉秀である。
その視線に気がつき夕麗は吉秀の方をみる。すると吉秀は顔を背ける。
昔から吉秀は何かというと夕麗を敵視してきた。気にはしていなかったがさすがに毎日睨まれていては
肩もこる。はあ・・・とため息をついた夕麗を吉秀はまたも睨んでいたのだった。

*朝食をすませた夕麗は庭に出た。庭は夕麗の一番落ち着く場所である。
「百鬼を退け、凶災をはらわん」
破軍をだす呪文である。
「式神・破軍」
あたりに神秘的な煙がたちこめ中から過去の当主達が姿を現す。
その中で生身の人間の姿があった。
13代目の秀元である。秀元以外の当主たちは必要ないので式神にもどる。
「なんかあったん?夕麗が昼間に呼び出すなんて珍しいやん」
へらへら笑いながら話し始める秀元をみて少し安心する。
夕麗の父母は年をとってから夕麗を生んだ為、夕麗が3歳の時すでに亡くなっていた。
しかし破軍を幼くしてだすことが出来た為、秀元が話し相手となっていた。
「妖怪と話をしたって言ったら驚く?」
「普通の人が聞いたら驚くやろなあ。僕はぬらちゃんと仲ええけどな」
ぬら・・・と夕麗が呟く。
「どないしたん?」
「昨日の妖怪もぬらって言ってた。」
「すると、あの時の子供かなあ・・・」
懐かしそうに話す秀元は嬉しそうだった。
「あの時の子供って?」
話を元にもどすと、ああそうだった というように
「ぬらちゃんな、人間と結ばれてん」
「そうなの?」
うなずく秀元の様子を見て嘘ではないとわかった。
それから二人はたわいもない話を楽しんだ。
物陰から静かに二人の様子をのぞいている者がいた。吉秀だ。
「くそう・・・調子に乗りやがって。当主にふさわしいのは俺だ。みてろよ、夕麗。
 必ずおまえから花開院家当主の座奪ってみせる。」
京に渦巻く怨念はしだいに光あるものに降りかかるのである。


感想お聞かせください。

7:はちみつ:2011/02/06(日) 13:54

あ、名前入力するの忘れてた。
おもしろいよ(>▽<)

8:NONO:2011/02/06(日) 14:08

ありがとうございます。これからも頑張ります。>はちみつs

9:はちみつ:2011/02/06(日) 14:46

了解(・▽・′)

10:NONO:2011/02/06(日) 17:15

第四話  約束

夜になった。静かだ。陰陽師は皆寝静まった。
鯉伴は今宵もここへ来ると言っていた。何故か庭に出て待っている。
(何してるんだ、私は・・・)
小さなため息をついた。最近ため息が多いと自分でも思う。
当主になってから悩み事が多い。そのせいだと思っている。
闇の中から人影が現れた。鯉伴である。
「鯉伴・・・」
声がもれていた。顔が赤面する。
「よお、夕麗」
満面の笑みでそう返された。
「なっ?ちゃんと来ただろ?俺は約束を守る男だ」
「ええ」
夕麗がそう返すと鯉伴は真顔になった。
「何かあったのか?」
「どっどうして、そう思うの?」
昨日あったばかりなのに何故こんなに人の心を読むのだろう。
何故すべて話したくなるのだろう。
「何でも・・・ない」
やっと出せた言葉はその一言だった。
「ならいいけど・・・っさ。」
そのまま二人は無言だった。何時間たったのだろう。ふと気になっていたことを夕麗がきりだした。
「鯉伴はぬらりひょんの息子?」
鯉伴は少し驚いた様子で
「なんで知ってんだ?」
「秀元に聞いた。半分は人間なんでしょ?」
「そうだ・・・」
気がつくと朝日が少しでていた。
「もう・・・朝か。早いな」
そういうと、鯉伴は立ち上がった。
「じゃあな」
振り向きもせず歩いていく。
「まっ、待って」
声が出ていた。やっと鯉伴が振り返る。
「夕麗?」
走りよった夕麗に微笑みかける。
「りっ鯉伴・・・。明日も・・・明日も来てくれるよね?」
「ああ、もちろんだ」
「約束よ?」
「ああ、約束だ」
二人は幸せだった。


感想お聞かせください。

11:はちみつ:2011/02/06(日) 22:10

甘甘〜ッ><
めっちゃ良い☆
バットエンドだけはやめてほしいー!!

12:NONO:2011/02/07(月) 18:35

ありがとうございます。このあとの展開も楽しみにしていてください!>はちみつs

第五話  鯉伴と夕麗

翌日、日はもうすでに西に傾いている。遠くに見える夕日は哀愁があってとても綺麗だった。
昨日の夕麗の言葉を思い出す。
『明日も来てくれるよね?』
口元が緩む。早く会いたい。
「2代目」
首無が後ろに立っていた。
「何だ?」
「何だ じゃありませんよ・・・全く」
怒ったような困ったような顔をしている首無に笑いかける。
自分のことを心配してくれているのはわかるのだが、こう毎日注意されては逆に笑えてくる。
「笑い事じゃありません。夕麗殿が大丈夫でも他の陰陽師は妖怪が嫌いですよ・・・」
やれやれと一人で呟いている。
「じゃあよ、こうしたらどうだ?」
ごにょごにょと首無に耳打ちする鯉伴。
首無も それなら・・・ と首を縦に振る。
「じゃあ、行ってくるぜ」

*鯉伴が花開院家についた頃には辺りはすっかり暗くなっていた。
堂々と門から入る。いつもと同じ場所に夕麗はいた。
「鯉伴っ!」
夕麗が嬉しそうに駆け寄る。すると鯉伴はすっと夕麗を抱きかかえた。
「えっ?えっ?」
夕麗は何が起きたのかわからないという顔をしている。
「さあ行くぜ、しっかりつかまってな!」
次の瞬間、二人の体は宙に浮いた。
はやい。あっという間に目的地へついてしまった。
目の前には妖怪たちがたくさんいる。
「お帰りなせえ、2代目」
「おっ?お姫様抱っこしてらあ!!」
地面に降り立った鯉伴に次々とそんな言葉がかけられる。
「おう、お前ら!夕麗を連れてきたぜ」
皆の視線が夕麗に降り注ぐ。
「ほう、この子が陰陽師の嬢ちゃんか・・・。2代目もすみにおけませんなあ」
そう言ったのは明らかに年配そうな一つ目の妖怪だ。
「これこれ、静粛に。今から2代目が大切な事を申されるんじゃからようく聞くように」
小さいカラスが飛びながら叫んでいる。
「おめえら、うるせーから少し黙れ」
そういうと鯉伴は夕麗に向き直り
「夕麗、俺と夫婦になろう!」
「!?」
驚いて声が出なかった。
「わっ私は・・・陰陽師だから。きっと鯉伴は不幸になる。だからっ」
「関係ねえよ!!」
夕麗の言葉を鯉伴がさえぎった。
「俺はお前が好きだ。他に何もいらねえよ」
顔が熱くなった。
「俺の女になれ、夕麗」
きれいな真直ぐな瞳をしていた。
「うん」
その夜二人は結ばれた。

13:はちみつ:2011/02/08(火) 19:32

お…大人な内容…

14:NONO:2011/02/11(金) 10:11

そうですね〜大人ですね・・・自分でもびっくりしてます。>

第六話  怪しい視線

何・・・?ここはどこなんだろう・・・
何も見えない。あそこに見えるのは何だろう?赤い・・・
血!?いったい誰の?

かっ体が動かないどうして・・・

キラリと光るものが見えたそれは自分の体を貫いている。
後ろを振り返ると怪しい二つの目玉が見えた。

だめだ・・・顔が見えない・・・


*「ハッ」驚いて目を覚ました。汗をかいている。
いつもの見慣れた天井ではない。鯉伴と泊まったとある屋敷だ。
「ゆ・・・め・・・?」
やっと頭が冷えて落ち着いた。自分の腕をさすりながら横を見た。
鯉伴がすやすやと寝息をたてながら眠っている。
少し安心して立ち上がった。
窓を開けると眩しい朝日が入り込んでくる。
いい朝だ。気がつくと後ろには鯉伴がたっていた。
「おはよう」
「ああ、おはよう」
「私、とりあえず本家に帰るね」
それを聞いて鯉伴が驚いた。
「帰るのか?」
「ええ、私は当主だから。」
少し寂しそうに夕麗が言うと鯉伴もうなずいた。
「わかった。今日も会いにいくぜ」
「うん、じゃあまた後で」
屋敷を出て行こうとした夕麗に鯉伴はすっと抱きついた。
それはまるで父と母のようだった。
「絶対に待ってろよ。」
「うん・・・」
ずっとこのままでいたいと思った。

*京都の道は実にわかりやすい。
そんな道を歩いていたら見えない壁にぶつかった。
「!?」
足元には魚がいる。
「妖怪か・・・」
さらに後ろからも獅子のような妖怪が走ってくる。
「式神 破軍」
妖怪達が少しひいた。
「秀元、なんで町の中なのに妖怪がいるの?慶長の封印は?」
「なんかの力で弱まってるのかもしれん!」
「まあいいわ、とりあえずこの場を切り抜けないとね!!」
そういうと夕麗は式神を取り出した。
「我が式神、紅炎よすべての悪を滅せよ」
式神を妖怪に向かって投げる。
「紅蓮火炎帝!!」
真っ赤な炎が上がる。そんな中視線を感じて振り返る。
「誰!?」
真っ赤な火炎はしばらく燃え続けた。
まるでこの後の災いを暗示するかのように・・・


感想お聞かせください。

15:はちみつ:2011/02/12(土) 17:24

なんか凄く本格的な小説になってきた

16:NONO:2011/02/15(火) 19:01

第七話   異変

しばらくしてやっと、本家にたどり着いた。
少し調べながら帰ってきたので遅くなってしまった。
「18代目!!どちらへ行かれていたんですか?」
何人かの陰陽師に声をかけられた。
「朝の散歩・・・」
もう昼だったがそれしか思い浮かばなかった。
「散歩・・・ですか?」
少し疑った目でこちらを見てくる。
助け舟を出してくれたのは秀元だった。
「ほんまやってえ〜。あ、それよりなちょっと調べて欲しいことがあんねん」
「調べて欲しいこと?」
やっと夕麗が口をだす。
「慶長の封印がどうなってるのか見てきて欲しいの。私は栓のほうを行くから
何人かで外を見てきてくれない?」
「はい、わかりました」
そういうとその陰陽師は屋敷へ駆けていった。
屋敷にはいると何かが違った。空気が違うのだ。
いやな予感がする。
吉秀がいないのにきがついた。
「吉秀は?」
近くにいた陰陽師に聞いてみる。
「昨晩から見ておりません」
「えっ?」
いったい花開院家に何があったのか。この時はまだ知るよしもなかったのである。


感想お聞かせください。

17:NONO:2011/02/22(火) 18:53

第八話 京妖怪との契約

京都のはずれ  とある社

「ちくしょー。どこもかしこも妖気だらけじゃねーか・・・」
ぶつぶつ呟きながら山道を登ってきたのは花開院吉秀だった。
目の前には社がある。吉秀に笑みがこぼれた。
(こいつらがいれば俺は無敵だ・・・)
社の扉を開いた。社といってもすごく大きな寺のようなものっだった。
中には京妖怪の中心格がそろっていた。
「ふぇっふぇ、これは珍しい客人じゃな」
「笑っている場合ではない・・・こやつ陰陽師だ」
みなごろし地蔵と鬼童丸が言い合っている。
「陰陽師がここに何のようだ!!」
刀を抜いたのは茨木童子だ。
「待てよ、俺はお前たちの敵じゃねえ」
笑いながら吉秀はいう。
「お前たち・・・俺と取引しねえか?」
「取引だと・・・!?」
さらに警戒心が強くなる。
「俺は八十流の陰陽師だ。妖刀を作って京都の中に入れてやるよ」
少し驚いたようだった京妖怪だったが、しょうけらが口を開いた。
「して、お前の条件は・・・?」
「花開院夕麗を殺してくれ。あと俺に当主の座を・・・」
「よかろう。契約成立じゃな」
闇の中で京妖怪と秀吉の目が怪しく光った。


みなごろし地蔵の漢字ってどう打ったらでてきますか?教えてください。
あと、感想お願いします。

18:全自動SS投下機械 ◆Z0k2:2011/02/22(火) 19:07

鏖 これでみなごろしですね。
常用漢字ではないので、コピペして辞書登録しない限りどう変換しても……。

それと感想というか、アドバイスのようなものですが。

・・・を……に変えるだけで、より小説らしく見えるのでお勧めします。
変換の仕方は簡単。・を三つ打って変換するだけ。
すると…になるので、それを二つ繋げれば……。ちなみにこれを三点リーダといいます。
サっとみて三点リーダじゃないってだけで見るのをやめる神経質な人も世の中にはいるので、
試してみてはいかがでしょうか。

19:NONO:2011/02/23(水) 19:00

ありがとうございます。さっそく実践してみます。>18

20:はちみつ:2011/02/23(水) 21:46

おおー…
本格的になっとるよ!
早く続きが読みたい!!

21:NONO:2011/02/26(土) 11:02

第九話  嬉しい知らせ

鯉伴と夕麗が出会ってひと月がたとうとしていた。
町医者の診療所から出てきたのは一人の少女だった。
夕麗である。
「夢……じゃないよね。」
自分の腹に手をあてながらそう呟く。
「鯉伴なんていうかな……?」

*その日の夜、いつものように鯉伴がやってきた。
「いい夜だな」
フッと笑って夕麗の横に静かに腰をおろす。
「鯉伴……」
「どうした……?」
少しうつむいている夕麗の頭をそっとなでる。
「……できたみたい、子供」
「子供……俺と夕麗の子か?」
鯉伴は鋭く、すぐにきづいた。
鯉伴の反応を待っていると、
「嬉しいじゃねえか、ますます式をいそがねえとな」
その瞬間、夕麗の顔に笑顔がもどった。
「何、心配してんだよ」
「だってまた妖の血が薄くなるって思ったから…」
子供ができたのは嬉しいけど……と続ける夕麗に
「ばーか。そんなんでお前のこと嫌いになるかよ。」
少し怒ったようにいってみる。
「名前何がいいかな?」
いきなり聞かれた。
「お前が決めろよ。夕麗が決めたんだったらどんな名でもいい」
「うん」
しばらく二人は笑いあった。

感想お聞かせください!!

22:NONO:2011/02/28(月) 19:16

第十話  魔王の小槌

暗い山奥怪しい人影が二つ。
「これが…妖刀かよ。刃こぼれしてんじゃねえか」
刀を鞘から抜き月明かりに照らす。
「たわけ、吉秀。それは四国の妖怪共を殲滅した『魔王の小槌』じゃぞ」
「噂には聞いたことある…」
にやにや笑っているのはみなごろし地蔵だ。
「しかし何でこれを俺に渡す?」
「主が使うかもと思っての……」
意味ありげに笑う妖怪の姿をみて少しゾっとする。
「まっまあ、一応持っとくぜ」
まだ笑っていたが背を向けて歩き始めた。
手の甲には文様が入っている。狐の形のようだ。
手に布を巻き、足を速める。
「俺は…当主になれるんだ!!」
なんともいえない心地よさだ。嬉しくてたまらない。

*気がつくと本家の前にいた。
門を潜り抜けようとすると、夕麗の楽しそうな声が聞こえてきた。
「何にしよう?ねえ、鯉伴も考えてよ!」
「まだまだ時間があるんだし、夕麗の決めたのがいい」
「優柔不断だなあ」
「だから俺は夕麗がいなきゃダメなんだよ」
普段はあまりはしゃいだことのない夕麗が一人の男に笑いかけている。
あの二人は何だ?なぜあんなにも楽しそうなんだ?
様々な感情が吉秀の中に渦巻く。
「くそっ」
憎い憎い憎い憎い……
あいつが憎い
何故だ…………!!
「鯉伴、明日も来るよね?」
「当たり前だろ!!」
夕麗が男にかけよる。二人は抱き合っていた。
男が歩いてきた。今、帰ってきたようにいつわる。
「こんばんは」
あいさつしてみる。
「いい月夜だな」
「そうですね」
「お前、どういうつもりだ?」
不意に口調が変わった。
「なんのこと…」
「まあ、いいけどよ」
さらに口調が強まって、
「夕麗になんかしたら俺がお前をつぶすぜ…」
冷ややかな目でそういわれ吉秀は立ち尽くした。
「じゃあな」
その後姿を吉秀はにらみつけた。
いつまでも、いつまでも………

23:ゆめぽん:2011/03/03(木) 21:39

はじめまして(^O^)/
1話から読んでます!
とってもおもしろいです!
続きが気になります〜

24:NONO:2011/03/04(金) 18:10

ありがとうございます。これからもおねがいします!
>23

25:はちみつ:2011/03/04(金) 18:29

やっぱりすごいねっ/////

26:NONO:2011/03/06(日) 11:40

ありがとうございます!
>25

27:はちみつ:2011/03/06(日) 12:29

続き楽しみにしてる!

28:NONO:2011/03/06(日) 15:31

ありがとう♪
>27

第十一話 灰色の存在

日は高く昇っていた。流れてくる汗を拭い陽力をこめる。
いや、陽力とはいわないかもしれない。
この刀は、結界を破るため使われるのだから…
あいつ…夕麗の困惑する姿が目に浮かぶ。
まさか俺が裏切ることなんてないと思っているだろう。
そう思うと笑いが止まらなかった。
「クククッハハッ、アハハハハ」
まわりには誰もいない。思う存分に笑うことができた。
横にあった刀に手を伸ばす。
昨日、受け取った魔王の小槌だ。
「俺たちの禁術とどっちが強いんだろな…」
思わずそう呟いた。
自分が灰色の存在だと陰陽師の間で言われていることは吉秀も知っていた。
もちろん否定はしない。本当の事だ。
実際にあの禁術は吉秀の祖父が完成させた。
それを八十は誇りに思っている。
「灰色の存在…か…」
フッと薄く笑い屋敷を後にする。
そして、山へと向かったのだった。

感想お願いします。

29:はちみつ:2011/03/06(日) 15:38

も゛〜ッ!!続きが気になるとこで終わらせるなよー!!

30:NONO:2011/03/06(日) 16:57

えへへ、すみません〜
>29

第十二話 夕麗と吉秀 前編

「出来たぞ。例のものだ…」
妖刀を鬼童丸に手渡した。
「こんなものであの結界が破れるのか…?」
疑惑の目を向ける鬼童丸に
「当たり前だろ、俺は次期当主と噂された吉秀様だぜ」
「噂だけだろ…?」
横にいた茨木童子に口を挟まれた。
「なっ…なんだと!?」
「実際、当主は夕麗だ…。お前は女に負けたんだよっ!」
その一言を聞いて吉秀は護符を取り出した。
「おい…滅されたいのかテメー。いくら八十の陰陽師だって言ってもなぁ、
 護符くらいもってんだよ」
「やれるもんならやってみろよ。お前みたいなザコ、ひときりで…」
「やめぬか…我等にはこやつが必要、こやつにも我等が必要。
 仲違いしている間など…ない」
鬼童丸が二人を止めた。
「残りが出来たら…又来る」
モヤモヤとした気持ちのまま社をでた。

*ここで少し時はさかのぼる。
六年前 花開院家本家

「待ってよ!吉秀〜」
「おっせーよ、早くしろ夕麗!」

吉秀11歳 夕麗10歳である。
「そんなの無理に決まってるじゃない!!」
「本物の妖怪が見れるんだぜ、急がなきゃ損だろ」
今の京都には妖怪はほとんどいない。
珍しいものを見てみたい…それは吉秀の遊び心からであった。
「来ちゃだめって言われてるじゃない」
当主を始め優秀な陰陽師は外の村で起こっている怪現象を調べに行っていた。
妖怪かもしれない…そう言って出かけていった。
「ねえ、戻ろうよ〜義兄様達に怒られるってば〜」
そう言いながらも吉秀の着物をしっかりとつかみついてきている。
「っるせー!少しは静かに…」
そう振り返ると夕麗は顔をこわばらせて固まっていた。
「むっ村が…」
村なんてどこにも見当たらない。
「助けなくちゃ…」
呟くようにそういって
「こっち!!」
吉秀の手をとって走り始めた。


感想お願いします。

31:NONO:2011/03/06(日) 18:04

第十三話 夕麗と吉秀 後編

「おいっ、どこまで行くんだよ!夕麗!!」
何も言わずに走っている夕麗に少し苛立った口調で言ってみる。
「見えたの…」
「何がっ!」
走りながら聞き返す。
「村が血まみれで辺り一面に人が倒れてた。」
「花開院の陰陽師は…?」
「わかんない!だから走ってるの!!」
そろそろ村が見えてもいい頃だった。
それぐらい長い時間走っていたのだから。
もう日は西に傾いていた。
「きゃっ!」
夕麗の姿が見えなくなった。
その瞬間下にグッと引っ張られる。
「うわっ」
やっと気づいた。崖から落ちたのだと。
下は幸か不幸か川だった。
夕麗を引き寄せてギュッと抱きしめた。
俺が絶対に護る。
水は冷たくて流れが急だった。
それでも必死で泳ぎ何とか岸にたどり着いた。
「とんだ災難だ…」
「吉秀…ごめん」
「気にすんな、それより村は?」
「もう見えてる」
夕麗が指差す方向をみると確かに民家があった。
「いくぞ!」
「うん」
村の状況は凄まじく無惨だった。
「なんだよ…これ」
辺りは村人と思われる体が一面に転がっていた。
子供から老人のものまで。
一つ不思議だったのは赤子の体がどこにもみあたらなかったことである。
「酷い…」
「あっ」
何かを見つけた。見覚えのある着物。
「義兄様!」
まぎれもなく花開院の陰陽師だ。
「そんな…」
「妖怪のせいだ…ただの人間にこんな事できねえ」
拳を握り締めて吉秀は言った。
その時、どこからともなく妖気が流れてきた。
「妖気…?」
その方向に向かって夕麗は走り出した。
「おいっ待てよ」
走って走って妖気にむかう。
そしてついに妖気の元へたどり着いた。
数十匹の妖怪達がいっせいに鋭い目をむけた。
「何だよ…こいつら」
そういうと吉秀は護符を取り出して
「こいつら全部俺がやる。手出しすんじゃねえぞ」
「何言ってんの?無理だよ」
「っるせー!俺の天才ぶりをジジイ共に見せてやんだよ。お前はそこで見物してなっ」
そういうと、妖刀を抜いて一人で突っ込んでいった。
吉秀めがけ妖怪達が襲い掛かる。
「吉秀ーっ!!」
何も考えず数枚の式神を取り出した。
「式神 破軍!!」
先神達が姿を現した。
「やった…」
「夕麗が破軍をだしやがった…」
妖怪たちの動きが止まる。
「百鬼を退け凶災を払わん」

=破軍 発動=

何が起こったのかわからなかった。
ただ、これだけはいえた。
次の当主は俺ではなく夕麗だ。

* 時は6年後に進む。
あの時わかった。夕麗がいる限り俺は当主にはなれない。
でも俺は…夕麗に負けるわけにはいかねえんだ。

感想お願いします。

32:はちみつ:2011/03/06(日) 18:20

そーゆーことだったのな…(納得)

33:全自動以下略:2011/03/07(月) 18:07

久しぶりに覗かせて貰いました。
描写力そのものや、細かい見せ方などが以前よりも上達していて驚きました……

今後に更に期待しています。

34:NONO:2011/03/07(月) 18:27

ありがとうございます!アドバイスしてくださったおかげです。
>33

そーゆーことだったんです>32

35:NONO:2011/03/12(土) 13:38

第十四話  封印と守護者

花開院家 大広間

夕麗、それと7人の陰陽師が集まっていた。
皆、同様に苦い顔をしている。
「なぜ、第一の封印の守護者がおらんのじゃ…」
「知らんわ、やはり吉秀に任せたのが間違いだったのかのう」
次々と不満を言い合うのは古くから封印を任されている年寄り達だ。
「…うるさい」
まだ文句を言っている陰陽師たちに対し一言、言い放った。
「しかし、18代目。我等は早急にこの件について話し合うことが…」
「それはそう。でも、そのことで吉秀の話に発展はしなくていい」
静かにそういうと夕麗は式神を取り出した。
「秀元…」
「何や?夕麗」
呼び出した秀元に守護者への説明を頼んだ。
そして、自分は外へと向かった。
「ほんまに強情な子やなぁ」
秀元はその後姿を見てそう呟いた。

*外にとびだした夕麗は門の前をウロウロしていた。
(なにやってんのよ、吉秀…!)
夕麗が当主になってからというもの、吉秀とは全く話さなくなった。
幼馴染ということを知っているのも昔から本家にいた者だけだ。
吉秀が自分を恨んでいるのはわかっている。
(当主になんて…なりたくなかった…)
そんなことを考えていたら、足音が聞こえてきた。
「夕麗…?」
そこには、目を丸くした吉秀が立っていた。
「…遅刻」
「何のだよ」
「封印の守護者の集まりがあるっていってあったでしょ?」
吉秀は顔色一つ変えず、
「あぁ、そういやそうだったな」
そういって、門をくぐろうとすると夕麗が立ちはだかった。
「…そんなに私のことが嫌いなの?」
「……」
答えられなかった。なぜか自分でもわからない。
「どうでも…いいだろ」
そういってさっさと行ってしまった。
「何で…こんな風になっちゃったんだろうな…」
そういって短くため息をはいた夕麗であった。

感想お聞かせください。

36:ゆめぽん:2011/03/25(金) 20:12

最近かいてないいですね
続きが気になりますよぉ

37:沙那:2011/03/28(月) 00:50

続き気になります!!
頑張ってください。

38:NONO:2011/04/02(土) 14:54

最近書けなくてごめんなさいっ!
少し問題が発生しましてどうしようかと考えておりました…ww
実はぬら孫の本編で鯉伴の話が始まったような感じで、話が矛盾してしまうな〜と…
でも、皆さん楽しみにしてくださってるようなので、本編ガン無視して書いていこうと思います。
別の話として読んでいただいたら幸いです。
それでは、皆さん!!
これからも応援宜しくお願いします!

                    
                     NONO

39:NONO:2011/04/02(土) 15:25

第十五話  妖刀闇隠

「…めんどくせえ……」
何もかもめんどくさい。集会に遅れたことで頭の固い年寄り達に嫌というほど長い
説教をくらった。途中からは同じことばかりいわれていた。
「糞爺どもが…俺に指図すんじゃねえよ」
苦々しい顔でそう呟いた。全くついていない。
頭の中には、まだ夕麗の言葉が響いていた。

『そんなに私のことが嫌いなの?』

何で返事ができなかったんだろう…
俺は、あいつが憎い・恨めしい・気に食わない
そう思っているのに、言葉が出ない。
「何してんだよ、俺」
そういって空を見上げた。
日はもう西に傾いていた。
「…そろそろ帰るか」

*京都の東 八十の屋敷

カンッカンッ
鉄をたたく音が響き渡る。
「もうじき完成だ…」
流れ落ちる汗を拭って鉄を打ち続けた。
これができれば当主になれる。そう思うと心が躍った。
ふと、今朝の夕麗の顔が浮かんだ。
辛そうな顔をしていた。
「くそっ、何であいつが…」
急いで手元にある妖刀に目を向けた。
こいつの名は闇隠。
すべてを闇に包むもの。
「これで、お前も終わりだ!夕麗…」


感想お聞かせください。

40:ゆめぽん:2011/04/03(日) 21:47

おもしろいです!
がんばってください!!

あと、ファンクラブ掲示板に「ぬら孫好きな人集まれ〜」
作ったんで来てください(>_<)
(宣伝だ・・・すいません・・・)

41:NONO:2011/04/04(月) 10:50

ありがとうございます!

わかりました。ファンクラブに参加させてもらいますね?
>ゆめぽんさん

42:NONO:2011/04/10(日) 12:03

第十六話 魔都・京

「出来たぜ、これが結界を破りお前らに力を与える妖刀だ」
袋に入った大量の刀を床にほおった。
「それがあれば京の都に入れるぜ。妖刀・闇隠があればな…」
冷ややかにそう言った。
「闇隠か…もっともな名をつけたものだな」
闇隠の真直ぐな刃を見て鬼童丸が呟いた。
確かに、京を再び暗黒の魔都にするにはうってつけの刀だ。
「いい刀だ…」
自然と笑みがこぼれていた。
「羽衣狐の復活はまだだが、仕方がない。作戦にうつるとするか」
「忘れてねえよなぁ…契約のこと」
吉秀が聞いてきた。
「無論、開花院夕麗は我々にも邪魔だからな…」
「そうかよ」
そういうと吉秀は立ち上がった。
「早く行った方がいいんだろ?羽衣狐のためによ…」
「そのとおりだ」
二人で社をでると、そこにはもう京妖怪達が待っていた。
「おせーんだよ、グズグズしやがって!」
茨木童子に怒鳴られたが、鬼童丸は無視した。
「行くぞ、京を闇に沈めるために…」



感想お聞かせください。

43:ゆめぽん:2011/04/11(月) 21:50

今回もおもしろい!
これからどうなるのでしょう!!

44:全自動不良品:2011/04/19(火) 23:30

いまの葉っぱの中では何気に一番注目してるスレだったり。
引き続き、期待しております。

45:NONO:2011/04/20(水) 18:48

ありがとうございます!
>44

46:蓮:2011/04/23(土) 19:23

とってもおもしろいです!!!!! 吉秀の複雑そうな気持ちとかの表現うまいし鯉半かっこいいです!! もしよければこれからもみにきます(>。</)
                                 

47:NONO:2011/04/23(土) 19:30

ありがとうございます。
吉秀の気持ちはこの話の中で注目していただきたいところの一つですので
そういっていただけると嬉しいです。
これからも読みにきてください!!
>46さん

48:蓮:2011/04/23(土) 19:37

そういっていただけるとうれしいです!!!!これからもちらちらみさせてもらいにきます(*v*/)おーえんしてるのでがんばってください!!!!   ではww

49:蓮:2011/04/23(土) 19:44

そういっていただけるとうれしいです!!!!!!これからもがんばってください!!たのしみにしています(*v*/)

50:蓮:2011/04/23(土) 19:48

そういっていただけるとうれしいです!!!!!!これからもがんばってください!!つづきを楽しみにまっています(*v*/
) 

51:蓮:2011/04/23(土) 19:52

すいません!!まちがえていっぱいおんなじようなことをいれてしまいました   ほんとにすいません!!!!!

52:NONO:2011/04/23(土) 20:42

第十七話 結界を弱めた者

伏目稲荷神社の方角からとてつもない量の妖気を感じた。
慶長の封印の効果がきれかかっているのだろうか。
そんなはずはない。秀元は400年もつと言っていたのだから。
「調べる必要がありそうね」
巫女装束に袖を通しながら呟いた。
本来なら狩衣を着るのだろうが私は巫女装束を好んでいた。

『夕麗はこっちのほうが似合う』
  
昔、アイツに言われたから。
嬉しくて嬉しくてたまらなかったから。

「昔には戻れない…」
拳を握り締めていた。
私にはやるべきことがたくさんある。
過去なんか振り返っている暇はない。

*廊下に出ると一人の老人が立っていた。
「十七代目…」
その老人こそが先代・十七代目の当主、花開院光明だった。
「夕麗、伏目稲荷を調べに行くのじゃな?」
黙ってとおり過ぎようとした。
一緒にいると憎くてたまらなくなるから。
「すまぬな、夕麗」
「…私は花開院の陰陽師だから。いくらあなた達大人が憎くても…」
そこまで言ってから深呼吸する。
感情が抑え切れなくなりそうだったからだ。
「敵に背を向けて逃げたら死ぬことと同じなのよっ!」
最後の一文字と一緒に駆け出した。
門まで行ってもまだ走り続けた。
涙が溢れ出す。

*気がつくと伏目稲荷神社の前にいた。
神社の中からは妖気を感じなかった。
かわりに奥にある森のほうから妖気が流れこんできている。
「結界の外からか…」
森に向かって歩き始めた。
だんだん妖気が濃くなってきている。
しだいに息苦しくなってきた。
「何、こいつら…?」
森の中には数十、否数百匹の妖怪達がうごめいていた。
式神を取り出す。
「紅蓮火炎帝!」
式神を飛ばした。
辺りが灼熱の炎に包まれる。
「…やったか」
森に足を踏み入れた。
妖怪は炎に焼き尽くされて一匹も残ってはいない。
「随分、余裕のねえマネすんだなぁ、花開院夕麗」
上から声が聞こえた。
目の前に飛び降りてきた。
「あんた、茨木童子ね?…そっちはしょうけらかしら?」
木の影から十字架を持った男が現れた。
「貴様の罪を裁きにきた…」
二人そろうとすごい威圧感だ。
「ふうん、私を?罪というならあんた達京妖怪のことじゃないの?」
式神を取り出しながら言った。
「おお、神よ…この者の罪を受け入れますか」
「おい、うるせえぞ」
茨木童子が刀を抜きながらいった。
「んなもん決まってんだろ…」
「わかりました、死ですね?」
同時に切りかかってきた。
「百鬼を退け凶災をはらわん」
刃が目の前まできていた。
「式神・破軍」

=破軍 発動=

辺りに突風が吹いた。
しばらく沈黙が続く。
「…逃げたみたいね」
追いかけるつもりはなかった。
それよりも気になることがあったからだ。
辺りに刀が何本も落ちている。
「まさかとは思うけど…」
その刀を集めて紅炎を使う。
「一応ね」
すべての刀が紅炎の炎で燃え尽きた。
「これでよし!さあ、帰ろ…」
体に激痛が走った。
キラリと銀色の刃が光る。
それは自分の胸を貫いている。
ゆっくりと後ろを振り向いた。



感想お聞かせください。

53:NONO:2011/04/24(日) 12:51

第十八話  愛憎の念

「よし…ひ…で」
後ろにいたのは吉秀だった。
明白な裏切りだった。
「何で…?」
問いかけには答えず吉秀は夕麗の体から刀を引き抜いた。
夕麗が地面に向かって倒れていく。
「…6年間、長かったぜ」
そう呟いた。
自分の手で夕麗を殺したのだ。
振り返らず、社に向かった。


* 花開院本家  
「夕麗?いねえのか?」
鯉伴はいつもの場所で夕麗を待っていた。
おかしい。いつもならここに夕麗が座っているのに…
あの麗しい笑顔で迎えてくれるのに…
何かがおかしい。
「夕麗の客か…?」
声をかけられた。
一人の老人がそばに立っていた。
「まあな、夕麗はどこだ?」
妖気を消して答えた。
「…一刻ほど前、伏目稲荷に向かった。慶長の封印の一つじゃ」
「伏目稲荷…」
なんとなく引っかかるものがある。
「大量の妖気を感じて様子を見に行ったのじゃが…」
いやな予感がする。
まさか…
「まだ、帰ってきてはおらぬようじゃな」
最後の言葉を聞かずに走り出した。
だんだん予感は確信へと変わっていく。
「頼む!無事でいてくれ…!」


*「ほらよ」
魔王の小槌をみなごろし地蔵に渡した。
「よくやった」
地蔵は満足そうに言った。
「まさか、主の手で夕麗を殺すとはのぅ…」
ふぇっふぇっふぇ…と不気味に笑った。
「驚くことじゃねえだろう?」
吉秀も微笑しながら言った。
「主に夕麗は殺せぬと思っていたからの…」
そういった地蔵を睨んだ。
「ふざけんな…!俺は夕麗が憎くて憎くてたまんなかったんだ」
搾り出すようにそういった。
胸がチクリと痛む。
「憎い?それは違う」
ふいに、地蔵の口調が変わった。
体に激痛が走った。
辺りに血が飛び散る。
地蔵はさっき俺が渡した刀を握っていた。
それで俺を鮮やかに斬ったんだ。
片足をつく。
意識が遠のいていく。
「主は夕麗を憎んでいたんじゃない」
「なっ何を言いやがる…」
やっとの思いで言い返した。
「主は夕麗を心の底から愛していたんじゃ」
「黙れ!!」
何を言い出すんだ、こいつは。
俺が夕麗を愛していただと…?
「主は夕麗を愛し、恋焦がれていたんじゃ」
地蔵は続ける。
「主の心にあったのは愛するが故に、手に入らぬ現実を憎む『愛憎の念』」
俺は地面に倒れこむ。
「最初から憎んでなどなかったのじゃよ」
ふぇっふぇっふぇ…と笑いながら俺に背を向け歩いてゆく。
「若さゆえの過ちということかの…」
最後にこう呟いて。
辺りは怖いほど静かになった。
「わかってたよ、自分のことだからな…」
ひとすじの涙が流れた。
「悪ィ……夕麗」
そのまま静かに目を閉じた。



感想お聞かせください。

54:NONO:2011/04/24(日) 17:22

第十九話 最後の時

伏目稲荷神社の前に着いた。
妖気は感じられない。
「夕麗ァァァ!」
名前を呼んでみた。叫んだといったほうがいいのかもしれない。
返事はない。
神社の中にはいないだろう。
だとすると、怪しいのはあの森の中だろう。
組の妖怪たちは連れてきていない。
慎重に行動する必要がありそうだ。


*「…うすうすかんづいてはいたのよ、吉秀が裏切るって事は」
仰向けに寝ながら静かにそういった。
「ほんなら、もっと陰陽師連れてきたらよかったんとちゃうん?」
秀元が隣に座って言った。
「信じたくなかった…どんなに憎まれてても吉秀は吉秀だもん」
「………夕麗」
少し寂しげな目をして秀元は夕麗の頭を撫でた。
「まあ、夕麗も才能あるからいつかまた破軍で会えるかもしれんな」
「そだね、何年先になるのか分かんないけど…」
秀元の姿が消え始める。
「私の力がもう無いんだね…私ももう死んじゃうって事か」
泣き笑いの表情になる。
「じゃあ、夕麗。先行くな…」
「またね、曾おじいちゃん…」
秀元の姿が見えなくなった。
「死にたくないよ…」

*森の中に入るとすぐそこに夕麗が横たわっていた。
「夕麗!!」
駆け寄って夕麗を抱きしめた。
「鯉…伴…?」
力なく問いかけた夕麗をさらに強く抱きしめた。
「何で、何でだよ…?」
「…ごめんね、鯉伴」
泣き笑いの表情になりながら夕麗は鯉伴の頬に手をあてた。
「私…幸せだったよ。鯉伴と出会えて、愛せて、子供をつくれて…」
「これからだって幸せにして…やるよ…」
鯉伴の瞳から涙がこぼれ落ちる。
「でも、この子だけは産みたかった…。だって、鯉伴との間にできた子だから……」
「産んでくれよ!頼むから…」
夕麗の手を自分の頬にあて続けながら声を震わせながらそういった。
「ありがとう…私を愛してくれて。好きになってくれて」
「夕麗、そんな死ぬようないいかたやめろよ」
「ごめんね、鯉伴。大好き…」
夕麗の手が地面に下りた。
「ゆっ夕麗ァァァ!!!」
大粒の涙がこぼれ落ちた。
「ちくしょー!!!」
自分の力なさを呪った。非力さを呪った。
「俺を一人にしないでくれよ…おいていかないでくれよ、夕麗!!」
そういって冷たくなった夕麗の唇に何度も自分の唇を重ね合わせた。
何度も、何度も…


感想お聞かせください。

55:NONO:2011/04/27(水) 18:56

第二十話  真実

冷たくなった夕麗を抱いて森を出た。
そのまま花開院本家へと歩いていく。
昼間だというのに誰も自分に気がつかない。
ぬらり、くらりと歩いていった。

*「情けない、2人してその様か?」
鬼童丸が睨みながらいった。
その視線の先にいるのは茨木童子としょうけらだ。
2人ともボロボロだ。
「しょうがねえだろ、相手はあの夕麗だぜ?」
「だが、神はちゃんと夕麗に死をもたらした」
口々に言う。
「夕麗を殺したのは吉秀だ。その吉秀もこやつが始末したが…」
みなごろし地蔵を指差しながら鬼童丸は続ける。
「目的は果たした。しかし、封印を解くことはできぬな…」
「宿願は持ち越しってことか?」
「そうだ」


*花開院本家前

「主が鯉伴か…?」
声をかけられた。
「誰だ?お前…」
「ついて来るがよい」
あの老人だ。言われるままについてゆく。
長い廊下を歩き、一つの部屋に着いた。
その部屋に入ると、老人は腰をおろした。
「…夕麗は死んだのじゃな?」
「………」
黙ってうなずく。
「わしは十七代目の当主、光明という。夕麗を当主にした者じゃ」
「お前が…?」
「さよう。夕麗が破軍を出したあの日わしは怖くなった。明らかに妖怪は強くなってきていた。
 一刻も早く破軍の使い手に当主の座を渡したかった。そうすることが一番よいと…」
光明は破軍が出せないようだ。
「そしてわずか10歳の少女に当主という重荷を背負わせた」
「10歳?」
そんなに幼いのに…と鯉伴は呟く。
「あの子はずっと自分の感情を押し殺して生きてきた。それが…」
そこまで言って、口を閉じる。
そして、静かに続けた。
「主に出会って変わったのじゃ。あの子に笑顔が戻った」
「俺に…?」
「そうじゃ。普通の少女のように笑っていた。わしも嬉しかった。心の底から、嬉しかった」
拳を握り締めた。
俺はその笑顔を護れなかった…
「あの子の幸せを奪ったのは、わしらじゃ…すまぬな」
首を振った、俺に何かを差し出した。
「夕麗から主にじゃ」
「え?」
受け取る。真ん中に『鯉伴へ』と書いてある。
手紙だ。
震える手で紙を開いた。
読み進めていくうちに涙で字が見えなくなってくる。
「夕麗はここで弔ってもらったほうが…いい。墓の場所教えてくれ」
光明にたのんだ。
「それでよいのか…?」
「ああ、頼む」
きっと…そのほうがいい。
「わかった。地図を渡す」
そういって、懐から1枚の紙を取り出した。
「じゃあな…夕麗」
立ち上がって屋敷を出た。


感想お聞かせください。

56:ゆめぽん:2011/04/28(木) 22:19

感想です。
夕麗の手紙の内容とかが知りたいですね〜
このあと鯉伴が京妖怪のとこに戦いに行くって感じですかな?

57:NONO:2011/04/30(土) 12:35

夕麗の手紙の内容は、この後やるんでご安心を!!
鯉伴の敵討ちは迷っています…
>ゆめぽんさん

58:NONO:2011/05/15(日) 18:24

第二十一話 夕麗の手紙

鯉伴へ

あなたがこの文を読んでいるということは、私はもうあなたのそばには居ないのでしょう。
あなたと結ばれたあの夜、私は夢をみた。
暗いところに一人ぼっち…
私の体には刀が刺さっていた。
もしかしたら、あれは予言だったのかもしれない。
私の運命の。
そのせいで鯉伴にはつらい思いをさせてしまったよね?
ごめんなさい。
そんなこと分かってたのに、あなたへの思いが抑えきれなかった。
わがままでごめんなさい。
でも、鯉伴と出会えたから私は普通の女の子みたいに恋をして、笑えたの。
鯉伴と出会えたから幸せだった。
子供を産めなくてごめんなさい。
名前も決める前に…
本当に私、母親失格だね。
あのね、名前考えたの。
『リクオ』がいい。
何故か、この名前が浮かんだの。
だめかな?
私、「私のことは忘れて」なんて悲しいこといえない。
でも、これだけは言わせて
私に囚われないで
自由に生きて…

これから鯉伴はたくさん恋をして、子供をつくるの。
それでしわくちゃのお爺ちゃんになって、それでもまだ私のことを覚えててくれたなら…
そのとき、私の名を呼んでほしい。
最後までわがままでごめんね?
最後まで一緒にいれなくてごめんね。
鯉伴、さよなら

  奴良夕麗

59:NONO:2011/05/15(日) 18:26

第二十一話 夕麗の手紙

鯉伴へ

あなたがこの文を読んでいるということは、私はもうあなたのそばには居ないのでしょう。
あなたと結ばれたあの夜、私は夢をみた。
暗いところに一人ぼっち…
私の体には刀が刺さっていた。
もしかしたら、あれは予言だったのかもしれない。
私の運命の。
そのせいで鯉伴にはつらい思いをさせてしまったよね?
ごめんなさい。
そんなこと分かってたのに、あなたへの思いが抑えきれなかった。
わがままでごめんなさい。
でも、鯉伴と出会えたから私は普通の女の子みたいに恋をして、笑えたの。
鯉伴と出会えたから幸せだった。
子供を産めなくてごめんなさい。
名前も決める前に…
本当に私、母親失格だね。
あのね、名前考えたの。
『リクオ』がいい。
何故か、この名前が浮かんだの。
だめかな?
私、「私のことは忘れて」なんて悲しいこといえない。
でも、これだけは言わせて
私に囚われないで
自由に生きて…

これから鯉伴はたくさん恋をして、子供をつくるの。
それでしわくちゃのお爺ちゃんになって、それでもまだ私のことを覚えててくれたなら…
そのとき、私の名を呼んでほしい。
最後までわがままでごめんね?
最後まで一緒にいれなくてごめんね。
鯉伴、さよなら

  あなたの妻 奴良夕麗

60:NONO:2011/05/15(日) 19:50

すみません!
連レスしちゃいました…

61:ゆめぽん:2011/05/16(月) 21:43

感動だ〜!!
もう最高の作品です!!!

62:NONO:2011/05/18(水) 19:33

ありがとうございます!
>ゆめぽんさん

63:NONO:2011/05/20(金) 17:25

第二十二話 京都の地で

それから約200年後…

「…ずいぶん変わったな」
京都の変わってしまった風景を眺めながら鯉伴は歩いていた。
手には、線香と花、隣にはまだ幼い息子、リクオがいる。
ずいぶんここへくるのが遅くなってしまった。
「ここか…」
そこは夕麗が命を落とした森だった。
今は雑木林といったほうがいいのかもしれない。
そこにはポツンと一つだけ小さな墓があった。
「夕麗…」
夕麗の墓だ。
持っていた花を置き、線香に火をつける。
「お父さん、これ誰のお墓?」
リクオが聞いてきた。
「オレの大切な人の墓だ…」
リクオの頭を撫でる。
「どうして死んじゃったの…?」
「オレが守りきれなかったからだよ…でもな、リクオ」
キョトンとしている息子に向かって続ける。
「この人はな、お前の中に今も生き続けてんだ」
「僕の中に?」
頷くと、リクオは墓に向かって手を合わせた。
何分経っただろうか?
リクオはスッと立ち上がり、
「遊んでくる!」
と、走り出した。
「あまり遠くに行くなよ」
リクオの後姿にそう叫び墓へと向き直った。
「悪いな、夕麗。来るの随分遅くなっちまった。」
話しかける。
「お前の決めた名にしたぜ、リクオって名によ。まだしわくちゃの
 爺さんにはなってねえけど、200年も経ったんだ。」
この200年たくさんのことがあった。
「破軍ってやつなら会えるかもしれねえんだよな…
 会いたいんだよ、夕麗に…」
また涙がでてくる。
「お前と居ると…湿っぽくなっていけねえや」
そういって立ち上がる。
「オレは何年でも何十年でも待ち続けるぜ、夕麗」

64:NONO:2011/05/25(水) 20:33

第二十三話 鯉伴の死

森を出るとリクオは一人の少女と遊んでいた。
「お父さん!このお姉ちゃんが遊んでくれたの」
その少女は山吹乙女に瓜二つだった。
とまどった。
まさか夕麗に会いにきたのに乙女にあうとは思ってもいなかった。

*その日一日は楽しかった。
古歌を読むまでは。
気づけば
夕麗と同じ刀が同じ場所に刺さり、同じように倒れた。
「リクオ…逃げろ!闇から逃げろ…」
頭の中に夕麗の顔が浮かぶ。
「夕麗、会いにいくぜ…悪ィ」
夕麗と同じ京都で息をひきとった。


これは誰も知らない、知られてはいけない小さな恋の物語。


                      終

65:あい:2011/05/26(木) 23:53

わああぁ、涙が...すごいです。

感動です....!!

66:舞 :2011/05/28(土) 10:46

めっちゃ感動した〜

67:NONO:2011/05/28(土) 16:22

ありがとうございます。
リクエストがあれば、その後の話も書いてみたいな〜とおもっています。
ご意見よろしくおねがいします!

68:舞 :2011/05/28(土) 22:00

その後のお話よみたいです!!!ぜひかいてください!!!!!

69:舞 :2011/05/28(土) 22:04

その後のお話も読みたいです!!!ぜひ書いてださい!!!!

70:舞 :2011/05/28(土) 22:05

二回かいてしまってすみません・・・

71:ゆめぽん:2011/05/28(土) 22:38

鯉伴〜!!!
めっちゃ感動です!
その後の話も読みたいです

72:NONO:2011/05/29(日) 13:14

了解です!
それでは、夕麗が破軍になってからの話も書こうと思います。
すみませんが、鯉伴はあまりでてこないかも…

73:NONO:2011/06/11(土) 14:16

第二十三話 闇の中

何も見えない。
何も聞こえない。
ここにあるのは『無』
ただそれだけ…

「…何も無い。ここは地獄?」
闇の中で私はつぶやいた。
孤独と不安に押しつぶされそうになる。
「破軍の使い手はまだ現れない…」
闇の中では動くことさえままならない。

「闇の奥 愛しき人にも 会えぬまま はかなく散りゆく 夕顔の花」
(闇の奥では愛しい人には会えない。会えないままはかなく散ってゆく私がいる)

この闇の中にきてから、ずっとこの短歌を繰り返している。
鯉伴に会えない苦しみが体を蝕んでいる。
「はかない恋…」
夕顔の花言葉だ。
そう、私の恋ははかなく散った。
「あと何年で私は鯉伴に会える?」
そう闇の中で問い続けるのだった。

74:河童:2011/06/30(木) 17:03

すごく面白いです!!!
早く続きが読みたいです…

75:NONO:2011/07/02(土) 19:23

最近かけなくてごめんなさい!
これからはどんどんかいていきますので
応援のほうよろしくお願いします!

76:NONO:2011/07/02(土) 19:47

第二十四話  夢の中の女と夕顔

静かやなぁ…
ここは何処やろ?
真っ暗や…何も無い。

『竜二兄ちゃん!どこや?』
闇の中で兄の名をめいいっぱい叫ぶ。
返事は無い。
近くに女が一人いるのが見えた。
綺麗な人なのにその表情は暗かった。
『おねえちゃん、どしたん?』
答えは返ってこない。
ただ、ゆらの顔を見て寂しそうに微笑んだだけだ。
そのまま女は闇に吸い寄せられていく。
『待って!!おいて行かんといて』
必死に追いかけるが追いつかなかった。



そこで目が覚めた。
「またこの夢か…」
破軍を出してから、よく同じ夢を見ていた。
それは浮世絵町に行っても同じことだった。
何かを伝えようとしているのか、女はいつもゆらの夢に出てくるのだった。
どこか懐かしさを感じるその女のことを知りたくて、兄や祖父に聞いたりもした。
だが、手がかりは掴めなかった。

今、京は羽衣狐の復活によって魔都となりつつある。
ゆらはそのため京に帰ってきていた。
「ホンマ、なんでこないな事になってんねん…」
物置と変貌した自分の部屋を見渡しながら呟いた。
部屋の奥に古びた本が一冊あるのが見えた。
「なんや、これ?」
本を手にとる。
表紙には「夕顔」と書かれていた。
その横に花開院光明と著者も書いてあった。
「光明って17代目の…?」
そう言いながら、本をめくる。


    

77:NONO:2011/07/02(土) 20:56

第二十五話 夕顔の花 前編

      夕顔 

これは18代目当主、花開院夕麗の生涯を書きつづった文である。
いづれ、こな花開院の歴史から消されるであろう少女の生涯の文である。

夕麗は花開院の本家に生まれた。
父母とも優秀な陰陽師であったが、歳には勝てず夕麗が3つの頃に
この世を去った。
夕麗には吉秀という幼馴染がおり、2人は何をするにも一緒だった。

夕麗が破軍を出すまでは…
その頃、今日では不可解な現象が起こっていた。
近くの村が次々に皆殺しにされ、赤子だけが連れさらわれる。
京妖怪の生肝信仰だった。
そんなこととは知らず、わしらは妖怪の住処へと向かった。
今までの雑魚妖怪とは話にならないほど強く手も足も出なかった。

そんな時、夕麗と吉秀がやってきた。
きっと吉秀が興味半分に来たのだろう。そう思った。
しかし、そんなことをしている間は無く、わしらは死にかけ子供が2人
もう死ぬしかないと思った。
吉秀は無謀にも護符と妖刀をもって妖怪に突っ込んでいった。
誰もがもうおしまいだと思った。
夕麗は吉秀を守りたい一身で使えもしない式神を出した。
夕麗にはもともと天武の才能があったのかもしれない。
破軍を出したのだ。
誰もが目を疑った。10歳の少女が大量の妖怪を一気に滅してしまったのだ。
わしはすぐに当主の座を降りた。
妖怪が怖かった。

わずか10歳の少女を当主にした。
それが夕麗と吉秀の関係を悪くしてしまった。

78:くれない:2011/07/02(土) 23:35

今回、初めてみましたが、とてもおもしろかったです

79:NONO:2011/07/03(日) 15:08

ありがとうございます!!
>くれないさん

80:NONO:2011/07/03(日) 15:50

第二十六話 夕顔の花 後編

それから6年もの月日がたった。
夕麗は16歳になっていた。

ある月の夜、夕麗は1人の男とであった。
奴良鯉伴という半妖だった。
2人は恋に落ちた。
今まで、自分の気持ちを押し殺して生きてきた夕麗にとって、
鯉伴だけが心のよりどころであり、信頼における人物だった。
夕麗は腹に鯉伴の子を宿していた。
わしも2人が結ばれることを心から望んだ。
しかしその幸せは永くは続かなかった。

京ではまたもや不可解な現象が起こっていた。
結界の中のはずの京の都に妖怪が潜んでいたのだ。
夕麗は何かが起こっていることを悟った。

そのころ吉秀は妖怪と契約を交わしていた。
夕麗を殺すために…
妖刀をつくり、結界を破ろうとしていた。
吉秀は夕麗に恋心を抱いていた。
それは6年前からのこと、それ以上前からのことであった。
しかし、それは愛憎の念と化してしまっていた。
故に、自ら愛した人を消そうとしていた。
吉秀は鯉伴にも一度だけ会っていた。
夕麗と鯉伴が愛し合っているのを悟ったのはその時だろう。

そして、運命の日は来てしまった。
その日、大量の妖気を感じた夕麗は1人で伏目稲荷へと向かった。
あの時の夕麗の言葉は一生忘れないだろう。
「敵に背を向けて逃げたら死ぬことと同じなのよ」
その時、わしは気づかされた。
16歳の少女に教えられた。しかし、時はおそかった。
夕麗はわしら大人を憎んでいた。
あの時、わしが夕麗を止められていたのなら、
夕麗は死ぬは無かったのかもしれない。
幸せに鯉伴と生きたのかもしれない。
だが、夕麗は行ってしまった。

夕麗を殺したのは吉秀だった。
そして吉秀もまた、妖怪に裏切られ死んだ。

鯉伴は残された夕麗の手紙を見て泣いた。
夕麗の遺体を残し去った。
夕麗と鯉伴の間で最後、どういうやり取りがあったのかわしは知らぬ。
しかし、これだけは願おう。
あの子を、夕麗をまた愛しい人に会わせてやってくれ。
残された子孫たちよ…
頼む

           花開院光明

81:河童:2011/07/03(日) 18:01

本当に感動します…(>_<)
ハッピーエンドになってほしいなー♪

82:河童:2011/07/03(日) 18:02

本当に感動します…(>_<)
ハッピーエンドになってほしいな♪

83:舞:2011/07/03(日) 21:29

この後のお話も楽しみにしてます!!!
頑張ってください^v^

84:首ありっぴ:2011/07/11(月) 16:46

わお!じつは、ずっと読んでました!
…いいです。リクオとか現在のお話なども書いてみたらどうでしょうか?
お父さんの敵…取ってやる!
みたいな…♪応援してまーす!!!
頑張って下さい♪(・∀<)/”

85:NONO:2011/07/12(火) 17:28

>84さん
貴重なご意見ありがとうございます!
リクオはこの後登場させますのでご心配なく!
夕麗と鯉伴のクライマックスも今後書きますので、
これからも応援よろしくお願いします。

86:NONO:2011/07/12(火) 17:38

第二十七話 女の正体

これですべてが分った。
女の正体も、ゆらの夢に出てきた理由も。

女は夕麗だったのだ。
そして、破軍の使い手を待っている。
破軍は羽衣狐を倒すにも必要だ。
出すしかない。
「…修行せな」


屋敷には清十字怪奇探偵団が来ていた。
こんな時期に京都に来るなんてどうかしている。

87:紫音:2011/07/16(土) 16:38

つ、つつつつ続き見たいです!
ワクワクします!

88:NONO:2011/07/16(土) 20:13

第二十八話  破軍

時は少し進み、 

第二の封印 相剋寺

「お兄ちゃんから離れろ…!」
破軍発動

先神達が姿を現す。
しかし、誰も動こうとはしない。
「なんでや、何でうごかへんのや?動け、破軍!」
早くしないと竜二がやられてしまう。
「そんなに拝み倒したって破軍は動かへんよ」
「そうよ、他の式神とは違うんだから…」
落ち着きのある2つの声がした。
「え…嘘、しゃべっ…」
2人の陰陽師が、先神が言葉を発していた。
1人は夢で見た女、夕麗だ。
「夕麗…?」
「心を落ち着かせなさい、才あるものよ」
「そして唱えよ。悪を滅する呪文を…」
心を無にする。
「百鬼を退け凶災を祓わん」

89:首ありっぴ:2011/07/17(日) 11:43

おぉ!リクオとの話など、とても楽しみにしています(^∀^)
応援してます♪

90:NONO:2011/07/18(月) 17:44

お詫び

この小説は本編とはだいぶ異なっています。
本編のシーンを取り入れているところもありますが、本編を全部書くと
大変なので一部カットさせていただいてます。
セリフも自分なりに改造しています。
ご了承ください。

91:山吹:2011/07/19(火) 21:56

感動的!まさに、愛とはこのことっすね!!!
離反の最後の言葉も心にグッときました!!!

92:山吹:2011/07/19(火) 21:57

ごめんなさーい!!!鯉伴の漢字、間違って「離反」にしてしまいました!!!!!!
ごめんなさい!鯉伴様!!!!!!!!!!

93:NONO:2011/07/20(水) 19:36

ありがとうございます!
実はまだ2人は会えていません。
この後の展開も楽しみにしていてくださいね
>山吹さん

94:NONO:2011/07/24(日) 18:54

第二十九話 叫び

「その顔…忘れはせんぞ」
静かな声で黒いセーラー服の少女が言った。
「片時も忘れはしなかった…」
「……羽衣狐か。これは久しゅう、えらいカワイらしい依代やなぁ」
「羽衣狐…?」
夕麗が問うように呟いた。
夕麗は羽衣狐と会ったことは無いのだから知らなくても不思議ではない。
「…お前は?そうか花開院夕麗じゃな?その若さで当主とは…」
クククッと羽衣狐は笑った。
「その肝、食ろうてみたかったわ…」
「残念ね…私もあなたの首が欲しかったわ」
顔色一つ変えず夕麗は言う。
「あなたの悪行を滅せなくて心苦しいわ」
さらに言葉を続けた。
羽衣狐は、また静かに笑った。
「それにしても、どんな小細工だ?」
静かに続ける。
「人の寿命はせいぜい80年。お前らと再会などと…」
「・・・」
「!?そうか。これはお前らの術じゃな?400年前わらわをとらえたのも」
「そうよ…。召喚式神・破軍。あなたを破滅に導いた陰陽術」
夕麗が話している間に秀元はゆらに耳打ちをする。
「…術者もろとも消え失せろ!!」
ゆらが呪文を唱える。
あたりに煙がたちこめた。
「君とやっても勝てん。ここは退かせてもらうで、狐ちゃん」
「に…逃げるって!!ちょ…あんた…何考えてるんや!!」
ゆらが叫ぶ。

95:NONO:2011/07/25(月) 20:52

第三十話 闇より光

「花開院の子孫どもよ!退け!!勝ち目はない」
秀元が叫んでいる。
陰陽師たちは相剋寺を気にしながらも逃げていく。
その様子を眺めながら羽衣狐は薄く笑った。
「無様なものだな…」
「そうかしら?」
「…夕麗」
自分の目の前にいる少女に向かって羽衣狐は怪しげな笑みを浮かべる。
「よいのう…。勇敢な女子は好きじゃ」
「あなたに言いたいことがある」
「・・・?」
羽衣狐は不思議そうに夕麗を見つめる。
「この世には闇と光がある。闇は深く誰もがその要素を持っている」
「わらわたちを闇だと…?わかりやすい表現じゃ」
「だけど、闇は光を当てると消えてしまうわ。太陽の下のように…」
「何が言いたい?」
先ほどまで笑っていた羽衣狐は急に真顔になった。
「勝つのは私たち。あなたはまた地獄に還ることになる」
「お前たちが光だと…?でしゃばるな」
羽衣狐は怒りをあらわにしている。
「光は愛しきやや子、晴明だけじゃ。わらわたちの闇の頂点に君臨するのじゃ」
「鵺こそがこの世の闇よ」
「晴明を悪く言うなぁ!」
狐の尾が夕麗に向かってくる。
「お前たち人間が、悪なのだ…。黒はお前たちだ」
「違うわ、私は灰色よ」
九本の尾をすべてよけ夕麗は姿を消した。
「逃げおったか…」
苦々しく羽衣狐は呟いた。

96:首ありっぴ:2011/08/03(水) 12:00

(# ´∀ `#)♪

97:ネア:2011/08/04(木) 17:18

はじめまして
偶然この掲示板を見たのですが思わず魅入ってしまいました(笑)
それにしても・・・泣けます・・・
すごく感動しました!!!

98:つらりひょん:2011/08/06(土) 11:17

はじめまして
夢小説があったので、最初から見ました!!
これ。最高ですね!!!
見ていたときに、うっすら涙が出てきました。
夕麗と鯉伴・・・すごく残念な別れをしてしまった・・・。
悲しすぎます

あ、2人は死んでから出会っているのですか??
出会えるといいですね!!

これからも応援します!
がんばってください!

99:レン☆:2011/08/08(月) 19:42

続き頑張れ!

100:名無し:2011/08/09(火) 09:30

本編にもつながっていて面白いです!続きを楽しみにしてます!!!

101:さくら:2011/08/13(土) 13:52

私、夢小説が大好きです。読むのを、楽しみにしています。

102:夢:2011/08/14(日) 00:09

最初この掲示板を見て一目で、はまりました。

103:匿名さん:2011/08/14(日) 00:11

なんか、とても夢中になりました。

104:ゆらゆら:2011/08/14(日) 00:16

続きも頑張って下さい。

105:NONO:2011/08/15(月) 18:01

最近かけなくてごめんなさい!
パソコンが壊れてました…
皆さん、応援ありがとうございます。
これからも応援よろしくお願いします

106:名無し:2011/08/17(水) 16:56

もし本当に式神破軍に夕麗が本編にでていたら鵺の復活を止められた気がします。
ぬらりひょんの孫の絵で夕麗を書いてほしいです。

107:NONO:2011/08/18(木) 10:48

第三十一話  愛しき人

「どういうことなんだ!!」
男の声が響き渡る。
部屋の中では陰陽師たちと京都の府知事などが話し合いのようなものをしている。
「…めんどくさいわね、現代っていうのは」
闇の領域が小さくなってしまった分、現代人が妖怪に慣れていないのは無理もない。
しかし、ここまで話が長引くとさすがに待っているほうとしても疲れてくる。
「危ないからお手洗いは二人以上だって」
「しょうがないですわね〜」
女の子が二人歩いてくるのがみえた。
黒髪の子に違和感を感じる。
(あの子…妖怪かしら?)
その子が部屋に向かってくる。
「リクオ様は必ずいらっしゃいます!!」
「リクオ…?」
生まれてくるはずの子の名前。
忘れるはずもなかった。

*伏目稲荷

「妖気が…消えかけてる」
「余所見せんと行くで、夕麗。たとえここが死に場所でもな…」

千本鳥居をくぐっていく。
「ありゃー誰だい?」
「……陰陽師だ」
「なにぃ!?おんみょーじィ!?」
前に妖怪が集まっている。
「久しぶりだな、妖怪のガキ」
竜二が言う。
夕麗の足は止まる。
「鯉…伴…」

108:NONO:2011/08/19(金) 16:23

第三十一話 名付け親

目の前にいるのが鯉伴でないことはわかっていた。
頭ではわかっていても涙は溢れ出してきた。
この子はきっと…

   ――鯉伴の息子だ。

願いをきいてくれていたことが嬉しかった。
ちゃんと自分に囚われず生きてくれた。
そのことが嬉しかった。

「夕麗様…?」
声をかけられた。
「首無」
妖怪だ。あの時、宿にいた奴良組の。
「お久しぶりです。お変わりないようで」
「もう死んでるからね。鯉伴は…」
どこにいるの?
そう聞こうとしてやめた。
もう答えは出ていた。
ここにいないって事は、つまり、もう…
「2代目は亡くなりました」
思っていた通りの回答だった。
「京都で…殺されました」
「誰?黒幕は…」
自分の中では、これも答えが出ていた。
でも、訊かずにはいられなかった。
「おそらく…」
「羽衣狐だ」
声が重なった。
隣にはリクオが立っていた。
「あんた誰だ?」
「…ただの陰陽師よ?死んでるけど」
この子にはちゃんと母親がいる。
私のことなんて何も知らないはずだ。
だったら何も知る必要なんてない。
父親の昔の恋人なんて知りたくもないでしょう?
「オレはあんたに初めて会った気がしねぇ。懐かしく感じるんだ」
「・・・」
暗い場所で声がした気がした。
そんな時が一回あった。

『夕麗、会いにいくぜ…悪ィ』

気のせいだと思っていた。
ききたくなかった。
本当に死んじゃったの?
ねぇ、答えてよ…鯉伴――

「鯉…伴……」
涙が止まらなくなった。
「昔、親父が言っていたことがある。オレの中に親父の大切な人は生き続けてるって…」
そういってリクオはまだ止まらない涙をそっと拭いてくれた。
「アンタなんだろ?親父の愛した…オレに名前をつけてくれた人は」
「私は…私は…」
なんと謝ったらよいのかわからない。
あの時、ちゃんと妖怪を滅していれば…
「ごめんなさい」
「何で謝るんだよ?」
「私があの夜、京妖怪を逃がしちゃったから、滅せなかったから、鯉伴は…」
「アンタの所為じゃねぇ」
真直ぐな眼をしてリクオは言った。
「一緒に親父の墓参り行こう…母さん」
「え?」
「アンタはオレのもう一人の母さんだよ。名付け親だろ?」
「お母さん…?私が…」
「…あぁ」
「いいの?本当に?」
「…あぁ」
真直ぐな、鯉伴の面影を漂わせた眼差しで夕麗をじっと見つめながらリクオは返事を返した。

109:NONO:2011/08/22(月) 19:14

第三十二話  渡したもの

隣にはゆらが立っていた。
「奴良くんのお父さんやったんやな…夕麗の愛しい人って」
「そう…ね。何でそれを?」
「これを…見つけたんや」
一冊の古びた本を手渡された。
表紙には『夕顔』という文字と花開院光明という名が記されていた。
「17代目…」
本をめくる。
自分についてのことが書かれていた。
「17代目は…鯉伴のことを知っていたんですか?何で…」
誰に言うでもなく夕麗は呟いた。
「私は…一人で恨んで…憎んで…馬鹿みたいじゃないのよ…」
手が震えている。
夕麗の手が止まった。
「吉秀…」
本で読んだ名だ。
確か…
    ――夕麗の幼馴染の陰陽師

「…吉秀も死んだの?私のこと嫌いじゃなかったの?」
困惑している。
なんと声をかけたらよいのかわからず、黙ってしまう。

110:銀狐:2011/08/26(金) 14:35

初めまして´▽`*

1話から、全っ部見させていただきました!!!

私の大好きなもの全てが詰まってます!!煤掾「●
陰陽師系大好きなんです☆
なんで、自分のサイトにも陰陽師夢主のオリジナル物語、置いてるんです・ν・

続き、楽しみです

111:kotone:2011/08/27(土) 16:10

この話いいですね・・・。見ているうちに涙が止まんなくて、夕麗の手紙が涙を誘っているものでした。
また、この次もかんばってください。

112:runa:2011/08/27(土) 23:51

私も一話から全部見させていただきました^^
鯉伴と夕麗いいですね!感動場面で涙が…なんてところがありました
この小説を一目見て好きになりました!!応援しています!続き頑張ってください>o<

113:このみ:2011/08/28(日) 03:44

はじめまして
一話から読んでます

お話の作り方が上手ですね!
私も書いているのですが、上手くいかないんですよ…
続き、すごく気になります
これからもがんばってください

114:澪華:2011/08/30(火) 12:24

とても面白いです!!!
続きがめっちゃ気になるぅ★

115:野もも:2011/08/30(火) 15:16

さりげなく首無がこの話に関係してますよね
鯉伴と夕麗のことを一番理解している感じがして結構重要人物な気がします。

続きを楽しみにしています!

116:ルチ:2011/08/31(水) 11:49

めちゃくちゃイイ話ですね!私も、こんな風にかけたらいいのに・・・・・。ま、文力ないから・・・私・・。

これからも、がんばってください!
応援してます!

また、コメントします!!!!

117:みかづき:2011/09/11(日) 07:39

文才力すごいですね!

夕麗の気持ちがしみじみ伝わってきて…

私も書いているのですがみなわらなければ(涙)

118:雅:2011/09/13(火) 08:49

初めまして。雅です
一話目から全部読ませていただきました。
すごく感動しました。続きがとても楽しみです。

119:凛:2011/09/18(日) 05:51

初めまして!!
1話から見させていただきましたがもう感動で涙が止まりません。
これからもがんばってください、続きを楽しみにしています!

120:NONO:2011/09/19(月) 10:09

皆さん、ありがとうございます!!
これからも頑張ります!

121:NONO:2011/09/19(月) 10:42

第三十三話 夕麗の願い

困惑した顔をしている夕麗をみて、首無は鯉伴と夕麗が結ばれた夜のことを思い出していた。
夕麗の願いを忘れたことはなかった。



明け方、肌寒い道を夕麗は静かに歩いていた。
それはあの夢を見る前のことである。
ふと目が覚めた。
何だか落ち着かなくて散歩をしているのである。

「首無、後ろにいるのは分かってるのよ」

立ち止まって呼びかける。
気配を感じた。
これは、首無のものだ。



驚いた。
後をつけていたのがばれたようだ。

「すいません、夕麗様」
「私の事、心配してつけてきたんでしょ?」

いたずらっ子のような笑みを浮かべてそう聞いてくる。
図星だった。
陰陽師とはいえ、人間の女である。
万が一の事があれば二代目に合わせる顔がない。

夕麗が宿を出て行くのを見た時、自然と体が動いていた。
使命感のようなものを感じていた。

「ごめんなさい、勝手なことして」
「いえ、何故このような時間に?」

質問してみる。

「急に何だか分からない不安に襲われた。きっと罪の所為ね」
「罪?」

何のことか分からなかった。
何をしたというのだ?

「花開院家は絶対的正義。私はこの言葉が嫌い」
「何故?」
「自由を奪って何が正義よ…人の幸せを打ち壊して…その上に守る正義って必要なのかしら?」

自由を奪った…
寂しそうな顔をしてそう言った。

「妖怪と関わりを持つ事、花開院の掟破り、私の罪よ」
「・・・」
「でも、人を愛することが罪ならば私は喜んで罪人になる」
「夕麗様…」

まだ少女といって良いほどの幼い女。
その夕麗がこんなに重い事を言っている。
罪人になる?
そんなことを言ってあなたは幸せですか?

「私は陰陽師だし、当主だし、守らなくちゃいけないものがたくさんある」
「分かっています」
「でも、この重荷が全部なくなったら…胸を張って鯉伴の妻だって言えるかな…」
「言えますよ…きっと」

おれ自身の願いでもあった。
おれの慕う二人が幸せになること。

「いつか…この狭い京都を抜け出して広い世界で自由に生きたい。もう籠の鳥は…」
「その時は、百鬼夜行が御迎えに参りますよ。総大将の妻として」

うっすらと頬が赤く染まっているのがわかった。

「そうだね。妖怪ほどじゃないけど…私まだ十六だし、長生きできるよね!!」

そう言って微笑む夕麗の顔を200年間一度も忘れたことはなかった。
この後に起こった惨劇も…
二代目の涙も…

122:NONO:2011/09/19(月) 14:59

第三十四話 壊れない

土蜘蛛が現れたのはその直後だった。

百鬼夜行破壊…
それが土蜘蛛の畏。

戦ってはいけない。
潰されても立ち上がってはいけない。

一瞬の出来事のように思えた。

「リクオ!立ち上がっちゃダメ!!」

瓦礫の中に立っているリクオたち。
参戦しようとすると秀元に止められた。

「どうするつもりや?」
「リクオを…助ける」
「そんな姿で助けられるとでも思うてるんか?」

冷たい言葉だった。
思ってなんかいない。

「あの子は、私の大切な…」
「今、守るべきは京や!!」

ドゴォン

地響きがした。
土蜘蛛の方を振り返る。

土蜘蛛のキセルで潰されたリクオ。
目に飛び込んできたのはその光景だった。


「リクオ…!!」

「次はお前だ…」

そういって次々と妖怪たちを倒していく。
同じだ、あの時と…

何も守れない…

「土蜘蛛!やめなさい!!」

体は勝手に動いた。
もう…二度とあんな思いは…


リクオが立ち上がっていた。
その様子を見て安堵し倒れる雪女。

真直ぐ土蜘蛛に突っ込んでいくリクオ。

リクオが土蜘蛛を斬った。

「リクオ…」

土蜘蛛の攻撃を避け、斬り込もうとする。

「調子に乗るな」

土蜘蛛は会ってはいけない妖怪。
リクオが会うには早過ぎた。

「なんなんだおめー、なぜ壊れない!?」

リクオは倒れていなかった。
壊れていなかった。

123:NONO:2011/09/19(月) 15:22

第三十五話 役立たず

雪女は連れて行かれた。
リクオは負けた。

目の前が真っ暗だ。

「何が…当主よ、陰陽師よ、母親よ!!」

愛しい人も守れない。
私は役立たずだ。

今も昔も…私は弱い。

「あなたの所為ではない…」

声がした。

「牛鬼…」
「夕麗様、私がリクオを預かります」

「何ですって…」
「一族の長となるものが何という様だ、リクオ」

牛鬼はゆっくりとリクオに近寄る。

「立て リクオ」


私は何をしているんだろう…
二度と失いたくないと思った。
絶対に守ってみせると誓った。

それなのに…

私は役立たずだ―――

124:ゆめぽん ◆b96E:2011/09/19(月) 18:59

とってもいいです!
夕麗がいいですな(>ロ<)

125:NONO:2011/09/19(月) 23:40

ありがとうございます!>ゆめぽんさん

ここで独り言すいません…

柳田、結構好きなんですよね〜
あの涼しげな表情とか…
黒に見せた睨み付けるような顔とか…

何考えてるのかわからないとことか^^

なので次の作品は柳田が主役かな〜
気が早いですね…
ごめんなさい…


これからも鯉伴と夕麗をよろしくお願いします!!

126:NONO:2011/09/20(火) 00:04

第三十六話 祖父の死

明け方、本家に帰るとそこはもう地獄のような景色だった。
リクオが連れて行かれてから私の記憶はほとんどない。

ただ、覚えているのは首無と紀乃のおかげで達成できた封印のことだけ。

そして今、私のように愛する人を失おうとしているゆらの姿。

「お…おじいちゃん!?」

駆け寄って手を握る。

「おぉゆら…」
「しっかりしいや!!」
「ゆら…」
「なんや、おじいちゃん」

ゆらの頭を撫でながら祖父は続ける。

「ゆらは…結晶だ。お前の中には花開院家の未来がつまっとる」

弱っていく祖父。
まるであの夜の私みたいに。

「ゆらを見ていると…いつも…前向きでいっつも希望がわいてくる…」

!?

「もっと強くなりなさい。もっともっと強くなってワシらの代わりに人々を守るんだよ…」
「おじいちゃん…」

祖父が静かに目を閉じた。

「う…うう…うう〜〜〜〜」
「ゆら…」

私はゆらを抱きしめた。

「泣くだけ泣きなさい。あなたは…涙が涸れていないのだから」
「う…絶対倒す。羽衣狐は…私が倒す」
「・・・」

しばらくの間ゆらは泣き続けた。

127:mi:2011/09/20(火) 12:58

いれて〜ほんとうのネタバレ羽衣狐はしんだ・・・本当の真相羽衣狐の取り付いた山吹乙女は、りはんの元妻
だった・・・だがりはんの体質はよう怪とは子供ができなかった・・・乙女はそれを自分のせいだとせめ
りはんとわかれた・・・ですよね?

128:NONO:2011/09/20(火) 13:40

そうですね、原作ですと^^
体質っていうか狐の呪いですが〜

まあ、この話は夢小説なんで私の想像って言うか妄想ですねww
違う話として読んでいただければ嬉しいです>127さん

129:NONO:2011/09/20(火) 13:43

新作つくりました!!

ぬらりひょんの孫夢小説 【夜輪花魁の怪】

百物語組との話ですかね〜
柳田さんメインです^^

こちらも是非読んでいただきたいです!

130:亜美:2011/09/20(火) 16:41

ども、こんにちわ☆

この小説大好きです!!

応援してます。

131:mi:2011/09/20(火) 18:01

100物から黒たぼうって生まれたんでしたっけ?

132:NONO:2011/09/20(火) 19:12

ありがとうございます!>亜美さん

黒田坊は元々、子供たちの間で語られた怪談ですよ。
正義の妖怪として。
でも、元百物語組ですね。
>miさん

133:野もも:2011/09/20(火) 21:39

本編にそっていてわかりやすいです!

首無かわいい(吐血)ぐはっっ
楽しみにしているので、これからもがんばって下さい!

腐っててすみませんっ

134:NONO:2011/09/20(火) 21:52

ありがとうございます!!
これからもよろしくおねがいします!
>野ももさん

135:mi:2011/09/21(水) 15:09

NONOsぬらリひょン千年魔境見ました?アニメで昨日はいりましたが

136:NONO:2011/09/21(水) 16:46

あんまりですね〜
塾とかあって…
漫画がほとんどです。
あの、あんまり雑談は…
>miさん

137:哀歌 ◆PqnE:2011/09/21(水) 19:40

NONOさんの小説好きです!
私はしょうけらが好きです(←マイナーですみません;;)
これからもがんばってください

138:NONO:2011/09/21(水) 19:46

ありがとうございます^^
私もしょうけら好きですよ〜
本来の姿はちょっと怖いですが…

これからも頑張りますので応援よろしくお願いします!
>哀歌さん

139:哀歌 ◆PqnE:2011/09/21(水) 20:19

確かに…
でも、普段のしょうけらはOKです!←
はい!
実は前に私もぬら孫の小説書こうとしましたww
>NONOさん

140:NONO:2011/09/21(水) 20:50

ぬら孫の登場人物って美男美女が多いですよね〜^^
私的には今は柳田がベストですねww

そうなんですか!?
読んでみたいです!!
>哀歌さん

141:哀歌 ◆PqnE:2011/09/21(水) 22:13

分かります!^^
柳田ですか!ww私はしょうけらとかイタク?wwあと、首無もです!

でも下手ですよ!?;;
>NONOさん

142:雅:2011/09/22(木) 16:42

実は私もぬら孫の夢小説
書いているんですよ☆
メインは奴良組三代!
NONOさんみたいにうまくは
書けませんけどね、、、


良かったら小説をうまく書ける
方法を教えて下さい!!!

143:NONO:2011/09/22(木) 16:54

私は猩影も好きですね〜^^

そんなことありませんよ!!
>哀歌さん


そうなんですか!?
読んでみたいです^^
私、上手くなんかないですよ(汗)

好きなもの書いてるだけですから…
頭の中で妄想してますww

>雅さん

144:哀歌 ◆PqnE:2011/09/22(木) 17:21

ああ、確かにww

今書こうと心が揺らぎました(笑)
>NONOさん

145:NONO:2011/09/22(木) 17:34

書いてみてください!!
哀歌さんの小説読んでみたいです!!
>哀歌さん

146:哀歌 ◆PqnE:2011/09/22(木) 18:07

ここまで言われたら断れない…^^;
下手ですが書いてみます
>NONOさん

147:雅:2011/09/23(金) 12:03

妄想って、、、
私が妄想するといきすぎるというか
変になってしまいます(汗)


私は今奴良リクオが女だったら、、
って設定で小説かいています!!
難しくてグダグダですケドね、、(汗)

148:NONO:2011/09/23(金) 14:00

そうですか…?
私は…まぁフツーですかね?

こうだったらいいなぁ…とか思ったことをそのまま書き出したりww

>雅さん

149:NONO:2011/09/23(金) 14:41

第三十七話 生き返った陰陽師

京都での惨劇を静かに見つめる一人の青年がいた。

「あんた…何やってんのさ。お姉さまがお待ちだよ」

狂骨の娘がその青年に話しかけた。
後ろを振り返ろうとしない青年を睨みつける。

「ちょっと!聞いてるの!?」
「もう少しだけ眺めさせてくれよ。俺達が守ろうとした京の有り様を…」

静かに言う青年に狂骨は一瞬、畏を感じた。
人間のはずなのに…こいつには羽衣狐と同じような気を感じる。


「おい狂骨、行くぞ」

いつの間にか踵を返し行こうとする青年。

「ちょっと待ってよ!!吉秀!!!」

青年は吉秀だった。
確かに、そこにいた。



「ここどこだ…?」

連れてこられた場所で吉秀は顔をしかめた。

「鵺ヶ池だよ…」
「ここが…水が黒いな」

池の水を見て吉秀が言った。

「意味深き黒じゃ…」

闇の中で目を光らせているのはみなごろし地蔵…否、山ン本の目玉である。
吉秀を殺した張本人。
しかし、そんな地蔵に吉秀は微笑みかける。

「そのとおりだ…」

「おぉ…吉秀、待ちわびたぞ。早くここへ…」

池の中から美しい声がした。

「羽衣狐…どうだ?調子は…」
「そんなことは如何でも良い。わらわのもとへはよう」
「そうしたいのはやまやまだが、その黒い水…俺には有害だ」

黒く染まっている美女にそう言う。

「そうじゃったな、少し待っておれ」

ゆっくりと近づいてくる羽衣狐に吉秀は手を差し伸べた。

「水浴びはどうだった?漆黒の主…」
「ずいぶんな呼び名じゃな。女子には姫だとか女王だとかを使うのではないのか?」
「じゃあ、お姫様。鵺の様子は…?」

そう聞くと、羽衣狐は静かに微笑んだ。

「…もうすぐ会えるのじゃ。良いに決まっておるじゃろう」
「そうかい、俺は…」

吉秀が口を開きかけると羽衣狐は吉秀の手を自分の腹に当てた。

「晴明の声が聞こえるじゃろう…?」
「あぁ…」

吉秀は薄く笑いながらその腹を見つめていた。

150:NONO:2011/09/23(金) 15:18

第三十八話 反魂の術

「それで、何のために俺を呼んだんだ?」

疑問に思っていたことを吉秀が口にする。

「ただ、会いたかっただけじゃ」

そういって微笑む羽衣狐はまさに絶世の美女だった。
ただ不思議なのは、人間嫌いの羽衣狐が何故、吉秀をそばに置くのかということである。
それに、吉秀が京妖怪に加担しているという事。

狂骨は二人の姿を見て疑問に思った。

「じゃあ、俺はもう行くわ」
「すぐに帰ってくるのじゃぞ」
「あぁ、邪魔者を消した後でな…」

その後ろを狂骨が追いかける。

「ついてくるのか?小娘」
「聞きたいことがある…」

「場所を変えるか…」



「で、聞きたいことって?」

腰掛けながら吉秀が聞く。
ここは、清永寺…
第五の封印である。

「何を考えているの?」
「何も…」
「嘘をつくな!!あんたは地蔵に殺されたんでしょ!?なのにどうして…」

つい口調が強くなる狂骨の頭に手を置き、吉秀は笑いかけた。

「確かに殺された。でもな、俺に命を与えたのも奴らなんだよ」
「奴らって…?」
「鵺…反魂の術だよ」

そう、あの日あの場所で俺は生き返ったのだ―――

「憎しみもあるが、恩もある。だから手を貸すのさ…」
「あんた黒く染まるよ…?」

裏切り者に自らなるというのか?

「俺はもう真っ黒だよ、狂骨」

少し笑いながら吉秀は言った。

151:ゆめぽん ◆b96E:2011/09/23(金) 16:08

吉秀まで再登場とはww
一体なにを考えているのか?狐さま!!

152:NONO:2011/09/23(金) 17:03

実はこの話のラストで吉秀がメチャクチャ重要なんです!!
あ…ネタバレかww

楽しみにしておいてくださいね!!

153:哀歌 ◆PqnE:2011/09/23(金) 22:40

本当に上手いですね!
続き頑張ってください^^

154:雅:2011/09/24(土) 09:41

まさかの吉秀復活!!!
もう羽衣狐の考えていることが
分からない!!


吉秀と京妖怪、陰陽師と奴良組の
今後の活躍に目が離せません!!


NONOさん、頑張って下さい!!

155:哀歌 ◆PqnE:2011/09/24(土) 14:05

知っていると思いますが小説書き始めました!
これから応援お願いします(深礼←何様!?
私はNONOさんを応援します!
>NONOさん

156:NONO:2011/09/24(土) 22:11

はい!頑張ります!!>雅さん


読みました!!
頑張ってください(こちらも深礼
お互い頑張りましょう^^
>哀歌さん

157:哀歌 ◆PqnE:2011/09/25(日) 10:45

有難うございます!
はい、お互いに頑張りましょう(深礼
>NONOさん

158:野もも:2011/09/25(日) 22:11

吉秀が反魂の術でよみがえるとは思っていませんでした!
びっくり!
これから何をするか気になります…

159:NONO:2011/10/04(火) 01:10

第三十九話 蘇った日

暗いところで声が聞こえた。

『実験してみればよいだけのこと…』
『ふさわしい方を依り代にすればいい』

何も見えない。
あるのは闇それだけ…





気がつくと少年の姿で俺は立っていた。
京なのだろうか、ここは…

隣には少女が立っている。

「あなた誰?」

少女が聞いてきた。
黒髪の美少女ってところか…?
雰囲気がどことなく夕麗に似ていた。

「吉秀。お前は?」
「乙女…」

「そうか…」

俺がそう言った時、小さな男の子が走ってきた。
その子は…あの男に似ていた。
夕麗の愛したあの男に…

「遊びましょう?」

乙女は微笑んでそういった。
まるで弟に笑いかけるように…

「お前、名前は…?」
「リクオ」
「そうか、リクオか…」

あの男の息子なのだろうか…?
それとも人違いか…?

俺のそんな考えをよそに乙女とリクオは楽しそうに遊んでいた。

160:NONO:2011/10/04(火) 01:38

第四十話 殺せ…地蔵の声

俺は二人の姿を眺めていた。
何だか懐かしい光景だ。

「おとうさ〜ん!!お姉ちゃんが遊んでくれたの」

リクオは一人の男に駆け寄って言った。
俺は今まで細めていた目を見開いた。
その男は…アイツだったからだ…

男は乙女を見て少し戸惑っているようだった。
だがすぐに手をとって歩き始めた。

「お〜い小僧、お前も来いよ」

俺に向かって言ってきた。
何も言わず男についていく。
何か起こりそうな気がしたから…



夕方。。。

山吹の花…
最後に立ち寄った場所でそれを見つけた。

「七重八重 花は咲けども山吹の 実の一つだに 無きぞ悲しき」

男が古歌を呟いた。
その瞬間、俺の中になんともいえない憎しみと嫉妬と苛立ちが溢れ出して来た。

『殺せ…お前の女を奪った男だ』

脳裏に地蔵の声が響く。

「黙れ…」
『お前は憎んでいるはずじゃ…吉秀』

俺の中で何かが壊れていく音がした。
大事なものが消えていった気がした。

刀を取り出した乙女に向かって命じる。

「殺せよ…お前を捨てた男だ」

グサッ

男の胸には刀が刺さっている。
乙女の突き刺した刀が…

「え…あ、鯉伴様…?」

乙女がそう呟いた。

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

狂ったように歩いていく。

「お姉ちゃんは誰?」

リクオが呟いた。
今分かった。

これは罠だったんだ…

「お前は逃げろ…」

リクオの背中を押す。

「闇から逃げろっ」

リクオが走り出した。

「あはははははは…」

乙女が振り返る。
乙女…いや、もう羽衣狐といった方がいいか。

「そなたは誰じゃ…?」
「吉秀」

ゆっくりと近づいてくる。

「気に入った…わらわと供に闇の世界をつくろうではないか…」

そう言ってニコリと微笑んだ。

161:NONO:2011/10/06(木) 18:24

吉秀が生き返ったいきさつ…
わかっていただけたでしょうか?

多分…私かけてないことがたくさんあると思うんで…

この小説で分からないことなどがあったら、どしどし質問してください!!
答えます!!

では、質問お待ちしています^^

162:みかづき:2011/10/06(木) 19:56

やはり文才すごい!

「乙女」って「山吹乙女」ですよね?

あっ…こんな馬鹿馬鹿しい質問吹っ掛けてすいません↴

確信がもてなくて…

163:NONO:2011/10/07(金) 00:32

そうですよ^^
乙女は山吹乙女です♪

いえいえ^^
ご質問ありがとうございます。
これからもお願いします☆
>みかづきさん

164:野もも:2011/10/07(金) 21:49

吉秀の思惑はいったいなんなのでしょうか…?
これから先も頑張って下さい!

165:NONO:2011/10/08(土) 21:40

ありがとうございます^^
頑張りますのでよろしくお願いします。

吉秀は…最後までみていただければわかると思います^^
>野ももさん

166:NONO:2011/10/12(水) 19:12

第四十一話 番外編 吉秀と羽衣狐の日曜日

これは羽衣狐が京を落とす少し前の物語…

「ホントに行くのかよ…」

吉秀はため息をついた。
その吉秀の着ているものはいつもの狩衣ではない。
学生とやらが着る制服というものだった。

「大体、狂骨とか連れてきゃいいじゃねぇか」
「お前と供に行きたいのじゃ」

平然と答える羽衣狐。

どこに行くかって?
それは…

つい最近できたばかりの大型ショッピングモール。

妖怪でも女なんだなと少し感心してしまった。
普段のあの残酷な姿からは想像できないほど無邪気に笑っている。

「はぁ…」

つくづく便利な時代になったもんだな…

闇の主が聞いて呆れる。
俺が求めているのはそんなもんじゃねぇ…

まぁ、いずれ知る事になるさ…
俺の本当の目的を…

167:まっさ:2011/10/13(木) 18:26

すごく面白いです!!

168:野もも:2011/10/14(金) 21:59

一人一人のキャラがわかりやすくて面白いです!
首無が大好きすぎ病なので、よければ首無をだしてくださりまさい!

169:NONO:2011/10/15(土) 01:21

ありがとうございます!!
>まっささん

ありがとうございます!
首無は頑張ってだしてみます^^
>野ももさん

170:雅:2011/10/15(土) 14:17

まさかの展開でとても驚いています!!!
案外羽衣狐もかわいいものですね☆
吉秀の思惑も楽しみです

171:希京:2011/10/15(土) 21:10

1話から見させていただきました。すっごく面白かったです。
あと気になったんですが、77の10行目あたりで、今日という所は、京ではありませんか?
これからも、面白く切ないお話期待してますv(・v・)v 

172:NONO:2011/10/15(土) 21:30

ありがとうございます!!
>雅さん

ありがとうございます!
間違いを正していただきありがとうございます。
実はそのほかにもたくさん間違いをしてしまいまして…(汗
ご期待におこたえできるよう頑張ります^^
>希京

173:NONO:2011/10/15(土) 22:07

第四十二話 番外編 吉秀と羽衣狐の日曜日 其の弐

制服を着て歩いていると時々すれ違い様に振り返られた。
制服なんてそう珍しいものでもないだろうに…

「なに不機嫌そうな顔をしているのじゃ?せっかくの外出なのじゃ。もっと嬉しそうな顔をしてもよかろう」

「お前こそ、陰陽師を殲滅するんじゃなかったのかよ」

肩を並べて歩く俺達は周りから見たら仲の良い恋人同士に見えるのだろう。
どこに行っても「お似合いですね」と言われる。
俺達の関係はそんなんじゃない。
ただ利用しているにすぎない。

「その話はまた明日にでもな…今日はショッピングというものをしてみたかったのじゃ」

そう言って羽衣狐は店の中に入っていった。
続けて入る。

「何か買うものとかあるのか?」
「そうじゃな……」

考え込む羽衣狐。
こんな姿を見て少し…ほんの少しだけ愛おしいと思ってしまった。

夕麗と重ねあわせて…

「吉秀は何か欲しいものはあるのかの?」

俺の視線に気付いてか、狐は俺を真直ぐに見て言った。

「…ねぇよ、行くぞ女狐」
「その呼び方は気にくわぬ」

表情を崩さずに狐は言った。

「あだ名で呼び合うというのはどうじゃ?」
「は?面倒くせェ…誰がやるか」

馬鹿馬鹿しい…
狐に背を向けて歩き出した。

「…吉秀が自由に呼べばよいのじゃ」

フッと薄く笑いながら狐はついてきた。

「自由に…?」
「そうじゃ。帰るまでの間」

自由に呼べばいい…?

すぐに浮かんだ…
俺はアイツの名前を呼びたかったんだ。

「……夕麗」
「そうか夕麗か…では行くぞ吉秀」

狐は一瞬寂しそうな顔を見せた後、いつもの調子で微笑んだ。

もし夕麗が当主になっていなかったら俺は自分に素直になれただろうか…
俺が夕麗を遠ざけなかったら恋人同士になれただろうか…

夕麗を殺していなかったら…
もう少しだけ心の底から笑えただろうか…


すべてもう終わったこと。
すべてもう手遅れだ。

自らの手で大切なもの全部壊して失くしたんだ。


俺の気持ちを見透かしたように羽衣狐は静かに俺を見つめていた。

174:みかづき:2011/10/17(月) 19:20

羽衣狐様…かわいい!!

我は首無もいいけど馬頭牛頭ファンです♪

あっ…関係ないけど皆さんは「馬頭牛頭」って書きますか?
「牛頭馬頭」って書きますか?

175:野もも:2011/10/19(水) 21:52

カワイいいいいいいいい(ぐはっ
これからも楽しみにしてます!

176:雅:2011/10/22(土) 10:35

羽衣狐様かわいすぎますぅぅぅ!!

吉秀も素直になればいいのに、、、、

これからも頑張って下さい☆

177:桜花:2011/10/23(日) 21:25

はじめまして!!桜花です♪
私も小説書いています。(小説カキコで)
NONOさんのこの小説を読んで書こうと思いました♪
鯉伴と夕麗、ものすごくいいです!!
がんばって下さい!!

178:NONO:2011/10/30(日) 12:32

第四十三話 巫女装束の秘密

時は戻り…

*花開院家

夕麗は傷だらけの首無に近づいた。
隣では紀乃が疲れて寝ていた。


「派手にやられたわね。相手は…茨木童子?」
「…それと鬼童丸ですよ」

少し苦笑い気味に首無が答える。

「また…紀乃に助けられました」
「いい仲間をもったね」

微笑みながら言うと首無は大きく頷いた。

「やっぱり夕麗様は強いですね。あいつらを普通に倒していたなんて…」

首無の言葉に夕麗は首を横に振った。

「私は…仲間がいた方が強いと思う。私には信頼できる仲間がいなかったから…」

夕麗は寂しそうに笑う。
その姿は、凛々しくて切なげで美しいと思った。

「2代目と同じこと言うんですね」
「鯉伴と…?」
「仲間がいた方が強い。そう…言われました」

夕麗は少し小さな声で「あの人らしいね」と言った。

「私が何で…狩衣じゃなくて巫女装束を着ているのかわかる?」

突然、夕麗が言い出した。

「いえ…」
「昔ね、言われたの。似合うって…」

遠くを見るようにそういった。

「たった一人の仲間だと思ってた人に…」
「思っていた…・」

聞いてはいけないと思った。
でも、聞かずにはいられなかった。

「幼なじみで、吉秀っていうんだけど……裏切られたんだ」

夕麗は辛そうに笑う。

「信じてたのに……絶対、信じてたのに…!!」

耐え切れなくなって夕麗を力一杯抱きしめた。

「…!?くび…な…し?」
「一人で背負い込むことなんてないじゃないですか。俺は…夕麗様の仲間です。絶対に裏切ったりなんかしない!!!」


不思議なことに式神であるはずの夕麗に触れることができた。
きっと夕麗が自分の力を使いここにいるのだと思った。

その証拠に秀元はゆらが寝た途端に消えてしまった。

「う…うぅ〜……わ…わたし……」

夕麗の目からは涙が溢れ出している。

「大丈夫…俺が守ります」

静かにそう呟いた。

179:ノア:2011/10/31(月) 17:39

すっごくおもしろいです!!

180:野もも:2011/11/01(火) 17:22

ありがとうございます!
首無がっ!かわいいです 続きが気になります!!

181:不良品:2011/11/03(木) 07:58

間を空けて見に来る毎に描写力の向上が目に見えてて、凄いと思う反面、少し羨ましくもあります。なによりこちらもモチベーションがうなぎ登り。

不良品も負けじと執筆を続けようと思わされます。

182:kuu:2011/11/04(金) 17:23

鯉伴なんで夕麗に治癒能力を使わなかったんだ…

183:NONO:2011/11/10(木) 17:58

ありがとうございます!!
>ノアさん


ありがとうございます!!
首無がんばってみました^^
>野ももさん

ありがとうございます!!
これからも頑張りますのでよろしくお願いします。
>不良品


ご質問ありがとうございます。

実は私が「夕麗の死」を書いた時には鯉伴に治癒能力があることが公開されていませんでした。
ミスですね(汗


という事なので、こういうことにしたいと思います。


・夕麗を鯉伴が見つけたときにはもうすでに時間がかなり経っていた。
鯉伴が治癒能力を使っても手遅れだった。

・もしくはあまりに衝撃的な出来事に力を使うことができなかった。


グダグダですみません。
まぁ、スルーしてください…はい。

>kuuさん

184:NONO:2011/11/10(木) 17:59

申し訳ありません!
「さん」を付けるのを忘れていました!!
本当にすみません!!
>不良品さん

185:NONO:2011/11/10(木) 17:59

申し訳ありません!
「さん」を付けるのを忘れていました!!
本当にすみません!!
>不良品さん

186:kuu:2011/11/12(土) 12:46

わざわざすみません。

187:NONO:2011/11/12(土) 20:01

いえ、質問ありがとうございました!!

矛盾していてすみません><

>kuuさん

188:不良品:2011/11/13(日) 08:51

むしろさんをつけない方が距離が近づいた感じがしてよくないですかね?

……よくないですかそうですか。

189:NONO:2011/11/13(日) 15:28

え!?
さん付けなくてよろしいんですか!?

では、これからはさんはつけずに呼ばせていただきます><

>不良品

190:☆hono☆:2011/11/15(火) 16:59

一気に読ませていただきました!! メッチャおもしろいですっ♥♥ 読んでいて、頭の中に映像が浮かんできて楽しいです☆ 続き頑張って下さい♪

191:NONO:2011/11/23(水) 13:57

ありがとうございます!
これからもよろしくお願いいたします^^
>☆hono☆さん

192:NONO:2011/11/24(木) 16:59

第四十四話 似たもの同士

「…はぁ」

すっかり疲れ果てて寝てしまった夕麗が腕の中で静かに眠っているのを見て首無はため息をついた。

「…2代目とそっくりだな。こういうとこ……」

鯉伴もいつも人の心配をよそに自由気ままだった。
こういう似たもの同士だったから2人は惹かれあったのかもしれない。

「本当に……」

首無がそう言いかけた時、夕麗が何かを呟いた。

「…どうしたんだ?」

「り…はん……」

そう言って、首無の袖をぎゅっと握った。
鯉伴の夢でも見ているのだろうか。

「行かないで…」

どうやらそのようだ。
自分が殺された時の夢でもみているのだろう。

「大丈夫…。何処にも行かないから…」

そう声をかける。
2代目ではないが、何も言わずにはいられなかった。
夕麗は落ち着いたようにまた寝息をたてはじめた。

「…なんで護り通さなかったんですか、2代目」

首無のその呟きは明け方の静かな空にそっと消えていった。

193:NONO:2011/11/25(金) 17:40

すみませんっ
ちょっと行き詰っておりますっ

なので…ここからはしばらく吉秀と羽衣狐編を書いていきますっ


やっぱり中途半端な感じで書いても納得できないので…
ちょうど、吉秀のことも書きたかったことですし(汗


ホント、ダメダメな作者で申し訳ありません…

194:NONO:2011/11/25(金) 18:14

第四十五話 連れてきた娘

これは羽衣狐が封印を落とす少し前の話。


吉秀はいつものように洋館のカフェテラスで珈琲を飲んでいた。
ただただいつもの変わらない日常…のはずだった。


「吉秀様、御代わりはよろしいでしょうか?」


メイドが珈琲ポットを持ちながら尋ねてくる。


「いや…いい。それより…アイツはどうした?」
「お嬢様ですか?まだお帰りになっていないと思いますが…」

「そうか、帰ったら言ってくれ」
「畏まりました」

一礼してテラスを出て行くメイド。
その姿を少し見送り、庭へと目を向けた。

「……見つけた」


あの女狐が人間の少女を連れて屋敷へと歩いてきている。


「何考えてんだよ…」


あの狐と供にすごして何年か経つがいまだに奴の考えていることが分からない。


2人の姿を上から眺めていると狐が不意に上を向いた。
そして俺に向かって微笑んだ。

少女もつられて上を見る。
俺と目が合い、少し会釈した後、狐と供に屋敷の中へ入った。

何かが引っかかる。
やはり狐のお得意の余興だろうか。

俺はまた珈琲を一口すする。
俺達の上には灰色のよどんだ空が広がっていた。

195:NONO:2011/11/25(金) 18:47

第四十六話 狐様と吉秀さん

*少女目線

広い広いお屋敷でした。
広間に入るとメイド達がたくさんいて驚きを隠せませんでした。

美しい人はメイドの一人に「後で部屋に紅茶を頼む」と告げて私についてくるように目で促しました。

「この先に書庫がある」

天井の高い廊下をしばらく歩き、突当たりの階段を下ります。

前に行く美しい人の後姿に私は声をかけました。

「あ…あのっ」
「何じゃ?」

美しい人は微笑んで振り返ってくれました。

「さっきの男の人は…」

とてもかっこいい人だと思いました。
この美しい人とよく似合う、少し羨ましくも感じました。

俳優の誰かに似ている…そう思いました。


「吉秀のことか…?」

美しい人はそういいました。
吉秀というそうです。あの男の人は。

「…吉秀さんですか」
「そなた吉秀が気に入ったか?」

意味深な笑みを浮かべ美しい人はいいます。

「そっ…そんなことないです」

慌てて否定をします。
この美しい人に嫌われたくない、そう思いました。

きっと、この美しい人と吉秀さんは恋人なのでしょう。
私がそう考えている横で美しい人は静かに笑っていました。
嬉しそうに笑っていました。



それからは書庫で本を選びながら話をしました。
時間が早く過ぎ去っていくような気がします。

それくらい楽しいひと時でした。


ふと腕時計を見ると、もう帰らなければならない時間でした。
もっとここに居たかったのですが、早く家に帰らないと母親がきっと暴力を振るうでしょう。

私の母親は最低です。
蒸発した父に似た私を邪魔とさえ思っていることでしょう。

帰っても、母親と母親の彼氏が居るだけです。

そう考えただけで吐き気がするほど嫌悪感が湧いてきます。


「帰るのか?」

男の人の声がしました。

「え…はい。もうそろそろ」

後ろを振向くとそこには吉秀さんが立っていました。
どうやら外が暗くなってきたので心配してくれていたようです。

「なんじゃ、帰るのか」

美しい人も言いました。

「はい…ありがとうございました。あっ」

今気付きました。
この美しい人の名前を聞いていないと…

「あのお名前は…?」

きっと美しい名前なのでしょう。

「あだ名で呼び合うのはどうじゃ?」

美しい人が言いました。

「わらわのことは『狐様』とでも呼んでくれればいい」

私は…どうしたらよいのでしょうか?
変なのを言って狐様に嫌われたくはありません。

「私…「雅はどうだ?」」

吉秀さんが言いました。
きっといつまでも答えない私に助け舟を出してくれたのでしょう。

「雅…」

とてもよい名だと思いました。

196:NONO:2011/11/26(土) 11:11

第四十七話 余興の始まり

少女は俺達に一礼すると歩き出した。
次第に小さくなっていく少女の後姿を2人で見送る。


「ふっ…可愛いのう」

狐が呟いた。
玩具を見つけたようなそんな呟きだった。


「お前、何考えてんだよ」


あの少女が哀れだと思った。
きっとこの狐の畏に取り付かれたのだろう。
それがこの女の畏だった。

きっと俺ももう取り付かれているはずだ。

闇に君臨する妖艶の主。
それが俺がこの女に思う畏だった。


「…乙女」
「ん?何か言ったかの?」
「何でもねえ」


依り代になっているあの少女のことを思い出した。
あの子か俺のどちらかが狐になる運命だったんだ。

否、最初から乙女だと決まっていたのもしれない。
地蔵の考えそうなことだ。


「お前、あの子に何するつもりだよ」
「『雅』にか…?」


意味深な笑みを浮かべる狐を横目でみる。


「そう怒るな。ちょっとした余興じゃ」


狐の余興好きは俺も知っている。
あの少女に被害が及ぶことは間違いない。


「どうした?かつて殺した女にでも思えたか?」


挑戦的に言ってくる狐の言葉を無視し、屋敷に向かって歩き始める。
空はもう真っ暗になっていた。


「怒ってしもうたのか…?」


寂しそうな狐の呟きが聞こえた。

197:ゆめぽん ◆b96E:2011/11/26(土) 15:13

おもしろいです^^
小説版のお話も入っていていいです!

198:NONO:2011/11/26(土) 22:25

ありがとうございます!
あの話の羽衣狐が好きで…
吉秀も登場させたかったのでw
>ゆめぽんさん

199:雅:2011/11/27(日) 11:54

お久しぶりです

久しぶりに読んでみると
私の名前が登場していたのでびっくりしました。
なんかうれしいモノですね

NONOさんがんばってください。

200:NONO:2011/11/27(日) 14:31

すみませんっ
綺麗ないい名前探してたら雅さんに行き着きまして(汗
勝手にすいません…

ありがとうございます!
>雅さん

201:NONO:2011/11/27(日) 18:02

はい、いきなりですがアンケートです!

実は、この話が終わった後に書く小説の主役を悩んでいます…
ですので、次回作の主役にしたいキャラを選んでください!!
期間はこの小説が終わるまでにします。

この小説のほかに書いていた私の2つの小説はリセットします><
ネタが出てこないので。

アンケートの書き方は↓の通りです。



希望するキャラ:鯉伴
相手の役:陰陽師
時代:江戸

鯉伴と夕麗の場合はこうなりますね…
更に『遠い日の約束』の猩影と蛇姫の場合は



希望するキャラ:猩影
相手の役:妖怪
時代:現代

こうなります!

では、お願いします!
一番、要望の多かったキャラを採用しますので。
どしどしご応募ください!!

202:NONO:2011/11/27(日) 18:27

第四十八話 さらなる被害者

あの少女がまたやってきた。
今度は友達を連れて、狐の元へ。

「あ…吉秀さん」

少女が俺に手を振ってきた。
黙って振りかえす。

隣の子は表情を曇らせている。

(狐の本性に気付いたか…?)


「おい…」

声をかけてみる。

「…私ですか?」
「弥生ちゃん…に?」

二人とも驚いた顔をしている。

「あぁ…お前さきに、き…乙女のとこいっといてくれ」
「分かりました」

少女は素直に屋敷の中へ入っていった。

「あの…私に何の用ですか?」
「お前…感じるんだろ?黒い気配」

弥生というらしいその少女はコクンと頷いた。

「だったら早く帰ることだな、あいつに気づかれる前に」
「あいつって…?」
「いいか、よく聞け。お前はどうやら特殊な力を持ってるらしいな」

「私の家は神社ですから」
「あいつはそういう奴が好物だ」

少女は固まっている。

「あの…それって」
「とにかく早く帰りな」

「じゃあ…とりあえず早く帰るように心掛けます」

どうしても狐のとこへ行くらしい。
友人を助けたいんだろう。


「案内するよ」

俺はそう言った。



しばらくして、弥生一人が出てきた。
その後を少女が慌てて追いかけている。

俺はカフェテラスで2人の様子を伺っていた。
どうやら弥生は少女の説得に失敗したようだ。



そして次の日。。。

新聞の大きな記事に弥生の神社のことが書かれていた。
一家全員、殺された神社のことが…

203:野もも:2011/11/27(日) 22:32

面白いです!なんか毎回こんなことしか言ってないかもしれないですが、やっぱり、面白いです!!

アンケートですが 首無がすきすぎる私は、

主役:首無
相手役:人間
時代;江戸

です!よろしくお願いします!

204:野もも:2011/11/27(日) 22:35

ああああっ!すみませんすみません!!!!
希望するキャラが首無です!!

間違えましたーーー!((ジャンピング土下座

205:ネア:2011/11/28(月) 18:11

面白いです!!最高です!!大好きです!!!

アンケートですが

希望するキャラ:首無
相手の役:特殊な力を持った人間((←何だそれ
時代:江戸

個人的に鯉伴と出会う前のダークな首無が好きです

よろしくお願いします!!!

206:リオカ:2011/11/28(月) 20:22

とても面白いです。
わたしは、
 
 希望するキャラ イタク
 相手役 4分の1妖怪
 時代 現代(遠野)
 
ですかね。

207:レイコ♪:2011/11/28(月) 22:34

面白いです!!

アンケートですが私は、

希望するキャラ:首無
相手役:人間
時代:江戸

お願いします!

208:NONO:2011/11/28(月) 22:40

わお!?
もう4人もの方がご意見をくださっている…
めっちゃ嬉しいです♪

皆さん、さっそくアンケートありがとうございます!
まだまだ募集していますので、どんどん送ってきて下さいね♪
小説も更新頑張ります!!

209:哀歌 ◆PqnE:2011/11/29(火) 13:02

流石NONOさんですね!
これからも頑張ってください!!

アンケートは

希望:犬神
相手:人間
時代:現在(死ぬ以前)

です(₋₋;)

210:NONO:2011/11/29(火) 17:22

第四十九話 余興の終幕


弥生の家の事件がおこった翌日。
少女が血相を変えて屋敷へ来た。

靴も履かずにふらふらとやってきた。


「私をこの家の娘にしてください…」


扉越しに少女の涙声が聞こえる。
もうすぐ狐の余興も終わるようだ。


「吉秀、そこに居るのじゃろう?出てまいれ」

狐に言われ部屋の中に入る。


「今から戻ってこの子の携帯取りに行くんだろ?」


話は聞こえていた。
少女はコクンと頷く。


「お前もついて参れ。女子2人では不安じゃ」


嘘つけ…
俺は心の中で呟く。

どうせ弥生と同じようにするんだろ?


「…わかった」


「では、ゆくぞ」


そういって狐は微笑んだ。



「ここじゃな?」

ドアの前に立ち狐が聞いた。
少女が頷くと間髪いれず部屋の中にズケズケと入っていった。
俺も続く。


男と女の言い争う声が聞こえた。
中年のだらしのない女と茶髪の汚い男。

部屋から臭う煙草の臭気に俺は顔をしかめた。


「誰やの?あんたら」

女がこっちを向きながら言った。

「何?あんたそれの彼氏?そんなんやめてうちとしようや」

女がにやけながら言う。
虫唾が走った。

「それより自分、どこの高校なん?」

男が狐に話しかけた。
下心丸出しのその男を狐が放っておくはずもない。

(終わったな…)

俺はそう確信した。

「ちょ…そんなんガキやん」
「えぇやんか…」

言い争う声が聞こえる。
俺は目を瞑った。



次の瞬間、無…

静寂が訪れた。


どうやら俺の勘は正しかったようだ。
床には2人が、否かつて2人だったものが転がっていた。

部屋の中は美しく真っ赤になっていた。


狐は少女を引き寄せ、口付けた。

それがこの余興の終幕だった。



「ふう…」

少女の生肝を食い終わると、羽衣狐は顔についた返り血を拭った。

「味は下の下じゃな」

そういって薄く笑う。

「何でこんな面倒くさいことしたんだよ」
「お友達ごっこというやつがしてみたかったのじゃ。何、ただの余興ではないか」


俺は少女の亡骸を見つめた。
狐にとってはただの玩具でしかなかったその少女を…


先に出て行く狐の背中を見ながら俺は亡骸の側に腰をおろした。


「悪いな、助けてやれねぇや」


そう呟いた。


「…今はな」


そう…
今は助けることができないのだ。


真っ赤になった部屋を眺めながら俺は思う。

(誰にも俺の計画は邪魔させない)

211:NONO:2011/12/01(木) 17:00

第五十話  月夜の明り

部屋を出ると狐がいた。
長く綺麗な黒髪をなびかせて立っていた。

声をかけようと側に近づく。


「おい…」


後姿にそう呼びかける。


「なんじゃ?」

狐が微笑む。
もう返り血はついていない。


「帰ってなかったのか?」
「お前と供に帰りたくての」

コイツはよくわからない。
さっきのような残虐な顔をしてみせたかと思うと、今のように無邪気に笑ったりもする。

「…考えるだけ無駄か」

そう呟くと歩き始めた。
狐も後をついてくる。


そうだ、俺にはこれが丁度いい。

利用しているだけに過ぎないこの女…
俺もコイツの余興に付き合ってやろう。



俺の中から少女への哀れみは消えていた。
ただ、この女ともう少しだけ時を刻みたいと思った。


いつかは裏切るこの関係。
だけど、せめて少しの間だけでもこの女を愛する時間をくれ。

俺は愛した女を2度も裏切ることになる。
それは十分わかっている。
俺にはやることがあるから…裏切らないといけない。


だけど最後に一度だけ恋をさせてくれよ。


「吉秀?どうかしたのか?」


急に立ち止まった俺を不思議そうに見つめる狐。


「いや、なんでもない」



月明かりが静かに俺達を照らしていた。

212:ルナ:2011/12/02(金) 00:29

わぁーすごいうまいっすねー!私書いてもここまでは・・!おもろいっす!これからも頑張って下さい! 

213:メロンの友:2011/12/03(土) 11:48

はあああああーーー!いいですねー! これからもガンバです!!

214:NONO:2011/12/03(土) 20:22

ありがとうございます!
頑張ります!

できればアンケートの方もよろしくお願いします!!

215:NONO:2011/12/03(土) 21:47

第五十一話 相談相手 前編

「最近、元気ないね。どうかしたの?」

ある晴れた日の午後、狂骨は吉秀に声をかけた。

この頃、やけに上の空なのである。
声をかけても気づかないし、2時間ぐらい動かない時もある。
ため息も多くなっていた。

「いいや、別に」

この返事もかなり適当である。
こっちには目を向けず空ばかり眺めている。


「…ちゃんと聞いてるの?」


怒りじみた声で狂骨が言うと、吉秀はやっとこちらに顔を向けた。


「なぁ…狂骨」
「どうしたの?」
「…やっぱいいや」


すかさず胸骨は骨を投げつける。


「言いかけたんなら最後まで言ってよ!!」


投げた骨は吉秀の頭に見事に当たる。
やはりおかしい。

いつもなら避けるはずだ。


「…あのさ、俺ってどう?」
「はあ!?」


どう?…なんて聞かれても答えに戸惑う。


「どういう意味?」
「やっぱいいや」


そう言って吉秀はまた空を見上げた。

216:NONO:2011/12/04(日) 12:00

第五十二話 相談相手 後編

「話なさいよー!!!」

ついに狂骨が大声を出すと吉秀は初めて気付いたような素振りを見せた。


「…お前さ」
「うん?」

「街中で声かけられたことある?」
「は?」

いきなり何を言い出すかと思えば…


「だからさ、最近…女に色々声かけられて」
「どんな風に?」

「『手相を見せてください』とか『一緒にお茶しませんか』とか」

狂骨はあきれ返る。
それは完璧、『逆ナン』といわれるやつなのではないか。
この男、どんだけ鈍感なんだ?

「吉秀…それって『逆ナン』じゃないの?」
「は?」


吉秀は怪訝そうに狂骨を見つめた。

「吉秀、鏡見たことある?」
「あるに決まってんだろ?バカか、お前」

どうやら本当に鈍感らしい。
吉秀の言葉に怒りつつも笑顔を作る。

「それは吉秀が『カッコイイ』からだよ」

でも、声をかけられただけであんなに上の空になるだろうか?

「それで、その中の1人が付きまとってきて…」
「それで?」

「狐が何か知らんけど、不機嫌になって…」

ようやく理由がわかった。
要するに、お姉様と喧嘩したのだ。

「謝ったの?」
「俺、悪くねぇもん」


どうやら、こいつは200年の間に少し性格が変わったようだ。
父に聞いていた話とまるで違う。


「…馬鹿」


微笑みながら狂骨は呟いた。

217:みかづき:2011/12/07(水) 19:59

久しぶりです♪
我は
希望するキャラ 茨木童子
相手 不死の呪いを持つ人間
時代 ?〜現在
希望です!

218:そら:2011/12/09(金) 13:42

初めまして!
文章、プロ並みにうまいと思います☆
すごいです!!


アンケートですが、

希望するキャラ:リクオ
相手:半妖の女の子(銀髪だったらいいななんてww)
時代:現在

ありきたり、ですね。
すいません((汗

219:NONO:2011/12/11(日) 17:51

これから本編に戻りたいと思います!!
吉秀と羽衣狐の絡みが見たいというかたはおっしゃってください!

では、とりあえず本編スタート!

220:NONO:2011/12/11(日) 18:21

第五十三話  百鬼夜行

(かなり飛びます)

「おかえりなさい…」

土蜘蛛を倒したリクオのたくましさに自然と顔が緩んだ。

「心配かけたな、母さん」
「信じてたから…」

百鬼夜行を引き連れ、弐条城へと向かっている。
夢にまで見た、百鬼夜行を引きつれ。


「夕麗様…もっと早く復活なされてたら」
「…そればかりはどうしようもないわよ。たとえ……天才陰陽師でも」


首無と紀乃が小声で囁きあう。
それは鯉伴と会わせたかったという2人の思いからだった。


「2人とも、出入りに集中しろ。羽衣狐を倒すことが先決だ」

黒田坊に言われ2人とも肩をすくめた。
わかってはいるのだ。
ただ…夕麗の笑顔を見ていると、彼女が哀れで幸せになってほしいと思って何とかしてあげたいという思いに駆られるのだった。


「私…幸せよ」

後ろを振り返らずに夕麗が呟いた。

「鯉伴が私との約束守ってくれて、リクオが私のこと『母さん』って呼んでくれて…」

涙声だった。

「百鬼夜行の先頭で歩けて…」
「母さん…」
「今から、鯉伴の敵を取りにいく。私も戦う。だから…」


そういうと、夕麗は妖怪達に向き直った。


「私のこと、可哀相だなんて思わないで」


夕麗の目に迷いは無かった。

221:匿名さん:2011/12/14(水) 12:56

すっごい面白いです!!  

アンケートなんですが 
希望キャラ:初代(ぬらりひょん)
相手:珱姫
時代:江戸時代

二人と奴良家の人たちの生活を見たい!!

222:雅:2011/12/14(水) 14:16

すごく面白そうです

 希望キャラ;リクオ
 相手:治癒能力を持つ少女
 時代:現代

  です!!
ありきたりですがよろしくお願いします

223:つらら:2011/12/14(水) 16:12

最初から見させていただいていますー(*^。^*)
アンケートでーす。...
希望するキャラ*リクオ
     相手*ゆら
     時代*現代
これもありきたりですね....。
こんなんですけどよろしく(-_-)/~~~ピシー!ピシー!

224:アイリス:2011/12/15(木) 23:09

はじめてコメします。
最初から読みました。すごく続きが気になります><

○アンケート
 希望するキャラ*夜リクオ
      相手*不思議な力を持つ少女
      時代*現代

           です!!
結構ありきたりだと思いますが、宜しくお願いします。

225:妖姫 happy-lemon-sn@willcom.com:2011/12/16(金) 19:54

最初から見ました!夕麗や良秀…様々な登場人物の想いが交錯していてすごいです!文才わk((
アンケートですが
希望キャラ リクオ☆(昼でも夜でもOKです)
相手 幽霊(乙女さんと同じ感じ)の女の子(黒髪美人の女学生姿d((ry)
時代 大正or明治(リクオがタイムスリップして二人は出逢ったみたいな)
細かくてすいませんorz

226:NONO:2011/12/17(土) 19:53

皆さん、アンケートありがとうございます!!
ここで途中結果を発表します。

=希望するキャラ=        


リクオ  4票

首無   3票

初代   1票

イタク  1票

犬神   1票

茨木童子 1票


=相手の役=


人間(特殊能力持ちも含む) 7票

半妖   1票

4分の1 1票

幽霊   1票

珱姫   1票

ゆら   1票


=時代=

現代  6票

江戸  5票

大正  1票

明治  1票


以上、途中結果でした。
まだまだ募集していますので、投票よろしくお願いします!!

227:NONO:2011/12/17(土) 20:43

第五十四話 夕麗と破軍


百鬼夜行の先頭に立ち、遂に弐条城へとやってきた。
隣にいるリクオは凛々しく頼もしく、何よりも力強かった。


「なんじゃいてめぇらぁぁ」

二匹の鬼が襲い掛かってくる。
しかし、次の瞬間その姿はなかった。


「リクオの邪魔…するんじゃないわよ」


殺気だったように夕麗が前に出ていた。
一瞬にして妖怪を滅したのだ。


「す…すげえ……」


奴良組の中から感嘆の声があがり、リクオも微笑んだ。


「心強ぇや」


門を開け中に踏み込む。


「な…なんじゃい」
「何が起こったんじゃぁあ!?」


京妖怪の中から驚きの声が聞こえ、一斉に襲い掛かってきた。


「よぉく聞け、京の魑魅魍魎ども」

リクオが静かに言う。
歩きながら意気込みを語るリクオを後ろから見つめる。



―――本当に立派になった…


その時、激痛が夕麗を襲った。


「うあ…あ…くぅ……」


息ができない。
地面に倒れこむ。

(何で…?式神なのに……)


「夕麗!!」

ゆらと秀元が駆け寄る。

「どないしたん!?」
「夕麗…。まさか…破軍やないんか!?」

「どうゆうことや!?」

秀元が夕麗に呼びかける。

「答えぇ!!自分の力使ってでてきてるんやろ!?」

「何…ゆうてんねん。私が召喚して…」
「ゆらちゃん、これ夕麗に貼ってくれへん?」

一枚の護符を渡し、秀元が言った。
ゆらは受け取り、夕麗の肌に貼り付ける。

「…わからないの」

荒い呼吸を繰り返して、夕麗が言った。

「でも、もし私が破軍でなくても納得はいく」


よろよろと立ち上がり夕麗は言った。

「リクオはもう前や。気付いてない」
「そう。良かった」

安堵の表情を浮かべ、夕麗は言った。

「リクオがこんな事知ったら、きっと士気が下がるわ」
「そんな事…」
「さぁ…行くわよ」


「夕麗…このままやったら消えてしまうで!!!」


秀元が珍しく大声を出した。


「曾おじいちゃん…」
「…止めないでよ。消えて本望。大切なものを守って消えれるのならかまわない」

「少しは自分のこと考え…!!」


「おいおい、親子喧嘩か?こんな時に…」

竜二が見かねたように割り込んだ。

「どうやらアンタを生かすためには俺達が上手くやるしかねぇみたいだな」
「……鯉伴のいないこの世界で、存在する意味なんかない」

「……そうか」
「せめて…あの人の子を守って散らせてよ!!」


夕麗の剣幕に一同が黙り込む。


「なら…援護するわ」


ゆらが夕麗をみて言った。


「私が…夕麗を援護する。それで…奴良くんを守る」

夕麗は驚いたようにゆらを見つめた。


「…本当にいいの?」
「当たり前やん。奴良くんは私のクラスメートやで?」

胸を張っていうゆらに苦笑する。

「ありがとう」

228:さやか:2011/12/17(土) 21:58

初めまして!さやかです!
これからも、がんばって下さい!めっちゃ面白いです

ワタシもアンケートに参加してもいいですか?

229:NONO:2011/12/17(土) 22:10

ありがとうございます!!

勿論、おねがいします!
>さやかさん

230:さやか:2011/12/18(日) 15:45

ありがとうございます!
えっと…

希望するキャラは  首無さんです!
相手は       人間のコ
時代は       江戸時代で!

まだ口が悪い首無さんと人間のコの話を読んでみたいです!

231:NONO ◆eCks:2011/12/19(月) 15:45

皆さん…
すっごく悔しい出来事が…

パクられてました((泣
てか、ほとんど丸写し?

喜んでいいのやら、悲しんでいいのやら…
ところどころ変えられてますし


それだけ有名になれたということなんでしょうかね…?

でも、夕麗は男勝りじゃありません〜((泣

あとトリップつけます…

232:NONO ◆eCks:2011/12/19(月) 16:26

第五十五話 虚しさが残るだけ

乗りこんで来た百鬼夜行を見て吉秀は唖然とした。
こんなにも早く乗りこんで来るとは思っていなかったのだ。

「おいおい…マジかよ」

鵺の出産を邪魔されかねない。
妖刀を取り出し歩き始める。


「鵺の出産は止めさせねぇ…」


鵺を復活させるのだ。
そして……力を奪い取る。


「俺の反魂の術のため……」


誰にも邪魔させはしない。


「裏切りはいかんなぁ」
「やっと本音を見せおったか、吉秀ェ」

目の前に大柄な妖怪と小柄な妖怪が立ちふさがる。
サトリと鬼一口だ。
怪しげに笑うその2匹を見て吉秀は薄く笑う。


「ありゃ…?バレちまった」


「お前の心は読みづらかった…。隙ができたなァ」


サトリは笑う。
まるで目標を達成したかのようだった。
つられて鬼一口も大口を開けて笑った。


「フン、そのようなこと考えなければ死なずにすんだものを…」
「やっと会えた初恋の相手に目が眩んだかァ?」


「初恋の相手…?」

吉秀の表情が凍った。


「その通り、夕麗…。美しく強い女だったなァ……」
「お前も愚かな男よ。自ら愛した女を殺し、女の愛した男も殺した」

「結果、残ったのは何だ?虚しさだけじゃ」


口々に言う妖怪たちに静かに刃を向けた。


「雑魚が…。言いたい放題言ってくれたな。もう思い残すことはねえよなぁ?」


その様子を見て妖怪達はまた豪快に笑った。
鬼一口が馬鹿にしたように言う。


「お主…こやつの能力を知らぬわけがあるまい。お前の攻撃などお見通しじゃ」

「じゃあ…読まれる前に消してやるよ」


斬りかかるとサトリが叫んだ。

「左から来よるぞ!!」

鬼一口が右へ避ける。

「残念、得物は一本じゃあねぇんだよ」

もう一本、刀を取り出し右から鬼一口を斬りつける。
血飛沫をあげて鬼一口は倒れこんだ。


「な…なぬ」
「じゃあ…次はお前が消えよっか?なあ…サトリ」


刃先をサトリの方に向け吉秀は言った。

「ま…待て。手を組もうではないか…」

あたふたするサトリを一瞬で斬りつける。
転がったサトリの体を一瞥し、冷ややかな目で見つめた。


「二度と俺の前で…虚しさなんて言葉使うんじゃねえよ」


顔についた返り血を拭い、刀をしまう。


「……もう十分、分かってるからさ」

背を向けて行こうとしたとき、女の声がした。


「吉秀…?」


忘れられない顔だった。

233:NONO ◆eCks:2011/12/19(月) 17:03

第五十六話 2人の再会


「夕麗……」
「何で此処に…」


笑っているのか困っているのか分からない顔をして夕麗は呟いた。


「……お前こそ」


動揺を隠し切れずに吉秀は後ずさった。
あんなに会いたかった夕麗に会えたというのに吉秀の表情は暗い。


「……破軍」
「そうか…。お前は当主だったもんな」


言ってから、後悔した。
夕麗を殺したのは自分だ。
なのに、こんなに軽く言っているなんて無様だ。


「吉秀……。私…」
「忘れたのかよ。俺はお前を殺したんだ」

「覚えてるよ…」


嘲笑うように吉秀は夕麗を見つめる。


「それと…もう一つ教えてやる。お前の愛した男を殺したのも俺だよ」


ニヤリと笑う吉秀に向かって夕麗は言った。


「嘘…だよっ!!だって鯉伴がアンタに負けるはず無い!!!」
「負けたんだよっ。ほらな…俺の方が上だったんだ」


けしかけたのは吉秀だった。
でも、殺したのは乙女。
乙女に罪は無い。


―――悪いのは俺一人だ…


(安心しろ…お前の罪は俺が被って死んでやる)


「吉秀…」
「俺達はもう敵同士だ。俺は鵺を復活させる」


―――悪ィ…夕麗


「だから…もう俺に関わんな」

234:野もも:2011/12/21(水) 16:11

ぱくりなんてひどいです!!
名前も全く同じなんですか?
最近パソコン開けていないんですよおおお(泣)
でもやっぱりnonoさんの小説が面白いです!

235:匿名さん:2011/12/21(水) 18:06

ほんとにひどいですね
でもそれだけうまいです(#^.^#)

236:NONO ◆eCks:2011/12/21(水) 18:56

そういってもらえると嬉しいです><

題名まで同じでびっくりしました…
Googleで検索してみたら発見しちゃいました…

上手いっていってもらえて嬉しいです。
私はこの掲示板でしか小説書かないので、皆さん今後ともよろしくお願いします。

>野ももさん・匿名さん

237:ゆめぽん ◆b96E:2011/12/22(木) 14:17

パクリとはひどいですね!!
NONOさん頑張ってください!
応援してますから^^

238:NONO ◆eCks:2011/12/22(木) 15:21

ありがとうございます!!
頑張ります><

>ゆめぽんさん

239:NONO ◆eCks:2011/12/22(木) 15:43

第五十七話 鵺誕生


吉秀が行こうとした時、床が崩れ始めた。

「何これ…?」
「いよいよかよ…」

吉秀は夕麗を抱きかかえ上へと移動する。


「吉秀っ」
「見てみろ、あれをさ…」


空には、巨大な塊があった。
その中で1人の女が微笑んでいる。
羽衣狐だ。

「いよいよじゃ…のう?吉秀」


吉秀と夕麗のほうを見て微笑んだ。


「何なのよ…あれ」
「鵺だよ。俺達の宿願だ」


鵺を見ながら吉秀は満足そうに微笑んだ。
夕麗を離すと吉秀は妖刀を抜いた。


「吉秀…。あなた……それでも陰陽師なの!?」
「関係ねえよ。俺の目的のためならば…愛した女も裏切れる」


吉秀はそう言って羽衣狐の方を寂しそうに見つめた。
刀を持つ手に力が入っているのがわかる。


「…あなた、あの狐のことが?」
「……さあな。邪魔するって言うんなら俺はまた…」

吉秀が構える。
薄く笑ってこう言った。


「また……お前を殺すぜ?」

240:NONO ◆eCks:2011/12/22(木) 16:14

第五十八話 対決・夕麗と吉秀

「そう…よく分かった。それじゃあ……」

夕麗も式神を取り出す。
殺気づいた目で吉秀を見つめた。

「二度と這いあがってこれないように全力で地獄へ落としてあげるね?」
「上等だ…」

2人の間に沈黙が走る。
僅かだが長い時間。

「…行くぜッ」

吉秀が走り出す。

「…我が式神、炎帝よ。すべての悪を滅せよ」

式神を投げる。

「紅蓮火炎帝!!」

業火が吉秀を襲う。
それを避けながら吉秀は叫んだ。

「流石だな!でも、お前は俺に勝てねえよ!!」
「……馬鹿ね。それだけだと思ったの?」

吉秀の周りを炎の柱が囲む。

「闇に還れ。花開院流陰陽術、網堂火炎の陣」

炎の柱が激しい爆発を繰り返す。
夕麗の顔には苦痛の色が浮かんでいた。

「…吉秀」

自分の胸を押さえた。
手加減をしたわけではない。
でも、全力ではなかった。
全力が出せなかった。


「力が弱まっているのね…」

拳を握り締めた。

その時、煙の中に人影が浮かんだ。

「…こんなんで俺を殺したつもりか?夕麗」
「無事だったんだ…」

少し安心した。


「……興醒めだ」


吉秀は夕麗に背を向けて、鵺を見上げた。

241:ゆめぽん ◆b96E:2011/12/22(木) 19:03

2人が戦うなんて。゜゜(´□`。)°゜。

あと、あのパクリなんですけどそのサイト見つけてパクリは止めましょうってコメントしたら削除されてました(笑)
でもよかったです^^
これからもがんばってください!!

242:野もも:2011/12/22(木) 22:00

ぱくりサイト見てみました!
さもワタシが作りましたって感じでものすごく悔しかったです!

あんなサイトに負けないでください!
これからも応援してます!

243:NONO ◆eCks:2011/12/24(土) 14:16

皆さんありがとうございます((泣

皆さんに支えてもらえて私、本当に助かってます><
これからもよろしくお願いします。

>ゆめぽんさん・野ももさん

244:NONO ◆eCks:2011/12/24(土) 15:00

第五十九話 歯車

夕麗と吉秀が戦っているその時、リクオもまた羽衣狐と死闘を繰り広げていた。
その様子に気付いた夕麗はリクオのもとへと行こうとする。
それを吉秀が止めた。
夕麗の腕を掴み、離そうとしない。

「離してよ!!」

必死に腕を売り払おうとする夕麗に吉秀は冷ややかな声でこう言った。

「お前はいつもそうなんだ。自分の危険なんてかえりみねぇで…」
「………」
「お前は女なんだ!!!」

急に声を荒げた吉秀の目はあの時と同じだった。
11歳の吉秀と同じ目だった。
一体いつから変わってしまったのだろう。

否、変わってなどいない。
昔のままだったのだ。


「俺は…お前のそういうところが気に食わねぇ」


吉秀は搾り出すようにそういった。
ゆっくりと一音一音、噛み締めるように呟くのだ。

「いつから…なのかな?私達の歯車が狂い始めたのは……」
「………最初からだよ。俺は……俺とお前の歯車は最初から噛みあてなかったんだよ」


吉秀は言う。
その言葉の意味がどういうことなのか分かった気がした。


そして、2人の最後の歯車が今、回り始めるのだ。

245:つらら:2011/12/24(土) 18:44

nonoさんはやっぱり上手ですね
展開がすごいですね(#^.^#)
がんばって下さい。

246:NONO ◆eCks:2011/12/25(日) 13:01

ありがとうございます!!
がんばります
>つららさん

247:菜の花:2011/12/25(日) 15:02

面白い

248:NONO ◆eCks:2011/12/25(日) 18:56

ありがとうございます!!
>菜の花さん

249:NONO ◆eCks:2011/12/25(日) 19:15

第六十話 鵺の復活

いきなり空から欠片が落ちてくる。
それは鵺の殻だった。
欠片は羽衣狐の記憶を映し出す。


「間にあわなかった…」


その様子を呆然と見つめる夕麗に吉秀は言った。


「眺めてる暇ねぇよ。こっからが戦いなんだ」
「戦い?」


覚悟を決めたように吉秀は言った。


「嗚呼…。俺が鵺の力を奪い取る。それで…俺の反魂の術を完成させる」
「……奪い取るって…」


吉秀の言っている意味が分からず、夕麗は目を瞬かせた。
そんな夕麗に吉秀は微笑む。

妹を見るような眼差しだ。


「そしたら……お前の笑顔、取り戻してみせるから」


夕麗の肩を軽く叩き、一歩前に出る。
手には自身で作った妖刀。
それを手に吉秀は飛び出して行った。

頭上にはまだ欠片がある。
それは、有り得ないものへと変わっていた。


「鯉伴…。刺されてる。これは……リクオの記憶?」

そう呟いた夕麗の声は別の声に遮られた。


「乙女ェェェェェ!!!」


鵺を倒しに行ったはずの吉秀がリクオと羽衣狐に向かっていた。
羽衣狐は依代から抜け頭を抱え唸っている。

「お前が後ろで糸を引いておったのか。答えよ、晴明!!」

夕麗も向かおうと踏み出した時、声がした。


「すまぬ…母上」


鵺。
安部晴明が復活したのだった。

250:NONO ◆eCks:2011/12/25(日) 19:39

第六十一話 夕麗の正体

晴明は母をいとも簡単に地獄に落とし、更には土蜘蛛さえも容易く滅した。
羽衣狐の最後の叫びが耳から離れない。

(母親だったのに…)

辺りを見渡すと、リクオがいた。
守るべきものがこの場所にいる。

夕麗は晴明のもとへと急いだ。
あの男は危険だ。

「私が…あの子を守る」





晴明の前に立った夕麗は醒めた目で彼を見つめた。
晴明もまた夕麗をじっと見つめている。


「あなた…何がしたいの?実の母親を地獄に落として……」
「それは…お前の方ではないのか?」


晴明は夕麗の首を締め上げ、高くかざす。


「破軍でも無いお前が……この世で何をしている」

この言葉には周りが反応する。

「破軍じゃねぇのか…?」

吉秀が乙女を抱きながら呟く。
秀元も目を真丸にしている。


「母さん…」


リクオは呆然と呟いた。


晴明は続ける。


「哀れな女よ。愛しい男への想いでこの世に戻ったものの、男はこの世にはおらず…」
「黙りなさい……」
「男の息子を自分の子と重ね合わせ、守る。死んでいるのに…だ」

晴明は夕麗を自分に近づける。

「私と共に来ないか?お前なら大歓迎だ」


「誰が…行くもんですか。だってあなたは……ここで私と一緒にまた死ぬんだから」
「何!?」


晴明が辺りを見渡す。
夕麗が仕込んだ式神が宙に浮いていた。


「これで終わりよ…。闇に散りなさい」


=我が式神、最強の陰陽術=


「消え失せろ。天上業火武の結界」


その瞬間、夕麗と晴明は炎の爆発に包まれた。
激しく繰り返す爆発。

その様子は、まさに地獄だった。


「母さんっっ!!!」
「夕麗っ!!!」

炎の中は誰も見えなかった。

251:ゆめぽん ◆b96E:2011/12/25(日) 22:47

夕麗ぁああ!!。゜゜(´□`。)°゜。
自分の身を犠牲にしてまでリクオ達を守る夕麗に感動です。
涙が出ちゃいます・・。

252:野もも:2011/12/26(月) 17:28

夕麗がああああ!!!!
死なないで!!!!!!!
夕麗のことをリクオとか首無とか奴良組のだれかが助けてあげて!!

すごい面白いです!物語も佳境に入っていてこれからがますます楽しみです!

253:つらら:2011/12/26(月) 18:27

夕麗ぁぁーーー
行かないでぇぇぇぇぇぇぇ
自分の身をすてないでー

毎回楽しみにしています

254:NONO ◆eCks:2011/12/26(月) 19:23

皆さん、ありがとうございます!!
物語のクライマックス頑張ります。

255:NONO ◆eCks:2011/12/26(月) 19:38

第六十二話 リクオの怒り

「母さんっ!!!」

リクオが飛び出す。
燃え盛る炎から誰かが落ちてきた。
夕麗だ。


「母さん…しっかりしろよ。母さんっ」

夕麗を抱きかかえリクオは言う。
夕麗は薄目を開け、リクオを見た。


「リクオ……。ごめん…ね」


そう言って涙をこぼす。
夕麗はぼろぼろだった。


「私……あいつに勝てなかった」


夕麗がそう言った直後、炎から晴明が出てきた。
晴明もかなりのダメージのようだ。


「……小娘が。今すぐ塵にしてくれる」

物凄い形相で夕麗を睨みつける。


「てめぇ…何やってんだ」
「リクオ様!!」


いつの間にかリクオは晴明の前で刀を向けていた。


「誰の母親に手ェだしてんだよ!!!」
「……」
「千年前に死んだ奴がこの世で好き勝手やってんじゃねぇ」
「何だお前は…?」


リクオは夕麗を側に寝かせ、晴明に向き直った。

「リクオ……ダメ…」

呟くように言う夕麗にリクオは微笑んだ。


「大丈夫。母さんは俺が絶対に守るから」

そう言って刀を構えた。



「たたっ斬る!」

256:NONO ◆eCks:2011/12/26(月) 19:54

第六十三話 吉秀の覚悟

晴明に向かっていくリクオをみて吉秀は迷っていた。
自分が抱いている乙女と持っている闇隠を見比べる。


「…あいつじゃ勝てねぇ」


思ったとおりリクオの刃は晴明には届かない。
あっさりと刀を破壊され、斬られそうになっている。


「リクオ…」


夕麗の呟きが聞こえた。
続いて夕麗の手から護符が飛んだ。
晴明はその護符を斬りつける。

あれは…守護霊の符だ。
身代わりになったのだ。


「あわれな…死に急いだか」
「母さん…!!」


体が動いていた。
二太刀目を振ろうとした晴明の腕を斬る。


「…貴様。吉秀……」
「生き返らせる相手を間違えたな」

「アンタ…」

リクオが呆然とする。
吉秀は言い放った。


「勘違いするな。お前のためじゃねぇ。夕麗のためだ」


斬られた晴明の腕は熔ける。

「まだこの世に体がなじんでなかったのか…しかたない」

晴明は地獄の門を開けた。


「ここは一旦引くとしよう」

そう言って晴明は妖怪を引き連れて還っていく。
戦いはこうして終わったのだった。

257:ゆめぽん ◆b96E:2011/12/26(月) 22:59

やっぱり吉秀はいいやつだったんですね・・・
質問なんですけれど守護霊の符って夕麗そのものなんですか?
すいません気になったもので(>_<)

258:まぐねっと magunetto317@gmail.com:2011/12/27(火) 11:53

うわわわ!!初めまして!
この小説大好きです!!
何気に私は吉秀応援してますwww
これからも楽しみにしていますね♪

259:NONO ◆eCks:2011/12/27(火) 12:24

はい、そうです!
私の完璧オリジナルです。
守護霊の符は術者そのものですね。
リクオの身代わりになったわけです。
質問ありがとうございます^^
>ゆめぽんさん


初めまして〜
ありがとうございます!!
吉秀は私も気に入ってるんですよww
これからも頑張りますので応援よろしくお願いします。
>まぐねっとさん

260:NONO ◆eCks:2011/12/27(火) 12:49

第六十四話 吉秀の術
 
「母さん…母さん…!!」

リクオは夕麗を抱きしめ、ずっとそう呼びかけている。
その様子を見て、吉秀は拳を握り締めた。

「大丈夫よ、リクオ。だから…そんな顔しないで」

そう微笑み返す夕麗をみて決心がついた。


――やるしかねぇか…


できる確証は無かった。
頼みの綱だった晴明の力も奪えなかった今、賭けだった。
一世一代の大博打。
そう呼ぶにふさわしい。


自分の命をかけた賭け。


「夕麗…」


そう呼びかける。


「俺…今まで迷惑ばっかかけて、お前を困らした」
「……ホントだよ」


薄く笑う。
ずっと…その笑顔を望んでいた。
それが今、見ることができた。

だからもう…この世に未練は無い。


「だからさ……最後くらいいいカッコさせてくれよ」

息を大きく吸い込み呪文を唱える。


「これが俺の反魂の術だ」


呪文を唱え終え、夕麗に微笑む。
夕麗は不思議そうに俺を見つめた。


「俺は…力がないから魂しか呼び戻せない。けど…もう一回。アイツと会えよな」

そう言って踵を返す。
後ろは振向かない。
乙女を抱いて待っている狂骨に早口で伝える。


「引き上げるぞ」


頷く暇も与えず、がしゃどくろの背に乗る。
妖怪達が乗ったところで出発した。


俺の体は消えかけている。
指先から徐々に消えていく俺の体を見て狂骨が小さな悲鳴を上げる。


「ちょっと…吉秀!!アンタ…」

そう言って俺に抱きついてくる。

「嫌だよ!!お姉さまも吉秀もいなくなったら私…どうすればいいの!?」

だんだん消えていく俺の体を必死に留めようともがく。
泣きじゃくる狂骨の頭を撫で、俺は言った。


「大丈夫…。すぐに戻ってくるから」


涙でいっぱいの目で俺を見上げ「本当?」と聞く。

「あたりまえだろ?だから、お前はそれまでこいつらをまとめろ」
「うん」
「いつか絶対戻ってくる。アイツのために…」


そこまで言って意識が途切れる。
俺の二度目の人生が終わった。

261:NONO ◆eCks:2011/12/27(火) 17:47

第六十五話 再開〜鯉伴と夕麗〜


吉秀が行ってしまった後の景色を夕麗が静かに見つめていた。
夕麗も吉秀の死期を悟ったのだろう。
表情を曇らせ静かに見つめていた。


「しけた面して、どうしたんだい?」


後ろで声がする。
有り得ない声だった。
期待と不安が入り混じった表情を浮かべ夕麗は振り返る。
そこには鯉伴がいた。


「……鯉…伴?」


信じられないという風に夕麗はよろよろと立ち上がった。
大きな目を瞬かせ、じっと鯉伴を見つめる。



「………親父」
「2代目…」


リクオや首無も目を見開いた。
確かに鯉伴自身がそこにいたのだ。


「こいよ…夕麗」


手を差し伸べ鯉伴は言った。
夕麗は駆けはじめる。


「鯉伴っ!!」


抱きついた夕麗をしっかりと抱きしめ鯉伴は微笑んだ。


「心配かけたな…」
「何いってんのよ……馬鹿」


200年の時を超えて再開したのだった。
鯉伴は夕麗を抱きかかえ歩き始める。


妖怪達はそれを漠然と眺めていた。
その時、首無の喝がとんだ。


「お前達、何してんだ!!!2代目の後ろに続け!!夕麗様の願いを叶えるんだ!!!!」

そう言って、真っ先に2人の後ろに並ぶ。

「さあ、リクオ様も…」


首無に言われ、リクオも2人の後ろに並ぶ。
百鬼夜行の先頭を鯉伴と夕麗が歩いていた。


「……みんな…ありがとう……」


夕麗が涙声で呟いた。
夢にまで見た百鬼夜行。
その先頭に自分がいるのだ。


百鬼夜行の凱旋は暫くの間続いたのだった。

262:NONO ◆eCks:2011/12/27(火) 18:07

第六十六話  天への道


暫く続いた百鬼夜行の凱旋はある森で終わることとなった。

「ここは…」


夕麗の死んだ森。
夕麗の墓の前だった。



「…行こうか。夕麗」


鯉伴がそう呟いた時、空から光が差し込んだ。
優しい光だった。
光は2人の姿を照らす。


「……うん」


夕麗も微笑んだ。


2人の姿が消え始める。


「親父!!母さん!!」

リクオが叫んだ。
そんなリクオに鯉伴は笑いかける。


「悪ィな。後は頼んだ」


鯉伴の言葉にリクオは頷く。


「親父、首無、青、黒、それに皆。リクオを頼む」

妖怪達も頷く。
夕麗も微笑を向けた。


「皆、ありがとう。リクオ…元気でね」
「嗚呼…」

次の瞬間、2人の姿が消えた。
森は静かさを取り戻し、光は無い。


「じじい、今すぐ3代目の座をよこせ」
「!?」
「どんな手を使っても強くなんなきゃなくなった。父と父の愛した人たちを殺した」
「………」
「この敵は俺が刃にかける。母さんの無念を晴らすためにも…」


―――俺が奴を打つ。


リクオはそう誓ったのだった。

263:NONO ◆eCks:2011/12/27(火) 18:20

次回が最終話です!!
アンケートまだの方はお早めに!!

今のところ
1位はリクオ&首無 

同率です!!

更に時代も

1位江戸&現代

同率です!!

アンケートお願いします

264:まぐねっと magunetto317@gmail.com:2011/12/27(火) 18:43

えぇ!?次回が最終回ですか…(x_x;)シュン
でも続きが知りたいし…
複雑な感じです(汗)

265:ゆめぽん ◆b96E:2011/12/27(火) 19:32

ついに最終回!?もう少し続けてほしかったな〜
とても面白かったです!最終回楽しみにしてます♪
あと、質問に答えてくださってありがとうございます^^

266:ゆめぽん ◆b96E:2011/12/27(火) 19:38

私アンケートまだでしたえーと・・・

希望するキャラ:リクオ(夜多めがいいです(>ω<)
相手の役:つらら
時代:現代

ベターでしたかね?すいません(笑)

267:野もも:2011/12/27(火) 19:39

次最終回なんて、悲しいです!

アンケートですが、やっぱり首無派ですね!あと江戸時代です!

268:さやか:2011/12/27(火) 19:42

お久しぶりです!親にパソコン止められていました(泣)

もう最終回なんて……(号泣)
うわあああん!!!!!!!!!

アンケートですが、ワタシも野ももさんと同じです!
nonoさんの首無の話がみたいです!

269:つらら:2011/12/28(水) 08:46

次が最終回なんて・・・・
さびしいです。がんばって下さい
nonoさん

270:つらら:2011/12/28(水) 08:50

次が最終回なんて・・・・・
寂しいです
最後まで応援してます((+_+))

271:雅:2011/12/28(水) 09:12

次回が最終回!?
すごく寂しいです!!!!

でも、、、、
最後まで応援します!!

NONOさん
頑張って下さい!!

272:NONO ◆eCks:2011/12/28(水) 12:26

皆さん、ありがとうございます!!
では、最終話をどうぞ

273:NONO ◆eCks:2011/12/28(水) 12:41

最終話(第六十七話)夜空で輝く星


1ヵ月後――京都 とある洋館

丸竹夷二押御池
姉三六角蛸錦
四綾仏高松万五条
雪駄ちゃらちゃら魚の棚
六条三哲通りすぎ
七条越えれば八九条
十条東寺でとどめさす


部屋の中に響き渡る歌声。
少女は一人、漆黒の部屋の中で歌い続けていた。

少女の声は響き渡る。
虚しく響き渡る。


その時、下の階からメイドたちの「おかえりなさいませ」という声が聞こえた。
手元にあった髑髏を慌てて引っつかみ、早足で階段を下りる。

扉の前には青年が立っていた。
青年は少女に気がつくと微笑んだ。


「ただいま」


青年は微笑んでいた。



*浮世絵町 奴良組本家――夜


リクオはいつものように桜の木に腰掛けた。
秋を感じさせる風が心地よい。

キセル片手にリクオは空を見上げた。
澄みわたる空に一際、輝く2つの星があった。

思わず笑みをこぼす。
静かにキセルの煙を吐きながらリクオは呟いた。


「天では幸せにな…」


2つの星がいつまでもリクオを照らしていた。


                          完

274:NONO ◆eCks:2011/12/28(水) 12:51

リクオと首無どっちにいたしましょう…?

あとは決まったんですよ。

時代:江戸
相手役:人間


でも、江戸時代なら首無しかないですよね…


ということなので、首無の話とは別に短編集を作りたいと思います。
今まで、皆さんアンケートに答えていただいたので意見を反映させようかと…
短編集なら一回につき3話ほどで終わるかと…


皆さんの意見をお願いします。
とりあえず、普通のは『首無』でいこうと思います。

275:BBB:2011/12/28(水) 13:19

感動しました。
最後まで見て涙が…

276:NONO ◆eCks:2011/12/28(水) 13:59

首無編つくりました!

ぬらりひょんの孫夢小説〜江戸幕末恋草子〜

です!!

277:ゆめぽん ◆b96E:2011/12/28(水) 18:01

とっても感動です。
涙出ちゃいました・・・
最終回おめでとうです^^
首無編も読むんで楽しみにしてます!!
頑張ってください!

278:雅:2011/12/29(木) 11:30

とっても感動しました!!
涙ボロボロで目が腫れてしまいました(笑)
今までお疲れ様でした
次回も頑張って下さい!!

279:雪麗:2011/12/30(金) 23:49

最終回にめっちゃ感動しました😭

280:レイコ♪:2012/01/04(水) 12:51

感動しました!!
めっちゃ泣きました。
次回も頑張ってください!

281:イタクLOVE:2012/01/06(金) 17:17

イタク大大大大だーい好きです!!!!!!!ホントに好きなんです!なのでぜひちょっとでも良いのでイタクもいれてください!!お願いします!応援してます^^

282:NONO:2012/01/14(土) 09:04

皆さん、ご感想ありがとうございます!!
短編集、作ります!!
ぜひそちらのほうも…

とりあえずアンケートに出てきたキャラを使いますが、リクエストお願いします。

283:NONO ◆eCks:2012/01/14(土) 09:05

トリップ付け忘れてました((

284:NONO ◆eCks:2012/03/25(日) 15:19 ID:406

また、パクられてましたねぇ…

この小説((笑


人気で何よりですわww

285:Ako:2012/04/30(月) 16:11

私なんと言っても鯉伴が大好きです!
なのでこの小説を見つけた時、
鯉伴だぁぁぁァァァ!!!!!!!!
と、思い 直ぐにクリックしました。
感想はもう、、、最高!最後はパッピーエンドで良かったです。なにも言えないです!
次回の小説、楽しみにしています♪

286:匿名さん:2012/05/09(水) 12:41

この小説の夢小説を書いてほしいです!
現代との繋がりとかはこの際無視して、鯉伴と夕麗が現世で幸せになる別ストーリーみたいな。

287:美影 2012 5/22:2012/05/22(火) 09:22

全部読ませていただいたが、とちゅう、もう涙が止まらず、泣きながら、読ませていただきました。
こんなによいものを、パクリとかゆるせぬこういですね。

288:美影 20125/22:2012/05/22(火) 09:31

nonoさん、全部読ませていただいたが、途中から、涙が止まりませんでした。
パクリとか、ゆるせぬこういですね。パクリなどに負けぬはずないと思います。
がんばってください!!

289:わか:2012/06/02(土) 21:47

一話からずーっと読ませてもらいました^^
メッチャ感動しました!!!
元々鯉伴好きだったけど、
この小説読んでさらに好きになりました^^
夕麗もメッチャ好きです!!!
次回のお話も期待しています^^
頑張ってください!!

290:神楽 afahx/agxhf@cg:2012/06/23(土) 10:31

とっても面白いです。もっと読みたくなりました!

291:恋するメガネ:2012/07/13(金) 16:23

メチャメチャイイ😍ヤバいっす😍😍😍😍

292:まろ:2012/07/26(木) 22:08

めっちゃいい話でした!

293:NONO:2012/08/10(金) 11:19

みなさん、お久しぶりです!
スマホになりましたー!!!笑
しばらく見ないうちに感想いっぱいいただいてて嬉しかったです。

中断していましたが、また書こうかなと思いますのでご意見お願いします!

294:NONO:2012/08/10(金) 20:32

鯉伴と夕麗の現代バージョンをかこうと思うのですが、どう思いますか?

生まれ変わったー、てきな感じでどうでしょうか?
ご意見お願いします!!!

295:NONO:2012/08/11(土) 12:11

第二章 第一話 吉秀の悩み

それは、京都での出入りの3カ月後のこと。
洋館のテラスで遠くを見つめる青年が一人。
まるで誰かを待っているようにただ遠くを見つめている。

「…乙女、まだなのか?いや、羽衣狐」

小さく漏らした声は風のおとに消され、木々のざわめきだけが耳に残る。
青年は自分の漆黒の髪をくしゃくしゃとかき、ため息をついた。


「吉秀?どうかしたの?」


不安げな声がする。
少女のか細い声に彼は振り向いた。


「起こしちまったか、狂骨」
「また、お姉さまのことを考えていたの?」


吉秀が薄く微笑むと、狂骨はうつむいた。


「…いつか帰ってくるよね」
「勿論だ、俺が絶対に甦らせる」


そういったものの、吉秀が寂しそうな顔をしたのを
狂骨は見逃さなかった。

最近いつもそうなのだ。
羽衣狐の話をするとき、羽衣狐に似ている女を見たとき。
決まって吉秀は寂しそうな、辛そうな顔をする。

その表情を見るたびに狂骨は心が痛くなるのだ。


<―お姉さまだったら…>



一瞬で吉秀を元気にしてしまうのだろう。
あの、強気な吉秀に戻すのだろう。


空を見ながら、狂骨は祈る。
どうか、早く羽衣狐を返してくださいと。

296:りな:2012/08/11(土) 19:42

入れて

297:神楽:2012/08/12(日) 09:38

NONOさん。またあなたの作品を読むことができるなんて…。もう感動です!「黒の陰陽師」や「江戸幕末恋草子」も頑張って下さい!

~感想~
とっても面白いです!
次回も頑張ってください!

298:NONO:2012/08/14(火) 18:25

第二話 夕顔の屋敷

夕方になると、それまでしぼんでいた夕顔が一斉に花開いた。
まるで、その時を待っていたかのような姿に女は微笑む。

「やっと咲けるね」


そう言った女の後ろに男が現れた。
黒い長髪を無造作に結び、妖艶な色気がある男である。


「随分と嬉しそうじゃねぇか」
「それは、あなたも同じでしょ?鯉伴」
「まさか、お前と暮らせる日が来るなんてな」


鯉伴はうっすらと微笑み、女を見つめる。
夕日のせいか頬がうっすらと赤みをおびている。


「なあ、夕麗。お前は幸せかい?」


愛しいものをじっと見つめて鯉伴は問う。
夕麗もじっと彼を見つめて微笑んだ。


「もちろんよ」


なぜ、この二人が生きているかというと。
答えは吉秀の反魂の術にあった。

鵺の腕を切り落としたことにより、吉秀は少なからず
鵺の力を手に入れていた。
それが彼の反魂の術を進化させたのだった。


「それより、いいの?リクオ放っといて」
「あいつには百鬼夜行がある。あいつの選んだ道さ」
「だって、御門院が動いてるんでしょ?」


不安そうな夕麗に鯉伴は片目を瞑ってウインクしてみせた。


「大丈夫さ、あいつは強い。信じようぜ」
「うん」


夕日が二人の影を映し出していた。

299:神楽:2012/08/14(火) 23:26

今回もおもしろかったです!

300:朝音:2012/08/15(水) 22:54

NONOさん二次創作板(葉っぱ天国)に書き込み(小説)をかいていますよね?
 噂なんですけど…。二次創作板に小説を書くのって犯罪らしいですよ…。(著作権の問題で…。)

でも、NONOさんには、この小説をやめて欲しくありません!なので、他のところで、書かれてはいかがですか?良いとこを見つけたらここにアドレスを書き込みます!   

あっ!でも二次創作板に小説を書くのが、犯罪と言うのは、ただの噂ですからね…。

301:匿名さん hoge:2012/08/15(水) 23:31

ここで二次創作書くの禁止ならそもそも二次創作板自体存在してないだろwww

302:NONO:2012/08/31(金) 09:55

第三話 吉秀と夕麗

「あら、吉秀。いらっしゃい」

ある日の午後。
少女は一人の青年に向けて笑顔をつくった。


「よお、ちょっといいかい?」
「もちろんよ」


青年は、少女の隣に腰かけた。


「あの野郎は?」
「鯉伴なら調査中よ、鵺についてね。やっぱりリクオが心配なのね」
「そうか。実は俺もその話で来たんだ」


吉秀は地図を広げると、ある一ヶ所を指差した。


「これ…どこかわかるか?」
「随分遠いわね。北の方、恐山かしら?」
「その通り。さすが夕麗だな」


吉秀はにかっと笑うと自分の刀を見せた。


「ここに秋房を連れていこうと思う」
「え…?」
「俺も行ったことがある。大丈夫だ、あいつならできる」

「そんな、危険なっ…」
「鵺を倒すためにはっ、あの場所しかねぇ!!!」


吉秀は声をあらげていった。
その表情から決意の固さがうかがえる。


「…わりぃ」
「吉秀、危険なことなのはわかってるのよね」
「ああ」

「だったらいいの。秋房、しっかり守ってね」


夕麗の一言を聞き、吉秀は胸を撫で下ろした。


ーーーーそう、言ってくれると思ってた。


そんな夕麗に吉秀は微笑み返したのだった。

303:NONO:2012/09/01(土) 19:29

えっと御門院を登場させようと思うのですがどーでしょうか?
リクオたちと一緒に夕麗と吉秀を参戦させようと思うのですが

ご意見お願いします

304:神楽:2012/09/04(火) 22:52

いいと思いますよ!
私は…。

今回も面白かったです!

305:NONO:2012/09/06(木) 18:46

第四話 黒の陰陽師

その日、一人の男とすれ違った。
深い闇のように暗い漆黒の髪と目の少年だった。
見るからに危なそうなオーラに体が動かなかった。

「あんた…花開院吉秀だろ?裏切りもんのさ」

少年が口を開く。

「誰だ。てめぇ」
「あんたと同じ陰陽師。よろしく」

少年がこちらに振り返る。

「初めまして、東条院海斗です。別の名を《黒の陰陽師》」
「へぇ、お前が」
「夕麗って女、いるんだろ。あんたの家の隣にさ」

「ふん、夕麗のファンか?」
「大昔の人間がよくそんな言葉知ってるな」

挑戦的に言う海斗に吉秀は冷静に返す。

「何の用だ?」
「さすが物わかりがいいね。取引しに来たんだ」
「取引だと?」

海斗はニヤリと笑った。

「晴明を倒すの強力してやるよ、そのかわり…」
「……なんだ?」

「ぬらりひょんの孫の命。俺がもらおうか」
「は…?」

「妖怪は絶対的悪。その頂点にたつ《ぬらりひょん》こそその代表だろ?」
「あいつがお前なんかに負けるかよ」
「どうする?いい話だろ?」
「断る」

海斗は「そう言うと思ってたよ」と呟くと踵を返した、

「あ、そうそう。夕麗によろしく」


激しい風がふく。
風が吹きおえたときにはもう、海斗の姿はなかった。

306:NONO:2012/09/07(金) 14:26

私の小説の登場人物をだしていこうと思います!
オリキャラ多くなります!
ご了承ください

307:NONO:2012/09/07(金) 15:35

第五話 出雲のお姫さま

「姫様ー!蛇姫様ー!」

広い屋敷に声が響きわたる。


「どーしたの?」

少女が答える。


「姫様、勝手にいなくなられちゃ困ります」
「ごめんごめん」
「もし姫様に何かあったら、大蛇様に殺されますから」


ここは、出雲 大蛇組本家
何千年も続く、歴史ある妖怪任侠集団だ。

姫と呼ばれた少女は八岐大蛇 蛇姫。
大蛇組若頭だ。

頭は八岐大蛇である。


「ふーん、晴明ねぇ」

話をききおえた蛇姫はつまらなさそうに欠伸した。


「……ぜひ一度本家へとのことですが」
「ま、いいわ。手配してよ。いってやろうじゃない」

「わかりました」



この蛇姫、後にリクオと共闘することになるのだが、
それはまた未来の話。

308:NONO:2012/09/07(金) 20:17

第六話 百物語の物語

あの日、死んだと思ったのに。
これで永遠に一緒だと思ったのに。
なんで、私をおいていっちゃったの?

―――鏡斉



目をさましたのは私一人だった。
死んだと思ってた私は普通に生きていて、胸の穴もすっかり塞がってた。
隣に君はいなかった。

私は山ン本じゃなかったから
あの人から生まれていないから
一緒に逝けなかったんだと思った。


そしたらね。
いたのよ。
裏切り者が。


「圓嘲…」
「アタシと一緒にいきませんか?お前なら大歓迎だ」

「なんであんた、片目ないのよ」
「さぁ?」


あいつの後ろにね、いたんだ。
陰陽師が。
見たことないやつだった。

少年って言うべきなのかな。


「……裏切り者」
「何とでもいえばいい」


私は圓嘲を睨んだ。
利用なんかされたくない。
でも、いくあてもない。


でも、逃げたの。
その数ヵ月後だった。


君から使いがきたのは。
どこから私が生きてるって情報つかんだのかしら。
でも、彼には迷惑をかけた。

彼のちからになりたいと思う。
鏡斉がいない今、私が生きてる理由はないから。


奴良組にいこうと思う。
私を必要としてくれるのならば。



百物語組幹部「首」改め
奴良組幹部


夜輪

309:NONO:2012/09/08(土) 11:06

ここまで出てきた登場人物

東条院海斗 「黒の陰陽師」

八岐大蛇蛇姫 、蛇神 「遠い日の約束」

夜輪 「夜輪花魁の怪」


所々、設定が変わってます。

310:NONO:2012/09/08(土) 19:57

他の話を知らないかたのための紹介

東条院海斗
別名「黒の陰陽師」
東条院家の当主であり、歴代最強の陰陽師。
京都在住。竜二と同じ高校の後輩。



八岐大蛇蛇姫
大蛇組若頭。
「遠い日の約束」では奴良組幹部にあたる。
現在の大将は八岐大蛇。
兄に九頭竜がいる。



夜輪
百物語組幹部「首」
元々は吉原の花魁で紀乃の禿であった。
賊に殺され、妖怪となる。
元は柳田と愛しあっていたが
最後は鏡斉と愛し合う。

311:NONO:2012/09/10(月) 13:34

第七話 拝啓

拝啓 奴良リクオ様


まず始めに
今までの数々のご無礼お許しください。

そして改めて、ありがとう。
よく私の居場所がわかったね。
私が生きていることも。


裏切り者に制裁を与える場をいただいたこと感謝いたします。



今まで、あなたと敵対していた私がいきなり幹部っていうのも変な話。
さすがリクオくん。
奇想天外ね。


私を呼んだってことは、それなりの理由があるんでしょ?
それくらいわかってるの、


近い内にそちらへ伺います。


では、また本家でお会いしましょう

312:匿名さん:2012/09/17(月) 12:03

面白い。

313:NONO:2012/09/22(土) 18:22

ありがとうございます!
>匿名さん

314:& ◆ouaI:2012/09/22(土) 18:49

第八話 盃

「ようこそ、お待ちしておりました」

リクオが深々と頭を下げる、その正面には
赤い着物をきた女がいた。


「こちらこそ、お招きいただきありがとう。リクオくん」

女は微笑んでそうかえす。
その姿は妖艶な色気がありまわりのものを赤面させる。


「いや、あんたが来てくれて心強ぇや。夜輪」
「買い被りすぎよ。私は強くないわ」

夜輪は首をふってそうかえす。
リクオは黙って盃をつきだした。


「夜輪、俺と盃を交わせ」
「これは……義兄弟になれって言うの?」
「お前の力が必要なんだ」


リクオの真剣な顔つきに夜輪は戸惑う。
百物語は終わっていない。
まだ、柳田がいる。

だが、鏡斎がいないいま自分に居場所はない。



「……いいでしょう。あなたと一緒に地獄のはてまで晴明をおってやるわよ」


夜輪は、力強く頷いた

315:神楽:2012/09/23(日) 22:50

NONOさん。やはり才能ありますね! 私もNONOさんのような文才があれはな〜。

316:NONO:2012/10/06(土) 15:02

ありがとうございます!

317:神楽:2012/10/07(日) 22:31

続きかきになる〜!

318:NONO:2012/10/07(日) 22:35

もうそろそろ書きますので待っていてくださいねー((
明日には必ず
>神楽さん

319:匿名さん:2012/10/09(火) 21:44

…まだですかね〜。続きが気になってしょうがないですっ!

320:GIANTS:2012/10/09(火) 21:45

続きがめっちゃ気になります
がんばってください!!

321:NONO:2012/10/10(水) 00:26

ごめんなさいー!
ネタが思い付かなくて((
頑張ります!頑張って書きます!
楽しみにしていてくださってありがとうございます

322:神楽:2012/10/13(土) 09:00

私はNONOさんがネタを思い付くまで気長に待ちますよっ!

323:NONO:2012/10/13(土) 14:36

第九話 吉秀の憂鬱

「ねぇ、どうしたのー?吉秀ってばぁー」

最近、上の空の吉秀に狂骨が話しかける。
返事をしない吉秀に向かってぷくぅと頬を膨らます。

「吉秀ー!」
「ん?あぁ、どうした?」
「どうした?じゃないよ!変だよ、最近」


その言葉に吉秀は苦笑いした。

「いや、ちょっとな」
「また、お姉さまのこと?」
「いや、陰陽師のこと考えてた」


黒の陰陽師のこと。
その事を説明するのには多少時間がかかった。

あいつの目的はなんなのか。
さっぱり見当がつかない。


「夕麗に聞いてみたら?」

狂骨が遠慮がちにいう。
その様子を見て微笑ましく思った。

「いや、あいつに迷惑はかけらんねぇ。俺一人で調べる」
「じゃあ、手伝う」

「いや、一人で大丈夫だ」



このとき
狂骨に頼っていればあんなことにはならなかったのだろうか。
今から起こる出来事を変えられたのだろうか。

だが、それは未来の話。

324:咲羽:2012/10/15(月) 00:05

わぁ…>_<
読んでて感動しちゃいました(T^T)

涙無しでは見られないですね。

これからも頑張ってください(*´▽`*)
応援してます(^^)/

325:神楽:2012/10/15(月) 22:03

おもしろ〜い!

326:NONO:2012/10/25(木) 18:48

ありがとうございます!
更新遅くてすいませんm(__)m
羽衣狐と吉秀をどーしようか迷ってまして…
近いうちに何話か更新します!

327:匿名さん:2012/10/27(土) 22:58

NONOさん頑張って下さいねっ!いつも応援します。

328:神楽坂:2012/10/27(土) 22:59

↑(上)のコメント、私です!

329:NONO:2012/11/06(火) 00:20

構成がつかめてきました!
ぼちぼちかきはじめます(*´∇`*)

330:神楽:2012/11/06(火) 19:43

わ〜い

331:匿名さん:2012/11/18(日) 22:44

まだですかねぇ…。

332:NONO:2012/11/22(木) 00:11

わわっごめんなさい!
まだかけてないです!
次こそは書きますのでっ

333:NONO:2012/11/25(日) 14:16

第十話 恐山にて

「ひっさしぶりだなぁ…この場所に来るのも、ええと200年ぶりか」

青森県恐山
かつては吉秀も修行した場所だ。
異様な空気に顔を顰める。


「だめだ。やっぱ苦手だわ、ここ」
「ここが恐山か…」


その呟きと誰かの声が重なった。
聞き覚えのある声。
声のするほうを見ると、吉秀同様驚いた顔をした奴がいた。


『あ、あぁぁぁぁ!!』


お互いに悲鳴にも似た声を上げ一歩のけ反る。
その場に居たのは、ぬらりひょんの孫と妖怪3匹。
それと我が子孫。


「吉秀さん?なんでここに…?」


特に驚いた風でもなく竜二が聞いてくる。


「ま、様子見だよ。秋房と…祢々切丸をみにな」
「あんた生きてたのか…」


リクオが呆けた声で問う。
ああん?と目つき悪く吉秀は睨んだ。

「生きてちゃ悪いかよ」
「んなこといってねぇだろ!その…母さんは?」
「生きてる。ピンピンしてらぁ」


小さく舌打ちして吉秀は言う。


「つか何でそんな切れてんだよ!」
「うっせー!夕麗を母さん母さん言うな、マザコン野郎!」
「ま…誰が!大昔の人間がなんでんな言葉知ってんだよ」
「勉強熱心なんだよ、俺は」
「熱心とはいわねぇ!!」


ギャーギャー言いながら登ろうとする二人をみてイタクは舌打ちをする。


「遠足じゃねぇんだぞ…」
「あの二人って似たもの同士よねぇ」


くすくすと紫が笑い、イタクの怒りは消える。
その時だった。

突如、死霊が出現したのは。

334:NONO:2012/11/25(日) 16:57

すいません!飛ばして会議のとこまでいっちゃいますっ

335:NONO:2012/11/25(日) 17:43

第十一話 主達の大会議

「出雲大蛇組 若頭・八岐大蛇蛇姫様ご到着です」

着くと同時に広間へ通される。
もうすでに見知った顔も来ていた。
蛇神と共に席へとつく。


「おお大蛇の娘、主らも呼ばれたか」
「まあ、父上の顔に泥を塗るわけにはいきませんので」


淡々と答える主に蛇神は少しだけ微笑むと視線を感じ、その方を横目でみた。

(あれは確か…四国の)

そんなことを考えていると別の声が聞こえた。
それは大会議の始まりの合図であった。


「国内17地方総元締めのみなさま、および構成員500匹以上の皆様。高いところから甚だ失礼いたしやす。
奴良組3代目奴良リクオでございます」


ぬらりひょんの孫が話し始める。
蛇姫の「若いのね」と言う呟きにコクリと頷いた。

話の内容は鵺の“清浄”についてだった。
蛇姫は退屈そうにそれを聞いている。
同でも良いからではない。

続く言葉、やるべきことがわかっているからだ。


「若造…いきるなよ」
「関東妖怪もおちたもんじゃのう」

そんな声が次々と聞こえる。


どうします?姫様…
そう思って隣を見ると薄らと笑みを浮かべている。


「ふふ…無様ね」


鶴の一声が広間を包む。
周りがおぉという歓声にもにたざわつきに包まれる。


「さすがは出雲大蛇組じゃ」
「大蛇の娘は話がわかる…見習え若造」


すると蛇姫が微笑みを崩さずにまた一言。


「あたし、あなた方を無様だっていったんだけど?」
「……さすがです、姫様」


みるみる張り詰める会場の空気。
微笑んだままの主。
大きく目を見開く奴良組一同。
興味深そうに笑う妖怪2名。


「小娘が生意気な!」
「遂に大蛇も堕ちたか、失望したわ」
「やはり娘にはむりじゃな」


などと勝手なことを言うもんだから思わず刀に手をかけてしまった。
きっと、あと10秒もしたらその場にいる1人くらいの首を刎ねてただろうと思う。


それを止めたのは2人の男の声。

336:神楽:2012/11/26(月) 13:41

面白いです!次回も頑張ってください。

337:NONO:2012/12/01(土) 14:22

第十二話 大蛇登場

「邪魔するぜ」

その時、少し低めの青年の声が響いた。
声の持ち主は入り口に大勢の妖怪を従え、微笑を浮かべたっている。
その整った容姿に女妖怪たちの視線が注がれる。


「遅れてすまねぇ。この度は、お招きありがとう、関東の主」
「あなたは……?」


リクオが不審そうに眉をひそめる。


「俺かい?俺は………」
「出雲 大蛇組現総大将・八岐大蛇」


蛇姫がため息をつきながらいった。
大蛇はうっすらと笑みを浮かべている。


「あたしだけで大丈夫だと言ったじゃありませんか、父上」
「ち、父上ぇ!?」


まわりの妖怪たちが目を丸くして、すっとんきょうな声をあげた。
それもそのはず。
この大蛇、見た目は25歳前後に見える。
そして蛇姫はだいたい15歳くらいだろうか。


「まあまあ、面白そうなんでちょいと来ちまった。あれ?ぬらりひょんはいねぇの?」

なんてずかずかと広間に入ってくる。
その様子を見て、蛇姫が声を荒げた。

「父上!遊びじゃないんですよ!だいたい父上が来ないって言うからあたしが代わりにきたんです」
「気が変わってさー」
「そんな安易な考えでどうするんですか!」


行きなり始まった親子喧嘩にまわりは動揺している。
蛇神はため息をつくと、茶をすすった。


「よ、よいのか?あれ…」
「心配なさらずとも、じきに終わります」



蛇神の言葉通り、この喧嘩は蛇姫の一言で片付けられた。


「母上に言いつけますよ」

338:神楽:2012/12/01(土) 23:53

面白いです!

339:NONO:2012/12/08(土) 17:24

第十三話 伝説の大妖怪

「改めてよろしく!ぬらりひょんの孫!」

大蛇はそういってニカッと笑った。
その後ろでは蛇姫が不服そうに頬を膨らませている。


「よ、よろしくお願いします」


勢いにまけたリクオが小さく会釈すると大蛇はさも愉快そうに笑った。
妖怪たちがざわつき始める。


「大蛇ってあんなに若ェのか?」
「いや、数千年は生きてるハズだ」
「どうみたって兄ちゃんじゃねぇか」
「きっと畏が強いからに違いない」


なんて言葉が聞こえてくる。


「……千年ほど前、俺も清浄を体験した。ありゃあ地獄だ。
しかも今回は鵺の子孫までいやがる。俺たちが団結しねぇで里を守れんのかってこった」


大蛇がまわりを悟すように言う。


「奴は力をつけすぎた。俺たち闇の領域にはいってくるってんなら…
全力で叩き潰すのが筋ってもんだろぃ?」


大蛇はまわりを見ると「帰るわ」と言って踵を返した。


「待て!大蛇…お前共闘しに来たんじゃなかったのか!?」
「共闘なら俺の優秀な娘がするさ。俺は裏方で里の警備でもすっかね。それにほら…」


大蛇は振り帰って真顔になった。
ある席を指して言う。


「九州のやつらどうした?もうとっくに…清浄は始まってるんじゃねぇのかい?」


その時、一人のからす天狗が広間にとびこんできた。

340:神楽:2012/12/09(日) 00:02

面白いです!とうとう九州ですか〜。私、水蛭子が一番好きなので楽しみです!

341:NONO:2012/12/09(日) 18:28

はい、九州いきます!
水蛭子の出番多目にしますね!

342:神楽:2012/12/09(日) 21:19

ありがとうございます♪

343:NONO:2012/12/12(水) 18:12

第十四話 いざ九州へ!!

「九州へ向かう!乗りたいやつは着いてこい」

鴉天狗からの伝達を聞いたリクオの判断は速かった。
そして、今わたしは空の上にいる。


「すごいのねー、奴良組の宝船って」


感心している蛇姫の傍らで蛇神は険しい顔をしている。
腕をくみ、足下を見つめている。
その姿は、誰も近寄りがたい雰囲気を醸し出していた。


「……大蛇様の言葉によると鵺は…御門院は並みの妖怪では太刀打ちできませんよね」
「そうねぇ」
「人数が少ないと思うのですが…」


蛇神の言うとおり、宝船の上には5人だけである。


「いいじゃねぇか、そのうち妖怪で一杯にしてみせるさ」

途中で口をはさんだのはリクオだ。
うっすらと笑みを浮かべ立っている。


「それに……6人だ。なぁ隠れてないで出てこいよ」


リクオが奥に向かって呼び掛けると、女が一人表へ出てきた。

「気づいてたの?」
「なんとなくな、そんなに俺が心配かい?夜輪」
「えぇ、無茶するの知ってますから」


そんなやり取りを眺めていると蛇姫が口を開く。


「勘違いしないでね。あたしたちは、あなたの傘下に下ったわけじゃない。あくまでも共闘だから」
「わかってるさ…」

344:神楽:2012/12/13(木) 23:15

面白いです!次回も楽しみにしています!

345:NONO:2012/12/19(水) 20:39

ありがとうございます!

346:神楽:2012/12/23(日) 22:29

…………まだ、かな?

347:NONO ◆JrGE:2012/12/30(日) 11:59

ぬら孫、雪麗がでてきて感激です

ねたぎれなのです←
もう少しお待ちください((謝!

348:神楽:2012/12/30(日) 23:16

NONOさん。私も『麗雪』出てきて嬉しかったです!(*^v^*)
あと、ネタぎれということを知らずにに、あんなこと言ってしまいすいませんでした…。

これからも小説書くの頑張って下さい!

349:神楽:2012/12/30(日) 23:19

すいません…。『雪麗』にするつもりが『麗雪』になってしまいました。

350:神楽:2013/01/01(火) 01:52

NONOさん、新年あけましておめでとうございます!
今年もよろしくお願いします!
これからもNONOさんの小説を楽しみにしています。

351:神楽:2013/01/27(日) 00:16 ID:UbM

すいません…。しばらくこれなくなりました。(母にパソコン止められて)

352:NONO ◆JrGE:2013/03/24(日) 19:49 ID:406

神楽さん、了解しました
更新できてなくてすいません。
本編の方、終わりましたので頑張って原作沿いにしていきたいと思います
また、お会いできる日を楽しみにしていますね!

353:ごりさん:2013/04/05(金) 21:36 ID:ufM

早く続きを読みたいです。楽しみにしています。


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