悪ノ召使

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1:& ◆JvHw:2013/04/04(木) 17:25 ID:PHo


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鐘の音が鳴り響いた。
広場全体に緊張が走る。
集まっていたひとびとは固唾を呑んで、広場中央に設置された断頭台に注目した――正確には、断頭台の上に立つ、ふたつの人影に。
人影の片方、鎧に身を包んだ赤い髪の女が、腰に提げた鞘から剣を抜き放った。
その力強い意志の炎に燃える瞳が映すのは、見るも無惨な姿の、"華"。
諸国から悪逆非道の王国と蔑まれてきた、とある一国の頂点に君臨する、女王。

長くに渡って圧政を敷き、齢14にして"悪ノ華"の異名をもって畏れられた少女は 今、世界のすべてを敵にまわしていた。

こがね色の髪は煤け、身に纏うドレスは所々破れ、両手は枷で拘束されている。
だが、そんな惨めな姿を民衆の前に晒してもなお、彼女の高貴さが失われるとはない。
背筋を伸ばし、視線は前。口は真一文字にきゅっと引き結ばれている。

その凛とした姿はまるで、世界に立ち向かうかのよう。

「"悪ノ華"よ」

赤い髪の女が、静かに口を開いた。
悪ノ華と呼ばれた少女は、無言で視線だけを女に向ける。

「言い遺すことは、あるか?」

そう言いながら女は手にした剣を振りかぶり、少女の細い首に狙いを定める。

それと同時に、広場に新たな人影が駆け 込んできた。
漆黒の外套を頭から被っており、その顔を覗き見ることはできない。
ただ、隙間から僅かに覗く髪は――断頭台の上に立つ少女と、たしかに同じ色 をしていた。
朝焼けのようなこがね色を。

「――っ」

息を切らして膝に手をついていた人影だったが、断頭台の上に立つ女と少女の 姿を見るや、慌てたように人波を掻き分けていく。

その様子を断頭台の上から見ていた少女は微笑みを浮かべ、視線を地上から引き剥した。 空はまるで落とし穴のように深く、どこまでも広い。
絶えず鳴り響いている鐘の音に耳をすませるように目を閉じた。

そして広場をすり抜けていく風を心地良さそうに受け止めて――

「あら、おやつの時間だわ」

――"悪ノ華"は最後の言葉を遺し、この世を去った。

2:杏音 モエ:2013/09/18(水) 17:34 ID:lsk

すんごく短い!
でも、内容が分かる・・・(泣)

この続きってないんですか?
たとえば、リン(悪ノ華)とレン(悪ノ召使)が再び会えるだとか、生まれ変わりだとか・・・
待ってます!

3:ASAYAKE:2014/05/21(水) 20:47 ID:OcY

他の曲のも書いて欲しいです!


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