政務官と魔導士の茶会【マギ】

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1:匿名さん:2014/04/10(木) 18:11 ID:B/I

シンドリア王国の政務官と天才魔導士が、なにやらお話しているようですよ―――?




別サイトに載せようと思っていたけど機会がなくて行き場のなくなったボツ小説がそういえばあったな〜
なんて思い出したので、供養というかなんというか、ここに載せます!よかったら見ていってください!
コメントいただければうれしいです(*´∀`)

2:匿名さん:2014/04/10(木) 18:25 ID:B/I

「嫌ですよ〜、なんであんな苦いものが飲めるんですか」


「その苦さが美味しいんじゃないですか。私だってあんな、ただ酔うだけの飲み物嫌ですよ」


「酔うだけじゃありません、ジュースみたいに甘酸っぱいのもあるんです!!
それにスーッとあっさり飲めるんです!」


「スーッとあっさり飲むから毎回毎回貴方はべろんべろんに酔うんじゃないですか!」





私、ヤムライハと、この国の政務官様であるジャーファルさんは今、新しく輸入したハーブティーの
試飲…………というのは名ばかりの実質的なお茶会をしていた。

ジャーファルさんは政務官という職についてるだけあって、毎日仕事で大忙し。


自由奔放な王が仕事を放り出したり、時折他所で粗相をしたりして逆に仕事を増やすので食事・睡眠
を取らぬこともしばしばだ。
けれど彼は文句を言わず、誰よりもはやく書類を捌く。仕事が好きだから苦ではないと本人は言うが、
目の下にくまを作って眠りながら仕事をする姿を見るとやはり心配になってしまう。

一時期王宮では「ジャーファル様寝てください!!」という言葉が飛び交った時がある。それでもジャ
ーファルさんは休まなかった。結局、王様が『ジャーファル執務室出入り禁止令』を発令するまで働き
続けていた。

3:匿名さん:2014/04/10(木) 18:39 ID:B/I



そんなワーカーホリック政務官様、実は仕事の合間(余裕があるとき限定だが)ティータイムを入れる
程の大のお茶好き。
一度行きつけの茶屋からジャーファルさんが帰ってくるのを見たことがある。普段王宮にこもりきり
なせいで真っ白な頬を紅潮させて茶葉を抱えて帰ってきた彼を見て、本当にお茶が好きなんだなぁと
しみじみ感じた。


かくいう私もお茶は酒と同じくらい好きだ。魔法の開発をしながらティーカップてお茶を飲むとか、
もう最高!

昔――――八人将結成前、ジャーファルさんが文官になる前はよく二人で自分の好きなお茶を持ち寄
ってきて飲んでいたのだが、最近はジャーファルさんの仕事が大変でなかなかできない。
だから久しぶりのお茶会は楽しくて、会話が弾むのです。ちなみに今はコーヒーと酒のどちらが美味
しいか議論中。

私の好きなものは酒、嫌いなのはコーヒー。ジャーファルさんはその真逆だ。
二人共お茶が好きなのに、面白いねって笑いあった。

4:匿名さん:2014/04/10(木) 18:44 ID:B/I






「―――で、どうです?このハーブティー。アクティアのものらしいのですが」





尋ねてきたジャーファルさんに、私は率直な感想を述べる。





「美味しいですね!今のはカモミールですよね。ハーブティーって時々すごく辛いのとか、こう……ス
ースーするのがあるんですが、これは絶妙な爽やかさです!」


「そう、よかった」





真剣な面持ちだったジャーファルさんの顔がほころんだ。本当に自然な笑み。思わず胸がキュンとして
しまった。

銀色のさらさらな髪、白い肌、吸い込まれそうなほど澄んだ黒い目、人を落ち着かせる優しい声。彼の
全てが、私は大好きだった。





5:匿名さん:2014/04/10(木) 18:58 ID:B/I






ジャーファルさんと出会ったのは、私がマグノシュタットからシンドリアに亡命してきた直後だった。



王様から道中シンドリアの話を聞かされていた私は、王様から与えられた情報と、元より噂されていた
話とをもとに、嫌というほど脳内でシンドリアの想像図を描いていた。夢と希望の国とも呼ばれていた
ので、サファイヤやルビーなどの宝石や金銀などがある、とても豪華な国なんだろうなぁ―――って。

実際はいい意味で予想と全然違った。サファイヤは輝く海だった。ルビーは容赦なく日差しを浴びせて
くる太陽だった。金銀はないけれど、それらよりも輝く人々の笑顔があった。シンドリアは、本当に楽
園だった。


初めて見る風景に、私の心臓は高鳴った。活気あふれる城下街、陽気な国民。誰もがみな、悲しい顔な
どしていなかった。


けれど、王宮が近づくにつれ私の心は沈み始めていた。こんな明るい国に、私は馴染めるのだろうか。


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