テニプリ【菊丸英二恋愛編第2弾】

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1:アポロ◆A.:2015/04/25(土) 18:39 ID:r2g

こんにちは、アポロです。また英二の恋愛小説を書きます。
以前は
『テニスの王子様~恋物語~【菊丸英二編】』
を書いていました。
その恋愛編第2弾と言う訳です。
第2弾ですが、1の続編ではないので御了承下さい。

第2弾が終われば他のキャラクターのも書くかも知れないです。

とりあえず今回は第1弾で出来なかった文化祭やバレンタインデー等をしたいな〜、と。

今回はヒロインが先に英二を好きになるパターンです。
というわけで、ヒロインも一新!

【七海 伊修】(ナナミ イズ)

3-6の女の子。とりあえず英二大好き。
テニス部マネージャーで一人称『私』の活発少女。
英二の事を『英二君』と呼ぶ。

ぐらいですね。ではでは。

__________________


「英二君っっっ!」


授業が終わり、私は今席を立った大好きな菊丸英二君に飛び付く。


「にゃ!?」


と、いきなりで驚く英二君。これがまた可愛い。


「やー、ホント天使だね君は!
可愛すぎるよっっっ!!」


私が天使やら可愛すぎるやら言うと、英二君はいつも膨れる。


「なんだよ〜、天使って、可愛すぎるって!
っていうかちょっと離れてよっ!」


英二君が照れてプイとそっぽを向く。
この表情……赤くなってて、ツンツンしててっ!キャーもう可愛すぎるよホントにっ、君って奴は!


と思い、シャッターチャーンス!
携帯を取り出してカシャッと写メを撮る。


「ちょっ!?やーめーてーよーっ!」


英二君が写メを撮られたのに気付き、携帯を掴もうと手を伸ばす。


「まぁまぁ、いーじゃんいーじゃん。」


私はそういって英二君のその写メを待ち受けにした。

2:アポロ◆A.:2015/04/25(土) 18:57 ID:r2g


伊修side


「やーめーてーってばーっ!」


英二君がつっかかってくる。
それをスラリとかわし、私は笑う。

そして抱き締める。
こんな光景はもうみんな当たり前になってきてるから、気に止める人はもう居ないっぽい。


「ちょっと!ホントに消してってば!」


ムキになって膨れ、声を荒げる英二君。

(今回のは少し可哀想だったかな。)

そう思い、ひとつの条件を出す。


「じゃ、今月の文化祭、一緒に付き合ってね?」


私が優しく笑うと、英二君は少し戸惑いながらも、


「分かったよっ!一緒に回るからっ、早く消して〜っ!」


半泣き状態の英二君。
可愛いよっ、マイエンジェル!!

そう心で叫び、うんうんと頷き、


「よろしいっ!」


私がそう言い、ポチッとその写メを待ち受けから外し消去する。
それを見て安心しきった表情の英二君。
そして私はこう告げる。


「じゃあ約束ね!半泣き状態な英二君!
約束破っちゃ駄目だよマイエンジェル!」


抱き締めた状態で告げて、英二君を離す。

英二君はホッとしたのか、安堵の溜め息。


「絶対だからね!」


無邪気に笑うと気が緩んだのか、英二君も笑う。


「分かってるよん!っていうかマイエンジェルって何!?」


そういったやり取りがあり、授業が始まった。

3:アポロ◆A.:2015/04/25(土) 20:30 ID:r2g

訂正。

第1弾とは全く違う、と書きましたが、やはり同じにします。

そして伊修がマネージャーというのも無くなりました。

すいません、書いといて……御了承下さいませ……。

4:アポロ◆A.:2015/04/25(土) 20:32 ID:r2g

訂正の訂正。

第1弾とは全く違う、と書きましたが、やはり同じにします。

第一弾とは話が全く違う、と書きましたが、やはり第一弾と同じにします。

すいません、何回も……。

5:アポロ◆A.:2015/04/26(日) 07:47 ID:r2g

次の休み時間。

伊修side


「英二くーーーん!」


私は先程の様に立ち上がった英二君に飛び付こうとした。
が、既に居ない。どこいったのかなっ?

教室内をキョロキョロ見回す私。
英二君居た!ドアのところ!

英二くーーーん、と叫ぼうとしたが、できなかった。
いや、やらなかった。だって女の子と一緒に居るんだもん。今は出来ないよ。
しかも相手が『赤神 いおり』ちゃん。
凄い美人で頭は全く駄目だけど、グラマーなんだ。そしてテニス部マネージャーをしてる。
それにしても楽しそう……。

と、思った瞬間、いきなり英二君がっ抱き締めてキスを!いおりちゃんにキスしましたよ!?
唇と唇で!
そのまま押し倒れる英二君、それにつられて同じく倒れるいおりちゃん。
なんか英二君、スゴいグイグイ行くなぁ。
いおりちゃん暴れてるよ、ジタバタと。
っていうか人前なのに、ってかなんでみんな気に止めないの!?おかしいよね!?
私の頭がおかしいの!?
そう思い見ていると、不二君が来た。


「……またやってる、ホント英二はいおりが大好きだなぁ。
いおりが困るんじゃないかな、あれ。
撃沈しちゃってるよ、いおり。」


そういいながらも微笑ましく眺める不二君。
っていうか止めてよっ!私のマイエンジェルが!


「ふ、不二君!止めて止めて〜!」


私が焦って言うと、不二君は頭に?を浮かべてこう言う。


「ん?どーして?」


不二君が呑気に言う。そんなこと言ってる場合じゃないよっ、私のマイエンジェルが!


「どーしてってどーしてよ!」


私が激しく聞き返すと、不二君は開眼し、こう言った。


「あの二人、付き合ってるんだよ?」


サラリと出てきたこの言葉。その言葉は私がなりたかった立場の。


「え!?なんで!?おかしいよ!
私が英二君と出会ったの3年生なんだよ!?
英二君取られた!これ絶対おかしい!」


私が必死に言うも不二君が次々と論破してくる。


「おかしくないよ、別に。
英二は一年生の頃にいおりに一目惚れしちゃって。
そして二年間同じクラスだったんだけど、今回別れちゃって。
だからそれを知らなかったんじゃないかな。
で、三年生の始め、まだ君が英二に出会ってない時だね、二人は付き合い始めたんだよ。
英二ってば『好きだ』の一言も言えなくて三年生になっちゃったんだけどね。」


面白いかのように笑う不二君。対する私は全く面白くない。
全然面白くない。私の英二君が取られたから。
っていうか英二君よくオーケー貰えたね。いおりちゃんの異名。
『氷の女神』
告白されて、ふり続けたからこう言う異名が付いたのに。


「じゃあな、英二。次の休み時間も来るよ。」


まさに女神の様な笑顔を英二君に見せて行ってしまういおりちゃん。
英二君ってば見とれちゃって顔真っ赤。
そしていおりちゃんが行ったのを確認すると、教室でしゃがみ込んで頬の染まりきった顔を手で隠す。

……乙女かっ、英二君!

私は心の中でそう叫ぶと、顔の真っ赤な英二を見る。
……氷の女神、それはなんでそんな名のかよくわかる。
男の子、女の子からも告白されてて、断った時、逆にそれに嬉しさを感じてしまうと言うからだ。
とりあえずそうなるのはMな人だけなんだけどね。

とりあえず私は悔しい。英二君に彼女が居たとは。
しかも不二君に聞いたら告白したのは英二君から!

もう、なんだかな……。

6:アポロ◆A.:2015/04/26(日) 15:28 ID:r2g


いおり、頭駄目って言ってたけど、ホントは頭良いです、かなり。


次の休み時間


「おーい、英っ……おあッ」


いおりちゃんが来て、英二君がバッと席を立つ。
そしていくつかの机の上をピョンピョン跳ねていおりちゃんに


「いっおーりぃぃいいいいい!」


と飛び付く。まるで私の様です。
いおりちゃんは、既にそういう英二君を受け入れているのか、困った様な嬉しい様なそんな感じに笑う。
恐らく周りはこう思っているだろうなぁ。


『私の天使とイチャイチャするな!』


あ、いや、違った。これは私の思ったことだ。
こう思っているだろうなぁ。


『……このバカップルめ。』


と。それくらい仲が良いんだもんな。
英二君といおりちゃん。
現に英二君いおりちゃんの頬にすりすりしてるもん。

そして会話が、


「や〜もう授業前に会ったけどさ、いおりが居ないと俺日本史以外勉強出来ないにゃ!」

「何言ってんだよ英二、今度英語教えてやるっつってたろーが。
少し英語を勉強してくれ、致命的だぞ、お前。
……まぁあたしも日本史だけは出来ないけどさ。」


いおりちゃんが格好よく笑う。その笑顔を見てると私もドキッとしちゃったよ!


「じゃあ日本史は、俺が教えてあげるよん!」


ガバッと抱き締める英二君。
オープンだなぁ、私もだけど。
っていうか英二君、彼女居たなら文化祭、どーするんだろう。
……私から取り止めにしてあげますか。

仕方なくそうする事にした。

7:アポロ◆A.:2015/04/28(火) 21:30 ID:r2g


「英二君!」


私は元気いっぱいに笑って英二君を呼ぶ。


「? 何?」


英二君は首をかしげて私に問う。


「やっぱり文化祭の約束……取り消しね!」


私が笑顔を作る。そりゃそうだ。


「えー!ホントー!?ヒャッホーイッッ!」


ハイテンション……やめて、何げに傷つくから……。

そう思うも、笑顔が半端じゃなく可愛い。


「でもさ〜、あんたはどうすんの?」


英二君がそれとなく聞いてきた、私は。


「友達と一緒に♪」


フフッッと笑う、笑顔があるのは英二君も同じ。

そして文化祭当日。


「イェーイ!文化祭ーー!」


元気良く叫ぶ英二君。
出し物がアレなのによく元気で居られるね。


「英二君ハイテンションだね!
ウチの出し物
『使用人喫茶』
なのに……。」


私が言うと、英二君の笑顔が失せる。


「え、何それ。」


知らなかったの!?あ、そー言えば寝てたね英二君。

すると不二君がやって来た。


「僕達男はメイドの格好でやるんだよ。」


と言い、英二君の分の服を持ってきた。

不二君の膝下スカートではなくミニスカメイド服です。


「ええええ!?俺これ着ないといけないわけ!?」


唖然呆然の英二君、残念でした。

8:アポロ◆A.:2015/04/28(火) 22:01 ID:r2g

英二side


「うぅ……。」



英二が恥ずがってる。すごい似合ってるけどなぁ。


「そうだ、いおりに見せに行こうよ!」


僕が英二を引っ張る。伊修さんは目、キラキラしてて、英二は


「このままで!?」


と、返した。当然うんと頷く僕。

ヤだヤだ言う英二を二人に隣の3-5組に連れていった。


「こんにちはー。」


僕がドアを開けながら挨拶する。
すると一人の子が出てきて、


「どーしたの?っていうか似合ってるね三人とも。」


そういわれ僕と伊修はありがとうと返しいおりを呼んだ。

3-5は……男装女装喫茶か……。

僕がそう考えると。


「こっちこっち〜、愛しの菊丸君が来てるよ〜。」

「え!? あ、オイ、ちょっと待て!」

「いーのいーの、その格好めっちゃ格好いいから!」

「あ、オイ待てって!」


そんな口論が聞こえた。
(先程の子に引かれて来たのは俺の大好きないお……!? いおり!?)

って思ってるだろうな、英二。


「……なんだよ、じろじろ見んなよ。」


いおりが恥ずかしがってそっぽを向く。

いおりのあの大きな胸は無く、多分サラシを巻いているんだと思う。
漫画とかに出てきそうなマントの着いた格好いい白のタキシード。
髪は『鏡音 レン』見たく後ろで結んでいる、結構長いけどそうは思わない。
っていうか似合い過ぎ……。

現にあの伊修さんも顔を赤くしながら見つめている。

英二だって顔赤いっていうか真っ赤、ポー……っとしてる。


「いおり……超似合ってる……。」


英二がいおりに見とれ、思うがままに声を発すると、いおりは


「え、英二だって似合ってるさ……。」


と、英二をジッと見つめる。

英二のトロン……とした目はまるで恋する乙女だよ。
その目で見つめられたいおりは耐えきれなくなったのか目を逸らす。
が、それでも見とれている英二。



「英二〜、戻るよ〜。」


僕が声を掛ける。ハッと気づいた英二はいおりの写真を一枚撮って僕達の所にやって来た。

一枚撮られたいおりが気づいたときには遅かった。


「英二ーー!それ消せぇぇええぇえ!」


そういうも聞こえない振りをした英二。
いおりは駆けてこようとするも、先程の子に「どうどう」と言われて居た。

9:アポロ◆A.:2015/04/29(水) 11:15 ID:r2g



「ハァ〜……。」


英二君が軽いと重いの間の溜め息を着いた。
英二君の目は未だトロンとしたまま。
……でもカッコ良かった。


「英二〜、おーい、戻ってきてよ〜。
参ったなぁ、英二が恥ずかしがってるのを見たかったのに。
そんなトロンとした目の『乙女チック』な英二はちょっと面白くないなぁ。」


不二君が不満を英二にぶつける。
それでもポー……っとしている英二君。
……いおりちゃん、英二君に愛され過ぎだよ。


そう心の中で嫉妬が起こるも、今は英二君の邪魔をしたくない気持ちの方が勝っている。


「文化祭、うまくいくと良いなぁ。」

10:火影◆A.:2015/05/02(土) 09:49 ID:r2g

文化祭は順調に進み、午後になった。
私と不二君は文化祭を一緒に回る事にした。
もちろん、ある事の為よ。


『面白くなってきたね。』

『うんっ。』


自然体で二人を尾行する。
二人、とはもー決まってんじゃん!
英二君といおりちゃんだよっ。


「いーおりー、次はどこいく〜。」

「そーだなぁ、とりあえずお前の行きたい所に行こうか。」


英二君に微笑み掛けるいおりちゃん。
っていうか完全に男の子だよ、気遣いがちゃんと出来てモテる男の子だよっ。


「にゃ〜、テニス部がやってる所に行こうよ〜。
青学の文化祭は二日間だから、今日はテニス部の手伝いは無いし。
明日は有るけどね。でも暇だから手伝いに行こうよ。」


英二君が言うと、いおりちゃんは笑って「そーだな」と一言。
こうならんでいると、身長差が結構有るんだよ。不二君の話によると、一年生の頃は二人ともおんなじぐらいだったって聞いたけど、今は確かいおりちゃんが163cmで、英二君が171cm。
8cm違うんだ。


「おーおー、やってんなぁ。」


いおりちゃんがテニス部の出し物の所に着いた。


「ああ、赤神、菊丸、よく来たな。
お前たち、次の日じゃなかったか?」


手塚君だ。何か準備してる。
何してるんだろう。


「手伝いに来たんだよん。どうせ公演は明日だろ?」


英二君が手塚君に言う。
「ああ」と一言返した手塚君。
へー演劇やるんだ。


「主役はお前らだからな、頑張ってくれよ。」


大石君もやって来てそういう。
「まっかしといてよ!」と親指をたてながら返す英二君。


「……手伝いに来たんなら早く手伝ってよ。
台本、オリジナルなんだから。」


いつもクールな越前君でーす。
あまりにもクール過ぎない?ちょっと可愛げ無いよ。

そう思うも不二君は笑いを堪えている。


「うん、分かってる、とりあえず暗記はしてるから。」

「ハイハーイ俺も俺も〜!」


元気よく返した二人。
「それならいいっすけど。」と、帽子を深く被った越前君。

11:アポロ◆A.:2015/05/03(日) 12:13 ID:r2g


次の日、文化祭二日目最終日。

朝からテニス部員は居なかった。


「とりあえず、公演見に行くまで時間はあるから、舞台裏、見に行こっかな。
不二君がOK貰ってるらしいし。」


私はそういって体育館舞台裏で集まっているテニス部員のところに居た。

舞台裏はかなり賑やかで桃城君と海堂君が衣装を着たまま取っ組み合いになっていたり、手塚君と大石君が最終メンテを行ったりしていた。

なんか生意気ルーキー越前君の友達らしき女の子二人も衣装に着替えていた。

英二君の服装は……!?
あれ英二君!?可愛すぎだよね、あれ!

英二君の服装はかなり綺麗なドレスを着せられていて、髪だってウィッグ付けて長くなってる。
髪色はそのままだけど、似合い過ぎでしょ、アレは。
どこからどうみても美少女にしか見えないよ!

その隣にはいおりちゃんの姿も見られた。
いおりちゃんの衣装は、男の人の服装。
男装女装喫茶の時の白いタキシードとは違い、青学レギュラージャージと同じ様なデザインのイケメン王子様な感じで、凄い格好いい。

っていうか英二君といおりちゃん反対じゃないの!?
一年生の越前君の近くにいる女の子二人はちゃんと女の子の服装してるよ!?

すると、いおりちゃんがこっちに居る私に気付いた。


「ん? 君は、不二と英二の同じクラスの……。」


いおりちゃんが私の名前を必至に思い出そうとする。


「私、七海 伊修。よろしくね。いおりちゃん。
あと似合いすぎでしょ、その服。」


私が自分で言い、笑う。「あ、ありがとう、七海ちゃん。」と優しく言ういおりちゃん。
そこにテニス部レギュラー陣が気になってやって来る。


「オイ、赤神、その子はなんでここに居るんだ?」


と手塚君がいおりちゃんを問い詰める。
するとそれには不二君が答えた。


「僕が良いよって言っといたんだ。責めないであげて。」


と、優しく手塚君を宥める。


「そうか、すまなかったな、赤神。
七海さんもゆっくり見物していってくれ。」


と手塚君がいおりちゃんに言ってから私に告げる。
手塚君には自己紹介はしていないけれど、知っていたらしい。
噂では氷帝学園の跡部君と同じく生徒全員の名前を覚えているっていうのがあるもん。

12:アポロ◆A.:2015/05/03(日) 17:15 ID:r2g


一応挨拶も終わったから、観客席に行こっかな。

席はほとんど満席。テニス部イケメン多いし、いおりちゃん居るからね……男女共にたくさん居るよ。
不二君が取っておいてくれた席について、しばらく待っていると、


『ブー』


と始まりの音が鳴る。

始まりの声が聞こえてくる。

幕が上がると、


『んん〜。
やっぱり、俺にはあの人が必要だよ。』


英二君が普通のカッコいい服装をし、立ちながら演技をしている。
っていうかやっぱり主人公は英二君がするんだね。
そして話の筋が分からない、これから分かっていくんだと思うけども、さっき見た王子様の格好とお姫様の格好は何だったの。


「……どうしたら会えるのかなぁ。
あの子は、今、何処に居るんだろう……。」


すると、回想シーンに入る。
それはある街のでの出来事。


『さて、久々の休日だーー!
今日は何しよーかにゃ〜。
甘いものでも食べよっかなぁ。』


英二君のキャラが出た主人公が言ったときだった。ズザァッと女の人が転ける。


『いつつ……。』


その人はいおりちゃん。

服装はスカートにずれたベルト。
黒色で服のふちが白、半袖フードパーカーの前のチャックを開けてる。
そしてブーツとニーハイソックスと、かなりカッコいい服装だった。
しかも胸の谷間が少し……。

き、気を取り直して。


『だ、大丈夫?!』


英二君が声を掛けて手を差し出す。
その手を取って、こう返す。


『ああ、ありがとう、助かるよ。
君、名前は?』


可愛く笑って英二君に名前を聞くいおりちゃん。
確か、名前はそのままでやるっていってた。


『菊丸だよん、菊丸英二っ。覚えといてね。』

『あぁ、覚えておく。
あたしは赤神 いおり。また会えたら良いな。』


そういって行ってしまういおりちゃん。
そして演技だと知っててもやはり可愛いものは可愛いらしく顔を赤くする英二君。

13:アポロ◆A.:2015/05/03(日) 22:21 ID:r2g


このお芝居、かなり面白い。

あのあとは、いおりちゃんに恋した英二君が想いを告げる場を何度か友人達につくってもらったにも関わらず、なかなか想いを告げられなくて、ずりずり引きずっていった。
そして恋敵が出てきます。『越前 リョーマ』君です。
いおりちゃんが知らない裏でバチバチと恋の火花を散らす二人。もちろんお芝居です。
そしてとうとういおりちゃんに好きな人が出来たんだと英二君はいおりちゃんの口から聞かされる。
少しショックを受けた英二君は気をとりなおして頑張ってと応援する。
それに対し悲しげに笑ういおりちゃん、この二人はどうなるのかーー!
ってな感じです。


『……、あの人の顔が頭から離れない。
いつものことだけどさ、いつも以上に離れない。
この気持ちを告げるにはちょうどいいって事かよ。』


一人呟く越前君。二度目ですがもちろんお芝居です。
そこに運良くいおりちゃんが現れました。


『どうした越前。こんなところで。』


演技とは言えあの笑顔は演技では出せない様な気もします。


『先輩……俺、俺っ。』


越前君がここから迫真の演技を見せた。

14:アポロq1w2e3r4t5:2015/05/04(月) 14:39 ID:r2g


『俺っ、先輩がっ……。』


越前君の言葉に対し、いおりちゃんは頭に?を浮かべる。

そして、


『先輩の事がっ、好きッス!』


言ったぁぁあああぁぁあ!
そして周りの女子がキャアキャア言ってる。
越前君、先輩に結構人気がある。理由はちっさくてクールで負けず嫌いでカッコいいから。
そしてその告白を自分に当てはめてキャアキャア言っておられます。


『越前、お前……。』


いおりちゃんが驚いた顔で演技をする。
越前君は芝居とは言え大勢の前で告白させられるのはキツいと思う。
顔赤いもん、しかも耳まで。


『……すま』


いおりちゃんが言おうとしたとき、越前君がいおりちゃんに詰め寄る。


『な、なんでなんスか、菊丸先輩のどこが良いんスか。
あんな人、猫でバカでひたすらアクロバティックやってるだけじゃないッスか。』


いおりちゃんの肩を掴み、悲しげに下を向く越前君。
その迫真の演技にみんな、私までも見入る。


『だから、かな。あたしはやっぱアイツが好き。
すまん、越前。気持ちは嬉しいが、受け入れる事は出来ない。』


いおりちゃんも負けてはいない。
みんなをよりこのお話に引きずり込んだ。

越前君は『そうッスか……。』と諦め、行ってしまった。
そこに越前君と入れ違いで英二君が走ってくる。
ここからが多分ラストパート。


『俺っ、言わなきゃなんないことがあって!俺っ、』


英二君が言おうとした時、いおりちゃんが英二君の唇を人差し指で優しく抑える。


『あたし、英二が好きだよ。』


その言葉に悶える男子達、いや男子だけじゃない、女子も。
英二君が笑って、


『ん!俺も、大好きだよっ。』


英二君がいおりちゃんを抱きしめ、唇と唇を交わす寸前で幕がそこに降りて最後は分からなかったが、その公演は幕を閉じた。


『これにてテニス部の演劇を終わります。』


と、手塚会長の声が体育館に響き、ドッと歓声の渦が起こった。


「いやぁ、すごかったね、いおりちゃんの演技!」


舞台裏で私がいおりちゃんや越前君、英二君、不二君や手塚君に挨拶する。


「あはは、照れるなぁ。」


と、照れながら恥ずかしそうに頭をかくいおりちゃん。

でも、本当に面白かった。

15:アポロq1w2e3r4t5:2015/05/05(火) 22:53 ID:r2g


文化祭が終わってから、テニス部レギュラーのいるクラスは人がたかっていた。
もちろんいおりちゃんのクラスも。
英二君には
「赤神先輩と付き合ってるってホントですか!!?」
とかそういう系の質問ばかり聞かれている。
そしてもちろん付き合ってる系の質問には、全て


「あったり前じゃーん、付き合ってるに決まってるっしょっ。
じゃないと抱き締めたりなんかさせてくれないよん!」


と、多少顔を赤くしながらも親指を立てて笑う英二君。
一方いおりちゃんのクラスには女子が多かった、かなり。
そして質問攻め。
その質問は、


「菊丸先輩のどこに惚れたんですか!?」


などと英二君に失礼な事言ってる子も居たし、


「私と付き合ってっ!赤神〜!」


と、いきなり想いを告げたり、


「すいませーん一緒に写真いーですか〜?」


写真を一緒に撮ってと言う子もいるし。


「私の想い……受け取ってくださぁい!」


と、ラブレターを渡されてるしまつでった。

16:アポロ◆A.:2015/05/08(金) 18:20 ID:r2g


「あ、いやぁ。……ゴメンっ!」


あ、いおりちゃん逃走した。私達の教室の前を通る。
そしてその姿を見つけた英二君はいおりちゃんを追い掛ける。


「いーおりー、後ろヤバイけど大丈夫ー!?」


英二君が叫ぶ。
いおりちゃんは、


「大丈夫な訳無いだろ!?ちゃんと周りを見ろ英二!」


と、言った所で二人の姿は見えなくなった。


NOside


「にゃっははっ!」


嬉しそうに笑う菊丸。それを見て赤神はクエスチョンマークを頭の上に浮かべる。


「何だよ英二。」


赤神が聞くと、菊丸はテレテレと違う方向を向く。
不思議に思った赤神は手元を見る。
と、


「……英二、これごときで照れんなよ。」


赤神がキツいツッ込みを入れる。
赤神と菊丸は気づかずうちに手を繋いでいたのだ。
菊丸はそのツッ込みを真に受けず、


「にゃは〜♪」


と、一言言い、指を絡める。いわゆる恋人繋ぎ。
流石に赤神は恥ずかしさで顔を赤くする。


「こ……の……!」


赤神はキレ掛ける。が、菊丸はニヤリと笑って、


「これごときで照れんなよって言ったのは誰だったかにゃ〜?」


意地悪に悪戯っぽく笑う。
それを言われれば返す言葉も無い赤神は「グッ……」と言葉を濁す。


「あっもう後ろに誰も居ないよいおり。」


菊丸が後ろを確認してそういう。「そうか。」と安心した赤神はホッと気を緩ます。


「にゃは☆」


菊丸は嬉しそうに手を見つめる。
それに気づいた赤神は


「いつ離すんだよ、コレ。」


と、呆れ果てた目で菊丸を見つめる。


「ん〜、コレ終わったらかにゃっ!」


菊丸はそういうと握った手を引っ張る。


「何すむっ!」


菊丸は赤神を引っ張ったかと思うと、キスをおとす。

苦しそうに息をする赤神に菊丸は追い討ちを入れるように舌を入れた。


「んっ……。」


菊丸は唇を離してにぱっと笑う。それを口元を拭きながら菊丸を見つめる。

17:アポロ◆A.:2015/05/14(木) 22:56 ID:r2g


「……いきなり何すんだよ。」


いおりは恥ずかしげにそっぽを向いた。

英二は、


「いおりが可愛いからいけないんだよ〜。」


ぷーと頬を膨らまして怒る。

その言葉にますます顔を赤くするいおり。


「……っ! ばっ、バカやろぉっ……!」


いおりは英二に体を預けるように英二の胸にもたれかかる。
それを上から抱き締める英二。


「ヘヘッ」

「何がヘヘッだよ、バカっ。」


いおりがそういうと、英二は「たまらないっ。」と言う顔をしてもっと強く抱き締める。

今、多分英二にはいおりがたまらなくかわいくて愛しくてしょうがないと思う。


英二が教室に入ると、伊修がとびかかってきた。


「えーじくーーん!」


それを今回は見事に交わし自分の席に座る。


「つ、連れないなぁ。どーしたの。」


伊修が聞くと、英二はもう幸せそうな顔をして、


「いおり抱き締めてきたから、今は誰にも触られたくにゃいんだぁ。」


と、夢見心地で告げた。
「まーたいおりちゃん?」と呆れるも内心は少し傷付いていた。
三年生になって、初めて好きになった人が、すでにもう彼女が居た。

それだけでいっぱいだったのにそれを言われると余計に傷付いていた。

18:アポロ◆A.:2015/05/15(金) 22:57 ID:.DE


私、七海 伊修、只今人生最大のピンチです。

英二君達青学の全国大会を見に来たのに不良に絡まれました。
相手は四天宝寺中学、めちゃくちゃ見たかった一戦なのに。


「ねぇちゃん一緒に来ない〜?」

「楽しい事しよーぜー。」


と、不良でお馴染みの言葉を言われて、結構です。と言い張ると、無理矢理連れて行かれそうになる。


「や、やめてください。」


その時。


「ちょっと何しとるんですか。不良お馴染みの言葉なんか吐いて。
恥ずかし無いんスか?」


喋り方に特徴がある、多分関西弁かな。

振り返るとそこには四天宝寺中学のジャージを着たピアスを付けた男の子が立っていた。

ああん!? とお馴染みすぎる言葉を吐いてその子に近寄る不良さんは一瞬にして返り討ちに。


「あ、ありがとうございました。」


私は笑ってお礼を言うと、その子は、


「ありがとう言うより先に名前いわなあかんのんとちゃいますか?」


厳しい一言を入れられて、私に苦笑い。


「ご、ゴメンね……。私は青学三年の七海伊修って言うの。」

「へぇ、青学ッスか。しかも一個年上。
俺は財前 光。四天宝寺中学二年。まぁよろしくお願いしますわ。」


無愛想に言う財前君。なんとなくテンションなどは英二君とは全く違うけれど、同じような感覚を私は財前君に抱いていた。

19:アポロ◆A.:2015/05/16(土) 08:02 ID:.DE



「……財前、くん。」


観客席(青学レギュラーといおりちゃん達にすごい近い)でぽつんと一言いつのまにやら出てきていた。

一人それを聞き取ったいおりちゃん、こっちに来た。


「へぇ、七海ちゃん、光、知ってるんだ。」


と、聞いてきて、私は『光』と呼んだのに驚いて答えと一緒に質問を告げた。


「うん、知ってる。さっきありがち不良に絡まれたとき助けてくれたよ。
いおりちゃんは財前君知ってるの?」


その質問にいおりちゃんは言いにくそうな顔をして私にだけ聞こえるように言ってくれた。


「実は財前光、あたしの親戚なんだよね。
小さい頃からあたしにだけなついてて。
四天宝寺とは知ってたけどまさか天才とまで呼ばれるレギュラー選手になってるとは。

……あ、これ、他言無用な、言うと英二がうるさいから。」


と、お願いポーズをして頼み込むいおりちゃんに分かった〜と返事をした。
ら、英二君がいおりちゃんに飛び付く。


「いおり〜! なんか呼んだ〜?」


と、無邪気な笑顔でいおりちゃんの後ろから手を回す英二君。

いおりちゃんはそのまま、


「いや、呼んでねぇよ、英二。七海ちゃんと四天宝寺の話をしてただけだよ。」


と、英二君をひっぺがし、優しく「早くもどろーか」と促すいおりちゃん。

その途中、いおりちゃんに『お願い』と言う意味を込めたウインクが飛んでくる。
それにこくこくと頷いてウインクを返した。

**

試合終了、私はいおりちゃんに誘われてレギュラー達と帰る事になった。
そして楽しげに私はみんなと話をしていた。

すると、


「ちょい待ちぃやっ!」


四天宝寺の遠山金太郎君が笑顔で立っていた。
その後ろには白石君、浪速のスピードスターこと忍足君、九州からの千歳千里君、一氏君、金色君、財前君も居た。


「なぁなぁ! 今日はありがとーな!
めっちゃ楽しかったわ! あとこしまえ! 次は絶対勝ったるかんな!」


そこまで言うと、白石君が呆れたように言葉を付け足す。


「全く、言葉が足りんて何回言うたらわかんねん。
つまりな、青学の皆さん、今日は一緒に打ち上げ行こうや、て言いたいねん、金ちゃんは。」


ああ、打ち上げ! 良いなぁそれ!

私がそう思うと、手塚君もそう思ったらしく、「なら店はこちらで決めよう。」と言った。


「良いな、河村。」

「え!? 俺んち!? まぁ大丈夫だと思うよ。
よし今日は食べ放題だ!」


もう半ヤケクソの河村が言った瞬間いえ〜と声が聞こえる。


「「で、結局どこに行くんや?」」


白石君と遠山君の声が重なり手塚君が「河村寿司だ。」と言うと、「えぇ!? 寿司!? ィヤッターーー!」と遠山君が喜ぶ。

20:アポロ◆A.:2015/05/19(火) 23:06 ID:.DE


「えっと、お邪魔します……?」


私は河村君の家『河村寿司』の店内へ入る。


「おう、入れ入れ! 今日は打ち上げか!? 知らん学校の奴も居るが今日はどんどん喰え!」


河村君のお父さん、すごい適当。

私はとりあえずテーブル席に腰掛ける。

隣には財前君、私の前にはいおりちゃん、その隣に英二君。

……すごい居づらい。


「英二、言ってなかったな。光はあたしの親戚なんだ。」


いおりちゃんがいきなり話出す。
英二君は「えぇ!?」と言わんばかりの顔をする。
そのいおりちゃんの発言にみんな顔を向ける。
乾君や白石君まで。みんな知らなかったんだ。


「そーっすわ、親戚なんです、いお姉とは。」


財前君がいお姉といおりちゃんを呼ぶ。英二君は英二君で「なんで言ってくんなかったの〜!?」といおりちゃんの肩を揺さぶる。

白石君が


「ざーいぜーん、お前こんなグラマーちゃんと親戚とか、反則やろ。」


何げにセクハラ発言をし、案の定いおりちゃんの蹴りを顔面に貰う。


「いお姉は恋愛感情で好きっすけど、白石部長見たく、そー言う考えは全く無いッスわ。」


と、白石を突き放す。遠山君が越前君に


「財前の親戚の人って名前なんてゆーん?」


って聞いて、越前君が



「赤神いおり、通称、赤神先輩。」


と、口数少なく言う。


「っていうかさっき財前なんていった!?
いお姉はなんちゃらって!」


英二君が別のところに食い付く。


「だから言うたっしょ、いお姉は恋愛感情で好きっすけど、って。」


それを聞いて、その場が固まる、いおりちゃんまで。
一人ズズズとお茶を飲む財前君。「ん? どないしたんスか」とぬけぬけと言う。


「ぇぇええぇえ!?」


驚く声が響く、「ざ、財前っ、いおりは駄目だよーーー!」と英二君はつっかかるし、忍足謙也君は「お前さらっととんでもない事をーーー!?」と喚いてるし。


「何いってるんですか、親戚でも付き合ったり結婚したりはできますで。」


と、英二君のライバル心にボンッと雑に火を付けた財前君。
手塚君は面倒臭いのか、もう放置して越前君や遠山君と話をしている。

21:アポロ◆A.:2015/05/19(火) 23:19 ID:.DE


数日後、私はあれからテニス部マネージャーとしていおりちゃんと一緒に頑張っている。


「ねぇっ! 財前からはあー言うの前から聞いてたの!?」


英二君がいおりちゃんを問い詰める。ブンブンと首を横に振るいおりちゃん。

そこに竜崎先生がいいに来る。


「次の連休は合宿だ! 四天宝寺と合同合宿をするぞ!」


と、言う声を聞き、英二君が固まる。

いかにも嫌だと言う顔をして。


「……修羅場になりそーだなぁ。」


ただ一人面白そうに呟いた不二君。


____合宿当日一日目。


大きな宿に、2つの学校のレギュラーが集まり、練習メニューを組み立てる。

その時はまだ大丈夫だった。

練習が全て終わった頃。



「さぁ風呂に入ってから飯だ! さっさといっせいにはいっといで!」


竜崎先生が告げる。
みんなは口々に疲れたなどの呟きを吐き捨て風呂場に向かった。


NOside


英二達が服を脱いでいるとき、財前が英二に話し掛ける。


「菊丸先輩はいお姉と付き合っとるんですか?」

「うん、付き合ってるよん。」

「ふーん、じゃあ別に俺がぐいぐいいっても大丈夫そうスね。」


財前は一言残し風呂に行ってしまった。


「……な、なんだよぅ、ぐいぐいいっても大丈夫って。やーな感じしかしないよん。」


英二も続いて風呂に入った。

22:アポロ◆A.:2015/05/20(水) 19:20 ID:.DE


英二達男子が全員湯船に浸かった時だった。

いきなりガラッと扉が空く。

そこには素っ裸のいおりが堂々と立っていた。

!!!!!!!!????????

男子勢は驚きを隠せない。
とりあえず、手塚・金色・一氏・大石・不二・桃城・海堂・千歳・乾・石田は別方向を向く。

鼻血を出しているのは、忍足、白石。
白石に関しては「全く無駄ないわ!」とか言いながらガン見している。

状況がよく分かって居ないのが二名。
金太郎とリョーマ。顔を赤くしながら状況を必死に理解しようとしている。

英二と財前は目を丸くしている。

すると、バッと横からタオルが早技で巻かれる。

伊修だ。伊修はタオルを巻き、顔を真っ赤にして、目をぐるぐるさせながらいおりに言う。


「い、いおりちゃん!? 頭大丈夫!? 恥ずかしいとか……そういう……羞恥心は無いの!?」

「ああ! 無ぇな!」


伊修の叱咤をさらりとかわし、ばばんと言い切るいおり。

すると、英二が身を乗り出して言う。


「い、いおり! なんではいってきてんの!?」


英二の言うことももっともだ。
すると、


「なにいってんだよ、ここ、混浴だし、竜咲先生も『いっせいに』って言ってたろ?」


腕組みしながら『意味が分からない』と言う顔で英二を見つめる。


「ええ!? ここ、混浴だったの!?」


と、英二は連続で驚く。すると財前が、


「えぇやないですか。いお姉おった方が楽しないスか?」


平然と素っ裸でいおりに寄っていく財前。

「……そ、それはそーだけど……。にゃあ?」


と、英二はみんなに答えを求める。
みんな何も言わない。


「もー! いいんじゃないの!? その代わり俺の隣だよ、いおりは!」


英二はヤケになり叫ぶ。

伊修は財前に大ショックを受けて顔を赤くしながら隠した。

風呂から全員上がると、手塚から怒られかける。


「お、お前はなんて格好で入ってきたんだ! そもそも共に入ると言うことはかなりの大問題だぞ!?」


その言葉に伊修も同意する。


「竜咲先生も竜咲先生です! 何も一緒に入らなくたって! 白石君と忍足謙也君なんか貧血ですよ!?」


伊修が竜咲先生に怒る。「すまんすまん」と軽く謝る竜咲先生、その伊修の言葉に


「謙也はホンマに貧血やけど、白石はガン見しとったで〜。」


と金太郎がすかさず言葉を吐いた。ギクンと動きが止まる白石君。


「ま、まぁまぁ。今回はホントに悪かったって。」


いおりちゃんの一言でこの騒動は幕を閉じた。

夜、いおりが布団に入っていると。


「……う、ん……うるせぇ。」


いおりと伊修の隣の部屋、つまり男子勢の雑魚寝部屋から ドタァンバタァン!と音が聞こえる。

いおりは伊修を連れて隣へ歩いていく。


「うるせぇぇぇぇえええ!」


いおりが襖をバンと開けると

23:アポロ◆A.:2015/05/23(土) 14:10 ID:.DE


「え、きゃぁぁあああぁぁぁあ!」

「うわああああああ!」


どどーん。
いおりちゃんが襖を開けると、英二君が逆さまに飛んできていおりちゃんに衝突。


「な、なにしてるの!?」


私が手塚君に聞くと、遠山君が「枕投げやー!」と元気良く言う。


「わ、わわわわわ。や、やわっ……。
わわわ。」


英二君がいおりちゃんの上でなにやら発している。

のぞきみると、英二君の手がいおりちゃんの胸に、


「なにしとんのですか菊丸先輩ぃーー!」


財前君が英二君をひっぺがす。
いおりちゃん撃沈。


「うぅ、ん。」

「あーあ、このねぇちゃん目ぇ回しとんで。」

「……誰か医務室に連れてった方が良くないッスか?」


越前の言葉に英二君がいおりちゃんを抱えて行ってしまった。

それに続いて財前君が急いで付いて行く。

それにすかさず私もついていく。
何するか分かんないんだもん。

24:アポロ◆A.:2015/05/23(土) 14:32 ID:.DE


一足先に医務室に着いた英二はいおりを布団に寝かせる。


「にゃ〜♪ やっぱり可愛いよなぁ。
反則気味だよ、反則。」


一人ぼやきながら、いおりの唇に顔を近づけた時。


「なぁにしとんのですか、菊丸先輩。」

「寝込みを襲うのは駄目だよ、英二君。」


財前と伊修が覗く。
じろじろと。


「……。」

「……。」

「……。」

25:アポロ◆A.:2015/05/23(土) 15:41 ID:.DE

英二side


「うわああああああああ! なんだよお前らああああ!」


俺が叫ぶ。時間差で。


「今、キスしようとしましたやんね。
俺、見てましたで。」


財前が言う。


「いーじゃんか! 彼女なんだから!」


俺がムキになって叫ぶ。
すると財前がハッとなにかを思い出したように、いおりに寄る。


「もーそろそろ起きる思います。」


財前が言うと、いおりがムクッと起きる。


「……んぁ。」


いおりがトロンとした顔をする。
財前が言う。


「いお姉は起き抜けはいっつも寝ぼけとんのですわ。」


そう言うと、


「あれ、光? 英二と、七海ちゃん。」


うぅんと目を擦るいおり。服がずれて肩が見える。


「ほ、ホントに起きた。」


七海が驚く。俺だって驚いてる。

それにしても分かんない。
財前がなんで側に寄っていったのか。

すると、


「んっ……。」


財前がいおりにキスする。
俺はワナワナと身を震わせ、財前に叫ぶ。


「なにしてんだよ財前のバカー!」


俺は財前にとびかかる。
すると、


「しようとした仕返しッスわ。」


にやっと笑って俺に言う。


「……お前らなにしてんの。」


いおりの寝ぼけが直ってる。
多分さっきの事は覚えていないと思う。


「うああああん、いおりがぁ〜!」


俺はいおりに飛び付く。

ぎゃああ! と声を上げていおりは後ろに頭を思いきり打った。


「いおり〜。」


俺が抱き付いていると、いおりに離される。
少しおかしく思った俺はどーしたのと聞く。

すると


「君は誰だい。」


いおりに怪訝な顔をされていわれる。

26:アポロ◆A.:2015/05/25(月) 21:03 ID:.DE



「……いおり?」


俺が唖然とする。
いおりはキョロキョロと見回して、とりあえず起きた。


「えっと、とりあえず、寝てたってこと……かな?
それに関しては礼を言うよ、ありがとう。」


服を整えながら俺達三人に礼を言い、出ていこうとする。


「ちょ、ちょっと待ってよいおり!」


俺が腕を掴むと、いおりは振り向いて、「なんだい?」と優しい顔を向けた。


「いおり、俺の事分かる!!?」


俺が顔を指差して、分かるのか確認した。


「……ゴメン、分からない。
それと、そっちのピアス君とポニーテールちゃんも。
なんか……ゴメン。」


いおりはすまなさそうに言って、俺に聞いた。


「君は私と関わりがあるかい?」


と、首をかしげて聞いてくる。俺は必死になって、


「俺は英二だよ、菊丸英二! いおりと付き合ってたじゃん!」


と、肩を揺さぶる。いおりは少しだまりこんで、


「……今、何が起こった? 菊丸君。
人名や行動が思い出せないんだ。
勉強なら完璧に覚えてはいるけれど。」


いおりは、この状況を打破するため、必死に思い出そうとしている。
すると、財前がふとこう言った。


「菊丸先輩がキスしたったらもとに戻るんちゃいます?」


ってさ。俺は一応、いおりに聞いてみる。


「だってさ。どーすむっ」


俺が聞くのより早くいおりがキスをしてきた。
すると、


「……おぉ! 戻った。」


いおりが声をあげる。俺はわああといおりに抱き付く。
そして聞いた。


「いおり、さっきまでの事おぼえてんの!?」

「おう。 記憶を無くした自分としてな。」


と、言うわりには、もとに戻るのがかなり早かったような。

まぁ良いや。


「ほな、もう部屋に戻りましょか。もうこの事に懲りてやめとるやろ。」


確かに。
俺はとりあえず、いおりを送っていくことにした。


「と・り・あ・え・ず〜、いおりは頭打ちたてだから♪」


と、言い、いおりを姫抱っこする。
いおりは下ろせ下ろせと喚くけど、嫌ならとっくに俺の顔殴ってる。

そのうち諦めて暴れるのを止めた。


「ね、七海。」


俺が俺の隣を歩く七海を呼ぶ。
「ん? 何?」と聞く七海に俺はこう言った。


「ちょっと二人にしてくんない? 
部屋入ったらでいーからさっ!」


俺が頼むと、七海はひどく悲しげな顔をするが、「うんっ!」と、承諾。

部屋に着き、気づいたら七海は既に居なかった。


「……下ろせっつってたのに。」


いおりがぶすっと愚痴をポロポロこぼした。

27:アポロ◆A.:2015/05/25(月) 21:19 ID:.DE



「駄目だよ〜、怪我人が動いちゃ。
それにいおりは『お・れ・の』なんだからねっ!」


俺は 俺の を強調して言った。
いおりは布団で赤く染まった顔を隠す。


「隠しても無駄だよーん、俺が見に行くからね!」


と、いおりがいる布団に俺は入り込む。
「なにすんだよ」とでも言いたげな顔を俺に見せるいおり。

それでも俺は可愛くて、


「いおり、ホント、駄目だよ、そんな顔しちゃ。
俺が駄目になる。」


俺はいおりをギュウッと抱き締める。
再び俺はいおりを放して、


「いおふっ……」


俺が名前を呼ぼうとしたとき、いおりが唇で塞いだ。


「……んな顔すんなよ。」


いおりが一言吐き捨て、俺に背を向けた。


「……ん。」


俺は小さく返事をして、後ろからいおりを引き寄せた。

すると、


「あかん、あかん、あかーーーん!」


財前が入ってくる。
バッと俺は財前に向き直る。


「なんだよ財前! いーとこなのに!」


俺が叫んだ。

28:アポロ◆A.:2015/05/27(水) 22:10 ID:.DE

伊修side

合宿も終わり、10月後半へと向かっていたある日。

__事件は起きた。


「赤神先輩も人使いが荒ぇなぁ、荒ぇよぉ。」


桃城君と越前君が私の横で、大量の食料を手にぶーたれていた。
部活の息抜きとしていおりちゃん家で息抜き会をするんだけど、それに必要な物を買いに行ってたの。


「まぁコレも特訓と思えば良いじゃん。」


私が言うと「そーっすね〜。」と不満気に頷いた。

とりあえず一旦部室に戻って、みんなで荷物を持ち、いおりちゃんに案内をしてもらい、いおりちゃん家に着いた。


「お、大きい……。」


不二君が目を開いて言葉を溢した。


「俺ん家と一緒か、それ以上ッスよ。」


越前君も流石に驚いてるみたい。

いおりちゃんは、


「さっさと入れ、弟がうるさくなる前に。」


いおりちゃんが玄関の扉をギィと開いた瞬間。


「いお姉さあぁぁぁあんっ!」


中2ぐらいの男の子がいおりちゃんにシュパッと飛び付いた。


「おかえりっす。」


その奥にはなぜか財前君も一緒に居た。


「と、とりあえずお前ら、入れ……。」


と言ういおりちゃんの指示を受け、ぞろぞろと中に入った。


「ほえー、広いにゃ〜。」


英二君が声を発すると、先程いおりちゃんに飛び付いた少年がジッと英二君を見ると言うか、
『観察しているような目』で英二君を見ていた。

するといおりちゃんが、


「紹介するよ。
こっちは弟の伶恩(れおん)。
身長は小さいが、英二や手塚と同じ中3だ。
弟っつーのはあたし4/12生まれ、こいつは12/24生まれ。
誕生日はリョーマと同じ日だな。
あとテニスじゃなくて、バスケ部所属な。」

「よろしくぅ♪」


いおりちゃんが紹介すると、れおん君はヘラっと笑う。
手塚君はうん知ってるとでも言いたげな顔をする。


「で、こっちが、テニス部な。」


いおりちゃんが言うと、みんなが笑う。


「へー、すごい個性豊かそー。
んで、こっちのほっぺたにバンソーコー貼ってる奴とは気が合わなさそーだ。」


と、れおん君は英二君を指差して告げた。
それに対しくすっと笑う財前君。

英二君はパニック。好きな女の子の弟に気が合わなさそうとか言われたんだもん。
そりゃそうよ。


「ぁ、大丈夫大丈夫、気が合わなさそうって言っただけで、嫌いとは言ってない。
むしろ気が合わなさそうだけど、性格はかなり好きな方。」


へへっと笑うれおん君。

29:アポロ◆A.:2015/05/30(土) 13:09 ID:.DE


「うぎゃぁぁ!」

「あはははは!」

「おい! も少し静かにしろ!」


等とワイワイ騒ぐ声がいおりちゃん家の大きなリビングに響く。

っていうかみんな統一性が無さすぎ。


「ぎゃあ!」

「わあああ!」

「おらあああ!」

「えーい!」


という楽しげな声の横で、財前君が何かくすくすと笑う。

私は財前君に聞いた。


「どーしたの財前君。」

「ん? いやー、菊丸先輩あれヤバイっすわ。」


そこまで言うともう一度くすくす笑い出した。

30:アポロ◆A.:2015/06/04(木) 16:01 ID:.DE

息抜き会も終わり、財前君の笑みの意味も分からず、普通に楽しく過ごせた。


次の日、部活には、一人の女の子がやって来た。

竜崎先生が言った。


「今日からこの子もマネージャーをしてくれる! 仲良くしておやり!」


と、元気よく言う。その子はツンッとしていて、クールな感じだった。

すると、越前君が口をパクパクさせる。


「どーした越前。金魚のように口を開けて。」


と、手塚君が容赦なく言った。
越前君は「いや、何でもないっす。」と、向こうに行ってしまった。


「えーと、『リョーカ』って言います。
一年です、よろしくお願いします。」


必要最低限の言葉で会話するリョーカちゃん。

部活が終わって、いおりちゃんに「一緒にファミレスに行かないか?」と誘われ、もちろん行くことにした。

メンバーは私といおりちゃん、いおりちゃんが居るのだから当然英二君も居るわけで、それに不二君も行くことに。

31:アポロ◆A.:2015/06/06(土) 17:41 ID:.DE


「さー何喰う?」

「あ、僕はコレ。」

「あ、私も。」

「俺はコレ〜。」

「じゃああたしはコレでいーや。」


私達が注文していると、私達の席に一番、目に付く席に注目がいく。


「ん? あれ、おちびじゃないの?」

「あ、ホントだ。リョーマじゃん。」

「越前、誰かと話してるよ。」

「誰とだろう。」


私達がごちゃごちゃ言ってると、相手の顔が見えた。


『リョーカちゃん?』



越前君と対しているのはリョーカちゃんだった。


「にゃに? おちびとリョーカちゃん付き合ってるの?」


知らないよ、そんなの。

でも、おもしろくなりそう♪

32:アポロ◆A.:2015/06/11(木) 21:35 ID:.DE



私達が耳を澄ます。


「……から。……して……話したら良……。」


聞き取りにくいけど、話したら良……ってどういう意味なんだろう。


「ま、良いじゃん。リョー……いや、【越前君】♪」


リョーカちゃんが言い直したのに気になるけど、ただならぬ関係があると見た。

意外だなあ、あんな喋り方なんだ。


「ま、当分この事は伏せておこうか。
私が正式に青春学園に転入するまで、そこんとこよろしくね。」


と、リョーカちゃんは立ち上がり、私達を通り過ぎて行ってしまった。

すると、


「何してるんスか、先輩達。」


越前君が私達の所に来て、低いトーンで告げる。


「いやぁ、マジで偶然だよ。
ここにこようっていってたらたまたまリョーカちゃんと話してるリョーマを見掛けてさ。」


いおりちゃんが微塵の悪気も見せずに淡々と言った。

ふぅんと怪しげに私達を見て、越前君は行ってしまった。


「どんな関係なんだろうね。」

「そーだにゃ、当分この事は伏せておこうかってどういう意味だろ。」


私達の疑問は募るばかりだ。

33:アポロ◆A.:2015/06/13(土) 14:33 ID:.DE

その後の部活にて、リョーカちゃんが越前君のきょうだいで有ることが判明した。

その次の日。

私はこのままでは! と思い、英二君に告白するべく、私のよき理解者である財前光君に相談に乗ってもらう事にした。


「いやぁ、ゴメンね〜、いきなり誘っちゃって。」

「いや、いいんスわ。

あんたやし((ボソッ」

「なんかいったのかな?」

「いや、なんもないスわ。」


ここはある広い公園。
今日は平日なので、夕方。この時間帯には誰も居なくなる。


「で、なんスか相談って。」

「ん〜と……私、ダメもとで英二君に告白しよっかなって。」

「ふーん、

やっぱ菊丸さんなんや((ボソッ」

「どーしたの? さっきから。」

「なんもないスわ。」

「それなら良いけど。
私、彼女居るって聞いたときは諦めてたんだ。
けどね、私やっぱ英二君好き。諦めきれないから。」

「そー……なんですか。」

「エヘヘ。」

「……一つ……言わせてもろてもええですか。」

「ん? 何?」

「……。」

「どうしたの?」


私がベンチに座ってる財前君の顔を覗き込む。

その私の顔をちらりと見て、また下を向く。


「あんたの話を聞いて、覚悟、決まりましたわ。」

「え? なんの?」

「……俺、あんたが好きみたいッスわ。」

「へぇ〜……。









って、ん!? 」

「反応遅いッスわ。」

「ご、ゴメンね反応遅くて。」

「で、返事は?」

「え?」

「返事待っとんねんけど。」


財前君は顔を赤く染めつつ、私に答えを聞く。


「えっ……と……す「やっぱいいスわ。」え!? どー言うこと?」

「自分で言わせる言うこと。」

「え!? んっ。」


財前君はいきなり立ち上がり、私にキスをする。

私の頭は混乱中。
しばらくして、財前君は口を離す。


「答え……決まりましたか。」

「……うん。」


私は今ので決心が着いた。
私は「よろしく」と言う。そのとたん財前君が私を抱き寄せる。

そして耳元でこう呟いた。


「学校はちゃうけど、よろしくな、『伊修』。」


と。

34:アポロ◆A.:2015/06/13(土) 14:44 ID:.DE

同時刻。

「いおりーー!」

「どうした英二。」

「えへへ! 今日、なんの日か知ってる?」

「なんの日……って。
11月28日……あ! 英二の誕生日だ!」

「えー、忘れてたの?」

「……ゴメン。」

「じゃあ忘れてた分俺の言うこと聞いてくれる?」

「……仕方ないなぁ。」


あたしがいきなり聞いたから英二は考え込む。

そしてこう言う。


「じゃ、いおりはなんにもしなくていいよん。」

「はぁ?」


あたしが怪訝な顔をする。
すると、英二はあたしを抱き締めた。


「なにすっ」

「へへっ、じゃあコレ、前も言ったと思うけど、




























いおり、すっごい愛してる。」

「ん、ありがとう。」


END((意味不


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