大切なあの人へ手向けの花束を

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1:◆SA:2017/11/29(水) 16:20



 涙を堪えるように下唇を噛む。少し離れたところで我慢できずに泣き崩れる女の子の姿があった。それをきっかけに周りにいた女の子たちが次々と啜り泣き始める。ギリッと拳を握り、今にも溢れてしまいそうな感情と涙を押さえつけた。


「こんなのって……ないよ……」
「やっと、やっと信じられる人ができたと思ったのに……」


 聞こえてきた声にギュッと目を閉じる。

 瞼の裏に浮かぶ笑顔の姿。


 ずっと真剣に向き合ってくれた人。


 どんなに酷い言葉を連ねても屈しなかった人。


 ときに一緒に笑い、泣いてくれた人。


 同じように馬鹿をしてくれた子供のような人。


 今までの奴等と全然違った。傷みを解ってくれた大人なんて、この人しかいなかった。




 なのに……。




 明るく笑うあの人の写真が、とても切なくて悲しくて。


 クラスの皆と一緒に卒業するんだと笑っていた担任教師。


 卒業を目前にした二月末。
 あの人は、学校の校庭で血だらけで倒れていた。



「……先生を殺したやつ……絶対に許さねぇ……」


 自殺をするような人じゃない。だから見つけ出すんだ。



 あの優しく強い先生を殺した犯人を……。


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2:◆SA:2017/11/29(水) 16:21

《ストーリー》
 去年の四月。県内の公立高校。学校内でも問題児の集まりのクラス3年C組に担任として赴任してきた教師がきた。
 1年の時に素行や問題を抱える生徒を2年の進級と共に一つのクラスにまとめた。
 その過去一年間の間にどの教師もこのクラスの生徒たちの心を開かせることはできず、短期間で辞職していった。

 次第に大人に対して期待もしなくなった生徒たち。外見だけで判断する大人たちに子供たちは固く心を閉ざしていく。そんな矢先の赴任だった。

 クラスの生徒たちは担任に、さまざまな嫌がらせなどをして追い出そうとしていたが、担任は正面からぶつかってきた。
 今までにいなかった大人かもしれない。
 いつしか生徒たちの担任に対する気持ちが、一人また一人と変わっていった。

 担任と生徒たちの絆が強くなってきた冬。 卒業は数週間後に迫っていた二月末。

 学校の屋上から飛び降りたらしい担任の遺体が見つかった。屋上には遺書らしき紙と並べられた靴が発見された。

 卒業を楽しみにしていたはずの担任が自殺なんかするはずがない。
 生徒たちは無念に死んでいった担任のために、犯人を捕まえようと立ち上がった。



《スレの主旨》

 スレの始まりは担任が赴任してきたところです。さまざまな問題を抱える生徒たちと向き合い、絆を深めていく。
 そして担任が殺されてから犯人を見つけ出すミステリー要素も取り入れたものを目指します。

 最初は青春学園もので、後半は犯人探しのミステリーものへと切り替わる風変わりなスレとなります。
 卒業式を迎える3月15日までに犯人を見つけ出すことが最終目的となります。


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