気が付くと関根 渚は、紅に沈む空と果てが見えないほどに広大な花畑が広がる空間にポツリと置かれた、小さなベッドの上に横たわっていた。
自分は何をしていたのだろう、直前までの記憶を探っても何もわからない。ただ友人と話しながら車道沿いの道を歩いていただけのはずなのに。
手元や服を探るも持ち物はなく、どうやら身一つの状態であるらしい。
座っていたベッド脇にあった机の上には花瓶と、小さなメモ。
メモには「花を生けて。それが目覚めの手段 」と書かれている。
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