僕らの未来について話をしよう。【創作bl短編集】

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5:まかろんさん、◆u/U:2018/01/25(木) 22:54


ザァァァアァァァァァァァァ

「なぁ、雨なんだけど。」
『そだね。』
「いや、今日一緒に出かけるはずだったじゃん!」

俺の隣でゴロゴロ転がるな。人ん家だぞ、、、。
はぁ、ま、俺も出かけたかった、けど。
口に出して言ったら朱音が浮かれるからぜってーいわねぇけど。
俺ん家はそこそこ大きい方だ。父が議員してるから。
だからよくこうやって俺が招く。
だいたいゲームしたり宿題したりのんびり過ごしたり。
休日もよく2人でいる。
今日は学校帰りに俺ん家に寄った。
お互い部活も委員会もなかったから。
久し振りに2人で制服で出かける。はずだった。
そう、雨が降ったから俺ん家に寄ったのだ。

「いーやー!俺出かけたかったーーー!」
『そんなに俺と2人でいるの嫌かよ。』
「っ!違う!俺はつぐみとクレープ食いたかったんだよ!」
『冗談冗談。また今度クレープ食いに行こうぜ。』
「絶対だぞ、」

少し拗ねた恋人の姿が見たくて冗談を言えば
想像していた通りの返しをしてくれる。
そんな恋人が不意に愛しくて仕方がなくなって
後ろから、ふわり、と抱きつく。
いい香りに包まれて落ち着く。
ふ、と相手の顔を上目遣いでちらりと見れば少し驚きながらも優しく微笑んでいた。
ほら。
そういうところが好きなんだって。

「つぐみ。」

俺を呼ぶ声に反応し、顔を上げると

ちゅ、

優しいキスの音がした。
触れるだけだけどとても幸せな味。
クレープなんかよりも甘くて甘くて大好きな味。

「んー。好き、大好き、愛してる。」
『、、、俺もだよ。、、、愛してる。』

なかなか言わない言葉を口にして、ぎゅーと抱きしめ合う。
恥ずかしい。


コンコン、

「紅茶をお持ちいたしました、」


突然のノック音に2人揃って肩を震わせる。
あ、使用人が飲み物を持ってきてくれたのか。
左をむけばそちらも、俺を見ていた。
ふふ、と笑いあった。

『入っていいよ。ありがとう。』

まだまだ雨は上がらないみたいだから、
もっとのんびり話そうか。


【雨の日】



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