デス第二帝国

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1:皇帝ヴィルヘルム=フォン=モーゼル:2018/11/25(日) 14:48

我が名はヴィルヘルム=フォン=モーゼル。旧皇帝デスの実弟にして、祖国を裏切りし反逆者なり。

53:皇帝ヴィルヘルム=フォン=モーゼル:2018/12/15(土) 12:34

(あれから10年が経過した。
第二帝国は、共和国のように暴力革命こそなかったものの、帝国臣民の間には、精神革命が勃発していた。観念論的哲学を基礎とする近代合理主義が諸邦に広がり、以降科学的・批判的な哲学を始め、実用的な論理が発達していた。いわんや臣民は理性を重視するようになった。
また、学問の国として初等教育の義務化が施行された。また各地では大学が建設され、その成果として高度な科学技術や先駆的な社会科学の分野である社会福祉が研究されたりなど、帝国政治および軍需製造に大きく寄与した。
こうした第二次産業革命により帝国は軍国主義化していた。
当初は古典的自由主義の制度拡充に務め、経済成長を促進しようと試みていたものの、資本主義経済体制のメカニズムが生み出した経済格差によって社会主義思想が弥漫し、平等の理念を掲げる社会民主主義政党などが公式として成立した。その後は社会民主主義政党が政権を担うなど帝国の経済成長の阻害となった。
現皇帝および首相はこれに対し、皇帝暗殺計画の露呈を取り上げ社会主義に対する鎮圧法を制定した。以降、社会主義系の政党は解散され、言論や出版、結社、集会などには厳格な検閲のもと、社会主義を徹底的に蹂躙した。また、首相は社会主義を帝国の敵とみなし、帝国臣民の結束力を高めるなど否定的国民統合の政策が実行された。)

54:皇帝ヴィルヘルム=フォン=モーゼル:2018/12/15(土) 12:49

(社会主義が徹底的に弾圧され、一時的に臣民は、帝国政治に反感をもった。しかし植民地市場の獲得や先だった第二次産業革命がもたらした重化学工業は帝国にとっても臣民にとってもすこぶる目覚ましいものがあった。こうした帝国産業分野により貿易黒字国として福利を享受し、かつての第一帝国が招いた大衆貧困を打ち破り、安定した経済成長、好景気を迎えることに成功したのである。
内政として、近代合理主義の大衆化や国民統合政策(民族対立の除去)の成果、男子普通選挙が実現した立法府、重化学工業による好景気、帝国の圧倒的軍事力は、吸血鬼と人間の種族を超えた臣民としてのナショナリズムの発達に貢献した。こうして帝国は一つの連邦国家として、こよなくして結束することに成功したのである。)

55:皇帝ヴィルヘルム=フォン=モーゼル:2018/12/15(土) 13:13

(しかし国家財政と国内経済を支える国家独占資本主義などの大企業による海外市場の権益拡大の必要性がナショナリズムの高揚に伴って叫ばれるようになった。
しかし、海外植民地権益は、連合王国や共和国、連邦や合衆国、あるいは昨今に統一された王国などによって、もはやもぎ取る箇所がなかった。
さらには依然として非公式帝国主義運動が国内で始まっており、政府もこれに勤しまなけらばならなかった。政府は参謀と協力して軍国主義をさらに制度化した。
小さな海洋国家でありながら強大な海軍力により、地球上の5分の1の陸地面積をもつ植民地権益を保有し、かつ海上を自由奔放に支配し、第二次産業革命前には列強随一の金融力と経済力を誇った連合王国に対し、帝国は植民地分割の要求を試みようとしたのである。
いわば脅威を与えるために、帝国の高度な科学力をフル活用した帝国海軍力の増強に務めて、海上の勢力を二分化する形で軍事力を背景にした交渉をもちかけようと計画を策定した。)

56:皇帝ヴィルヘルム=フォン=モーゼル:2018/12/16(日) 01:40

愚かなるパルルマン第三共和国政府は、我らが帝国臣民の同胞ヴァンピール諸民族の無条件かつ不条理な虐殺活動を国家政策として正当化している。

(かつて、パルルマン第二帝政期であったパルルマン国は、スペーン立憲王国の王位継承問題で帝国に対して、一切の妥協を知らない要求をして、なおかつその後の無礼極まりない電報内容を打電した。これにより、パルルマン国内でもデス国内でも双方ともの世論は、怒りに導かれた。以降、パルルマン国はこの電報事件を契機にデス第二帝国に対し宣戦布告してきたのだ。
しかし、パルルマン国にデス第二帝国は圧勝した。また、パルルマン国家元首である皇帝を、捕虜として拿捕し、さらにはその場で強制退位させパルルマン第二帝政を瓦解させた。当時、列強では国家元首が捕らえられたことなど空前であったため、パルルマン国民は今までにない屈辱を味わい、激しい怒りを露わにしていた。
そして第二帝国は彼らの首都を陥落させ、ブラーヴ宮殿で、正式な戴冠式を執行した。その後、パルルマン国では臨時国防政府が設置されて、第二帝国との講和により巨額の賠償金請求、一定領域の割譲など、不平等的内容を含む講和条約を受け入れざるおえなかった。パルルマン世論は、戦争のリベンジ精神と第二帝国に対する憎悪で満ち溢れていた。
それが右翼によるクーデタや、デス国スパイ冤罪事件などにも直結することにもなるなど、事実国内では、反デス感情が顕在化していた。)

57:名を捨てし者:2018/12/16(日) 12:10

@スペーン王位継承問題でデス帝国はパルルマン帝国(今の共和国)に譲る。
Aパルルマン皇帝の大使は、デス帝国の首相に、スペーン王位継承権の放棄の要求を打電する。
Bデス帝国首相は、これを印象操作して一部削除などして改ざん。皇帝にも伝えるとともに、国内にも公表→帝国世論は反パルルマン感情を。
Cこれに対して、パルルマン国内でも、反デス感情が高まる。しかしパルルマンは軍事的に用意できていなかった。さらには国民の圧力で皇帝は宣戦布告せざるおえなくなった。
C以降、開戦するが、パルルマン皇帝は途中、捕虜となり強制退位。列強の国家元首が捕虜となるなど前代未聞→パルルマン国民は屈辱的。
デス帝国によりパルルマン首都陥落、ブラーヴ宮殿でデス帝国の正式な戴冠式が行われる。→パルルマン国民は屈辱的。
Dパルルマン第二帝政は崩壊、臨時国防政府の設置と共に、デス帝国に降伏し、講和條約を結ぶ。
講和條約内容としては、賠償金請求や、領土割譲→不景気となる→パルルマン国民は屈辱的、憎悪が芽生える。
のちに明らかとなったデス帝国軍の中にはヴァンピール民族もいる。→パルルマン国民は屈辱的。

58:デス=アライダ=モーゼル:2018/12/18(火) 22:48

(帝都から遠く離れた南西貧民街にて、泥まみれの青年はかつての玉座を渇望するように現皇帝、つまりは実の弟に憎悪を滾らしていた。昔はブクブクと太っていたが、今は見るに耐えないほどに痩せ細っている。肌は荒れ、伸びきった髪の毛に貧弱な身体。おまけに身包みを引き剥がされたため、この極寒の中でも仕方なく裸でいる。羽織っているのはどこからか盗んできた汚れきった絨毯のみである。この若き男は自らを闇の帝王と称した、第一帝国の旧皇帝であった。急死したかと思われたが、実は死んでいなかった。彼の暴力的・恐怖的な専制政治は国家の停滞を招くとして政府が機密に彼を死んだことにしたのであった。)

くっそ…あいつめ…よくも俺の座を奪ってくれたな…!!ぜってーぶっころしてやる…!

59:名を捨てし者:2018/12/23(日) 02:14

サラヘル事件としてデス帝国より南東、オストリアン=マジャル二重帝国の帝位継承者である皇太子夫妻がバルカン王国に訪問中、中央バルカン王国出身の青年により暗殺された。
青年は二重帝国の併合政策に反対派であった。
今後の情勢としては、オストリアン=マジャル二重帝国は、中央バルカン王国への宣戦を布告することが予想できる。
また中央バルカン王国の民族系統として、キエフ帝国と同民族である。したがってキエフ帝国が軍事的介入すること、もしくは軍需物資を与えることは必然であると同時に、二重帝国内においては実質的に三つの民族に分けられるため、超多民族国家といっても良いほど政情と軍制は安定していない。おまけに近代化は推進しておらず、近代諸兵器のみならず近代魔術すらも完成していない時代錯誤の国家である。そのためデス帝国への協力の要請は可能性として多分に想定し得る。
そして二重帝国とデス帝国で締結されたドナウ友好条約によりこれを拒否することは国際信頼上、無理難題であると思われる。
一方で、デス帝国への復讐心を滾らした世論を持つパルルマン共和国はキエフ帝国との同盟を結んでいるため、デス帝国への軍事的措置は十分にあり得る。加えてかつての共和国領リュテス市が、今現在デス帝国領となっているために、これを取り戻すためにも戦争への介入はほぼ確定であると予想ができる。
デス帝国の海軍増強によって、今まで海上覇権を掌握していた連合王国にとって、これは大いなる脅威となり、共和国と通商条約を締結し、さらにはキエフ帝国とも協約を結んでデス帝国を包囲するように三国協商連合を結成した。加えて歴史的背景もあり、仮にもしデス帝国が戦争に勝利した場合、覇権主義国家の生誕を意味することになり、連合王国政府はこれを断固として許すべからざるものとして忌避すべきという開戦派と、開戦後、軍事援助をしつつ共和国軍の軍勢の様子を見て介入するか否かを決定する穏健開戦派、それから今回の戦争には一切として関与しない中立派に政治的勢力は分立した。
デス帝国は、後発帝国主義国家である真南のイラテン統一王国やオストリアン=マジャル二重帝国との同盟を結成し、列強諸国の勢力は早くも二分化した。
また何よりも、列強は帝国内の吸血鬼の存在を未だに認めていなかった。かつての風習通り、合理至上主義のデス帝国以外の連合王国や自由合衆国、共和国、キエフ帝国の列強諸国その他の諸国家でもヴァンピール民族はもとより人間以下と見なされている。無論、デス帝国と同盟国である統一王国や、二重帝国は面従腹背、本音を白状すれば吸血鬼には懐疑的であろう。このような反吸血鬼感情は、各国のナショナリズムを高揚させさらなる帝国への開戦を求める世論を形成していった。
かくの如きにして体系的で重層的な社会事象が相互に誘因し合って世界大戦への火種は撒かれた。


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