自宅に帰ると、私は絶望した。 家中が荒らされている……いや、まさかそんな。 ちょっと家を空けただけで、空き巣が入るなんて……想定外だ。 「……どう、しよう」 家の中に足を踏み入れて、ドキドキしながら居間を覗いた。 ……駄目だ、ここも荒らされている。 どこまで進んだんだろう、と思い足を進めるが、荒らされていたのは居間までだった。 「……なんでよりによって今日なのよ……」 荒らされている部屋に横たわる母親の死体を見ながら、私は涙を流した。