>>165の続き
『ハートの石は知っている』#6
「おい、アーちゃん!」
フンだ。
和くんに聞くもんか。
小塚君は、ゆっくり私の方を見て言ってくれた。
「僕の方が詳しくないと思うけど、若武ってああいう奴だろ?とりあえず僕は無視してる。僕にはどうしたらいいか分からないから。」
ほっとけばいいのか。
そうしたら、関わらなくて済む。
ん?
関わらなくて済む?
「立花さんも、まずはほっとけば?」
まあ、どうしたらいいのか知らないしね。
小塚君の方が分かってるじゃん。
「小塚君ありがとう。」
にっこり笑うと、小塚君は頬を赤く染めた。
そして、下を向きながら一言。
「立花さん、ありがとう。立花さんって可愛いね。」
えっ?
か、可愛い?
私が?
ないない、絶対ない。
それを、和くん聞いてないよね?
和くんの方を向くと、思いっきり睨んでいる和くんがいた。
「何でなのっ?どうしてみんなにいい顔するの?自分のことしか考えず、他の子のことを考えずに!」
メイりんとメアりんもうなずいて見ている。
小塚君も、和くんを見て。
うんん、若武を見て。
「アーちゃん!」
自然に、涙がポロポロ出てくる。
ああ、もうヤダ。
「ダイッッキライ!もう、絶交よ!」
続く