※基本三人称。作成時間5分の適当作品。
ギャグ(?) なので 情景描写ほとんどなし。
表現は超適当なので そこは目を瞑ってください。
…*…*…*…*…
ある晴れた日の午後。
KZメンバーは、事件解決後 和臣の書斎に集合していた。
各々の会話を弾ませ、笑い声が部屋に響いている。
そんな中、和臣は何かを思い出したように ピタリと会話をやめて、顔を怖ばせた。
「おい、どうした? 」
和典が声をかけるが、返事をしない。
暫く室内に沈黙が続いて、パッと和臣が顔を上げ 彩の瞳を捉える。
「アーヤ、今何時?」
「は?」
皆 豆鉄砲を食らった表情となる。
そして深い溜息が漏れる。そんなことを言うために、わざわざ こんなに溜めを作ったのか。と言わんばかりに。
彩は自分の腕時計を見「4時だけど」と言う。
そこで彩は はたと ここにも立派な掛け時計が置いてあるのに気がつく。
「どうしたの、いきなりそんなこと聞いて。
時間が知りたいなら、掛け時計があるじゃない」
不思議そうに尋ねる彩。
「ちげぇよ、そう意味じゃなくて!! 」
少し忌々しそうに 彩を睨み、自分の髪の毛をくしゃくしゃと掻き乱した。
その様子を見ていた彩以外のKZメンバーが、ああ。と納得したように声をあげた。
そして、何かを思いついたように翼が 悪戯な瞳を輝かせて 口を開く。
「アーヤ、若武はね 時刻を聞きたいんじゃないんだよ」
「どういうこと?」
首をかしげる彩に、翼は妖美な笑みを浮かべながら 彼女の耳に自分の口元を近づけた。
『“お前にマジ”って言って欲しかったってこと』
翼の吐息が耳にかかり、甘い低ボイスが脳内に。
彩の顔はみるみるうちに赤くなり、口をパクパクさせた。
「なっ‼ 翼 何言って……」
彩は真っ赤だった。しかし それは頬がとか、耳がとか、そんな生易しいものではない。Tシャツの襟から覗く細い首から上が、裾から覗くスラっとした腕が、全部真っ赤。まさにサーモグラフィ要らず。
「おい、てめぇ アーヤに近づきすぎだ‼ 」
「美門、ふざけてんのか⁉ 」
「ちょっと、アーヤ 真っ赤だよ‼ 」
「アーヤ、大丈夫? 」
その様子を見た男子どもが黙っているはずがない。
次々と翼に対する怒号、もしくは 彩を心配する声が聞こえる。
「えー、でもさ、若武は この返答をして欲しかったんでしょ?
元凶は若武だよ。俺はただ教えただけ 」
語尾にハートでもつけそうな口調でそう言うと、“ね、アーヤ” と同調を求めるように、いや からかうようにまた彩に顔を近づけた。そして、彩の身体はさらに熱を帯びる。
『 あぁ‼ もう、お前近すぎだ‼ 』
和臣の叫び声が再度響いた_________
FIN*