forget me not

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1:しょぼんR◆xg:2016/04/03(日) 12:51 ID:zE6

《ドナウ川の伝説》
その昔、若い騎士ルドルフが恋人ベルタとドナウ川河畔を散策していると、岸辺に咲く美しいこの花を見つけます。

ルドルフはベルタのためにその花を摘もうと岸を降りましたが、誤って川の流れに飲まれてしまいます。
彼は最後の力を尽くして花を岸に投げ、ベルタに

「私を忘れないで」

という言葉を残して死んでしまう。残されたベルタは、亡き人の思い出に生涯この花を身につけ、その花は「勿忘草」と呼ばれるようになったと。

※死ネタです
※感想待ってます

2:しょぼんR◆xg:2016/04/03(日) 20:16 ID:zE6

唐突だが、俺の職業は殺し屋だ。
人を殺すだけの簡単なお仕事、といえば簡単だが、
長年こんな職業をしていると、殺された奴の“思い”がわかる。

今日の仕事は比較的楽な仕事だった、しかし、思いはいつもよりも、重く感じた。
泥濘に嵌る様な不快な思いを感じながら、俺は行く宛もなく、路地裏を歩いた

家には帰りたくない、洗濯物すらできない俺の部屋は、まさに混沌だった。
すると、道の脇に、手足だけが伸びている、年頃の少女を見つけた

捨てられたのだろう、この国は捨て子が多いことで有名だ。
長い間見つめていたらしく、少女は聞いた

「……お兄さん、何?」 
「いや、お前、捨てられたのか?」
「そう、捨てられたの」

見た目よりもずっとか細い声を出し、少女は告げる。
勿忘草色の目をした少女に、俺は聞く、

「……家事はできるか?」
「できる、裁縫も少々」
「行く宛はあるのか?」
「……ない」
「決定だ、住み込みの家政婦として俺に雇われろ、小娘、給料は弾んでやる」
「…いいの?」
「ああ、俺の部屋の汚さにビビるなよ?」

ここで一人うずくまっていても、将来の道は娼婦になるだけだろう、
だったら、拾ってやる方がまだマシだ。
俺は家に向かって歩き出す、後ろについてくる少女は、何故か微笑んでいる様に見えた。

3:しょぼんR◆xg:2016/04/06(水) 06:07 ID:Ohg

路地裏を歩き、家に向かって歩いている途中、少女は様々なことを尋ねてくる

「お兄さんって殺し屋だよね?」
「俺は殺し屋だ、あとお兄さんと言われる程には俺は若くない」
「……おじいちゃん」
「何故そうなる……?、まあ、おじさんだな」

小生意気な少女と共に歩くおじさん、どうみても娼婦館に売り飛ばす直前にしか見えないだろう、そんなことを考えながら歩いていると、少女が不思議そうな顔で聞いてきた

「おじさんの名前って、何なの?」
「シヴァ=サレラ、だ、お前の名前は何だ?」
「シア、簡単な名前だと思わない?」

自嘲気味に話す少女の背中が、とても小さいことに気がつき、少しだけ胸が苦しくなった。
暫く歩き、俺が住んでいるマンションのエントランスに辿り着いた。

「へぇ、結構綺麗な所住んでるんだ、シヴァさん」
「中まで綺麗だとは限らないぞ?」

いきなり名前で呼んできたことに少し戸惑ったが、そこまで違和感は感じなかった、部屋の前に立ち、ドアを開けた瞬間、少女はこう呟いた、

「何この部屋…汚い……!」
「部屋が汚いから引っ越しもできなくてなぁ…」
「それ、致命的な弱点じゃない?」

とりあえず少女を部屋に入れ、明日は大掃除だな、と一人考えた。

4:匿名:2016/04/18(月) 00:18 ID:E.U

主って蓮田住み?

5:ライ麦@しょぼんR◆xg:2016/04/19(火) 16:18 ID:DzA

>>4
どこだよ蓮田


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