【リレー小説】学園女王【企画?】

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124:ビーカー◆r6:2017/03/30(木) 16:38

廊下を歩きながら、会長と璃々愛は若干抑え気味の声で話をしていた。会長から事情を聞いた璃々愛は、複雑そうな顔をしている。
「……で、それを飲んじゃったの……」
「ごめんなさいね。せっかく用意してもらったのに……それにしてもあの子、頭高くない?」
「どうする会長、処す? 処す?」
どこぞの将軍の様なやりとりを繰り広げる会長と璃々愛。会長はにこやかに微笑んではいるものの、表情には珍しく疲弊が見え隠れしていた。資料の作成の為に印刷室へと入ると、百合香は溜息をついて椅子に座り込む。憂い気な会長の姿に、璃々愛まで元気を無くしていく。
「……気に入らないわ……これじゃあ私の計画が台無しよ。せっかくあの文芸部を潰してしまうチャンスだったのに」
百合香が弱音を吐くのは久しい事であった。というよりも、百合香の計画が邪魔されるという事自体が滅多になかったのである。
璃々愛はそんな百合香の顔をしばらく見つめると、やがて出来る限り明るく振舞って言う。空元気に過ぎないものだったが、それでもその声は華やかに響いた。
「大丈夫だよ、かいちょー!」
百合香の手を強く握ると、その目をしっかりと見つめる。
「このまま文芸部の好きにはさせない。アタシがいずれちゃんと潰してあげるし! かいちょーに逆らう奴らは、みーんなアタシが始末してあげるんだから!」
璃々愛の笑顔を会長はしばらく自信の無さそうに見つめていたが、やがてゆっくりと微笑み返すと言った。
「ありがとう、璃々愛ちゃん。……神狩さんも璃々愛ちゃんも××××も味方してくれて、私は幸せね」
明るい笑顔から一変、璃々愛は怪訝そうな顔をした。
「かいちょー、またそいつの話?」
百合香はくすくすと笑い、立ち上がって印刷機に向き合う。
「役に立つのよ、あの子? ……そうね、そろそろ活躍してもらおうかしら」


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