友情ごっこ

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1:リリカ@恋歌◆JA (;`・ω・)つdice3:2017/03/10(金) 17:00

「おはよっ、愛結璃。」

「おはよー、日菜莉。」

ごくふつうの、挨拶だけど、私にとって、日菜莉は親友じゃない。

この『クラス内だけ』の親友だ。

2:リリカ@恋歌◆JA ( -.-)ノ ・゚゚・。dice1:2017/03/10(金) 17:06

Aprilー4月ー

クラス分けの表を、何度も見る。

ウソ……………。

優香と離れた……!

サイアク。

比較的、友達が少ない私にとって、クラス分けは最悪なのだ。

小学校生活五年目。

あと二年で卒業なのに!

ため息をつく。

3:リリカ@恋歌◆JA (;`・ω・)つdice3:2017/03/10(金) 17:22

当たりを伺うと、私以外、皆嬉しそうだ。

ああ、家へ帰りたい。

と、思っていたら。

「高峰さん??」

明るい声がする。

振り向くと、佐々木日菜莉がいた。

佐々木日菜莉とは、話したコトがない。

お互い、合わないと思っていたからだ。

「下田さんと、離れたの?」

「佐々木さんは、吉村さんと、離れたの?」

確か、吉村郁美と一緒だった。

「うん、ねぇ、高峰さん。」

「何?」

佐々木日菜莉が、何のようだろう?

「私と、友達にならない?」

友達…。

まあ、ぼっちは、嫌だ。

「良いよ、よろしく。」

こうして、佐々木日菜莉と友情ごっこが始まった。

4:リリカ@恋歌◆JA 季節外れな小説です♪:2017/03/10(金) 17:38

「今日は、各自自己紹介をしてもらいます。5ー2組、担任の、朝島渚です。一年間、よろしくね。」

朝島渚センセーは、ニッコリ笑う。

自己紹介とか、嫌だなあ。

隣の佐々木日菜莉(なんと、隣になったのだ!)が、囁く。

「めんどくさいよねぇ。」

「確かに。」

朝島センセーは、私を指名する。

仕方なく、立つ。

「高峰愛結璃、趣味は読書。よろしく。」

パチパチ

次々と、自己紹介をする。

私は、佐々木日菜莉と喋っていたから、クラスメートの名前は、てんで覚えていない。

センセーが、教科書を配る。

国語の教科書、分厚い!

サインペンで名前を書く。

この一年間、無事に終わると良いな。

5:リリカ@恋歌◆JA:2017/03/11(土) 10:38

クラブ決め

今日は、クラブ決め。

今日こそは、優香と一緒になりたい!

クラブは、

バスケットクラブ、卓球クラブ、バドミントンクラブ、サッカークラブ、クッキングクラブ、茶道クラブ。

優香は、茶道クラブに入るらしい。

私も、入ろう。

としたら。

佐々木日菜莉が、

「クッキングクラブに入ろう!」

私の肩をつかみ、クッキングクラブの所に連れて行く。

「署名するよ!」

佐々木日菜莉が署名してる間、茶道クラブの所を見る。

定員が集まった印の、プラカードが上がる。

サイアク。

また、優香と離れたよ。

佐々木日菜莉が、カードを渡す。

仕方なく、

高峰愛結璃

と、書く。

かくして、私の優香と一緒に入れる確率が、無くなってしまった。

6:リリカ@恋歌◆JA:2017/03/12(日) 16:14

どうしてこう、佐々木日菜莉は、しつこいのだろう。

口にできない疑問を、心の中でぼやく。

……私は、優香と一緒にいたいのに。

まあ、佐々木日菜莉と仲がよかったら、良かったで、得するけどね。

自分を沈め、佐々木日菜莉のもとに向かった。


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