キラキラしていた、あの人。
テレビで見かけて、憧れた。
絶対、大会に出る!
現実は、すごく難しかった。
「何でよ!陽菜乃も知ってるでしょ!?此処まで計画してきたこと!」
禀ちゃんが怒鳴った。
その迫力が凄くて、私と陽菜乃は黙ってしまった。
意外にも、反論したのは華音ちゃん。
「私も、分かるよ。分かるから、別の日にしよう。チケット、誰かに回せば良いよ。」
華音ちゃんの諭す声に、流石に皆黙った。
時計をみると、かなり時間が経っていた。
風子ちゃんが、
「私は、イヤだよ。それでも、x小学校の創立記念日のイベント、出たかったら出れば。でも、私と禀、由香は行かない。これ聞いたら、結衣も行かないと思うよ。」
今日は、ことごとく練習にならなかった。
風子ちゃんや、禀ちゃん、由香ちゃんがおどらなかったから。
ううん、おどったけれど、やる気がない感じだった。
私と陽菜乃、華音ちゃん、AYANO先生はほとほと困ったんだ。
陽菜乃が言ってたけど、
「風子たち、コレって言い出したら、止まんないんだよね。」
確かにそうだと思う。
でも、切り替えるのも大切だと思ったし、何よりもx小学校に迷惑を被る気がする。
はぁー。
やっとチアの練習が終わり、ホッとしていたら。
「禀、由香。帰ろ。」
風子ちゃんが禀ちゃん、由香ちゃんに声をかける。
そして、いそいそと出て行った。
陽菜乃が憤慨して、
「何あれ!?態度悪すぎ。」
華音ちゃんも、うなずいた。
私も、流石にあれはダメだと思った。
と、AYANO先生が来た。
「ねぇ、風子たちがあんな態度とるの、どうしてかわかる?教えてくれる。」
私たちは、顔を見合わせて、AYANO先生に説明をし始めた。