1%の叶わない恋

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1:莉愛◆8Q:2017/04/13(木) 22:10

題名は
『1%の叶わない恋』です。
『ここは明確スイーツ研究部!』シリーズも書いてます。

デビュー作

小説を書くことは2回目ですが頑張りたいと思います。
アドバイス、感想お願いします!

37:みぃ◆8Q:2017/09/01(金) 17:33

そうですね。
ありがとうございます。

38:世界一可愛い美奈子:2017/09/01(金) 17:35


イカになってみたかわいいわたし☆
私は世界一かわいい美奈子よ。よろしくね
夏休みらしく海にいる生き物のような格好にしてみたわ
今回の私のポイントはなんといってもこのかみがたよ
この髪は自由自在に動かせるの
これでビーチのイケメンを誘惑するのよ〜
まとまった髪が10セットあるから
一気に10人の男を私のもとに誘い出すことができるわ
あ、でも無理やり誘い出してるわけじゃないのよ
イケメン男たちが私にメロメロになって寄ってくるのよ
一言であらわすと、「恋の侵略者」ってところね
ちなみにあなたたちがこの格好をまねしても
例の微生物にしかみえないわね
かわいそうな人たちねー
おほほほほほほほほっ

39:心菜◆iI:2017/09/01(金) 17:40

やめて下さい
注意されたのにまたしましたね
ほかのスレにも上げてる見たいですが
迷惑なのでやめて下さい。

40:みぃ◆8Q:2017/09/01(金) 17:45

心菜さんありがとうございます。
もう、無視して小説楽しみましょう。
良ければ、目を通してください。
決して面白くはありませんが。

41:みぃ◆8Q:2017/09/01(金) 17:57

18.主演の可能性は?

愛花、鈴音、わたし、とっても幸せだよ。
あの病院の日から、まだ会えないままだけど、知ってるよね。
わたしに秘密があること。
竜也くんにも言えない、秘密が。

「夢丘ちゃん、怖かったねえ!」

竜也くんが片方の手でわたしの手を。
もう一方の手で車椅子を握りながら歩き出す。
確かにものすごく怖かったなあ。
わたしなんかは、叫びまくり。
竜也くんに迷惑かけたかも。

「これからは、もう門限もあるから、帰ろ。夢丘ちゃん家まで送るよ。」

「待って!家の10メートル前くらいでいいよ。」

竜也くんはキョトンとしていたけど、笑って、「夢丘ちゃんカワイ〜!」って…。
秘密があるんだってば。
やめてよ〜。

「電車、電車。」

竜也くんと一緒に駅へ向かい、家まで送るか、10メートル前で終わるか話していた。
お願いだから、10メートル前で。
お母さんが出てきたら困るの。
わたしが、ちょっと竜也くんの話したら、会うって聞かなくて。
ずいぶん燃えてるから、恥ずかしいんだよ〜。
好きな人の前で〜。

「あ、電車来た。」

竜也くんに押してもらって、ゆっくりと電車に乗る。
揺れるの、まだ怖いなあ。
明日からはいよいよ仮入部。
必ず演劇部行くんだから!

「俺、夢丘ちゃん応援してるから、きらりの言ったことなんか気にするなよな。頑張れよ演劇。」

「ありがとう。ぜ〜ったい、卒業するまでに主演取るんだから!」

拳を突き上げると、竜也くんはハハハッっと笑った。
主演かあ。
取れるかな、わたし。
こんなこと言ってるけど、絶対無理。
可能性なんてないよ。

42:みぃ◆8Q:2017/09/01(金) 18:07

19.演劇部の仮入部

結局、昨日は家まで10メートル前でやめてもらった。
ごめんなさい竜也くん。
どうしてもバレたくないのぉ。

「夢丘ちゃん!」

家を出ると、竜也くんがいるぅ!
お母さんはもちろんいて…。
めんどくさいことになりそうだ。

「悪いけど先行くね〜。」

わたしは、逃げるように家から離れたつもりだけど。
そりゃあもちろんのこと。
車椅子と、竜也くんが走るのは、わたしの方が不利。
あっさり捕まったんだ。

「どうしたの夢丘ちゃ〜ん。」

「何でもないよぅ。」

会話を交わしながら学校へ向かう。
今日はジェットコースターごっこしなくていい。
竜也くんが押してくれてるから。
わたしの、1%はあったな。
この恋。
きっとだけど、演劇も1%は可能性あるよね。
初めからないって決めつけちゃダメだよ、わたし。


荷物を置き、竜也くんに押してもらって穂乃香ちゃんと演劇部で使うホールへ行く。
きらりちゃんは、ただわたしが悪いことをしたと穂乃香ちゃんに言いつけただけということが判明。
穂乃香ちゃんと仲直り。
園芸部から、演劇部に移って、こっちの仮入部を穂乃香ちゃんとするの!

「ありがとう竜也くん!」

「穂乃香さんも夢丘ちゃんも頑張れよな!」

竜也くんは、サッカー部のユニフォームを着て身をひるがえす。

「竜也くんも頑張ってね!」

「おう!」

4月中旬。
わたし、本当に幸福者だあ。
わたしは、穂乃香ちゃんと、ホールに足を踏み込んだ。

             (つづく)

43:世界一可愛い美奈子:2017/09/01(金) 18:07

美奈子
コンピューター知識が豊富になった世界一かわいいわたし
コンピューターに詳しくて世界一かわいい美奈子よ。よろしくね
片方のもみあげを伸ばしてゴムで縛った髪型がとてもかわいいでしょ
コンピューター知識が豊富になった私はついにワイヤードに繋がることができるようになったのよ
ワイヤードでの私はこの完全なるボディを再現するため完全な存在を維持できるのよ
あなたたちはせいぜい臭い口くらいしか再現できないわね
このボディでお父さんや外人のカールさん、神様までメロメロにしてしまったわ〜
私にとってあなたたちの記憶は記録のようなものね
あなたたちの記録の書き換えなんて朝飯前よ
まるでミジンコのようだわ
かわいそうな人たちねー
おほほほほほほほほっ

44:みぃ◆8Q:2017/09/01(金) 18:32

あとがき

初めまして!
『1%の叶わない恋』作者のみぃでございます。
この物語は、あまり進まなく…。
やっと1巻簡潔に完結です!
いかがですか?
感想&コメントお待ちしております。

コメントくださった皆様、本当にありがとうございました。
引き続きよろしくお願いします!

ではでは。
今回はこれで終わり。
次回2巻でも会いたいですね!
では、また会いましょう!

        1巻完結を喜ぶみぃ

45:みぃ◆8Q:2017/09/01(金) 18:35

ー次回予告ー

演劇部に本格入部したけど、1年生の友情はバラバラ!
元に戻る確率は1%!?
竜也くんも、サッカー部の合宿で会えないし!
どの確率も1%〜!?

46:世界一可愛い美奈子:2017/09/01(金) 18:51

美奈子
魔女レベルが上がったかわいいわたし☆
私は世界一かわいい美奈子のよ。よろしくね
私はこの間魔法使いになったばかりだけど
天才美少女な私はハイレベルな魔女にランクアップしたの
別に前のピンクの服が似合わなかったわけではないわ
プルッとしたクチビルがある限りどんな服でも似合うの
私の熱いファンにはなぜか「男っぽい口調で話してくれ」
って言われたけどレディな私にはそんなことできないわ
それといくら私がかわいいからって乙女な私のスレに
ずっとゆっくりしていくのはやめてね
あなたたちは掃除の時間ほうきにまたいで遊んでも
飛ぶことができず先生に怒られるだけよ
かわいそうな人たちねー
おほほほほほほほほっ

47:glare:2017/09/01(金) 18:55

>>46
ハイレベルな魔女って?

48:世界一可愛い美奈子:2017/09/01(金) 18:56


派手に髪を染めてみたわたし☆
限りなく注目を集めるために髪を鮮やかにしてみたわ
私は世界一かわいい美奈子よ。よろしくね
どこが可愛いかというとね クリクリした愛くるしい目に
ぷるっとしたクチビルにこのレインボー☆なかみがたね
これはかわいすぎる私にしか似合わない特別なカラーよ
あなたたちが真似してもただのクレヨンね
しかも、大金持ちな私の家は雲の上にもあるの
たまにあなたたちが目にする美しい虹は
私がシャンプーするときに一本抜け落ちた私の髪が
空中で太陽の光があたってぼやけて見えたものよ
それに対してあなたたちの髪の色は、
どんよりとした雨雲の色のようにしか、みえないわね
かわいそうな人たちねー
おほほほほほほほほっ

49: 星空 @スカッシュ、◆12:2017/09/01(金) 18:56

>>46


視力8.0って気持ち悪くないですかぁwwwwwwwお嬢様、ミジンコ見たくないでしょうwwwwwwwあと、荒らすならここ→http://ha10.net/aaaa/1503812436.html荒らしてくださいねお嬢様!!それと眼科行きましょうね!!

50:りら◆js:2017/09/01(金) 18:58

くそくそうざい自慢ありがとうございました。

51:世界一可愛い美奈子:2017/09/01(金) 18:59


大人気ホラーゲームに登場したかわいいわたし☆
私は世界一かわいい美奈子よ。よろしくね。
今は空き家で美男子を待っているわ。
この間、女一人と男三人のグループがここに入ってきたけど私を見つけたらこっちに向かって走ってきたわ。
あの金髪の奴は好みじゃないから無理矢理タンスに入れたわ。
茶髪のも他の奴に食われたけど興味じゃなかったわ。
でもあのメガネの子だけ分かっていたみたいで私から逃げて行ったわ。
あういう子がタイプなので追いかけちゃったわ。
別荘から逃げて行っちゃったのが残念だわ。
まあ貴方達のようなミジンコが来ても別荘に行かせてはんぺんに食わせるわ。
可哀想な人たちねー。
おほほほほほほほほっ

52:みぃ◆8Q:2017/09/01(金) 22:23

新スレ建ててはいかがですか?
ここのスレで更新してもあまり見ていただけないかと思います。
それに、私の小説をメインとしたいので、新スレを建てることをお願い致します。

53:澪◆CI 受験合格*プロジェクト!:2017/09/02(土) 10:25

荒らしは無視が1番です。
それが荒らしを無くす唯一の方法。
気持ちは分かりますが、ここはグッと我慢してください。
そして、楽しみにしている人たちの為に小説を書いてください。

それと、メモで察してください。

54:みぃ◆8Q:2017/09/02(土) 17:48

澪さん、そうですよね。
ありがとうございます。
これからもがんばります。

(了解でーすっ!)

55:岬◆8Q:2017/09/21(木) 21:33

『1%の叶わない恋 2
   会える確率出れる確率1%!?』

人物紹介

夢丘 美結
演劇が大好きな1年A組の女の子。
ピアノの帰りに事故にあう。

片桐 竜也
1年A組の美結の彼氏。
爽やかで優しい。

春野 うらら
おっとりしている。
1年B組の級長。

春野 太一
うららの双子の弟。
G組の不登校生。

56:岬◆8Q:2017/09/21(木) 21:40

プロローグ

G組のドアの出前まで、竜也くんに押してもらう。
そして、教室からは、穂乃香ちゃんとずっと一緒。
琴羽ちゃんや珠子ちゃんもね。

「ありがとう、竜也くん。」

にっこり笑った彼は、階段に足を向けて、もう一度わたしの方を見て階段をかけ上がる。

「朝からラブラブだね〜、ふたり。」

わたしたちの恋を応援してくれるのは穂乃香ちゃん。
特にね。
すっごくアドバイスくれるから。
仲良く付き合えるよ。

「それにしてもさ、明日からサッカー部合宿じゃん。マネージャーのうららちゃんが突っ込むって。」

竜也くん取られたくない!
この前だって、きららちゃんに取られそうになったばかり。

「わたしの恋の進展、1%かも。」

57:岬◆x.:2017/10/15(日) 14:45

トリップ変えました!
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
1.新人演劇会

わたしの名前は夢丘美結。
実は付き合っています!
リア充ってやつです。
相手は、竜也くんーーー片桐竜也くん。
どうして飛び抜けてかわいくもないわたしと付き合ってくれたのか。
正直全然分かりません!
だけど、穂乃香ちゃんが何かしてくれたとか。

「美結ちゃんさ、朝から竜也くんに車椅子押してもらって、やるね。」

そう、わたしは車椅子。
事故にあったから。
足を失ってしまったの。
だけど、何とか演劇部に入部した。
演劇が大好きだから!
穂乃香ちゃんも、演劇部を希望していたらしく、一緒に入ったの。
G組は、障害を持っていたり、わたしみたいにどこかを失っている人のクラス。

「4月の最後の週に、新人演劇会があるけど、出れるかな?」

穂乃香ちゃんが心配げにつぶやく。
そう言えば、穂乃香ちゃんーーー笹狩穂乃香ちゃん。
目が見えないの。

「出れる人は20人。部員は1年生だけでも25人だもんね。」

わたしも肩を落とす。
新人演劇会とは、学校内での演劇会。
演劇部が何度か行ってるの。
新人だから、1年生しか出られないんだけど…。

「わたしたちは除外かな。」

穂乃香ちゃんがキツいことを言う。
でも、確かにそうだよね。
何もかも1%のわたしたち。
悲しいです…。

58:みゆ◆x.:2017/11/04(土) 10:59

2.断られた二人組

部活は、基本ホールで行う。
広くないけどね。
2年生は部室で台本書き。
1年生は肺訓練をしている。

「夢丘さ〜ん、もっと口大きく!」

顧問の先生が声を上げる。
となりで穂乃香ちゃんも大きく口を開けている。
わたしも負けられないっ!
ひとりだけ車椅子だけどっ!

「あいうえおーっ!おおおおおっ!」

ハーハー。
疲れてきた〜。
車椅子で固定されてて、あんまり動けないし!
ホールの中からでも、外部の掛け声がちょっと聞こえた気がした。
竜也くん、いるかも。

「夢丘さん。」

先生に名前を呼ばれて、ビクンとする。
ボオッっとしちゃってた!
あわてて真剣な顔をする。
先生は、途中まで書き上がっている台本を配った。

「配役は、先輩が決めるから。まだ全部は決まってないけど。しっかり部活をやった者が出来るの。」

先生はおおまかに説明する。
部活を真剣にやれば、わたしでも出られるってことっ?
ちょっとウキウキしていると、先生がこちらを向いた。

「悪いけど、夢丘さんと狩沼さんは出られません。23人の中から、20人を選ぶ形なので。」

えっ…?
わたしが夢見ていたものがすぐになくなってしまった。
どうしてダメなのっ?
先生がこちらを向く。

「今回の物語は、アクションがある物語なの。あなたたちを関わらせる内容はないからダメ。どうしてもってなら、放送のナレーターか照明でもやってもらうたいわね。」

穂乃香ちゃんも唖然としており、他の演劇部員は喜んだ顔をしている。
そりゃあそうだよね。
ライバル減るもん。
わたしは、ため息をついて天井を見上げた。


「おかしいでしょ?」

竜也くんに車椅子を押してもらって、家へ帰る。
今日の部活であったことを話した。

「1年生でアクション、すごいね。」

ビックリするところ、そこ!?
あ〜あ、どうして先生ってわたしたちの扱い変えるの!

「怪我しなければ良かった〜。」

わたしはつぶやいて、車椅子に体重を預けた。

59:みゆ◆x.:2017/11/04(土) 11:14

狩沼→笹狩です。すみません。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
3.遊ぶ約束は愛花から

あのあと、竜也くんと別れて家に帰ると、1時間くらい湯船に浸かっていた。
だって、久しぶりに竜也くんにデートを誘われたの〜!
妄想してて、気付いたら1時間も!

「美結、大丈夫?さっきから、愛花ちゃんが電話してくれてて、3回目。そろそろ出なさい。」

ママに言われて、今日愛花が電話すると言っていたのを思い出した。
ごめん、愛花!
急いで湯船を出て、ママに手伝ってもらってパジャマを着る。
愛花の電話番号を押し、耳に当てた。

「もしもし」

「夢丘ですけど、愛花さんいます…」

「愛花だよっ!」

急に大きな声を出した。
鼓膜が破れるじゃん。
耳をちょっと押さえて話す。

「愛花、ごめん。出なくて。」

「あ、いいのいいの。どうせ竜也くんと何かあったんでしょ?」

愛花、当てられちゃ困るよ!
わたしがモゴモゴしていると、愛花がクスッっと笑った。

「美結は分かりやすいなあ。やっぱり図星なんだ。」

む〜。
やっと本題に入った愛花は、声をひそめて言った。

「実は、わたしきらりって子と仲良くなって、遊ぶことになったの!」

きらりちゃん!?
竜也くんの元カノ。
無理矢理わたしが取ったみたいになってるけどっ!

「きらりを調査するためにも遊ぶんだけど…。鈴音と遊ぶ約束してて。明日の土曜日に。明日空いてたら、鈴音と遊んで!」

ビックリした。
まあ、怪我してから、竜也くんが連れ出してくれて以来遊んでないけど。
まさか遊ばない相手から誘われるなんて驚き!

「いいでしょ?いいでしょ?」

「もちろんいいよ。鈴音と最近会えてもないもん。」

愛花との電話を切って、鈴音に電話をかける。
久しぶりに女の子と遊ぶな〜。
楽しみ!
わたしは、ウキウキしながら鈴音の電話番号を打った。

60:みゆ◆x.:2017/11/04(土) 11:21

4.何を着ていく?

「もしもし、小野です。」

「夢丘ですが、鈴音さんいますか?」

お母さんが出たらしく、微妙に「鈴音〜!」と聞こえた。
ちょっとして、鈴音の声が聞こえる。

「代わりました。鈴音です。」

「美結です。」

名前を出すと、鈴音のほがらかな声がした。
愛花に言われたことを話すと、鈴音は口を尖らせた。

「わたしの方が先に約束したのに。まあ、美結と遊べて嬉しいけど。どこで遊ぶ?」

「どこでもいいけど、あんまり遠くへは行けないの。ごめん。」

鈴音は、「いいのいいの。」と、電話していても首を振っている様子が分かった。
ちょっと考えて、わたしは言う。

「久しぶりに鈴音の家行きたいな!いい?」

「ちょっとお母さんに聞いてみる。」

保留の音が聞こえて、鈴音にピッタリの音楽だなと思った。
なんか、ピロリロリンって、優しい感じで。
考え事をしていると、すぐ鈴音が声を上げた。

「いいって。お母さんがクッキー焼いてくれるから、お菓子は持ってこなくていいから。じゃあ、明日。」

「バイバイ。」

電話を切ると、ベッドに倒れ混む。
どんな服を着ていこう。
鈴音の家はシンプルだから、それに合う薄い色がいいかな。
初デートの時みたいに、ウキウキしながら服を引っ張り出した。

61:相原梨子◆x.:2017/12/12(火) 15:56

名前変えました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
5.カレカノ間の掟

そして、翌日の午後。
鈴音がわざわざ迎えに来てくれて、鈴音の家へ向かう。
いつも竜也くんが車椅子を押してくれて、初めよりすごく安定してる。
だけど、未経験の鈴音だと、ちょっとガタガタしてる。

「美結、竜也くんと付き合ってるんでしょ?今日からサッカー部合宿だよ。竜也くんから聞いた?」

「G組の穂乃香ちゃんから聞いた。」

鈴音は車椅子を止めて、わたしの前に回ってきた。

「どうして言わなかったんだと思う?彼女なら普通言うでしょ?」

えっ…。
別に言われなくても…。
実際、穂乃香ちゃんから聞いたし。
モゴモゴしていると、鈴音は人差し指をわたしに向けてきた。

「いい?カレカノ間は秘密なし。言わないなんておかしいよ!きららちゃんと付き合ってた竜也くんだから、カレカノ間の掟なんて知ってるよ!」

秘密なしぃ!?
そんなのじゃやってけないよ〜。
そんな話をしていると、あっという間に鈴音の家に着いた。

「お母さ〜ん!美結が来たけど、車椅子だからどーしよー!」

久しぶりに見た鈴音のお母さん。
出てきてくれて、わたしの姿にとても驚いた。

「大丈夫!?鈴音や美結ちゃんのママから聞いてたけど…。」

「全然大丈夫です!…けど…。家入れますか…?」

鈴音のお母さんは、車椅子からわたしをおんぶしてくれて、鈴音の部屋へ運んでくれた。

「すみません。ありがとうございます!」

鈴音が車椅子を折り畳んでくれて、部屋に入ってくる。
久しぶりに女子会だーっ!

62:相原梨子◆x.:2017/12/12(火) 16:07

6.恋のアドバイス

わたし、愛花、鈴音で遊ぶときは、だいたいがおしゃべり。
今日もずっとおしゃべりだった。

「演劇部でそんなことが…!顧問の先生ひどいね。わたしは上手くやってるよ〜!」

鈴音は吹奏楽部。
トランペットの名演奏者みたい。
期待されてるんだって。

「また今度、文化ホールで音楽会があるんだけど、良ければ竜也くんと来てほしいな!トランペットソロパートがあるから!」

「すごいじゃん、行く行く!きっ、昨日竜也くんにデート誘われたから、それで行こうかなっ」

緊張しながら言ったわたし。
だけど、鈴音ににらまれた!
鈴音から厳しい言葉が飛んでくる。

「美結、下手だな〜。せっかく誘ってくれたんだから、それはそれ。音楽会は別で来てよ〜。」

あっ、そうしたら、デート回数が増えるんじゃない!?
鈴音すごーい!

「良ければ鈴音、アドバイスをこれからも…。」

「もちろんだよ!頑張ろうね、美結!」

鈴音がそう言ってくれた時は、とてもほっこりした。

63:相原梨子◆x.:2017/12/26(火) 10:26

7.仲直り?

お菓子をパリパリと頬張る。
それにしても、どうして鈴音がこんなに知ってるんだろう。
鈴音の勉強机を見る。
すると、写真立てに収まっているのは!

「ちょっと、鈴音!?付き合って…。」

「美結、声大きすぎだよ。お母さんに聞こえちゃうでしょ!」

鈴音に口を押さえられた。
モゴモゴしていると、鈴音は手を離す。は〜っと息を吸って吐く。
鈴音、威力ありすぎ!
窒息死しちゃうじゃないかぁ!

「確かに、付き合ってるけど、お母さんに言うわけないじゃない!プライバシーだし。」

プライバシーぃ!?
何それ。
っていうか鈴音、そんなの気にしてるんだ。
わたしなんて、すぐバレたよ。

「何で隠すの?」

「恥ずかしいし、わたしのプライベートだから、当たり前だよ。お母さんが首突っ込んでくると、ややこしい。」

なのに、写真は飾っとくんだ。
ヘンなの。
鈴音はこちらを向く。

「もしかして美結、お母さんに教えたわけ?付き合ってること。」

「もちろん。だって、竜也くんが送ってくれるんだもん。バレるでしょ。」

鈴音は、「そっか。」とつぶやく。
もしかしたら、足を失っていなかったとしても、言ってたかも。
普通は言わないものなのかな?

「鈴音、美結ちゃ〜ん、お客さん。」

一階から、鈴音ママの声が聞こえる。
誰だろう。
また、鈴音ママにおんぶしてもらい、一階に降りる。
本当に悪いなあ、わたし。
鈴音ママ、絶対重たいよねっ!

「あれ?愛花じゃないの。」

先に玄関に着いたわたしは声を上げる。鈴音も「愛花。」と言った。
隣には、例のきらりちゃんがいる。
どうしてここに?

「何か用があって来たんだよね?」

鈴音が、ちょっときらりちゃんをにらみながら警戒して言った。
愛花、どうして連れてきたの?

「美結が、きらりちゃんと気まずい関係なんでしょ?それを、きらりちゃんが気にしてたから、仲良くしてもらいたいの。いい子だよ、美結。」

愛花がわたしに語りかける。
だけど、それがホントだなんて信じられなかった。
ずっと仲良しの愛花だけど、ちょっと敵みたいに見えてきた。

「どうして今来るの?遊んでるじゃん、わたしと美結。」

鈴音が愛花にピシッっと言う。
すると、ずっと黙っていたきらりちゃんが口を開いた。

「あの時はごめんなさい。竜也くんを取られて怒っちゃって。こんなわたしが、竜也くんにフラれるなんて、当たり前よね。ねえ、お願い。」

にこりちゃん言ってたよね。
ずっと、きらりちゃんに合わせてるって。
これも演技なんじゃ?

「美結、いいでしょ?いい子だよ。謝ってるんだし。」

わたしには、そんな風には見えないんだけど。
どう見ても、とりあえずって気持ちしか見えないんだよね。
竜也くんを取ろうとか考えてる、気がするんだけど。

「悪いけど、学校でにしてくれる?美結は、今わたしと遊んでるの。愛花たちとヘンなおしゃべりしないから。」

鈴音がドアをバタンと閉める。
そして、なんと鈴音がわたしをおんぶしたんだ。

「ちょっと、鈴音?重いってば!」

鈴音はそんなのも無視して階段を上る。絶対重いよね。
そう重いながら、鈴音の肩をギュッっと握った。

64:相原梨子◆x.:2018/01/08(月) 20:20

8.月曜日の登校事件

数日後の月曜日。
今週の水曜日まで合宿のサッカー部。
そのため、竜也くんの代わりに鈴音が車椅子を押してくれた。

「ごめんね、鈴音。」

「いや。こっちも助かってるし。」

わたしは愛花と電話で話して謝ったけど、鈴音はきらりちゃんとのお出かけを優勢されたこともあって、まだピリピリしているみたい。
いつも、鈴音と愛花は一緒に登校しているから、一緒に登校しない言い訳にもなるみたい。

「利用しているみたいでごめんね。でも、全然違うから。」

「分かってるよ、そんなの。本当に、ありがとう。ひとりじゃ、この坂上れないから。」

ふたりとも、仲直りできないかな〜。
すると、学校のロータリーに大きな高級車が停まった。
だ、誰の家の高級車!?

「美結、ちょっとスピード上げる。」

鈴音はスピードを上げ、校舎へ入ろうとした…んだろうけど。
「あっ!」わたしが声を上げた時はもう遅かった。
小さな段差に、スピードがついた車椅子のタイヤが重なって倒れたんだ。

「い、痛い…。」

「美結っ!ごめんなさい!…美結…。ごめん、ごめん…。」

鈴音は悪くないよ。
慣れてないんだから、仕方ないし。
でも、どうしよう。
わたし、リハビリしたことないから、立ち上がれないよ…。

「あれ、美結ちゃん?大丈夫!?」

こ、高級車の持ち主は穂乃香ちゃんだったんだ。
そう思うのもつかの間。
穂乃香ちゃんはお手伝いさんと職員室へ走っていった。
どうして、わたしって分かったの?
お手伝いさんに聞いたの?
でも、知らないはずでしょ、わたしの顔をお手伝いさんは。

「夢丘さんっ!」

梨沙子先生…。
職員室から飛ぶような勢いで走ってきて、わたしを車椅子に乗せてくれる。

「大丈夫!?夢丘さん。」

「はい、全然大丈夫です。」

鈴音は生徒指導室に呼ばれて、代わりに梨沙子先生がG組へ押してくれた。
大丈夫かな、鈴音。
生徒指導室って、ヤバイやつだよね…。

65:相原梨子◆x.:2018/02/10(土) 12:48

9.竜也くんと春野ちゃん

そして数日後。
ようやく、竜也くんたちサッカー部が帰ってきた。
この坂も、難なく上れる。
竜也くんが押してくれるから…。

「うーん、まだかなぁ。」

いつもならこの時間には来るのに。
竜也くんが来る方面を見る。
知らない先輩たちがぞろぞろと登校してくる姿が見えた。

「来ないなぁ。」

「誰を探しているの?夢丘さん。」

ニヤリと不敵な笑みを見せた子。
きらりさん。
竜也くんの元カノだ。

「まさかだけど、竜也くん待ち?ヤダなぁ。竜也くんならもう行ったよ。春野ちゃんと。」

春野ちゃん?
女の子だよね、その子。
聞いたことがある気がする…。
だけど、竜也くん何で?

「春野ちゃんに嫉妬?でも仕方ないと思うけどね。夢丘さんより、明らかに春野ちゃんの方がカワイイもの。」

すると、後ろから聞き慣れた声が聞こえてきた。
振り返ると、笑顔な愛花がいる。
わたしときらりさんのふたりを見ると、愛花は一瞬立ち止まる。

「仲直り出来たの?」

すると、さっきまで厳しい目付きだったきらりさんが微笑んで見せた。

「もちろんっ!みうとは仲良しだよ!ねーっ!」

「みうじゃないんだけど。美結。」

『みう』と『みゆ』ってよく間違えられるけど、決定的な証拠だよね。
全然、仲良しじゃないってこと。
名前すら知らないんだもん。

「ご、ごめーん!噛んだのよぅ。」

きらりさんは、車椅子の押し手をしてくれて、愛花と一緒にG組へ行く。
わたしとは話さずに、ずっと愛花と話していたきらりさん。
どうして、いきなり仲直りしようと思ったんだろう。

「着いたよぉ、美結ちゃあん。」

きらりさんが車椅子をG組の中へ運ぶようにすると、そそくさとA組に帰ってしまった。
何なの、本当に。

「ねえ美結。仲直りしたのウソでしょ?絶対。何で否定しないの?」

「それは…」

「わたしと美結って、そんな友情だっけ?ウソつくとか、やめてよ。」

「ごめんっ!」

愛花は、身をひるがえして帰っていってしまう。
どうしてこんなことになるの…?
ボーッっとしていると、穂乃香ちゃんがひとりの男の子とやって来た。

「おはよう。美結ちゃん。」

「穂乃香ちゃん!」

最近、穂乃香ちゃんは目が見えないけどわたしって分かるみたい。
匂いとか、そういう感じ。
G組の中で一番仲良しだからね。

「隣の子は?」

「この子は春野太一。G組所属なんだけど、不登校だったんだ。」

春野くんはペコッっとお辞儀して、前から気になっていた空いている席に腰かける。
穂乃香ちゃんも自分の席に座った。
春野くん…春野ちゃん…。
親戚とかかな…。
わたしは、こっそり春野くんを見た。
春野ちゃんって子のことが知りたかったから。

66:相原梨子◆x.:2018/03/03(土) 13:34

こんにちは。
ここまで読んでくださっている読書の方(いるかな・・・)、ありがとうございます。
葉っぱ卒業を決めた私ですが、恋愛小説を簡単に完結させることは出来ないので、ちょくちょく来たとき更新して行きます。
その時はよろしくお願いします。


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