青春*恋色ブルー  

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1:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/01(木) 21:17

私の好きな人。

それは────────・・・。

絶対に、叶わない相手。
きっと私の青春は、この難キュンに費やされるんだ。

これは、私の叶わない恋物語・・・。          

2:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/01(木) 21:22

リリカです!

前作の、『時を駆けて、初恋*します。』略して『時*初』が無事完結しました☆

ですので、新作にチャレンジしま〜す!

さりげなーく夏音と新選組が登場するかも!
そこらへんも注目してみてください♪

今作は、叶わない難キュンを描いてみます。
それでは!

荒らしはお家で寝ててね♪(ニコッ)
コメント等は受け付けます(*´ω`*)

始めます!                             

3:瑞◆MIZU/j3v.s:2018/02/01(木) 21:23

新小説おめでとう!書き込みまだダメだったらごめんね……
あと『時初』(勝手に訳してごめん!)完結おめでとう!そろそろ私も『あの日の物語』完結させないとな…今月の6日で一周年になるよ!((どうでもいいね
『青春*恋色ブルー』も期待しています!
あと、『時初』で私の小説大好きって言ってくれてありがとう!最近リアルで忙しかったりするから…(毎日葉っぱに来てるけど…)
『時初』はリアルが忙しくないときにまた最初から読ませて頂きます!
少しだけどちょくちょく感想書いていくからね!
今回も頑張ってください!
by 瑞

4:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/01(木) 21:26

『青春*恋色ブルー』 登場人物

深代 紗彩
主人公。
明るく、優しい。
ちょっと引っ込み思案。
夏音のいとこ。

深代 陽太
紗彩の双子の兄。
朝陽をライバル視。
紗彩の味方。

深代 朝陽
紗彩と陽太の兄。
実は、二人と血のつながらない兄。
チャラいように見えるけど、実は真面目。

川宮 空
朝陽のガールフレンド。                             

5:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/01(木) 21:27

>>3
瑞、ありがとね!
『時*初』完結できたの、瑞のおかげだよ!
瑞も頑張ってね!!
応援してるよ〜!     

6:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/01(木) 21:32

1,私と夏音の女の子トーク

私、深代紗彩!
長所は、明るくて優しい・・・くらいかな。
ちょっと引っ込み思案かも。

「紗彩〜!元気??」

私のいとこ、城里夏音が今、ウチに来てるの!しかも、カッコイい集団とね・・・♡

「沖田さんと、恋仲ってスゴいね」

夏音は、照れくさそうに微笑んだ。
夏音が、まぶしそうに、

「朝陽くん。カッコ良くなったね」

ドキイッ。
お兄ちゃんの話・・・。
実はね、私は悩んでるの。
しかもね、悩みの種は、そのカッコ良くなったお兄ちゃんなんだ・・・。                                         

7:らいみぃ◆/w:2018/02/02(金) 18:37

ついに完結したね!時初。
これからも頑張れ−!応援してるよヾ(o ´ ∀` o)ノ
私は掛け持ちのしすぎかな…w

8:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/02(金) 18:46

>>7
ありがとう!
らいみぃも頑張れ!
私も、掛け持ちしたことあるから、よく分かるよ(*^^*)      

9:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/02(金) 18:51

「好きな人、できたの?紗彩」

ドキンッ。
夏音は鋭い・・・。
私の、二つほど年上だからかな?

「ん・・・。できてるよ」

夏音が、微笑む。
ヒマワリのような明るく優しい笑顔。

「なにか心配なの?」

心配・・・。
いつか、バレたら。
いくら、夏音にでも言えない。

「突き進めば良いと思うよ、それだけしか言えないけどね」

夏音・・・。
私は、ちょっと救われた気がした。

でも─────────・・・。

私の悩みは、事実上のお兄ちゃんが、好きだってこと・・・。
事実上と言うのは、お兄ちゃんだけ私と陽太、お父さんとお母さんと血がつながってないから・・・。                                  

10: アーヤ◆TQ:2018/02/02(金) 20:59

「時初」完結おめでとう
このストーリーも気になるね!
これからも応援するから頑張ってね!

私も頑張って負けない様に書くよ🎵

11:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/02(金) 21:22

>>10
ありがとう!
アーヤのコメントに、いつも励まされてるよ(´V`)♪
まさか、「時*初」1000いくとは考えてなかったからね、アーヤのコメントのおかげだよ〜!

私も、ずっと応援してるね(*^^*)           

12:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/02(金) 21:29

2,夏音の決意

「私、おばあちゃんの思い通りにならないよ。必ず、沖田さんと結婚するから」

夏音の決意が、胸にしみる。
今まで、考えてたんだよね・・・。
夏音の落ち着いた顔に、ドキリ。

「おつねみたいに末路が悪くても良い。私、城里本家の血筋を継ぐのは嫌」

おつねと言うのは、江戸時代の私たちの先祖。
城里の家を飛び出して、恋愛結婚。
けれど、結核にかかり、最期は寂しく亡くなったらしい。

「私、この家を飛び出すかも」

えっ・・・。
私は、言葉を発せなかった。
夏音がいなくなるの・・・?

「・・・でも、私、まだ14だから。安心しなよ」

私は、ホッと息をついた。                                             

13: アーヤ◆TQ:2018/02/02(金) 21:40

早く沙彩の片割れの陽太と、朝陽が出てきて欲しいなぁ。
どんなキャラが知りたくって気になるよ。

私も更新したよ!

14:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/03(土) 08:26

>>13
ありがとう!
朝陽はチャラいように見えるけど真面目キャラ?
陽太は……。

うん、楽しみだよ〜(≧∇≦)b         

15:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/03(土) 08:37

3,お兄ちゃんの友達

ちなみに、今は夏音のウチに移動したの。
どーしても新選組に会いたいと、お兄ちゃんが言ったからね。
私も、個人的に土方さんに会いたいな〜、なんて。

「ちょっと、快翔(かいと)と勝(すぐる)呼んでくる!」

私は、めちゃくちゃ目をキラキラさせてる、お兄ちゃんを見た。
お兄ちゃんがリスペクトしてるのは、沖田さん。
陽太は、土方さん。
この点、双子は考え方が似ている。

「ってことで、ちょっくら行ってくるわ」

ちょっとチャラくお兄ちゃんが、キラッと笑って、快翔さんと勝さんの家に向かっていった。

「やっぱり、朝陽くん、高校生になってから変わったよね・・・」

んっ、いろいろと。
夏音のウチに着いた!

「ただいま!」

真っ先に飛び出してきたのは、斎藤さん。
相変わらず子犬みたいで可愛いよね。

「ちょっと朝陽くんたちが来るから、鍵は開けとくね」

と言った、瞬間に。
息切れしながら走ってきた、お兄ちゃんたち。勝さんは余裕。
なんせ、陸上部のエースだもの。

「紗彩ちゃん、こんにちは!夏音ちゃんも」

と言って、快翔さんと勝さんはペコッと礼をした。
お兄ちゃんはちょっとチャラいのに、この二人と友達なんて、ホント信じられない。                                                                                               

16: アーヤ◆TQ:2018/02/03(土) 09:27

確かに斉藤さんは仔犬って感じがあったよね!
朝陽のチャラい感じを見せかけて、実は真面目っていうギャップが良いよ!

17:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/03(土) 10:18

>>16
ありがとう!
だよね、斎藤さんは可愛い系(*^^*)
ギャップはヤバいよね(笑)   

18:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/03(土) 10:27

4,お兄ちゃんにときめく

はぅ・・・。
お兄ちゃんが、沖田さんと剣術の修行をしている。
午前中だから、陽の光がキラキラと修行してる二人を照らす。

「カッコイい・・・」

私と夏音、ハモる。
そして、顔を見合わせる。

「やっぱり、沖田さんはカッコイいよねぇ」

いや、私は違う。
カッコイいのは、お兄ちゃん・・・。
なんて、夏音には言えない。

「美形が揃うとかなりときめくよねぇ」

私的には、お兄ちゃんにときめいてるけど。
修行が終わったのか、お兄ちゃんと沖田さんが笑いあってる。
んっ、普通にいい光景。

「にしても、平助強くね?」

「勝こそ」

こちらは、藤堂さんと勝さんのコンビ。
勝さん、もともと体力あるもんね。
快翔さんは、土方さんと話し合ってる。
私と夏音は、思わず微笑んでしまった。
和やかだし。                                                        

19:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/03(土) 10:38

5,ガールフレンドの空さん

「あっ、やっべえ。勝、快翔。空に勉強教えてもらう時間帯じゃね?」

お兄ちゃんが、慌てたようにスマホを見る。
誰?
空さんって・・・。
快翔さんが、

「朝陽のガールフレンド・・・だよな?」

と、勝さんに聞きながら答える。
ガールフレンド・・・!?
お兄ちゃんが、かしかしと頭を掻く。
これは、照れたときのお兄ちゃんのクセだ。

「んだよ・・・。紗彩にまだ言いたくなかったのに・・」

私に?
なんで、まだ言いたくなかったの?  
もしかして、空さんがカノジョになったら言うつもりだったの!?

「っつーか、ただの女友達だしな?勘違いすんなよ」

誰だって勘違いするだろ!
でもさ、お兄ちゃんが女友達だと思ってても、空さんは好きかもしれないじゃん。
お兄ちゃん、何気に真面目で優しいし。
チャラく見えるけど、ホントは誰よりも優しいから・・・。                                                               

20: むぅ。 ◆Ms:2018/02/03(土) 12:38



はろー、むぅ。様だぞ、。 ( どや
調子はどうかね? ………w

いきなりすみません。りりぃ、やっほ。
まずまず、『 時初 』完結おめでとーっっ!!!!🎊🎉感想書いてないけど、ちゃんと読んでたからね!!
この新作も楽しみです♪新撰組が出てくるところが待ち遠しーい☺️

ついでに、良いストーリーが思い付いたから、私も小説書こうと思うので、是非来てね😁

21:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/03(土) 15:36

>>20
調子はぜんぜん大丈夫〜(*^o^*)
こちらこそやっほー!

ありがとう!
なんとか完結したよ〜。
最後のほうむちゃくちゃだったけどねw

新選組、どんどん出しちゃうぞ(´V`)♪
↑大好きなのでね(笑)

ぜひ行かせてもらいます(´V`)♪
超!楽しみだよ(≧∇≦)b               

22:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/03(土) 15:47

6,ツンデレお兄ちゃんとツンデレ土方さん 

夏音が、にっこりと笑う。

「朝陽くん、ツンデレじゃん!土方さんと合うんじゃない??」

確かに、お兄ちゃんはツンデレだ。
この場でツンデレランキングをつけるとしたら、間違いなくお兄ちゃんと土方さんがぶっちぎりだろう。

「朝陽くん、やるじゃん。ガールフレンドなんてさ」

夏音が褒める(?)。
んっ、中学生のときのお兄ちゃんとはちょっと違うよ。

「空、可愛いからって気に入ってたよな、朝陽」

ガーーン!
気に入ってたの・・・!?
にしても、快翔さん意地悪。
そんなこと言わなくても。

「紗彩ちゃんは苦労するよね、朝陽みたいなツンデレお兄ちゃん」

勝さんが、キラッとウィンク。
そして、お兄ちゃんがギロリと勝さんを睨む。

「んなことねぇよな、紗彩!」

ええっ!?
私は、わかんなくなって黙って首をすくめた。

「ほら、紗彩ちゃんも言ってるじゃん?」

勝さんが、にっこり。
お兄ちゃんが、黙って私の頭に手を伸ばす。
ひゃっ・・・!?
殴られる・・・!?
今まで、そんなことなかったけどさ。

「・・・紗彩、黙ってないで反論しろよ〜」

お兄ちゃんが、笑顔で私の頭をクシャリと撫で回す。
また、キュンとしちゃったじゃん・・・。                                                                                   

23: アーヤ◆TQ:2018/02/03(土) 16:36

ツンデレ良いねぇ、この二人は本当にツンデレコンビだなぁ。
それにしても、朝陽の撫で回すのもっと見てみたいかもしれない。

24:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/03(土) 18:42

>>23
ありがとう!
ツンデレコンビ、これから絡ませようかな(*^^*)
朝陽は天然タラシみたいなとこがあるけど、また書くよ(*´ω`*)          

25:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/03(土) 18:51

7,陽太の想い

グイッと、陽太が私の袖を引っ張る。
何・・・?

「紗彩、もうやめたら?」

何を、とは言えない。
陽太はわかってるんだ。
私が、お兄ちゃんを好いてること。
義理とは言え兄弟に恋してること。

「・・・なんで?」

陽太が口を開く。

「いい加減に兄貴を想うのはやめろ。・・・結局、紗彩が傷付くんだから」

陽太の忠告は的確だ。
私だって、そんなことを考えるときもあった。でも・・・。

「今さら、止められないよ。ごめん、陽太」

陽太が私が傷付かないように、アドバイスしてくれてるのもわかってる。
打って変わって真面目な顔になった私に気付いたのか、夏音がのぞき込む。

「どうしたの・・・?」

私は、黙って顔を伏せる。
沖田さんたちも、心配したのか駆け寄ってくる。
ホントは、羨ましい。
堂々と、胸張って「結婚したい」とか言えるのって。

「────んん、大丈夫だよ〜」

私は、必死で笑顔を作った。
私は、「結婚したい」とか言えなくて、気持ちを押し込めるしかできないから。
空さんとお兄ちゃんなら、こんなことにはならないんだろうな──────・・・。
心配げに私をうかがう、お兄ちゃんの顔を見ると、胸がチクンッとなった。                                                                                               

26: アーヤ◆TQ:2018/02/03(土) 18:57

もしかしなくても陽太は沙彩のこと好きだよね?

27:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/03(土) 19:05

>>26
ありがとう!
うん、当たり(*^^*)
妹としてより、ひとりの女の子としてかな?       

28:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/03(土) 21:31

8,勝さんの呼び名

翌日。

私は、ちょっと切ない気持ちで目覚めた。
どうしてか。
だって、お兄ちゃんは空さんが好きかも、と考えてたから。

「おはよう紗彩」

陽太・・・。
私は、ちょっと笑って朝食を食べた。
私も、夏音と同じ桜星学園に通っているんだ。
登校準備して、出発。

「行って来ます」

と、お兄ちゃんが現れた。

「待て。俺も、行く」

はぅ・・・。
仕方なく、お兄ちゃんの準備を待って、学園へ。

「朝陽、紗彩ちゃん、陽太くん、おっはー」

快翔さん・・・じゃなく、真宮先輩。
明るいですね。
後ろから、勝さん・・・じゃなく楠木先輩。
此処では、親しげに呼ぶこともできない。
だから、勝さんの呼び名も変わってるんだ。

「朝陽、テスト大丈夫なの?なんだったら、追試のための特訓してあげよっか?」

女の子の声。
もしや・・・。
振り向けば、高い位置に結ったポニーテールのしなやかな体の女の子が。

「妹さん?」

きれいな声。
ちょっと切れ上がった澄んだ目。
楠木先輩が、

「紗彩ちゃん、この子が空」

空さんが、ムッと頬を膨らませる。

「この子って・・・!よろしくね、えーと・・・」

私は、勇気を出して、

「紗彩です」

空さんは、キュッと大きな目を細めて、微笑む。

「よろしくね、紗彩ちゃん」

こんな人に私なんか適うはずないよね・・・。                                                                                                           

29: アーヤ◆TQ:2018/02/03(土) 22:42

空ともライバル視だけど、仲良しになって欲しい。

30:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/04(日) 08:42

>>29
ありがとう!
たぶん、仲良くなるよ(*^^*) 

31:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/04(日) 08:53

9,生徒会モードの空さん

空さんが、つと、校舎の時計をみる。
朝礼までにはまだ時間がある。
  
「ヤバッ、あたし、生徒会行かなきゃ」

ええっ!?
空さん、生徒会やってたの?

「空は、しっかり者だからね」

勝さんが・・・いや、楠木先輩がクスクス笑う。
へぇ!
 
「さっすが副会長〜。頑張ってな〜」

真宮先輩が、からかう。
空さんは、ムッとしたように、大きな瞳で真宮先輩を睨み付ける。
そして、お兄ちゃんを見て、

「平均点以下だったら、あたしの家で勉強!わかった?」

わぁ・・・。
空さん、超厳しい。
さっきの温和な空さんと違うよね?

「紗彩、これは生徒会モードの空だ」

お兄ちゃんが、顔をしかめながら言った。
お兄ちゃん、真面目とは言え、勉強、そんなに好きじゃないよね。

「紗彩ちゃん、今年、中等部に進んだら、生徒会入ってみない?」

んん、空さんがサポートならね。
なぜだろう?
ライバルなのに、空さんと仲良くなれるって思ってる。
ヘンなの・・・。                                                                               

32:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/04(日) 12:56

10,陽太の推測

空さんとお兄ちゃん、真宮先輩と楠木先輩と別れ、私と陽太はクラスに入った。
親友の胡桃と、紗那が、

「おっはよー!深代兄妹」

と、茶化しながら来た。
陽太は、無言で席に着く。
陽太はクールキャラで通じていて、私は至って普通。

「また、楠木先輩たちと来たの?」

胡桃が、ニコッと聞く。
胡桃は、楠木先輩が好きなんだ。

「うん、今日もね」

紗那が、

「良いなぁ」

と、つぶやく。
これも日常だ。
先生が、教室に入ってきた。

昼休み

陽太が、真面目な顔で、近づいて来た。

「ちょっと紗彩。中庭に来てくれ」

へっ?
何?
私は、首を傾げた。                                                         

33:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/04(日) 17:30

中庭には、バラやいろんな花々が咲き誇っている。
そこのベンチで、陽太が話し出す。

「俺が推測するに・・・」 

と、そこで溜める。
何々・・・??

「空さんは、兄貴のことが好きに違いない」

ガーーン!
勘のいい陽太が、断定するなんて・・・!
もしかして、私とお兄ちゃんを引き離すために考えてたの・・・!?

「しかし、勝さんは紗彩が好きだぜ。絶対」

ええっ!?
そんなの有り得ない・・・。
第一、私は、勝さんより年下よ?

「あの目線から言って決定だ」

ひょえ。
陽太の推測って、ヤバい・・・。
陽太が、真面目な顔になって、

「俺、朝陽より、勝さんの方が紗彩を幸せにしてくれると思う」

陽太は、お兄ちゃんのことを、『朝陽』と呼び捨てにした。
その分、私のことを心配してるのがわかる。

「まだ、わかんないよ・・・」

今は、精一杯だ。
勝さんの好意は、きっと陽太の勘違い。
私は、心の中でつぶやいた。          
                                                      
     

34:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/04(日) 17:47

11,デート現場

その日の午後からの授業も、あまり耳に入ってこなかった。

「じゃあね、紗彩」

私は、胡桃と紗那と別れた。
はぁ・・・。
溜め息を吐いていたら。

「川宮・・・」

ええっ!?
なんか、声が・・・。
植木の後ろを見ると、なんと、生徒会長が。
生徒会長は、羽村先輩と言って、なかなかのイケメン。
その羽村先輩が、どうしたんだろ?

「羽村先輩、どうしたんですか・・・?」

先輩は、私の方を見て、

「あぁ・・・紗彩ちゃんか。実はな、朝陽と・・・」

お兄ちゃんが・・・?
お兄ちゃんは、良くも悪くも有名だ。
したがって、私もちょっと有名。

「川宮空が、デートしてたんだ・・・」

「ええっ!?」

私は、思わず大声を出してしまった。
羽村先輩が、あたりを伺いながら、

「まさか、川宮が・・・。俺、川宮が好きなのに・・・」

先輩は、がっくりと肩を落とす。
私は、ちょっと停止。
お兄ちゃんと、空さんがデートしてたなんて・・・。
先輩が、また植木の後ろに隠れる。

「ほらっ、デート現場だ・・・」

ええっ!?
私は、慌てて先輩の後ろに隠れた。
恐る恐る先輩の肩越しに見れば、笑っているお兄ちゃんと空さんが並んで歩いていた・・・。                                                                                        

35: アーヤ◆TQ :2018/02/04(日) 19:26

ちょっ,えっ陽太の勘も気になるけど勝が沙彩が好きとかマジで😲⁉

デート現場も見たことで何が変わるのかな?

36:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/04(日) 21:18

>>35
ありがとう!
マジで(*´ω`*)
関係とか変わるかも(^^;) 

37:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/04(日) 21:23

12,お似合い

私と、羽村先輩はしばらく茫然自失。
だって・・・。
あんな、仲良い感じだし・・・。
空さんは、めちゃくちゃ笑ってて、お兄ちゃんもまんざらでもなさそうで・・・。

「お似合い・・・」

つぶやくと、羽村先輩が振り向く。
ちょっと涙ぐんでる・・・?

「それはっ・・・紗彩ちゃん、言わないでくれ。認めたくない」

私もですよ。
お兄ちゃんと空さんは、美男美女でお似合い・・・。

「紗彩、帰るぞ」

陽太・・・。
私は、羽村先輩にニコッと笑いかけた。

「では、先に失礼します」

「おう」

────────泣き出したい気持ちをこらえて。                                   

38: アーヤ◆TQ :2018/02/04(日) 21:32

羽村先輩は空とくっついて欲しいけどこのまんまだとすれば、朝陽とくっつく感じだね……
ヤキモチさせるには、勝がもしも沙彩が好きであれば告白して動揺とかを見られば良いのにね

39: アーヤ◆TQ :2018/02/04(日) 23:17

あと、朝陽sideと陽太sideが特に見てみたいのでどんな感じに見ているのかが気になるよ!

勝sideと空sideは,本当に沙彩が好きなのかを勝の気持ちが知りたい。
空も朝陽との関係を知りたいし気持ちもだから四人はちょくちょく出して欲しい!

40:たかキング◆KiNGqs9prQ:2018/02/05(月) 00:18

はじめまして!
前の作品はコメント書きませんでしたが途中から見てました!
前のも今回のも設定が僕とは段違いに凄いです!
頑張ってください!

41:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/05(月) 18:07

>>38
ありがとう!
どっちかと言うと、今は空は朝陽にべったりだよね(^^;)
意外と、朝陽、動揺するかも(*^^*)
 
>>39
よしっ、陽太sideから始めようかな〜。
勝sideも楽しんで書こう(*´ω`*)

>>40
ありがとうございます!
いえいえ、たかキングさんの方こそスゴいですって!
私も、ちょくちょくたかキングさんの作品、覗いております。
はいっ、たかキングさんも頑張ってください!                                   

42:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/05(月) 18:14

13,君に泣いてほしくない ※陽太side

紗彩が、羽村先輩と朝陽のデート現場を目撃していた。
苦しそうな顔の紗彩・・・。

「紗彩、帰るぞ」

そうとしか声をかけられない。
ハッとしたように、紗彩が笑顔を作った。

「では、先に失礼します」

「おう」

帰途に着きながらも、俺と紗彩は何も話せなかった。
と・・・。

「お兄ちゃん、空さんが好きなのかな・・・?」

弱々しい紗彩の声。
俺は、紗彩を苦しめてる朝陽が嫌い。

「違うだろ。たまたまかもしれない」

僅かに、紗彩の顔がゆるんだ。

「・・・だと良いなぁ・・・」

微かにつぶやいた声が。
俺の心を悲しく打つ。
俺は──────────・・・。

君に泣いてほしくない。                         
                          

43:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/05(月) 18:20

14,「好きなの・・・?」

私は、陽太の答えにちょっと嬉しくなった。
空さんはいい人だ。
でも、それとこれとは違う。

「お兄ちゃんに聞いてみる」

目に見えて、陽太が慌てた。

「やめろよ。朝陽、容赦ないかもしれない・・・」

でも、私は決めた。
たとえ、どんなことを言われても。

「大丈夫。気持ち、揺らがないから」

家にて。
私は、宿題を終えて、自分の部屋に戻りかけた。
と、お兄ちゃんの部屋から洋楽が聞こえてきた。

「あっ、紗彩か。聴いてみないか?」

お兄ちゃんが、ニコッと笑う。
私は、ちょっとだけ聴いてみた。

「お兄ちゃんのセンスにしては、良いんじゃない?」

すると、お兄ちゃんは困ったように笑った。

「空が、選んでくれたんだ」

ガーーン!
私は、複雑な気持ちでお兄ちゃんの顔を見た。聞くのに、ちょうど良い。                                                               

44:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/05(月) 21:28

「お兄ちゃんは、空さんが好きなの・・・?」

聞いちゃった。
ついに。
お兄ちゃんは、フッと笑った。
安心させるように。

「だから、友達だって」

「友達なら、あの距離感、おかしくない!?」

ヤバい、お兄ちゃんに引かれる。
ちょっとイライラしちゃってて、言っちゃった・・・。

「紗彩・・・?」

私は、カァッと熱を帯びてきた頬を押さえて、

「ごめん、ちょっと頭冷やしてくる・・・」

それだけ言って、外に出た。
感情がはじけて、涙が出た。
お兄ちゃんは、私の言ってる「好き」の意味がわかってない。
どうしても、お兄ちゃんには伝わないんだ───・・・。
この想い───────────・・・。

「紗彩ちゃん、朝陽・・・って、紗彩ちゃん!?」

勝さん・・・。
私は、黙って立ち止まった。
慌てたように勝さんが、私を見る。

「帰ろ?もう、寒くなるよ?」

今、帰ったら。
お兄ちゃんは、なんて言うんだろ・・・。
私は、無性に寂しくなった。                                                                 

45:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/05(月) 21:35

あとがき

はいっ、リリカです!

はやいですが、『青春*恋色ブルー』@は完結です(*´ω`*)
14か15章くらいで終わろうと思います。

今回、主人公は夏音のいとこの紗彩にスポットライトを当ててみました♪

意外と前作と繋げています(*^^*)
愛着があるので(*^-^*)

お兄ちゃんへの恋心を抱いた、義理の妹の紗彩の恋。 
どうなるでしょうか?

次回のあらすじ

お兄ちゃんから逃げてしまった私。
優しく支えてくれる勝さん。
そんな折りに、勝さんからあることを告げられ・・・?
そして空さんの秘密も・・・?

ぜひぜひ、楽しみにしててくださいね(*´ω`*)

コメントくださったみなさま、ありがとうございます!
次も、見てくださったら幸いです(*´ω`*)        
                                            

46:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/06(火) 14:22

『青春*恋色ブルー』A 登場人物

深代 紗彩
主人公。
優しくちょっと引っ込み思案。
朝陽が好きで・・・。

深代 朝陽
紗彩の義理の兄。
紗彩と陽太とは血がつながっていない。
実は、養子。

深代 陽太
紗彩の双子の兄。
常に紗彩の味方。

楠木 勝
朝陽の友人。
紗彩が好き・・・?

真宮 快翔
朝陽の友人。
楽観主義者。

川宮 空
朝陽のガールフレンド。
明るい美少女。                                   

47:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/06(火) 14:27

1,優しい勝さん

私は、勝さんの家に来ている。

「はいっ、ココア」

勝さんが、マグカップを差し出す。
私は、ちょっと笑みを浮かべて、

「ありがとうございます・・・」

勝さんが、にっこり微笑む。

「大丈夫?しばらくゆっくりしてきなよ。俺んち、親は遅くしか帰ってこないし」

「あっ、うちと同じ・・・」

うちも、お母さんとお父さんは、夜遅くしか帰ってこない。
週末くらいしか顔を見合わせない。

「まっ、気楽にしなよ」

優しい勝さんに微笑まれ、私はちょっとドキリとした。 
今は、お兄ちゃんと会いたくないし・・・。                                        

48:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/06(火) 18:58

2,紗彩ちゃんと朝陽 ※勝side

泣いていた紗彩ちゃんを、ウチに連れ帰った。
さっそく朝陽に連絡しとかないと・・・。
いくら泊めてあげたくてもね♪

「朝陽〜?」

と、電話をかければ。

『勝さん・・・!?紗彩を見ませんでしたか!?』

焦っている陽太君の声。
大事にされてるな〜・・・。
まあ、どこの家も同じだろうけど・・・。

「安心しなよ。ウチにいるよ。それよか、朝陽は?」

電話に出てくれないし。
陽太君が、少し押し黙る。

『紗彩を捜しに、飛び出してって・・・』

「そりゃ大変!俺も、紗彩ちゃん連れて、朝陽捜しに行くよ!」

紗彩ちゃんを捜す目的じゃなくて、朝陽捜索隊じゃないか。
それにしても。 
俺は、電話を切って、紗彩ちゃんを見る。
涙の筋の跡が、まだ見えている。

「ほんと、兄妹なのかな・・・?」

顔立ちも違うし。
紗彩ちゃんは、可愛いのに。
ちょっと声に出すと、紗彩ちゃんの体が、びくんと震えた。                                                                                 

49:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/06(火) 21:21

3,勝さんの告白

勝さんの言葉に、ドキンッとした。
勝さんは、知ってるの・・・?
いや、知ってたらおかしい。
お兄ちゃんが知ってるってことになる。

「あの・・・勝さん・・・?」

問えば、勝さんはニコッと微笑む。
油断できない笑顔。
だって、キラキラッてしてて・・・。

「んん?どうしたの、紗彩ちゃん。俺に、言いたいことあるの?」

へっ?
言いたいこと・・・?
そんなことないけど・・・。
と、陽太の推測を思い出してしまった。
勝さんが、私を好き?

「俺は、言いたいことあるけど。言っていい?」

えっと・・・?
告白じゃないですよね。
どうか、陽太の推測が勘違いでありますように。
勝さんが、真面目な顔になった。

「俺、紗彩ちゃんが・・・」

ヤバい。
マジな雰囲気だ。
あまりにドキドキしすぎて、現実逃避してしまう・・・。

ピンポーン

へっ?
良いタイミングで、チャイムが鳴った。                                                             

50:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/07(水) 09:10

4,お兄ちゃん捜索隊

陽太だった。
焦ったように、息切れしている。

「どうしたの?」

私が聞くと、陽太が答えた。

「朝陽・・・兄貴が紗彩を捜しに飛び出して行ったんだ」

勝さんが、にっこり笑う。
太陽のような笑顔だ。

「じゃ、一軒目、行ってみよ。朝陽捜索隊、出発!」

お兄ちゃん捜索隊だ〜・・・。
と言うことで、私と陽太は、勝さんと歩き始めた。

「で、どこに行くんですか?」

勝さんは、ニコッと陽太の問いに答える。

「空の家」

空さんの・・・?
なんでそんなとこにお兄ちゃんは行くの・・・?

ピンポーン

勝さんが、空さんの家のチャイムを押した。
しばらくして。

「どうしたの、勝、紗彩ちゃん、陽太くん」

空さんは、不思議そうに首を傾げてから、ハッとしたように微笑む。
ん・・・?

「お迎え?朝陽の?」

お兄ちゃんのお迎え?
空さんが、家の中に向かって、

「朝陽〜!紗彩ちゃん、見つかったよ!お迎えに来てくれてる」

すると、お兄ちゃんが現れた。
髪をかきむしってたのか、髪が乱れている。

「良かった、紗彩!!」

お兄ちゃんが、靴を履きながら、私の髪をクシャッと撫でた。                                                                                     

51:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/07(水) 11:24

5,勝さんの宣戦布告(?)

帰り際、勝さんがつと、振り向く。
ドキッ。

「ちょっと朝陽、紗彩ちゃん借りるね」

ええっ!?
お兄ちゃんは、驚く私をよそに、うなずく。
陽太は不審そうに勝さんを見ている。

「じゃ、紗彩ちゃん来てよ」

私が否定しようと口を開きかけた。
けど、勝さんがサッと私の手を取って駆け出す。
ほへっ!?

近くの公園に来て。

「紗彩ちゃん、さっきの伝えたかったこと、わかる?」

勝さんが、笑顔で聞く。
頬がカァッと熱くなる。
わかってる・・・。
陽太の推測どおりってことも・・・。

「紗彩ちゃんに好きな人、いるの?」

ええっ!?
そんな、の・・・。
言えっこない。
黙って首を振ると、勝さんが意地悪な笑みを浮かべた。

「俺、じゃんじゃんアピールするからね」

ひょえ!?
あ、アピール・・・!?
私、勝さんに宣戦布告(?)された・・・!?                 
                                              

52:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/07(水) 18:25

6,ヤキモチ 

お兄ちゃんと陽太のもとに戻れば、お兄ちゃんが明らかに怒っていた。

「なんで、空のことで飛び出すんだよ、俺、母さんに『あんたは年上だから責任持って』って、口をすっぱくさせて言われてんだよ」

そっか・・・。
お兄ちゃんは、見るからに激オコ。
鬼みたい・・・。 
でも、私も知りたいことがあるよ・・・。

「なんで、空さんのウチに行ってたの・・・?」

それが知りたいよ。
わざわざ空さんの家に行かなくっても。

「空の交友関係を駆使して捜そうと思ってたんだよ」

空さんの・・・?
すごく胸がモヤモヤする・・・。
いつもお兄ちゃんは、空さんばっかり。
何なの?
私、ヤキモチ妬いてる・・・。                                                     

53: アーヤ◆TQ :2018/02/07(水) 21:48

やっぱり勝は、沙彩が好きだったんだね

54:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/08(木) 17:32

>>53
ありがとう!
うん、勝は紗彩が好きなんだよ(●´∀`●)      

55:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/08(木) 17:42

7,涙

「空さんと、デ、デートしてたよねっ・・・?私、羽村先輩と見たから・・・」

途端に、お兄ちゃんが赤くなる。
慌てたように、首を振った。

「ち、ちげぇよ!デートなんかしてねぇ!!」

目に見えて慌ててるよね。
これって、絶対に・・・。

「そ、なんだ・・・」

がっくり。
そして、悲しかった。
別に、お兄ちゃんにとったら、私なんてただの妹。

「紗彩っ、だからなっ・・・紗彩・・・?」

後半、お兄ちゃんの声が小さくなった。
私、自分でもわかんない・・・。

「ハンカチ」

陽太が、ハンカチを貸してくれる。
泣いてた。
ポロポロ零れる涙を、ハンカチに吸い取らせる。
こんなに泣くんだったら──────。
空さんに適わないと知っていたら─────。

好きにならなきゃ良かったのにな・・・。                                                       

56: アーヤ◆TQ :2018/02/08(木) 20:06

切ないよ……
陽太が何故か格好いいよ守ってもらう立場で言うとしたらねぇ!

57:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/08(木) 21:24

>>56
ありがとう(●´∀`●)
前のとは違って、すごく切なくなる予定。
陽太は常に、紗彩の味方さ(*^^*)
朝陽に物申すよ(*´ω`*)                 

58:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/09(金) 16:42

8,「紗彩の気持ちを知らないくせに」

「おいっ、朝陽!なに、紗彩を泣かしてんだ!」

陽太のブチギレた声。
陽太、最近は怒ってなかったのに・・・。
怒ったらヤバいのに・・・。

「なにって・・・紗彩が・・・」

勝手に?
お兄ちゃんの言うとおり、私は勝手に寂しくなって泣いたのだ。

「はっ・・・紗彩のことぜんぜん思って言ってねぇよな。・・・兄貴らしいや」

吐き捨てるように、陽太が言った。
私が知ってる中で、いちばんすごく怒ってる・・・。 

「紗彩の気持ちを知らないくせに。兄貴面すんなよな」

ピキッと場が、凍った。
陽太・・・!!
私は、居たたまれなくなった。                                                     

59:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/09(金) 19:05

9,誕生日プレゼントを贈るには?

・・・そう言や、もうすぐお兄ちゃんの誕生日だ・・・。
私は、現実逃避しつつ、考える。
それをきっかけに、仲直りできるかも・・・。

「・・・お兄ちゃん、陽太。私、夏音のウチに行ってくるね」

修羅場中のお兄ちゃんと陽太に言って、私は夏音のウチに向かう。
夏音なら、きっといいアドバイスをくれるハズだ。
なんせ、沖田さんと恋仲だもんね。

ピンポーン

チャイムを鳴らす。

「はぁい、紗彩!?」

夏音、驚いてる。
もしかして、イチャイチャしてたからかな?
にしても、慌ててないし。

「どうしたの、取り敢えず上がって」

私は、奥にいるであろう夏音のお母さんに、

「失礼しまーす」

と声をかけ、家に上がった。                                                           

60:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/09(金) 21:21

10,夏音のアドバイス
 
「へぇ、朝陽くんと喧嘩?」

からかうような、夏音。
言いながら、沖田さんと手をつないでるのはどうかと思うけど。

「それで、話に来たんですね?」

物わかりがいいよっ、沖田さん。
男子が好きな、プレゼントされて嬉しいもの。それが気になるの。

「やっぱり、刀じゃねぇか?」

土方さん・・・。
時代は違うんですよ・・・。
今じゃ銃刀法があるんだし・・・。

「メモ帳とか、ボールペンとかの文房具セットは?」

いいね!
文房具セット!
私は、夏音のアドバイスに納得。
経験者は語るよね〜・・・。                                           

61: アーヤ◆TQ :2018/02/09(金) 21:39

時代的に違うよ!
でも早く仲直りして欲しいね朝陽と陽太がねぇ…

62:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/10(土) 08:16

>>61
ありがとう!
確かに、ぜんぜん違うよね(^^;)
土方さん、ある意味、天然と言うか…(^^;)
仲直りはまだかかるかなぁ(紗彩次第)     
       

63:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/10(土) 08:25

11,空さんの恋

どこで買おう?
すると、夏音が、

「ウチらも行くよ。ちょっとヒマだし」

ヒマで〜・・?
ちょっと引っかかる。
かく言うことで、私たちは文房具屋に向かったんだけど・・・。

「ん、もうっ、ここで手を繋ぐの・・・?」

後ろのバカップルが気になるわ!
いちいち見せつけないでよ・・・。

「腹立つ・・・」

土方さんもだよね!
私は、思いっきり後ろのバカップルを無視し、文房具屋に入る。
デート気分がいちばん困る。 
と、ムカつきながらドシドシ歩いていると。

「紗彩ちゃん!」

聞き慣れた、恋のライバルが現れた。
今日の空さんも可愛い。
私は、ニコッと笑って、

「こんにちは」

と、挨拶する。
でも、空さんの視線が私の横に張り付いて離れない。
その横にいる、土方さんは興味なさげにあたりを見ている。

「空さん・・・?」

なんか変だ。
空さんの顔が、ほんのり赤い。
何となく、理由がわかったような気がした。
空さん、土方さんに恋したんだ・・・!!                                         
                                  

64:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/10(土) 10:01

思いがけない収穫に、私はニヤニヤ。
空さんが、

「カッコイい・・・」

と、言っている。
イケメンなのはわかるよ。

「ねっ、紗彩ちゃん。あの人の名前、わかる?」

ええっ!?
教えて良いのかな。
夏音を仰げば、イチャイチャしているのが見えた。
どうなっても知らなーい。

「土方さんですよ」

すると、空さんが驚愕した顔になった。
高校生だし、知ってるのかな?

「うっそ・・・めっちゃカッコイい・・!」

一目惚れかぁ・・・。
恋敵を減らせたから私的には嬉しいかも。
でもなぁ・・・。
私は、空さんに言うか言わないか悩む。
土方さんは、夏音しか見てないこと・・・。

「そっ、ですね!」

空さんなら、お似合いだ。
だけど、当の土方さんは何も言わなかった。
それよか、文房具セット買いに来たんだった。お兄ちゃん好みであろう、メモ帳にボールペンを買った。                                                                  

65: アーヤ◆TQ :2018/02/10(土) 10:27

土方さんのこと好きになってしまったんだね!
恋敵が減って沙彩的には良かった的な?

66:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/10(土) 16:33

>>65
ありがとう!
紗彩的には、ラッキーだよね(*´ω`*)
だけどだんだん、恋愛関係が複雑になるかも(*^^*)         

67:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/10(土) 16:48

12,空さんの家族関係

私は、今、空さんとみんなでカフェに入った。空さんが、

「あたし、ちょっと紗彩ちゃんに伝えたい秘密があるんだ」

と、言ったからだ。
空さんの秘密、か・・・。
気になる。

「あたしがおごるから、好きなの選びなよ」

ええっ!?
大丈夫なんですか!?
でも、私は、遠慮して、

「じゃ、レモンスカッシュで・・・」

レモンスカッシュを頼んだ。
空さんが、真面目な顔になった。

「朝陽にも、言ってないんだけど。あたし、お姉ちゃんがいるの」

へっ?
それだけ、なのかな?

「でね、あたし、好きだった人がいたの・・・」

ゴクリ。
もしや、お兄ちゃん・・・とか?

「それは、お姉ちゃんの彼氏・・・」

ええっ!?
それって、横取りと同じだ・・・。
空さんは、泣き笑いのようになった。

「むかしだよ。・・・でも、あたし、紗彩ちゃんに言えて良かった」

私・・・。
前よりも、空さんを身近に感じる・・・。

「私、空さんと土方さんの恋、応援しますよ!」

途端に、空さんの顔がパアッと明るくなった。かわりに、自分の名前を聞きつけたのか、土方さんがビクッとした。                                                                                              

68: アーヤ◆TQ :2018/02/10(土) 18:03

沙彩の行動とかとにかく夏音に似ている感じだよね、それにしても本当に空と仲良くなっている感じで身近みたいって恋している時が似ているからかな……?

あと土方さんの聞き捨てならない感じのことを聞いてしまったね(苦笑

69: アーヤ◆TQ :2018/02/10(土) 18:03

あと更新しました

70:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/10(土) 21:18

>>68
ありがとう!
夏音のいとこだからね、似てるかも(*´ω`*)
恋する乙女として似てるよね、共感するところは多いのかも(●´∀`●)
モテる男は大変だよ(爆笑)

>>69
いつも楽しみにしてるよ!
読むのがすごい楽しみだよ(≧∀≦)                     

71:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/10(土) 21:28

13,仲直り

家に帰ると、お兄ちゃんがニコッと笑った。

「おかえりー」

ん、笑顔が!
すごい眩しくって・・・。
クラクラしちゃう・・・。

「陽太は?」

と、聞くと。
お兄ちゃんが固まった。
たぶん、私が出かけたときに、またもう一悶着しちゃったんだね。

「・・・知らねえ」

もうっ、これだから男は。
余計な意地を張るなよっ・・・。

「それよか、お兄ちゃん。誕生日、もうすぐだよね」

今年は、お母さんたちも来れるはず。
それまでに!

「いい加減、仲直りしてよ」

途端に、お兄ちゃんが顔を曇らした。
私は、陽太の部屋に行き、

「おやつ食べに、リビング来てよ」

陽太が、私と一緒に下に行く。
お兄ちゃんと陽太の顔が、こわばる。
はあっ。

「はいっ、仲直り!」

なんで妹の私が、苦労するんだろ?
呆れかえりながら、お兄ちゃんと陽太が仲直りできたのを見、ホッと胸をなで下ろした。                                                                             

72: アーヤ◆TQ :2018/02/10(土) 23:41

まあ呆れるのも無理ないけど朝陽はどう思っているのかが気になるから、朝陽sideが見てみたい

73:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/11(日) 08:24

>>72
ありがとう!
朝陽side書くよ(*´ω`*)  

74:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/11(日) 08:32

14,不自然 ※朝陽side

紗彩に、迷惑をかけたのはこれまで何度かある。

「兄貴がわりぃんだよっっ!」

紗彩が出かけた後、陽太から辛辣な言葉を投げかけられた。
俺が、悪いのか・・・!?
ブチッと怒りのスイッチが入った。

「はっ、何でだよ!」

年下相手に、マジ切れはヤバいだろうに・・・。
あのとき、俺は頭に血が上っていた。

「兄貴は、紗彩と俺とは・・・!!」

陽太が、ハッとしたように言葉を切る。
不自然だ・・・。
陽太が言いかけた言葉に、悪意より先に「何か」を語ろうとしているような・・・。

「何だよ、それって・・・」

陽太が、黙って顔をそらした。


このときは、夢にも考えなかった。
誕生日に、あんなことが起きるとは・・・。

『青春*恋色ブルー』Aend                      
                                           

75:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/11(日) 08:42

*あとがき*

はいっ!
早いもので、『青春*恋色ブルー』略称、『青*恋』もAが完結です!

今回、いろいろ盛ったと思います。

空さんの秘密に、陽太と朝陽のトラブル。
どうやったらこんなに仲が悪い兄弟になるんですかね(^^;)

次回から、ぜひとも、紗彩の恋だけでなく、空さんの土方さんへの想いにも着目してみてくださいね(*´ω`*)

次回のあらすじ

「俺だけ違うのかよっ!」
ついに明かされる兄妹の秘密。
悩む朝陽。

「私は、それでも良いかなと思ってる」
ちょっとホッとした私。

「・・・兄貴のくせに」
あからさまな敵意丸出しの陽太。

三人の関係は、変わるの・・・!? 
そして空さんの恋も進展する・・・!?
不協和音の中、私は勝さんに呼び出され・・・?

最後に!
コメントくださった、みなさまありがとうございます!
Bでも見放さずに読んでくださると嬉しいです(*⌒▽⌒*)

Bでもよろしくお願いします!(*´∀`*)ノ                                                                               

76: アーヤ◆TQ :2018/02/11(日) 08:50

あの事ってどのような事って思うけど……、だぶんただ事ではないのか分かったけどボーイズsideの三人のなかで一番気になるのは朝陽と勝かな?
憎めない感じのキャラが良いんだけど陽太も違う意味での憎めないキャラだよね……

コレから朝陽と陽太の兄弟関係もだけど、三人仲良しはどうなるのかが気になる。
あと、結構更新しました。
「思春デレラ」に「知り彼女と知識彼」が更新しましたけどもう1つの作品の方結構遅くなってしまったけど読んで次のBのストーリー結構楽しみにして待っているよ

77:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/11(日) 13:11

>>76
ありがとう!
朝陽、ちょっとわかりにくいからね(勝もだけど)(^^;)
陽太も愛されるとは違うけど、憎めないよね(*^^*)
仲良しのままでいられるかな…?

おおっ!
すごい楽しみ!
スペシャルだ〜!

ありがとう!
がんばるね!                 

78:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/11(日) 13:16

『青春*恋色ブルー』B 登場人物

深代 紗彩
三兄妹の一番下の妹。
優しく、ちょっと引っ込み思案。
血のつながらない兄の朝陽が好き。

深代 陽太
紗彩の双子の片割れ。
常に紗彩の味方。
朝陽を敵視。

深代 朝陽
三兄妹の一番上。
二人と血がつながらない。

川宮 空
朝陽の女友達。
紗彩と仲よくなる。
土方さんに片想い中。

楠木 勝
朝陽の親友。
明るい。
紗彩が好き。                                     

79:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/11(日) 14:20

1,happybirthdayお兄ちゃん

お兄ちゃんの誕生日。
私は、手作りのシフォンケーキを、夏音と一緒にテーブルにおく。
生クリームをたっぷりつけたら美味しいよねぇ〜。

「お母さん、帰ってくる。父さんは、大切な会議があるってさ」

陽太。
そうなんだ。
残念だ・・・。

「それと、兄貴に伝えたいことがあるってさ」

伝えたいこと・・・?
お兄ちゃんが、体を震わせた。
何はともあれ、happybirthdayお兄ちゃん!
私は、にっこり笑った。                        
        

 

80:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/11(日) 18:46

2,お父さんとお母さん

さて、ここで私の両親について。
お父さんは、深代奏汰。
仕事の鬼で、年がら年中大事な会議に出席。
実際は、ちょっとおっとり。
マイペースかも。
背は、高くていまだお兄ちゃんは追い越せてない。
お母さんは、深代妃。
バリバリのキャリアウーマン。
仕事も子育てもかっちりこなす。

「世の中、粘ったもん勝ちよ!」

が、口癖。 
確かに、って思うけどね。

「ただいま!」

わっ、お母さん!
私は、にっこり笑って、玄関へと駆けつけた。ばっちりスーツを着こなすお母さんがカッコイい。

「紗彩〜!良かったぁ、元気ね!朝陽におかしなモノでも食わされてるかとドキドキしてたわ!」

えへへ。
話の通り、お兄ちゃんは料理下手。
料理はほとんど私が担当。

「お母さんこそ。元気で良かった!それより、お兄ちゃんに伝えたい事って・・・?」

めちゃくちゃ気になるけど。
お母さんは、顔を固くして、

「紗彩と陽太も、聞いてもらった方が良いわね・・・」

ええっ!?
そんな、重要な!?                                                                                       

81:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/11(日) 21:20

3,語られる真実

リビング

あたりは、先ほどまでの明るさは消えた。
打って変わって真面目な雰囲気。
お母さんと、お兄ちゃんが向き合っている。 

「朝陽・・・」

と、お母さんは言って、いきなりお兄ちゃんを抱き締めた。
お兄ちゃんが、すごく驚いてる。

「何があっても、愛してる・・・変わらないわ」

私と陽太は、ちょっと顔を見合わせた。
何を言いたいのか。

「朝陽・・・。あなたがこの家に来て、はや15年ね。言わないといけないことと言うのはね・・」

ええっ!?
ちょっと、待ってよ!
お兄ちゃん、今、16だよね!
ってことは、1歳の時は・・・?

「あなたは、紗彩と陽太が血がつながらない義理の兄なの・・・」

ええっ!?
それって・・・。
陽太が教えてくれた、あの秘密!?
私たちは、顔を見合わせるだけで、大して驚かなかった。

「母さん・・・?どういう事だよ・・・」

お兄ちゃんの低く、暗い声。
あたりの雰囲気が、一層暗くなった。                                                                          

82:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/12(月) 10:48

4,「俺だけ違うのかよっ・・・」

お母さんが、妙に落ち着き払って、

「あなたは養子なの。紗彩と陽太は、私たちの実の子・・・」

お兄ちゃんだけ、違う。
暗に言われていた。

「はっ、俺だけ違うのかよっ・・・!」

振り絞られた声は、低く。
感情を出さないよう、こらえてるのがわかる。陽太が、

「俺と紗彩、知ってたから。兄貴、俺らとは他人なの」

と、言ってのける。
お兄ちゃんが、ガッと陽太につかみかかる。

「知ってたんだな・・・・!なんで言わなかった・・・!」

「お兄ちゃん、止めてよ!」

私は、お兄ちゃんと陽太を引き離す。
お兄ちゃんが、私に意見を求めるように、見る。

「私は、それでも良いかなと思ってる。変わらず、私たち仲良しだよね。これからも」

私は、そのままの気持ちを告げた。
お兄ちゃんが、フッと暗い笑みを作る。

「・・・ムリだろ、それ。少し、ひとりにさせてくれ」

お兄ちゃん・・・。
私は、切ない気持ちになって、黙ってお兄ちゃんの後ろ姿を見ていた。                                                                                

83:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/12(月) 16:10

5,不協和音

お兄ちゃんの誕生日から、二日。
けれど、お兄ちゃんはあまり部屋から出て来なくなった。
あんまり笑わなくもなったし・・・。

「お兄ちゃん、大丈夫・・・?」

聞けば、お兄ちゃんはやつれた顔で笑顔もどきを浮かべた。

「・・・んっ。ご飯、作ってくれるか?」

んっ!
お兄ちゃんが喜ぶなら!
ところが、陽太がいらないことを言う。

「良かったな、義理の可愛い妹に作ってもらえて」

もう!
陽太ったら!
お兄ちゃんが、くるっと振り向いた。
頬に朱色が差している。

「・・・あぁ!?」

と、脅しをかけた。
それから、急に走って、部屋に閉じこもった。

「陽太・・・!いらないことを言わないでよ!」

陽太は、顔をそらした。                                                          

84:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/12(月) 21:17

6,空さんの募る想い

翌日

私は、学園の中庭を歩いていた。
花が咲き乱れていた。
季節ごとに違っていて、綺麗だよね〜。

「紗彩ちゃん!」

わぁっ、空さん!
空さんが、青空みたいに澄んだ笑みをこぼす。可愛いな・・・。

「放課後、土方さんに会いに行きたいの、手伝ってくれる?」

断る理由もない!
空さんの募る想いがひしひしと伝わってくる。私が男だったら、間違いなく空さんを好きになってるなぁ・・・。

「ありがとう、紗彩ちゃん!」

空さんににっこり微笑まれ、昨日までの暗い気持ちもパッと消えた。                                           

85:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/13(火) 17:29

7,ツンデレはめんどくさいよ

夏音宅

「あっ、紗彩・・・と?」

空さんのことね。
私は、にっこり笑って夏音に空さんを紹介する。
夏音が、ニコリと笑って、

「そうなんですね!じゃ、上がってくださいよ!」

空さんが、照れたように肩をすくめてから、夏音の家に入る。
相変わらず綺麗だな。
叔母さんの実験室と違って。

「なんだ、夏音のいとこの小童か」

・・・このムカつく声は。
間違いなくツンデレ土方さんっ!
空さんが、パアッと顔を明るくさせた。

「カッコイい・・・」

つぶやき漏れてますよ、空さん。
土方さんもまんざらじゃなさそうだし。

「お似合いですね」

クスリと笑って、言うと。

「バッ・・・阿呆!」

と、土方さんが赤くなった。
ツンデレはめんどくさいよ。
素直に言えば、良いのにと思うのに。                                                                

86:アーヤ◆PY オンディーヌ(初音)said:2018/02/13(火) 21:05

他人って分かった事で、三人の関係も一変するね…
そして空は土方さんのツンデレにどう接するのかな,本当にツンデレはめんどくさくて可愛いけどねあ

87:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/13(火) 21:20

>>86
ありがとう!
確かに、今まで通りでは行かなくなるよね‥(*p´д`q)゜。
ツンデレ、ヤバいよね、書いてて萌えてる←
果たして、空はどう接するかな?           

88:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/13(火) 21:29

8,両想い?

空さんが、やんわり私と土方さんをなだめるように微笑む。
眩しい笑顔だなぁ・・・。

「紗彩ちゃん、そんなこと言わないの」

でも、空さんの笑顔から、喜びが溢れ出てる。めちゃくちゃ喜んでるよね・・・?

「土方さんに春がやっと来るねぇ〜」

「祝言あげる日が、楽しみですね」

夏音と、沖田さんがニヤニヤ。
わかるっ!
祝言=結婚、だよね?
だって、空さんと土方さんの顔が赤くなったもの。

「・・・そんな日は来ねぇよ」

なんて、ぶっきらぼうに言ってるけど、目に見えて照れてる。
空さんに至っては、リンゴみたいに真っ赤。

「両想い?もしかして?」

夏音が意地悪そうに言う。
確かにね。
数えるほどしか会ってないけど、二人して惹かれてたのかな?

「両想いだよね、たぶん・・・」

途端に、土方さんのげんこつが私と夏音の頭の上に落ちた。
相変わらず、痛いよなぁ。
 
「空さんだから、照れてるんだよ」

私と夏音は、ニコニコ笑って、断定した。
間違いなく!
両想いだよ、きっと!
私は、頬がゆるむのを抑えきれなかった。                                                                        
      

89:アーヤ◆PY:2018/02/13(火) 21:37

土方さん夏音を諦めて、空に移ったの⁉️
でもでも夏音一途だったよね、ただ照れてるだけ??

でも土方さんのげんこつは痛そうだね…
斎藤さんも出てきてほしい

90:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/14(水) 18:26

>>89
ありがとう!
諦めてはないと思うよ、照れてるだけだと(*´ω`*)
げんこつは痛いよぉ、絶対!
斎藤さん、登場させるね(*^^*)     

91:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/14(水) 18:38

9,片想いのハズなのに

でも、ちょっと切ない。 

「バカか!夏音は成長しねぇな、オツムだけは。体は・・・」 

土方さん、鬼になってる夏音に気付いてよね。

「そこそこ育ってないな」

夏音の怒ってる目が、さらにつり上がった。
おーい、毒舌もいい加減に・・・。

「土方さん・・・?夕食なしっ!」

思い切り慌てふためく土方さんに、斎藤さんがニヤニヤ。
私も、ニヤニヤ。

「お笑い草だな」

ですね!
空さんは、恋してる目・・・ハートマークが映ってる目でそれを見ている。
土方さん、夏音一筋で何より。

空さんの恋は、恐らく叶わない。

胸がキュッと締め付けられた。
片想いのハズなのに、空さんはそれでも想い続ける気がする。

「ステキよね・・・」

空さん、土方さんの目線の先に夏音がいるのに気付かないのかな・・・。
私と境遇が似てる、気がする。
「片想い」の点で。                                                                

92:相原梨子◆x.:2018/02/15(木) 13:25

こんにちは!
りこぴーこと相原梨子です。
遅れてごめんね。
まず『時*初』完結おめでとう♪
最後のメッセージみたいなところに私に書いてくれてありがとう!
こっちも絶対読むから頑張って!

93:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/15(木) 17:29

>>92
ありがとう!
いやいや、大丈夫だよ(*´ω`*)
「時*初」やっとこさっとこ完結(●´∀`●)
いやいや、応援してくれたからね(´V`)♪
梨子も、頑張ってね!        

94:相原梨子◆x.:2018/02/15(木) 21:08

>>93
Thank you.
Fyght!

95:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/15(木) 21:16

>>94
梨子もfight!
「明スイ」、応援してまーす!  

96:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/15(木) 21:22

10,幕末旅行の計画?

夏音が、にっこりと笑う。

「紗彩、朝陽くんとは大丈夫なの?」

ドキドキッ!
ヤバい、夏音は勘がスゴい。
バレてる・・・?

「仲直りできてないなら、旅行しに行こーよ!」

ええっ!?
旅行!?

「無理だよ、うちに、旅費なんて・・・」

スッカラカンだよ・・・。
お母さんやお兄ちゃんだって、怒るに決まってるよ・・・。
ところが、夏音はニコニコ。

「大丈夫。タダだよ〜、幕末旅行!」

もしや!
ちょっと期待して聞くと、夏音はもっとにっこり。

「マシーン、できてるよ!そこで、朝陽くんと仲直りできたら良いよね」

わぁっ!
嬉しい・・・。
私は、夏音にペコッと頭を下げた。                                               

97:リリカ@恋歌◆Wg 掛け持ちを考えてます。新作書こうかなぁ   :2018/02/16(金) 18:01

11,勝さんとデート計画!?

不協和音のまま、翌日。
ピリピリの陽太を連れて、学園へ。

「おはよー!紗彩ちゃん」

空さん!
なんか、ツヤツヤしてません?

「ん、恋のおかげかも〜なんてね」

絶対ですよね。
空さんは、私たちの後にお兄ちゃんが見えないのを知り、

「朝陽は?あの馬鹿、追試決まってんのに」

顔をしかめた。
お兄ちゃん、やっぱり成績悪いなぁ・・・。

「紗彩ちゃーん!」

あっ、勝さん。
めちゃくちゃニコニコしてる。

「今度、デートしない?」

はっ!?
デート・・・!?
私は、固まってしまった。                                       

98:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/17(土) 07:26

12,甘々デート計画

「ハッピーランドに行こうよ、誰か他のメンバー呼んでくじ引きして遊ばない?」

ハッピーランド!
夢かわいいをテーマに、スイーツをモチーフにした遊園地。

「良いですね!他って・・・」

誰なんだろ?
勝さんは、ニコニコと笑んだ。

「空とか、朝陽とか、夏音と沖田さんペアとか」

あっ、それだったら土方さん要るよ!
空さんの好きな人だもん。
でも、それだったらお兄ちゃん、一人だよね・・・。
まあそれでも私的には、良いんだけどね。

「怜那を呼ぶから大丈夫」

怜那さん!?
初耳何ですけど。
しかし、勝さんはニコッと笑っただけ。

「夏音ちゃんに伝えといてくれる?」

あっ、はい。
話はそこで終わったけど、怜那さんがスゴく気になる・・・。                    
                                        

99:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/17(土) 11:41

13,トリプルデート(?)

夏音宅。

「・・・ってことになったんだけど。良いの?」

私は、夏音に勝さんの計画を教えた。
夏音がにっこり笑った。
仏様みたいな安心する笑顔〜。

「もちろん!土方さんに、もう春が来るんだね〜」

と、どこから取り出したのか、ハンカチで目元を拭く。
わざとらしい。
案の定、土方さんからげんこつをお買い上げした。

「空って・・・?」

と、土方さんが聞く。
覚えてないのかよ。
私が教えてあげると、露骨にと言うか、顔をしかめた。

「好みでは・・・」

言い掛けたから、今度は私が夏音と一緒に、げんこつを落とした。
空さんのこと、そんなに言わないでよ。

「でも、くじ引きでしょう。当たる確率も・・・」

沖田さん、理路整然です。
私も、そう思うけど。

「大丈夫!深い愛は、二人を繋ぐのよ」

うわぁ!
めちゃくちゃ甘いと言うか、クサいセリフ。
いつの間にかキャラ変わってない!?
とまあ、騒がしくトリプルデート?の話は終わった。

私は、どうかこれで仲直りできたらいいなっと思って心の中で祈った。

『青春*恋色ブルー』B end                                                                                     

100:リリカ@恋歌◆Wg:2018/02/17(土) 11:49

あとがき

はいっ!
これにて『青*恋』B完結です!

当初は、Bまでいけたら終わりかな〜とか思ってました。

でも、Bまでいけたので良かったです。

一応、めどをつけるとしたら、Dくらいで終わるかな〜。
あやふやですね、はい。

Cはトリプルデートと、怜那さんについて掘り進めようかな。
朝陽の紗彩に対する気持ちも、変わったり・・・!?
空さんの恋も書きます。

Thanks

アーヤ
(「思春期シンデレラ」楽しみ!コメントありがとう!完結まで読んでね(´V`)♪)

梨子
(梨子のコメント、嬉しかったよ!これからも頑張ろ〜!)

Cでもよろしくお願いしますねm(_ _)m                                       


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