瑞です。たくさん作品を書いていますが、責任を持って完結させます。どうか、よろしくお願いします。
『アホ少女』の>>1に書いてある通りで頑張っていきます。
ちなみに、この作品は何ヵ月かストーリーやキャラクターを考えました…
>>2 登場人物
>>3 ストーリー
>>4 作品
>>5 プロローグ
「顔をあげてください」
俺は恐る恐る顔をあげると、カズキさんはにっこり笑っていた。
すると、俺の頭を優しく撫でる。
「ユウト様は悪くありませんよ。私が悪いので…」
「そんな!俺の方が…」
「私の話を最後まで聞くまで絶対に喋らないでくださいよ?」
カズキさんは自分のことを責任感を感じて、俺はびっくりして口答えをする。
すると、人指し指で唇をおさえられ、耳元でひそひとと言う。俺はこくりとうなずく。
「まぁ、簡単に言えば私のせいなんですけどね」
「カズキさんは悪くないです…俺…カズキさんのこと…」
カズキさんはハハハと笑う。俺はカズキさんに言いかけた時………
「よっ!ユウト大丈夫だった〜?」
ドアをバンッと開けて木の実を大量に持ってきたアイナとダイトが居た。
「うん。まぁね」
「ご安心ください」
私は苦笑いを少しする。
カズキさんはサラッと言う。
なんか、カズキさん凄いな〜……
「それでユウト様何か言いかけましたがどうされました?」
「いえ、なんでもないです!」
カズキさんは首をかしげて俺に聞いてくる。
俺は恥ずかしくてなり、顔を赤くして首を振る。
さっき、俺何を言おうとしたのだろ…馬鹿みたい…
「俺ちょっと外に出るね」
「あ、はい。気をつけて…」
俺は椅子から立ち上がって、部屋を飛び出した。
「はぁ……」
俺は外のベンチでため息をつき、下を向く。
カズキさんに心配かけたな…もちろん、アイナとダイトとかみんなにも…
「ユウト〜♪」
顔をあげると、アイナがニコニコしながら俺を見る。
後ろには何かを持っているっぽい。
「何それ」
「これ?木の実ジュース!それ美味しいよ!どうぞ!」
俺はアイナが持っている物を指さして聞く。
アイナは俺に差し出す。せっかく、アイナがくれたんだし飲むか…
「美味しい…」
俺を目を輝かせながら言う。
横ではアイナは安心そうに俺を見る。
「アイナありがとう…」
「いえいえ!ため息つくと幸運が逃げちゃうからね!」
俺はにっこりして言う。
アイナはニコッとピースをして言う。俺のため息聞こえてたのか?
まぁ、気にしないでおこう。俺はまた木の実ジュースを飲んだ。
「ただいま〜」
俺は少し疲れ気味でベッドに倒れる。
うぅ…疲れた〜!
「ユウト様達そろそろお風呂入れるらしいですが行きますか?」
「あ…うん」
俺は置いてあったパジャマとタオルを持ち、アイナと温泉に向かった。
「ひ、広い…」
温泉のドアを開けると、誰もいなくて温泉は大きく、面積も広い。
俺はゆっくりお湯に浸かる。
「ふぅ…暖まる……」
俺はお湯に浸かって満足そうな顔をしながら言う。
温泉なんて何ヵ月ぶりだろ…
「そう言えば…ユウトって人間界ではどんな暮らしをしていたの?」
「………」
アイナは温泉にゆっくり浸かりながら俺に聞く。
俺はその時何かが胸に刺さった痛みを感じて黙ってしまった。
「ユウト?」
「…ん?どうかした?」
「いや、さっきの話聞いてた?」
「う、うん」
アイナはボーッとしている俺の顔を除き混む。
本当にこれは言って良いのだろうか…
「あ、ダメだった?!」
「……本当に聞きたいの?」
アイナは自分の口を強く塞ぐ。
俺は少し考え、髪を結びながらアイナに聞く。
「え…うん。良いの?」
「うん。アイナには言える気がするんだ」
アイナは口から手を離して聞く。
俺は握り拳を作り、こくりとうなずく。
アイナは女仲間でもあるから、アイナにはどうしても言いたいんだ。
アイナならきっとわかってくれるはず…
4.ユウトの過去
俺は飛鳥家の次女として生まれた。
4つ上の姉さんと5つ上の兄さんがいる。
「お姉ちゃん!お兄ちゃん!」
俺は昔からずっと兄さんと姉さんからめんどうを見てもらっていた。
兄さんと姉さんといるとなんだか暖かく感じるのだった。
父さんと母さんも優しかった。凄く優しくて家族で居る時間が夢のようだった…
小5になると、俺はあるものにはまっていた。ゲームとアニメを見ることだ。
よく、アニメ好きの友達とアニメイトに良く行っていた。
父さん、母さん、兄さん、姉さんは、クスクスとにっこりと笑い、
「ユウトはアニメとか好きなんだな」
「ユウトの好きなようにしなさいね」
と、俺の趣味を受け入れてくれたのだ。
誕生日プレゼントによくゲームを買ってもらう。
いつもゲームを軽々とクリアをして、ゲーセンでもたくさんゲームをクリアして『ゲーマー』とも呼ばれるようにもなった。
「ユウト!凄いな〜!」
「ユウト凄いね〜!」
父さんは、俺の頭を優しく撫でて、褒めてくれる。
そう言って貰えるから俺はゲームとかがたくさん好きになった。
_____でも…こんな楽しい時間は長く続かなかった……_____
ある、小6の2月の時だった。小6の時は姉さんと兄さんは高校生だった。
「ただいま〜」
俺はいつも通りに帰宅する。
いつも、姉さんがお菓子などを置いて、にっこり笑って出迎えてくれる。
「あ。ユウトか…今から出掛けるぞ」
「え?なんで?」
「いいから、準備しなさい」
俺は父さんに逆らえなくて、俺はランドセルを置くとすぐに行く準備をした。
「よし。準備が終わったか。出発するぞ」
父さんの車に乗ると、車が動き出した。
向かった先は病院だった。誰か父さんの会社の人が倒れたのかな?と思っていた。
「あら…みんな…」
すると、ベッドにはお母さんがいたのだ。
俺は頭が真っ白になった。
なんで、母さんが?なんで?
「ユウトには言ってなかったな…実は母さん…病気になったんだ…」
「え……」
俺は倒れ混みそうなくらいびっくりした。
なんで?昨日までは元気だったのに…なんで………
「で、でも…治るんでしょ!その病気」
「治るかどうかわからないらしいの…」
母さんは首を振って平気そうな顔をした。
なんで…どうして、絶対に治るって信じないの?なんで…なんで?
__次の日になると、父さんは仕事で行けなく、俺と姉さん、兄さんでお見舞いに行く。
「お母さん…大丈夫なの?」
「母さん、水とか買ってきたからな」
「3人ともありがとね」
母さんは兄さんからビニール袋を受け取り、にっこり笑いお礼をした。
「いや、お母さんの為だもの」
「早く元気になれよ」
「えぇ。わかったわ」
何分か経つと、私達は病院から出る。
母さんはその時良い笑顔をしていた。
俺は母さんの笑顔を見ると、安心した。
その後…母さんが病に苦しんだことも知らずに……___
俺はぐっすり眠っている頃だった。誰かから優しく体を揺すられる。
俺はゆっくりと目を開けると、姉さんが居た。
「どうしたの?」
「今すぐに着替えて」
「なんで?」
「お母さんが……」
ぷるぷる震えてる姉さんが「お母さんが…」と言いかけた瞬間…俺はハッと目を覚ました。
俺はテーブルに置いてあった服を乱暴に取り、着替えた。
「ユウト、準備終わったか?」
「うん」
「早く、車に乗りなさい」
俺は急いで父さんの車に乗ると、車で急いで母さんがいる病院へ向かった。
今は午前3時…車は走っているが、あまり走っていない。
今日は土曜日だし、学校はない。
病院に着くと、小走りで母さんの病室へ向かう。
「お母さん!」
俺は母さんの病室のドアを開いて、母さんを呼んだ。
「え……?」
目の前の光景は、母さんが寝ているベッドの周りで、大人が泣いている姿だ。
「おい……なんでだよ…」
「母さん……」
「お母さん…!」
父さん、兄さん、姉さんは涙をたくさん流している。
大人が泣いている姿…始めて見た…
俺は何故か泣けない…大丈夫だよ…きっと、「ユウト」って俺の名前を呼んで笑ってくれるよ。
…………でも、それは俺の妄想…
「……」
母さんの病院には最近行っていない。
俺は一人でぽつんとゲームをしている。
すると、玄関からインターホンが鳴った。
(きっとお母さんだ!)
俺はそう思い、笑って玄関を開ける。ところが…
「あ、サイン貰える?」
郵便配達の人は俺に聞くと、俺はペンを取り、サインを書いた。そして、荷物を受けとる。
郵便配達の人が出ていくと、玄関に倒れこみ、一人で泣いた。
もう、母さんとは会えないってこと…死んでしまったことを全部受け入れた。
中学生になると、5教科全部80点以上の点数を取り、学年のトップ10に入るくらいの成績だ。
体育は学年1位。部活はバレー部。頑張って練習などをしたせいか、身長は高くなっていく。最高で160cm以上も伸びた。
でも…後から絶望に変えられてしまう…
「お前は一体何をしてるんだ!!」
「ご……ごめん…なさ…い…」
ある時、トップ10に外された時だった。
父さんは、その事でカッとなり、男女関係なく、俺を殴り続けた。その痛さは酷く、いつも殴られる。まるで、俺が男の子のように…
_次の日になると、アザだらけで、包帯などを巻いた状態で学校に向かう。
教室に入ると、当然みんなはびっくりする。
「お、おい!飛鳥どうしたんだよ!?」
「ユウトちゃん、どうしたの!?そのアザ…」
みんなは俺の周囲に集まり、顔を真っ青にして質問を次々と聞く。
俺は、父さんから虐待を受けていることは、「誰にも言いたくない」と思い、
「ちょっと、ドジっちゃっただけだよ!」
「なんだよ〜!お前馬鹿だな〜!」
「大丈夫〜?」
と、こんな嘘をついた。嘘なのに…
みんなは、ホッとして笑顔になってる。私は誰にも気づかれないように、唇を強く噛み締めた。