早く忘れて、楽になりたい。
>>2
「あっ、るこちゃーん!」
今度こそ、瑠湖が来たようだ。
しかし…みゆが瑠湖に話しかける前に、りのは自己紹介をしていた。
「わたし、りの!縣莉乃っていうんだよ!よろしくねっ!!」
「よろしく〜。ウチ、参沢瑠湖っていうの。参るに沢って書いて、みさわ。よろしくね〜!!」
二人の世界に入る前に、あたしも輪の中に入らないと…!
そう思ったみゆは、
「るこるん!」
と、割って入った。
「今日、あたし用事あるんだ!だから、早めに…」
途中まで言うと、瑠湖は察してくれたよう。
「そだね、ごめん。帰ろっか〜」
と、校門に向かって歩き始める。
それに安堵するみゆ。
……当然、用事があるなんて嘘だ。
ただ…二人で帰りたいがために吐いた、小さな嘘。
親友を騙した……。
少しの罪悪感は覚えるものの、みゆは何事も無かったかのように歩く。
しかし、心の中は正直。
(結局、りのも一緒になっちゃった)
……と文句を垂れる。
しかし次の瞬間、
「ねえ、二人は今日のテストできたー?」
というりのの声にハッと我に返った。
意味深な笑み。
(りの、本当に絶対の魔法に気付いたのかな…)
改めて不安になった、みゆ。
しかし、そんなことは二人に関係ない。
「え〜っ、ウチ全然自信ないよ…。みゆっちも天才だけど、りのちゃんも頭良さそうだもんね〜」
瑠湖の純粋な返答に、みゆは複雑だった。
(りのも、頭が良さそう……?)
自分の方が、りのより頭が良い。
みゆは確信していた。
日々の生活態度を見て、特に。
(りのは空気読めないし、言動も幼稚だし……)
瑠湖は、優しいんだ。
だから、思ってもいない褒め言葉を……。
でも、絶対の魔法を使わずに比べたら?
そう考えると、学力は負けているかもしれない。
その事実が、よりみゆを苛立たせた。
……でも。
(絶対の魔法を使いこなして、人の裏側も考えて行動しているあたしだもん。負けるなんて、あり得ない…)
そう無理矢理思い込んだみゆは、
「りのはどうなの?勉強得意?」
と、強気に返した。
邪魔ス冫ぞ(▼一▼)ノ ̄~~ズカズカ ¬(`A´)ノ=〔〕邪魔すんなら帰ってええよ
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